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ヤンデレの小説を書こう!@避難所 Part06

318雌豚のにおい@774人目:2014/01/02(木) 20:13:27 ID:U3EspJww
「あけましておめでとう!」
 さっきより少しだけ高い声と共に、勢いよく開く扉。
 眼前に表れた〝どてら”姿の女性。
 まるで、慌ててそれを羽織ったようにも見える。
「もしかして寝てた?」
「ううん、全然!」
 彼女は否定したのだけど、本当は舟を漕いでいたのかもしれない。
 だとしたら、悪いことをしたな。
「手短に言うけど、用件は」
「まま、寒いでしょ。入って入って」
 また、最後まで言い終わる前だった。
 部屋の中へと、彼女に手を引かれたのは。

「でーんと座って。今温かいものでも持ってくるから」
 僕がコタツに座るのを待ったかのように、
「いや、年賀状を渡しに」
「気にしない気にしない」
 矢継ぎ早に、言葉を残して台所へと消えていく。
 彼女は、よく二回同じ言葉を繰り返す癖があった。
 そういうのを知ってるほどには、隣付き合いを持っている。

 一つため息をついて、コタツの机に持ってきた年賀状を置いた。
 大掃除をしたのがわかるぐらい、とても磨かれた机に。
 僕の年賀状とは、比べものにならないほど綺麗だった。
「ま、まぁ、小一時間で作ったものだからな」
 不思議に思うのは、ある年までは仕事の仲間達から何枚も来たこと。
 いつからだろうか、一枚しか来なくなった。
 その最後の一枚はもちろん、彼女からの物。
 だから、最近では受け取ったら返すという風に気取ったりもしている。

 うーん、職場で不和を起こしたことはないのだけれど……。




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