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('A`)ドクオと飛竜と時々オトモのようです
10
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:29:05 ID:88pYr5WMO
●( ^ω^) ブーン=ホライゾン
人間
19歳 【称号:無し】
HR:2
所属猟団:無所属
使用武器:デッドリボルバー(鎚)
防具:アロイシリーズ
現在地:ユクモ村
●ξ゚⊿゚)ξ ツン=ツンデレート
人間
19歳 【称号:無し】
HR:2
所属猟団:無所属
使用武器:ジャギットファイア
防具:ジャギィシリーズ
現在地:ユクモ村
●( ・∀・) モララー=ケーニッヒ
人間
26歳 【称号:無し】
HR:5
所属猟団:【騎士派】
使用武器:???
防具:???
現在地:???
11
:
オトモ
:2011/12/18(日) 00:30:03 ID:88pYr5WMO
●(*゚∀゚) ツー
獣人族(アイルー)
?歳 【称号:???】
使用武器:【旗本】ネコ合戦旗(剣斧)
兜:旗本ネコ【陣笠】覇
鎧:旗本ネコ【胴当て】覇
現在地:ユクモ村
●(*゚ー゚) しぃ
獣人族(アイルー)
?歳 【称号:???】
使用武器:???
兜:???
鎧:???
現在地:ユクモ村
12
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:30:52 ID:PDZou1yA0
うおぉ!休止の知らせはやっぱり釣りだったか!!支援!!
13
:
6―1
:2011/12/18(日) 00:31:46 ID:88pYr5WMO
【名無しの丘】
誰も名を知らない未開の地。
そこに二人の男の影があった。
( ゚∀゚)「………」
(´・ω・`)「………」
1人は小柄な男。しかし身体の線は決して細くなく、服の上からでもはっきりと分かる筋肉は、幾年もの間、鍛え上げられてきた物だと分かる。
もう1人は大柄。山のような男だ。
少し太めの眉に、大きな瞳。前の男と比べると理知的な顔をしている。
大きな荷車を押しながら、今日も今日とて二人は歩く。
14
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:32:59 ID:88pYr5WMO
( ゚∀゚)「……ショボン、腹へったー」
(´・ω・`)「全く、さっき食べたばっかりだろう。君は相変わらず燃費の悪い身体をしてるね」
( ゚∀゚)「はぁー。ドクオが居てくれりゃァ、こんなひもじい思いしなくて済むのによォー」
(´・ω・`)「それには同意するね。ドクオと狩りに行くときは本当に楽をさせてもらったから」
思い浮べているのはかつての仲間。
いつも陰鬱そうな顔をしていて、それなのに飛竜達と戦う時は誰よりも率先して突っ込んでいった男。
誰よりも死に近い道を、悠然と闊歩する姿は、彼と別れてから数年経った今でも、強く二人の心に残っていた。
15
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:33:39 ID:88pYr5WMO
(´・ω・`)「ドクオ……変われたと思うかい?」
( ゚∀゚)「……さァーな。だがあのままじゃア、アイツは危ういだろ。だからこそ、ババァもドクオをドンドルマから遠ざけたんだろさァ」
二人の知っているドクオは、誰よりも仲間を大切に思い、そしてそれ以上に自分を大切に思う男だ。
どんな飛竜よりも迅く、どんな狩人よりも冷静だった。
“あの出来事”があるまでは。
(´・ω・`)「だが、ドクオがドンドルマを旅立ってもう四年と少しになる。人が変わるには充分な期間にも思える」
( ゚∀゚)「ケッ、そんな器用な奴じゃねーよ」
ショボンが述べた希望を、ジョルジュはバッサリと切り捨てた。
だが、それはジョルジュが充分にドクオの本質を理解しているが故の言葉でもある。
(´・ω・`)「ドンドルマは、僕達が居なくなって大丈夫なのかな?」
( ゚∀゚)「ハッ、それこそいらねェ心配だよ。向こうにはペニサス達が残ってんだ。俺達二人が抜けただけで揺らぐヤワな砦じゃねェーだろーがよォー」
ドンドルマが誇るG級は、今全てが外に出ている状態だ。
最高戦力であるG級が、揃って居なくなったとあれば、浮き足立つのも無理からぬ事。
だが、共に街を守り、飛竜と戦ってきた。
その仲間達は、今尚健在だ。
16
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:33:56 ID:T6uPMlwAO
よかった、移動してきたのな
17
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:34:11 ID:88pYr5WMO
( ゚∀゚)「ペニサスやシャキンさん、でぃ婆が居るんだ。飛竜如きに何かできるわけないだろ」
(´・ω・`)「そうだね。要らない心配だったね、だからこそ僕達二人がユクモに出てこられたんだから」
二人は、少し足を速めた。
肌を刺すような冷たい風がが吹く。山を越える毎に、寒さは増している。そろそろ雪が降り出す頃か。
( ゚∀゚)「それにしても、この辺りは何もねーなー。ユクモまではまだまだ遠いか」
(´・ω・`)「さぁ。ドクオは、もう着いたのかな」
( ゚∀゚)「途中で野垂れ死んでなきゃ良いんだがなァ」
二人の旅は、まだまだ続く。
終わりの見えない道程だが、先に進んだ友がいる。
だからこそ、二人の歩みが止まる事はない。
18
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:35:32 ID:88pYr5WMO
(´・ω・`)(ドクオ……あれから四年経った。新しい大切なモノを、君は見付ける事が出来たのかな?)
( ゚∀゚)(クー。お前が今でも居てくれりャ、ドクオを救う事も出来たんだろうになァ)
19
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:37:07 ID:88pYr5WMO
悲しまないでくれ。
これは私にしか出来ない仕事だ。
お前でも、あの二人でも出来ない。
だから、そんな哀しい顔をしないでくれ。
私は、嘗て無い程に喜び震えているんだ。
この道を、誰にも邪魔立てさせはしない。
―――Elven Arrow クー 最期の言葉―――
20
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:37:57 ID:88pYr5WMO
( ^ω^)「凄いおっ!!ツン!!ナルガクルガを討伐するなんてっ!!」
ξ////)ξ「ちょっと!そんなに引っ張らないでよっ!!」
ユクモへの帰り道。案の定、ブーンとデレが息を切らせながら走ってきていた。
('A`)「全く、緊張感の欠片もないな」
ζ(゚ー゚*ζ「―――♪」
ツンとブーン、ドクオとデレ、二列にに並びながら、ゆっくりとユクモに帰る。
狩りを始めた頃は山の向こうに姿を隠していた太陽だったが、今は頭の上で燦々と輝いていた。
('A`)「嬉しそうだな、デレ」
ζ(゚ー゚*ζ「はい!ツンちゃんが、あんなに嬉しそうだからっ!」
HR2の狩人が、ナルガクルガを討伐。
それはユクモの歴史の中でも異例の事だ。
21
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:39:06 ID:88pYr5WMO
('A`)「ツンにとって、良い切っ掛けにもなっただろうな。素養もあったし、彼女の眼は、ガンナーであれば誰もが羨む物だ」
ζ(゚ー゚*ζ「それに負けず嫌いの性格をしてますから。私も、うかうかしてられませんね」
楽しそうに家路を辿る四人。
その雰囲気を一変させる事件が、ユクモで待ち受けているとも知らずに。
―――
――
―
22
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:40:54 ID:88pYr5WMO
ユクモに帰ったドクオは、一先ず事の顛末を説明するために、ギルドへと向かった。
ツーからはある程度の説明を受けているはずだが、結果を伝えなければクエストは完了しない。
('A`)「ミセリ、報告に来たんだが」
そこでドクオが見たのは、普段以上にてんてこ舞いしている受付嬢の姿だった。
ミセ;゚Д゚)リ「あっ、ドクオさん……」
(;'A`)「大丈夫か?忙しいなら、また後で出直すぞ?」
汗を滲ませて、忙しなく手元の書類を処理していくミセリ。普段は、落ち着いた様子で狩人達の報告に耳を傾けている彼女だが今日は様子が違う。
ミセ*゚ -゚)リ「いえ、大丈夫です。ツー様から大体の事情は聞いてますから、すぐに済ませます。
それにドクオさん……」
真剣な顔でドクオに目配せするミセリ。
ドクオも雰囲気を察し、顔を寄せた。
('A`)「……何かあったのか?」
ミセ*゚ -゚)リ「私からは詳しく話せませんが、騎士派から独断専行した者が出たようです」
23
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:41:31 ID:88pYr5WMO
('A`)「独断専行?どういう事だ?」
ミセ*゚ -゚)リ「詳しくは、あの人達から聞いてください。残りの手続きは私がしておきますから」
ミセリが指差した先にいたのはギコ。
そして見覚えのない若い女だった。
(,,゚Д゚)「ご苦労さんだぞゴルァ」
(゚、゚トソン「こんにちは」
('A`)「よぉ、ギコ。それともう一人の君は、初めましてになるのかな。ドクオだ」
以前共に狩りをした時から、また一回り大きくなっているギコ。それは何より、G級に慢る事なく、努力をしているという証拠だ。
背には【焔剣】リオレウス。先のリオレウス討伐で得た素材で作ったのだろう。
('A`)「ミセリの雰囲気から察するに、何か良くない事でも起こったのか?」
(#,,゚Д゚)「その通りだぞゴルァ!!騎士派の連中がギルドへの届け出も無しに、ユクモ山に登りやがったんだ!!」
“ユクモ山”狩場を基準に考えれば渓流エリアに流れる川の源泉付近の事だ。
('A`)「それは確かに由々しき事態だが……ここまで大騒ぎする事なのか?」
(,,゚Д゚)「!! あぁ、そうだな。ドクオは、ユクモに来て日も浅い。この村に残る伝説を知らないな」
24
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:43:49 ID:88pYr5WMO
―――伝説
その言葉にドクオの瞳に真剣みが増した。
伝説の裏には、必ずと言って良い程、その裏には強大な存在が隠れている物なのだ。
ドクオに伝説を教えようとギコが話し始める。
(,,゚Д゚)「この村には……」
(゚、゚トソン「ギコ君、そこから先は私が話します」
だが、それを一緒にいた女が制した。
(,,゚Д゚)「ゴルァ、了解です。確かに先輩の方がこういう話には詳しいでしょうし」
大人しく口を閉じ、ドクオと同じく聞く態勢に入ったギコに彼女は『ありがとう』と微笑んで話を続けた。
(゚、゚トソン「改めて名乗らせて頂きます。私の名前はトソン。トソン=アデアと申します」
('A`)「こちらこそ。先程も名乗ったがドクオだ。ドクオ=ウェイツーという。以後、宜しく頼む」
立ち話もなんですから、とトソンをドクオに座るよう促した。
(゚、゚トソン「さて、先程ギコ君が話そうとした伝説。それを今からお話させて頂きます」
25
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:45:53 ID:88pYr5WMO
―
―――
―――――
それはそれは昔の話です。何十年前か、何百年前か、正確な記録は竜人であられるギルドマスター様でもご存知ありません。
ただそれが“昔から在った”という事さえ、ご理解頂ければ何も問題ありません。
ユクモ村が出来るずっと前の話。ここは多くの生物達の楽園でありました。
ユクモの土地を長く育んできた大火山。その恩恵の一つである“温泉”。それがその理由です。
ユクモの湯は傷に良く、病に良い。
野生の中で傷を負った生き物達にとって、ユクモの湯は掛け替えのない物でした。
だからこそ、この地は狩人の村としての基盤を築けたのです。
周囲を火山と凍土に囲まれてなお、気候は温暖。
そんな恵まれたユクモの地には、一つだけ問題がありました。
26
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:46:23 ID:88pYr5WMO
【何十年に一度現れる大積乱雲】
私やギコ。いえ、この村に住む全ての者達が、幼い頃口酸っぱく教えられてきた事。
『雷が鳴ったら決して外に出てはいけないよ。もしこれを破って外に出たらユクモ神様がお前たちを連れて行ってしまうからね』
(゚、゚トソン「ドクオさん、見えますか?あの山に掛かる不気味な黒い雲が」
『あれが【雷狼竜】ジンオウガなのです』
27
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:46:57 ID:88pYr5WMO
('A`)「………」
ドクオの視線の先には真っ黒い雲。
(゚、゚トソン「今までユクモギルドは、ジンオウガと二度戦いました。一度目は何も知らない新米狩人達が。結果、四人全員が壊れた状態で見付かりました」
(,,゚Д゚)「………」
(゚、゚トソン「二度目は満を持して、ユクモが誇る凄腕の狩人達が。結果、ジンオウガの撃退には成功しますが、討伐には至らず。更に二人の犠牲者を出すという始末」
('A`)「そして、今日が三度目だったのか」
トソンはドクオの言葉に静かに頷いた。
(゚、゚トソン「ギルドマスターの忠告を無視し、山を登った騎士派の狩人達四人が、今朝渓流エリアで見付かりました。生きていた者は居ません」
ドクオとギコ、二人の視線が交差する。何かを確認するかの様に。
(゚、゚トソン「一度目に四人、二度目に二人、そしてまた四人。計十人の犠牲者を生んだ【雷狼竜】ジンオウガ。件のモンスターは、今日現時点を以て災害指定級モンスター“G”と認定されました」
28
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:47:50 ID:88pYr5WMO
ドクオは、ゆったりと自然体のまま立ち上がった。
それに習い、ギコも胸を張り直立する。
(゚、゚トソン「ユクモに在籍するG級狩人は貴方達だけです。追って正式な依頼を承ることとなるでしょう」
トソンは、二人の男の目を見つめた。ユクモの命運を託す事となる二人を。
(,,゚Д゚)「任せて下さい。きっと俺達が狩ってみせます」
('A`)「……狩れというのなら狩るだけだ」
トソンは、ギコを小さい頃からずっと見てきた。幼い頃から、ロマネスクの影響を受け狩人を志し、彼女を見本としてメキメキと力を付けてきた。
独り善がりな部分もあると不安だったが、G級となってからは、それも大分緩和している。
(゚、゚トソン「……ごめんね、ギコ君」
(,,゚Д゚)「うっす」
しかし、そうと分かっていてもトソンの胸から不安は消えない。
彼女の後ろを不安そうに付いてきていた男の子が、今村のために強大な敵と戦おうとしているのだ。
29
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:48:30 ID:88pYr5WMO
('A`)「……トソン」
(゚、゚;トソン「あっ、はい」
そして、もう一人。
ギコと共にジンオウガと戦う事になるであろう男。
陰鬱そうな瞳に、狩人にしては細すぎる身体。
初見の者には、その男が彼のドンドルマが誇るG級であると分からないだろう。
だからこそ、彼がユクモに来てからの実績を見れば誰もが目を疑う。
何の防具も着けず、遭遇した上位のアオアシラを討伐する事なく撃退し、初めて相対したはずのギギネブラを、寄せ付ける事無く討伐。
また【空の王】リオレウスに対し、非戦闘員を二人抱えながらも、大した傷を負うことなく討伐。しかも単独で囮をこなすという離れ業をもって。
しかし、やはり一番大きいのは凍土の洞窟の中でトソン自身の目で彼の動きを見た事だろう。
【毒怪竜】ギギネブラを翻弄したスピード、随所に見せた狩人としての創意工夫。
無謀に見えた単独での突出も、全ては仲間を護るため。
30
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:50:19 ID:88pYr5WMO
凄腕、それも今まで自分が見た事ない程の。そう認めざるをえない。
そんなドクオが、トソンに向かって言い切った。
('A`)「トソン。きっとお前は勘違いしている。俺達は死にに行く訳じゃない」
(゚、゚トソン「……でも、死にに行くような物です。四人でも勝てない相手に、二人でなんて」
それきりトソンは、顔を伏せてしまった。
('A`)「………」
その様子に、ドクオとて何も感じない訳ではない。
今トソンが感じている不安は“あの時”ドクオが抱いていた物と同じだ。
しかし、だからこそ。それ故にドクオは、背の剣を抜き放ち、俯くトソンを真っ直ぐ見つめて言った。
――――覚えておけ――――
('A`)「Gの狩場に敗北はない」
ハッ、とトソンは反射的に顔を上げた。
太陽は雲の向こうに隠れているはずなのに、ドクオが掲げた剣からは何処からか光が映り込んでいた。
31
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:51:30 ID:88pYr5WMO
('A`)「ふぅ。まぁ、何も知らない俺が言ったところで大した意味はないが」
背に剣を収める。
('A`)「とりあえず依頼は承諾だ。俺は少し準備があるので、ここで失礼させてもらう。ギコ、お前も抜かりなく済ませろ」
(,,゚Д゚)「おう」
去っていく二人を、トソンは見送るしか出来なかった。
―――ただ願わくば
(-、-トソン「二人が無事に帰ってこれますように」
32
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:52:15 ID:g6YenBfU0
いらっしゃい&おかえり まってたよー
33
:
6―2
:2011/12/18(日) 00:52:42 ID:88pYr5WMO
ドクオとトソンと別れたギコは、真っ直ぐある場所へと向っていた。
小高い丘。緑豊かなユクモの地でも、特に花が咲き乱れる場所。そこに広がる無数の墓標。
ギコは、その一つの前で足を止めた。
墓標に刻まれた“挺身の英雄 ロマネスク 此処に眠る”という文字。
三頭のディアブロスと戦い死んだロマネスク。
だが、ディアブロスは草食故に彼の死体が食い散らかされる事はなかった。
(,,ーДー)「ロマネスクさん……」
静かに祈りを捧げるギコ。
(,,゚Д゚)「俺、今ならロマネスクさんの気持ちが少し分かる気がします。ずっとロマネスクさんを追いかけ続けてきた俺だからこそ、あの時のロマネスクさんの気持ちが……」
眼下に広がるユクモ村。
ギコの生まれた場所。ギコの大切な場所。
34
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:53:24 ID:88pYr5WMO
(,,゚Д゚)「ロマネスクさんは……きっとこの景色を守りたかっただけなんだ」
挺身の英雄なんかじゃない。ただロマネスクは、彼自身の為に、ディアブロスとの戦いに臨んだのだ。
―――俺も護ろう
(,,ーДー)(誰の為でもなく、俺の為に)
『――――やぁ、ギコ』
突然ギコに掛けられた声。しかし、ギコはこの声に覚えがあった。
多分、家族以外では一番多く耳にした声。
(,,゚Д゚)「モララー」
( ・∀・)「ふむ。確かに私はモララーだが。そういう君は、これから無謀な戦いに挑む可哀想な程バカなギコではないかい?」
いつも飄々とした態度を崩さないモララー。彼の物言いから、これからギコがジンオウガに挑む事も知っているのだろう。
言ってしまえば、モララーは空気が読めない。
ユクモの者は、そんなモララーを煙たがっているのだが、ギコとモララーは驚くほど仲が良かった。
35
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:54:36 ID:88pYr5WMO
(,,゚Д゚)「相変わらず回りくどい喋りをするなぁゴルァ」
( ・∀・)「うふふ、これが“騎士”としての正しい言葉遣いらしいのだよ。諦めてくれたまえ」
幼なじみであり、共に狩人を目指した二人。
【狩人派】と【騎士派】道は違えたが、そんな事は彼らにとって、どうでも良い事であった。
(,,゚Д゚)「もし俺達が失敗すれば、きっと次はお前やトソン先輩、ビロード達の出番だと思う」
( ・∀・)「だろうね。今のユクモは、まだ若樹だ。Gのいる間は良いが、君達が居なくなれば【騎士派】【狩人派】と拘ってはいられなくなるだろう」
二人は揃って溜め息を吐く。
(,,゚Д゚)「……お前には、本当に嫌な役回りを押し付けちまったな」
( ・∀・)「ふふっ、相変わらず君は優しいね。しかし、これは私自身が望んだ事だよ。それに知っての通り私に【騎士派】の自覚なんて物もなければ、歌姫様に払う敬意などこれっぽちも無い」
36
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:55:06 ID:z8KKDA6U0
おいふざけんなどれだけ待たせたと思ってんだこら
37
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:55:36 ID:88pYr5WMO
ふはっ、とギコがその言葉に吹き出した。
(,,゚Д゚)「騎士派の中枢であるお前がそんなんじゃ、あちらさんも随分苦労してるんだろうな」
( ・∀・)「さぁ、どうだろうね。ただトソン嬢は、最近皺が目立つようになってきたし、デミタスに至っては昨晩も血尿を垂れ流していたよ」
(;,,゚Д゚)「それは普通に不味いだろ……」
二人は笑う。いつものように。
そんな温かな雰囲気の中、訪れた静寂。
(,,゚Д゚)「モララー、これは言おうか本当に迷った事だが、聞いてくれるか?」
( ・∀・)「良いだろう、話たまえよ」
ギコは、拳をギュッと堅く握り言葉を繋いだ。
(,,゚Д゚)「もし俺がくたばっちまったら、ユクモを頼む」
( ・∀・)「………」
38
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:56:09 ID:88pYr5WMO
(,,゚Д゚)「お前が、責任感の強い人間だという事も、お節介な人間だという事も、俺は良く知ってる。お前がどれだけ隠していても、知ってるんだ。
俺はそれを知った上で、お前に頼む。卑怯だとは分かってる。だがお前にしか頼めないんだ」
全てを言い切り、ギコは顔を伏せた。
ギコだから知っている。
モララーがどれだけユクモを大切に想っているか。
だからこそ、周りに『騎士派のスパイ』と罵られようと『裏切り者』と蔑まれようと、騎士でありながら狩人を辞めなかった。
そんな人間に『ユクモを頼む』と言えばどうなるか、それをギコは承知で言った。
( ・∀・)「なぁ、ギコ」
弾かれたようにモララーの方を見た。
39
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:57:07 ID:88pYr5WMO
( ・∀・)「俺は変わっちゃいない。俺が騎士として護りたいのは今も昔も、あのお転婆な姉妹だけだよ。その二人が生きる場所。そんな大切な場所を、俺が護らない訳ないだろうが」
(,,゚Д゚)「……そう、だな」
―――それに
( ・∀・)「私は騎士だよ。聖下に危害が及ぶとなれば、風のように疾く駆け付けるさ」
モララーは、ユクモを歩く巻き毛の二人の少女を丘の上から見ながら、いたずらっ子の様に笑った。
40
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:58:43 ID:88pYr5WMO
('A`)「………」
ユクモ村を、ドクオは一人で歩いていた。
ジンオウガ襲来の報が伝わったのか、いつもはワイワイと賑やかな行商人達の姿は無く、人影は疎らだ。
('A`)「ふむ」
ユクモに来てから初めてのG級モンスター討伐依頼。加えて見た事のないモンスター。
今まで幾度もG級と戦い勝利してきたドクオだが、緊張がある事は否めない。
だが、たからといって特別にする事もない。
いつもの様に万全の準備をし、いつもの様に帰ってくる。
それだけだ。
41
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:59:29 ID:88pYr5WMO
途中、ドクオは自分が装備を預けている鍛冶屋に立ち寄った。
こちらに来てからずっと使い続けていた【夫婦剣】コウリュウノツガイだが【雷狼竜】ジンオウガは、その名の通りならば雷を司るモンスターのはずだ。
ドクオがドンドルマで戦ってきた雷の属性を持つモンスター達の肉質を参考にすれば、その弱点は氷だろう。
('A`)(氷なら、うってつけの奴があるな)
取り出したのは武骨な双剣。柄から刃先まで鈍色をした何の装飾もない双剣だ。それもそのはず、これはある伝説の竜の骨、角、爪を何も加工せずに組み合わせてだけの剣だ。
('A`)「伝説に相対するのなら、やはりこちらも伝説でなくてはな」
他にも、閃光玉や罠といった物も取り出す。
そんなドクオに、後ろから声を掛ける者がいた。
(‘_L’)「何か御入り用ですか?」
('A`)「あぁ、フィレンクトさんか。ご無沙汰ですね」
以前ドクオがギコと共に依頼を受けた行商人、フィレンクトだった。
42
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:00:23 ID:88pYr5WMO
(‘_L’)「ドクオさん、大物を狩りに行かれると聞きました。準備は万全ですか?何かお手伝い出来る事があれば、遠慮なくお申し付け下さい」
('A`)「ありがとうございます。ただ今必要な物は特に無いですね」
フィレンクトは『残念です』と笑うと『少し一緒に歩きませんか?』 とドクオに尋ねた。
('A`)「構いませんよ。まだ正式に依頼を受けた訳ではないので暇を持て余していたところです」
それから、二人でユクモの村をゆっくりと歩いた。
('A`)「ヘリカルは元気にしていますか?」
(‘_L’)「えぇ、少しお転婆が過ぎる程ですがね。最近は、私が仕事から帰ってくるのを待っている様なのですが、いつも途中で眠ってしまうようで。風邪をひいてしまうから、先に布団で寝なさい、と言ってるんですがね」
呆れたような声色のフィレンクトだが、その顔には温かな笑みが浮かんでいた。
(‘_L’)「そういえば、ツンさんとナルガクルガを討伐したそうですね」
('A`)「流石に情報が早いですね」
(‘_L’)「全く、貴方は大した人だ」
今度は本当に呆れた様に言った。
43
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:01:23 ID:z8KKDA6U0
双影か支援
44
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:01:38 ID:88pYr5WMO
(‘_L’)「貴方は自分がどれほどの偉業を成し遂げたのか理解していますか?HR2の新米を連れて、あの【迅竜】を倒したのですよ。それも二人とも無事で、です」
('A`)「確かに、ツンにはまだ早かったかもしれないな。だが、彼女ならやれると判断した。彼女のガンナーとしての腕は、彼女のHR以上の物だったし、加えて素晴らしい素質、そして弛まぬ努力があった。だからこその成功だと思います」
ドクオの言う事は、最もな事なのだろう。
しかしフィレンクトは、それだけでは納得出来ない。
確かにツンが弛まぬ努力をしてきたのは知っている。回りの環境にも恵まれ、ガンナーとしての姉を持ち、切磋琢磨できる幼なじみもいる。
だが、視界の効かない夜中に【沈黙の暗殺者】たるナルガクルガを討伐出来るだろうか。
何も知らない者が聞けば、即座に無理だと答えるだろう。
45
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:02:46 ID:88pYr5WMO
だがフィレンクトは、その無理を覆す要因を知っている。
('A`)「………」
ほんの数ヶ月前ユクモにやって来た男、ドクオ=ウェイツー。彼ならば、その無理すらも押し通す。
(‘_L’)「……やはり、大した人だ」
行商人の間では有名な話だが、今ユクモはとても危うい状態なのだ。
狩人の世代交代の失敗、それが大きな失敗。
今、狩人派の頂点に立つギコは二十八歳。まだまだ若い。だが実力は折り紙付き、先日G級に昇格した。
村人達の間では『ロマネスク二世』やら『新たな英雄』などと呼ばれている。
しかし、その下が如何せん育っていない。
ビロード=ラシライアやベルベット=ワカッテマスという、ギルド叩き上げの狩人達も育ってきてはいるが年齢は二十歳を過ぎた辺りと若すぎる。
今回のジンオウガ討伐には、とても出せない。
46
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:03:35 ID:88pYr5WMO
こうなってくると、やはり騎士派の存在がネックとなってくる。
そもそもモララー=ケーニッヒ、トソン=アデアが居れば状況は全く変わってくるのだ。
ギコよりも早くHR5になった天才、モララー=ケーニッヒ。村人は、将来ギコとモララーがHR6となりユクモを支えてくれるのだと信じていた。
だがその希望は叶わず、モララーは騎士としての道を選んだ。
そしてトソン=アデア。ロマネスク、ベーン、フォックスというユクモに名を残す三人の狩人を唯一直接知る彼女は、キュートの侍女をしている。
狩人派と騎士派、この危ういバランスの中、ギコが倒れる事があれば、きっとユクモは今の形を保てなくなるだろう。
だからこそ、フィレンクトはドクオに期待していた。
彼がカンフル剤となって、確実に周りの狩人達は力を付けている。
ブーンやデレ、ツン、そしてギコ。
この危ういバランスを保つキーパーソンが、まだユクモに来て数ヶ月の男なのだ。
47
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:04:05 ID:88pYr5WMO
('A`)「………」
じっと見つめられて照れたのか、ドクオは頬を掻いた。
『おーい、ドクオー』『ドクオさーん!』
('A`)「ん、ブーンか。それにデレも。どうしたんだ、そんなに慌てて」
(;^ω^)「どうしたもこうしたもないおっ!ドクオがユクモ神の討伐に向かうって聞いて、すっ飛んで来たんだお!!」
なんでもツンとデレの三人で、お祝いだと酒場に入ったところで、その噂を聞いたらしい。
('A`)「あぁ、そうらしいな。デレも同じ理由か?」
ζ(゚ー゚*;ζ「はい!まさかジンオウガが現われるなんて!!」
どうやら二人ともドクオを心配して来たようだ。
48
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:04:54 ID:88pYr5WMO
('A`)「心配しなくζ(゚―゚*#ζ『心配しますっ!!』あ……はい」
ζ(゚―゚*#ζ「分かってるんですか!?ジンオウガなんて私達は、ちょっとした伝説くらいに思っていたモンスターです!そんなモンスターとたった二人で戦って来いだなんて!!」
どうやらデレは相当頭に血が昇っているらしい。自分の所属するギルドに対してキレている辺りが、もう末期だ。
ζ(゚、゚*ζ「私、今から抗議してきます」
( ^ω^)(やべぇ、荒巻のじいさん。これは死んだかも分からんね)
(;'A`)「おいおい、デレ。仮にも所属するギルドだぞ」
止めようとするドクオに、デレはなんとも良い笑顔で言い放った。
ζ(^ー^*ζ「大丈夫ですよ、最近じゃ鳥竜種くらいなら一撃で仕留められるようになりました。いくら竜人と言っても少し人間より長生きなだけで不死身じゃないんですから、強撃ビン付きの貫通矢を頭に何発かブチ込めば、きっとくたばるはずです。それが不満なら毒ビンにしましょうか?油断させておいて近距離から拡散させれば流石のギルドマスターでも躱せないでしょう。そこから、じわじわと死んでいく姿を眺めるのも良いですね。でも、まぁ、ドクオさんを危険に晒す命令をしようとした馬鹿にそんな後悔する時間を与えても仕方ありませんよね。ならやっぱり、すぐやりましょう」
((((;'A`))))ガダガタガタ
( ;ω;)コワイオ
(‘_L’)
突っ走る女性は、いつの時代も男を恐怖させるのである。ドクオは震え、ブーンは泣き出し、フィレンクトは立ったまま気絶した。
49
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:05:37 ID:88pYr5WMO
ギルドマスターが言っていた、デレの困った性格。その片鱗が初めて明らかになった。
('A`)「……まぁ、やめておけよ。そんな事じゃ依頼は取り下げられないだろうしな」
ζ(゚、゚*ζ「……ギルドマスターだけじゃ駄目なんですか?流石にギルドのハンター全員とかになっちゃうと私だけではちょっと……それにツンちゃんも居ますし」
(;^ω^)(違うお!この人、盛大に歪んだ方向に話を持って行こうとしてるおっ!!そして殺害対象にナチュラルに入れられるボク(笑))
50
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:06:32 ID:z8KKDA6U0
フィレンクトwww
51
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:07:08 ID:88pYr5WMO
影でソワソワしだしたブーンを無視して、ドクオは軽くデレを小突いて言った。
ζ(>Δ<*ζ「いたっ!」
('A`)「全く、言ってるだろ。俺達はどんなに困難な状況だろうと村人達の為に必要なら狩りに出るんだ。デレも自覚しろ。俺達が居ない間にモンスターが村に近づいて来たなら、お前が出なければいけないかもしれないんだぞ」
その言葉にも納得しきれないのか、デレはガルガルと唸りながら俯く。
ζ(゚、゚*ζ「……じゃあ私も連れていって下さい」
ブーンは自分の耳を疑った。
デレは確かに優れた狩人だ。しかし、彼女には幾つかの欠点があった。
彼女は、とてつもなく“生きたがり”なのである。
幼い頃に大好きな祖母を殺されたデレ。
大切な存在を突然モンスターに奪われた彼女だからこそ、自分が死ぬ事で悲しむ人がいる、そしてその悲しみがどれ程の物かを知っている。
だからこそ仲間の為にその身を喜んで差し出すギコが“死にたがり”だとすればデレは、どうしようもなく“生きたがり”なのだ。
狩りは信頼の出来る腕を持った者としか行わない。
デレの性格はユクモの狩人の間でも有名な話である。だからこそ、デレに一緒に狩りに付いてきて貰うという裏HR試験があるとまで言われている。
そのデレが
ζ(゚、゚*ζ「………」
死と隣り合わせの狩りに、自ら付いていきたいと言いだしたのだ。
52
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:09:00 ID:88pYr5WMO
しかし、その申し出を
('A`)「駄目だ」
ドクオはキッパリと断った。
ζ(゚、゚*ζ「……どうしてですか?」
('A`)「聞いていないのか?【雷狼竜】ジンオウガはめでたくユクモ初のG級に認定された。狩りに出れるのはG級の狩人、つまり俺とギコだけなんだ」
そんな、とデレは言葉を詰まらせた。
('A`)「デレ、お前のHRは4。まだまだ経験が足りない。今は、まだお前には荷が重いんだ」
ζ(゚、゚*ζ「………」
この言葉に身体を強張らせたのはデレだけではない。ブーンもまた自分の拳を強く握った。
( ^ω^)「………」
HR4のデレでも経験不足だと言われている。それならHR2の自分なんて足手まとい以外の何物でもない。そう言外に言われた気がした。
53
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:10:04 ID:88pYr5WMO
('A`)「はぁ……そんな顔するな、二人とも。今はまだ、と言っただろ。お前達には間違いなく才がある。今のまま成長すれば、いつか共に戦えるさ」
ドクオの励ましの言葉も、ブーンにはうまく伝わって来ない。
ブーンの父は偉大だった。ユクモを長年支えてきた、たった三人のHR6。村人からの信望も篤く、そんなベーンに憧れ狩人を目指したのは自然な事だった。
狩人を目指す自分に周りの人達は暖かく祝福してくれた。そんな人達の事をブーンは愛していたし、皆の期待に応えたいと感じていた。
狩人になってからも挫折はなく、命の危険に晒されるような事もなかった。
だから、ブーンは今まで壁を感じた事がなかった。そんな彼の世界を一変させたのがドクオだ。
いつしかベーンに、そしてドクオにも、並び立ちたいて、ブーンは夢見ていた。
しかしまだ無理だと言われた。
初めて自分の前に壁が現れたような気がした。
( ^ω^)(……でも)
54
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:10:51 ID:88pYr5WMO
ウジウジと考えている自分が嫌になる。
この状況で一番死に近いのは誰か、それは間違いなくドクオだ。
ジンオウガ、伝説でしか知らないモンスターと戦うなんて。
( ^ω^)「……ドクオ。ドクオは怖くないのかお?ドクオが強いのは知ってるお。
でも相手はドクオの知らないモンスターだお。それも天候を操れるような、とんでもない化け物だお。【雷狼竜】ジンオウガって、ボク達にとっては“神”みたいな存在なんだお。どうしてそんな冷静でいれるんだお?」
優しいブーンだからこその言葉だと感じた。
ドクオだって伊達にブーンの指導をしていた訳じゃない。
ブーンがどんな人間か、ドクオなりに理解していた。
('A`)「……まったく、狩りに出るのに心配されるのなんて何時ぶりだろうな」
だからこそ、ブーンの本心からの心配は心地好い物だった。
('A`)「……ブーン、お前と初めて話した時に俺の二つ名について聞いたことがあったよな」
( ^ω^)「お?」
覚えている。ツンとクルペッコを討伐した時だ。
あの時ドクオにG級だけが許される二つ名について『ドクオにもあるのか?』と尋ねた事がある。
あの時は『忘れてしまった』とお茶を濁されたが。
55
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:11:47 ID:88pYr5WMO
('A`)「二つ名は自分で決められる物じゃないからな。俺はあまり使っていなかったが、今打ち明けようと思う」
―――俺の二つ名は
('A`)「―――だ」
ブーンとデレは言葉を失った。ドクオの二つ名、それが持つ意味を正しく理解したからこそだ。
('A`)「だから心配するな。俺はちゃんとここに帰ってくるさ」
ポンポンとブーンの肩を軽く叩き、デレの頭を撫でてドクオは去っていった。
56
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:12:22 ID:uhWUenkc0
支援
ドクオかっこよす
57
:
幕間
:2011/12/18(日) 01:13:15 ID:88pYr5WMO
いつもはワイワイと騒がしいユクモギルドも、今日ばかりは静かだ。
普段は温泉に浸かっている連中も、酒を飲んでいる連中も、今は全員直立不動でギルドマスターの言葉に耳を傾けている。
/ ,' 3「先日からユクモを騒がせている積乱雲、あれは【雷狼竜】ジンオウガが引き起こした物じゃ」
その言葉に驚く者は居ない。もうユクモの人間なら誰もが知っている事だ。
/ ,' 3「先日騎士様が四人でこのモンスターを討伐するために山を登ったが、全員が事切れた状態で見つかった。儂はのぉ、自分の判断を初めて悔いた。こんな事ならば、チミ達に頼めば良かったとなぁ」
ギルドマスター、アラマキはゆっくりと息を吸う。
/ ,' 3『怪物を狩るのは“狩人”じゃ!!!!!!!!!』
余りの声量によろける者もいた。まるで飛竜の咆哮のような。
/ ,' 3「これで【雷狼竜】ジンオウガの犠牲者は十人。慣例により彼のモンスターは災害指定“G級”と認定された」
おぉ、と驚きの声があがる。
/ ,' 3「G級にはG級を。ついては我がユクモギルドが誇るGの狩人に【雷狼竜】ジンオウガの討伐を命じる」
58
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:13:46 ID:88pYr5WMO
―――ギコ=ストッドウッド
(,,゚Д゚)「はい!」
/ ,' 3「【Stubborn】ギコ=ストッドウッド。お前にジンオウガ討伐を命じる。経験した事のない厳しい狩りになると思うが、受けてもらえるか?」
ギコは迷う事なく、背に背負った己の相棒。【焔剣】リオレウスを抜き、掲げた。
(,,゚Д゚)「誇りあるGの狩人として、そしてユクモに生きる一人のヒトとして。その命、慎んでお受け致します」
59
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:14:37 ID:88pYr5WMO
―――ドクオ=ウェイツー
('A`)「はい」
/ ,' 3「【God Slayer】ドクオ=ウェイツー。お前にもジンオウガ討伐を命じる。かつてドンドルマを震撼せし、神殺しの力、このユクモの為に使ってはくれぬか?」
ドクオは、全く気負いのない自然体で背から己の双剣【鋼龍双】ラファール=ダオラを抜き放った。
('A`)「お任せを。殺し尽くしてみせましょう」
【God Slayer】神々を殺す者、それは余りの強さ故に神と崇められた怪物達を討伐してきた者にのみ与えられる称号。
60
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:15:05 ID:88pYr5WMO
/ ,' 3「二人とも、良い狩りを」
('A`)『ありがたく』(゚Д゚,,)
====('A`)ドクオと飛竜と時々オトモのようです 六話====
61
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/18(日) 01:16:00 ID:88pYr5WMO
酉テスト中
62
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:17:52 ID:z8KKDA6U0
乙!
