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ミラージュ・ストーリー〜交差する世界で〜

1疾風:2008/09/17(水) 04:00:07 HOST:p1037-ipbf408kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

異界の海に漂う様々な世界…
そこに他の世界とは違った世界がある…

その名は混合界…

この継ぎ接ぎの世界で起こる事件…

そして世界の真実とは…?


※詳しい事はBBSを参照してください。

226疾風:2010/02/26(金) 22:36:05 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

=数十年前=

<機械界・ルーマニア・トランシルヴァニア城跡地>

事件のあった小さな街から数キロ離れた場所にある古城跡…

門だっただろう場所に立っている一人の女性…

独特の黒い和装にハンターのマークを刻んだ腕章を腕に付けている…

皐月『…ここか。』

既に苔と雑草や蔦で城の外壁は覆われており…

人が住んでいる気配は無かった…


皐月『気配から察するに…モノホンかな…』


古城の中を散策しながら気配を辿っていく…

その時、何処からか怒声が響く…

現れたのは黒いローブを着込んだ二人組み…

???A『…ここから去れ!』
???B『そうそう…部外者はとっととね…』
皐月(気配が似ている…まさか双子…?)
???A『もう一度聞く…ここから去れ…』
皐月『そうしたいのは山々なんだけど…こっちも事件の捜査でね…』

一度、眼を瞑り見開く…

皐月『簡単には引き下がれないのよ…話しだけでも聞いてくれないかしら?』
???B『無理だね…ここに入った人間は生かして返さない…』
???A『勝手に城へ来場した以上はな…』
皐月『…ねじ伏せなければ無理の様ね!』


黒いローブの二人組は何処からか西洋剣を取り出し飛び掛ってくる…


皐月『甘い!』


折り畳み式トンファーを取り出し攻撃を遮る…


皐月『古びたクレイモアで私を切れると思ったの?』
???B『兄さん…こいつ…』
???A『ああ…俺達を同じ種族だ…だが…』
皐月『やっと気づいたみたいね…』
???A『同種族でも、何故お前は日を浴びても灰塵とならない…』
皐月『吸血鬼になったのはつい最近で…自分でもよく解らない…』
???A『異例か…同種族でも稀に見ない存在なのかもしれない…』
皐月『…話はさておき、話は聞いて貰えるの?』
???A『…聞こう。』



227疾風:2010/02/27(土) 00:03:35 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

黒いローブの二人組に今までの経緯を話す…

皐月『と、言う訳で私は失血事件の犯人を追っている訳…』
???B『…街でそんな事が起こっていたなんて』
???A『…』
皐月『被害者の一人の家族が話していたの…娘はよくここへ来ていたって…』
???A『!…名前は』
皐月『名前は聞かなかったけど…写真ならあるわ…』
???A『見せてもらえないか…』
皐月『…』

無言で写真を渡しそれを見る黒いローブの片割れ…

???A『…』
皐月『彼女は今朝…街で死体で見つかったわ…』
???A『…そうか』
皐月『知り合いだったの?』
???A『ああ…』
???B『彼女だけだった…僕らを恐れずに接してくれたのは…それに…』
皐月『何か…?』
???B『兄さんの恋人だったんだ…』
???A『…』
皐月『…私が来るべきではなかったわね。』
???A『…』
皐月『ん?』


腰に下げていた通信機に緊急通信が入る…


皐月『どうしたの?』
ハンターA『隊長大変です、失血事件の犯人が発見されました!!』
皐月『何ですって!?』
ハンターA『はい、それも行方不明だった医療施設の医療レプリロイドで…発見時には既にイレギュラー化を…』
皐月『……すぐにそっちに向かうわ、貴方達は住民の避難と足止めを!』
ハンターA『了解!』

通信機を切り、急いでその場を立ち去る…

皐月『聞いての通りよ……』
???A『…』
???B『…』
皐月『城から出て外を視る事ね…殻から抜け出しなさい…』



228疾風:2010/02/27(土) 00:49:35 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

急ぎ、街に戻るが…

イレギュラーと化したレプリロイドは大型メカニロイドを呼び出し街を破壊していた…


皐月『遅かったか…』
ハンターA『隊長!』
皐月『状況は!』
ハンターB『街の住民は全て避難しました…』
ハンターC『ですが、大型メカニロイドのせいで避難シェルターを破壊されるのも時間の問題です…』
皐月『解ったわ、あのメカニロイドは私が抑えるから皆は後方支援を!』
ハンターC『隊長、ですがお一人では無茶ですよ!?』
ハンターB『そうですよ!』
皐月『隊長命令よ……あの程度の相手なんてあの戦いに比べたら数の内に入らないわ…』
ハンターA『隊長のもう一つの貌を拝む日が来るとは…』
皐月『テックセッター……』

仲間の前で変身しその姿を現す…

ノヴァ『…』
ハンターB『隊長、その姿は…』
ハンターC『まさか…数年前、X隊長を含めた各隊長クラスと激戦を繰り広げた…ホワイト・ナイト…』
ノヴァ『隊長命令だ…先の指令通り行動を開始しろ…』
ハンターA『了解!』

ノヴァは飛翔し問題のメカニロイドに向かった…



229疾風:2010/02/27(土) 01:30:11 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

メカニロイドと対峙し様子を覗う…


ノヴァ『あんな相手一人にてこずる事になるなんて…!』


メカニロイドに攻撃を繰り返す二つの人影を見つける…


ノヴァ『あの二人、いつのまに!?』


しかし、力の差と日の光により勝敗は見えていた…

メカニロイドに吹き飛ばされ近くの建物に吹き飛ばされる…

急ぎ、吹き飛ばされた二人を追う…


???A『…くそっ、俺達では勝てないのか。』
???B『僕らは敵討ちも出来ないの…』
ノヴァ『…追ってきたのね。』
???A『その気配、あの時の…』
???B『…』
ノヴァ『今の貴方達が勝てる相手じゃない…まして今は昼間よ…自殺する気!』
???A『それでも彼女の…彼女の仇を討てれば本望だ…』
???B『兄さん…』
???A『お前だけでも城に戻れ…お前だけは巻き込みたくなかった…』
???B『嫌だよ兄さん、約束したでしょ…僕らはどんな時でもずっと一緒だって!』
???A『…』
???B『消える時は一緒だよ…』


照り付ける日光で既に煙が出て消滅しかける身体…

片割れは兄の体を支える…

ノヴァは一度、変身を解除し二人組の前に立つ…


皐月『…なら、最後まで戦う覚悟はある?』
???A『…』
???B『…一体何を?』
皐月『私と契約を交わせば…戦う力を与える事が出来る…けど…』
???B『けど?』
皐月『私と契約を交わしたら最後…二度と元の生き方は出来ない…永遠を彷徨う事になる…』
???A『構わない…』
皐月『…』
???A『俺は彼女の仇を取り…弟を守る力が欲しい…』
???B『僕は兄さんを守る力が欲しい…あの人の様な犠牲を出したくない…』
皐月『解ったわ…今より私は貴方達と契約を交わします…』
???A『契約方法は…?』
皐月『私の血を飲む事と新たな名を付ける…それだけよ…』


首元を出して二人組の前に座る…


皐月『急いで…時間がない…』
???A『解った…』
???B『うん…』


二人組は皐月の首に喰らい衝き鮮血を啜る…

地面には赤黒い血が滴り落ちていった…



230疾風:2010/02/27(土) 23:38:37 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

崩壊した建物から出てくる3つの閃光…

一つは浅葱色…

一つは群青色…

一つは緋色…

3つの閃光は大型メカニロイドを押し返し反転させる…


ノヴァ『よくも我が物顔で暴れてくれたわね…礼はさせてもらうわよ!』
???A『覚悟しろ…』
???B『僕らを甘く見ないことだね…』
ノヴァ『二人とも、まだ固有武器は精製されていないから魔法主体で援護を!』
???A『解った…』
???B『僕らに任せてよ。』
???A『蒼き永劫の眠りを…アブゾリュート!!』
???B『業炎よ焼き尽くせ!エクスプロード!!』


大型メカニロイドに氷と炎の魔術が直撃する…

ノヴァは杖状の武器を精製し先端をメカニロイドに向ける…


ノヴァ『一点集中…ボルテック・バスター!!』


先端から放たれる長距離射撃型ボルテッカ…

それはメカニロイドを消し去るには十分な威力だった…


****

メカニロイドを倒した皐月達…

仲間のハンター達と合流しイレギュラーと化したレプリロイドを処分し…

事件は幕を下ろした…

皐月とハンター達は後の処理を済ませ本部へと帰還した…

二人組に新たな名を与え…

束縛しないと別れを告げて…



231疾風:2010/02/28(日) 00:31:35 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

=数日後=

<ハンターベース・第0特殊部隊分隊室>


本部に帰還した皐月…

何事も無く日々の実務をこなしていた…

所が…

ZERO『おい皐月、お前宛の荷物だぞ。』
皐月『私宛の宅配便?私は何も頼んでないわよ?』
ヒャクレッガー『心当たりが無いのか?』
ホーネック『それじゃ、これは一体?』
皐月『ん…とりあえず開けてからにしようかな…』


