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ヤンデレの小説を書こう!@避難所 Part06

634雌豚のにおい@774人目:2014/09/20(土) 14:29:35 ID:nfhigK8U
 これは思ったよりも効果があるぞ、と俺は安心しきってしまった。

 お互いに夕飯と風呂(風呂は当然別々。久々にのびのびと入浴できた)を済ませて、
 後は寝るだけだなんて安心すると、今まで意識しなかった邪な考えが頭に浮かんできた。

 家に布団は一人分しかない。俺らは男女で、しかも今は恋人っぽく振舞っている。
 後輩の方をちらりと見た。彼女は肩の上の辺りで黒髪を切りそろえ、
 上等なカーテンのような前髪の向こうには目鼻立ちの整った白い顔が覗いている。

 正直に告白すれば、俺はそれまで後輩を女として見ていなかったつもりだ。
 なんというか、綺麗すぎてダメだった。それなのに、
 今は自分のためにここまでしてくれている彼女を、ほとんど好きになりかけていた。

 あのさ、と世間話を切り出しかけたところで、後輩はトイレに立った。
 ふとため息を漏らしたところで、部屋の電話が鳴った。さっと、血の気が引いた。

 いいや、どうせ間違い電話さ。そうでなければ……いや、なんでもいい。
 返事さえしてくれるんだったら、なんでも。俺は受話器を取った。

 もしもし。返事はなかった。嫌でも動悸は激しくなる。息が荒い。過呼吸みたいだ。くそっ。
 いや、すぐに受話器を戻してやれ。そうすればこの無音を聞かなくて済むんだ。

 手が震えて、受話器を落とした。もう俺はパニックになってしまって、受話器を放って部屋の隅にうずくまった。




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