ラファールだったか
63
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/18(日) 01:24:06 ID:88pYr5WMO
ではでは成功したようなので、この話を書いている間は上の酉を使おうと思います。宜しくお願いします。
さて、やってきました。創作避難所。初めましての方は初めまして。このスレッドを開いていただきありがとうございます。
VIPから、旧避難所からのお付き合いの方は、お久しぶりです。
更新の遅い拙作ではありますが、心機一転頑張りますので宜しくお願いします。
今日の投下はここまでです。タイトルコールまで50レス以上、まだまだ続きはありますが明日、明後日と投下しに参ります。
今日はありがとうございました。
64
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:26:08 ID:L7n/UbgM0
乙 続きも楽しみにしてる
65
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/18(日) 01:27:27 ID:88pYr5WMO
>>62
らっ、ラファールが分かる人がいるだとッ!?
ラファールの武器詳細の方は内緒にしておいて下さい。この話の中では、相当弱体化させる予定ですから。それでも出したのは自分の記念すべき最初の剛武器だからです。
66
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:28:19 ID:fsrrlbX60
乙です!!明日も楽しみにしてるよー
67
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 01:33:09 ID:uhWUenkc0
おつ
68
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/18(日) 01:48:47 ID:sRDpegEQ0
どう考えてもデレが最愛キャラ、もう愛してる。
69
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/18(日) 01:50:52 ID:sRDpegEQ0
どう考えてもデレが最愛キャラ、もう愛してる。
70
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/18(日) 01:53:40 ID:sRDpegEQ0
二重書き込みしちゃったorz
では感想・質問・指摘は随時募集中です。お疲れ様でした。
71
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 12:30:24 ID:/g9H5jqg0
乙です
向こうで見てたけど誘導しなくてもいいんじゃないか
引っ越し予告はしてたし。
んで質問
>しかし、やはり一番大きいのは凍土の洞窟の中でトソン自身の目で彼の動きを見た事だろう。
一緒にいったのはデレだろ、トソンはいつ見たのさ
トソンがギギネブラ戦を覗いてたってことかい?
72
:
71
:2011/12/18(日) 12:53:41 ID:/g9H5jqg0
いや、自己解決した。
歌姫の侍女か。スマソ
73
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 13:09:05 ID:vw1oSLCcO
引っ越し乙
神の討伐とかwktkすぎる
74
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 18:48:18 ID:ebud7yhkO
>>1
お前のせいでMHP3とPSP買ってしまったんだぞ!
責任とれ!
MH3G出て涙目だぞゴルァ
75
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 18:56:26 ID:0h97EKOs0
乙
剛種倒せるならぶっちゃけジンオウガなんて……
76
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/18(日) 20:42:51 ID:sRDpegEQ0
本日22:00頃投下しに参ります
77
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/18(日) 20:49:54 ID:sRDpegEQ0
>>74
自分だけが被害者だと思うなよ!続編がPSPで出ると信じてVITAを先払いで予約してたバカも居るんだぞ!!(´;ω;`)ブワッ
>>75
その辺はバランスを崩さない様に調整します。剛種の強さを知っているならなかなかのベテラン狩人さんですね。
78
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/18(日) 22:21:55 ID:88pYr5WMO
それでは、改めて開幕でありんす
79
:
6―3
:2011/12/18(日) 22:23:49 ID:88pYr5WMO
さてこの物語の読んでくださっている、物好きな皆様方ならば、もうお気付きだと思うが。一人、いや一匹まだ登場人物が出てきていない。
では、これから彼女の話をしよう。
これは二匹のオトモと、ユクモの英雄の物語。
彼女がずっと、その小さな胸に抱えてきた、悲しみの話を。
(*゚∀゚)
80
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:25:47 ID:88pYr5WMO
彼女の名前はツー。アイルーだ。
そもそもアイルーというのは、非常に知能が高く、器用な生き物だ。ドンドルマでは、理髪店を営業していたり、鍛冶屋をしていたりと、活躍の場は多岐に渡る。
だがユクモのアイルーは、彼ら以上の知性を持つ。この理由は未だに明らかにされていないが、ユクモの湯の効能だという説が有力となっている。
ユクモのアイルーは、主人である狩人を愛し、死ぬまで己の主人へと尽くす。
それは彼らの誇りであり、生きる意味であるのだ。
だからこそ
(*゚∀゚)つ((メ)ΦωΦ )「むぅ……ツー、我輩のヒゲを引っ張るのは止めるのである。普通に痛いのである」
(*゚∀゚)「ひゃははwwww」
(;=゚ω゚)ノ「ツーちゃん、やめるよぅ!引っ張り過ぎだよぅ!もうご主人様の輪郭がおかしな事になってるよぅ!!!」
こんな光景は異常であった。
81
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:32:13 ID:88pYr5WMO
( ΦωΦ)「全く、ツーは少しお転婆が過ぎるのである。イヨゥを見習って、もう少し静かに出来ないものか」
(*゚∀゚)「うん、それムリだニャー!それにイヨゥは臆病なだけだニャー!!ツーは勇敢だからニャー」
ユクモ史上初めてのHR6、ロマネスク=フェイト。ユクモの守り手であり、これからの活躍を渇望されている狩人だ。
(*゚∀゚)「まったくイヨゥも、もっと頑張るニャー。そんな事じゃオレっちの妹にも追い抜かれちゃうのニャー」
(=゚ω゚)ノ「うぅ、僕はツーちゃんと違って戦いには向いてないんだよぅ。採集してる方がご主人様の役人立てるんだよぅ」
そして彼に付き従う二匹のオトモが居た。
一匹は現ギルドオトモであるツー。
そして虎柄の毛色を持つ、少しオドオドした雄アイルーがイヨゥである。
82
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:33:16 ID:88pYr5WMO
( ΦωΦ)「さて、それではそろそろ狩りに出るのである。お前達、準備は出来ているのであるか?」
(*゚∀゚)「万全ニャー」
(=゚ω゚)ノ「はい、ご主人様。出来てますよぅ」
そして彼らは今日も狩りに行く。
(*ー∀ー)『だが断るニャー』
( ΦωΦ)「ところでツー、そろそろ頭から降りぬか」
ツーは漠然と、こんな日々がいつまでも続くのだと思っていた。
ロマネスクの背中を守り、イヨゥをからかう、そんな日常がツーにとって宝物だったのだ。
83
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:33:36 ID:88pYr5WMO
あの日【砂漠の暴君】ディアブロス襲来の報を聞くまでは。
84
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:36:14 ID:88pYr5WMO
【角竜】ディアブロス、広大な砂漠地帯を支配する飛竜である。
プライドが非常に高く、危害を加えられたり縄張りを侵されると凄まじく猛り狂う故に【砂漠の暴君】と呼ばれている。
棘の付いた襟飾りを持ち、目のうえに二つの巨大な角を備える飛竜。首にある襟状の堅固な鱗や角などは恐竜に於ける『角竜類』と近い。
尾は『曲竜類』のように先端部が棍棒状になっており、鋭い牙を持つが飛竜種の中で数少ない草食竜である。
昼でも夜でも関係なく動き回る上に、移動の殆んどを地面の潜行で行うので、監視が難しく
地響きを感じれば、いきなり目の前に【角竜】ディアブロスが現れた等という報告も珍しくはない。
そんなディアブロスが三頭。ユクモを包囲するように砂漠に現れた。
85
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:37:33 ID:88pYr5WMO
ギルドマスターは頭を抱えた。一匹だけでも第一種危険モンスターとして扱われるディアブロスが三頭。とてもではないがユクモの狩人だけで対処出来る状況ではない。
本来ディアブロスは、討伐より捕獲任務があてられる。
動き回るディアブロスを監視し、眠りに就いた所で捕獲するのだ。
しかし今回は複数のディアブロスがいる。縄張り意識の高いディアブロスは、最初から猛り狂った暴君の状態だろう。捕獲は困難だ。
( ΦωΦ)「我輩が行くしかないだろう」
/ ,' 3「ロマネスク」
それならばユクモ最高の狩人、ロマネスクを出すしかないのだ。だが、アラマキは迷っていた。“来るべき日”に向けて、ここでロマネスクが命を落とすような事があってはならない。
86
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:38:34 ID:88pYr5WMO
( ΦωΦ)「マスター。我輩では不満か」
/ ,' 3「……いや、残念ながらお主しかおらんのぉ」
アラマキは渋々ロマネスクを討伐任務に出す事を許した。
(,,・Д・)「ぜったい帰ってこいよゴルァ」
( ΦωΦ)「あぁ、勿論である。ギコも、我輩が居ない間、修行を怠るなよ」
(*゚∀゚)「任せとけニャー!オレっち達にかかればディアブロスなんてちょちょいのちょいだニャー」
(=゚ω゚)ノ「頑張るよぅ」
村の期待を、縋る想いを一身に受け、彼らは砂漠へと向かった。
厳しい戦いになる事は、ロマネスクもオトモ二匹も充分理解していた。
87
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:40:36 ID:88pYr5WMO
しかし最初の一頭は予想に反し順調だった。砂漠の端、木陰で眠っているところを捕獲したのだ。
( ΦωΦ)「ふむ、最初の一頭は順調であったな」
(*゚∀゚)「ちょっと拍子抜けだニャー!もっと骨が折れると思っていたのにニャー!!」
(=゚ω゚)ノ「戦わないで済んで安心したよぅ。でもまだ二頭いるよぅ、それに嫌な予感もするよぅ」
イヨゥの言葉にロマネスクも同意する。そもそも気が抜ける様な状況ではないのだ。
ここで一つ、戦いの定義という物を一つ紹介しておこう。
複数の敵と“連続”で戦うと、複数の敵と“同時”に戦う事には大きな違いがある。
一般的に同時に二体の敵と戦う場合、要求される実力は敵の最低四倍は必要だと言われている。
88
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:41:43 ID:88pYr5WMO
一対一を繰り返す場合、大きく要求される物は【戦い続ける体力】と【集中力】だ。
しかし一度に複数を相手取る場合、要求される物はさらに多岐に渡る。
簡単に例を挙げるが、全身凶器となる飛竜、純粋に脚も牙も爪も全てが二倍だ。それに加えて“どちらのモンスターに幾らダメージを与えたか”。モンスターを追撃する場合は“どちらの方が弱っているのか”その全てを正確に把握しなければならない。
だからこそロマネスク達が行おうとしている【角竜】ディアブロス同時狩猟は、どれだけ凄腕のベテラン狩人でもやりたがらない。
( ΦωΦ)「ふむ。出来れば同時にディアブロスと戦う様な状況は避けたいものであるな」
(=゚ω゚)ノ「まったくですよぅ」
しかしイヨゥの予感は最悪な事に的中した。
89
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:42:54 ID:88pYr5WMO
次の日の朝、ロマネスク達は巨大な砂嵐を目撃する。ただの砂嵐ではない。二つの嵐が駒の様にぶつかっては離れを繰り返す。そして、その衝撃が地響きとなって砂漠を揺らしていた。
( ΦωΦ)「………」
【角竜】ディアブロス、それが二頭。しかも自分の縄張りを荒らされて憤怒しているのか口からは黒い息を吐き出している。
状況は、どう見ても悪い。しかし更に最悪な事があった。
(*゚∀゚)「……ユクモの方に向かってるニャー」
( ΦωΦ)「そのようだな」
90
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:43:43 ID:88pYr5WMO
もっとユクモから離れた場所であれば、どちらかが弱るまで静観する事も出来たが、これだけ近付かれるとそれも出来ない。
( ΦωΦ)「行くしかない、のであるな」
(*゚∀゚)「ニャー」
(=゚ω゚)ノ「はいですよぅ」
駆け出した。彼らがここまで来たのはユクモを護る為。ここでみすみす奴等をユクモに近付ける訳にはいかない。
(#ΦωΦ)「うおおおおおおお!!!!!!」
鼓舞する様に雄叫びをあげる。狙うは、既に角が一つ折れたディアブロス。
距離が詰まっていくに連れ増してくる飛竜特有の威圧感。しかしユクモの英雄とまで呼ばれるロマネスクは、それを簡単に打ち払う。最初の一撃、これに全力を注ぐ。
二頭のディアブロスの注意が互いに向いている状態の今ならば、この攻撃は必ず成功する。
91
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:45:06 ID:88pYr5WMO
己のリーチのギリギリまで近付き、背後から相棒【雹砲】ウルクスレイを引き抜く。
(#ΦωΦ)「勝負なのである!!」
狙うは甲殻のない腹部。ここに叩き込む。
初撃、ディアブロスの身体を削ぎ取るように突きを放つ。そして間断なく突き上げ。
ここまでの連携は完璧、狩人になってから何千、何万と繰り返してきたロマネスクならではの隙の無い連撃。
しかし相手は飛竜。それも全長20mの大型。
その鈍い痛覚は、ロマネスクの連撃を全く気にする様子がない。
だが
(#ΦωΦ)「ハアァァアアアア!!!!!」
ここからがロマネスクの愛槍【ガンランス】の真骨頂。
92
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:45:59 ID:88pYr5WMO
(#ΦωΦ)「全開ッ!!撃ちであるっ!!!!!」
ウルクスレイの柄部分から枝分かれした砲身。そこから繰り出される【全弾砲撃】フルバーストである。
火を噴いたガンランス、堪らず片角のディアブロスは膝を付いた。
(#=゚ω゚)ノ「いよぉおおおお!!!!!」
透かさずイヨゥが、ペイントボールをぶつける。
(#*゚∀゚)「ニャーァアアアア!!!」
加えてツーの剣斧が、ロマネスクの傷付けた場所を寸分の違いなく追撃を加えた。
最初の一手は文句なく成功だ。
93
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:49:10 ID:88pYr5WMO
( ΦωΦ)「………」
ロマネスクは素早く次弾を装填する。油断なく盾を構えながら、咆哮に備えた。
『Ualaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!!!』
『Galaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!!!』
ディアブロス独特の長い咆哮。本来なら前転であったり、物陰に隠れたりしてやり過ごすのだが、ガンランス使いは、正面からそれを受ける。
(;ΦωΦ)「グヌゥ……」
音が振動となってロマネスクの左手を揺らす。だが、ロマネスクの身体にブレはなく、見事二頭のディアブロスの咆哮を受け切った。
94
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:50:21 ID:88pYr5WMO
ロマネスクの動きは機敏だ。淀みなく下半身から力を伝え、片角のディアブロスに得物を突き立てる。
(#ΦωΦ)「うおぉぉおおおお!!!!!」
しかし甲殻がなくとも、【砂漠の暴君】ディアブロス。突き刺さったのは、50Cm弱。
(;ΦωΦ)「っ!!やはりディアブロス、甲殻は無くともその硬さは飛竜随一かっ!!」
突き立てられたガンランスを、全く意に介さないディアブロス。寧ろ、焦ったのはロマネスクの方だった。突き立てたガンランスが、抜けないのだ。
95
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:51:15 ID:88pYr5WMO
さて、ここでガンランスという武器について簡単ではあるが説明しよう。
ガンランスの歴史は新しく、使われ始めたのは太刀や双剣といった武器よりも後の事になる。
所謂【花形】である太刀、双剣、大剣とは全くと言って良いほど運用思想が異なる。逆に言えば、やはり槍としての形状をしている為に、ランスとは少し似か寄る所がある。
まず守りに主眼が置かれているという点。
この点に於いて、先に挙げた【花形】である三種とは大きく異なる。
それに加えてガンランスによる斬撃は、斬り上げ以外ほぼ“突き”で行う必要があるという点だ。“斬撃”の概要に関しては【太刀】の説明の時に詳しく話そうと思うので、ここでは摘む程度にしておく。
『突き立てる』『突き貫く』『突き刺す』といった言葉があるように、皆のイメージでは得物で相手の体内を貫くと感じるだろう。しかし、これは狩人の用いる“突き”には当て嵌まらない。
96
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:53:52 ID:88pYr5WMO
まず解りやすい様に、ヒトを例に取って見てみよう。急所と呼ばれる『心臓』『肺』『腎臓』など、この辺りは皆に聞き馴染みのある部位だろう。
幾ら身体を鍛えようと、鍛えられない部位。だからこそ、それを急所と呼ぶ。だが、この考えは大きな間違いだと言わざるを得ない。
何故なら、これらの内臓を傷付けるためには、筋肉であったり肋骨であったりを全て刺し貫く必要があるからだ。
そして、それ以上に相手の体内から得物を“抜く”という事が一番の問題となる。
だからこそ、突きは一撃必殺の“博打技”と呼ばれるのだ。
だが狩人達が使う“突き”は、『刺し貫く』ではなく『突き削る』。
敵の身体を削ぎ取るための物なのだ。
97
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:54:46 ID:88pYr5WMO
さて、ここで話をガンランスの特性に戻す。
従来の突きと、狩人の突き。ガンランス使いは、敢えて従来の突きを行う。だが勿論、いくら狩人であろうとも先の例からは漏れない。
今ロマネスクが陥っている様に、抜けなくなる。
そんな事、彼は百も承知。
(#ΦωΦ)「甘いのであるッ!!!」
響き渡る砲撃音。ウルクスレイから放たれた【拡散砲】だ。超至近距離からの砲撃が、ディアブロスの腹部を焦がす。
そして、この砲撃は更なる追撃の狼煙でもある。
(#ΦωΦ)「ッ!!」
この砲撃により、今までディアブロスの腹に突き刺さっていたガンランスが抜けたのだ。これこそが【従来の突き】を可能にするガンランス、それもロマネスクが最も得意とする戦い方だ。
再び、切り上げ。そこから連撃の突きへと繋げていく。そして再び砲撃。
流れる様な動作。ロマネスクにとって、今の一連の動きは狩人になってからずっと磨き上げてきた物だ。
98
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:55:41 ID:88pYr5WMO
(=゚ω゚)ノ「ご主人様っ!!!」
背後から掛けられたイヨゥの叫びに、ロマネスクは咄嗟に身体を捻り、全力で前転した。
『Ualaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!!!』
通り過ぎていく、もう一頭のディアブロス。
( ΦωΦ)「ツー、頼む」
(*゚∀゚)「お任せニャー」
ツーは、その一言で自分が何をすべきか察した。猛烈なスピードで、先程突っ込んできたディアブロスに近づくと
(*゚∀゚)「ニャー、このマヌケー!そんな図体しててアイルー一匹も倒せないのかニャ?ん?」
その可愛いお尻を向け、挑発した。
99
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:57:59 ID:88pYr5WMO
非力なアイルーが、飛竜を馬鹿にする。そんな事をディアブロスは許さない。ディアブロスは決して寛大な賢君ではないのだから。
『Ualaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!!!』
(*゚∀゚)「その調子だニャー、砂漠の暴君。ツーが相手をしてやるのニャー」
ロマネスクの狙い通り。一頭のディアブロスは、今完全にツーに気を取られている。勿論、ロマネスクもツーだけでディアブロスと戦えるとは思っていない。しかし、今は何よりも時間だ。この弱っているディアブロスを、ツーが引き付けている間に倒してしまいたい。
( ΦωΦ)「ツー、耐えて欲しいのである」
ツーも正しく、主人の考えを理解していた。今、自分がしなければならないのは時間稼ぎ。ロマネスクが一頭を倒すまで、こちらに引き付けなければならない。
100
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 22:58:51 ID:88pYr5WMO
( ΦωΦ)「イヨゥ!あちらのディアブロスが近付いて来たら、すぐに知らせるのである!!」
(=゚ω゚)ノ「はいですよぅ!」
もう一匹のオトモであるイヨゥは、ロマネスクに張りついたまま二頭のディアブロスを注意深く見つめている。
イヨゥは、オトモアイルー達の中で力のある方ではない。寧ろ、飛び抜けて力が弱い。昔はアイルーらしからぬ語尾と、そのひ弱さが原因でアイルーの間では虐められていた程だ。
だが、その点を補って余るほど彼は優秀な頭脳を持っていた。
(=゚ω゚)ノ「ツーちゃん!ディアブロスを斬るなら尻尾を狙うんだよぅ!!首にはツーちゃんじゃ届かないけど、気を逸らすのが目的なら尻尾で充分なはずだよぅ!!!」
全体を見渡し、的確に今出来る最善の選択肢を伝える。こんな芸当が普通のオトモに出来るだろうか。否、出来るはずがないのだ。
101
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:07:33 ID:88pYr5WMO
ディアブロスを、単独で引き付けるオトモ、ツー。
そして、主人とオトモを万全の構えで補佐するイヨゥ。
この二匹の力が、【ユクモの英雄】ロマネスク=フェイトを今まで支え続けてきた。
102
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:08:15 ID:88pYr5WMO
( ΦωΦ)「ふう、流石はディアブロスなのである。しかし我らとて、負ける訳にはいかぬ。負けられない理由を抱き、お前達と戦う事を決意したのだから」
片角のディアブロスは、ロマネスクの言葉を最後まで聞く事なく、突進した。
( ΦωΦ)「全く、せっかちな王であるな」
しかし、これをロマネスクは難なく躱す。軽くステップを踏んでディアブロスの正面へ。ここで再び腹部へと刃を走らせる。
的確に、先程から傷付ている“その一点”へとウルクスレイを突き刺す。今までよりも一段と深く突き刺さる。
( ΦωΦ)(あと少し……あと少しなのである)
ツーの方は一見問題無い様だ。これが狡猾な【迅竜】ナルガクルガであったり、ずば抜けて知性の高い【火竜】リオレウスであったなら、すぐに見抜かれていただろう。
【角竜】ディアブロスだからこそ、戦い始めてからずっとツーはディアブロスを騙せているのである。加えて怒ったディアブロスの動きは速い。だが、如何せん真っ直ぐ過ぎるのだ。
以上の理由から、ツーはディアブロスから逃げ続ける事が出来ている。
103
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:08:45 ID:88pYr5WMO
これだけ聞くと、狩りは順調だと思えるだろう。だが本当のところ彼等に余裕などは存在しない。というより、寧ろロマネスク達は窮地に立たされているのだ。
オトモの弱点、それは体力に尽きる。
(;* ∀ )「ハァ……ハァ……。こっ、れは……きっついニャー」
104
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:09:21 ID:88pYr5WMO
その限界は、唐突に訪れた。
105
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:11:17 ID:88pYr5WMO
(;=゚ω゚)ノ「ツーちゃん!!!!!」
(;ΦωΦ)「!?」
イヨゥの悲痛な叫びが、砂漠に木霊する。ツーの動きが不意に止まったのだ。
あれではディアブロスの格好の的、しかも意図した動きだとも思えない。
(* ∀ )「―――」
恐れていた事態が起こってしまった。砂漠に大の字に俯せるツーは、自らの限界まで逃げ続けた。だがアイルーの小さな体で、飛竜と根比べをすればこうなる事は当り前。
やっと動きを止めた標的に、雄叫びを上げ嬉々として突っ込んでいくディアブロス。
(#=゚ω゚)ノ「させないよぅ!!」
イヨゥは全速力でツーを抱え込み、地中に潜った。確かにディアブロスの突進は猛烈だが、不幸中の幸い距離は彼の方が近かった。
106
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:12:06 ID:88pYr5WMO
寸での所で、ツーを助けだしたイヨゥ。
それを見てロマネスクは“安堵の息”を吐いた。
そう、ユクモの英雄は一番してはいけない事をしてしまったのだ。
それは“安心”油断と言っても良い。
(メ;ΦωΦ)「グフゥ……!!」
片角のディアブロスが、ニヤリと嗤っていた。
深々と貫かれたロマネスクの脇腹からは、ドクドクと赤い液体が溢れていた。
107
:
6―4
:2011/12/18(日) 23:15:53 ID:88pYr5WMO
地中から出てきてイヨゥは、目の前の光景を見て絶句する。脇腹に大きな風穴を作った主人。その大きさからディアブロスの角に刺し貫かれたのだと分かった。
(;=゚ω゚)ノ「ごっ、ご主人様ッ!!」
イヨゥは、狩人を仕留め喜び狂う二頭のディアブロスを無視して駆け寄った。
(メΦωΦ)「イヨゥ……ツーは無事であるか?」
(=;ω;)ノ「はい、ツーちゃんは無事ですよぅ!ご主人様、すいませんよぅ!僕が勝手に離れちゃったから……僕のせいですよぅ!」
咄嗟に、起き上がろうとするロマネスクへ支えようとするが、手で制された。
(メΦωΦ)「戦いは、まだ終わっていないので、ある。我が輩は、まだ戦える」
(;=゚ω゚)ノ「無理ですよぅ!その傷じゃ、満足に動ける訳ないですよぅ!!」
誰が見ても満身創痍。死に体と言っても過言ではない。見ればロマネスクの脇腹からは大量の血液、顔色も青白くなっている。
だが、そうであっても
ロマネスクは己の足で立ち、こう言い切った。
108
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:16:49 ID:88pYr5WMO
(メΦωΦ)「我が輩は狩人である!この身は、ユクモを護る盾!!この身朽ちようとも、我が輩は逃げる事を是としない!!!」
_
109
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:17:54 ID:88pYr5WMO
これが、今なおユクモで英雄と呼ばれるロマネスク=フェイト。その本質。
身体を刺し貫かれようとも、彼は退く事を是としない。誇り高きユクモを護る盾。
『Galaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!!!』
―――だからこそ
ディアブロスの突進を受けて尚、彼は一歩も下がらなかった。
ずっと待っていた瞬間。片角のディアブロスが、無防備に慢心した突進を繰り出すのを。
(メΦωΦ)「待って、いたのである……この時を……」
ロマネスクの愛槍【雹砲】ウルクスレイ。それが突き刺さる。
いや“突き刺さる”という言葉では足りない。“突き抜けた”のだ。
110
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:21:27 ID:/KaCdXl.O
引っ越しキター!
今から読むしえ
111
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:22:08 ID:88pYr5WMO
ずっと狙い続けた腹部の傷。少しずつ、傷口を広げていった。そこに、ディアブロスの突進の勢いを利用し突き刺した。
時速80kmで疾走するディアブロス、その胸を正確に突く。間違いなくロマネスクにしか出来ない技である。
『Galaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!!!』
しかし暴君は止まらない。今ディアブロスを突き動かしているのは、生物としての本能だ。
ディアブロスは、前腕を振り上げ忌々しい狩人の身体を押し潰そうとする。
112
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:23:03 ID:88pYr5WMO
―――だが
『ユクモの狩人を舐めるなあぁぁぁああああ!!!!!!!!』
113
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:24:18 ID:88pYr5WMO
太刀にも、大剣にも、他のどんな武器にもない、ガンランスだけの固有兵装。強靭な飛竜の肉質ですら無視する、問答無用の一撃。
(#ΦωΦ)「オオオォォォオオ!!!!!!」
―――対竜種用 竜撃砲
圧倒的火力も以て、ディアブロスを体内から焼き尽くす。
114
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:25:26 ID:88pYr5WMO
『Guohooooo………』
今までの雄叫びとは、全く質の違う悲鳴。そのままディアブロスは、倒れ臥した。
(メΦωΦ)「……まずは一頭、なのである」
ロマネスクに油断は無い。
だがディアブロスは、まだ一頭残っている。ロマネスクの身体は既に満身創痍。状況は言うまでもなく最悪である。
115
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:26:08 ID:88pYr5WMO
(メΦωΦ)「イヨゥ、ツーは?」
(*゚-゚)「ここにいるのニャー」
ロマネスクに呼ばれ、すぐに地中から出てきたツー。体力は、まだ完全に戻っていないのか、時折肩で息をしている。
同胞が倒され、動揺を隠せないディアブロスが動かないのを見て、ロマネスクは言った。
(メΦωΦ)「ツー、イヨゥ、お前達は逃げろ」
ピク、とツーの猫耳が揺れる。
116
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:26:59 ID:88pYr5WMO
(* ∀ )「……なんでニャ?もうツーはいらない子なのかニャ?」
予想外の言葉に、ツーは身体を震わせて尋ねる。
(メΦωΦ)「ツー、お前は充分にやったのである。あのディアブロス相手に、何時間も、逃げ続けたのである。その活躍、見事としか言い様がない。充分、我が輩のオトモとして尽くしてくれたのである」
主人の労りの言葉。しかしツーが今聞きたいのは、こんな言葉ではなかった。
オトモとは主人と共に生き、主人の為に死ぬ。
(* ∀ )「イヤニャー!ツーは、ご主人様と一緒に死にたいのニャー!!」
普段からお転婆だの、口が悪いだの、敬意が足りないと口酸っぱく嗜められていた彼女。
だが彼女は、心から自分の主人を愛していたのだ。それはオトモ特有の刷り込みによる敬愛だったかもしれない。苦楽を共にした情なのかもしれない。
だが、それは紛れもなく彼女だけの、ツー自身の想いであった。
117
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:27:51 ID:88pYr5WMO
(メ#ΦωΦ)「聞き分けよッ!!!!」
だがロマネスクは、ここに来てその想いを否定した。
(* ∀ )��
怒鳴るのも辛いのか、ロマネスクは大きな血の塊を吐いた。だが、それでも喋るのを止めない。
(=゚ω゚)ノ「ご主人!」
なんとかイヨゥも出血を止めようと、出血元を強く押えているのだが、効果は見られない。
(メΦωΦ)「イヨゥもツーも、今まで良く我が輩を支えてくれた。だが、それも此処までなのである。今日も以てお前達との契約を切る」
(;=゚ω゚)ノ「ご主人様!」
『Ualaaaaaaaaaa!!!!!!』
主従の繋がりを断ち切る様に、残されていたディアブロスか吠えた。
そして、その巨体を地面へと潜らせる。
ロマネスク達に緊張が奔った。
118
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:28:42 ID:88pYr5WMO
(メΦωΦ)「……お前達は、これからのユクモを支えていく若者達の導き手となって欲しいのである」
(* ∀ )「……」
(= ω )ノ「……」
―――これが、不甲斐ない主人からの、最期のお願い、なのである
( ΦωΦ)『ツー、お前が無事で良かったのである』
119
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:29:01 ID:zgUJIP.U0
待ってた
待ってた!!!
