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ヤンデレの小説を書こう!@避難所 Part06

398触雷! ◆0jC/tVr8LQ:2014/03/11(火) 01:37:52 ID:XHZLX9u6
男の子が振り向く。目が合った瞬間、彼は引きつった表情で、持っている本と図書館カードを取り落とし、声を上げた。
「うわっ!!」
驚かせてしまったようだ。どうしてだろうか?
そうか、と私は思い当たった。これでも私は他の女子に比べて、「可愛いね」と言われることが昔から多かった。胸もその頃からすでに、恥ずかしいほど大きく発育していた。
きっと男の子は、美人でプロポーションのいい私にいきなり声をかけられて、気後れしてしまったのだろう。別に私の容姿なんか、気にしなくていいのに。
私は男の子の緊張をほぐそうと、そっと彼に触れてあげた。スキンシップだ。優しく男の子の口をふさぎ、耳元でもう一度ささやく。
「静かに。図書館で騒いじゃ駄目だよ」
男の子が無言で何度か首を縦に振ったので、私は彼の口から手を離した。
「ぷはっ!」
「ふふっ。初めまして」
「ゆ、ゆ、ゆ、誘拐……?」
「いきなり声かけてごめんね。歴史好きなの?」
「え……? いや、その、まあ、好きですけど……」
やっぱり趣味が合いそうだ。声をかけてよかったと私は思った。
男の子は落とした図書館カードを拾い上げ、ポケットにしまった。さらに本を拾って本棚に戻そうとしたので、私はその手を掴んで止めた。
「わ……な、何を……?」
「その本、よく書けてるよね。私も何度も読んじゃった」
「そ、そ、そうですね……」
そこで私は、その本の内容についていくつか男の子に問いかけをしてみた。読んでいれば会話が成り立つし、読んでいなければそこを教えてあげることで、またお話ができる。
聞いてみると、男の子はかなりその本を読み込んでいた。どうやら前にもこの図書館に来ては、目を通していたらしい。おかげで会話が少しずつ盛り上がっていった。私は、図書館では大きな声で話せないのをいいことに、思い切り顔を近づけて話したが、男の子は逃げることなく、顔を赤くしながらも受け答えをしてくれた。そのうちだんだん緊張もほぐれてきたらしく、敬語でなくタメ口を話してくれるようになった。
話しているうちに、私は感じていた。
これから将来、この男の子が私の側にいてくれたら、今までのような暗い人生に別れを告げられるのではないかと。
そう思った私は、場所を変えようと思った。いくらひそひそ声とは言え、図書館であまり長話すると迷惑になるし、誰に聞こえるか分からないからあまり突っ込んだ会話もできない。もちろん私は、2人で入れるような洒落た店なんか知らないから、自宅に連れて行こうと思った。その日は自宅には誰もいなかったからじっくり話せるし、例えば公衆の面前ではできない行為に及びたくなった場合でも、邪魔されずに実行できるだろう。




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