皐月宛に届いた二つの大きな荷物…

固い梱包(外装は鉄製のプレート)を素手で開けて中身を確認する…

中から出てきたのは人間大の棺桶×2である…

スパイダス『…』
ヒャクレッガー『…』
ホーネック『…』
ZERO『お前、棺桶を何に使うつもりだ?』
皐月『だから、頼んだ覚えがないって言ってるでしょ…それに棺桶なんてダルマガニのお仕置きにしか使わないわよ…』
ヒャクレッガー『中身でも見ます?』
ZERO『まさか死体じゃないだろうな…?』
皐月『それだったら速攻で燃やすから…』
ホーネック『ここで火葬なんてしないでくださいよ…』


突如、棺桶から物音が聞こえ蓋が勝手に開かれる…


???B『ん〜肩凝った…』
???A『やっと着いたのか……』
皐月『蒼牙、紅牙!?』
紅牙『皐月、お久しぶりだね。』
蒼牙『…』
皐月『貴方達、城に帰ったんじゃなかったの?』
紅牙『それがね…あの事件の後、僕らの城…取り壊される事になったんだよ…』
蒼牙『老朽化と言う理由で問答無用でな…住む場所が無くなった為にお前の所に来た…』
皐月『…そうだったの。』
ホーネック『あの…話の途中で悪いのですが…話しの筋がよく解らないのですが…』
皐月『ああ、ゴメン…話してなかったよね…彼らは数日前の事件で知り合った吸血鬼よ…』
ZERO『吸血鬼!?』
皐月『蒼牙と隣の髪の長いのが紅牙…双子で蒼牙がお兄さん、紅牙が弟君なの…』
紅牙『よろしくね。』
蒼牙『…』
皐月『ちなみに私と契約しているから…テッカマンに変身できたりする…』
ホーネック『…話は解りましたけど、これからどうするんですか?』
皐月『住む所が決まるまでしばらくは私の家に居て貰うしかないかな…』
紅牙『本当!?良かったね兄さん!』
蒼牙『…ああ』
皐月『その代わり、しばらくの衣食住を提供する代わりにしっかり働いてもらうわよ。』
紅牙『働くって…』
皐月『当面は今の情勢とか世界観を勉学してもらうけどね…』
蒼牙『…』
皐月『覚悟しなさいよ。』


****

紅牙「その後、僕らの新しい生活が始まったって訳。」
蒼牙「…」
禍津「まあ、彼女も公私混合はしないようですね…」
蒼牙「次は雷牙…お前の番だろ?」
雷牙「ああ、まあ俺の場合は共同戦線組んでその流れでの話しだけどな…」



232疾風:2010/03/03(水) 02:14:56 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

雷牙「俺がアイツと出遭ったのは…デビルハンターとしての仕事をしていた頃だ。」
禍津「悪魔狩りですか…魔族の君がね…」
雷牙「言っておくが俺は魔族の親父と人間の御袋との間に出来た…忌み嫌われた半魔族だ…」
禍津「……何か訳がありそうですね。」
雷牙「……その話はまたの機会にな。」
禍津「出来れば聞いてみたいですけどね………まあ、後の機会まで取っておきますかね。」
雷牙「話を戻すが…俺はある奴を追っていた…」
禍津「奴とは?」
雷牙「俺の師匠…『雷伝(らいでん)』を殺した化物さ…」
蒼牙「…化物の名はレギオンと呼ばれる群魔の変異体だ。」
紅牙「僕らも当時、その大量虐殺事件の犯人を追っていたんだ…」
禍津「レギオンとは一体?」
聖牙「魔族の身体を構成する細胞の一種です…」
影牙「魔族の異常なまでの回復力や身体能力…その力の源とも言える…」
禍津「ご解説どうも。」
雷牙「俺達が戦ったレギオンは突然変異を起こした変異体だった…」



233疾風:2010/03/04(木) 02:48:18 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

=失血事件から数年後=

<ハンターベース・談話室>


最近頻繁に起こっている謎の消失事件…

そして数日前に大規模な消失事件が起こった為、主に待機中だったメンバーが集まり話し合っていた…

EN補給をかねて一息をつく為かレプリロイド達は小型のサブタンク、皐月は高濃度の液状血液製剤を飲んでいた…


ZERO『大量消失だと?』
皐月『数日前、スプリングイベントで近くのイベントドームに集まっていた民間人及びレプリロイド達が謎の失踪を遂げたのよ。』
ホーネック『資料によるとイベントに参加した全員が行方不明だそうです…』
皐月『参加人数はざっと2500人…これだけの人数が一度に居なくなるって言うのはおかしいと思うけど…』
X『それなら大規模な転送、転移反応は無かったのか?』
皐月『エイリアやアリクイッツ達が調査したけど消失した時刻に大規模な転移反応はなかったそうよ…』
クジャッカー『本当よ、記録は正規のままで改ざん跡も無かったわ。』
皐月『って元ハッカーさんが言っている事だし…』
AXEL『ねえ、もしかして…また魔物の仕業じゃないの?』
皐月『その線も含めて私の方でも調査しているの…』
ドラグーン『そっちで何か進展はあったのか?』
皐月『ドームに僅かだけど気配が残っていたんだけど…すぐに消えて解らなった…』
ドラグーン『あの双子にも調査を頼んでいるがまだ戻ってきていない…』
皐月『話を戻すけど…あの気配、今まで遭って来た魔物とちょっと違ってた。』
ローズレッド『どう言う事だ?』
皐月『あれは何千何万と言う気配の塊…一つ一つの気配が弱くて似ているけど微妙に違っているの…』
ローズレッド『様は弱い奴らの集団って事だろ?』
皐月『…そうとも言えるし、後…魔物に近い気配だったけどもっと別の何か…そんな感じの気配も感じた…』
X『今までの相手と違うって事か…』
皐月『私が解った事はそれだけ……犯人と直接対峙してみない事には…』



234疾風:2010/03/10(水) 00:55:48 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

話し合いの最中に戻ってきた双子…

紅牙『戻ったよー!』
蒼牙『…』
皐月『お帰りなさい。』
ドラグーン『…お前達に任せてすまなかったな。』
紅牙『別にいいよ、主(マスター)とドラグーンの頼みなんだしね、兄さん。』
蒼牙『ああ…』
皐月『それで、何か解ったの?』
紅牙『解ったといえば解ったんだけど…』
AXEL『どう言う事?』
蒼牙『犯人の正体が異質すぎる…』
皐月『異質って…』
紅牙『犯人はレギオンって言って本来は僕達魔族の体を構成する細胞なんだ…』
X『それが民間人やレプリロイドを…』
蒼牙『だが、レギオンは生きた人間やレプリロイドを襲う事はありえない…』
皐月『ありえないよね……たしか…アレは抜け殻になった人間の死体に取り付く筈だし…』
ZERO『そうなのか?』
紅牙『うん、だから突然変異したんじゃないかって…兄さんもそうでしょ?』
蒼牙『ああ…こんな事はありえないが……』

周りの常識人達は犯人の正体とその変貌に対し口論するが…

AXEL『まさかと思うけど……そのレギオンに何かの化学物質が掛かって生物災害化したってオチじゃ…』


と、さりげなくありそうであり…

あって欲しくない事をさらりと言うAXEL…

皐月『…(それは何処のバイオハザードですか、共通点ありすぎて突っ込めません。』



235疾風:2010/03/12(金) 02:03:06 HOST:p2082-ipbf208kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

蒼牙『となると…奴しか居ないか…』
ZERO『奴?』
紅牙『あんまり遭いたくないけど……悪魔狩りに知り合いが居るんだ…』
皐月『この世界にも悪魔狩りの専門が居たなんて……』
蒼牙『悪魔狩りと言ってもほとんどは人間とのハーフや気まぐれで同属狩りをしている連中が多い…』
紅牙『人間にも居るけど結構少ないよ…あの仕事も人間にすればハードだし後は寿命で引退するからね…』
皐月『最低でも10年かそこらって事かしら?』
蒼牙『ああ……』
紅牙『話を戻すけど…そのレギオンに懸賞金が掛かっていたんだよ…』
X『懸賞金って!?』
蒼牙『ああ…どうやら悪魔狩りも動きだした様だ…』
紅牙『つまり…その奴も既に動いているって言う訳なんだよね…』
ドラグーン『その奴とは何者なんだ?…話からすると悪魔狩りと言うのは解るが…』
紅牙『奴の名前は『フェンリル』…人間と人狼のハーフだよ…』
蒼牙『姓だけで名前は話してくれなかった……』
皐月『紅牙はその彼の事を嫌がっているけど何でなの?』
紅牙『だってアイツ!兄さんに『俺の嫁になってくれ!』って言ったんだよ!!』
皐月『………』
紅牙『僕を差し置いて兄さんを嫁になんて……僕は絶対認めないんだから!!!』
ZERO『出たぞ、いつもの病気が…』
クジャッカー『アラ、いいじゃないの〜3角関係なんて滅多に見られないし。』
ローズレッド『このオカマ鳥…本気で始末していいか?気色悪い…』
ドラグーン『右に同じく…』



236疾風:2010/03/23(火) 00:56:09 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