120
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:29:35 ID:88pYr5WMO
(*;∀;)「ごしゅじ……」
ツーは、最後までその言葉を発する事が出来なかった。ツーの小さな身体が、大きく投げ飛ばされたからだ。これには“ロマネスク”も驚きを隠せなかった。
(=;ω;)ノ「ハァ……ハァ……」
ツーをあそこまで遠くに投げ飛ばしたのが、あの“非力な”イヨゥだったからだ。
121
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:30:29 ID:88pYr5WMO
暫しの放心状態を経て、我に返ったツーは叫ぶ。
(*;∀;)「ニャ、イヨゥ!なんでツーを投げたのニャ!?」
それに、イヨゥは裂けんばかりに叫び返した。
(=;ω;)ノ「ツーちゃんは生きるよぅ!!生まれてきたしぃちゃんの為にも!ご主人様の為にも!!」
小さな身体で、精一杯の大声。しかし、そこには確かにイヨゥの魂が込められていた。
(メΦωΦ)「……イヨゥ」
この小さなアイルーの精一杯の主張、ロマネスクは否定する事が出来なかった。いや、誰にも否定させはしない。いつも臆病で、自分を隠してきたイヨゥが、やっと自分の意志を主張したのだ。
(メΦωΦ)(誰にも、それを否定させはせぬ)
イヨゥは続けて、こうも叫んだ。
(= ω )ノ「変な口癖で、いつもイジメられてきた僕を助けてくれたのはご主人様だよぅ。いつか恩返しがしたい、そう思っていたんだよぅ。力が弱くて、不器用で、本当にどうしようもなかった僕を救ってくれたご主人様に……僕はここで報いたいよぅ!」
122
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:31:05 ID:88pYr5WMO
ディアブロスが地中に潜った時は、決して大きな物音を立ててはならない。視界も利かない地中な中で、奴は耳を頼りに獲物を狙うからだ。ディアブロスと戦うなら絶対に忘れてはいけないルール。
それを頭の良いイヨゥが、忘れているはずがなかった。
波紋の様に広がる地響き。そして、それが収まった瞬間【角竜】ディアブロスは、再び地中からその巨躯を躍らせ顕現した。
狙いは言うまでもなく、イヨゥ。
(#=゚ω゚)ノ「イヨォォォオオオ!!!!」
しかしイヨゥは、軽やかな跳躍でそれを躱す。その動きに速さはない。ただ巧さだけがあった。
(=゚ω゚)ノ「ご主人様、僕の初めての我が儘を許して下さいよぅ。ツーちゃん、僕の初めてのお願いを聞いて欲しいよぅ」
―――僕はただ、君を護りたいんだよぅ
123
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:32:01 ID:88pYr5WMO
(メΦωΦ)「行け、ツー。主人と仲間のお願い聞き届けてくれ」
(* ∀ )「ツーは……ツーは……」
『にゃあああああああああああああああああ………!!!!!』
ツーは、駆け出した。ユクモに向かって。どうしようもなく、ここで一緒に死にたい自分を、自らの意志で押し殺し、何度も転げ、心臓が警笛を鳴らそうとも、ツーは逃げ出したのだった。
124
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:32:56 ID:88pYr5WMO
(メΦωΦ)「……全く、最後まで手のかかる娘だったのである」
視界から小さくなっていくツーを見て、そっと微笑んだ。
傍らには、イヨゥ。
(=゚ω゚)ノ「全くですよぅ」
(メΦωΦ)「イヨゥは、本当に良かったのであるか。ここに残って」
オトモは、軽く首を振って努めて明るく言い放った。
(=゚ω゚)ノ「勿論ですよぅ!!主人の命令を聞くのがオトモの生き甲斐なら、主人の為に最期まで戦うのもオトモの生き甲斐ですよぅ!!
―――それに何より」
(=^ω^)ノ「ツーちゃんを護りたかったんですよぅ」
125
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:34:15 ID:88pYr5WMO
ロマネスクは、ふっと微笑んだ。種族の違いはあろうと、やはりイヨゥも“男”だという事か。
( ΦωΦ)「―――イヨゥ“秘薬”を渡せ」
(;=゚ω゚)ノ「えっ!?でも、あれは……」
(メΦωΦ)「分かっておる。だが、このままでは奴を倒す事は叶わぬ。それならば、ここで使うしかあるまい」
ロマネスクの言う秘薬。この世界に飲むだけで、傷付いた身体が治るような便利な物は存在しない。
滋養を高めたり、疲れを感じさせにくくする程度のものだ。
秘薬とて同じ。飲めば傷が癒える訳ではない。
ただ痛みをぼかす。痛点を鈍くする。
現在でいう“モルヒネ”の様な役割を持っているだけだ。
それは死を待つ者だけに許される一種の麻薬である。
126
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:35:06 ID:88pYr5WMO
(メΦωΦ)「ふぅ……イヨゥ。では、参ろうか」
ロマネスクは、左手に持っていた盾を捨て、槍を両手で構えた。
(=゚ω゚)ノ「はいですよぅ」
二人の視線の先には、【角竜】ディアブロス。今尚猛り狂う飛竜は、その獰猛な牙を剥き出しにし、二人に襲いかからんと身を沈めている。
ロマネスクとイヨゥ、最期の戦いがどの様な物だったのか、誰も知らない。
知ってる者は、誰一人として居ない。
ただユクモの狩人達が、全身を傷だらけにして帰ってきたツーを見て、慌てて砂漠に向かった所
尻尾を斬られ、片角を折られて絶命していたディアブロスと、それと折り重なる様にして立ったまま冷たくなっていたロマネスク。
そして、少し離れた所に小さなオトモが倒れていた。その表情には、小さな笑みが浮かんでいたという。
127
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:35:53 ID:88pYr5WMO
ユクモに帰ったツーだが、辿り着いた瞬間にその場で倒れ三日三晩眠り続けた。人々は、ロマネスクの狩りが成功したからこそツーが帰ってきたのだと思った。主人の為に生きるオトモが、主人を置いて帰ってくるなど、誰も想像していなかったからだ。
ツーは、村の英雄のオトモとして皆に称えられた。主人と共に“最後まで”戦い、生きて帰ってきたオトモとして。
三日後、目を覚ましたツーが見たのは、ユクモの平穏無事を祝い喜ぶ、村の者達の姿だ。
128
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:36:20 ID:88pYr5WMO
その時、彼女は何を想ったのだろうか。
主人と大切な仲間を失った彼女に、その煌びやかな祭りは、どう映ったのだろうか。
それは、彼女にしか分からない。
129
:
幕間
:2011/12/18(日) 23:37:41 ID:88pYr5WMO
ユクモの村から少し離れた場所。そこに一際目を引く大理石造りの大きな建物があった。
(゚、゚トソン「キュート様、Gの狩人二人に正式な依頼を受領して頂きました」
そこに二人の女性の姿があった。一人は、トソン。背中に大きな楽器の様な物を背負っている。
そしてもう一人。綺麗な純白の絹織物を来て、髪に大きな装飾を付けた少女。齢は二十歳弱くらいだろう。少女と女性の境目、その曖昧な境界線にいる彼女は、文句なく美しく、可憐であった。
o川*゚―゚)o「ご苦労様、トソン」
130
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:38:34 ID:88pYr5WMO
キュートは、疲れた顔をした侍女トソンを労るように柔らかく微笑んだ。
(゚、゚トソン「私に気遣いは無用です。キュート様こそ、大丈夫なのですか?彼のユクモ神が現れてから、ろくに睡眠も取らず、騎士様方の説得を試みておられると聞いておりますが」
キュートは、トソンの言葉に首を振り、私よりも今は狩人様達の心配をするべきてず、と言った。
o川*゚―゚)o「フォックス様と貴方が出られれば、状況も変わったでしょうに。私の無能故に狩人達に危険を強いる事になってしまいました」
(゚、゚トソン「……大丈夫です。ギコも理解している様でしたから」
余り感情を表に出さないトソンだが、長年傍にいるキュートには、今のトソンの気持ちが痛い程伝わってきた。
o川*゚―゚)o「ごめんね、トソン。貴方がギコ様を大切に想っているのは、私もよく知っているわ」
(゚、゚;トソン「べっ、別に私はギコを好きだなんて言った事なんてありませんよっ!!それにギコは弟の様なものですし……」
ふふっ、キュートは本当にギコ様の事が大切なのね、と微笑んだ。
131
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:39:37 ID:88pYr5WMO
o川*゚ー゚)o「そういえば、もう一人。ドンドルマより来られたGの方はどうでしたか?」
(゚、゚トソン「あの時の狩人ですか?……正直、間近で見た時は少し拍子抜けでした。実際、姫様と洞窟で彼の戦いを見ていなければ、Gの称号も嘘なのでは、と疑っていたと思います」
トソンの余りにも率直な意見を聞いて、キュートに笑みが零れた。
o川*゚ー゚)o「ふふっ、確かにあまり大きな方ではなかったものね」
キュートは、掛けられていた上着を羽織ると、大きなテラスへと続く硝子造りの扉を開け放った。
強く吹き込む冷たい風。
o川*゚ー゚)o「でも、何故か私はあの方を信じられる。そう思うのです。理由は分からないのですが、この身に流れる血でしょうか。それが“彼を信じろ”と私に囁くのです」
不思議ですね、彼女は楽しげに呟きながら片膝をついた。それに習いトソンも慌てて同じように片膝をつく。
132
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:40:18 ID:88pYr5WMO
o川*ーーー)o「……父様、母様、ユクモをお守り下さい」
願いは、自らの両親へ。キュートと、その姉を護り、死んだ二人へ。
o川*ーーー)o「姉様、生きていて下さい」
トソンは、この祈りを毎朝キュートが行っているのを知っていた。亡き両親へ、そして存命かも分からぬ自らの姉。
133
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:41:02 ID:88pYr5WMO
o川*^ー^)o「……参りましょう、トソン。今日も、私達の歌を届けに」
(-、-トソン「はい。ご一緒致します」
吹き込む風が、優しく二人を包み込んだ。
134
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:41:06 ID:ebud7yhkO
ロマネスク、天晴れな漢よ
135
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:42:20 ID:bp9T8mCE0
涙
136
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/18(日) 23:47:30 ID:88pYr5WMO
お疲れ様でした。本日の投下はこれで終了です。
また明日、投下しに参りますので宜しくお願いします。
今回は(*゚∀゚)過去編という構成です。ロマネスク達の最期の戦いは、書かない事にしました。別にネタ切れしたとか、そんなんじゃないんだからねっ!
前編が終了した時点で番外編でもやろうかと思っていますが、全く何も書いていない状態なので、リクエストなどがあれば是非教えてください。
ディアブロスとの戦いは、6話の主軸ではないので、いつもより淡々とした感じになってしまったと絶賛後悔中です。
137
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:49:29 ID:fX5CwgEk0
>>136
おつ!
今回も面白かったよ
138
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 23:49:52 ID:bp9T8mCE0
乙
ドクオの過去も読みたいですね
139
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/18(日) 23:51:03 ID:88pYr5WMO
では感想・指摘募集中といういつもの言葉で締めさせて頂きます。ありがとうございました。
カプコン、お前は絶対に許さない。絶対にだ。
140
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 00:50:04 ID:eROeq6TE0
お疲れ。まさかの3DSだもんな。
ロマネスクの最期か・・・
秘薬は原作のチート具合を引き継がなくてよかった
141
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 00:51:52 ID:eROeq6TE0
お疲れ。まさかの3DSだもんな。
ロマネスクの最期か・・・
秘薬は原作のチート具合を引き継がなくてよかった
ギコとモララーの昔がみたいです
142
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/19(月) 06:57:45 ID:rv3b0BHg0
>>138
>>141
ドクオの過去はこれから後編で嫌と言うほど語られる事になると思います。
未だ登場していないクーや影の薄いキュート、名前だけのフォックスも。
ギコとモララーに関しては少し番外編として書こうかと思います。ブーンの親父についても。
143
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 08:38:49 ID:/Eaiq6f2o
乙
確かに今までPSPだったのに3DSとはな…予想しなかった
おかげで未だに買うか迷うわ…
144
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 10:30:08 ID:GV2dN8ko0
今さらだけど乙です
可愛いデレたんはもう本編には出ないのかい!?
145
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/19(月) 18:53:09 ID:rv3b0BHg0
本日22:00頃、投下に参ります。お時間、都合が合いましたら、またお会いしましょう。
あと三回に分けて投下します(キリッみたいな事を言っている馬鹿が居ましたが、今日で終われなさそうです。
恐らく明日も来る事になると思います。
146
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 19:25:36 ID:W8WyBSVg0
OK.寒いが服は脱ぐ
147
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:09:41 ID:ctg3onNo0
まだかな…この季節に全裸は辛いせま…
148
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/19(月) 22:39:11 ID:f.54VduIO
こんばんは。では、再開でありんす。
後、今日ではやっぱり終わりません。明日にもつれ込む予定です。
149
:
6―4
:2011/12/19(月) 22:43:14 ID:f.54VduIO
アイルーの体毛は非常に敏感である。特に、電気という物に対しては顕著にそれが表れる。
(*゚∀゚)「ニャっ!」
(;*゚ー゚)「みゃっ!?」
二人と二匹。まだ山頂には遠いが、ツーとしぃの敏感な毛は、ジンオウガの発する電気を受けてパチパチと音を立てている。
(,,゚Д゚)「ドクオ、何か心構えみたいなもんはあるか?」
('A`)「G級と対するに当たってか?」
ギコとドクオ、そしてツーとしぃは、ゆったりとした足並みで山を登る。
('A`)「そうだな。G級というのは、言われている様に“災害指定”だ。それをモンスターと考えるのはナンセンス。名の通り一種の災害と考えろ。それにこれから戦うのは未知の相手。何の予測も立たない。だからこそ、今までの知識を捨て、柔軟に対応する事が必要となる」
(,,゚Д゚)「なるほど」
('A`)「加えて知識を捨てろと言ったが、経験を捨てる訳じゃない。そのモンスターを見れば、骨格や、体付きから、ある程度予想がつく。それは、今までの自分の経験から導かれる物だからな」
ギコは、その言葉に頷く。ドクオとは先のリオレウス討伐戦以来、狩りには出ていない。しかし、ドクオの実力は充分に理解しているし、彼が話してくれる事は、G級に成ったばかりのギコにとっては有益な事ばかりだ。
150
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:43:40 ID:Wejlxllk0
待ってたよ
151
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:45:22 ID:f.54VduIO
(,,゚Д゚)「………」
ギコは少しブーンを羨ましく思った。最近ではドクオに師事し、その腕をメキメキと上げているらしい。出来る事ならギコもドクオに教えてもらいたい事が一杯あった。
だが、ギコが狩りに出なければユクモのギルドの運営に支障を来す。HR2の新米であるブーンだからこそ許されるのだ。
デレも事ある毎にドクオに付き纏っているようで、遠くないうちにHR5に昇格するだろう、と言われている。
('A`)「………」
他人と積極的に関わろうとしないドクオだが、相手から話し掛けられると意外と熱心に話していた。
良い事だと思う。狩人発祥の地、ドンドルマでの経験はぬるま湯に浸かっていたユクモの狩人達には、良いカンフル剤になっている事だろう。
152
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:46:57 ID:f.54VduIO
ドクオが来てから、ユクモの狩人の質は確実に上がっている。ブーンしかり、ツンしかり、デレしかり、そしてギコもだ。加えて他の狩人達もドクオと狩猟に行く事が増えた。
(,,゚Д゚)(楽しみだゴルァ)
これから、ユクモの狩人達は強くなる。未だHR6となるとギコしかいないが、HR5にはビロード、ワカッテマスというギルド生え抜きの若手がいる。そこにデレが加わるのも、そう遠い話ではないだろう。
それにブーンとツン。彼らには何より、強き血と恵まれた環境があった。ベーンさんから受け継いだ血、狩人の姉と鍛冶屋の父を持つツン。それを指導するドクオ。
(,,゚Д゚)(俺もうかうかしてらんねぇぞゴルァ)
あの二人ならばHR4くらいまでならば、一足飛びでなってしまいそうだ。
それに【騎士派】ではあるが、モララーもいる。
ロマネスク、ベーンがユクモから居なくなり、フォックスが引退して以来、世代交代に失敗したユクモに、黄金時代が到来する。
そんな予感が、ギコにはしていた。
153
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:50:21 ID:f.54VduIO
(*゚∀゚)「ドクオ」
('A`)「ん、どうした?」
山頂までは、まだ遠い。ツーは足を止め、ドクオに呼び掛けた。
(*゚∀゚)「なんでドクオは、この狩りにオレっちを連れていこうとしなかったんだニャ?」
('A`)「あぁ、その事か」
そう、ドクオは今回の狩りにツーを伴うつもりはなかった。ツーにそれを伝えれば、確実にゴネるだろうと予測したドクオは、ツーには何も伝えずユクモを出た。
しかし、村人からも狩人からも慕われているツーに隠し切れるはずもなく、ユクモから全速力で追ってきた彼女に捕まり、連れていく事になってしまった。
154
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:51:15 ID:f.54VduIO
('A`)「いや、G級のモンスターは荷が重いと思っただけだ」
(*゚∀゚)「そんじょそこらのヒヨッコよりは使えるニャ」
(*゚ -゚)「ツーは誰の事を言ってるのかにゃ?」
すぐさま喧嘩を始める二匹。溜息を吐いて、ドクオとギコが間に入った。
('A`)「全く、こうなると分かっていたから連れてきたくなかったんだが」
(,,゚Д゚)「お前ら、仲良くしろゴルァ!」
頬を膨らまし不満そうな二匹。
('A`)「足手まといだと思えば、置いていく。忘れるなよ、皆」
(*゚∀゚)「……ニャー」
(*゚ー゚)「ふんっ、しぃの御主人はギコ様なのにゃっ!」
155
:
幕間
:2011/12/19(月) 22:52:36 ID:f.54VduIO
ドクオとギコが出発した後、ギルドは未だ静寂に包まれていた。
集まっているのは、ざっと数えて五十人程。殆んどのユクモの狩人が集まっている。
( ^ω^)「……」
ζ(゚、゚*ζ「……」
そこにはブーンやデレの姿もあった。
皆、一様に無言。彼らの心にのしかかっているのは、『ジンオウガを相手に、彼ら二人だけで送り出してしまった』という、罪悪感にも似た事実だ。
156
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:53:39 ID:f.54VduIO
ζ(゚、゚*ζ「そういえば、ブーン君。ツンちゃんはどうしてるの?」
( ^ω^)「……帰ってから眠ったきりですお。本当に起きてなくて良かったですお」
こんな時、ツンならばどうするのだろうか。
きっと彼女は激怒するだろう。
彼女にとっては、G級だろうがギルドの掟だろうが、そんな小さな柵など関係ない。
『何故二人だけで行かせたのか』
『どうして誰も付いていこうとしなかったのか』
先程のブーンやデレの様に「私が行く」と言うだろう。
そして『自分では、まだ足手まとい』という事実に、何より自分を責める。
( ><)「……ボクも付いていきたかったんです」
そう呟くのは、ビロードだ。HR5の彼は、ギコが猟団長を勤める【荒鷲団】に所属している。ユクモの狩人達の中では、一番ギコと一緒に狩りをこなしてきた。
現に、彼も「ボクを連れていって下さい」と願い出ていた。しかしギコは優しく笑うだけで、頷く事はなかった。
157
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:55:25 ID:f.54VduIO
( ^ω^)「……ビロードさん」
( ><)「でも仕方ないんです。ボクが行ってもギコさんの足を引っ張るのは事実ですから……」
ビロードの拳が、ギュッと硬く握られた。
狩人の寿命というのは、蝉の様に短い。勿論狩りで命を落とす、という理由もあるのだが、どんな凄腕の狩人でも30歳辺りで引退するのだ。
ドンドルマには40歳になっても現役という化け物もいるのだが。
今、このギルドに集まっている顔ぶれを見れば、殆どが20代前半だ。
158
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:56:31 ID:f.54VduIO
これには、一つ原因がある。
以前語った【騎士派】の興り。狩人という存在に疑念が湧いた時、狩人にならず騎士になるという人間が増えた。
今となってはギコの活躍により狩人になる若者が増えたが、ギコの世代の時は殆どが騎士になった。
空白の世代、そう呼ばれている。今、25〜28までの年齢の者達だ。
( ><)「……」
( ^ω^)「……」
ζ(゚、゚*ζ「……」
新たなる芽は、確かに芽生えていた。だが、未だに新芽。その花を咲かせるには至っていない。
ζ(゚、゚*ζ「そういえば、ビロード君。ワカッテマス君はどうしてるの?」
( ><)「……ワカ君も、ギコさんに付いていきたいって言ったんですけど。やっぱり断られちゃって」
159
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:57:06 ID:f.54VduIO
( <●><●>)『私には、まだまだ力が足りないのは分かってます』
_
160
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:58:23 ID:f.54VduIO
( ><)「多分、外で素振りをしてるんだと思います」
ζ(゚、゚*ζ「そっか……」
それきり会話は途切れ、再びギルドを沈黙が支配した。
161
:
6―5
:2011/12/19(月) 23:00:29 ID:f.54VduIO
ドクオ達が山に入って四時間が経った。大体山の中腹辺りまで来ていた。そこから、風景が一変する。
('A`)「どう思う、ギコ」
(,,゚Д゚)「分からんが、これは多過ぎるぞ」
(*゚∀゚)「こんな数、今まで見た事ないのニャー」
(*゚ー゚)「異常発生ですかにゃ?」
そこには異様な数の雷光虫がいた。虫の習性からか数ヶ所に集まるように浮遊しているが、数が数だけに一つの大きな塊に見える。
(,,゚Д゚)「これが【雷狼竜】ジンオウガの影響だとすれば、近いぞゴルァ」
その言葉にドクオも同意する。
('A`)「雷狼竜に雷光虫、お誂え向きだな。この山に登る最中感じていた小型種達の気配も消え失せているし、居るな。この近くに」
一番最初に武器を構えたのは、しぃだった。
162
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:01:52 ID:f.54VduIO
(*゚∀゚)「でも不思議だニャー。いつも大型が近くに居るなら威圧感を感じるのに、今は全然感じないのニャ」
(*゚―゚)「ジンオウガは未知のモンスターですにゃ。何があってもおかしくないですにゃ」
しぃが言うのも最もだ。それにドクオは、この感覚に覚えがある。
('A`)「自分の強さ故に、俺達に警戒すら払っていないか。相変わらず、竜種というのはナメてくれるな」
(,,゚Д゚)「ここでやるのか、ドクオ」
ギコが尋ねたのは、観察に回るか戦闘に入るか、という事だ。
('A`)「勿論様子見だ。先に見つけて気配を殺し観察する。……だがこういう奴は得てして」
ドクオの言葉は、最後まで紡がれなかった。ユクモ山の頂から少し下がった場所。その岩場から、ヤツが遂に顔を出したのだ。
('A`)「自分から現れちまうもんなんだよな」
163
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:04:05 ID:f.54VduIO
【雷狼竜】ジンオウガが威風堂々、遂にドクオ達の前に姿を見せた。金色の角を持ち、周りに無数の雷光虫を引きつれるその姿は、まさにユクモの神。長い尻尾の先は鎚の様になっており、堅そうな甲殻が備わっている。
また見た目は竜というより狼、獣に近い。翼は見たところ生えておらず、代わりに恐らく翼が退化したのであろう強靭な前脚が備わっていた。
のそりと、住みかと思われる洞窟から顔を出すと
『Waohooooooooo!!!!!!』
吠えた。
('A`)「!!」
(,,゚Д゚)「!!」
164
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:07:24 ID:f.54VduIO
唐突の遠吠えに、思わずドクオとギコは耳を押さえる。だがこの距離から、あの声量。翼こそないので、飛竜ではないが、間違いなく飛竜に比肩するバインドボイスだ。
そこから一跳。助走を付けたわけでもないのに、奴はドクオ達の目の前まで跳んだ。
(;,,゚Д゚)「……コイツが【雷狼竜】ジンオウガ」
(;*゚ー゚)「………おっきいのにゃ」
165
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:08:44 ID:f.54VduIO
実際の所、ジンオウガはそれ程大きなモンスターではない。比べるまでもなく飛竜種の方が大きい。だがジンオウガの持つ神々しさ、威圧感がジンオウガを大きく感じさせる。
ジンオウガは、見定めるようにドクオとギコに視線を向けた。
('A`)「ギコ、流石にこの状況だと様子見は無理だな。コイツ、なかなか気配に敏感らしい」
(,,゚Д゚)「おう。覚悟は出来てるぞゴルァ!」
距離は凡そ50m。ジンオウガの脚力を持ってすれば二秒と掛からず詰められる距離だろう。
166
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:09:25 ID:f.54VduIO
('A`)「良いだろう。なら戦おう、ジンオウガ。互いの存在を賭けて」
今ここに、後のユクモに大きく名を残したジンオウガとの戦い。その序章が幕を開けた。
167
:
幕間
:2011/12/19(月) 23:11:53 ID:f.54VduIO
もう一度、場面をユクモギルドへと戻そう。
心配そうにウロウロと立ち歩く者や、目を瞑り何かを考える者、様々だが共通して言えるのは皆狩りに出た二人を心配しているという事だ。
( ^ω^)「……」
ζ(゚、゚*ζ「……」
嫌な沈黙が包むギルド。
( ^ω^)「!?」
そこに突如として響き渡った大声。
『ブゥゥウウウーーーーン!!!!!!!』
(;^ω^)「おっ!?」
余りの大声にブーンは、反射的に立ち上がって、直立不動の体勢をとった。
168
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:13:04 ID:f.54VduIO
声の主は
ξ#゚⊿゚)ξ「……ふぅ」
ツンだ。
(;^ω^)「ツン!もう起きて平気なのかおっ!?」
余りにも予想外の登場に、ブーンは驚くが、ナルガクルガの討伐から帰ったばかりのツンの体調を心配する。
ξ゚⊿゚)ξ「なに言ってんの?アンタ、バカァ?あー、バカだったわね」
だが、ツンはそんなブーンの心配を一蹴する。
ξ#゚⊿゚)ξ「なんでアンタがここに居るのよッ!!ドクオに付いていってると思ったのにッ!!」
見ればツンは完全武装。先程まで眠っていたとは思えない。具足を身に付けるだけでも相当時間が掛かるというのに。
169
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:13:52 ID:f.54VduIO
ξ#゚⊿゚)ξ「アンタ!なにバカの癖に、こんな時だけ賢くなってるのよッ!こっちはアンタを追いかけようと思って、速攻で準備してきたのよッ!!!
そしたら、ギルドに居るって言うじゃない!!なんでドクオとギコだけで行かせたのよっ!!!」
これにはブーンもカチンと来た。自分の気持ちも知らないで、何を勝手な事を。
―――ボクだって
(#^ω^)「ボクだってドクオに付いていきたかったおッ!!!でも『お前にはまだ早い』って!!!そう言われたんだおっ!!!!!」
170
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:15:16 ID:f.54VduIO
二人の興奮したやり取りを聞きながら、一番心揺さ振られたのはデレだった。
ζ( 、 *ζ「………わ」
ξ#゚⊿゚)ξ「だからッ!!アンタは、一体どうしたいのよッ!!!力が足りないのだって、そんなの初めから分かり切ってる話よッ!!!」
(#^ω^)「だからッ!!!そんな状態のボクが行ったって足しか引っ張らないお!!!」
ζ(゚、゚*ζ「私、追い掛ける……」
ξ#゚⊿゚)ξ「だからぁ!頭悪いくせに、なんで今だけ賢くなってんのよッ!!いつもみたいに………え?」
(#^ω^)「余計なお世話だおっ!!ボクも考えて、考えて、考えたんだおっ!!!それでも、やっぱり……え?」
ξ゚⊿゚)ξ「あるぇ?」(^ω^ )
171
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:16:28 ID:f.54VduIO
ζ(゚、゚*ζ「そうよね。ドクオさんには、ああ言われてしまったけれど、やっぱり彼に付いていたいし。確かに、私はまだHR4の中堅だけど、そんなの関係ないわ。いっそのこと、ギルドマスターを脅して、私のHRを上げて貰えば解決だわ。というか【雷狼竜】とか、所詮オオカミ。言ってしまえば、ただの犬だわ。うん、決めた!私、やっぱり追いかけるね!」
172
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:17:49 ID:f.54VduIO
じゃ、と手を上げて軽く挨拶し、デレは風のように去っていった。
取り残された面々は口を開ける他ない。
( ^ω^)「……ツン」
ξ゚⊿゚)ξ「なによ」
大きく息を吸い、ブーンは静かに話始めた。
( ^ω^)「ボクには、まだ全然経験が足りないお。飛竜となんて戦った事ないお」
ξ゚⊿゚)ξ「私だって昨日初めて戦ったわ」
ツンは、何も問題ないというように気軽に言う。
( ω )「ツン、ボクバカだから。やっぱり、こんなの納得出来ないお」
ξ゚⊿゚)ξ「ふんっ。知ってるわよ、そんな事」
ブーンの自虐を、ツンは鼻で笑った。
173
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:18:54 ID:f.54VduIO
―――でも、そんなバカなブーンの事が、私は好きなんだから
_
174
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:19:37 ID:eysBSFG.0
ニヤニヤするな俺!
