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ヤンデレの小説を書こう!@避難所 Part06
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そこには俺の机を舐め回している園枝がいた。
反射的に俺は駆け出した。その判断に至った俺の防衛本能に感謝するしかない。
俺の机を舐める園枝の顔は狂っていた。一週間ぶりの食事を貪るように、そして嬉々とした表情と勢いで舐めていた。
納得がいった。園枝は病的なまでに俺を好いている。片時も俺から目を離さないレベルに。だから俺が無くした物の場所を知っていた。片時も目を離さなかったから。そしてそれが俺の所有物だったから。俺の机もまた、俺の所有物だ。だからあんなことをしていたのだろう。
今までのことを考えると冗談では済まされないレベルに恐ろしい。少なくとも俺は園枝から監視されていたのか。
下駄箱までの道が酷く長く感じた。しかしようやくその一部分が見えてきた。同時に一人の女性の姿も。
思わず足がもつれ転んでしまう。
「勢いよく転んだね。大丈夫?」
教室にいた園枝がすでにいた。机を舐めていたときの涎を拭いていないのか口の周りがテカついている。恐怖で立ち上がれず尻餅を着いたまま後ずさる。
「どうして逃げるのかなぁ?やっと私たち結ばれたんだよ?五年間、長かったなぁ。覚えてる?中学1年生のとき、私を助けてくれたよね。おあのときからずっと好きだったんだよ?」
そうだ。中1のとき、階段から落ちそうになった園枝を助けたことがあった。あれから好きだった?じゃあ園枝は今までずっとーー
「大変だったよ進路先聞くの。プライバシー問題になるからとか言ってなかなか教えてくれなかったんだ。なんとか粘って教えてもらったけど。」
「でも不安だったの。あなたは私のこと好きじゃないのかなって。だって私たちあまり関わりなかったよね。五年間も一緒にいて。でも今日話しかけてきてくれて嬉しかった。だってそうでしょ?話しかけるってことは私に近づきたいってことだもんね。つまり私を好きってことだもんね。」
…この女はなにを言っているんだ?俺はただ疑問に思っていたことを解消するために話しかけたのに、それを好きだからだと?妄想なんてレベルじゃない。ただの病気だ。
ドンッと背中に伝わる感触と共に体が動かなくなる。行き止まりだ。
男が女に追い詰められるなんて滑稽な話だ。
「大好き。大好きだよ。考えてる顔も、寝てる顔も、食べてる顔も、笑ってる顔も、ボーッとしてる顔も。私を助けてくれたヒーローなあなたが大好き。」
だが、
「だから、一緒になろう?」
園枝が相手では仕方ないかもしれない。
気になってしまった俺が悪いのだ。
園枝が俺の首にスタンガンを当てたのを最後に意識が途絶える。
「気になるあいつは狂っていた」
END
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