その夜…

事件の捜査は何も伸展せず…

頼みの綱である『フェンリル』の行方も不明のまま…

ハンター各員は通常勤務をしつつ非番時は待機命令を出されたのだった…


=マンション・一室=


紅牙『結局、今回もフェンリルの足取り掴めなかったね…』
皐月『同じ魔族なら気配を辿れるんじゃないの?』
蒼牙『探ってみたがそれらしい気配は感じられなかった…』
皐月『気配でも消しているのかしら…?』
紅牙『もし、消しているなら何で隠す必要があるんだろうね…』
蒼牙『解らん…』
皐月『後は最終手段として…蒼牙を餌にするしかないわよね…』
紅牙『えっ!?』
皐月『例えば…「俺を襲え…」って感じなシチュエーションの罠を作って…放置する…』
蒼牙『主(マスター)……(汗』
紅牙『反対、絶対に駄目、あんなケダモノに兄さんを渡すつもりこれっぽっちも無いんだから!!』
皐月『だから、もしもの最終手段って言ったでしょ…本気にしないで。』
紅牙『ならいいけど…』
皐月『…(まあ、私としては双子CPの方が好みだし…』



237疾風:2010/04/25(日) 00:23:35 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

皐月『…ちょっとシャワー浴びてくるね。』
紅牙『僕も入りたいから次ね。』
皐月『解ってる。』
蒼牙『…その間は俺と紅牙で見ている。』
皐月『ありがとう。』



浴室から水の流れる音が響く…

皐月は姿の見えない謎の存在と話していた…

皐月『それで…奴の正確な正体は解ったの?』
???『奴は悪魔狩りの研究者達が作った対悪魔用の兵器の様だ…』
皐月『…なるほどね、調整前に逃げ出したって訳かしら?』
???『恐らくは…連中は突然変異と語り協会を使って捜索している…』
皐月『表向きに姿を出せない組織でも…それ相応の罪は償って貰わないとね…』
???『…』
皐月『貴方は引き続き調査を残りの二人にも声をかけて置いて…』
???『了解した、主上(マスター)…』
皐月『…』

指示を受けるとその存在は何処へと存在を消す…



238疾風:2010/05/03(月) 23:35:40 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

皐月『っ、この気配は!?』


先程の会話から数分も立たない内に例の気配を察知する…

急ぎ、双子の待機している部屋へと戻る…

皐月『蒼牙、紅牙!』
紅牙『もう知っているよね…』
蒼牙『奴が現れた…』
皐月『ええ…気配が強まっている…』
紅牙『色んな気配が混ざってて感じ取るだけでも気持ち悪いよ……』
皐月『とにかく奴を追いましょう…』
蒼牙『主(マスター)、ハンターベースへの連絡は…?』
皐月『もう連絡したわ…後は私達の反応を追って合流するそうよ…』
紅牙『僕らも早く奴を追わないと…』
皐月『急ぎましょう…』



239疾風:2010/05/03(月) 23:56:35 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

レギオンの気配を追って都市から離れた森林地帯へ辿り着く…

深夜を迎えたばかりであり広大な森林地帯は迷路の様なものである…


紅牙『さすがに僕らでもこの森の中を探すのは人苦労だね…』
皐月『気配を辿ったのはいいけど…』
蒼牙『X達が合流するまで待った方が良いと思うが…』
皐月『とりあえず、使い魔達に偵察させておきましょう…』


それぞれの使い魔を呼び出し森の奥へと向かわせる…


蒼牙『…』
皐月『どうかしたの?』
蒼牙『奴だ…』



240疾風:2010/05/04(火) 21:35:46 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

皐月『奴ってレギオン?』
蒼牙『いや…』

森の奥から現れたのは橙のコートを着た銀髪の男性…

姿は青年の様だが異様な程に体格が良かった…


蒼牙『主(マスター)、奴がフェンリルだ…』
皐月『彼が…』
フェンリル『…』


蒼牙の顔を見るなり以上な速さで抱きつく…


皐月『早っ…』
紅牙『だーっも、兄さんから離れろ!!』
フェンリル『ひっさしぶりだな、蒼牙!』
蒼牙『…』
フェンリル『ようやく俺のよ…』


話している途中でフェンリルにクレイモアを突きつける蒼牙…


蒼牙『冗談にも大概にしろ……』
フェンリル『じょ、冗談だって…これで許してくれよ…』


と、答えると狼の姿に変身する…


蒼牙『…』
フェンリル『これで許してくれよ…ってぐえ!?』
蒼牙『…癒される。』
皐月『え?』
紅牙『兄さんの悪い癖がぁ…』
皐月『わ…悪い癖?』
紅牙『兄さん、モフモフしたものが好きなんだよ…そこが良いんだけど…でも、奴だと腹が立つ!』
皐月『結構以外だね…』
蒼牙『…癒される///』
フェンリル『…』

蒼牙の余りの握力で窒息死しつつあるフェンリル…

兄の癖で混乱する紅牙と唖然とする皐月だった…



241疾風:2010/05/13(木) 02:26:40 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

数時間後、X達と合流した一行…

若干、暴走している者が何名か居たものの…

収まり、話を出来る状態へと戻った…


X『つまり、君もあのレギオンを追って来たって事だね。』
フェンリル『ああ…師匠の仇だ。』
皐月『師匠…?』
フェンリル『俺の師匠…雷伝師匠は奴に殺された…』
ZERO『…』
フェンリル『協会の支持でここまで追って来た…レギオンを追い詰める為にな…』
皐月『そして私達と出遭った…』
フェンリル『ああ…しっかし…ア…じゃなかった、蒼牙が隷属になっているとはな…』
蒼牙『色々とあった…』
紅牙『そ、僕達の棲家も壊されちゃったしね…』
フェンリル『ま、詳しい話は後で聞くか…』
皐月『とりあえず、自己紹介といかない?』
フェンリル『そうだな…俺はフェンリル、人間と人狼のハーフだ。』
皐月『私は藤岡皐月…ちょっと変わったヴァンパイアって所かしら。』
X『俺はX、イレギュラーハンターをしている…横に居るのはZERO。』
ZERO『宜しくな…』
AXEL『僕はAXEL、宜しくね。』
フェンリル『宜しくな。』
皐月『早速だけどフェンリルさん…』
フェンリル『フェンリルでいいぜ、俺も皐月って呼ぶからよ…』
皐月『では、フェンリル…私達もそのレギオンを追っているの…』
フェンリル『何故だ?』
皐月『奴は私達が探している大量虐殺事件の犯人でもあるの…』
フェンリル『成程な…』
皐月『今、使い魔達に居場所を探してもらっているのだけど…』
フェンリル『…仲良く奴を探しましょうってか。』
皐月『そうなりますね…』
フェンリル『そうしたいのは解るが…皐月、お前は手を引いた方がいい…』
皐月『…何故ですか?』
フェンリル『協会の討伐リストにお前が載っていたからさ…』
X『待ってくれ、皐月は人間を襲った事は…』
フェンリル『恐らく協会の連中は何か企んでいる…』
ZERO『どう言う事だ?』
フェンリル『噂ではお前は異界を渡る力を持っているらしいな…』
皐月『…!』
フェンリル『協会の連中はお前の持つ力を狙っている…』



242疾風:2010/05/14(金) 00:15:39 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

蒼牙『フェンリル、どう言う事だ…』
フェンリル『連中がどうやって知ったかは俺も詳しくは知らねえ…』
紅牙『でもさ…それってやっぱりまずいよね…』
皐月『まずいの問題じゃないわ…大問題よ。』
X『けど、どうやって情報を手に入れたんだ…』
フェンリル『ただ一つだけ気になる事がある…』
AXEL『何なの?』
フェンリル『ごく最近だが協会に出入りしている妙なレプリロイドを見かけた…』
ZERO『妙なレプリロイドだと…?』
フェンリル『ああ…長い銀髪に藍色のアーマーの奴だ…』
蒼牙『…顔は見なかったのか?』
フェンリル『紅いバイザーを下ろしていてな…顔まで解らなかった…』
皐月『そのレプリロイドの正体は大体解ったわ…』
紅牙『誰なの?』
ZERO『X、おそらくそいつは…』
X『指名手配中のレプリロイド…ダイナモだ…』
AXEL『たしか、前にユーラシア・コロニーを落とした奴でしょ?』
皐月『そして私が追っていた敵と共通していた…』
フェンリル『どうやら知り合いの様だな…』
皐月『ええ…奴なら私の能力を知っていてもおかしくは無いわ…』
フェンリル『そうか…』
皐月『恐らく協会に悪知恵を吹き込んだのもダイナモの仕業でしょうね…』
蒼牙『共通の敵が出来た以上、フェンリル…お前の力が必要だ…』
フェンリル『ま、蒼牙…始めっから俺はお前に力を貸すつもりでいたさ…』
蒼牙『フェンリル…』
フェンリル『早いとこ、事を片付けて…ゆっくり酒でも飲んで話そうぜ…』
蒼牙『ああ…』
紅牙『何かムカつく……でも…ま、いっか。』



243疾風:2010/05/14(金) 01:59:16 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

皐月(ダイナモのせいで私の情報が漏れ出している…早い所、決着をつけないと…)
紅牙『そういえば、ここに着たのはX達だけ?』
X『いや、非番メンバーは全員こっちに駆り出された…』
ZERO『俺達とは別のルートでこの森に着ている筈だ…』