175
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:21:41 ID:ctg3onNo0
あらあら、うふふ
176
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:21:57 ID:f.54VduIO
( ^ω^)「行くお」
ξ゚ー゚)ξ「うん!」
ユクモの新芽は、開花の時を迎えられるのか。
ドクオとギコの知らない所で、もう一つの物語が始まろうとしていた。
177
:
6―6
:2011/12/19(月) 23:23:55 ID:f.54VduIO
開戦の狼煙を上げたのは、意外にもしぃだった。
(*゚ー゚)「にゃー、狩りの基本はコレですにゃ」
真っ赤なペイントボールが、ジンオウガに命中する。モンスターの習性を充分に理解しているベテランになればなるほど忘れがちなペイントボールだが、未知とのモンスターと戦う時には必須な道具だ。
ペイントは、【彩鳥】クルペッコ戦でも登場したが、あの時とは状況も意義も全く違う。クルペッコの時は的として使われたが、今回はジンオウガが大きく移動した時に、見失わないようにする為の物だ。
ペイントボールは、弾けると三日は洗っても取れない特殊な染料がモンスターを赤く染め、そこから強烈な臭いを発する。これにより、少し遠く離れた位でモンスターを見失う事は無くなる。
(,,゚Д゚)「まずは一撃だぞゴルァ!!」
ギコが振りかぶった一撃。狙いは頭部。ギコの新たな相棒【焔剣】リオレウスが、唸るようにジンオウガへと襲い掛かる。
178
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:25:16 ID:f.54VduIO
だが、その一撃を
(,,゚Д゚)「んなっ!?」
ジンオウガはバク転の要領で躱した。ジンオウガを捉える事なく大地に突き刺さるギコの大剣。飛竜種には見られない獣特有のトリッキーな動きだ。
ジンオウガは、大剣を引き抜こうとしているギコに透かさず襲い掛かる。
179
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:26:38 ID:f.54VduIO
しかし、これをドクオもまた読んでいた。
背後から取り出したるは、彼の【鋼竜】クシャルダオラ。その最上位種を討伐せし者にのみぞ与えられる双剣【鋼龍双】ラファール=ダオラ。
('A`)「先手は譲ってやれんな」
後ろ脚に斬り込む。ドクオの一振りで、ジンオウガの周りをたゆたう雷光虫達が散る。後ろ脚の爪を抉る様に斬撃を繰り出す。ドクオの繊細な双剣捌きが成せる技だが
('A`)「ふむ。やはり堅いな」
ジンオウガの爪が、剥がれる事はなかった。それどころか、ジンオウガはその体勢から一歩も動かずに反撃を繰り出したのだ。
('A`)「!?」
鞭の様にしなるジンオウガの尻尾。身体は全く動いていないのに、尻尾だけが意思を持っているかの様に激しくドクオを打ち抜かんと動いた。
180
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:27:42 ID:f.54VduIO
(#*゚∀゚)「ニャーアアアア!!!!」
それを防いだのはツーだ。【旗元】ネコ合戦旗でジンオウガの尻尾を、ねじ伏せる様に叩き付けた。だが、大型種の力に勝てる訳もなく、尻尾の軌道をずらすだけに留まる。
(;*゚∀゚)「ニャッ!?」
吹き飛ばされるツー、それを受け止めたのは、しぃだ。
(*゚ー゚)「まったく、しっかりするのにゃ」
(*゚∀゚)「すまんニャー」
ここまでツーの攻撃を入れれば計三回。まともに入ったのはドクオの一撃だけだ。
('A`)「戦い辛い奴だな」
181
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:28:54 ID:f.54VduIO
ギコの攻撃をバク転で躱した様に【雷狼竜】ジンオウガは、飛竜種とは違い、どちらかと言えば牙獣種に近い動きを見せる。ドクオもギコも、やりづらさを感じていた。
特にギコは、牙獣種と戦った経験が少なかった。
ユクモの牙獣種と言えば、ドクオがユクモに来て初めて遭遇した【青熊獣】アオアシラ、凍土の洞窟に縄張りを持つ【白兎獣】ウスクスス、砂漠や火山という暑い場所を縄張りとする【赤甲獣】ラングロトラの三種だ。加えてドスファンゴも数えられるが、この場合は違いが大きいので考えない。
この三種に共通して言える事は、比較的低レベルの狩人に任せられるモンスターだという事だ。確かにどのモンスターも一癖あるモンスターだが、飛竜種に比べれば力不足なのだ。
飛竜種が自分の縄張りに現れれば、この三匹達は身を潜める。それは種としての差であり、なによりも長年の食うか食われるかの関係が今尚色濃く受け継がれているからだ。
182
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:29:41 ID:f.54VduIO
しかしドンドルマの牙獣種は、これに当て嵌まらない。勿論【桃毛獣】ババコンガや【雪獅子】ドドブランコと言ったユクモの牙獣種に近いモンスターもいるが、ドンドルマには例外がいるのだ。
【金獅子】ラージャン、【響狼】カム・オルガロン、【雌響狼】ノノ・オルガロンという飛竜種に比肩する三獣がいる。
この三匹と戦った事があるからこそ、ドクオはある程度【雷狼竜】ジンオウガの動きを予測出来ている。
だがユクモから出た事のないギコには【雷狼竜】ジンオウガが、とんでもない化け物に思えた。
未だ悠然と座し、尻尾だけを振り回すジンオウガ。まるで『お前達に興味はない』という様に。放っておけば、毛繕いでも始めそうだ。
183
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:31:52 ID:f.54VduIO
ギコは折れそうな心に必死で活を入れる。そんなギコの背中を押したのは、やはりドクオだった。
('A`)「ギコ、先に俺が仕掛ける。チャンスがあればお前も来い」
(,,゚Д゚)「お、おう」
ゆっくりとした動きでジンオウガへと近づくドクオ。一歩、二歩、ドクオは歩幅を変えることなく、一定のリズムで歩を刻む。
そしてジンオウガまで、あと五歩の距離まで近付いた時、今まで威嚇する様に激しく動くだけだった尻尾がドクオへと襲い掛かる。
しかしドクオの体勢は万全。ジンオウガの尻尾を、一歩下がる事でなんなく躱す。
('A`)「ふむ。ここまでがお前の間合いか」
数秒でジンオウガの間合いを測ったドクオ。そのギリギリの距離、そこにドクオは立つ。ジンオウガは動かない、尻尾もドクオに攻撃をしていない。
そこからドクオは、円を描く様にジンオウガの周りを歩いた。距離を崩さない様にゆっくりと。
後ろ脚辺りまでドクオが回り込んだ時、ジンオウガの尻尾の動きに変化があった。そこでドクオは、再び一歩“前に”踏み出した。
尻尾は襲ってこなかった。
184
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:33:59 ID:f.54VduIO
ドクオはニヤリと笑みを浮かべて言った。
('A`)「なるほど。そして、ここがお前の視野の限界か」
更に分かった事がある。ジンオウガは触覚でも聴覚でもなく“視覚”で敵を捉えているという事だ。この事実は、かなりのアドバンテージとなる。
(,,゚Д゚)「………」
(;*゚―゚)「………」
それを見ていたギコとしぃは、言葉を失う。
確かに理屈は理解出来る。だが、それを実行する気にはならない。確かにドクオの動きは、ゆっくりだ。万全の体勢で敵の攻撃を躱す事になる。しかし、だからと言って確実に躱せるかと言われればNOだ。
(;*゚―゚)「ご主人様、あの人少しおかしいですにゃー」
185
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:37:01 ID:f.54VduIO
この中でドクオの戦いを初めて見るのは、しぃだけだ。以前に酒場でドクオを目にしていたが、しぃは正直ドクオの実力を疑っていた。確かに己の主人であるギコとドクオを見比べれば、体付きには大きな差がある。
それにドクオの目。
しぃは『生きているのか、死んでいるのか分からない』と思った。少なくとも、しぃが見てきた狩人達は、もっと生き生きとした、生に貪欲な目をしていた。
それを理解したしぃが感じたのは恐怖だった。
どうして今の状況で平然としていられるのか、自分の理解出来ない事に恐怖を抱く。それはヒトもアイルーも同じだった。
186
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:38:08 ID:f.54VduIO
(,,゚Д゚)「……」
(*゚ -゚)「……」
ギコとしぃが、ドクオの存在に戦慄する中、ツーだけは彼をサポートすべくジンオウガへと向かって行った。
(*゚∀゚)「ニャー!」
嵐の様な尻尾に突っ込むのは下策。だからと言って、未だジンオウガが使っていない前脚等に攻撃を加えるのも予想外の反撃を食らうリスクを考えれば避けたい。
やはり、一番無難なのは先程ドクオが死角と見抜いた後ろ脚付近だ。
ドクオのゆったりとしたステップとはちがう、四足歩行生物独特の細かく刻まれた動き。
剣斧が唸りをあげた。突き刺さりはしないが、ジンオウガの後ろ脚に、傷を付ける事に成功したのだ。
(*゚∀゚)「まだまだ行くのニャー!!!」
透かさずツーは前脚と後脚の隙間を縫うように走り、ジンオウガの顔面を抉る様に斬撃を放った。
187
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:39:00 ID:f.54VduIO
(;*゚∀゚)「ニャッ!?」
今度の攻撃は当たらず。先程ギコの攻撃を避けた時と同じように、ジンオウガはバク転でツーの斬撃を躱した。
余りにもトリッキーな動きにツーも一瞬惚けるが、直ぐに持直しジンオウガを見据える。
追撃の気配は無いようだ。
('A`)「やはり後脚だな。それにコイツ、向こうから攻撃する様子が見られない」
(*゚∀゚)「ニャー、今の内に出来るだけ弱らせたいニャー」
ドクオとツーは、再び攻勢をかける。今度は左右に別れて同時にだ。
ここでのツーの攻撃は目を見張る物がある。ユクモ合戦旗で三連撃を食らわせる。透かさずジンオウガの尻尾が飛んでくると見るやいなや、後に跳び退きブーメランをぶつける。
流れる様な攻撃が、確実にジンオウガにダメージを与えていく。
だがドクオは更に上を行った。ツーと同じように攻撃をしているが、手数が段違い。凡そ、ツーの四倍から五倍は攻撃しているだろう。
それに加えてジンオウガの尻尾攻撃。
('A`)「尻尾だけは、活きが良いな」
それを自らの双剣で挟み込む様に防いだ。
圧倒的な冷気がジンオウガの尻尾を襲う。【夫婦剣】コウリュウノツガイが、火を司る火竜と雌火竜の双剣ならば【鋼龍双】ラファール=ダオラは、低気圧を司る【鋼龍】クシャルダオラの双剣だ。その属性は氷。
188
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:39:51 ID:f.54VduIO
堪らずジンオウガが後脚で地団駄を踏むと、ドクオは先程のツーと同じようにジンオウガの頭部へと身を滑り込ませた。
しかし二番煎じ。いくらドクオが速かろうと、ジンオウガは再び軽々と巨体を躍らせた。
('A`)「ふむ。確かに俺の今の攻撃は二番煎じだ」
189
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:40:41 ID:f.54VduIO
―――だが お前のソレは三番煎じだ
着地地点。先程までと変わらずキッチリ8m。その着地地点には
(#,,゚Д゚)「ゴルァアアアアアアアア!!!!」
【焔剣】リオレウスを全開まで振りかぶったギコ。
190
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:42:16 ID:kgc9ZLp60
おお
191
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:42:49 ID:f.54VduIO
地震が起こった。そう勘違いしてしまうような一撃だった。
ギコの一撃は、ジンオウガの頭部を的確に捉えていた。
(,,゚Д゚)「どうだゴルァ!!」
狩人の武器の中でもトップクラスの重量を誇る大剣。その一撃は、如何な【雷狼竜】ジンオウガと言えども目を回した。
(#*゚ -゚)「にゃああああ!!!!!」
しぃも鎚を振りかぶり、ジンオウガの頭部へと追撃を加えた。
しぃのネコ轟鎚は、オトモの持つ武器としては規格外の重量を誇る武器だ。それがジンオウガの頭を上から叩きつける。
(*゚ -゚)「やったのかにゃ?」
動きを止めたジンオウガにゆっくり近付く。先程のギコの一撃に、自分の追撃、頭部がカチ割れていてもおかしくない重さの攻撃だった。
192
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:43:25 ID:f.54VduIO
―――しかし
(;*゚ο゚)「ふにゃああああ!!!!!」
しぃは、吹き飛ばされた。何が起きたか理解出来なかった。
しぃを吹き飛ばしたのは、ジンオウガではなくドクオだったからだ。
先程まで彼女がいた場所には、ジンオウガの前脚が突き刺さっていた。少しでも回避が遅れていれば、今頃しぃは串刺しになっていた事だろう。
193
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:44:03 ID:f.54VduIO
('A`)「……」
(,,゚Д゚)「やっと敵さんもやる気を出したみたいだぞゴルァ」
今まで尻尾でしか攻撃していなかったジンオウガが、遂に前脚で攻撃してきたのだ。
『Waohooooooooo!!!!!!』
ユクモの神と崇められる【雷狼竜】ジンオウガ。その力の片鱗が、遂に明らかになる。
『………』
ジンオウガは一吠えすると、ゆっくりとドクオ達へと視線を向ける。
('A`)「……」
(;,,゚Д゚)「……」
この時、初めて二人はジンオウガと見つめ合った。今までの一方的な観察とは違い、初めて睨み合ったのだ。
ギコは、それだけでさっきまでの勢いが雲散していくのを感じた。
今までに感じた事のない威圧感だ。
以前戦ったリオレウスも【空の王】足る威圧感があった。だが今回の相手は神である。全てを見透かされる様な視線にギコは怯んだ。
194
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:45:59 ID:f.54VduIO
変化はそれだけではない。
(*゚ -゚)「ご主人!雷光虫がっ!!」
先程の攻防で散った雷光虫が、再びジンオウガを包む様に集まっている。
そして
『Waohooooooooo!!!!!!』
今までの咆哮よりも、もう一段上の雄叫び。ドクオとギコは耳を押さえた。
するとジンオウガ身体に、またもや変化。
('A`)「蓄電……か?」
雷光虫から電力を借りる様に、ジンオウガと雷光虫の間に回線が出来ていた。光の線は、バチバチと歪んだ音を立て光となってジンオウガへと吸い寄せられていく。
195
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:46:00 ID:VblEz69oO
しえん!
196
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:50:14 ID:f.54VduIO
幻想的な光景。ジンオウガと雷光虫、雷を司る二種による光の嵐。
だが今のジンオウガは全くの無防備。攻撃の絶好のチャンス、とも思えた。
しかし、あの光の奔流の中に突っ込む事は、やはり躊躇われる。
(,,゚Д゚)「……今度は俺が行くぞゴルァ」
ギコは、躊躇う自分の心を押さえつけ駆け出した。ここまでの攻撃は、全てドクオが好機を作りだして成功してきた。
自分も、Gの狩人として後れを取る訳にはいかない。そんなプライドからの行動だった。
(,,゚Д゚)「行くぞっ!」
ドクオが示した様に狙いは後脚だ。【焔剣】リオレウスのリーチならば、ジンオウガの尻尾の完全に射程外から攻撃を与える事が出来る。
(#,,゚Д゚)「うおぉぉおお!!!!」
しかし、それは今までの話だ。動く事を躊躇わなくなったジンオウガにとって、今まで死角だったその場所は、首を少し捻るだけで途端に視認出来るようになる。
横薙に飛んできた尻尾。ギコは攻撃を慌てて止め、前転で躱した。
197
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:51:26 ID:f.54VduIO
(;,,゚Д゚)「………」
この前転一回分、距離にすれば1m強。それがギコに絶望をもたらす。
そこから見る【雷狼竜】ジンオウガの大きさ。今までよりも桁違いに大きく見えた。
静かにギコを見つめるジンオウガは、さながら断罪人の様であった。
(;,,゚Д゚)「……」
前脚が、後脚が、尻尾が、全てがギコを狙っている。
――――避けられない
そう内心思いつつも、身体が動いたのは、今まで何体もの飛竜種と戦ってきたギコだからだ。
己の身体を守るように、大剣を眼前に突き立て姿勢を低くした。
次の瞬間、ギコの目は光に包まれた。
198
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:52:54 ID:f.54VduIO
当初は、ここで一旦切る予定でありましたが、もう少し進めようと思います。
199
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/19(月) 23:54:17 ID:f.54VduIO
一旦休憩です。お花摘みに行ってきます。
200
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:58:21 ID:ctg3onNo0
行ってらっしゃい
201
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:00:49 ID:3OkAeC82O
―――【対飛竜用 閃光玉】
ギコも余りの光量に呻くが、大剣で視界を隠していたため直ぐに持ち直す事が出来た。
突然の光にのたうち回るジンオウガを尻目に、ギコは後へと下がる。
(,,゚Д゚)「助かったぞゴルァ」
('A`)「気にするな」
閃光玉を投げたのはドクオだった。
閃光玉というのは、皆に分かるように言うならばフラッシュグレネードだ。
人間より遥かに視力の良い獣に、その光量は天敵と言っていい。
現に神の名を持つジンオウガですら、それにのたうち回っているのだ。
202
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:01:40 ID:3OkAeC82O
('A`)「アイツが従来の飛竜種の様に視覚を頼りにしているのは分かっていたからな」
ドクオは事もなげに言うが、初見の相手にそこまで見抜く事が出来る狩人が居ようか。今となっては狩人大全に殆んどの習性が載っているが、それも何十人もの狩人の犠牲の上に調べられた物だ。
(,,゚Д゚)「……お前は、本当に恐ろしい男だぞ」
ギコの感じた恐怖は無理からぬ事だ、だがギコ以上にドクオの異常性を感じている存在。しぃだった。
(;*゚ -゚)「あの人、本当におかしいのにゃ。なんであんなに普通にしてられるのにゃ」
その呟きを横で聞いていたツーも、内心同意する。
思えばツーにとっても、ドクオは不思議な事ばかりだった。
203
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:02:37 ID:3OkAeC82O
最初はただの馬鹿な旅人だと思った。ほっそりとした体格に、なんの装備も身に付けていなかったのだから。
それなのにドクオは、ジャギノスとの戦いに割って入った。たった一匹のアイルーを助けるためにだ。
その後のアオアシラとの戦いは圧倒的だった。全く情報のない状態で、防具も着けづに傷一つ負う事なく撃退したのだ。
ドクオはそれを誇るでもなく、ただ「名前を聞き忘れたから戻っただけ」だと言った。
出会ったばかりのアイルーのために、そんな無茶をする人間だからこそ、ツーは“あの時”から誰にも主従しないというスタンスを崩し、彼に付いていった。
(*゚∀゚)「そういえば……」
【青熊獣】アオアシラも【毒怪竜】ギギネブラも、【彩鳥】クルペッコも、ドクオは初見で相手をしていた。
204
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:03:12 ID:3OkAeC82O
余りの手際の良さに、ツーは意識していなかったが。それにリオレウスも、ユクモとドンドルマでは動き方も全く異なると聞く。
(;*゚∀゚)「ニャー……」
落ち着いて考えると、ドクオは今まで何という無茶をして来たのか。
更に驚愕するのは、ドクオはデレやツーに危害が向いた時、必ず完璧にフォローしているのだ。加えて言えば【空の王】リオレウスの討伐時も囮という役割を単独で果たしている。
危険な役割は全てドクオ自身で行ってきたのだ。
ベテランとされる狩人ほど、自分にリスクを負わされる事を拒む。長年の経験から、如何にそれが危険なのかを理解しているからだ。
誰よりも危険性を理解しているはずのドクオ。狩人は『仲間を切り捨てられる』様になってこそ一流だとはよく言うが。
それでもドクオは切り捨てた事がなかった。
205
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:03:52 ID:3OkAeC82O
(,,゚Д゚)「どうする、ドクオ。奴にはもう後脚の死角は通用しねぇぞ」
ギコの先程の行動からも、それは明らか。
('A`)「なら、一度待つ。向こうから仕掛けて来て貰った方が、やりやすい。それに手札を知らない相手に、自ら手を晒すのは悪手だ」
油断なく距離を保ちながら、ドクオは双剣を構える。それに習いギコも大剣を構えたまま後へ徐々に下がって行った。
ドクオには予感があった。ジンオウガの様に自分の力を溜めたりするようなモンスターは、一気にその力を解放し、爆発的に動きだす。
('A`)「ギコッ!!」
(,,゚Д゚)「ああっ!」
206
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:04:34 ID:3OkAeC82O
恐ろしい事に、ここでもドクオの予感は的中した。ジンオウガは、一切助走を付けないまま飛び掛かってきたのだ。狙いはギコ。身体全体を使い、その動きは驚くほど速い。
(,,゚Д゚)「来ると分かっていればっ!」
ギコは横っ飛びで、それを避けた。一度大剣を背に収め、突っ込んできたジンオウガを見据える。
だが
(;,,゚Д゚)「居ないッ!?」
しかしギコの視線の先にジンオウガは居ない。
(,,゚Д゚)「くっ!?」
目の前に現れたジンオウガ、咄嗟に引き抜いた大剣で押さえ付けるように防ぐ。ギコの武器が太刀やハンマーならば、この時点で終わっていただろう。
(;,,゚Д゚)「クソッ、こいつ急にスピードが……それに重い!」
207
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:05:38 ID:3OkAeC82O
ジンオウガの行動を防いだギコだが、ジンオウガにどこで攻撃されたのか分からなかった。確かにジンオウガの動きは速い、だがそれ以上に回転しながら突っ込んできたジンオウガ。その勢いと遠心力は、ジンオウガの体当たりを、一撃必殺の域にまで押し上げる。
('A`)「………」
ドクオは思考する。現時点でジンオウガに与えた攻撃は、自分とツーの後脚への攻撃。それにギコとしぃの与えた頭部への打撃と斬撃。特にギコの与えた攻撃は、その一撃で大抵のモンスターなら絶命するレベルだ。という事は、ジンオウガの耐久力は飛竜種並と考えるべきだ。
次にジンオウガの攻撃オプションについて。まず目に付くのは、やはり発達した前脚。加えて先程ギコに放った飛び掛かり。そして尻尾による攻撃。この四つが実際に見た攻撃。
('A`)「やはり前脚の硬さも確かめておくべきか」
駈け出す。ギコに気を取られているジンオウガに後から近付く。ギコもドクオが来たのを確認して、攻撃に転じる。
荒ぶるジンオウガの尻尾を両断する様に、真一文字の斬撃。
(,,゚Д゚)「……なんて奴だ」
ギコの驚愕。ジンオウガは尻尾を丸める様にしてギコの大剣を受け止めた。
紙をナイフで切るとき、弛んだ状態で切るのは難しいが左右に張った状態ならば切りやすいのと同じだ。
208
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:06:53 ID:3OkAeC82O
('A`)「ちょいと失礼する」
ドクオは、最速で斬り込む。確認する様に一撃、一撃を放つ。
('A`)「硬くはない、だがしなやかな強さがあるな」
ジンオウガには飛竜種の様な硬い鱗や甲殻はない。だが強靭な筋肉を纏う前脚は、いくら斬り付けても血が出てこないのだ。
(,,゚Д゚)「これならどうだぁ!!」
今度はギコが前脚を狙う。爪を磨り潰す様に、大剣を平にして叩きつけた。
ジンオウガは、たまらず後に下がる。
やはり戦いは数だ。如何なジンオウガといえどGの狩人二人を完全に抑える事は出来ない。
しかし比較的有利に運んでいるギコとドクオにも、一つ頭を悩ます事があった。
(,,゚Д゚)「ドクオ」
('A`)「……あぁ。決定打に欠ける」
ジンオウガの素早い攻撃も一人が陽動し、もう一人が攻撃するというやり方を行えば、然程恐くはないだろう。
しかし、そうなると体力に不安が出てくる。
209
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:07:33 ID:3OkAeC82O
この硬直した局面を打開するには
(*゚∀゚)「ドクオ!」
(*゚ー゚)「ご主人様!」
オトモだった。
ここまで陰に潜んでいた二匹だが、彼らも二人の戦いを黙って見ていた訳ではない。
アオアシラ戦でも使ったジビレ罠。大型モンスターを拘束する為に開発されたそれは、長年狩人に愛用されてきた信頼のある物だ。
('A`)「ギコ!」
(,,゚Д゚)「あぁ!」
ジビレ罠の拘束時間は、モンスターの体力に左右されるが20秒〜30秒は堅い。
地面に置かれたそれは、ツーとしぃによって入念に落ち葉で隠されていた。
210
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:09:01 ID:3OkAeC82O
('A`)「ギコ、俺の武器では奴にダメージを与えずらい。お前の武器が鍵だ」
(,,゚Д゚)「おう」
二人が作り出した時間を無駄にする事なく、設置したジビレ罠。それを最も有効に活用するには、ギコの大剣が一番だ。
ジンオウガが動きを止めた瞬間に、最大の一撃を食らわせる、ギコの柄を握る手が堅くなる。
('A`)「来い、ジンオウガ」
左右へと身体を振りながら、見事にジンオウガをコントロールする。
(,,-Д-)「……」
肩幅少し広めに足を広げ、腰を捻りながら大剣を振り上げる。
目を閉じ、精神を集中する。
211
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:09:57 ID:3OkAeC82O
(*゚∀゚)「オレっち達も出来る限りの一撃を与えるのニャー」
(*゚ -゚)「ツーに言われなくても分かってるのにゃ」
ドクオの距離の取り方は完璧だ。ジンオウガが追いたくなる絶妙な距離を保ちながら下がっていく。
そして、ドクオが一気に跳んだ。
『Guohoooooo!!!!!!』
次いで起こったジンオウガの唸り声。成功だ、直ぐ様ツーとしぃが攻撃を繰り出す。
(#*゚―゚)「にゃああぁぁぁあああ!!!!!」
(*゚∀゚)「くたばるニャアァァアア!!!!」
しぃの鎚はジンオウガの頭を揺さ振り、ツーの剣斧が前脚に突き刺さった。
212
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:10:53 ID:3OkAeC82O
ジンオウガが解放される様子はない。ジビレ罠に仕込まれた数百匹の雷光虫が、光を発しジンオウガを包んでいる。このままドクオが出来る限りのダメージを与え、ギコがトドメを刺す。
ドクオには、はっきりとそのビジョンが浮かんでいた。
―――しかし
('A`)(……気持ち悪いな、この違和感)
ドクオもツーと同じように前脚に潜り込み、無数の斬撃を放つ。予定調和のはずだ。だが、そんな中でドクオは何とも言えぬ違和感を感じていた。
だが、ジンオウガの動きが止まる好機。それを見逃すわけにはいかない。
213
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:12:12 ID:3OkAeC82O
('A`)「……なんだ?」
ジビレ罠に掛かりながらも、必死に動こうとするジンオウガ。
('A`)「!?」
その顔には笑みが浮かんでいた。
反射的にドクオは下がった。
(;'A`)「ギコ!!逃げろッ!!コイツ、ジビレ罠を―――」
吸収してやがる。
続きは言葉に出来なかった。
214
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:12:54 ID:3OkAeC82O
ジンオウガの目の前で力を溜めていたギコ。
(,, Д )「グッハッ……!!」
避けられる筈が無かった。吹き飛ばされるギコ。その距離8m。耳を塞ぎたくなる様な音が響き渡った。
('A`)「ギコッ!!」
直ぐにでも駆け付けたかった。だが、ここでジンオウガに背を向ける事は出来ない。
グッと堪えてジンオウガと向かい合う。
(#*゚∀゚)「……」
ツーは、ギコの穴を埋めるべく前に出た。
(;*゚ -゚)「ご主人様!」
しぃは、己の主人へと駆け寄る。
215
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:14:06 ID:3OkAeC82O
(,, Д )「……畜生、なんで……」
ジンオウガにシビレ罠は効かなかった。冷静に考えれば可能性として浮かんだはずだ。ドンドルマにもシビレ罠が効かないモンスターは何種類もいる。
だが普通そういうモンスターは、シビレ罠を通り抜けるのだ。
しかしジンオウガは、確かに拘束されていた。
その違いが、ドクオの読みに誤りを呼んだ。
('A`)(……なにが今までの知識を捨てて柔軟に対応、だ)
強く唇を噛む。ツーっと血が垂れる。今は少しでも痛みを感じていたかった。
216
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:14:52 ID:3OkAeC82O
(*;―;)「ご主人様……足が……」
ギコの足が普通では有り得ない方向に曲がっていた。医療知識のないアイルーにも、明らかに折れていると分かった。ジンオウガの強靭な前脚は、ギコの下半身を捉えていた。
ギコの実力を以てすれば、充分避ける事が出来た一撃だった。だが、目を瞑っていたのが悪かった。
狩人から信頼され、長年愛用されてきたジビレ罠だったからこそ、その安心感がこの状況を招いてしまった。
(,, Д )「ちくしょ……油断しちまった……」
ジンオウガによって折られた左足。骨が肉からはみ出している。傷口は、真っ白な脂肪が見られるほど深く、直ぐに赤く染まっていく。夥しい量の出血。
(*; -;)「ご主人様ッ!!!!」
響き渡る、しぃの悲鳴。彼女は未だ、この光景を受け入れられずいた。
彼女は震えながら、己の主人の名を呼ぶばかり。
その悲鳴は、ツーの心を強く締め付けた。
217
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:15:43 ID:3OkAeC82O
蘇る記憶、脇腹に大きな風穴を作ったロマネスクの姿が浮かんできた。
今のしぃが、あの時の自分に重なる。
―――そして
('A`)「ツー、下がれ。しぃと一緒にユクモへと帰るんだ」
ピクリ、とツーの猫耳が揺れた。聞きたくなかった、その言葉。
218
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:16:41 ID:3OkAeC82O
(;*゚∀゚)「なっ!?なんでニャ!?」
('A`)「しぃだけじゃ、ギコをユクモまで連れ帰れないだろう。それにギコの出血、時間が勝負だ」
ドクオの言葉は至極当然。寧ろ、アイルーが怪我人を搬送するのは当たり前の事だ。それを分からないツーではなかった。
―――だが、これでは
まるであの時の焼き増しではないか。
ツーの胸に様々な感情が入り混じる。
219
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:17:54 ID:3OkAeC82O
('A`)「しぃ!担架に乗せてギコをユクモまで連れていけ」
(*;ー;)「……わっ、わかったのにゃ」
(* ∀ )
沈黙するツーを尻目に、ドクオとしぃは準備を始める。ドクオは、ジンオウガを引き付ける為に、今までの待ちを止め、かなり攻撃に割合を割いた戦い方をしている。
しぃも出来るだけ慎重にギコの傷口を包帯で圧迫し、極力動かさないよう担架に乗せる。
(*゚ -゚)「ツー!早く手伝って欲しいのにゃ!」
如何な、ドンドルマより優れたオトモと言えど大人一人を運ぶのは簡単ではない。ツーの協力は必要不可欠だった。
220
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:18:55 ID:3OkAeC82O
しかし、ツーは未だ動けないでいた。
_
221
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:19:59 ID:3OkAeC82O
(* ∀ )「またツーは置いていかれるのかニャー……そんなのは、ツーは……」
そんな呟きが零れた。
(*;∀;)「ツーは嫌なのニャッ!!!!最後まで“ご主人様”と戦いたいのニャッ!!!!」
あの時、最後まで言わせて貰えなかった言葉。ツーは、変えたかった。過去を。だからこそ、今までドクオに対して一度も使わなかった“ご主人様”という言葉を使った。
―――だが、それを
('A`)
―――ドクオは
『俺はお前の主人になった覚えはない』
(* ∀ )「!!」
222
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:20:50 ID:3OkAeC82O
最も残酷な言葉で否定した。
確かに主従の誓いはしていない。ツーがドクオに一方的に懐いていただけで、ドクオからツーに『狩りに付いてこい』と言った事も無かった。
ツーが付いてくる事に、何も言わなかっただけだった。
('A`)「ギルドに仕えるアイルーなら、その本懐を果たせ」
223
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:21:38 ID:3OkAeC82O
ツーは、弾ける様に駆け出した。しぃも慌てて準備を終える。何も口にせずとも、二匹の息は完璧にあっていた。ギコを乗せた担架が、一切揺れる事なく持ち上がった。
(* ∀ )「………」
(;*゚ -゚)「ツー……」
しぃも、先程の一連のやり取りを見ていただけあり、ツーを心配そうに見つめていた。
先程のドクオの一言。どれほどツーを傷付けただろう。想像だに出来ない。
ツーからドクオの話を辟易する程聞かされていた彼女には、なんと声を掛ければ良いのか、全く分からなかった。
しかし、今ツーの心配をする余裕は彼女に無い。
(,, Д )「………」
彼女にも守らねばならないモノがあるのだから。
(*゚ -゚)(必ず助けます、ご主人様……)
224
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:22:39 ID:3OkAeC82O
―――
――
―
(-A-)「ふぅ、行ったか」
溜め息を吐くドクオ。目の前にはジンオウガ。膠着状態は、まだ続いていた。
ツーが抜けた穴も、ドクオは完全に埋めていた。
【雷狼竜】ジンオウガ、神と謳われるモンスター相手にたった一人で、だ。
225
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:23:30 ID:3OkAeC82O
('A`)「ふんっ」
今まで、ギコ達の方にジンオウガが向かわない様に、かなりのインファイトを挑んでいたドクオだったが、ここで再び距離を取った。
先程から執拗に狙い続けた前脚、ジンオウガも望むところとばかりにドクオを睨み付ける。
ジンオウガは飛竜種を含めた全固体の中でも、脅威の寿命を誇る。生まれた年も分からない伝説にまで残っているのだから。
そして、その寿命はジンオウガに知能を与えた。
極めて人間と同レベルの、高い知能だ。
この何百年間、ジンオウガは様々な物を見てきた。飛竜達の生存競争、人間の共生。
それは、人間の言葉をある程度理解出来るようになるには、充分過ぎる程の時間だった。
226
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:24:31 ID:3OkAeC82O
('A`)「なぁ、ジンオウガ」
ジンオウガは驚く。自分を見て雄叫びや悲鳴を放つヒトと出会った事はあったが、こんなに淡々と、語り掛けてくる者は初めてだ。
('A`)「ジンオウガ、俺はな―――」
227
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:25:49 ID:3OkAeC82O
―――絶望的なまでに“モテない”のさ
空気が凍った。
228
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:26:22 ID:3OkAeC82O
何を言っているのか理解出来ないジンオウガは、ただ唸るだけで応えた。
ドクオの独白は尚も続く。
('A`)「ドンドルマに居た頃にはさ、もう目も当てられない位、モテなかった。顔を見て泣き出すような子も居たよ。笑えるだろ?」
目の前の男から、戦意が失せていくのを感じた。もうこのまま消えてなくなりそうな気配だった。
229
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:27:24 ID:3OkAeC82O
('A`)「そんな俺だから、友と呼べるような人間は少なかった。二十年以上ドンドルマに住んで、両手で足りる程の友人しか出来なかったよ。
それでも良かった。俺みたいな暗い奴と友達になってくれる酔狂な奴。そいつらを誰よりも大切にしようと決めてた」
230
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:28:00 ID:3OkAeC82O
('A`)「ジンオウガ、お前のいるユクモは本当に良い所だよ。お前が何百年も居座りたくなる理由が分かる。ここは何よりも暖かいな。
人も。
気候も。
温泉だってさ」
231
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:28:58 ID:3OkAeC82O
('A`)「こんな俺に、たった数ヶ月で片手に収まらない程の友人が出来たんだぜ」
232
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:30:26 ID:3OkAeC82O
『―――ジンオウガ、お前は俺の何よりも貴重で、何にも代え難い仲間を傷付けた』
(#'A`)「俺はッ!俺の大切な仲間をッ!!傷付けた奴を許さないッ!!!一度足りとも許した事が無いッ!!!!」
【雷狼竜】ジンオウガが、震えた。緩和したと思われた空気が一気に張り詰めた。
233
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:31:20 ID:3OkAeC82O
―――来いよ、ユクモ神
('A`)「教えてやるよ、格の違いって奴をさ」
234
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:33:15 ID:3OkAeC82O
今日の投下は、これにて終了です。
きっと!恐らく!次で終われるはずッ!!
235
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:35:16 ID:sYkkHA.20
乙
びっくりした。
ここからが楽しみです
236
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/20(火) 00:41:55 ID:3OkAeC82O
ではでは、感想・質問・指摘は随時募集中です。
特に感想は、次話への活力になるので気軽に書いて頂ける嬉しいです。
次の投下は明日、と言いたいのですが、明日は私用の為、来れない可能性が高いです。
そうなれば、明後日に参ります。
では、お疲れ様でした。
237
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:43:19 ID:J67l5.XE0
乙でした
ドクオの語りにちょっと吹いたwww
238
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 01:13:15 ID:JMY79y5AO
ω・`)俺の今まで読んだブーン系の中でこのドクオが1番かっこいいよ。
239
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 01:15:15 ID:dpjT5Rjk0
もてないドクオの覚醒のかっこよさは異常乙
240
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 01:54:02 ID:sBH5uP960
乙
与えずらいじゃなくて与えづらいだよ
241
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 02:52:50 ID:AkT7gRvc0
上位にラファール持ち込むドクオ△
242
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 05:44:42 ID:TPD.tN2UO
>>238
に先に言われてしまった(´・ω・`)
243
:
>>240
:2011/12/20(火) 06:21:14 ID:Gu9tga3I0
ご指摘ありがとうございます。自分の方でも、何箇所も誤字脱字を確認しています。修正する予定なのでお待ちください。
244
:
>>240
:2011/12/20(火) 06:43:03 ID:Gu9tga3I0
ご指摘ありがとうございます。自分の方でも、何箇所も誤字脱字を確認しています。修正する予定なのでお待ちください。
245
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 06:44:34 ID:Gu9tga3I0
にゃあああ!また二十重書き込みに!!
