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( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです
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とりあえずスレ立てです。
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ブーンのY。本気で首を取りに来る一撃。
それを、紙一重で躱さなければならない。
今までにも、ブーンのYを際どいところで見切って回避したことはあった。
しかしそれは、自分の意識を守備に置いていたからこそ躱せていたに過ぎない。
今度は、直後に攻め込むことを意識して回避するのだ。
どうしても、守りに対する意識は疎かになる。
その状態で、果たしてブーンのYを回避できるか。
不確定ではあった。
しかし、賭けなければ道は開けない。
一騎打ちは、永遠に終わらないのだ。
場合によっては、多少身を削らなければならないかもしれない。
それも覚悟の上だ。死なない程度の傷ならば構わない。
例え腕か脚を一本斬り落とされたとしても、ブーンを貫くことができればそれでいい。
回避さえ成功すれば。
そのまま、流れに乗って、ブーンを討つことができるだろう。
(;^ω^)「…………」
ブーンから仕掛けてくることはなかった。
顎から垂れ落ちるその汗が、疲労を物語っているようなものだ。
可能性としては、"誘っている"ということも考えられる。
しかしそれでも、作戦どおりに攻め込むしかない。
この戦いに、勝利するために。
(´・ω・`)「ブーン」
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実習はじまっちゃうお(´;ω;`)
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はっとしたような顔に、鈍い光しか放たない瞳。
構わず、そのブーンに声を投げる。
(´・ω・`)「戦い始めてから、何合打ち合ったか」
(´・ω・`)「お前は覚えているか?」
眉を微かに動かしたブーン。
顰めた、と言ったほうが適切だろうか。
(;^ω^)「……アンタは全部数えてたのかお?」
(´・ω・`)「いいや、そんな余裕はなかったさ」
ブーンが汗を拭いながら、顔を顰める。
お互いそうだろう、とでも言いたげだった。
(´・ω・`)「しかし、全てが勝利のための打ち合いだったことは間違いない」
( ^ω^)「……意味のない一撃なんて、あるはずがないお」
(´・ω・`)「そうだ。力ない一撃だったとしても、全てが勝利の礎だ」
(´・ω・`)「勝利のために打ち込んできたからこそ互いに疲弊している。本来ならば、戦えるはずがないほどに」
(´・ω・`)「……だからこそ思うんだ。最後に勝敗を分けるのは、国に賭ける思いの強さなんじゃないか、と」
二人の狭間を埋めるようにして、風が吹いた。
目には見えない。僅かに耳に残って、すぐさま消えるだけだ。
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支援!
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(´・ω・`)「お前がどれほどの努力を重ねてきたかは、よく知っている。ヴィップに居た頃も、ヴィップを去った後も」
(´・ω・`)「ヴィップという国で、できうる限りの鍛錬を積んできたと知っている」
( ^ω^)「……全部、アンタに追いつくためだお」
(´・ω・`)「あぁ、それも知っている」
( ^ω^)「途轍もなく大きな背中で、途方もなく遠い場所にいて……どんな壁より高くて分厚かったんだお」
( ^ω^)「ブーンの努力を知ってるってさっきアンタが言ったのと同じように、ブーンもアンタの努力を知ってるんだお」
( ^ω^)「……そしてそれは、ブーン以上だったってことも」
(´・ω・`)「…………」
互いに、類稀なる才能を持していた。
それは間違いない。しかし、才能だけに頼ってきたわけではなかった。
才能を、腐らせることもなかった。
( ^ω^)「だから、確かにアンタの言うことは正しいお。国に賭ける思いの強さが、大事だってこと」
( ^ω^)「でも――――」
その言葉の続きを、ブーンが口にすることはない。
ただ黙って、アルファベットを構えるだけだった。
(´・ω・`)「……そうだな」
ブーンが何を言いかけたのかは分からない。
しかし、それを耳で聞くのも無粋だ。
最後は、アルファベットで語ればいい。
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ぬううううううううう
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気づかれないように接近してたんじゃなかったのか
武人して正面からか
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(´・ω・`)「さぁ、いくぞ」
軽く体を捻ってからの、左。
ブーンは難なく受け止める。
しかし、それでいい。
この一撃で、半歩、距離を詰めることができた。
ここからの攻防で、全てが、決まる。
今までの努力が正しかったのどうかも、国の行く末も。
全てを、決めてみせる。
――双頭の森――
ショボンの巨躯が、更に凄みを増したように思えた。
疲弊で、視界が曇ってしまったせいだろうか。
雑な推測を糾す余裕も今はない。
ショボンは左のZを振るったが、本気で首を取るための一撃ではないようだった。
ただ、それも何かの布石だろう。無意味な一撃など存在しない。
