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110
:
織理陽狐
:2011/06/14(火) 23:07:31 ID:DDrxEC0A
>>109
崩れていく体。
織理陽狐は、茫然とした表情でそれを見詰める。
ふらふらと伸ばした腕が、虚空を掻く。
金色の瞳が大きく見開かれる。
「幸せにしてみせる」なんて言われてしまったら、
無理矢理にその手を引くことが、織理陽狐にできるはずがなかった。
「窮奇、」
薄く開いた唇が、震える声で名前を呼ぶ。
そのまま織理陽狐は、衝動的に窮奇を抱きしめた。
「やられたのう。ははは……、引き分けじゃ」
つう、と頬に一筋の涙が伝う。
哀しいのか、嬉しいのか、悔しいのか、――何故涙が出るのか。
今にも消えそうな窮奇という存在を、惜しむように抱きすくめる。
「……手向けを送らせてくれ。お前の願いではないから、この位のことしかできないが……」
緑色の焔が、はらはらと光の粉を舞わせる。
それは窮奇を包み込むと、彼女の髪にそっと、黄色が可憐に映えるレンギョウの花を添えた。
「どうか、どうか……幸せであれ」
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