246
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 07:18:04 ID:l3teD6xc0
モンハンしたくなってくるな!
247
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/20(火) 08:27:49 ID:Gu9tga3I0
今日の夕方頃に、短い幕間を投下しにきます。本当に短いので、気楽に見てくださいね。
出来れば今日投下したいのですが先にも申した様に、明日になる可能性が高いです。
因みに
>>244
等は自分です。
248
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 10:52:14 ID:EnVgdk36O
待ってた。待ってたよー!!
('A`)△
249
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 14:50:46 ID:n2oBRB9A0
ζ(゚ー゚*ζが曲射連打で( ・∀・)を殺が…もといお仕置きするシーンはまだですか
雪国でパンツ脱いでまってます
250
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 20:13:43 ID:7u/py5xM0
いや、やっぱり厳しいですね。なんとか今日中に幕間だけでも投下したい。
251
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 21:22:02 ID:82Hd2GfsO
こんなとこで追い付くとは!!
いっそ明日まで気付きたくなかった!!
252
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 22:15:17 ID:iTj6KoA6O
ブーンがHR2でデッドリボルバーって(笑)
253
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/20(火) 23:24:56 ID:3OkAeC82O
やっと時間出来た。【幕間】だけ投下。
254
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 23:26:01 ID:sYkkHA.20
待ってたよ
255
:
幕間
:2011/12/20(火) 23:26:10 ID:3OkAeC82O
デレ、ツン、ブーンが無許可で山に登った。その報は、すぐにギルドマスターであるアラマキの元へ届いていた。
言うまでもなく、ドクオ達を手伝いに行ったのだろう。
ギルドに届け出をせずに、狩場に入るなど、本来ならば絶対に許される事ではない。すぐにでも連れ帰らねばならない。
だが、アラマキは今回の事をどう処理しようか迷っていた。
規律を乱す訳にはいかない。分かってはいるのだが、それを決断出来ずにいるのは
ミセ*^ー^)リ「………」
アラマキの目の前で真っ黒なプレッシャーを放つ、ミセリの存在があるからだ。
256
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 23:26:52 ID:3OkAeC82O
/;,' 3「……じゃから、勝手にあの三人は行ってしまったんじゃろ?」
ミセ*^ー^)リ「い い え。私が不注意で許可を出してしまいました」
三人が山に入ったと聞いたミセリは、疲れていた身体に鞭を打ち、全力で偽装工作を行った。
一昨日は騎士達の独断専行、昨日はツンの【迅竜】ナルガクルガの討伐。今日のユクモ初となるG級の認定。
異例、特例となる処理を、ミセリは一人でこなし続けた。
この三日間、一睡もしていない。彼女の本来であればパッチリと可愛い目の下にも、真っ黒い隈が出来ている。
ミセ*^ー^)リ「……」
/ ,' 3(どうしよ、儂。マジ怖ぇよ……)
257
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 23:27:55 ID:3OkAeC82O
勿論一部始終を見ていた狩人達には、ミセリが三人を庇っている事など百も承知だ。
だが、このギルドに伝わる不文律。
―――受付嬢は絶対に怒らせるな
その杭が、彼らを動かせずにいた。
258
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 23:28:34 ID:3OkAeC82O
それもそのはず、以前ミセリに年齢を尋ねた者が居た。二十歳そこそこの中堅狩人だった。
自分の想い人が、ミセリに見惚れているのを見て、少し意地悪を言いたくなったらしい。
ミセ*^ー^)リ「なーいっしょ♪」
次の日、その狩人は狩りに出た。ハチミツ採集という、小銭を稼ぐのには丁度良いクエストだった。
採集用に装甲の薄い、動きやすい格好で孤島に渡った彼女が見たものは、森を食らうほど大きな【尾鎚竜】ドボルベルクの姿だった。
これは堪らない、と全力で逃げ帰ってきた狩人は、文句の一つでも言ってやろうと、クエストを手配したミセリの元へ詰め寄った。
ミセ*^ー^)リ「あれれぇー、私ったら言い忘れちゃってたわぁ!ごめーんねっ★」
狩人全員が引いた。
259
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 23:29:23 ID:3OkAeC82O
しかも質が悪いのは、ミセリはドボルベルクの討伐も既に手回ししていたのだ。万が一、ハチミツを採りに入った狩人がドボルベルクと遭遇しない様に。
確かにギルドマスターは絶対的存在だ。しかし狩人にとっては、自分達の命を指先だけで左右するミセリの方が恐かった。
ミセ*^ー^)リ「みんなー!皆も“ちゃんと”見てたわよね?」
全力で首を縦に振る狩人。
もうこれはお手上げ、と溜め息を吐くアラマキ。
/ ,' 3「ふぅ。では今回だけは罰則を与えないでおくぞぃ。ただ、危険なのは確かじゃ。すぐに連れ戻すよう何人か送る。それでええか?」
ミセ*゚ー゚)リ「えぇ。私が間違えて了承の判を押しちゃったのが悪いんです」
/ ,' 3「よく言うわ」
ミセ*^ー^)リ「こんな簡単なミスをしてしまうくらい、私を酷使したギルドが悪いんです」
/;,' 3「ほんとうに、よく言うのぉ……」
260
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 23:30:17 ID:3OkAeC82O
しかしこれにて一件落着。すぐに追っ手を差し向ければ、三人が山を登る前に捕まえられるだろう。
しかし事態は、そう上手く転ばない。
ここで更なる混乱を生み出す人物が表れたのだ。
乱暴に開かれたギルドの扉。明らかに明確な敵愾心が籠もっていた。
( ^Д^)「………」
人を馬鹿にした様な目、騎士の証であるマントを身につけた男。
プギャーであった。
261
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 23:30:54 ID:3OkAeC82O
ユクモの狩人達の反応は早かった。己の得物を抜き、構え、プギャーを取り囲む様にして立ち塞がる。
( ^Д^)「……はぁ。相変わらず狩人って奴は野蛮ですね。丸腰で入ってきた男一人に、そんな殺気立たないで下さいよ」
そんな狩人達など、目に入らないという様に、プギャーは真っ直ぐアラマキへと近づいていく。
( ^Д^)「そちらも、勝手に突っ走った馬鹿が出たそうじゃないですか」
/ ,' 3「ふぉふぉ、なんの事かのぉ」
周りの狩人達は、プギャーが現れた理由を理解出来ないでいた。何故このタイミングで騎士である奴がギルドにまで、わざわざやって来たのか。
( ^Д^)「先程、フォックス様とキュート様からの命を受けました。我々騎士が、山に入った三人の捜索を行います」
262
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 23:31:36 ID:3OkAeC82O
ギルドが揺れた。あの頭の堅い騎士派が、狩人の捜索を行うというのだ。こんな事、今まで一度も無かった。
( ^Д^)「狩人の方々は結構。私達が全力を以て三人を救いだします。それを皆様に伝えに来たのです」
静まり返ったギルド。そこから拍手が波紋の様に広がっていく。
( ^Д^)「……よろしいでしょうね、ギルドマスター」
/ ,' 3「……勝手にせい」
その言葉に、プギャーの口が厭らしく釣り上がった。
( ><)「プギャーさん!三人をお願いします!!」
差し出された手を、悟られない様に無視し
( ^Д^)「……えぇ、任せて下さい」
プギャーは小さく言った。
『汚ねぇ手で触れんじゃねぇよ、獣臭ェ……』
263
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 23:32:18 ID:3OkAeC82O
―――
――
―
( ^Д^)「……」
「プギャーさん、見事な演技でしたね」
264
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 23:33:08 ID:3OkAeC82O
ギルドの外に出るなり、駆け寄ってきた若い騎士。
( Д )「ククッ……ヒハッハハハハハ!!!!!!!」
突如、プギャーは笑だす。腹を抱え、顔を歪めて、彼は心の底から笑った。
m9( ^Д^ )「見たかよwwwwアイツらの顔をwwww何が『三人をお願いします』だwwwwwwww助ける気なんて最初からねーよwwwwプギャーwwwwwwww」
「しかし、これからどうするんですか?我々も山に……入りますか?」
プギャーは、不安そうな騎士を、うざったそうに見た。
( ^Д^)「当たり前だろ。俺達も入るぞ。馬鹿三人は、見つけたら殺せ。少しでも、狩人派の戦力を割けとの命令だからな」
「でもっ!我々だけでは……うっ!?」
反論しようとした男の胸ぐらを掴み、ドスを利かせた声で言う。
265
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 23:33:53 ID:3OkAeC82O
(#^Д^)「殺すんだよ、それがあの御方の命令だ。それに、先に入った二人もだ。
特にギコはなっ!絶対俺の前に連れてこいっ!!直々にぶっ殺してやるからよぉ!!!」
後を付いていた三人は、余りの剣幕に言葉を失うが、すぐに『はいッ!!』と答えた。
( ^Д^)「……ここで一気に狩人派の戦力を削る。ギコさえ居なくなれば、後は雑魚しかいねぇからな。
ハハハッwwwwwwwwwwww」
狩人達を出し抜いた。そして敬愛する“あの御方”の望みを遂に果たす事が出来る。
プギャーは浮かれていた。
266
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 23:34:21 ID:3OkAeC82O
―――だから
( ・∀・)「ふむ、これは困ったねぇ」
茂みの向こうで影が動いた事に、彼らは気が付かなかった。
267
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 23:37:49 ID:3OkAeC82O
本当に短いですが、今日はここまでです。
続きは、明日投下しに参ります。
次回はジンオウガとドクオの戦い、最初からクライマックスになるよう、頑張ります。
ではでは。
後、ミセリ誕生日おめー。
268
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 23:41:33 ID:sYkkHA.20
乙
続きが気になるね
269
:
名も無きAAのようです
:2011/12/21(水) 00:30:48 ID:8nLh0tZA0
乙
ミセリ怖えぇw
270
:
名も無きAAのようです
:2011/12/21(水) 00:38:53 ID:5esQe6nc0
乙
プギャーは誰にやられるのだろうか
271
:
名も無きAAのようです
:2011/12/21(水) 00:48:59 ID:296SXht60
ミセリこわい…明日も楽しみに待ってます
272
:
名も無きAAのようです
:2011/12/21(水) 18:11:43 ID:z8vjZyw2O
足が痺れてきた
273
:
名も無きAAのようです
:2011/12/21(水) 18:30:38 ID:5slZBVb.O
俺の初ジンオウガ討伐はマフモフ一式にクロスボウガン改という情けない装備だったなぁ
何でドクオは氷弱点だって思えるんだ
なんとなく火だと思った俺はバカなのか………
274
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/21(水) 20:30:59 ID:qXxYSYY60
今日の投下は相当遅くなる予定です。明日読んだ方が良いかもです。
>>252
贅沢ですよねー、ブーンは親父から武器を貰ってますから。あの野郎、楽しやがって。
>>273
立派ですよ、自分はジャギィ装備でしたね。
今回のジンオウガはGとして勝手に強くしているので、多分ジャギィなんかで行ったら即乙なんだろうな。
ジンオウガの弱点予測についてですが『ドクオが戦った事のある雷属性』と考えるとフルフル・キリン・ベルキュロスと思われるんですが
キリンは糞肉質の為例外として
フルフルは炎が弱点なんですよね。でもそれは雷属性云々ではなく寒い場所が好きなモンスターという事で炎が弱点になったんじゃないかと考えました。
という訳から、住んでいる環境に関係なく雷属性の弱点と仮定出来るのは氷だとドクオは決断した訳です。
途中で書き込み押したけど、書き込めてない事をいのる。
275
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/21(水) 20:32:51 ID:qXxYSYY60
あ。ベルキュロスの弱点の氷だと仮定した訳です。言葉足りずになってました。
276
:
名も無きAAのようです
:2011/12/21(水) 22:09:12 ID:PnCPSuW.0
ラージャンも氷だぜ
277
:
名も無きAAのようです
:2011/12/21(水) 22:11:50 ID:eYTKoIxc0
楽しみにしてる
278
:
名も無きAAのようです
:2011/12/21(水) 22:20:40 ID:z8vjZyw2O
風邪ひく
はよぅ
はよぅ
279
:
名も無きAAのようです
:2011/12/21(水) 23:07:05 ID:5slZBVb.O
>>274
わざわざ説明してくれてありがとうございます
納得しました
しかしまだ3GがPSPでも出ると信じてるんだが無理なのか
280
:
名も無きAAのようです
:2011/12/21(水) 23:39:55 ID:fQ7gTy9UO
ドクオとジンオウガのガチンコが楽しみで仕方ない
ブーンの成長もすごく期待してる
2や2Gの続きが出ないかとまだ待ってる
281
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 00:01:55 ID:JKRt588.0
来ないのかな
282
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/22(木) 00:20:20 ID:C6Ims8Vo0
居るのですが投下する時間がなかなか取れないのです。もう暫くお待ちください、と言うよりも深夜になる可能性が高いので明日見て頂いた方が良いかと思います。
283
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 00:38:56 ID:NxgcPffkO
それでも裸で待機!!
284
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 00:54:39 ID:6PEIo4lo0
まったりと待たせて頂きます
285
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 00:58:27 ID:rH5ppmJgO
明日じっくり読むよ!
ワクワクして眠るー!オヤスミ^し^
286
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 02:34:47 ID:iRXrxbqE0
俺は全裸待機継続中
287
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/22(木) 03:37:13 ID:tS9kwa0AO
遅くなりましたが、六話の投下をしに参りました。
288
:
6―7
:2011/12/22(木) 03:41:00 ID:tS9kwa0AO
お前のその優しさが、いつかお前を殺すよ
―――砦のマスター 竜人でぃ―――
.
289
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:42:12 ID:tS9kwa0AO
雷雲漂うユクモ山。南側は緩やかな傾斜となっており、身体を鍛えていない一般人でも登りやすい様になっている。
普段ならば、薬草やキノコを摘む人の姿があるのだが、今は影すらない。
一方北側は、急斜面。崖と言っても良いくらいの傾斜がある。崖下には非常に流れの速い川が流れており、もし落ちてしまえば、為す術なく自然に呑み込まれてしまう。
290
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:42:51 ID:tS9kwa0AO
何故ユクモ山の形が、こんなに歪な物になってしまったのか。
これには諸説あるが、一番主流な物は、崖下に流れる川が山肌を削り取ったという説である。
だが中には気圧を司る【古龍】によって作られたという学者もいる。
その存在ですら定かではない架空の龍。
古龍が竜巻を巻き起こし、ユクモ山の北側を削ったのだと言う。
そして、その龍が通った後、急激な気圧の変化により局地的な大雨が降り、川となったのだと。
川の名前は“龍川”龍の川と書いて“りゅうせん”と読む。
291
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:43:34 ID:tS9kwa0AO
―――
――
―
('A`)「………」
『………』
ユクモ山、その山頂の程近くの開けた場所。そこに佇むは、一人の人間と一匹の神。
彼等を隔てる距離は5m。静かだった。先程までの戦いが嘘の様に押し黙ったまま、ただ睨み合っていた。
292
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:44:21 ID:tS9kwa0AO
ここにきてジンオウガは、驚きを隠せない。今まで何百、何千の人間を殺してきた。充分に武装した者もいれば、鍬や棒しか持っていない、なんとも貧相な人間もいた。
だがそれぞれ共通して言える事は、彼らの目だった。
恐れ、怒り、憎しみ、必ず彼らの視線からは、この三つの感情が見られた。
('A`)「………」
だが、目の前に居る人間は違う。一瞬だけ自身の感情を爆発的に表に出すと、それからは至って平淡。自然だ。
今まで自分が見たことないタイプの生き物だと思った。
面白い。
293
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:45:20 ID:tS9kwa0AO
『Waohoooooooo!!!!!!』
ならば自分が見定めよう。神と呼ばれる自分が、この男の本質を。
響き渡る咆哮、余りの声量にユクモの木々達が騒めいた。
ジンオウガは、先手を取ろうと姿勢を低くした。咆哮からの追撃、古典的ではあるが、全ての大型種が持つ最も信頼のおける組合せだ。
―――だが
('A`)「いい加減、お前の声は飽きた」
目の前に現れた顔。前転からの跳躍。小さな身体で、ドクオは5mもの距離を一瞬で埋めた。
294
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:45:53 ID:tS9kwa0AO
『……!?』
ドクオの手に握られた双剣は、真っ直ぐジンオウガの首下へと伸びる。
慌てて、前脚で弾くようにそれを防いだ。
('A`)「チッ」
ドクオは軽く舌打ちすると、 そのまま両手を全力で振り回す。
ジンオウガの前脚を撫でる様に【鋼龍双】ラファール=ダオラが振るわれる。
先程から執拗に狙われる前脚に、ジンオウガは苦悶の表情を浮かべた。確かにドクオの双剣では、効果的なダメージは与えづらい。一撃でジンオウガの動きを止めたり、尻尾を両断するなんて事は出来ない。
だが双剣の強みは、その圧倒的な手数。狩人の使う全武器種の中で最も刀身の短い双剣。加えてそれは、最も軽いという事を意味する。
その斬撃は瞬きすら許さない。
295
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:46:55 ID:tS9kwa0AO
一撃一撃が、着実にジンオウガの前脚を傷付けていく。
その存在が強大である程、痛みに疎いモンスターだが、流石に堪えた。
('A`)「ふん、前脚が思うように動かなくなったか」
ジンオウガを目の前にして、ニヤリと笑う男。
『………』
やってくれる。ここまで自分を傷付けたのは、目の前の男が初めてだ。
ジンオウガは喜びに震える。
('A`)「……」
間違いなく、今まで戦った存在の中で圧倒的力を、この男は持っている。
しかも、コイツは本気で自分を倒すつもりらしい。
ならば、とジンオウガは身体を捻った。得意の跳躍からの体当たりに回転を加える。ギコが苦しめられた動きだ。
296
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:47:25 ID:tS9kwa0AO
('A`)「なるほど、それか」
ドクオも、その意図を察して下がる。
ジンオウガは跳んだ。間違いなく全力の跳躍。
―――ここで殺る
叩きつけた右前腕。
だが捕えた感触は無かった。
すぐに反転し、敵を探す。狩人はすぐに見つかった。自分の前方に居たのだ。
('A`)「ふん、そんな予備動作丸出しの攻撃で俺を捕えられると思うなよ」
どうやって、あの狩人は自分の攻撃を躱したのか。
その答えが判った時、ジンオウガの背に冷たい物が走った。
297
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:47:51 ID:tS9kwa0AO
―――向っていく自分の下を潜ったというのか
.
298
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:48:26 ID:tS9kwa0AO
恐怖を感じた。怖くないのか、一歩間違えれば、巻き込まれて即死だろう。
理性と知性を持ったジンオウガだからこそ、恐怖した。
今まで決死の覚悟というのは見た事があるが、自分の命を擲つ様な戦い方をする人間なんていなかった。
気圧されている。神と崇め恐れられていた自分が、たった一人の人間に。
『Waohoooooooo!!!!!!』
ジンオウガは、背を向け駆け出した。
このままではいけない、と悟ったのだ。
('A`)「………」
流石のドクオも、ジンオウガの全速力に追い付けるはずがない。
木々を薙ぎ倒す様にして、真っ直ぐユクモ山の頂へとジンオウガは駆ける。
('A`)「……ふん。頂上で待っていろ」
ドクオ達が狩りに出て十時間。戦いは、遂に佳境へと入った。
夕闇が照らすユクモ山の頂上。そこが最後の決戦場となる。
299
:
幕間
:2011/12/22(木) 03:49:23 ID:tS9kwa0AO
場面は、ドクオとジンオウガのタイマン勝負から数時間遡る。
デレ、ツン、ブーンはユクモ山を登っていた。
ζ(゚、゚*ζ「……」
ξ゚⊿゚)ξ「……」
( ^ω^)「……」
三人の顔からは緊張が見て取れた。ユクモ山に入ってからというもの、一歩登る度に重い重圧がのしかかってくる。
もう向こうでは、戦いが始まっているんだな、と三人は口にしないが感じていた。
ζ(゚、゚*ζ(ドクオさん、ギコさん、無事でいて下さい)
300
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:49:54 ID:tS9kwa0AO
やっと一合目が見えてきた。
(;^ω^)「おっ?」
だが、そこには先客が居た。ここからでは、まだ遠くて見えないが、背に武器を背負っている事から狩人か騎士だろう。
( )「……」
(;^ω^)「……」
ブーンの鼓動が早くなる。
何故立ち入り禁止を命じられているユクモ山に、自分達とドクオ達以外の人がいるのか。
段々と大きくなっていく影。ヒラリ、とマントがはためいた。
(;^ω^)「二人ともッ!止まるおッ!!」
あれは狩人ではない、騎士だ。恐らく自分達を拘束しに来たのだろう。それ以外考えられない。
301
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:50:33 ID:tS9kwa0AO
(;^ω^)「おっ!?」
―――しかし
ξ゚⊿゚)ξ「……」
ζ(゚、゚*ζ「……」
ツンとデレは歩くのを止めない。まるで、あの人影が見えない様にスタスタと進んでいく。
不思議そうにするブーンに対して、ツンは言った。
ξ゚⊿゚)ξ「アンタに見えて、私達に見えない訳ないでしょうが」
ζ(゚、゚*ζ「大丈夫ですよ。危険人物ですけど、敵ではないと思います。……多分」
確かにガンナーであるツンやデレが、見落とすはずがない。
それに、デレの微妙な言い回し。ブーンには心当たりがあった。それも最悪の。
302
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:51:01 ID:tS9kwa0AO
( ・∀・)!!
( ・∀・ )彡
( ^ω^)「こっちみんな」
.
303
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:52:18 ID:tS9kwa0AO
待っていたのはモララーだった。
いつも飄々とした彼だが、何を考えているのか分からないという怖さがある。
( ^ω^)「モララーさん、こんな場所で奇遇ですお」
( ・∀・)「やぁ、そこへ行くのはブーン君と我が麗しのツンデレ嬢ではないか!!」
ξ゚⊿゚)ξ「……」
ζ(゚、゚*ζ「……こんにちは」
ツンとデレからは剣呑な雰囲気を感じる。
天敵モララー、ここに見参である。
その雰囲気を察してか、ブーンは努めて明るい雰囲気で言った。
(;^ω^)「もっ、モララーさん!ブーン達は少し急いでるんでっ!!」
急いで背を向けて去ろうとする。
だが
( ・∀・)「まぁ、待ち給えよ」
ブーンの腕は、モララーによって捕まれた。
304
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:52:53 ID:tS9kwa0AO
( ・∀・)「君達に追い付いて格好良く登場するためにどれだけ走ったと思っているんだね。もう少し、私の話に付き合ってくれても良いだろう?」
空気が更に尖った。
ブーンは必死にモララーを引き剥がそうとするが、ピクリとも動かない。
(;^ω^)「離して下さいおっ!ブーン達には行かなきゃならない所があるんですおっ!!」
そんなブーンの言葉に、モララーは「はははっ」と軽快に笑い、言う。
( ・∀・)「それは無理だよ。私は君達を連れ戻しに来たのだからね」
.
305
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:53:36 ID:tS9kwa0AO
ブーンの手が強張った。
ツンは背のジャギットファイアを取出し弾まで装填する。デレも即座に弓を構え矢を番えた。
ζ(゚、゚*ζ「騎士が、ギルドのやり方に介入するんですか?」
( ・∀・)「ふふん、君達が構えると威嚇無しで撃ってきそうだから怖いね」
デレの真剣な問いにも、モララーは冗談を言うだけで答えようとしない。
ζ(゚、゚*#ζ「答えてよっ!“お兄ちゃん”!!」
ξ゚⊿゚)ξ「……」
ふむ、とモララーはブーンを掴んでいた手を離し、考える様に顎にやる。
ブーンは、急いで後ろに下がった。
( ・∀・)「どちらかと言えば、ギルドのやり方に“私”が介入するのだよ。デレ嬢」
306
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:54:23 ID:tS9kwa0AO
( ^ω^)「どういう事ですかお?」
( ・∀・)「今はまだ知らなくて良いことだよ」
ブーンの当然の疑問を、モララーは即座に拒否した。どうやら話す気は無いらしい。
( ・∀・)「今は黙ってユクモへ引き返し給えよ。ギルドマスターも今回はお咎め無しという事で納得してくれたようだったしね」
ξ゚ ー゚)ξ「誰がアンタの言う事なんて聞くもんですか。裏切り者のクセに」
ツンは、セーフティーを外し真っ直ぐにモララーへと向ける。
裏切り者、そう呼ばれた時に僅かにモララーの表情が変化したが、すぐに改められた。
( ・∀・)「ほぉ、ツン嬢。君に人が撃てるのかい?それなら良く狙って撃つと良い」
モララーは、態度を変えない。
ζ(゚ー゚*ζ「悪いですけど、モララーさんの言う事は聞けません。私達は、ドクオさん達のお手伝いがしたいんです」
デレも弓をモララーへと向ける。
ブーンは、ハンマーを構えずに地面に置いた。もしハンマーを使ってしまえば、モララーは確実に重症を負ってしまうからだ。
ツンやデレの様に上手く外す事が出来ない、素手で戦う以外に無かった。
307
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:54:44 ID:tS9kwa0AO
ξ ⊿ )ξ「変わっちゃったね……お兄ちゃん……」
.
308
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:55:15 ID:tS9kwa0AO
そのツンの呟きが引き金。ツンのジャギットファイアとデレのフロギィリボルバーが火を噴いた。
―――だが
「―――本当に、ごめんよ」
ζ( ー *ζ「あっ……うっ……」
倒れたのはデレだった。
( ・∀・)「ふむ。やはり嫌われ者の私と言えども、人間を撃つのには抵抗があったのかな」
ブーンにもツンにも見えなかった。モララーがデレの背後に移動したと思ったらデレが倒れたのだ。
309
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:56:16 ID:tS9kwa0AO
ξ;゚⊿゚)ξ「デレッ!?」
( ・∀・)「おっと、どんな状況でも気を抜いてはいけないな。ドクオ君に教わらなかったかい?」
ビクッと、揺れるツン。背後にモララーが居た。
「―――お前達が成長してくれて、嬉しいよ」
ツンの視界は暗転する。最後に聞こえた小さく消え入りそうな呟きは、決して胸の成長を指した物ではなかっただろう。
( ^ω^)「……モララーさん」
( ・∀・)「なんだね、ブーン君」
今立っているのは、ブーンとモララーだけだ。
310
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:57:32 ID:tS9kwa0AO
( ^ω^)「どうして、ボク達を止めるんですかお?ボク達が、全然強くないからですかお?足を引っ張っちゃうからですかお?」
ブーンの言葉にモララーは首を振る。
( ・∀・)「違うよ。私が言いたいのは、ドクオ君とギコ君の気持ちを考えろという事だよ。
彼らは、君達を信頼して山に登ったんだ。君達にならユクモを任せられると信じてね。それを右往左往して、結局ビビりながら山に入るという決心をした君達に腹が立ったのさ」
( ^ω^)「確かにボク達は恐がってたお。歩くのも遅かったし、物音がしたら飛び上がって驚いてたお」
( ・∀・)「ふむ」
―――でも
( ^ω^)「それは悪い事かお?確かにユクモ村を守るのも大切な事だって分かってるお。でも、ボクは、ボク達は、ドクオから色んな事を教えてもらったお。言葉じゃなくて、あの人の背中から」
311
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:58:09 ID:tS9kwa0AO
( ・∀・)「……何を学んだのか、聞いても良いかい?」
( ^ω^)「狩人の心得だったりとか、数えきれない程、多くの事だお。
―――でも、それよりなにより」
ブーンは、大きく息を吐いた。
( ^ω^)「仲間の大切さだおっ!あの人は常に仲間を気に掛けて戦っているおっ!!その背中に追い付きたくて、ボクはここに居るんだおっ!!!!」
ドクオの教えは、確かにブーンの心に刻まれていた。
ブーンの想いは、重かった。
312
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:58:50 ID:tS9kwa0AO
だがモララーは、それを軽く押し退ける。
( ・∀・)「確かに君の想いは受け取ったよ。だが私にも譲れぬ物があるんだ。ここは引いてくれ給えよ」
( ω )「……」
ブーンは震えている。自分の無力さに。ここを押し通すだけの力は、今のブーンには無い。だが「はい、そうですか」と割り切れる程、ブーンは賢くない。
313
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 03:59:19 ID:tS9kwa0AO
ξ*゚ー゚)ξ『でも、そんなバカなブーンの事が、私は好きなんだから』
.
314
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:01:20 ID:tS9kwa0AO
( ω )「……分かりましたお。ボク達は、村へ帰りますお」
ちゃんと話せているだろうか。出来るだけ平坦に、モララーの油断を誘えているだろうか。
震える足は無視する。今は、自分が怯えているだとか、そんな事はどうでも良い。
( ・∀・)「そうかい!分かってくれた( ω )『でもッ!!』……なんだい?」
ブーンはバカだ。毎回のクエスト報酬の管理も全てツンに任せているし、ドクオが話す経験談だって完璧には理解できない。
―――だがッ
.
315
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:01:45 ID:tS9kwa0AO
(#`ω´)「好きな女を殴られてッ!黙ってられる程、バカじゃねーんだおおぉぉぉおおお!!!!!!!!!」
.
316
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:02:34 ID:tS9kwa0AO
ブーンの拳がモララーの頬を捉えた。
( ・∀(メ)「……」
それでも、モララーは倒れなかった。先程のブーンの想いに負けぬ、譲れない物が彼にもあったからだ。
( ・∀・)「ふむ。今のはなかなか効いたよ。心に刺さる、良い拳だった」
―――だが
(#・∀・)「俺だって、この二人が大切なんだ!!この大バカ野郎がァ!!!!」
今度は、モララーの拳がブーンを捉えた。ブーンはそのまま後ろへとブッ飛ばされる。
( ω(メ)「……クソ、がお」
それでも尚、立ち上がろうとする。意地があるのだ、男の子には。
317
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:04:01 ID:tS9kwa0AO
「……俺は、少し野暮用がある、お前は二人を連れて山を降りろ」
( ・∀・)「男なら。大切な女の一人や二人、抱えてやれねーとな」
モララーは、背を向け脇道へと入っていった。
ブーンは、泣きそうになるのを必死に堪え、ツンとデレをしっかりと抱えた。
318
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:06:03 ID:tS9kwa0AO
「ふんっ、随分と甘いなぁ。モララー」
脇道に入ったモララー、野暮用とは先程からずっと此方を窺っていた奴らの事だ。
( ・∀・)「ふむ、その馬鹿面、どこかで見覚えがあるなぁ」
(#^Д^)「あぁん?なんだと、お前!!」
プギャーだった。
( ・∀・)「あぁ、その下品な声はプギャー君ではないか!いやいや、うっかりしていたよ!
あっ、君達は確か山に入った三人を保護しに来たんだったねぇー」
プギャーは、内心ドキッとした。あの命令は、自分にだけ伝えられたはずなのに。
( ・∀・)「いやー、ギルドの近くにいたらなにやら君の声が聞こえてきてね。そしたら“騎士として狩人の救出”に行くと言うじゃないか!
これはもう!仕事熱心な私としては手伝うしかないと思ってねっ!」
やられた、とプギャーは思った。これでは、山を登る口実が無くなってしまった。
319
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:06:46 ID:tS9kwa0AO
( ^Д^)(……いっその事、あの三人だけでも)
そう考えた時だった。
―――止め給えよ
( ・∀・)「もしあの三人に何かあれば俺がお前を殺す。如何に完璧に取り繕っても俺はお前達を絶対に殺す」
モララーには、本当だと思わせるだけの迫力があった。
320
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:07:25 ID:tS9kwa0AO
(;^Д^)「……んなこと、しねぇよwwww人殺しは、狩人も騎士も関係なくご法度って事くらい知ってるしwwww」
( ・∀・)「そうかい、それなら構わないんだよ。じゃあ早く帰り給え。あっ、そっちの道を通っても殺すよ。今来た道を、負け犬の様に惨めに帰るように」
プギャーの心を、筆舌し難い敗北感が襲う。
(#^Д^)(クソッ、ギコもアイツも。絶対いつか殺してやる……)
大人しく引き返していくプギャー達を見て、モララーは最後に一言付け加えた。
( ・∀・)「あぁ!あと馬鹿笑いも止めておいた方が良いよ!【馬鹿面】と【馬鹿笑い】は君の数少ない特長だが、内緒話をする時は控えないといけない!」
プギャー達が見えなくなるのを見送って、モララーは漸く一息ついた。
321
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:08:48 ID:tS9kwa0AO
( ・∀・)「ふむ、やはり時は着実に進んでいるのだな」
愛する妹分達も、一人前に成長している。
( ・∀・)「……お兄ちゃん、か。久しぶりに呼んで貰えたな」
木々が不自然に騒めいた。何かが、モララーに向かって接近している。
( ・∀・)「全く、これでは私が過労死してしまうよ。働き過ぎは良くないね」
背後のスラッシュアックスを抜いた。折り畳んだ状態のまま、まだ変型させていない。
322
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:09:20 ID:tS9kwa0AO
( ・∀・)「!?」
近付いてきたモノを見た瞬間、モララーは走りだした。あれはアイルーの担架だ。
頭を過る最悪の予感。
(;*゚ -゚)「はぁ……はぁ……、ご主人様!後少しですにゃっ!!」
(,, Д )「……大丈夫、だ。足をやられた、だけだぞ」
運ばれていたのは、ギコだった。
323
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:10:07 ID:tS9kwa0AO
( ・∀・)「ギコっ!」
(;*゚ -゚)「モララー!どうしてここに……そんな事より大変なのにゃ!ご主人様がジンオウガにっ!!」
モララーは、ギコの様子を見る。足が折れている。だがそれより出血が酷い。
( ・∀・)「……時間との勝負だな」
モララーは背に収めていたスラッシュアックスをしぃに預けると、ギコを抱えた。
( ・∀・)「持ってろ、俺が最速で運んでやる」
その言葉に、しぃは頷いた。
だがモララーの視界に、もう一匹のオトモが目に入る。
(* ∀ )「……」
生気を失ったツーだ。
324
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:10:57 ID:tS9kwa0AO
( ・∀・)「ツーもどこかやられたのか?」
その言葉に、しぃは何と言えば良いか言い淀んだ。
(* ∀ )「ドクオに……お前は俺のオトモじゃないと言われたのニャ。オトモとしての契約もしてないし、オレっちが勝手に懐いていただけだったのニャ」
(*゚ -゚)「ツー……」
( ・∀・)「……それで?」
ツーは小さな声で語る。
325
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:11:34 ID:tS9kwa0AO
(* ∀ )「ギコを連れて村に帰れって……ギルドオトモの本懐を果たせって言われたのニャ……」
( ・∀・)「それで?」
(* ∀ )「……それだけニャ」
( ・∀・)「え、それだけ?」
326
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:12:27 ID:tS9kwa0AO
これを聞いたのがブーンやデレなら、絶句していた事だろう。どれほどツーがドクオに懐いていたのか、知っているからだ。
( ・∀・)「……」
しかし、この男はそんな事知らない。知ったこっちゃない。
( ・∀・)「いやいや、別にドクオは何もおかしな事を言ってないだろう」
(* ∀ )「……ニャ?」
( ・∀・)「ギコの怪我は一刻を争う。しぃだけじゃ荷が重かっただろう。それにアイルーなら人命が最優先、オトモじゃないアイルーでも分かる事だろう。
」
(* ∀ )「ニャ……」
( ・∀・)「それに彼はドンドルマ出身だよ。オトモの契約云々を“知っているとは思えない”のだが」
ドクオの出身地ドンドルマにアイルーを従えて狩りに出るという習慣は無い。
確かにアイルーとの契約を知っているとは考えづらい。
327
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:13:19 ID:tS9kwa0AO
それに
('A`)『あぁ、よろしく頼むよ』
思い出されるのは、差し出された手。
初めて対等だと、オトモと主人の関係ではない、別の関係を与えてくれた人。
(*;∀;)「……」
ドクオはツーと確かに主従関係を結んではいなかった。
だが、別の関係を結んでいたのではなかったか。
328
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:14:43 ID:tS9kwa0AO
( ・∀・)「それに、ギコは私が引き継ぐよ。お前は今ギルドアイルーとしての役割を果たした」
『ここから先は、お前の意志次第だ』
(*;∀;)「ツーは、ドクオと“友達”ニャ」
( ・∀・)「そうだろうとも」
329
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:15:44 ID:JKRt588.0
キター
モララー△
330
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:15:53 ID:tS9kwa0AO
――――ならば、行き給えよ
.
