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735穂産姉妹神大社:2011/11/18(金) 23:41:40 ID:EK/9fLvc
>>733
「ふふ、ありがとうございます。
 でもやっぱり僕はこの力を認めることはできなくて、
 だから、その懐に甘えても誰かにこの力で、害なすことはしたくないのです」

神代の臆病になった他者への関心も、
多少手荒であれ優しい言葉はゆっくり染み入って、神代には笑い声が戻った。
それでもまだ、こう言われようと神代の意思は変わらず、
巴津火には見えないようなところでその手は、悔しそうに握り拳を作る。

神代にとっての巴津火は、友達ということを否定されてもやはり、
人生の中でも特に大事な存在であることに変わりない。
そうであるからこそ、神代は自分の手で大事なモノを汚したくはないのだ。

「くすくす、やりたいことはまだまだありますよ。
 穂産姉妹さん達を引き入れることはできなくなりましたが、
 僕にはまだやりたいことも、やるべき事も残っている、死ねませんよ」

討伐が終わったなら、全てが終了したなら、その時に神代が生を諦めたら、
この目の前に立つ巴津火が殺してくれる。
以前話したその内容と、今の彼のまったくの不変さに神代は思わず笑みを強くした。

「そうですか、僕の消された因果は穂産姉妹さん達のだけ。
 なら僕はまだまだ、安心して死ぬために生きることができます」

遠くで聞いていた農夫も、巴津火によって拭い去られた因果の内容は聞いていた。
そして彼の顔に浮かぶのは、心の底からの安堵であった。

>>734
まさか近づくどころか後ろから、抱きつかれるとは思っていなかったために、
神代は目を少し丸くして驚いている。
先ほどまで警戒を解いていた分稀璃華の体に触れてしまった神代は、
少しの焦りを顔に浮かべて、素早く彼の方へ顔を向けた。

「・・・はは、まったくこの街は本当に恐ろしいですね。
 触れても逃げようともしない暴れ神、むしろ手を差し出す邪神、
 さらには正邪の外にいるあなたですか」

しかし彼の体に変化はない。
しばらく経て意味を理解して、深く安堵のため息をついた。

「これから、どんどん我を通しますよ。
 実はこれでも穂産姉妹さんに対しては、意思を無視して我儘したつもりなのですけどね」


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