その時、緊急回線で通信が入る…


ドラグーン≪こちらドラグーンだ、誰か応答してくれ!≫
X『ドラグーン、どうした?』
ドラグーン≪Xか、悪いが手を貸してくれ!≫
ZERO『何があった!』
ドラグーン≪妙な化物を発見した…今、その化物と応戦中だ。≫
X『何だって!?』
ドラグーン≪何とか持ちこたえているがこのままでは…≫
皐月『解ったわ、私達が到着するまで何とか持ちこたえて!』
フェンリル『取り込み中の所で悪いがそっちに電撃を使える奴はいるか!』
ドラグーン≪…何名かはいるが、お前は?≫
フェンリル『俺はフェンリルだ、足止め位だがソイツに電撃を浴びせれば怯んで攻撃してこなくなる。』
ドラグーン≪解った、だが…急いでくれ!≫


通信が切れる…


皐月『…奴の反応はこの奥よ、急ぎましょ!』
X『ああ…』



244疾風:2010/05/25(火) 22:32:04 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

=森林地帯・深部=


気配を辿ってようやく辿り着いた一行…

しかし…

森林の深部は焼け爛れた様な跡…

樹木が根付いていた土は腐食し…

溶け残った動物の屍骸が散乱しており…

不愉快な異臭を漂わせていた…


皐月『酷い…』
フェンリル『レギオンは自身の敵となるもの障害となるものを飲み込み成長する…』
蒼牙『それは延々と?』
フェンリル『ああ…協会の連中も物騒なものを創ったぜ…』
紅牙『物騒と言うよりもはた迷惑なものを創ったね…』
皐月『…ドラグーン達を探しましょう。』
AXEL『そうだよ、他の皆も来ているし早くしないと。』



245疾風:2010/05/27(木) 00:37:56 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

???『お久しぶりだね、ハンターの皆さん。』
皐月『その声は!?』


声の先を振り向くと今回の事件の引き金となった人物が現れる…


X『ダイナモ!』
紅牙『ふうん、主(マスター)の言っていた奴があいつか…』
蒼牙『フェンリル、お前が協会で見たのは奴か…?』
フェンリル『ああ、間違いない…奴だ。』
ダイナモ『見慣れた奴も入れば新入りも居るね〜』
皐月『ダイナモ、奴らが滅んだ後…既に縁は切っていたと思ったけど…まさか生きていたとはね。』
ダイナモ『僕もね、意外としぶといのさ…君と同じでね。』
皐月『…』
ダイナモ『ま、元同じ仲間同士再会を祝して話そうじゃないか…二人っきりでね。』



246疾風:2010/05/28(金) 02:00:15 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

皐月『X、皆と先に向かって…』
X『…君はどうするんだ。』
皐月『少し…奴と話をしないといけない様だから…残る事になる。』
AXEL『一人じゃ危険…じゃないよね…ある意味で…』
皐月『解っているなら、早くドラグーン達の救援に向かって…』
蒼牙『俺達が残る必要は…?』
皐月『無いわ…貴方達も救援に向かって…』
紅牙『解ったよ、でも…気をつけてね。』
X『…皆、急ごう。』


X達を先行させダイナモと対峙する皐月…


ダイナモ『…ボクとの為に野次馬を逸らしてくれたの?ウレシイね。』
皐月『そんなつもりはない。』
ダイナモ『相変わらず冷たいね…ま、そこが好きなんだけどね。』
皐月『話を逸らさないで……単刀直入で聞くわ、アナタの目的は何?』
ダイナモ『目的って言ってもねぇ〜ボクは楽しい事がしたいだけだし…』
皐月『…消去者はもう滅んだ、アナタが終焉に肩入れする事は無い筈よ。』
ダイナモ『…』
皐月『どうしてそうやって話を別の方へ逸らすの?』
ダイナモ『別にそんな事してないけどね…』
皐月『私が消去者に操られていた時もその精神操作用のデバイスをアナタが壊したのに…』
ダイナモ『そんな事もあったな……』
皐月『アナタは本当は…何がしたいの…2500人の民間人の命を奪ってまで…』
ダイナモ『ボクは…欲しいんだよ…』



247疾風:2010/06/04(金) 22:31:23 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

皐月『え…?』
ダイナモ『…』


何かを言いかけた後、近くの大木の枝に飛び乗る…


ダイナモ『じゃ、あの失敗した化物の始末宜しくね!』
皐月『っ、待ちなさい!!』


ダイナモは小型の簡易転送装置を作動させ姿を消す…


皐月『消去者が使用していたモノがここで仇になるなんて…』


ダイナモが使用した小型の簡易転送装置…

かつて消去者達が使用していた代物…

消去者と同盟を組んでいた者…

消去者に加担した者…

消去者に関わった者なら誰でも所持しているモノである…

つまり消去者と関わりを持った事を示すモノでもあった…


皐月『…急がなきゃ。』



248疾風:2010/06/16(水) 23:21:16 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp
=現実=


禍津「それで…?」
雷牙「その後、主(マスター)は戦っていた俺達と合流して…」


広間に涼やかな鐘の音が鳴り響く…


風牙「雷兄、当主が呼んでるみたいだよ。」
雷牙「…緊急招集か。」
禍津「せっかく良い所で…と、言いたい所ですが…呼ばれているのなら仕方がありませんね…」


扇を広げ口元を隠してため息をつく…

頭を掻きながら謝罪する雷牙…


雷牙「悪いな禍津の旦那…」
聖牙「雷牙と僕らの話も後々時間が出来ましたらお話しますので…」
禍津「ええ…楽しみにしてますよ…」


薙人達は客人である禍津を残して広間から出て行く…

広い広間にぽつんと残された禍津…

用意された日本酒を飲みながらボソリと囁く…


禍津「彼といい、彼らといい…本当に退屈せずに済みますね…」



249疾風:2010/06/17(木) 00:52:21 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

=???・当主の間=

広間に入ると…

いつものプライベートゾーン(八畳間と茶箪笥&茶托ついでに縁側付き)ではなく…

神殿造りの広間の奥に玉座と言うシンプルな創りに戻っていた…

そして玉座に座る黒曜とその横に賢治が待っていた…

薙人「親父、俺達を呼び出した理由を聞かせてもらおうか?」
黒曜「…作戦はどうなっている?」
聖牙「…事は順調に進んでおり、現在は時間を置いて奴らに揺らぎを与えています。」
黒曜「そうか…私が全員を呼んだのは他でもない、ジ・エーデルの件だ。」
薙人「奴か…」
黒曜「繋の報告で奴は新たに発見された3つの新世界の内、通称Zアースに身を潜めている…」
賢治「こんなに早く見つかるなんてね〜良かった良かった♪」
蒼牙「発見されたのなら…」
紅牙「…そいつは誰が始末する訳?」
黒曜「…蒼牙、紅牙、お前達に奴の始末及び、Zアースの侵攻指揮権を与える。」
紅牙「僕らねえ…どうする兄さん?」
蒼牙「俺達に異論は無い…」
黒曜「雷牙、風牙、お前達はKアースの侵攻、影牙、聖牙はNEOアースの侵攻指揮権を与える…」
薙人「…他はともかく俺はどうするんだ?」
黒曜「…薙人、お前は賢治と部下を使って戦神界の異世界連合軍の相手をしてもらいたい。」
薙人「…まあ…奴らも放っておく訳にもいかねえしな。」
黒曜「残り1日の戦いを終わらせた後の話しだが…」
風牙「あれ?6日目は誰が行ったの?」
薙人「それは皇臥と奏に行かせた…Jアースのミスリルに見せしめになってもらったぜ…」
黒曜「最後の日は我が娘を向かわせた…」
薙人「…親父、まさか一人で行かせたのか?」
黒曜「…使い魔の深亜も向かわせた…問題ないだろう。」
薙人「ならいいがな…」
賢治「えっと、今まで襲った世界はW、J、MX、D、R、α、INPACT、だったかな…」
聖牙「…残りはA、GCですね。」
黒曜「そうだ…そして全ての世界に揺らぎを与えた後、全ての世界から変革の因子を回収する…」
薙人「いよいよか…」
賢治「忘れてもらっちゃ困るけど…新世界にも揺らぎを与えないとね…」

玉座に座る黒曜は意味深な言葉を残す…

黒曜「因子を全て集め終えた時…愚かな神々の時代は終わる……この世は愚かな神々の戯れの為のゲームとして創られたのなのだからな…」



250疾風:2010/06/28(月) 22:42:28 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

その頃…

=Aアース・北米エリア=

佐世保へ向けて航行を行っているナデシコの様子を覗う黒ローブの二人組…


???「ミァ…」
深亜「どうかなさいました、ご主人にゃま?」

ぬいぐるみ風の黒猫に蝙蝠の羽を生やした謎の生物…

深亜と呼ばれた人語を解する猫は?マークを浮かべる。


???「連中は予定道理、動いているの?」
深亜「はい、動いていますにゃ…ですがにゃ…」
???「知ってる、勝手にアレを持ち出したのでしょう?」
深亜「お止めはしましたのですけど……踏みつけられましたにゃ…」

深亜の頭部には無残にも踏み潰された跡が生々しく残っている…

深亜「ごめんにゃさいですぅ…ううっ」
???「大丈夫よ…泣かないの。」
深亜「にゅ…」
???「後で奴らにお仕置きをするとして…問題は…」
深亜「ナデシコですね…」
???「ええ…っ!?」

