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698穂産姉妹神大社:2011/11/17(木) 20:21:15 ID:EK/9fLvc
>>696
飛びかかる激怒とはまったく対照的に、
迫られている神代の顔に浮かぶのは、何故か焦りと苦笑。
哀しげに笑う様は今までもあったとはいえ焦燥については、
おそらく巴津火の言葉を契機にして隠せなくなったものと思われる。

「農夫が途中遊んでいた為に遅くなったが、
 問題なく結界は発動できる」

それ故なのかちらりと、榊の方へ振り向く神代に彼女は、
冷淡な顔で返答をした。それに伴って榊は片手を空へ向け上げて、小さく呟く。
するとその一瞬を持って、この空間は銃弾を遮る防弾のガラスのような、
いわゆる亜空間と呼ばれる結界によって全体を覆われた。
辺りを見渡して確認したらしい神代は、ようやく穂産姉妹神のもとに歩み寄る。

「急かさないでください巴津火さん。僕も今ようやく、自由になったのですから」
『だったら早く殺ってみろよ!!ぐだぐだ言ってないではや』
「・・・。僕は神体を得た、ここも遮断された。
 もう全て終わったんです。だからもう頑張らなくても良いんですよ?

 だからもうこれ以上、自分を傷つけないでください、穂産雨子さん、穂産日子さん」

あろうことか巴津火の歯牙も恐れず、姉妹に接近した神代から出た言葉は、
今までにも、そして神話にも刻まれなかった、優しいものだったのだ。

>>697
「そうだ、バッドエンドにしかならねえ。
 それも上手くいきゃあ史上最大、前代未聞、空前絶後なワーストエンドだ」

神代たちと、稀璃華を直線で結んだ間の地点に割り込む農夫の顔は、
つい先ほどまでの彼とは別人物と思わる程に、
醜悪で、邪悪で、凶悪で、狂悪に笑い歪んでいた。

だが彼に構えるそぶりはない。
しかしそれは、何もしてこない訳ではなく、既に事は起していたからであった。

「させねえよバカたれが。
 おらは、おら達は、この瞬間こそをずっっっっっっと待ってたんだ!
 長さはそれぞれだがおらの場合は、人類の始まりのあの時からな」

そう言って稀璃華の意識を逸らした農夫の術は既に、
稀璃華の足元で発動されている。
突如地面が二か所隆起を始めたかと思うと、その二つから、
太い木の幹が異常な早さで成長して、
それらは稀璃華の体のそこらじゅうに絡まり、身体を拘束した。


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