331
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:16:21 ID:tS9kwa0AO
ツーは、駆け出した。己の主人の下へではない。己の“友”の下へ、ツーは走ったのだ。
( ・∀・)「世話の焼けるアイルーだね。さて、しぃ。我々も行くよ」
(*゚ー゚)「はいですにゃ!!」
332
:
6―8
:2011/12/22(木) 04:17:50 ID:tS9kwa0AO
ユクモ山、山頂付近。真っ黒な雲が架かっているせいか、視界はかなり悪い。雨は全く降っていないのに、雷が鳴り響いている。所々に、雷が落ちたのか真っ黒く焦げた跡が残っていた。
標高が高いためか、背の高い草木は生えていない。
山でありながらも、広場の様になっている。
その中央に【雷狼竜】ジンオウガは鎮座していた。
そこに、ゆっくりと上がってきた男。ドクオだった。
333
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:18:37 ID:tS9kwa0AO
('A`)「……肉が食いたい」
.
334
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:19:30 ID:tS9kwa0AO
ここに至ってドクオは普段通りだった。決戦を前に気負いはない。
('A`)「さっさとお前を討伐して、飯でも食うか」
ここまでの戦いは終始ドクオが攻めている。だからこそジンオウガは一旦退いたのだ。
しかしジンオウガが、ここで待っていたという事は、逆を言えばこの場所でなら勝機があるという事だ。
それはドクオも重々承知。
335
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:20:00 ID:tS9kwa0AO
『Waohooooooooo!!!!!!!』
ジンオウガの咆哮が響く。ドクオも背の双剣を抜き構えた。
最後の決戦が始まる。
('A`)「そろそろ地に伏せろ」
ドクオは、身を低くしジンオウガへと近付く。
一方、ジンオウガも敵をリーチ内に入れさせまいと、乱暴に尻尾を振るう。
まさに嵐、ドクオも一旦止まらざるを得ない。
('A`)「鬱陶しい尻尾だ、見てるだけで気が滅入る」
しかし尻尾を気にせずにジンオウガに攻撃を加える為には、奴の股下まで入り込まなければならない。
それには、あの嵐を潜り抜ける必要がある。
336
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:20:50 ID:tS9kwa0AO
('A`)「………」
ドクオは、ここで距離を開けた。
しかし、距離を取ればドクオの攻撃は届かない。完全にジンオウガの距離となってしまう。
('A`)「来いよ」
だが、ドクオの狙いはソコだ。
自分が一方的に攻撃出来る状態だと思うと、攻守の比重は確実に攻撃へと傾く。
ドクオは待っていた。散漫とした突撃を。
337
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:21:23 ID:tS9kwa0AO
『Waohooooooooo!!!!!』
しかし、ジンオウガはなかなか攻撃をしてこない。
('A`)「……なかなか賢いな。やはり通常のモンスターの様にはいかないか」
ならばと、一気に距離を詰めに行く。だが勿論ドクオを狙って尻尾は動く。
八方塞がり、ここに来て増してくるジンオウガの圧力。
('A`)「ふむ」
だが、ドクオは焦らない。ドクオには確信があった。この根比べ、勝つのは自分だと。
338
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:22:33 ID:tS9kwa0AO
さて、皆はカロリー(calorie,記号:cal)の役割を知っているだろうか。
カロリーとは、熱量の単位である。食品等に明記されている物だ。
人間は、カロリーを採るために物を食べる。
物を食べる事は、空腹や栄養分の補給は勿論、身体に熱量を取り込むという大きな役割を持っているのだ。
その熱量は、身体を動かしたり、頭を働かせたりする事によって消費されていく。
339
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:25:56 ID:aFvIw.UwO
此処じゃ支援って必要ないんだろうけど支援って書き込みたくなる不思議
支援
340
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:26:01 ID:tS9kwa0AO
('A`)「そろそろ、か」
明らかにジンオウガの動きが遅くなってきた。口からはだらしなく涎を垂らし、肩で息をしている。
カロリー切れである。
ジンオウガの様な大きな身体をした生物は、ただ起きているだけで大量のカロリーを消費する。それが、さっきまでの様に尻尾を乱舞し、飛び掛かりと繰り返せば、その消費量は爆発的に増大する。
何時間も一切補給をせずに戦えば、ガス欠になるのは当然だ。
加えてドクオの愛双【鋼龍双】ラファール=ダオラが、ジンオウガの熱をどんどん奪っているのも大きい。
341
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:27:39 ID:tS9kwa0AO
('A`)「さて、と」
ドクオは、迷いなく懐へと入り込んだ。そして乱舞。前脚を重点的に、撫で斬る。
遂に見出だした勝機。一気にドクオは、決めに掛かっている。
('A`)(ここで取る……)
血飛沫が飛び散る。その一粒一粒が、ラファール=ダオラの圧倒的冷気により凍り付き、結晶化していく。
もしこの戦いに観客が居れば、誰もが魅入られていただろう。
辺りを漂う雷光虫の白玉と、ジンオウガの紅玉が周囲にたゆたう。
342
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:28:38 ID:/9OMmJZEO
今気づいた、こんな時間に
今から読む、④
343
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:28:40 ID:tS9kwa0AO
('A`)「これでッ!!終わりだッ!!!」
ドクオの双剣が、今日初めてジンオウガの頭部へと走った。
突き刺さった双剣、ドクオはジンオウガの首下を蹴り上げる事で引き抜いた。
('A`)「………」
ドクオの片手にはジンオウガの尖角が握られている。
だが何時もの様に、綺麗なまま解体した訳ではなく、根元がポッキリと折れてしまっている。
その尖角は、未だに熱い。
('A`)「ギコ……」
ギコのあの時の一撃が、ジンオウガの尖角を、ここまでボロボロにしていたのだ。
344
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:30:07 ID:tS9kwa0AO
('A`)「!?」
しかし、感慨に浸る暇はない。
ジンオウガの身体から三度の発光が起きたからだ。今度は前回までと違い、強烈な光量。
('A`)「……ヤバいな、これは」
ピリピリと肌を刺激するジンオウガの雷。
―――そして
(;'A`)「!?」
周囲が光に包まれた。雷が落ちたのだ。ジンオウガへと。
345
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:30:45 ID:tS9kwa0AO
光々と輝くジンオウガ、まさに神。今までのジンオウガの姿は全く嘘の様だ。
圧倒的な威圧感に、初めてドクオは表情を変えた。
変化は容姿だけではない。
『Wlohoooooooo!!!!!!!』
今までと全く違う咆哮。
ジンオウガが持っていた理性が全てぶっ飛び、野性が帰ってきた様だ。
ジンオウガを撃退した四人の狩人達は、さぞ絶望した事だろう。
もう終わりだと、身を粉にして戦っていれば、更にもう一段上があったのだから。
('A`)「それがお前の本気か」
天晴れだ、ユクモにもここまで力を持った怪物がいた。
346
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:31:30 ID:tS9kwa0AO
('A`)「それでも、俺は負けない」
ジンオウガはドクオへと疾走する。もうジンオウガには、ドクオが人間だと認識出来ていない。ただただ自分の存在を脅かす化け物。
ジンオウガの巨体が勢いを付ければ、それはもう凶器である。
('A`)「コイツ、リミッターが外れて速さまで上がったか」
先程までの、ジンオウガの動きになれてしまったドクオの目は、今のスピードに付いていけずにいる。
怒りによる大幅な身体能力向上、これはドクオの様な思考派の狩人にとっては大きな不安要素となる。
('A`)「チッ!!」
ジンオウガは、不規則に飛び続ける。しかも、切り返しの時間が驚く程短い。
('A`)「……」
ならばと、ドクオも腹を括った。
半身に構え、どっしりとジンオウガを迎え撃つ。
狙いは頭部、先程付けた頭の傷だ。あそこにねじ込む。
('A`)「……来いッ」
.
347
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:32:59 ID:tS9kwa0AO
ジンオウガの前脚がドクオへと迫る。
反らす様にして、それを紙一重で躱した。
―――そして
ドクオの双剣が、ジンオウガの頭部を刺した。
348
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:33:58 ID:tS9kwa0AO
舌打ちが聞こえる。
(#'A`)「クソッ!浅かったか!」
そして状況は最悪となる。
('A`)「やってくれる、ジンオウガめ」
ドクオの片方の双剣が、ジンオウガの頭部に突き刺さったまま、取れなくなっていた。
ここに来ての握力低下。ジンオウガも確かに補給出来ずにいたが、ドクオも何も食べていなかったのだ。
これはドクオが、ユクモに来て初めて犯したミスである。
残された剣は、あと一本。
だが、これでは敵の攻撃を受け流す事は出来たとしても、受け止める事は出来なくなった。
('A`)「絶体絶命、か」
349
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:35:00 ID:tS9kwa0AO
残った一本を左手で順手に構える。
('A`)「最期の足掻きだ。来いよ、ジンオウガ」
ジンオウガの身体が唸った。単純な突進、されど小さな人間を潰すには充分な一撃だ。
ドクオは、左へと身体をずらしジンオウガの右側へと回り込んだ。
―――そして
('A`)「オラアァァアアア!!!!!」
驚くなかれ。ドクオは、ジンオウガの右前腕を殴り付けたのである。
何を血迷ったか、と笑うだろう。強靭な身体を持つ怪物を素手で殴るなど、正気の沙汰ではない。
350
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:35:22 ID:tS9kwa0AO
―――だが
.
351
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:36:04 ID:tS9kwa0AO
『Waohooooooooo………』
苦悶に満ちたジンオウガの悲鳴が聞こえる。
カン、と音を立てて砕けたのはジンオウガの前腕だった。
('A`)「身体の細部の感覚に鈍いお前達だからこそ、気が付かなかったのさ」
――――自分の腕が凍っている、という事にな
.
352
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:37:18 ID:tS9kwa0AO
執拗に狙い続けた前脚、その狙いが今、明かされた。
自身の脚をもがれ、痛みにのたうち回るジンオウガ。
全双剣の中で、極低温の刀身を持つ【鋼龍双】ラファール=ダオラが為せる技だ。
('A`)「だが、俺もこれで完全にネタ切れさ」
万策尽きた。これでジンオウガが立ち上がるならば、もうドクオに抵抗する力は殆んど残っていないだろう。
普通のモンスターならば、これで立ち上がれるはずがない。
―――だが
これが、神と呼ばれる怪物【雷狼竜】ジンオウガ。
ジンオウガは、二本の後ろ脚だけで立ち上がった。
353
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:37:37 ID:tS9kwa0AO
ドクオから勝ちの目が消えた。
.
354
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:38:10 ID:tS9kwa0AO
('A`)「ふぅ……本当に不味いな。こりゃ詰んだ」
体力も限界だ。集中も続かない。
のそりと近づいてくるジンオウガ。
ズルズルと下がるが、背後は断崖絶壁。
355
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:38:34 ID:tS9kwa0AO
『ドクオー!!!!』
.
356
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:39:19 ID:tS9kwa0AO
突然反対側から聞こえた、自分を呼ぶ声。
誰かは、すぐに分かった。
ユクモに来て初めて出来た、ドクオの大切な“友人”だ。
(* ∀ )「ドクオ!!!!!!」
ペイントの臭いを辿ってきたのか。
全く、なんて友達甲斐のあるアイルーなんだ。
反対側から猛烈な勢いで駆けてくるツー。満身創痍、オトモの体力でこの山を全速力で登り降りしたのだ。
ドクオの胸に、真っ赤な火が再び灯った。
.
357
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:40:49 ID:tS9kwa0AO
('A`)「来い!」
【雷狼竜】ジンオウガは、己の全霊を賭けて、放った一撃。
ドクオには、それが見えていた。
完全に、スローモーションで。
だから、それを避けるのは容易い。
その筈だったのだ。
.
358
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:41:22 ID:tS9kwa0AO
ジンオウガが叩いたのは地面。ドクオの前方を、殴り付けた。
崩れる足場、ドクオの身体が宙を舞った。
(;*゚∀゚)「!?」
その時、ツーは見てしまった。ドクオの口が動くのを。
“あの時”と同じ、あの言葉。
359
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:42:20 ID:tS9kwa0AO
('A`)『良かった、お前が無事で……』
.
360
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:42:47 ID:tS9kwa0AO
(*;∀;)「ドクオオオオオォォォォオオオオオ!!!!!!!!!」
.
361
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:43:22 ID:tS9kwa0AO
―――
――
―
助けてくれた時の大きな背中
('A`)『俺はドクオって言うんだ。ドンドルマでハンターをしていた。
お前の名は?忠義者のオトモさん』
困ったような、不器用な笑顔
('A`)『なんでお前は、俺の頭の上に乗ってるんだ?』
優しく、割れ物に触れる様に、撫でてくれた手
('A`)『一日でそれだく集めたか。流石だな』
―
――
―――
362
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:44:06 ID:tS9kwa0AO
『言っただろ。【Gの狩場に敗北はない】これで“相討ち”だ!糞野郎!!』
.
363
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:45:43 ID:tS9kwa0AO
ドクオは、宙に浮き上がりながらも【雷狼竜】ジンオウガの頭部を蹴り飛ばした。
頭部、即ちジンオウガの頭に突き刺さった“ドクオの双剣の片割れ”をだ。
めり込む双剣が、ジンオウガの脳を潰す。
ジンオウガの目から、光が完全に消え去った。
364
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:47:06 ID:tS9kwa0AO
―――そして
ドクオは、真っ暗な崖下へ。音もなく、消え入る様に墜ちていった。
365
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:50:03 ID:tS9kwa0AO
ふぅ、これで六話は終了です。終幕は今日のお昼にでも投下しに参る所存。
これでやっと一区切り付きました。こんな夜中に付き合ってくれた方、本当にありがとうございます。
366
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/22(木) 04:53:36 ID:tS9kwa0AO
ドクオと飛竜と時々オトモ、この話は一応六話で終了となります。
しかし話の構成的には、前編が終了しただけに過ぎず、こっからまた後編が始まります。
では、少しだけ深夜のテンションに任せて、独り言を呟いていきます。
367
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:53:59 ID:aFvIw.UwO
乙
368
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:54:30 ID:JKRt588.0
乙です
おやすみ!
369
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:54:39 ID:5s4e0036O
ドクオはどうなっちまうんだ…
乙乙
370
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 04:55:30 ID:/9OMmJZEO
乙でした
ツー登場のシーンで(;_;)してしまった
371
:
>>1
:2011/12/22(木) 05:00:32 ID:tS9kwa0AO
まず自分の感想としましては『なんか長すぎじゃね?』と思います。
以前十五話位の話を書いたことがあるんですが、今回は六話のくせに、やたらと長いなー、と感じました。
加えて、風呂敷を広げすぎました。これはガチで後悔しています。
というか最初は『ドクオとアイルーのほのぼのでも書くか』と思い立ち、書き始めた物だったのです。どうしてこうなった。
スレタイは、その時の名残です。こんな事なら、もっとシリアスなタイトルにすれば良かった。
372
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 05:04:45 ID:tS9kwa0AO
まだまだ回収されていない伏線が大量に残っています。
リオレウス回で『大量に仕入れられた大タルG』だとか、プギャーを操っている人物だとか。(´・ω・`)とか( ゚∀゚)に至っては、本編に出てないし。
これら全てを回収出来る様に、後半も頑張ろうと思います。
最後になりましたが、この話を読んでくれた貴方に最大級の乙を贈ります。ありがとうございました。
373
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 05:08:41 ID:aFvIw.UwO
改めて乙
モンハンやったこと無いが楽しく読ませてもらっています
作者に極上級の乙を
374
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 06:23:35 ID:vDc1MOUk0
乙
ドクオ。。
375
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 07:34:40 ID:l4KQGfLI0
乙!
こっから後半かぁ
すでにG 級でてるし先が読めんなぁ
376
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 07:56:46 ID:FvihN7g2O
ドクオが…
乙!面白いわやっぱり
377
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 09:32:20 ID:5eGcazWo0
やべぇ、肝心な所での誤字がパネェ。それだくって、なにそれ。走馬灯シーンでのこのミスはマジで欝になる。
378
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 09:38:10 ID:EM2RG0M60
こんな引っ張った状態で終わるとか残酷すぎる
次回は
次回はいつなんだーーー
379
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 10:03:02 ID:apSc.Fuc0
ドクオ…?あれ!?
とりあえず乙でした
380
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/22(木) 10:21:34 ID:S4Ajf/SM0
>>378
次回の投下は……まだ未定ということにしておきます。というか、書き溜めを今回で全放出しました。もう一文字も残っていません。次は新たな導入部となる大切な話となる……かもしれないので、書き溜めをしてから、落ち着いて投下したいな、と思っています。
6話エピローグは今日のお昼に投下する予定でありんす。
筆の遅さに抜群の定評を持つ
>>1
の事は、皆さん重々承知だと思いますが、その寛大な御心で待っていただけると嬉しいです。
あと、自分の中でこの話は一区切り付いたので、今必死に新たな短編を書いております。間に合えばいいんだけど。
381
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 10:24:57 ID:D7VOyv5k0
ドクオ死なないで
382
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/22(木) 10:37:34 ID:S4Ajf/SM0
6−7から読んでくださる人用
>>288
383
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 16:56:29 ID:7VA83YKAO
ω・`)これは俺的にはアルファ、ペルソナ、耐魔、街狩り合作以来の傑作だ
384
:
エピローグ
:2011/12/22(木) 17:45:51 ID:tS9kwa0AO
次の日、ユクモは久しぶりの快晴に湧いていた。
ジンオウガ討伐の報は、瞬く間に知れ渡った。
村人達は中止となっていた収穫祭に向け、忙しそうに走り回っている
ユクモを長年悩ませてきた【雷狼竜】ジンオウガは、一人の狩人の犠牲によって遂に取り除かれた。
活気溢れるユクモ村。その中で、一つだけ、妙に静かな場所があった。
ハンターギルドである。
いつもは、踊り歌い、陽気に酒を飲む狩人達。だが、今日の空気は普段と全く違う物だった。
/ ,' 3「……」
中央の椅子に座っているのは、アラマキ。他にもチラホラと知った顔がいる。
ドクオの亡骸は、見つからなかった。だがあの断崖絶壁から、流れの急な龍川へと落ちたのだ。助かるはずがない。
ドクオは、まだユクモに来て日が浅い。人付き合いも良い方ではなかった。
泣いている者は見えないが、それでも皆神妙な面持ちで目を伏せている。
誰も一言も発さぬまま、時は流れて行った。
385
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 17:53:18 ID:nSGkPpfIO
みてるお
386
:
終幕
:2011/12/22(木) 17:56:03 ID:tS9kwa0AO
―――以上が今回の顛末となっております
o川*゚ -゚)o「ありがとうございます、フォックス様」
爪'ーメ)「いえいえ、聖下の頼みとあらばねー。それにしても、狩人達は凄いですねー。たった二人であの怪物を討伐してしまうなんてねー」
片目に大きな傷を負ったこの男、名前はフォックスという。モナーが騎士制度を作った時、狩人から鞍替えをし、己の才一つて、騎士派を纏めてきた剛腕の持ち主である。
o川*゚ -゚)o「ですが、犠牲者も出てしまいました。Gの損失というのが、どれ程の物なのか。私には想像も出来ません」
爪'ーメ)「大変な事でしょうねー。不幸中の幸いは、ギコ君が大事に至らなかった事ですねー。せっかく伸び盛りの狩人達には、彼の存在が不可欠でしょうからね」
387
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 17:56:54 ID:tS9kwa0AO
o川*゚ -゚)o「私は、無力です。結局、私は何も出来ませんでした」
そんなキュートの言葉に、フォックスはとんでもない、と慌てて言った。
爪'ーメ)「聖下もお疲れでしょう。今日はもうお休みになっては?」
騎士派から何とか戦力を捻り出そうと、キュートはずっと説得に飛び回っていた。
顔色もどこか青白く見える。
o川*^ー^)「はい。では今日はもう休みます」o
キュートは少し無理矢理笑顔を作って、フォックスの部屋を後にした。
388
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 17:59:19 ID:tS9kwa0AO
―――
――
―
爪'ーメ)「………」
キュートが出て行った後、部屋に残る男。
ゆっくりとテラスへと続く硝子戸を開け放ち、外へ出る。
爪'ーメ)y‐「……くくっ、やはりこの“角笛”の効果は伝説通りだね」
小さく笑うフォックス。
爪'ーメ)y‐「……二十年以上かけて、散々実験してきた甲斐があったという物だね」
自身の左目を押さえた。この傷とも、二十年以上の付き合いとなる。
爪'ーメ)y‐「しかしドンドルマのGがユクモに向かっているというのは厄介だね。ドクオという男の実力以上の持ち主がいるならば、障害に成りかねないね」
しかし、もう自分は止まれない。後は突き進むだけだ。何人にも邪魔はさせない。
389
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 18:00:51 ID:tS9kwa0AO
爪'∀メ)y‐「ふふふっ……フハハハハハハハッ!!!!!」
男の笑い声がユクモの空に響いた。
―――('A`)ドクオと飛竜と時々オトモのようです―――
Fin.
390
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/22(木) 18:09:06 ID:tS9kwa0AO
これで、完璧に六話完全終了です。加えて、ドクオと飛竜と時々オトモも終了です。
次の投下タイトルは、どうなるか未定ですが、このスレッドにて必ず報告したす。
それと、次からの投下ですが忍法帖のレベルも上がってきたのでvipでやるか迷っています。
どちらにしても、次の投下はまだ先となるので、のんびり考えますが、何か意見などあれば教えてください。
※質問・感想・疑問は随時受付中です
では、お疲れさまでした。
391
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 18:13:15 ID:Z2G57E.Y0
乙
それでもドクオなら・・
帰ってくるって約束してるし
392
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 18:28:42 ID:KgIm1.zoO
乙っした
フォックスの動向が…
393
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 19:04:51 ID:rH5ppmJgO
ラファールの片方をどう処分するかが気になるw
片手に転向か!
394
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 19:55:36 ID:4ORDSUfo0
o川*^ー^)「はい。では今日はもう休みます」o
この一行が気になって眠れません
395
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 20:31:02 ID:vDc1MOUk0
モララー姉妹に恨まれるな
可哀想
396
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 20:55:23 ID:8RhLU5YU0
>>394
なにそれ、もう死にたい。推敲せずにガンガン投下しまくった4日前の自分を殺しに行きたい。
397
:
名も無きAAのようです
:2011/12/22(木) 22:30:55 ID:vywLoQZI0
ドクオ生きてるんだろ…!?頼むから生きててくれ…
398
:
名も無きAAのようです
:2011/12/23(金) 07:29:30 ID:17.RcAFMO
乙でした!
399
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/23(金) 13:47:07 ID:QzWpUpKY0
――目次――
一話 和光同塵――渓流に潜む青い影――
>>2
二話 五里霧中――凍土に蠢く白き闇――
>>76
三話 才気煥発――誇り高き騎士――
>>165
四話 先見乃明――蒼空を愛した龍の王――
>>304
五話 一念発起――暗闇に潜む暗殺者――
>>453
六話 急転直下――一応の帰結・闇の胎動――
>>9
400
:
名も無きAAのようです
:2011/12/23(金) 16:58:24 ID:xgsSjV8k0
乙
401
:
名も無きAAのようです
:2011/12/23(金) 17:06:44 ID:5eczKVDI0
続きは新しいスレでやるのかな?
このまま?
ドクオがいれば大丈夫と思えたから
ユクモギルドはショックが大きいね
402
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/23(金) 20:30:21 ID:QzWpUpKY0
>>401
今のところは未定ですね。正直言うとVIPでやりたいという気持ちもあります。
VIPでやるとなれば、避難所にはVIP投下後に改訂したものを投下する、という形になると思います。
ただ、どちらにしてもこのスレッドにてお知らせします。
403
:
名も無きAAのようです
:2011/12/23(金) 21:58:04 ID:Hw0o3qHc0
乙
次はいつごろかな?音沙汰無しに放置されると怖いんだぜ
404
:
名も無きAAのようです
:2011/12/23(金) 22:04:44 ID:5eczKVDI0
401です。
回答ありがとう
続きを気長に待ってます。
405
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/23(金) 23:59:46 ID:QzWpUpKY0
>>403
もう仰る通りでございます
細目なホウ・レン・ソウは心がけるつもりです。
406
:
名も無きAAのようです
:2011/12/24(土) 20:01:30 ID:mPWSnQKY0
乙
今だけはモララー様と呼んでもいい
>推敲せずにガンガン投下しまくった4日前の自分を殺しに行きたい。
うんにゃ、今回はいつもより誤字少なかったよ
407
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/26(月) 17:47:45 ID:7CcLsQj.0
出来れば年明け一週間で投下しに来たいな、と思っています。
番外編は、50レスほど書き溜め出来ています。
恐らく本編を進めてからの番外編となるので、もう暫くお待ち下さい。
408
:
名も無きAAのようです
:2011/12/26(月) 18:07:14 ID:QEUfgM2oo
まっている
409
:
名も無きAAのようです
:2011/12/26(月) 19:21:04 ID:O1R3zYKo0
待ってます
410
:
名も無きAAのようです
:2011/12/27(火) 11:13:02 ID:2kTxzTUYO
あのモララーの性格はやはり「こざかしい」に違いない
411
:
名も無きAAのようです
:2012/01/01(日) 02:57:51 ID:V.lk7jiYO
あけおめ
寧ろVIPでやれ
412
:
名も無きAAのようです
:2012/01/02(月) 22:42:16 ID:vXZki9pM0
あけおめ、待ってる
413
:
◆.WtyGIaY4.
:2012/01/03(火) 00:53:52 ID:2qBLBPsc0
こんばんは。明けましておめでとうございます。本年も宜しくお付き合いください。年明けはやはり忙しくなかなか書く時間が取れませんが、また投下の目処がたてば報告に来ますねー。
414
:
名も無きAAのようです
:2012/01/03(火) 09:32:42 ID:bisT/AR6O
わくわくドキドキしすぎて徹夜中
期待してます!
415
:
◆.WtyGIaY4.
:2012/01/08(日) 14:23:45 ID:SOlj7Czg0
恐らく後三日程で書き上がる、はずです。また報告に参ります。
416
:
名も無きAAのようです
:2012/01/08(日) 15:42:58 ID:oAC2qON6O
まじかあああああ
まってますううううう
417
:
名も無きAAのようです
:2012/01/08(日) 22:16:20 ID:cC3pwS6c0
いよっしゃばっちこい
418
:
名も無きAAのようです
:2012/01/09(月) 22:34:01 ID:r/p4PLtg0
きたきたきたきたーー!!!
419
:
◆.WtyGIaY4.
:2012/01/10(火) 20:32:53 ID:nrjusc.Q0
こんばんはー。一応書き終わりましたー。卒論で四苦八苦中故に、投下時間が取れません、推敲も出来ません。また報告に来ます。
420
:
名も無きAAのようです
:2012/01/10(火) 21:13:08 ID:Je0U3yfU0
待ってます
421
:
名も無きAAのようです
:2012/01/10(火) 21:25:07 ID:hJhgLn0QO
私は運命を感じた、待っている
422
:
◆.WtyGIaY4.
:2012/01/17(火) 07:16:31 ID:Grz7P8os0
また一つ、偉大な作品が終わりましたね。五年間、本当に長い時間おつかれさまでした。
あの話を見たら俄然やる気が出ました。卒論に支障ない程度で頑張ります。今回は文量的に大して長くないのにやたら時間が掛かってしまってます。
具体的な日時と場所は、またここに報告しにきます。
423
:
名も無きAAのようです
:2012/01/17(火) 16:23:04 ID:8geBnYM60
待ってる
424
:
名も無きAAのようです
:2012/01/18(水) 12:02:13 ID:s6WMQVGYO
アルファェ・・・
ふええ・・・もうこのSSしかないよう・・・
425
:
名も無きAAのようです
:2012/01/23(月) 15:10:27 ID:uliiHbV20
まだかなー
426
:
名も無きAAのようです
:2012/01/25(水) 01:04:28 ID:d/rMBVps0
>>3
今日まで気付かんかった 乙
427
:
名も無きAAのようです
:2012/01/29(日) 16:47:31 ID:EwnWYHskC
こないね…待ってるぜ
428
:
名も無きAAのようです
:2012/01/30(月) 21:04:26 ID:JjytZnmAO
いつまでも待つぜい
429
:
◆.WtyGIaY4.
:2012/01/31(火) 19:45:39 ID:h9d7yVyw0
すいません、もう、なかなか終わらないです。
留年が掛かってるので、卒論と試験が終わってからの投下になります。
時間がかかると思うので、連絡だけでもと参りました。
申し訳ありません。
430
:
名も無きAAのようです
:2012/01/31(火) 20:55:06 ID:pLKpjIro0
完結させてくれれば何年だろうと待つよ。
431
:
名も無きAAのようです
:2012/02/02(木) 10:08:59 ID:WND3jfXk0
こういう生存報告だけでも凄くありがたい。
いくらでも待つからさっさと卒業決めちまえ!
432
:
名も無きAAのようです
:2012/02/07(火) 02:11:36 ID:bWel7tDAO
今のところ一番楽しみ
大人しく待ってるよ
433
:
名も無きAAのようです
:2012/02/24(金) 06:31:04 ID:Lf4XeFPsO
まだかなー
434
:
名も無きAAのようです
:2012/02/24(金) 15:57:00 ID:e0eh9YGAO
どっかのアフロになったようですみたいに作中に留年カミングアウトするのだけはやめてくれよ!!
435
:
名も無きAAのようです
:2012/02/29(水) 19:49:53 ID:QK/Cuv.20
頑張ってくれ!オッスオッス
436
:
名も無きAAのようです
:2012/03/07(水) 20:49:37 ID:ZGS8dZ4s0
またモンハンにはまったじゃねーか畜生!
この作品大好きだぁああああああ
糞レスすまぬ
437
:
名も無きAAのようです
:2012/03/13(火) 12:26:01 ID:TUC5lNmM0
.....::::::::::──:::::..........
. /:::::::::::::::::::/::::::::::____:::\
/:::::::::::::::::::::::::;ィホ孑"⌒ ̄¨ミメヘ
/::::::::::::::::::::::::::/:::::::/;ィ :::/ ::::::::!::::::::::':,
,'::::::::::::|:::::::::::::::| ::::/:/ |:::/ |::::::/|::::::::::::::::.
. '::::::::::::::|:::::::::::::::|:::/:/ `|人|:;' |::ト;:::::::::: l _/\/\/|_
| ::::::::::: |:::::::::::::::l/yr=ミ:、 レ′ |;斗v::| :::| \ /
| ::::::::::: |:::::::::::::::| :{_ヒri}゙ /行ミt/| :::| < マダカァー! >
| ::::::::;Ⅵ:::::::::::::::!  ̄´ ヒrリ.》 j:::::| / \
l :::::八-|:::::::::::::::| """" ' ,,,,,, ,::::::|  ̄|/\/\/ ̄
|::::::::::::`|:::::::::::::::| {ニニニィ ,::::::::|
| ::::::::::: |:::::::::::::::| { ∨ .ノ ::::::|
. 八:::::::::八::::::::::::::|> .. ゙こ三/ .<:::::::::::|
/ ::::::::::::::::∧:::::::::::|__ ≧y‐<:::::| ::::::::::::::|
/::::::/⌒ヽ- ヘ:::::::::|  ̄テメx;;_ :::::/|:::::::::::::::|
. /:::/ ∧:::::| _ ||/:::::/ .| :::::::::::::!
