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ヤンデレの小説を書こう!@避難所 Part06

290斉藤副部長 第1話:2013/12/21(土) 07:21:42 ID:xHlLv0jE
「それじゃ、帰りましょうか。」
「もうこんな時間になりましたね。」
腕時計を見ると、21時すぎになろうとしていた
「こんな時間まで残るのは久しぶりね。」
「そうですね、年末ですからね。どこも忙しいですね。」
そう、実際年末はどこも忙しくなる。俺も会社の総決算、来年度予算案など実際に忙しく働いている。副部長である斉藤さんが俺より忙しいのは当然だろう。
「そうね、年末といえばお正月やクリスマスはどう過ごすのかしら?」
「正月は実家に帰りますね。やっぱりクリスマスは...」
「あぁ、みなまで言わなくてもわかるわよ。クリスマスは一人で悲しく...でしょ?」
目が ...斉藤副部長の目が笑ってやがる...俺って一体どんなふうに思われてるんだろう...
でもいつも遊ばれてばかりの黒田健一ではない。ここで斉藤副部長の俺のイメージを変えるべく俺はさも当然のように
「クリスマスは、彼女と仲良く過ごすつもりです。」
1度は言いたいセリフNo.1を言ってしまったがそんなのは問題ない。別に悲しくなんかないし...。さて、気になる斉藤副部長の反応は...?
「...。」
「んー?よく聞こえなかったからもう一度言って欲しいな?」
くくく、目が点になってやがる。まさか斉藤副部長のこんな表情を見る日が来ようとは。
「だから、クリスマスは、彼女と過ごすんですよ。」
「....。」
あ、あれ?斉藤副部長が黙ってしまった?それになんか...怖い。
「....んー。」
しばらくの沈黙が続く。怒らせてしまったのか...?
「あのね、黒田くん?」
「は、はい!」
急に話しかけられて思わず声が上がってしまう。
「冗談でも言っていい事と悪いことってあると思わない?」
「あと、また聞こえなかったからもう一度言って欲しいな?」
「あ、そのク「クリスマスはどう過ごすのかしら?」
お、怒っているのか?今まで見たことがない表情の斉藤副部長。とても冗談を言える空気じゃない。
「ひ、ひとりで過ごします...」
「......。」
何も言われない...?胃が痛い。この空気に耐え切れそうにない。
「ふ、副部長?」
「.....。」
少し離れた所にいた斉藤副部長がこちらに近づいてくる。
何も言わずに無表情で
「....。」
目の前で立ち止まった。ずっとこちらを見ている。
「す、すみませんでした!」
俺は必死に頭を下げ謝っていた。









「うふふ、冗談よ。びっくりしたかしら?」
と言いながらいつものように微笑んでくる斉藤副部長。さっきまでの表情が嘘のようだ。心臓に悪すぎる...
「も、もう!やめてくださいよ!」
「ふふ、ごめんなさい、でも黒田くんもあんな冗談はダメよ?」
「そ、そんなに悪い冗談じゃないじゃないですか!」
「うふふ、そんなことないわよ。もう二度としないこと。いいわね?」
「は、はい。わかりました」
笑顔なのに笑顔じゃなかった。
「それじゃ、帰りましょうか?」
やっぱりいつもの斉藤副部長だ。女って怖い....。
そんなことを思いながら駅まで向かってまた歩き始めた。




電車に乗り些細なことを話していると自分の最寄駅に着いた。
「では、お先です。」
「はい、お疲れ様。またね。」
「斉藤副部長もお気を付けて。」
「ほら、早く降りないと電車出ちゃうよ?」
電車の中にもアナウンスがかかる。
「おっと、ほんとに失礼します。」
そう言って早足に電車から降りる。
ドアが閉まる。まだドアの向こうでこちらに手を振ってくれる斉藤副部長。正直恥ずかしい。恥ずかしいので俺も小さく手を振るだけにしておく。
「電車が発車します。ご注意ください」
電車が遠ざかっていく。斉藤副部長はここからまだ少し離れた駅なのでまだ帰宅に時間がかかるだろう。
「腹...減ったな。」
何か買って帰るとしよう。
明日も仕事だ、早く帰ろう。




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