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ヤンデレの小説を書こう!@避難所 Part06

825妹はキスを迫る:2015/03/05(木) 21:25:48 ID:v5zEQmKA
「いい飲みっぷりだね、キスして」
「どさくさに紛れて言うな」

 油断も隙もない奴だ。

「いい加減にキスしてよ」
「いい加減にキレるぞ」
「そこまで拒絶しなくてもいいじゃん」
「するに決まって『叔母さんとは』……お前」

 妹は、数枚の写真を持ちながらにやりと笑った。 

「キス以上のことをしたくせに」
「お前、いつの間にそれを撮ったんだ!」
「さあ、いつだろうねー」

 写真を取り上げるため、立ち上がろうとする。
 しかし――。

「くっ!?」

 体に力が入らない。

「無駄だよ、ジュースにたっぷりと薬を入れたから」
「どこでそんなもん手に入れた!!」
「教えてあげない。それより、取引をしようよ」
「取引だと」
「うん」

 脅迫犯は、怪しげな微笑で告げた。

「私とキスをしたらこの写真はお兄ちゃんにあげる」
「……それに従わなかったら」
「お父さんとお母さんに写真を見せる」
「……」

 こんなもの取引じゃない。
 答えは一つに決まっている。

「わかった。勝手にしろ」
「わーい」

 人生最悪のキスを俺はした。


「はい、写真」

 薬の効き目が薄れた頃、約束の品はあっさりと返された。

「良かったよ、お兄ちゃん」
「黙れ」

 写真は全部で十枚。
 言い訳のしようがない姿が移されている。

「あ、それとお兄ちゃん」
「……なんだ」

 正直、こいつとは二度と口を聞きたくなかった。
 それでも、返事をしてしまうのは妹からだろう。
 むかつく話だ。

「写真はまだまだあるから」
「なっ!?」
「これからもよろしくね」

 次はキス以上だね、嬉しそうに妹は言った。




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