// ∧:::|'⌒ \|||::::/ |:::::::::::::;
. ノ" ! Ⅵ `マI⌒`゙|リ|:::::::/
(──- ,, | `} ,ム ,ノ| | :::/
/::\ \ | | / | ∨ | |::/
/:::::::::::X \ ノ 人 /| i| Ⅵノ j∧
/::::::::::::〈 ヽ/ `´ | i| | i|/ \ヽ、
/::::::::::::::::::} | 丿 | i| | i| i }
438
:
名も無きAAのようです
:2012/03/25(日) 18:12:50 ID:qmXAYcVo0
まだかな?
439
:
名も無きAAのようです
:2012/04/01(日) 06:09:42 ID:EvtWeDtg0
わくんく
440
:
名も無きAAのようです
:2012/04/01(日) 07:59:47 ID:WRvo4/ngO
久々に上がったのを見たから期待しちゃったじゃないか
待ってるよー
441
:
名も無きAAのようです
:2012/04/01(日) 12:12:39 ID:nbjAN51MO
今だに3GがPSPででてないことに怒ってる俺のためにも投下してください
442
:
名も無きAAのようです
:2012/04/01(日) 13:19:32 ID:9lfDcvcgO
このスレ見たお陰で3rd買って、天地狩猟ノ覇紋手に入れるまでやりこんだわ
443
:
名も無きAAのようです
:2012/04/05(木) 07:54:43 ID:hmBeRYiE0
いよいよ失踪か?
444
:
名も無きAAのようです
:2012/04/06(金) 00:16:08 ID:f.5q7swY0
最後の報告から二ヶ月か
445
:
名も無きAAのようです
:2012/04/06(金) 06:01:55 ID:WBVSAqyQO
2ヶ月くらいどうという事はない
モンハンが廃れるまで待つさ
446
:
名も無きAAのようです
:2012/04/06(金) 10:37:18 ID:b6gRxfosO
まだ2ヶ月さ
俺はSSだけど最長で半年待った。もうさすがに来ないと思ったけどね……
447
:
名も無きAAのようです
:2012/04/06(金) 21:07:41 ID:pjqw2/Ts0
もう4月だしなんかの報告は欲しいよな
448
:
名も無きAAのようです
:2012/04/07(土) 00:32:26 ID:nxIxjxy20
2年ぐらいは待てよ
449
:
名も無きAAのようです
:2012/04/07(土) 00:33:12 ID:nxIxjxy20
2年ぐらいは待てよ
450
:
名も無きAAのようです
:2012/04/07(土) 01:30:11 ID:sj62u33UO
まさか…留年…?
451
:
◆.WtyGIaY4.
:2012/04/07(土) 11:19:03 ID:waY51Srg0
>>450
りゅ、留年じゃねーし!!ちょっと他の人より卒業が遅れるだけだし!!
452
:
◆.WtyGIaY4.
:2012/04/07(土) 11:27:34 ID:waY51Srg0
留年はしてません。土下座と追試で乗り切りました。
書きかけの短編終わらせたら投下しにきます。VIPで投下できるかのテストを兼ねているので。
何かあれば、このスレッドに書いて下さいね。
453
:
名も無きAAのようです
:2012/04/07(土) 11:53:06 ID:e4Du8qwY0
しっかり書いてほしい!ただそれだけた!あと、ランス使いはでないの?
454
:
◆.WtyGIaY4.
:2012/04/07(土) 12:17:23 ID:waY51Srg0
>>453
頑張ります
全武器種、使い手が登場します。ランスはもう少し先ですね。
455
:
名も無きAAのようです
:2012/04/07(土) 12:37:55 ID:oIDcxLMo0
待ってるぜ
456
:
名も無きAAのようです
:2012/04/07(土) 16:01:15 ID:7JTbYcds0
VIP投下後もこっちで投下してくれたら嬉しい
457
:
名も無きAAのようです
:2012/04/09(月) 22:56:33 ID:FLtnV3VsO
ドクオがアマツマガツチと戦うことになったら苦労するだろうな……
俺は一回タイムアップになった……。攻撃が届きそうで届かない!
458
:
名も無きAAのようです
:2012/04/10(火) 16:48:43 ID:gSPqO20U0
さらしあげ
459
:
名も無きAAのようです
:2012/04/11(水) 16:10:45 ID:5BzbPGTc0
だれがハゲだこのハゲ
460
:
名も無きAAのようです
:2012/04/11(水) 23:13:45 ID:u6yOFcBA0
>>459
晒しhage
461
:
名も無きAAのようです
:2012/04/13(金) 04:37:41 ID:1z4px1JoO
ドクオの乱舞猛ラッシュかっこいい
ドクオのくせにィィイイイ
462
:
名も無きAAのようです
:2012/04/13(金) 11:19:33 ID:.iyYa2jY0
散々待って投下予告かと思ったら
またVIPに張り付かなきゃならんのかよ…
463
:
名も無きAAのようです
:2012/04/15(日) 22:05:46 ID:ph.fY/oc0
投下始まったら誰か誘導してくれー
464
:
◆.WtyGIaY4.
:2012/04/16(月) 22:23:28 ID:.YsuvKHk0
>>463
誘導は自分がしますね
465
:
名も無きAAのようです
:2012/04/19(木) 21:31:08 ID:7PYer.rI0
わくわく
466
:
名も無きAAのようです
:2012/04/25(水) 21:44:51 ID:RcA6U/.I0
どうでもいいけどこれツン強すぎやしねえか
才能あるって設定で主役キャラ補正あったにしても仮にも新米ハンターで装備も素材使ってるかどうか怪しいみたいな人が
軽々とナルガクルガ倒しちゃうってのはどうなんだ
まあリアルに考えれば弾丸何回か頭に撃ち込みゃ死にそうな感じはするけどさ
現実的な話持ち出すと今までのドクオのチート能力とかリオレウスの下りとかもどうなるのって話で
そこら辺どっちよりに描写するかってのが作者のサジ加減なんだけど今まで描写はファンタジー寄りに書いてただけにちと目立つ
良作なだけその辺残念
467
:
名も無きAAのようです
:2012/04/25(水) 22:47:52 ID:fkKlOeDYO
そっかーそれは残念だったねー
468
:
名も無きAAのようです
:2012/04/25(水) 22:52:58 ID:vr6TvmMo0
ツンが軽々倒したというより「ドクオが来るまで一人で持ちこたえた」ぐらいが妥当かと思う
それだって実力がなきゃできないだろうけど。
モンスターの気配を読むとか立ち回りとか、本来自分でこなすべきところを
まるっとドクオにフォローしてもらってのことだし、ドクオがいなかったらもっとあっさり死んでるっしょ
つうか倒したのもドクオが止めを譲っただけで、大部分ドクオが体力削ったんじゃねーかと俺は思ってるよ
むしろ実力があっても経験不足な新米=お荷物を抱えつつ、
ナルガクルガ相手に無傷で新人研修させるドクオのチートさが際立つ
469
:
名も無きAAのようです
:2012/04/26(木) 00:11:18 ID:fpAuCoEk0
そっかーそれも残念だったねー
470
:
名も無きAAのようです
:2012/04/26(木) 00:31:49 ID:YjW0DPpU0
残念だねー
471
:
名も無きAAのようです
:2012/04/26(木) 04:38:44 ID:7fmo0qC.O
何故ツンが「軽々と」倒せたと解釈できたのかがわからん
ドクオ無双は見ていてスカッとするけど、
個人的にはひよっこたちが成長していく過程を見るのも楽しいなーこの作品
472
:
名も無きAAのようです
:2012/04/26(木) 23:25:25 ID:SSYsL3bwO
邪顎の出番が楽しみだ
473
:
名も無きAAのようです
:2012/04/27(金) 00:40:01 ID:aYoQHAZkO
>>469
ワロタww
474
:
◆.WtyGIaY4.
:2012/04/27(金) 01:58:20 ID:DZFKOBRw0
ブーンやツンの実力についてはこれからの話で詳しく書いていきます。
ドクオ抜きでの狩りというのは、まだ書いたことがないのでその辺りを読んでもらえると、ツンやブーンの実力も分かるんじゃないかなと、
加えて
>>466
さんが指摘して下さったナルガ戦ですが、これまでドクオが戦ってきたアオアシラやクルペッコ、ギギネブラはドクオが未経験の相手ということで本格的な戦闘になる前に、必ず様子見をしてきましたが。ナルガの時はドクオが最も多く戦ってきたモンスターという事で(装備から分かるように)最初からクライマックス状態にしました。
更に言えば
>>468
さんの仰る通り、トドメをツンに譲っただけで、大部分はドクオのお手柄です。
リオレウスの時はギコをある程度強く見せないと今後の展開に支障が出るということで少々苦戦してもらいましたが。
ブーンもツンも、ここまで順調に来ているので、少し先で壁にぶち当たってもらう予定です。
でも、今後の展開に盛り込む要素の参考になりました。ありがとうございます。
というかさっさと投下しろって話ですよね、予告はこの板で行います。
もう暫くお待ちを。
475
:
名も無きAAのようです
:2012/04/27(金) 02:11:25 ID:FhRT9d0Mo
よし
全裸待機だな
476
:
名も無きAAのようです
:2012/04/27(金) 07:10:56 ID:y3Qyhz0gO
これ以上脱ぐものがないんだが
477
:
名も無きAAのようです
:2012/04/27(金) 07:52:53 ID:jE6XTelQO
>>476
脱皮があるじゃない
478
:
名も無きAAのようです
:2012/04/27(金) 12:13:58 ID:ZHTKX5I.0
ああ、次は筋肉だ
479
:
名も無きAAのようです
:2012/04/27(金) 13:02:06 ID:UAmg7fqU0
>>476
精神を脱ぎ捨てろ
480
:
名も無きAAのようです
:2012/04/27(金) 16:50:43 ID:5GfT1Peo0
かりぴーはまだか
481
:
名も無きAAのようです
:2012/04/30(月) 02:44:49 ID:lGAXY4jc0
見てて思ったんだけどこれって装備意味あるの?
相手の攻撃がリアル志向に強いからアオアシラクラスでも直撃したらほぼ終わりみたいに書かれてるじゃん
ランポスの噛み付き位だったら防ぎそうだけどあんま意味無さそうだよね
ナルガXシリーズ位だともうそれはそれは良い物なんだろうけど
勲章みたいな感じなんかな
シリーズ装備してるとそのモンスターを制した証みたいな
482
:
<^ω^;削除>
:<^ω^;削除>
<^ω^;削除>
483
:
名も無きAAのようです
:2012/04/30(月) 19:16:23 ID:ezRKiTdI0
というか設定的には防具はそのモンスターを倒した証とか礼儀的な意味があるんじゃなかったか
484
:
名も無きAAのようです
:2012/04/30(月) 19:25:32 ID:ZVwri8Ow0
「ハンターの装備は自分がその竜を倒した証」「だからシリーズで揃えるのが一般的」
云々と公式の世界観にあったはず
ていうか
たとえ装備に意味が無くても軽装で狩りにいくほうがどうかしてんだろ
竜以外にも危険はあるだろうし、いいもん着てるにこしたことは無い
485
:
名も無きAAのようです
:2012/05/08(火) 23:50:48 ID:NFdbknZ60
早くかけよ
486
:
名も無きAAのようです
:2012/05/10(木) 23:06:08 ID:Mk0eVo2cO
私待ーつーわ
487
:
名も無きAAのようです
:2012/05/12(土) 16:21:27 ID:r7zPLPo20
まだかよ
488
:
名も無きAAのようです
:2012/05/12(土) 17:55:45 ID:w9oJUKH2O
私待ーつーわ
489
:
名も無きAAのようです
:2012/05/13(日) 10:23:54 ID:ySKMcxuEO
明日まで待―つ―わ
490
:
名も無きAAのようです
:2012/05/13(日) 10:30:02 ID:RaGQ/AQIO
そういやハンマー使いが胴鎧装備しないアホみたいな小説あったな
491
:
名も無きAAのようです
:2012/05/13(日) 13:03:43 ID:6RPKNXYwO
これを機にハンターキックの謎切れ味の秘密を知りたい
492
:
名も無きAAのようです
:2012/05/13(日) 13:47:27 ID:HuH9cNOk0
>>490
エルメリアだかそんな名前の女の子だよな確か
493
:
名も無きAAのようです
:2012/05/24(木) 07:35:07 ID:l50o5/Ac0
まだか
494
:
名も無きAAのようです
:2012/05/24(木) 10:27:00 ID:QisqSTn.0
vip投下テストなんか他の事でやりゃ良いのに。
495
:
名も無きAAのようです
:2012/05/25(金) 23:40:52 ID:96hpMJ7QO
モンハンはもう下火だから3rdGまでの勢い出すのに投下してくりゃさい
496
:
名も無きAAのようです
:2012/05/26(土) 16:10:06 ID:RAJsE4Iw0
3rdG…?
497
:
名も無きAAのようです
:2012/05/26(土) 23:35:48 ID:DeS6wNLEO
pシリーズが3rdでとまってるからってことじゃね?でも次回作って4だった気が…
498
:
名も無きAAのようです
:2012/06/11(月) 04:16:10 ID:TToCYI.c0
ていきあげ
499
:
名も無きAAのようです
:2012/06/28(木) 07:03:46 ID:J7lGGJ6c0
あげさげどうが
500
:
名も無きAAのようです
:2012/07/01(日) 01:44:25 ID:yt3EthggO
もう7月か
501
:
名も無きAAのようです
:2012/07/12(木) 04:58:36 ID:CCMNXDMUO
オワコンage
502
:
名も無きAAのようです
:2012/07/22(日) 20:05:24 ID:inaXLvKg0
あと2年待つ覚悟は出来ている
503
:
名も無きAAのようです
:2012/07/22(日) 20:40:44 ID:8jpak.SU0
待ってます
504
:
名も無きAAのようです
:2012/07/30(月) 21:45:46 ID:erVIo83.0
もう7ヶ月以上立つのか、、、。
ダメかな、、、諦めたほうがいいのだろうか
505
:
名も無きAAのようです
:2012/08/02(木) 02:12:55 ID:KTejJwdsO
復帰を信じてあげ
506
:
名も無きAAのようです
:2012/08/05(日) 21:50:41 ID:aZYww5LQ0
卒業が半年遅れるなら秋ごろまではクソ忙しいんじゃないの
507
:
名も無きAAのようです
:2012/08/05(日) 23:13:51 ID:tdQXtg3U0
明日投下
508
:
名も無きAAのようです
:2012/08/11(土) 04:58:31 ID:yRmqQa/w0
やめちまえもう
509
:
名も無きAAのようです
:2012/08/13(月) 08:34:09 ID:CRMWUw4c0
>>507
偽者乙
510
:
名も無きAAのようです
:2012/08/27(月) 19:24:52 ID:Mw9de3I20
大学、頑張れよ
511
:
名も無きAAのようです
:2012/08/30(木) 04:05:53 ID:kW2/sxW6O
>>510
512
:
名も無きAAのようです
:2012/08/30(木) 08:36:08 ID:0o9gq802O
今年は待てる
来年はわからない
513
:
名も無きAAのようです
:2012/09/20(木) 18:36:15 ID:UspGty1Q0
モンハン4が出る頃までには見たいな
514
:
名も無きAAのようです
:2012/09/28(金) 01:06:17 ID:Wx/Odbi20
おもしろい
期待あげ
515
:
<^ω^;削除>
:<^ω^;削除>
<^ω^;削除>
516
:
名も無きAAのようです
:2012/09/29(土) 07:00:52 ID:UrnGpjcY0
まだ待っています
517
:
名も無きAAのようです
:2012/10/01(月) 00:46:55 ID:Nd2hjKPU0
大好きなんだよ・・・
帰ってきてくれ
518
:
名も無きAAのようです
:2012/10/07(日) 21:10:26 ID:MMeEOhD20
待ってる
519
:
名も無きAAのようです
:2012/10/08(月) 18:38:11 ID:Rh7jNTe60
信じてる
520
:
名も無きAAのようです
:2012/11/05(月) 23:26:30 ID:kaDhRdhQO
いつまでも待ってる
521
:
名も無きAAのようです
:2012/11/28(水) 11:43:51 ID:3vV6mcAw0
きてほしい
522
:
名も無きAAのようです
:2012/12/01(土) 18:51:07 ID:Lxnt6OcEO
定期上げ。
生存報告だけでもくれいぃ
523
:
名も無きAAのようです
:2012/12/14(金) 01:05:51 ID:5jCMtjNYO
お〜い
524
:
名も無きAAのようです
:2012/12/14(金) 07:40:38 ID:pTXN1jcc0
お
525
:
名も無きAAのようです
:2012/12/14(金) 07:44:56 ID:Z/mp3MLo0
私やっぱりあなたじゃないと・・・//
526
:
名も無きAAのようです
:2012/12/24(月) 19:50:41 ID:gUmJHgt60
私待つわ何時迄も
527
:
名も無きAAのようです
:2013/01/06(日) 09:14:40 ID:xELpG9Es0
、
528
:
名も無きAAのようです
:2013/01/06(日) 16:03:55 ID:Mtz.j70I0
これもうこないだろ
529
:
名も無きAAのようです
:2013/01/07(月) 00:04:08 ID:FSTwokEY0
いや待ってる
530
:
名も無きAAのようです
:2013/01/11(金) 23:16:15 ID:U3pv4y.k0
絶対来る
531
:
名も無きAAのようです
:2013/01/11(金) 23:43:42 ID:U3/0hKWo0
――そして10年の時がたった。
532
:
>>1
:2013/01/22(火) 00:15:12 ID:7uRrzr8U0
卒業ほぼ決まったと思ったら、酉紛失しました。
533
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 00:30:41 ID:SL2Y563g0
本物?
待ってたぞ、卒業おめでとう
534
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 08:08:47 ID:zmnRCslE0
おー本物か…?!
535
:
◆JyxnmR9QKo
:2013/01/22(火) 08:31:30 ID:6JLeLQ220
これは見つけたかもわからんね
536
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 09:01:41 ID:.CM0HQB.O
>>535
見つけれてなすw
だが本物期待
537
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 09:31:52 ID:Q.cJzjUEO
え?
>>532
と
>>535
は
>>1
なの? 本物?
538
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/01/22(火) 09:35:15 ID:6JLeLQ220
今度こそ見つけたかも!
539
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 09:37:05 ID:8pveW0DEO
おお!
540
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/01/22(火) 09:38:42 ID:6JLeLQ220
>>537
本物です。酉を思い出せて良かった。
>>532
はPCからの書き込みです。
541
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 12:21:07 ID:Q.cJzjUEO
実に、長かった。
あまりにも、長すぎた。
おかえりなさい
>>1
542
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 14:29:04 ID:2F/.5b/Q0
>>1お帰り!!
待ってたぜ。
543
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 15:09:54 ID:fk1t6wBo0
>>1
さんお帰りなさい
ずっと待ってた
544
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 15:18:46 ID:emE3Aolk0
お帰りぃぃぃぃぃぃ!!!
そしておめでとう!
545
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 17:12:28 ID:I/tYPxN20
>>1
キターーーー(°∀°)ーーーーーー!!
ねえ飛び跳ねていい?飛び跳ねていい?
ひゃっふぅぅぅうううううううあああああ!!!!111
546
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 17:28:47 ID:oo6cpa2MO
復帰だと…
卒業おめ!
547
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/01/22(火) 17:46:08 ID:6JLeLQ220
vip投下のためにちまちまLv.を上げてたのですが、結局アクセス規制の為お流れになってしまいました。
ご迷惑をお掛けして本当にすいません。皆さん、ありがとうございます。
卒業試験を残すのみとなったので復帰させて頂きます。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/lite/read.cgi/internet/13029/1342697176/l30
こちらも自分が立てたのですが、とりあえずオトモ優先でやっていこうと思います。
548
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 18:18:14 ID:/E2ogIx.0
すううううんごいたのしみ
549
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 18:35:19 ID:6QCwYGps0
復帰おめ!!
楽しみにしてる!!
550
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 18:37:49 ID:9aagw9cA0
復帰してくれてありがとう。
卒業試験も頑張ってください。
551
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 18:46:27 ID:RCrL3nlY0
待ってて良かった
552
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 19:32:15 ID:.CM0HQB.O
おかえり。
553
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 21:08:37 ID:0Y/Gf.2U0
楽しみすごい嬉しい。
554
:
名も無きAAのようです
:2013/01/22(火) 22:09:37 ID:zTLjxsPA0
まじかよこれは狂喜乱舞だわ
待ってたかいがあった
555
:
名も無きAAのようです
:2013/01/23(水) 01:36:59 ID:M9JAjegk0
まほほほほほうhっほうっほっふっほふほっふほおほほほほ
っひほいれおいあえひおいjひひひひひひ
ていjひひえあbふぁいえお
いうぃほqdふりf
たんろいbふぉうぼbfこwcb
556
:
名も無きAAのようです
:2013/01/23(水) 01:37:51 ID:G/bf1goo0
落ち着け
557
:
名も無きAAのようです
:2013/01/23(水) 20:21:26 ID:Py4VjV.M0
くるの?
558
:
名も無きAAのようです
:2013/01/24(木) 02:42:09 ID:1QuwV2aY0
待ってて良かったなぁ
559
:
名も無きAAのようです
:2013/01/24(木) 13:10:26 ID:SuYVGDAc0
まじか!!!!
待ってて良かった!!
期待!
560
:
名も無きAAのようです
:2013/01/29(火) 20:49:47 ID:k9urVbbk0
期待!!
561
:
名も無きAAのようです
:2013/02/02(土) 13:01:54 ID:i4p5G9i.0
いつになるのかな^ ^
たのしみだ^ ^
562
:
名も無きAAのようです
:2013/02/03(日) 14:41:51 ID:CGOKzvWYO
読み直してきた、やっぱり面白いじゃないかwww
期待
563
:
名も無きAAのようです
:2013/02/03(日) 18:53:30 ID:pyCQHOrE0
(∵)ソツギョウシケンヲカイシスルゾ
支援
564
:
名も無きAAのようです
:2013/02/07(木) 02:57:46 ID:Q4uMKr260
ええええええええくせれんとおおおおおお
565
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/08(金) 03:48:03 ID:lMWWpHrE0
恐らく一週間以内には投下できると思います。
次は2話投下の予定です。
566
:
名も無きAAのようです
:2013/02/08(金) 08:39:24 ID:ic1JqW4.0
うひょおおおお
567
:
名も無きAAのようです
:2013/02/08(金) 08:57:47 ID:OJACUxiw0
キタコレ
568
:
名も無きAAのようです
:2013/02/08(金) 10:24:01 ID:iaBJfTpE0
自我を保てん
569
:
名も無きAAのようです
:2013/02/08(金) 12:43:56 ID:/OZ8ZrrQ0
いひあひいひひあいふおひっひまじじょいふぁ楽しmいいおfrj
やrかぽれをぶtf¥あrgなおいういb
っりおhwg
ほあjlkfね
ぅいはふぃお
570
:
名も無きAAのようです
:2013/02/08(金) 18:51:39 ID:dqEbOm9M0
キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)゚∀゚)・∀・) ̄ー  ̄)´_ゝ`)−_)゚∋゚)´Д`)゚ー゚)━━━!!!!
571
:
名も無きAAのようです
:2013/02/08(金) 19:25:20 ID:XBsSuRLY0
ktkr!wktk!
572
:
名も無きAAのようです
:2013/02/08(金) 23:30:00 ID:ZR8HprP60
うっひょおおおおおおおおおおって思ってたら
久しぶりすぎて1話忘れてしまった、読み直してくるか
573
:
名も無きAAのようです
:2013/02/11(月) 23:12:41 ID:J27XI5/Y0
待ちきれない
574
:
名も無きAAのようです
:2013/02/14(木) 00:28:35 ID:NkaMOxsM0
そろそろか?
575
:
名も無きAAのようです
:2013/02/14(木) 01:00:41 ID:S5oEIDMQO
ドクオと飛竜は終わりって言ってたな、で次が第二話と
一話ってどっかで読める?
それとも俺の勘違いなのか
576
:
名も無きAAのようです
:2013/02/14(木) 01:33:36 ID:dkIwrqSMO
>>575
>>6
>>8
>>366
>>371
>>372
577
:
名も無きAAのようです
:2013/02/15(金) 20:34:42 ID:VNWURq9cO
マダカナー
578
:
名も無きAAのようです
:2013/02/15(金) 21:38:12 ID:SWc97wJYO
マダー
579
:
名も無きAAのようです
:2013/02/15(金) 21:47:15 ID:/e2WMPfM0
一週間…だぜ?
2話と言わずに1話でいいのでどうか…
580
:
名も無きAAのようです
:2013/02/16(土) 04:45:25 ID:8kmp1rAo0
まだですか!!先生
581
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/16(土) 14:41:34 ID:v0.fkQOA0
この土日に投下するつもりだったのですが、急用が入りましたので来週の水曜日に参ります。
582
:
名も無きAAのようです
:2013/02/16(土) 16:18:18 ID:zW8HU7RIO
おk、2Gやりながら待ってる
583
:
名も無きAAのようです
:2013/02/17(日) 21:27:57 ID:W55s9iho0
読み直してくる!!
584
:
名も無きAAのようです
:2013/02/18(月) 22:54:50 ID:r9fm425s0
投下するする詐欺だろ。
585
:
名も無きAAのようです
:2013/02/19(火) 02:34:57 ID:/PDY7T5s0
あといちにち!
wktk!
586
:
名も無きAAのようです
:2013/02/19(火) 23:30:47 ID:CpRDpKqU0
あと30分
587
:
名も無きAAのようです
:2013/02/20(水) 04:11:44 ID:hGWnxLFg0
やはりこなかったか
588
:
名も無きAAのようです
:2013/02/20(水) 05:07:32 ID:7SPvoz7IO
まだ始まったばかりだろ
せめて夜まで待とうぜ
589
:
名も無きAAのようです
:2013/02/20(水) 09:53:49 ID:ib.PVhZkO
ω・`)つ【期待】
ゴトッ…
590
:
名も無きAAのようです
:2013/02/20(水) 14:54:06 ID:oU6PhLkw0
詐欺は犯罪です。
今ならまだ間に合うので投下してくれさいおねがいします
591
:
名も無きAAのようです
:2013/02/20(水) 18:24:45 ID:4r20YmQ60
ひ、ヒーローは遅れてやってくるものです
592
:
名も無きAAのようです
:2013/02/20(水) 18:48:31 ID:p8loYDlM0
期待
ふるえるぞハート!
593
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/20(水) 19:33:19 ID:qyRHYmnw0
居ますです。0時くらいから投下し始めると思います。
594
:
名も無きAAのようです
:2013/02/20(水) 19:46:36 ID:nQOd1cGU0
やったー!
595
:
名も無きAAのようです
:2013/02/20(水) 20:02:57 ID:ib.PVhZkO
【期待】待】待】
ω・`)つ【期【期待】【期待】
ガラララッ
596
:
名も無きAAのようです
:2013/02/20(水) 22:20:26 ID:NJodfQu.0
うおおおおおおお!
597
:
名も無きAAのようです
:2013/02/20(水) 22:42:25 ID:UWjnzL9M0
うひょー!
ものどもさけじゃ!うたげじゃ!
いや酒飲んでる場合じゃない
体操座りして待ってます
598
:
名も無きAAのようです
:2013/02/20(水) 23:04:15 ID:7SPvoz7IO
ピッケル片手に採酒飲んで待ってます
599
:
名も無きAAのようです
:2013/02/20(水) 23:47:15 ID:6yefNd.I0
キャ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
600
:
名も無きAAのようです
:2013/02/20(水) 23:49:23 ID:ib.PVhZkO
敢えて冷やしカレードリンク飲んで正座しとくわ
601
:
名も無きAAのようです
:2013/02/20(水) 23:58:21 ID:nJR2Fhx20
>>597
服は脱いだか?
602
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/21(木) 00:23:06 ID:Ic4E.0KI0
もうちょっとかかります><
待機するより、明日の昼にでもまとめて読んで貰った方が良いかもしれません。
603
:
名も無きAAのようです
:2013/02/21(木) 00:45:46 ID:/wZKNY2w0
いつまでも待つ!!!!!
604
:
名も無きAAのようです
:2013/02/21(木) 01:36:09 ID:N5hy2u/g0
てか本物?
605
:
ハンター
:2013/02/21(木) 07:19:27 ID:Ic4E.0KI0
●(,,゚Д゚) ギコ=ストッドウッド
人間
28歳 【称号:Stubborn】
HR:6
所属猟団:荒鷲団
使用武器:ハイジークムント(大剣)
防具:レウスSシリーズ
現在地:ユクモ村
●ζ(゚ー゚*ζ デレ=ツンデレート
人間
23歳 【称号:無し】
HR:5
所属猟団:ユクモギルド
使用武器:フロギィリボルバーⅢ(弓)
防具:マギュルSシリーズ
現在地:ユクモ村
●( ^ω^) ブーン=ホライゾン
人間
21歳 【称号:無し】
HR:4
所属猟団:ユクモギルド
使用武器:デッドリボルバー(鎚)
防具:インゴットSリーズ
現在地:ユクモ村
606
:
名も無きAAのようです
:2013/02/21(木) 07:20:39 ID:Ic4E.0KI0
●ξ゚⊿゚)ξ ツン=ツンデレート
人間
21歳 【称号:無し】
HR:3
所属猟団:ユクモギルド
使用武器:ヒドゥンゲイズ改(軽弩)
防具:アロイSシリーズ
現在地:ユクモ村
●( ・∀・) モララー=ケーニッヒ
人間
28歳 【称号:無し】
HR:5
所属猟団:【騎士派】
使用武器:???(剣斧)
防具:???
現在地:???
607
:
オトモ
:2013/02/21(木) 07:21:31 ID:Ic4E.0KI0
●(*゚∀゚) ツー
獣人族(アイルー)
?歳 【称号:???】
使用武器:【旗本】ネコ合戦旗(剣斧)
兜:旗本ネコ【陣笠】覇
鎧:旗本ネコ【胴当て】覇
現在地:ユクモ村
●(*゚ー゚) しぃ
獣人族(アイルー)
?歳 【称号:???】
使用武器:???
兜:???
鎧:???