しかし、目論見を掴めない状態で打破することなど不可能であり、自分にはただZの刃を受け止めるしかなかった。
まだ、機は来ない。
掴み損ねている。お互いに。
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気力を振り絞って支援
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やばい・・・これはやばい
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そう考えていた。
戦況に、さほど変化がないように思えていたからだ。
楽観していたと言えるのかもしれない。
天下という終着点に辿り着くためには、先手が必須のはずだった。
つまり、楽観している時点で足はもたついていたのだ。
それに気付いたのは、ショボンの巨体が、僅かながら接近していると分かったときだった。
(;^ω^)「ッ!?」
半歩。
たった、それだけの距離。
しかし、確実に詰められていた。
Yの間合いを最大限に活かして、自分の優位性を保ってきた。
絶対に崩してはならない距離だったのだ。
いつの間に詰め寄られていたのか。
先ほどの会話の間か、それとも打ち合いの間か。
分からない。分かったところで、距離が詰まった事実は変わらない。
確実なのは、この距離では、Yの優位を活かしきれない、ということだ。
反射的に一歩、下がろうとした。
しかし、ショボンの踏み出し。
右足だった。
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あれここで気づいたのか
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右足!
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今までアルファベットを振るう際は必ず左から踏み込んできた。
間違いない。左右どちらのZを使うにせよ、必ず左足だったのだ。
何故、突然右足に変えたのか。
いや、そんなことはどうでもいいはずのことだ。
ショボンほどの男なら、どちらの足で踏み出そうとも全力でアルファベットを振るえる。
踏み込む足を変えたのは、ただの惑わしだ。
瞬時にそう判断できた。
だが、その一瞬さえ、この戦いでは命取りになりかねない。
そしてショボンは間違いなく、この一瞬を首取りに利用してくる。
右のZが、振り下ろされようとしていた。
(;^ω^)(受け止めッ……いや、回避……!?)
思考を奪われていたことで、判断が遅れた。
それでもZを受け止めることはできただろう。
しかし、左のZを考慮すると、ここは回避のほうが賢明だった。
後退は厳しい。
体を開いて躱すしかない。
(;^ω^)「ッ……!」
回避、できた。
体を開くだけでなく、仰け反らせる必要もあったが、右のZは空を切った。
そして当然のように、迫り来る左のZ。
今度は、受け止めるしかない。
森に澄み渡った音は、低位者同士の打ち合いでは決して届かない高さだった。
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やばいやばい
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ああ
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(;^ω^)(よしっ……!)
ショボンの一撃は苛烈だったが、防いだ。
これで、ひとまずは体勢を立て直せる。
呆けているとすぐに右が襲ってくる。
そうなる前に、後ろへ下がらなければ。
そう思って、左足を下げかけた瞬間――――
(;^ω^)(……おっ!?)
――――ショボンの左から受ける圧力が、僅かに緩んだ。
自分以外の誰にも気付けないほど僅かだっただろう。
そして自分とて、これほどの打ち合いを重ねた後でなければ分からなかったかもしれない。
しかし確かに、ショボンの力は弱まったのだ。
罠の可能性を、真っ先に考えた。
下手な反撃を打たされ、逆に首を取られる可能性。
一騎打ちを始めた当初ならば、その危険性は高かっただろう。
だが、別の可能性が思考の隙間に入り込んでくる。
"疲労"だ。
十刻以上、まともな休息もなく続けられている戦い。
限界の、その極みまでもが、疲労に染まっている。
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思惑としてはショボンの通りだが…
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ここまで的確に読むショボンがパネェ
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ショボンほどの男でさえ、動きが鈍っていたのだ。
この、僅かな力の緩みも、決して不思議ではない。
いや、起きるべくして起きた、とさえ思える。
何度も起きるようなものではないだろう。
この一度の緩みでショボンが気を引き締め直してしまえば、最初で最後の好機となるかもしれない。
もはや、この逡巡さえ、不要。
狙うしかない。
この一撃に、全てをぶつけるしかない。
――――両手に、渾身の力を込めた。
(#゚ω゚)「オオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォッ!!!」
軽く、Yを引いた。
そして、両腕を膨らませてからの、突き出し。
風と、夜を、切り裂いて。
刃に、月光を乗せて。
ショボンの体の中心を目掛けて。
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こっから…!