倒れこみ頭を押さえる…

深亜「ご主人にゃま!?」
???「……頭が。」
深亜「大丈夫ですかご主人にゃま!?」
???「大丈夫よ……」

涙目で主人にしがみつく深亜…

深亜「ご気分が優れませんでしたらミァが…」
???「ありがとう…でも、大丈夫だから…」
深亜「みゅ…」



251疾風:2010/07/12(月) 22:09:39 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

???「誰か!助けて!!」

一人の少年が逃げている

ルリ「反応を確認、テッカマンの様ですが…追われているみたいです。」
ユリカ「え〜!?」

レーダーで反応をキャッチした直後の事

アロー「待ちやがれ糞餓鬼!!」

ラダム獣の部隊と一緒に追いかけている

ルリ「敵はラダム獣を引き連れているみたいです…ま、様はアレですね。」 ミナト「ああそう言う事ね…」

アロー「逃げるな!大人しく捕まれ!!」
少年「嫌だ!!」

ユリカ「そこのテッカマン、子供に手を上げるなんて最低です!!」
ルリ「むしろ大人気ないと思います…」通信で怒声を上げる
アロー「デケェ声で怒鳴るな、聞こえているよ!って誰だお前ら!?」
ルリ「異世界連合軍所属、民間協力者ネルガルのナデシコです…私はオペレータのホシノ・ルリです。」
ユリカ「私が艦長のテンカワ・ユリカでーす、ぶぃ♪」

※この世界のユリカはシャドウミラー戦後、色々とあった後にアキトと結婚している…


アロー「ナデシコ・・・あぁ、あのドジで間抜けでお惚け艦長の戦艦か」

無論悪気なし

ユリカ「頭が戦闘馬鹿の脳みそ筋肉さんに言われたくないですよーだ♪」
アキト「と、言うよりも何で俺達の事知っている訳?」
アロー「それは知らなくてもいい事だ、それより俺の仕事の邪魔をするとはどういうことだ?」
ユリカ「よってたかって子供一人に暴力振るうなんて酷すぎです!」
アキト「俺としても見過ごす訳にはいかないね。」
アロー「俺だってこんな餓鬼一人いじめたって面白くねぇよ、言ったろこいつを捕まえるのは仕事だってよ」

溜息交じりで

イズミ「じゃまするからじゃ、また…プププ」
リョーコ「あーもうつまんねえから言うな!」

周囲が寒くなる

アキト「所で何で捕まえる必要があるんだ?」
アロー「俺も詳しくは聞かされていないんだけどよ、この餓鬼が俺たちの目的に必要不可欠なんだとよ」
ルリ「はっきり言ったらどうですか?消去者だって…それにあの子もテッカマンの様ですしね…」

さりげなく暴露するルリ…



252疾風:2010/07/12(月) 22:13:15 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

アロー「ちっ、」

相手が既に自分達の手の内を知っていると気づき舌打ちをする…

アロー「おいおい、最初から気づいていたのか電子の妖精さんよ?」
ルリ「はい、WアースとJアースの素体テッカマン並びにラダムテッカマンのデータから見ても若干違いがありましたからね…」
イネス「そこから結びつくデータ…消去者製のテッカマンしかいないと推測したまでよ…」
ルリ「それに前の教訓であの人から貰ったクリスタルのカケラでテッカマンを識別する装置を作りましたから…」
少年「残念だな・・・・ナデシコに乗り込んで皆と仲良くなった後で本性だしてびっくりした顔を見下してやろうと思ったけど・・・さすがに簡単には行かないか」

泣いていた顔がにやりを笑う

ルリ「その手には十分慣れてますから…やっても無駄だったと思いますよ?」
リョーコ「どうせヒカル辺りにとっ捕まってあれこれされてたかもしれねえしな…」
少年「それも面白そうだけどね、でも素性がばれているのなら仕方がないね・・・小細工ナシで相手してあげるよ」

左手に蝙蝠の様な紋章が浮かび出る…

ユリカ「全員、出撃しちゃってください!」

パイロット全員に出撃命令を出す…

アロー「だからこんな作戦当てにならないって言ったろ…」
チャクラム「大丈夫大丈夫、まだ終わっていないから」

消去者と同盟を結ぶ、暗黒黒騎士団のメンバー…
作戦の失敗をアローがチャクラムにぶつける…



253疾風:2010/07/12(月) 22:16:38 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

???「それはどうかな?」

クロスゲートを使い現れる黒と金の塗装の悪魔の様な機体

アロー「何だお前は!?」
アキト「クォヴレー君、どうして君が?!」 
クォヴレー「詳しい説明は後だ、それよりも奴らを叩くぞ!」
アロー「虚空の使者か、おもしれぇ・・・イングラム共々俺が始末してやる!!」

ディスアストラナガンに戦いを挑む

クォヴレー「勝てるのか?俺のディスアストラナガンに…」

余裕の顔も見せる

アロー「そんなことはどうでもいい、楽しもうぜ!!」

いきなりボルテッカ

クォヴレー「ゆけ、ガンスレイブ!」

避けて反撃

アロー「いいね、さすがは虚空の使者だぜ!」

直撃を受けたのに無傷

クォヴレー「エメトアッシャー、ダブルシュート!」

スレイブを眼晦ましに使い本来の攻撃に移る

アロー「残念でした」

ラダム獣を盾にした


???「その位にしておいたらどう…」

戦闘中に現れる黒ローブの二人組…



254疾風:2010/07/12(月) 22:25:29 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

アロー「お前は・・・!?」
チャクラム「シャルム!?」
シャルム「…」

黒のローブを脱ぎ捨てると仮面を付けた黒と紅の和装を纏った女性が現れる…

アロー「ちっ・・・」
チャクラム「いきなり来て、何なのさ?」
シャルム「少し、やりすぎかなと思ってね…勝手に戦力を持ち出されてしまうし…」

顔はニコニコしているが笑っていない。

アロー「俺たちと戦うのか?」
シャルム「別に……貴方達が勝手に死のうがどうしようとも私の知った事ではないし…けど…」

着物の裾で口元を押さえながら話す

シャルム「レプリカごときが最強のテッカマンを名乗るのはどうかと思っただけよ……」

眼を細めて話す

アロー「悪口言いに来たのなら帰ってくれないか、俺は珍しくあいつ等の仕事を手伝っているんだからよ…
チャクラム「そうそう…忙しいからそういうのは後にしてよ」
シャルム「私が来たのはその上からの指示だからよ…」
アロー「ちっ、分かったよ・・・それで何なんだ?」
シャルム「無断で戦力を持ち出した貴方への報復…そして私の舞台の邪魔をしないでくれるかしら…」
アロー「おい、様々な世界をめちゃめちゃにしろって命令は違反していねぇぞ」
シャルム「聞かなかったかしら?確かに襲えとは言った…けれども手持ちの部下以外は使用するなと言われている筈よ…
チャクラム「そう言えば言っていたような?」
シャルム「賢治も貴方に改造ラダム獣を貸した覚えは無いと言っていたからね…」
チャクラム「て、事は…」
シャルム「まあ…その脳みそにいくら説明しても解らないわよね…」

彼らが気に喰わず言葉で虐めている…

チャクラム「あはは、アローもしかして・・・また命令違反?」
シャルム「馬鹿の長物としか言い様が無いわね…」
チャクラム「アローのことはカルマに任せるよ、黒騎士団の不調時は黒騎士団でつけるからね」
シャルム「……言い忘れたけど、私やハスター…そして彼らは当主の眼であり耳…会話は既に当主へ届いている…」
チャクラム「ちょっと待ってよ、カルマは関係ないよ」
シャルム「貴方は言ったわ……黒騎士団の不調時は黒騎士団でつける…つまり部下のミスはリーダーであるカルマの責任って訳よ…」
カルマ「そういうことだ、お前たちは気に病むな」

突然傷だらけのカルマがやってくる

シャルム「………あら、生きていたの?」
カルマ「生憎簡単に死なない質でね」



255疾風:2010/07/12(月) 22:27:30 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

シャルム「……それにしてはボロボロの様だけど?」
カルマ「怪我のうちに入らんよ」
シャルム「やせ我慢のつもりかしら……でも、良かったわねえ…軽い拷問で…」
カルマ「気に食わないなら別に構わない・・・それより」

ナデシコを見る

ユリカ「やっぱり私達の事すっかり忘れ去られています…(泣」
ルリ「むしろ無視してもらった方がよかったのでは?」



256疾風:2010/07/12(月) 22:40:20 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

シャルム「私が受けた命令は貴方達の始末と7日目の最後のゲームを行う事…ね、深亜」
リンクス「はい、ご主人様。」

深亜と呼ばれた存在は変身し装甲を纏った騎士になる…

チャクラム「ねぇ、カルマ。」
カルマ「…」
アロー「どうするんだ?」
カルマ「既に捨て駒と見なされている以上…他のメンバーと合流を第一とする…」
シャルム「逃げるのは勝手よ…どうせ…皆ここで終わるのだから…」