現在地:ユクモ村
608
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/21(木) 07:22:13 ID:Ic4E.0KI0
――目次――
一話 和光同塵――渓流に潜む青い影――
http://aozorahorizon.gob.jp/30002/01.html
二話 五里霧中――凍土に蠢く白き闇――
http://aozorahorizon.gob.jp/30002/02.html
三話 才気煥発――誇り高き騎士――
http://aozorahorizon.gob.jp/30002/03.html
四話 先見乃明――蒼空を愛した龍の王――
http://aozorahorizon.gob.jp/30002/04.html
五話 一念発起――暗闇に潜む暗殺者――
http://aozorahorizon.gob.jp/30002/05.html
六話 急転直下――一応の帰結・闇の胎動――
>>9
609
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/21(木) 07:23:33 ID:Ic4E.0KI0
【ユクモ最北部】
カラカラと、木製の荷車が音を立てて引かれて行く。それは規則正しい音を立てて着実に南へと進んでいた。
道というには荒れ過ぎた獣道。そこら辺りに石とも岩とも取れるような物が散乱し、車輪の進行を妨げる。
通常ならば押すよりも、複数人で担いだ方が早いとも思えるような道だ。
( ゚∀゚)「……」
だが、この男にとってそんな事は関係なかった。
子供のように小柄、だが引き締まった身体。戦う事にのみ特化したような腕、その倍もあろうかという丸太のような足。
少し濃いめの眉が特徴的で、人相と言葉遣いが悪いこの男の名前はジョルジュ。ジョルジュ=ランドロという。
( ゚∀゚)「なァ、そろそろ交代の場所じゃねェのか?一体いつまで俺に運ばせる気なんだよォ」
それに答えたのは、大男。一般男性と比べても背の低いジョルジュと比べるとその大きさは一層引き立つ。人が見れば即座に萎縮してしまうほどの大きさだ。
だが、その威圧的な雰囲気を見事に垂れ下がった彼の眉が中和していた。その大きな身体をひっくるめて人の良さそう、と形容される容貌。
(´・ω・`)「だからー、まだまだ先だって。相変わらず学習しないね、もう何度この問答を繰り返したことか」
( ゚∀゚)「いやァ、ってもよォ。お前が辟易とするくれェ運んでんだけど、オレ。つーかドンドルマ出てからずっとオレが運んでんだよなァ。一体何日ぶっ通しで運んでんだかよォ」
(´・ω・`)「……3日くらい?」
正確には二年である。ジョルジュは300キロの荷車を四年間、それはもう文字通り馬車馬の如く運び続けてきたのだ。
610
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/21(木) 07:24:25 ID:Ic4E.0KI0
( ゚∀゚)「なァ、ショボンよォ。オレは難しい事はなんにも分かんねぇんだけどよォ、オレ達がこの旅に出てから752回飯を食った。それは正確に覚えてんだよォ。つーことはよ、1日3食だとして2年くらい経ってんじゃねェのか?」
そう言いつつ、ジョルジュは背に収められていたヘビィボウガンを静かに取り出した。使い込まれた鉱石特有の鈍色を持つそのフレームは、一日とて欠かさず手入れされている事を示していた。
(´・ω・`)「まさか……馬鹿だ馬鹿だと油断していた僕のミスだ。君の貪欲なまでの食への執念を考慮する事を忘れていたよ」
ショボンも彼に答えるように荷車の中から自身の盾を取り出した。
沈黙が場を支配する。
(´・ω・`)「……一つだけ、良いかな?」
( ゚∀゚)「あァ。辞世の句か。出来れば短く頼むぜェ、オレってば馬鹿だからよォ。まァ腕だけは信用しろや、一瞬でテメェの頭をプチッと熟れたトマトみてェにしてやっからよォ」
(´・ω・`)「……」
( ゚∀゚)「……」
(´^ω<)「ウソついてました!ごめんネ!てへぺろー★彡」
,
611
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/21(木) 07:25:15 ID:Ic4E.0KI0
( ゚∀゚)「……ふん、まァ謝るってんなら許してやんよォ」
(´・ω・`)(口調の割りにお人好しで助かった)
余りの引き際の良さに若干、面食らいつつもホッとした。故郷ドンドルマを出て二年。共に旅をしてきた二人だが、こんな調子で仲間割れすることもなく順調にユクモへと近づいていた。
人相の悪いお人好しと、優しそうな悪人。
二人の旅はドンドルマを旅立って遂にユクモの玄関口、最北端であるサルシドという集落に差し掛かっていた。
612
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/21(木) 07:25:57 ID:Ic4E.0KI0
('A`)ドクオと飛竜と時々オトモのようです
第七話 合縁奇縁――新たな潮流――
,
613
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/21(木) 07:27:09 ID:Ic4E.0KI0
ふぅ、と息を吐き緊張の糸を解いた。
何時まで経っても慣れないな、と自重しつつも今回の行程が無事完了したことに再び安堵の息を吐いた。いつもいつも狩人に護衛を依頼しては儲かるものも儲からない。ギルド側が有志で行商人の護衛クエストを定期的に組んでくれてはいるが、やはりそれでは一人前の行商とはいえない。
何時でも、迅速に、確実に、それが行商人の仕事だと自分は思う。
『こんにちはー、行商人のおじちゃん!』
『フィレンクトさん!薬草が足りなくてね、余った分はこっちに卸してくれないかい?』
(‘_L’)「分かりました、では後ほど伺います」
こうして村に入ってみると、色々な人に声を掛けられる。特に小さな子たちが“行商人のおじさん”と声を掛けてくれるのは嬉しかった。
この子達の中で行商人といえば自分なのだと、ちっぽけな優越感を満たすことが出来たから。
614
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/21(木) 07:28:07 ID:Ic4E.0KI0
(‘_L’)「ご注文頂いた酒、8斗です。確認の方をお願いします」
今回の主な荷物は酒だった。店主に確認をお願いすると心底安心した顔をして手を握られた。
『ありがとうございます!いやー、もうウチのチンケな酒場じゃあの人らの肝臓を満たしきれませんで!店を閉めちまおうかと思ってたところなんでさぁ!』
(;‘_L’)「それはまた……」
チンケ、確かにユクモ村の酒場と比べれば確かに小さな酒場だが、それでもカウンター一面にくらい酒は飾られている。大した蟒蛇がいるもんだと感心した。
店の前で店主が金を取りに行くのを待っていたが、そこで私はある物に気が付いた。
荷車である。私の持っているそれと大きさはほぼ同じくらい。細かな材質は分からないが木製なのにやけに丈夫そうなそれは、一杯に荷物が積まれている。不用心だな、とは思わなかった。
それ以上に自分には気になることがあった。
決定的に自分の荷車と違うところ。
(‘_L’)「……荷を引いてるはずのモンスターが居ない」
好奇心にかられた私は、暖簾の向こうへと足を踏み入れた。
615
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/21(木) 07:28:54 ID:Ic4E.0KI0
#゚∀゚)「あァ!テメェ、そりァオレの酒だろうがよォ!!」
(´・ω・`)「はい?名前でも書いてあったのかい?良いだろう、それなら酒瓶を検めると良いよ。中身は全て僕の胃袋の中だがね」
(#゚∀゚)「上等じゃねェか!オメェの胃を切り取ってそっから啜ってやらァ!!」
まず目に入ったのは散乱する酒瓶の山、なるほど。確かにここまで飲まれれば店の親父も閉めたくなるだろう。
そしてこの惨状を作ったであろう二人組。
大男と子供がカウンターで今にも殴り合いを始めそうな雰囲気を作っていた。
(:‘_L’)「ちょっとちょっと!落ち着いてくださいよ、お二人さん!」
静観していても良かったのだが、これで店に修繕費などがかかるような事態になれば店主から取り立てにくくなる。そう思った私は慌てて二人の間に割って入った。
( ゚∀゚)「あァ?」
(´・ω・`)「……」
そんな私を二人はなんとも不思議そうな目で見つめた。
(‘_L’)「酒の席で喧嘩は止して下さいよ、それに大っきな貴方も子供にムキになるのは宜しくありませんよ」
その瞬間、私の左で破砕音が響いた。何かが砕けた音、私がハッとそちらを見ると
( ゚∀゚)「だァれが子供だァ、オッサン」
子供が握っていた酒瓶が砕け散った。
616
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/21(木) 07:29:48 ID:Ic4E.0KI0
(;‘_L’)「ヒィっ!」
我ながら情けない声を出したと思う。怖かったのではない、驚いたのだ。彼の腕に。
小さな身体にはアンバランスな大きな腕。そこに付いていた無数の傷跡。
その異様さに、私は声を失っていた。
(´・ω・`)「こら。小さいのは事実だろ、本気で怒ってどうする」
( ゚∀゚)「子供じゃないのも事実だろォが、本気で怒る権利はあるねェ」
(´・ω・`)「事実なんて人によって変わるものなんだよ。彼には君が子供に見えた、それが事実だ」
( ゚∀゚)「……っふん」
謝らなければ、と思い頭を下げようとしたが大男に止められた。
(´・ω・`)「気にしないでください、どうも身体を鍛えすぎたせいで頭まで栄養が行き渡らなくて。脳みそも見てくれと同じクソガキで止まってるんですよ、彼」
( ゚∀゚)「火に油って言葉知ってっか?」
(´・ω・`)「傷口に塩のつもりだったんだけどね」
(;゚∀゚)「なお悪ィわ!」
617
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/21(木) 07:30:30 ID:Ic4E.0KI0
二人の軽妙なやり取りに頬が引き攣る、端から見れば癇癪を起こした子供をあやしているように思えるが、実際は大人の方が煽っている。
(‘_L’)「くっく……」
口の端から笑い声が漏れていたのか、言い争っていた二人はキョトンとしてこちらを見た。
(;‘_L’)「あ、すみません。元を正せば自分が原因なのに。謝罪させて頂きます」
(´・ω・`)「……」
( ゚∀゚)「……」
一瞬だけ気不味い沈黙があったが、それも一瞬。二人は私の謝罪を一笑に付した。
(´・ω・`)「なるほど、アナタは想像した以上にキチンとした人間のようだ。身なりが良い割りに、ガタイが良いので狩人かと思いましたが、先程の反応でわかりましたよ。こちらこそ失礼しました、狩人でもない方と喧嘩したとあれば、こちらの名にも傷が付く。手打ちにしていただけると有り難い」
(‘_L’)「……という事は。貴方達は狩人なのですか?」
くるくると指先でグラスの飲み口をなぞりながら、たれ眉の男はニヤリと笑った。
(´・ω・`)「まぁ、その通りです。拠点を持っているわけではありませんので、適当にぶらぶらしながらの狩猟です。隣の彼とね」
( ゚∀゚)「……ふんっ」
なるほど。確かに彼ら二人の引き締まった肉体を見ればそれも納得できる。ただ、この周辺一帯は全てユクモギルドが統括している。その村を拠点にしている自分が知らない二人、それは妙な話だ。
つまり流れてきた、ということだろうか。
618
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/21(木) 07:31:16 ID:Ic4E.0KI0
ふと二年前突如現れ、そして居なくなった男の事を思い出した。
現存しているどの狩人よりも巧く、そして強かった男。誰よりも危険な場所を、誰よりも冷静な顔で駆け抜けた男。
実際に彼が達成した依頼は、20回にも達していない。だがその何れもHR4以上の上級クエスト、それをただの一度も失敗なく完遂。それだけではない。全てのクエストで若い狩人を伴い、その全員を無傷で帰還させた。
これからのユクモギルドを導いてくれる、そう信じていた。少なくとも私は。
(‘_L’)「……そうですか。私はてっきり同業者かと思いましたが」
(´・ω・`)「ほぅ。そういう貴方は商人、いや行商人ですか?」
なんでもないというように、私の正体を言い当てられた。全く、狩人というのはどうしてこう勘が良いのだろうか。是非とも私も身につけたい能力だと思う。
(‘_L’)「何故そう思われたのですか?」
( ゚∀゚)「んなもンは、その身なりと体格見てりゃァ分かんだよォ。店を構えてる商人にしちゃァ荷物が多いし、身体が鍛えられてる。んなら行商人って判断すんのが普通だろォ」
(´・ω・`)「それだけじゃ根拠としては薄いね。後はズボンの袖にびっしり付いてるカラの実、まさかわざわざ狩人達が植えている花壇を踏み荒らしてきたわけでもないだろう。となるとそれはやはり自然に生えていた物、つまり獣道を歩いてきたと推察できる。それに加えて貴方は武器らしい武器を持っていない。となれば、やはりギルドからエリアの移動許可して貰っている行商人という線が妥当だろうね」
619
:
名も無きAAのようです
:2013/02/21(木) 07:34:53 ID:kUKf2Dbk0
き、きてる!!
620
:
◆.WtyGIaY4.
:2013/02/21(木) 07:59:21 ID:Ic4E.0KI0
出ようか、と大男が声を掛け二人は席を立つ。
(´・ω・`)「そうそう、ここで合ったのもなにかの縁。行商人の貴方に買い取ってほしいものがあるんです」
その言葉に釣られて、私も静かに席を立った。
――――――――
―――――
――
621
:
名も無きAAのようです
:2013/02/21(木) 08:00:36 ID:HJ0t.hyw0
支援
622
:
名も無きAAのようです
:2013/02/21(木) 08:54:40 ID:Ct088Nk6O
wktk
623
:
名も無きAAのようです
:2013/02/21(木) 09:08:39 ID:TW5ZkgN.0
ここまで、かな?
624
:
名も無きAAのようです
:2013/02/21(木) 09:29:26 ID:zd7ym6eEO
ナルガ戦で賭博してたメンバー全員いる訳じゃないみたいだな
625
:
名も無きAAのようです
:2013/02/21(木) 09:40:42 ID:.ASPHr5sO
ドクオがジンオウガ討伐してから二年経ってるのか
626
:
名も無きAAのようです
:2013/02/21(木) 12:17:55 ID:x5WcAA6U0
復帰おめ〜
627
:
名も無きAAのようです
:2013/02/21(木) 13:00:50 ID:ty9fg6RE0
待ってた!
628
:
名も無きAAのようです
:2013/02/21(木) 18:12:22 ID:N5hy2u/g0
1日3食なら2年でもっと食べてるよね・・・
629
:
名も無きAAのようです
:2013/02/21(木) 18:22:23 ID:zd7ym6eEO
ところで続きは夜ですかな
630
:
名も無きAAのようです
:2013/02/21(木) 22:27:18 ID:4KsRnLY2O
ω・;)マジできてるなんて…。釣りと思ってたな…
631
:
名も無きAAのようです
:2013/02/22(金) 06:01:16 ID:SSL0Vd4Y0
そうか、365×2×3か
2190食かな
632
:
名も無きAAのようです
:2013/02/22(金) 09:17:22 ID:EeU3A7EU0
乙!
ドクオはまだか…
633
:
名も無きAAのようです
:2013/02/22(金) 23:33:50 ID:T9hUQJU20
まだかー
634
:
名も無きAAのようです
:2013/02/23(土) 02:50:44 ID:7QL0qsNUO
投下は妙な義務感に囚われず、時間の取れる時でいいと思うぜ
635
:
名も無きAAのようです
:2013/02/23(土) 17:56:56 ID:YfZ6BKSc0
乙!!!
待っててよかたー
636
:
名も無きAAのようです
:2013/02/23(土) 19:35:35 ID:UybDJl/c0
死刑は国家による集団リンチ殺人。「死んで償え」を是とする社会では自他殺は止まない。同じ暴力主義を共有する死刑推進派ほど加害者に自己投影し同属嫌悪する。人の死を望む者に真に必要なのは抹殺ではなく精神治療。被害者擁護のみに自己満足は偽善/感情自己責任論
637
:
名も無きAAのようです
:2013/02/24(日) 00:25:35 ID:WWpnmtqU0
>>636
ただの誤爆だよな...?
急に怖いこと書くなよ...
638
:
名も無きAAのようです
:2013/02/24(日) 00:29:18 ID:qGxoKuRAO
今回の投下はここまでなのか否かだけ知りたいです
639
:
名も無きAAのようです
:2013/02/24(日) 14:59:01 ID:rSN8.vac0
書いてねーんだよ、言わせんな恥ずかしい
640
:
名も無きAAのようです
:2013/02/24(日) 21:31:40 ID:fi25HQAY0
また居なくなったりしないよね?
641
:
名も無きAAのようです
:2013/02/27(水) 02:11:08 ID:FD5/DxnE0
PCが壊れてデータが消えました宣言でも良いぞー
642
:
名も無きAAのようです
:2013/03/01(金) 18:01:30 ID:1WUTanm2O
続き催促あげ
643
:
名も無きAAのようです
:2013/03/03(日) 12:44:24 ID:VOOJBCuE0
来ないな
644
:
名も無きAAのようです
:2013/03/08(金) 03:29:36 ID:yBSD9irE0
アルファ完結まで待った身としては全然待てる
645
:
名も無きAAのようです
:2013/03/10(日) 08:38:26 ID:kOa7jydQ0
気長に待つか
646
:
名も無きAAのようです
:2013/03/10(日) 09:18:51 ID:kMTlzicEO
待ってる間も読み手の楽しみだよなぁ。
647
:
名も無きAAのようです
:2013/03/10(日) 17:04:33 ID:2nm6i5/IO
ショボンの顔が全角だし偽者だろ
648
:
名も無きAAのようです
:2013/03/10(日) 17:09:03 ID:wN3fjF2o0
パンツはいていい?
649
:
名も無きAAのようです
:2013/03/27(水) 22:00:14 ID:qv9jVOpw0
続きマダー???
650
:
名も無きAAのようです
:2013/03/30(土) 00:42:35 ID:5hx1DCQQ0
急に終わったし、釣りじゃないか?
651
:
名も無きAAのようです
:2013/03/31(日) 12:55:30 ID:wOY9AK9c0
生きてますか??
652
:
名も無きAAのようです
:2013/04/07(日) 15:43:06 ID:Dn82NM6c0
ただひたすらに待つぜェ!!!
653
:
名も無きAAのようです
:2013/04/10(水) 09:34:16 ID:CjY2DUuIO
皆様おまたせしました
本日の21:00頃から投下開始予定です
654
:
名も無きAAのようです
:2013/04/10(水) 10:53:54 ID:Cg1DV0Bw0
酉ねーけど本物か?
655
:
名も無きAAのようです
:2013/04/10(水) 11:14:01 ID:w2ubTw9I0
な訳ないだろ
656
:
名も無きAAのようです
:2013/04/10(水) 12:59:26 ID:WjmLA96QO
結論は21:00になれば判る、それまでは静観
657
:
名も無きAAのようです
:2013/04/10(水) 20:57:37 ID:Z0LJo3ik0
もしもしだしなぁ
658
:
名も無きAAのようです
:2013/04/10(水) 22:09:41 ID:np8wMtWoO
そもそも前回中途で終わってその件に関してなんの言及も無しにお待たせしましたって始まる訳ないよな
659
:
名も無きAAのようです
:2013/04/10(水) 23:33:40 ID:3liEUMuQ0
>>653
死ね
660
:
名も無きAAのようです
:2013/04/10(水) 23:35:42 ID:WjmLA96QO
結論、作者をかたった偽物だった
661
:
名も無きAAのようです
:2013/04/11(木) 03:02:17 ID:IvtkeNDE0
偽物かよ。
つか前も中途半端に終わってから報告すらないし
やる気ないなら削除依頼でも出して欲しいわ
662
:
名も無きAAのようです
:2013/04/11(木) 08:42:53 ID:jaz4wGx.0
やる気ないでしょ
ドクオがジンオウガ倒して前編終わったのが2011年の末だと言うのに
そこから1年半で本編の投下が合計11レス分しかない時点でお察し
投下の時間が取れない云々言ってるけど、前回だってたったの40分で全部投下できてるじゃんか
好きな作品だっただけに残念だ
663
:
名も無きAAのようです
:2013/04/11(木) 09:11:13 ID:GL1YFTkI0
やる気とかじゃなくてもうブーン系にいないんじゃないかな作者
664
:
名も無きAAのようです
:2013/04/11(木) 10:32:41 ID:e.5rY/YE0
まぁそれでも待つんですけどね
665
:
名も無きAAのようです
:2013/04/11(木) 12:21:25 ID:FQRSRGYA0
>>662
たったの40分を捻出して投下してくれたんだろ
投下しなけりゃその時間寝るなりなんなり出来た時間だぞ
666
:
名も無きAAのようです
:2013/04/14(日) 20:45:31 ID:wp1KaUR.0
結局打ち切りなの?それとも続ける気あるの?
667
:
名も無きAAのようです
:2013/04/14(日) 21:33:02 ID:bZ.UUBzU0
更新の間隔が滅茶苦茶あいてる作者を見るといつも思うんだけどさ
小まめな生存報告ぐらいできないものなのかなぁ
それすらできないくらいならさっさと打ち切り宣言なりしてくれれば読む側もらくなんだけどねぇ
668
:
名も無きAAのようです
:2013/04/14(日) 22:43:02 ID:glW869c.0
スレ違いじゃね
669
:
名も無きAAのようです
:2013/04/14(日) 23:18:28 ID:HcLJiI4oO
気持ち悪いの沸きすぎ
670
:
名も無きAAのようです
:2013/04/15(月) 00:20:02 ID:4zHoRjm60
まだまだかかります
とか何でもいいから一言書くくらいならたかだか数分の作業なのにな
そんな数分も取れないほど忙しい人間がいるとは思えないんだが
逃亡するならするで一言言ってくれればいいのに
671
:
名も無きAAのようです
:2013/04/15(月) 01:03:11 ID:cwwR7bw20
期待からそういう意見を持つのは良いけど、とりあえずここで書くなよ
ただの作者に対する愚痴じゃねーか
違うスレに書け
672
:
名も無きAAのようです
:2013/04/16(火) 22:25:42 ID:BoOFiJ2A0
違うスレってどこだよww
あんま期待せずに待ってようぜ
ポロッと投下してくれるかもしれんから
673
:
名も無きAAのようです
:2013/05/23(木) 17:47:31 ID:DW9pu9qw0
なんか読者様が多いな
好きな分過激になんのかなー
でもそういうのが作者のやる気を余計削がせるんだと思うよ
674
:
名も無きAAのようです
:2013/05/25(土) 02:54:43 ID:hxJ.KuFU0
読者様が多いと上から言うあなたは何様でしょうか
675
:
名も無きAAのようです
:2013/05/31(金) 02:10:33 ID:I/awbwfs0
アルファ終わっていよいよオワコン真っしぐらなジャンルだからしょうがない。
676
:
名も無きAAのようです
:2013/06/03(月) 20:11:38 ID:.xFLdIKw0
てか第一部で('A`)の物語終わってるんだし、もうこれでよくね?
綺麗でいい終わり方だったと思うよ
677
:
名も無きAAのようです
:2013/07/14(日) 23:15:28 ID:03/3wLLsO
アゲ
678
:
名も無きAAのようです
:2013/07/18(木) 06:32:05 ID:Zx4m.hec0
こういう長期更新止まってるのみるとなに考えてんのか知らねーけど生存報告位しろやって思う
679
:
名も無きAAのようです
:2013/09/22(日) 12:58:28 ID:KGY5Tv56O
なにか書き込めない理由があるんだろ
忘れたとか面倒だとかもうやめたいとか
680
:
名も無きAAのようです
:2013/09/27(金) 23:59:08 ID:2PoQZ1iQ0
覚えてる人いるかな…
12時過ぎから投下します。
諸々の言い訳は最後に。
681
:
名も無きAAのようです
:2013/09/28(土) 00:04:53 ID:tCkAQSM.0
きたのか!!
682
:
名も無きAAのようです
:2013/09/28(土) 00:07:06 ID:tT4pjHs6O
何!?
683
:
名も無きAAのようです
:2013/09/28(土) 00:08:14 ID:3KCufwO20
信じないよ
684
:
名も無きAAのようです
:2013/09/28(土) 00:16:18 ID:FREALOsc0
うーん
685
:
名も無きAAのようです
:2013/09/28(土) 01:26:55 ID:bRg5wky20
うぉー!超期待!
12って昼だよね
書き込み時間的に
686
:
名も無きAAのようです
:2013/09/28(土) 01:27:45 ID:FREALOsc0
いつの12時とは(ry
687
:
名も無きAAのようです
:2013/09/28(土) 01:35:15 ID:APORhsoE0
本物だったら酉付けるだろ。こんだけ空いてりゃ匿名で書き込んだって釣りとしか思えないさ
688
:
名も無きAAのようです
:2013/09/28(土) 13:21:38 ID:E3MpKbv2O
釣りだよな…
689
:
名も無きAAのようです
:2013/09/28(土) 18:22:33 ID:I4H7.PmQO
腹筋しようか
690
:
名も無きAAのようです
:2013/09/28(土) 20:13:34 ID:9016Ef1c0
>>680
死ねば良いのに
691
:
名も無きAAのようです
:2013/09/28(土) 22:08:18 ID:L5sbwhFY0
来てんのかと思ったら釣りか
もう書く気ないなら、削除依頼出してくれた方がうれしいよ
692
:
名も無きAAのようです
:2013/09/28(土) 22:41:06 ID:8sab5LKMO
削除依頼はしなくてもいいだろ、誰かがageなければ目立たなくなるだろ
まだ続きがくる可能性が0ってわけじゃないんだし
693
:
名も無きAAのようです
:2014/01/19(日) 21:12:20 ID:VjGGwbioO
アッゲー☆
694
:
名も無きAAのようです
:2014/01/19(日) 21:12:20 ID:TZO42qWgC
アッゲー☆
695
:
名も無きAAのようです
:2014/02/19(水) 19:57:47 ID:0IqBu4m20
そして、一年が経ってるんだよなぁ……
696
:
名も無きAAのようです
:2014/02/19(水) 22:24:19 ID:7BjXdDjo0
どうせ誰かがあげたんだろうなと思いつつ開いてしまう
697
:
名も無きAAのようです
:2014/07/21(月) 01:03:43 ID:.4E9GhiQ0
お待たせしてすいません、一身上の都合でバタバタしてたので投下も推敲も出来ずに只々時間が経ってしまいました。。
698
:
名も無きAAのようです
:2014/07/21(月) 01:48:30 ID:hm5ywTjgO
本人?
これは期待age
699
:
名も無きAAのようです
:2014/07/21(月) 08:47:31 ID:au3U20cg0
>>698
何回釣られるのかww
700
:
名も無きAAのようです
:2014/07/22(火) 11:01:25 ID:xHlGAHio0
釣りだろうけど待ってることに変わりはない
701
:
名も無きAAのようです
:2014/07/25(金) 20:16:32 ID:F6eCr4rY0
で、いつ投下なの?
全く思いついてないならないでいいから、ちゃんと教えてよー!
702
:
名も無きAAのようです
:2014/07/25(金) 21:23:24 ID:B3yto8fsO
まだ待ってるのか・・
703
:
名も無きAAのようです
:2014/10/09(木) 09:53:23 ID:dkemdmKw0
まだー?
704
:
名も無きAAのようです
:2014/10/17(金) 02:01:48 ID:XUTthkLQ0
まだかー、待ってる
705
:
名も無きAAのようです
:2014/11/24(月) 00:24:32 ID:9E3x/xFQ0
待ってるぞ
706
:
名も無きAAのようです
:2014/11/24(月) 09:47:51 ID:/VWoOfuk0
>>705
ageんなボケ
707
:
名も無きAAのようです
:2014/12/17(水) 23:46:43 ID:Zr0mepLU0
久々に来たら荒れてーら
これは完結してほしいなあ
708
:
◆JyxnmR9QKo
:2015/04/07(火) 19:01:54 ID:kckXJjLQ0
只今絶賛社畜中、完結させたいな
709
:
名も無きAAのようです
:2015/04/07(火) 19:18:17 ID:3doCDP8E0
おお
生存してたのか!
いつまでも待ってるぞ
710
:
名も無きAAのようです
:2015/04/07(火) 20:52:43 ID:Ug5MT1.Q0
同じくなんだぜ!!
711
:
名も無きAAのようです
:2015/04/07(火) 22:32:30 ID:mbXccSas0
まじか!!本物か?!
楽しみすぐるぞー!
712
:
名も無きAAのようです
:2015/04/07(火) 23:19:23 ID:tk0MBczM0
待ちわびてたぜ!
713
:
名も無きAAのようです
:2015/04/08(水) 07:00:32 ID:P3msrM4M0
偽物に決まってんだろ
714
:
名も無きAAのようです
:2015/04/08(水) 23:13:27 ID:EsPGmX1.0
前に酉間違った時と同じ酉だから間違いない。
なんならテストスレでわざわざテストまでしてるから間違いないぞ
715
:
名も無きAAのようです
:2015/04/09(木) 03:23:09 ID:FBgwrVLUO
本物っぽいけど復帰はまだまだ先そうだな
716
:
名も無きAAのようです
:2015/04/09(木) 10:47:32 ID:kOr0CN0Y0
まだまだでも報告が嬉しいよな!待ち遠しいぜ!
717
:
名も無きAAのようです
:2015/04/09(木) 12:41:33 ID:AJz5X./sO
ちょうど久しぶりに読み返してるとこだ
再開してくれるなら嬉しい
718
:
名も無きAAのようです
:2015/04/10(金) 15:42:06 ID:YnWswZU20
本物来てる……!完結待ってるぞぉぉぉ!
719
:
◆wJnxQhqX4M
:2015/04/16(木) 11:29:04 ID:8iZ6r6yA0
どや
720
:
◆rULllgwFT6
:2015/04/16(木) 11:30:22 ID:8iZ6r6yA0
こっち
721
:
◆.WtyGIaY4.
:2015/04/16(木) 11:33:35 ID:8iZ6r6yA0
遂に発見しました
時間はかかると思いますが、完結させます
722
:
名も無きAAのようです
:2015/04/16(木) 11:44:34 ID:99io7whE0
影分身かな?(すっとぼけ)
完結はともかくとして、ショボンとジョルジュがユクモに到着する話くらいは出来てるんだろ? 投下オナシャス!
723
:
名も無きAAのようです
:2015/04/16(木) 12:13:39 ID:7h0LTUYgO
気長に待ってるよ
724
:
名も無きAAのようです
:2015/04/16(木) 19:34:04 ID:wkBwOzE20
また読み直してきた
p3懐かしいなあ
725
:
名も無きAAのようです
:2015/04/16(木) 19:57:56 ID:K8TfZaA.0
どっくんは生きてるの?主人公変わるの?
726
:
◆.WtyGIaY4.
:2015/04/23(木) 02:23:02 ID:570yGGvk0
>>722
一応前回途中まで投下した分の続きは書き溜めてあります。が、只今大幅修正中です。時間が取れないのでゆっくりではありますが。
もうここまで音信不通で待たせたなら、四話くらいまで一気に投下したいと思い(ドクオの生死がはっきりする辺りまで)鋭意書き溜め中。
書き溜めの量は改行含めて170kb程(五話の文量の三倍弱位)です。
頑張ります。
727
:
名も無きAAのようです
:2015/04/23(木) 04:42:34 ID:LUj3h1Fg0
自分のペースでやりゃいいんだぞ
728
:
名も無きAAのようです
:2015/04/23(木) 14:47:29 ID:4z1O6SgUO
話途中で止まってるとこぐらいは一区切り欲しいが作者が好きにやるのが一番か
待ってるから頑張ってー
729
:
名も無きAAのようです
:2015/04/23(木) 22:44:55 ID:sG9Q1YsM0
すげえ量だなw
いつ頃投下できそうかの目安が分かったらお願いします
730
:
名も無きAAのようです
:2015/04/24(金) 05:08:41 ID:X5L50KPM0
おお! ついに帰ってきたのか。
君がいなくなってブーン系から離れたから、めちゃくちゃ嬉しい。
期待してるね〜
731
:
名も無きAAのようです
:2015/04/26(日) 22:57:34 ID:DdNKPwaw0
おお!本物か!超wktk!
732
:
◆.WtyGIaY4.
:2015/04/28(火) 07:38:01 ID:SGQNfGTE0
恐らく、恐らくですがゴールデンウィーク中に投下出来るかもしれません。
あまりアテになりませんが、投下する時は前日にアナウンスするつもりです。
733
:
名も無きAAのようです
:2015/04/28(火) 08:39:32 ID:1Lv1HfuMO
投下来るんですか!
もう騙されなくていいんですか!
やった―――!
734
:
名も無きAAのようです
:2015/04/30(木) 17:42:30 ID:LARR3E72O
>>733
今更だがそれだと投下来ないことになるやん…
フラグやめーや
735
:
名も無きAAのようです
:2015/05/06(水) 10:50:14 ID:YkGFBL0M0
GWは母の日までだな
736
:
◆.WtyGIaY4.
:2015/05/07(木) 02:02:27 ID:2JQRvIiY0
もう少し時間がかかりそうです。頑張りまする。
737
:
名も無きAAのようです
:2015/05/07(木) 15:52:44 ID:GWrgDTrI0
おっけーおっけー
気長に待つよ
738
:
名も無きAAのようです
:2015/05/09(土) 14:08:14 ID:pw.QS03E0
寒い。いつまで待てばいいんだ
739
:
◆.WtyGIaY4.
:2015/05/12(火) 09:36:12 ID:isdxSP9Y0
ちくしょー 全然時間が取れません もう暫しお待ちくだされ
740
:
名も無きAAのようです
:2015/05/12(火) 15:23:28 ID:kwQCUIp60
待ってるよー
741
:
名も無きAAのようです
:2015/05/12(火) 15:40:47 ID:vq.aRrscO
来てくれるとわかってりゃいつまででも待てる
742
:
◆.WtyGIaY4.
:2015/06/06(土) 10:06:23 ID:GXkseWbM0
時間ねぇー!!!
書き溜めはちょいちょい暇な時間にしてるのですが、投下時間が取れない。最悪代理も考えてます。
743
:
名も無きAAのようです
:2015/06/06(土) 16:34:42 ID:vqX.5Jxc0
別に1日レスでもいいのよ
744
:
名も無きAAのようです
:2015/06/12(金) 15:15:07 ID:17ZjjRjo0
ゆっくりやってくれていいよ
ずっと待ってるんだからな
745
:
名も無きAAのようです
:2015/08/16(日) 13:52:10 ID:DuuJaFwM0
お盆は忙しいよな
746
:
名も無きAAのようです
:2015/08/16(日) 20:03:34 ID:KzQyn1i60
はいはい無駄上げ無駄上げ
747
:
名も無きAAのようです
:2015/09/16(水) 22:58:02 ID:HBRCwxoU0
アプリで出たね
やってると読み返したくなる
748
:
名も無きAAのようです
:2015/11/28(土) 04:39:00 ID:nM94qWywO
クロス発売記念あげ
749
:
sage
:2015/11/28(土) 15:18:41 ID:ghUJBiwI0
クロスも発売しちゃったで!!!!
もう10年後・・・とかでもいいからはよ
750
:
名も無きAAのようです
:2015/12/05(土) 19:20:50 ID:Q13zRFgc0
うえぇぇぇぇぇぇ
751
:
名も無きAAのようです
:2015/12/07(月) 20:59:59 ID:0iqB4oCk0
思ったんだけど、スピンオフなら原作者はともかく作者は別の場合が多いから
誰か書いてもいいんじゃないですかね?
752
:
名も無きAAのようです
:2015/12/10(木) 15:29:41 ID:n9dd1.YA0
上げてる時点でイラッときたが、モンハンネタとしてスピンオフじゃなくてもう別作品として描けばいいだろ。
753
:
名も無きAAのようです
:2015/12/10(木) 16:14:59 ID:h82fIxJY0
>>752
上げてる時点でイラッと来たって何で自分だけに言うんですかね?
それならまずは上げてる奴等は上げるなとか言うのが筋というものだろ?
不特定多数に物を言えない臆病者でヘタレ君ですかそうですかwww
754
:
名も無きAAのようです
:2015/12/11(金) 03:28:35 ID:n55SI476O
落ち着けよキチガイ
沸点低すぎんよ
755
:
名も無きAAのようです
:2015/12/11(金) 12:21:01 ID:q8pMM5E20
>>754
草生やしてるのに怒ってる?
キチガイはともかく沸点の意味調べてこいよ池沼。どうせお前マジキチを間違って使ってただろ?
756
:
名も無きAAのようです
:2015/12/11(金) 18:15:04 ID:CZtuODoQ0
また変なのがわいてるな
スピンオフとかいったからじゃない?
757
:
名も無きAAのようです
:2016/07/12(火) 10:47:13 ID:uSwwZAlM0
ずっと待ってるよ
758
:
名も無きAAのようです
:2016/07/13(水) 01:42:23 ID:0hXAqrkM0
あげんなや
759
:
名も無きAAのようです
:2016/07/13(水) 14:27:19 ID:0L7mZTiQ0
ち
ん
こ
760
:
名も無きAAのようです
:2017/04/23(日) 07:15:32 ID:PTe4D1KYO
ダブルクロスは買ってないあげ
761
:
名も無きAAのようです
:2017/04/23(日) 20:21:32 ID:cy0JhPi60
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ゴールデンウィークに投下できるって聞きました
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766
:
名も無きAAのようです
:2017/10/07(土) 19:22:53 ID:efBbJ6Kc0
まってる
767
:
名も無きAAのようです
:2018/02/24(土) 03:05:26 ID:Zbd6DHg20
なあ、ワールド楽しいよ
いつまでも待ってるからな
768
:
名も無きAAのようです
:2018/07/10(火) 13:31:42 ID:adnnGIWY0
オアアアアアイア
769
:
名も無きAAのようです
:2023/07/12(水) 00:49:53 ID:SKGXrNyc0
こんなに経ったのか
実はまだ待ってる
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