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どうなる
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怖すぎる
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瞬間最高視聴率
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どきどき
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次が怖すぎる
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いけるか…?
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らめー
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うおおおおおおお
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あばばばば
このままだと確実に授業に遅れるのに目が離せない
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しゃがんでも、跳躍しても回避できない。
体を開くにも時間がかかる。
最も避けにくい位置を、避けにくい形で狙うことができた。
これ以上の攻め手は思い浮かばない。
過去の自分も、未来の自分も、最善だと口にするだろう。
――――それでも。
Yの刃が迫ると同時に、ショボンの体が少しずつ動いていく。
身を、捩るようにして。
刃の先端が向かう先は、鳩尾から、左胸へ。
やがて、左腕へ。
だが、ショボンは脇を開いた。
Yの刃が横を向いていれば、脇を開かれても構わなかった。
だが、沈んでいたYを持ち上げて突き出すには、刃は縦にするより他なかったのだ。
もし刃を捻っていれば、その間に完全に回避されていただろう。
突き出しながら少しずつ刃を動かしてはいたが、あまりに距離が短い。
ショボンの左腕のほうが、早い。
そしてYの刃は、空のみを裂いた。
(;゚ω゚)「ッ……!!」
突ききったアルファベット。
自分の身を守るものは、何もない。
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うおおおおお
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うおおおおおおお
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うあああああああ
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あ…あ…
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ブーン!!
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ぎゃあ
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あぁぁぁぁぁぁぁぁぃぁあ
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うあああああ
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ショボン……!
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うわあああああああああ
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選べ得る選択肢のなかでは、最善だった。
それでもショボンの身を貫くことは、できなかった。
ショボンは既に、右のZに力を込めている。
"終わりだ"。
その言葉がショボンの口から発されることはない。
物語っているのは、表情のみだ。
ショボンの左足が近づく。
同時に、右のZの形が、ぶれた。
静止していたものが、動き出したのだ。
Yを回避すべく遠ざかっていた左のZも、今は振り下ろされようとしている。
懸命にYを引き戻そうとするも、腕の力だけではあまりに遅い。
ショボンは、この形を狙っていたのだ。
Yを躱せるかどうかは博打だったのだろうが、成功したことで、ショボンは万全の形を取れたのだ。
自分からすれば、絶体絶命の形を。
(;゚ω゚)「オオオオオオォォォォッ!!」
堪らずに重心を後ろにかけた。
しかし、足がついてこない。
ただ背中だけが、地面へと向かっていく。
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おおおおおおおおおお!!!!
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おおおおお
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避けてくれ…!
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おおおおおぉぉぉ!
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どうなる
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うわあああああああああああああ
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アルファベットYの重みも支えられず、左手は柄から離れ、自分の右側へと落ちていく。
右手からは離さない。しかし、すぐさま体勢を整えてショボンに立ち向かうこともできない。
世界の動きは重みを増して、全てが緩やかに流れているように思えた。
しかし、だからこそ、はっきりと分かるのだ。
無様に倒れこもうとしている自分と、それを追って刃を向けるショボンとの関係が。
もう少し早く倒れこんでいれば、足を振り上げることができただろうか。
しかしそれも、届かない可能性が高い。
ショボンも恐らく計算に入れていたのだろう。
どうあっても、絶望的。
そう思いたくはないが、そう思ってしまうのだ。
もはや、悟るしかない状況なのだ。
(; ω )(み……んな……)
(; ω )(ごめん……だお……)
死力は、尽くした。
それでも、敵わなかった。
無理で、無茶で、無謀だった。
今までヴィップが積み上げてきたもの全てを、崩してしまった。
全てを賭けた一騎打ち。
自分に足りないものは、あまりに多すぎたのだ。
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ぎゃああああああ
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がんばれ!!
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自分を捨てて戦える者にはああああああああああああああああ!
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おいいいいいいいいいいいいい!!!!
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このまますんなり殺しそうだから困る
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うああああああああああああ
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あきらめるな!!