シャルムは仮面を取り素顔を見せる…


アキト「君は!?」
ユリカ「そ、そんな!?」



その後、その場にはもぬけの殻となったナデシコAが残されていた…



257見て^^:2010/07/22(木) 21:12:36 HOST:i220-108-191-198.s02.a032.ap.plala.or.jp
一見、普通の女の子の日記ですが、
ある事をした後に更新しています。
かなり中毒性が高いので注意が必要かもしれないです。

ttp://stay23meet.web.fc2.com/has/

258疾風:2010/07/27(火) 01:38:25 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

=7Day・終焉の詩そして敗北=


6日間における消去者の襲撃により多くの被害が出ていた…

規模は小さいもののそれは陽動に過ぎず…

消去者の目的は各世界のクロスゲートの使用不可が目的で遭った事が判明した…

戦神界内の行き来は可能だが物質界を含めた異界へのゲートは閉ざされてしまったのだ…

そして…

数名の負傷者や行方不明者も出ていた…


<αアース・オービットベース>

=グリーフィングルーム=

ケーン「じゃあ、お前らの所も襲われたのかよ!?」
ブリット「俺達の到着が遅れてアラド達が…」
クスハ「アルティスさん達のお陰で帰還した外宇宙船団護衛部隊の皆は助かったけど…」
タスク「そういえば、クォヴレーはどうしたんだ?」
レオナ「姿が見えないけど…」
コウタ「一緒には居たけどよ…クォヴレーの奴が急に何処かに消えちまって…」
マイヨ「消えた?どう言う事だ…」
ショウコ「クロスゲートを使って何処かに転移したと思います…戦闘終了後に反応があったので…」


彼らはアラド達、外宇宙船団護衛部隊の一角が襲撃された時の話をしていた…

現在居るのは…

ヒリュウ改に乗っていたメンバーのタスク、レオナ、ブリット、クスハ、コウタ、ショウコ…

MXアースから出張してきたDチームとプラクティーズ…

Wアースからはミスリルのウルズチームとかなめ…

以上のメンバーがここに揃っていた…



259疾風:2010/07/31(土) 01:05:30 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

宗介「あの二人組…今回の事件と何か関係があるのかもしれない…」
かなめ「もしかして、蒼牙さん達の事?」
マオ「宗介、どう言う事?」
かなめ「実はDボゥイさん達にそっくりな双子の人達に遭ったんです…」
宗介「最初は偽者と思い牽制を行う所だった…」
かなめ「またアンタはね、雪谷食堂で他の人も居るのにグレネードを打ち込む馬鹿が何処に居るのよ!!」
宗介「うむ、痛いぞ。」

いつものツッコミハリセンが宗介の頭に直撃する…

マオ「…それでどうなった訳?」
かなめ「Dボゥイさん達とまた会う約束をして去って行きました…」
宗介「その後、Dボゥイ達との連絡が取れなくなった…」
クルツ「話の流れだとそのそっくり双子に何かされたかもってか?」
宗介「肯定だ…」
クルーゾ「…その双子も消去者の仲間と考えるのが妥当だな。」
かなめ「そんなに悪い人達には見えなかったけど…」



260疾風:2010/07/31(土) 03:09:12 HOST:p4015-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

一方…

=???=

黒曜「ご苦労だったな、シャルム…」
シャルム「相手が油断したに過ぎません…何せ相手は前当主を破った連中の一角ですから…」
賢治「でも〜成功したでしょ?因子だって取って来てくれたんだし〜♪」
シャルム「いえ、一人逃しました…あのクローンを…」
賢治「……あ、イングラムのクローンね。」
シャルム「恐らくは私の正体もばれている頃でしょう…」
黒曜「案ずるな、既に因子回収は始まっている…今更姿が曝け出されようと気にする事でもあるまい…」
シャルム「では…?」
黒曜「先程、薙人達をαアースへ向かわせた……」
シャルム「彼らの姿も奴らに曝け出しても宜しいのですか?後々残しておけば利用価値はあると思いますが…」
黒曜「平行世界における同一人物など星の数ほど居る…奴らがその全てを把握できる筈がなかろう…」
シャルム「…そうですね。」
黒曜「種は芽生えた……後は刈り取るだけだな…」



261疾風:2010/08/25(水) 21:43:30 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

=同時刻=

<αアース・オービットベース>

=グリーフィングルーム=

クスハ「レインさん、レインさんもここへ来ていたんですか?」
レイン「ええ、ライゾウおじ様に頼まれて研究資料を届けにね。」
タスク「道理で格納エリアにライジングガンダムがあった訳だ…」
ブリット「そう言えば、他のシャッフルの人達は何処に…」
命「レイン…」
レイン「ドモン…彼が未だに行方不明で、ずっと各地で探してくれているの…」
ブリット「…すみません、余計な事を言ってしまって」
レイン「いいのよ…彼が姿を消すのはこれで2度目だから…」
ケーン「あっ、レインさん、実は…」
マイヨ「ワカバ、その件に関してはまだ他言無用だ。」
ケーン「どうしてだよ…」
ライト「鷹さんの言う通りだよ、確かにあの件はまだ触れない方がいい…」
タップ「まだ確実って訳じゃないもんな…」
ケーン「…解ったよ。」



262疾風:2010/08/25(水) 22:38:53 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

コウタ「何だよ、言いたい事ははっきりさせた方が良いぜ?」
ケーン「わりぃ、俺達の部隊の機密なんだ…危うく言いかけそうになったけどよ…」
コウタ「なんでぇ…凄っげえ気になるじゃねえか…」
ショウコ「お兄ちゃんしょうがないでしょ…言えない事もあるんだから。」
タップ「おっ、ショウコちゃんはやさしいね。」
ライト「悪いね、俺達にもどうしようもない事なんでね…」
コウタ「けっ、俺だけ悪者扱いかよ…」
レオナ「話を変えますが、消去者の襲撃もあり部隊の再編制行われているようです…」
クスハ「民間の軍組織にも声掛けがあったって聞きました…」
タスク「これじゃあ、銀河殴りこみ艦隊…いや、異界殴りこみ艦隊の再編だぜ…」
宗介「消去者相手ならこの位の編制は当たり前だ…」
マオ「そうだね、前の戦いじゃ一度は私達もズタボロにやられたから…」
クルーゾ「となると俺達ミスリルやGGGの他にも民間防衛機構のVAREやGERA…」
クルツ「その他諸々さんが集まるって訳か…」
時音「うん、そうだよ♪」
クスハ「時音ちゃん、どうして!?」
時音「カイおじちゃんからイルイちゃんを連れて先にGGGのオービット・ベースに上がってくれって頼まれたの。」
イルイ「…」
ブリット「イルイ…」
クスハ「でも、どうして…」
時音「クロスゲート…使えなくするならイルイちゃんを狙うのが手っ取り早いでしょ?」
イルイ「私のせいで誰かが犠牲になるのは嫌だから…」
時音「それで私がテスラ研から直接連れてきたの…新型フェアリオンの調整もあったし…」
タスク「新型?」
時音「うん、変わった所って言ってもT-LINKシステムとマ改造武器を取り付けただけだけど…」
タスク「うおっ…何だかあぶなっかしいAM…」
時音「マ改造武器の件もあるからマリオン博士に調整してもらってるの。」
ショウコ「時音ちゃん、お兄さんはどうしたの?」
時音「お兄ちゃん達は別任務で地球に居るの…何の任務かは聞いてないけど…」
かなめ「時音ちゃんも苦労してるわね…」
時音「別に気にしてないよ…PTやAMのテストパイロットやるって決めたのも私だし…それに…」
かなめ「それに?」
時音「お父さん達や伯父さん達が育児放棄しすぎなの!すぐに捕まっちゃうし!見つかったらまだどっかに消えちゃうし…む。」
かなめ(典型的な非行児初期になりそう…)



263疾風:2010/08/28(土) 02:46:57 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

話し合いの最中に突如振動と共に爆発音が響く…

ブリット「な、何だ!?」
時音「…っ!」
クスハ「時音ちゃん、どうしたの!」
時音「何、この感じ…人間じゃないのが居る?」
イルイ「…何にも無い空っぽな感じもする。」

二人の強力な念動力が襲った相手の正体を感知する…

そしてその反応の大元が現れた…


紅牙「居たよ、兄さん…」
蒼牙「…」
宗介「お前達は!?」
かなめ「やっぱり、蒼牙さんと紅牙さん…」
クルツ「宗介、かなめちゃん、奴らがあの言っていた…」
かなめ「そう…Dボゥイさんとシンヤさん瓜二つの…」
紅牙「ま、正確には僕達は別世界での彼らなんだけどね…」
蒼牙「……奴らは俺達の手中に落ちた。」
紅牙「そ、今は僕らの飼い犬になってるよ…」
レイン「そんな……」
クスハ「飼い犬だなんて…」
タスク「本当に瓜二つ…てか似過ぎだろ!?」
蒼牙「どうであれ…お前達は当主の主催した消去者のゲームに負けた…」
紅牙「修羅の連中のせいで1対6…別に良いけど…どう考えたってそっちの負けだったしね…」
レオナ「修羅…と、言う事はアラド達が襲撃された時に修羅の援護で負けた…」
紅牙「…こんな事なら最初からアニマスピリチュアをとっとと潰せば良かったよ。」
クスハ「…まさかバサラさんの事?」
蒼牙「…戯言は終りだ。」

左手に蒼い光を集約させて湾曲上に放つ…

光が当たった場所からは氷の壁が出来て仲間達と分断させられてしまう…


蒼牙「戦う意思があるならば外で決着をつけよう…」
紅牙「ま、こっちに居る人間には僕と鬼ごっこしてもらうけどね…」



264疾風:2010/08/28(土) 03:22:04 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

蒼牙「程々にしておけ…」
紅牙「ちょっとはね……まさか僕好みの人間が居るとは思わなかったけど…」


襲う視線でクルーゾを見る…


クルーゾ「う…」
マオ「…ベン、まさかだと思うけど」
クルツ「…まさかのゲイ野郎に惚れられたみたいだぜ。」
クルーゾ「………軍曹。」
宗介「何でしょう?」
クルーゾ「悪いがアレを使わせてもらうぞ……」
宗介「解りました…」
かなめ「宗介…アンタまさか…またボン太君を…」
宗介「ああ…もしやと思い、一緒に持ってきて正解だった…」
かなめ「アンタはね…」
紅牙「1分、待ってあげるよ…ゴールは格納庫ね。」
マオ「…相手はもう準備万端のようね。」
クスハ「大丈夫ですか、レインさん!」
レイン「私の事は気にしないで早く格納庫へ!」

先程の氷の壁の外側に取り残されてしまったレイン…



265疾風:2010/08/30(月) 01:05:32 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

紅牙「…人の心配してると痛い目見るよ?」

指を鳴らし、お手玉サイズの火球を宗介達に飛ばす…

クルツ「熱っつ!?」
紅牙「早く逃げないと黒コゲだよ?」
マオ「…仕方が無いね、皆逃げるよ!」
クスハ「待ってください、まだレインさんが!」
レイン「私は反対側のドアから逃げられるわ…貴方達も早く逃げて!」
クスハ「…解りました、気をつけて下さい!」

凍っていない正面ドアから格納庫に向かって全員避難する…

その後を追う紅牙…

そして取り残されたレイン…

彼女の言葉は偽りであった…

仲間を逃がす為の…

蒼牙「安心しろ、お前を襲うつもりはない…たかが人間一人では面白みも無い…」
レイン「…一体、どう言うつもりなの。」
蒼牙「しばらくそこで待っていろ、お前に遭いたい奴が居る…」

氷の壁に囚われたレインを放置し弟の後を追う…



266疾風:2010/09/08(水) 15:32:03 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

レイン「私に会いたいって…一体…誰なの…」
???「下がれ、レイン…!」

懐かしい声と共に自分の壁となっていた氷壁が崩される…

氷壁が崩れるのと同時に現れた人影…


レイン「ドモン…貴方なの?」
???「レイン、俺が俺でなければ誰になるんだ?」

懐かしい声と懐かしい姿…

先程の蒼牙の話した『遭いたい』と言っていた人物に該当していると推測した…

レイン「ドモン、どうして…貴方が消去者に…居なくなった間に何があったの?」
???「レイン、もしも…もしも今までの戦いが仕組まれていたもの…そう思ったらお前はどうする?」
レイン「仕組まれていたもの…?」
???「俺は真実が知りたかった……そして消去者に入った…それが仲間を裏切る事になっても…」
レイン「何が貴方を変えてしまったの…仕組まれていたって一体…」
???「それを知る事は…消去者に加担する事になる……それでも真実を知りたいか?」
レイン「私は……」
???「迷うのは無理も無い……俺も消去者がしてきた事を許す事は出来ない…」
レイン「だったら…」
???「それでも…俺は真実が知りたかった…何故、俺達は戦いあわなければならなかったのか…?」
レイン「…」
???「……そろそろ出てきたらどうだ?」



267疾風:2010/09/11(土) 22:30:49 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

ロム「いつから気づいていた…?」
???「最初からだ……俺が気づかないとでも思ったのか?」
ロム「そうだな…だが、お前が本物のドモンでは無い事は気配から解る…」
???「…でしょうね。」
レイン「どう言う事?」
ロム「レインさん、今から3日前にドモンと瓜二つの存在がMXアースのシャッフル同盟と交戦した…」
レイン「え?」
ロム「それが…ここに居るドモン…いや、聖牙…そう名乗っていたそうだな…」
聖牙「……やはり、あの時名乗って置くべきではなかったようですね。」

本性を表しいつもの敬語口調に戻る…

聖牙「始めまして、ロム・ストール、レイン・ミカムラ……」

服装も通常の白を基調とした短丈のコートと黒のスーツ姿に戻る…

聖牙「自分は消去者の一人、聖牙……そして錬金術を粋を集めて創られしホムンクルスです…」

自身の名とその正体を明かす…

その顔は哀しい表情でもあった…



268疾風:2010/09/20(月) 22:30:47 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

レイン「ホムンクルスって…それに錬金術…」
聖牙「デュミナスの生み出したテクニティ・バイタスとは違い、僕は古代錬金術によって死体より記憶を維持したまま蘇生した存在…」
ロム「つまり、死ぬ前の記憶を持ったまま甦ったと言う訳か…」
聖牙「…貴方達の身近にも似た前例がある筈と思いますが?」
ロム「藤岡の事か…」
聖牙「正解です、ただ彼女は別系統で蘇生した存在ですけどね…」
レイン「貴方の目的は何?どうしてドモンと同じ姿で…」
聖牙「僕が別世界におけるドモン・カッシュだからですよ……」
ロム「たしかに在りえる話だ…平行世界と呼ばれる世界がある様に同一人物が居てもおかしくは無い…」
聖牙「少々話が過ぎましたね……ここで貴方と戦うのも一興ですが……僕には仕事がありますから…」


話の最中に爆発と思われる振動が起きる…

激しい揺れと共に床が激しく揺れる…


レイン「あっ…!?」
ロム「レインさん!?」
聖牙「っ……!」


室内の天井から落下してきた破損物から聖牙は覆いかぶさる様にレインを庇った…

敵であるのにも関わらず…


聖牙「紅牙の仕業か…施設の破壊は命令の内に入っていないと言うのに…」
レイン「っ…」
聖牙「……無事ですか?」
レイン「あ…ありがとう……」
聖牙「………」


レインは庇ってくれた聖牙の胸部分が丁度肩に当たっており違和感を覚える…


レイン「貴方……もしかして?」
聖牙「………っ!?」


何かを悟られてしまい、レインから急いで離れる…


ロム「レインさん、無事ですか!?」
レイン「私は大丈夫、それよりも彼は……」
聖牙「そろそろお暇させていただきます………仲間が仕上げに入った様なので…」
ロム「何だと!」
聖牙「ここから始まるのですよ……我々消去者の勝利が確定する戦神界への最終作戦が…」




269疾風:2010/10/09(土) 23:00:06 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

その頃…

=???=

賢治「彼女の歌で全てが終わりますね…当主。」
黒曜「……あの女暴君はさぞや悔しがるだろう。」
賢治「そうですね……」


彼女…

シャルムがαアースに位置する異世界連合政府の本部上空で…

古代用語を用いた詩を奏でる映像を見物していた…

それは幻想的で全てが眠りと言う静寂へと向かう言葉が載せられた詩…

その詩が歌い終えた時…

戦神界は静寂に満ちて行った…

この日を持って異世界連合軍は消去者に敗北し…

消去者の新世界に対する侵略が始まった…


=終=

270ゆっくりななし種:2010/10/09(土) 23:13:58 HOST:p2203-ipbf505okidate.aomori.ocn.ne.jp
=神界=

禍津「・・・ようやく、私たちの闇黒の時代が今、始まる。」

黒い雲から現れた男

イシター「…アナタは!?」

禍津「私の名は禍津真。かつては日の国を治めていた神だった者。」

イシター「天照大神から覗っていましたが…会うのは初めてでしたね…」

禍津「・・・・あの太陽神に会いましたか。忌々しきあの女神に。」

目を細めて言う

ワルキューレ「イシター様、下がってください。」

イシターの前に現れ禍津に剣を向ける。


???「力ずくで乗っ取ればよい話。そのため、我を呼んだのであろう?」

黒い雷から全身黒い鎧を身に纏い顔も仮面を装着されて目の部分から血の様な眼光を放っている

ワルキューレ「何者ですか!?」

バロウズ「我の名は獄君主バロウズ・デモニクル。偉大なる王の名を魂に刻め」

大剣を取り出し構える

イシター「自己紹介が遅れましたね…私はイシター…この神界の現当主です…」

禍津「単刀直入に言いましょう・・・・神々の国を明け渡しなさい。」

イシター「それはできません…天照様からこの世界の治安を任されています…どうかお引取りを…」

禍津「あの忌々しき神に従っていると言うのか・・・・
   我ら国津の神々を追放し、今は国を治めているあの神に・・・・」>

イシター「どう言う事ですか?
     ・・・天照様は貴方方は世界を滅ぼそうとした悪神とお聞きしていますが・・・・・」

禍津「世界を滅ぼす?
   あの女を含めて天津の神々は我らが治めていた日の国を横取りし、
   そして、私を含めた国津の神々は反逆という無実の罪を押しつけられたのだ!!」