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うわああああああああああああ
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まだだぁぁ!
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あああああああああああ!!
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おいおいおいおい
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どうにかなれ!
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ああああああああ
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ドクオはあきらめなかったぞ!おもいだせ!
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ふぅ…
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ショボンは言った。国に賭ける思いの強さが、勝敗を分けると。
つまり自分は、その点でショボンに負けていたのか。
違う、と主張したい。
しかし、勝負の世界では、敗者の言葉などただ霧散するだけだ。
国に対する気持ちの軽さが、刃の軽さだった。
ショボンに、そう言われているような気がした。
いかにYの刃が重かろうと、相手に響かなければ一緒なのだ。
この、刃の軽さは――――
(; ω )「ッ……!?」
――――違う。
国に賭ける気持ちの重みのせいではない。
刃は決して軽くはない。
アルファベットの重量が変わるはずはないのだ。
それでも、動く。
右腕が、上がる。
自分にはまだ、最後の一撃が残されている。
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最後まで諦めるなああああああああ
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いくんだ!!ブーン!!
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うおおおおおおおおおおおお
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いけえええええええ!
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いけ−−−−!
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いっけえええええええええええええええええええええええええええええ
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いけいけいけいけいけいけ!!!!!
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ヴィルぅぅぅぅぅぅぅぅ!!
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いけええええええ!!!
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ブーンがんばれええええええええ
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ブーン!
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いっけぇぇぇ!
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いけえええええええええええええ!!!!!
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片手でか・・・
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イクううううううううう
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いけええええええええ
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決着だッ!
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――双頭の森――
"終わりだ"と。
心の中で言い放った。
危険な賭けだったことは間違いない。
自分が思っていたよりも、ブーンの一撃は遥かに鋭かったのだ。
しかし、際どくも回避することができた。
無防備なブーンに刃を向けた。
そこでブーンは、何を考えたか、あるいは何も考えていなかったのか、重心を背中に移動させた。
無様としか言いようがない格好と表情のまま、倒れ込んでいったのだ。
背中が地面に着く前に、体を貫くべきだ。
無意識がそう判断し、瞬時にブーンの体を刃で追った。
地面に接した後では身動きを取られる可能性があるためだ。
この局面で最も警戒しなければならなかったのは、蹴りだった。
倒れ込んでいる最中でも唯一繰り出すことのできる攻めだからだ。
しかし、注意を忘れなければ問題はない。
意識できた時点で、もう充分だ。
(´・ω・`)(……長かったな)
(´・ω・`)(しかし、勝敗を分けたのはやはり、気持ちだ)
(´・ω・`)(お前の、国に対する気持ちの軽さが、刃の軽さだったんだ)
声に出すことはない。
勝敗の分岐点は、自分のなかに閉じ込めておけばいい。
ブーンに聞かせてやる必要など、ないのだ。
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dkdk
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ブゥゥゥゥゥゥン!
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ブーン!
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ブーン! ブーン!
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ブーン頑張れ
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ショボオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!
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国への重いなら・・・!!!
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立ち上がれええええブーン!
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ここで雌雄を決するぞ!!
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ブーン頑張れ!
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ショボンが子安か置鮎で再生される
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相打ち…か…?
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言ってやりたいことは山ほどある。
自分の勝因、ブーンの敗因。
積み重ねてきた過去の話、そしてこれから積み重ねる、未来の話。
いずれも、もはやブーンにとってはどうでもいいことだろう。
最後まで気概を失わず、自分から視線を外さないのは大したものだ。
苦し紛れに身を捩じらせているのも、諦念を抱いていないが故だろう。
それでいい。
その姿こそ、最後の相手として相応しい。
最高の好敵手を討ち果たすことで、自分は天下へと至るのだから。
覇道の終着点に、至――――
(´・ω・`)「ッ……?」
――――懸命に、体を捻っている。
そのブーンの様は、滑稽だと笑うこともできただろう。
まだ、ブーンの背中は地面に接していない。
倒れ込みながら、必死の形相で、上半身を左側に捻っているのだ。
足掻きとも呼べないような行動だった。
そう、思っていた。
だが、ブーンの右手に握られているのは、アルファベットY。
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きたああああああああああああ
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うわあああああああああああああああああああ
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薙ぎ払え!!!!!
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いっけええええええええええええ!!
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