普段冷静な彼とはお前無いほど怒鳴り散らした

禍津「故に、私は誓った!!あの母なる大地をこの手で取り戻し、天津の神々どもにはそれ以上の痛みと苦しみを与えてやろうと!!」>

イシター「そんな…ですが、現に貴方方はクトゥルーの神々と手を結んで…」

皐月『だから…?』
幻影で現れる

皐月『禍津さん、その人達はね…私がヨグ・ソトースの子孫って理由で運命を書き換えて早死する様にしたのよ…』

イシター「…」

禍津「法の神どもが実に考える恐ろしい手ですね。女神さま?貴様の方が大罪を犯しているではないですか!!」>

皐月『貴方達の様な偽善神なんて……禍津さん、アナタの恨みと私達の憎しみを糧に彼女達に鉄槌を…』

悲しみの表情で幻影が消える

271シシン:2010/10/09(土) 23:14:46 HOST:p2203-ipbf505okidate.aomori.ocn.ne.jp
(上のは私のです。なんだか名前間違いをしました。すみません。)

禍津「・・・・貴方に言われずとも、この刻をどれほど待っていた事か・・・・」>

イシター「天照様がそんな事を……」

ワルキューレ「イシター様!?」
力を失い地に伏せる

バロウズ「小娘、お前の相手は我だ」

ブォンと大剣を振り下ろす

ワルキューレ(力が入らない……)
大剣を止めるもなぎ倒されてしまう…

禍津「哀れな者ですねぇ?偉大なる女神イシターが地に伏せているとは?」
髪を掴んで顔と顔を合わせる

イシター「ううっ…」

ワルキューレ「イシター様!」

バロウズ「・・・・・・・」
片手でワルキューレの腕を掴む

ワルキューレ「っ!?」

禍津「それと・・・私の友のバロウズもかつて神々では戦神として崇められていましたが・・・・
   貴様ら法の神どもはバロウズの力を恐れて彼を殺害したのも覚えていますか?」

イシター「戦神達はいずれ力に溺れると…天照様の命令で…」

禍津「そうだ・・・その理由でバロウズは神ではなく悪魔として都合のいい様にしたんですよね!!?」
引っ叩く

イシター「…」
口の中が切れ血が滲み出す

禍津「貴様ら、法の神々どもはいずれ王座を奪われる事を恐れ、
   正義の名のもとに追放。正義の名のもとに殺害。
   ・・・・・貴様らの方が余程の悪魔ではないですか!!!」

憤怒の表情でイシターを睨む

イシター「あの頃の私はまだ幼く……天照様の命令に従う事しか…」

謝罪のつもりで涙がにじみ出る…

禍津「・・・・・・涙でどうにかなると思いですか?神様なら私を殺して見るがいい!!」>

イシター「私には…私には…出来ない…」

禍津「・・・・・バロウズ」

バロウズ「・・・・・・承知」

大剣がワルキューレの首に近づけてギリギリに止める

イシター「何を!?」

禍津「再度問う、神々の国を明け渡すか、あの小娘を見殺しにするか・・・・」>

イシター「…………解りました、この国を明け渡します。」

ワルキューレ「駄目です、イシター様!」

禍津「賢い選択ですね・・・・貴女とあの小娘は生かしてあげましょう。」>

イシター「……私はどうなっても構いません…どうか彼女とこの世界の人々の命だけは…!」

必死に懇願する

禍津「それは、貴女と彼女の態度次第ですね・・・・ですが、人々が反乱した場合は殺すということをお忘れなく」>

イシター「ワルキューレ、今は耐えてください…どうか…」

ワルキューレ「…………はい。」

禍津「バロウズ!!」

バロウズ「・・・・・・・・」

大剣を天に指すと黒い雲が現れて悪魔たちが雪崩れ込んでくる。>

バロウズ「・・・・今こそ我らは、かつての栄光を取り戻さん・・・・」

赤き眼が光り、神界は白から黒へと染まっていく

禍津「フフフフ・・・・アーッハッハッハッハッハッハッ!!!」

禍津の笑い声が神界に響き渡る

イシター(皐月……アナタに悲しみを捨ててとは言いません…どうかこの世界を…)
無言のまま祈りを捧げる…

272疾風:2010/10/16(土) 22:46:17 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

=エピローグ・仮面の女=


消去者の戦神界侵略開始より約1週間後…



****

<機械界・地球北米エリア>

=イレギュラーハンター本部=


司令室の指令台の前に立つ4人の人…

いや、正確には魔族と言った方がいいだろう…

シグナス「それでは君達は…」
???「自己紹介がまだでしたね、私はペルソナ・レディ…後ろの3人は右から…」
剛牙「俺は剛牙だ、お嬢の見に何かあったらアンタらを訪ねて欲しいと頼まれていたんでね…」
煉牙「私は煉牙…暁の砂漠の族長を勤めている…」
ペルソナ「最後の彼は鏡牙、忍の性で無口なの…」
鏡牙「…」
シグナス「私はシグナス、藤岡…彼女の協力者だ…」
ペルソナ「早速ですが、緊急事態です……消去者が本格的に活動を始めました…」
シグナス「…!」
ペルソナ「私はマスターの最後の記憶を元に初期契約メンバーと合流し…ここに訪れました…」
剛牙「こいつは特殊でな…お嬢の記憶のバックアップと俺達に対する臨時の指揮権を任されている…」
ペルソナ「実際はマスターの記憶やその時の感覚のリンクを強制受信するだけですけどね…」
鏡牙「…」
ペルソナ「本題に入りましょう……消去者の侵略によりこの世界もいずれ狙われるでしょう…」
シグナス「…それで我々に何をしろと?」
ペルソナ「マスターの捜索…そして消去者打倒に今一度加わって欲しいのです…」
シグナス「今一度?…」
ペルソナ「失礼、私は時折マスターの感情を…意志を受けやすく自分でも良く解らない事を話すんです…」
煉牙「…とにかく、マスターの命令で貴様達を保護しろと言う命令も受けている。」
剛牙「使える連中を全員かき集めてある場所まで来てもらうぜ…」
シグナス「…ある場所だと?」
ペルソナ「行きましょう…マスターより託された世界を渡る戦艦の眠る場所へ…」



273白銀の光:2010/11/12(金) 22:49:36 HOST:p0183-ipad01miyazaki.miyazaki.ocn.ne.jp
久しぶりです

なにやらサイトが閉鎖したらしくどうしていいのかわかりません

もしもサイトのHPが変わったのなら誰かこの掲示板に

書き込んでください

お願いいたします

274シシン:2010/11/14(日) 23:01:34 HOST:p3058-ipbf301okidate.aomori.ocn.ne.jp
白銀さん

「ttp://www13.atwiki.jp/aousagi/pages/15.html」

↑のサイトに行けばチャットへ行けます

275疾風:2010/12/02(木) 04:40:13 HOST:p3236-ipbf1005kokuryo.gunma.ocn.ne.jp

=機械界・???=


ペルソナ達よって案内された場所…
何処かの海に面した洞窟を利用した格納庫であった…
そこには緋色の巨大戦艦が存在していた…
その姿を近くのデッキより眺めるハンター面々とペルソナ達…

ペルソナ「あれがマスターより託された戦艦『緋鋼』です…」
煉牙「現在は私の部下に整備を行わせているが人手不足でな…」
剛牙「…とりあえず、運搬作業に手こずっているのが現状だろ。」
ペルソナ「司令官とオペレータ、技術者の皆さんは私に着いて来て下さい…」
シグナス「解った、残りのメンバーは運搬作業の支援に入ってくれ。」


ハンター各員に指示を出したシグナス達はペルソナと共に戦艦内へと向かう…

戦艦内の隔離施設と呼ばれる場所へ辿り着く…


ペルソナ「ここです…」

人間の肉眼では…

室内が暗闇で満ちている為に何があるのか解らない…

ペルソナは電源を入れ、室内に明かりを灯す…

室内の奥には隔離する様に透明な壁で覆われており…

その隔離された場所で顔見知りを何名か見つける一行…

エイリア「X!それにZEROも…!」
パレット「AXLEやイーグリードさんも居ます!」
レイヤー「あれは有栖さんと小牟さん…修羅のアリオンさん…!」

名を呼ばれたメンバーは重傷を負っており…

現在も意識不明のこん睡状態である事…

そして彼らが消去者の奇襲を受けてこうなったとペルソナは静かに語った…


ペルソナ「マスターが最後の力を振り絞って彼らを私達の所へ転移させたのです…」
シグナス「では、彼らは…」
ペルソナ「我々の方で出来る限りの治療は行いましたが…心の傷までは…」
ゲイト「なるほど…それとは別にX達はメインプログラムに問題があるって訳だね?」
ペルソナ「はい…」
ゲイト「…メインプログラムの修復は僕の方で出来る限りやってみよう。」
ペルソナ「お願いします…後、この事は…」
シグナス「この事は他のメンバーには伏せておこう……」
ペルソナ「ありがとうございます…」
シグナス「…最後に彼女は彼らを転移させた後、どうなった?」
ペルソナ「再び消去者の手に落ちたと思われます……」
エイリア「皐月…」
ペルソナ「…嘆いても仕方がありません…今は出来る限りの事をしましょう。」
ゲイト「君の言う通りだよ…彼らもそう思うに違いないね…」
パレット「はい。」
ペルソナ「こちらの運搬作業も完了しました…いつでも出航可能です…」
シグナス「では、我々は…」

突如、戦艦の外部より歌声が響く…

ペルソナ「消去者の侵略が始まったようです…」
シグナス「何だと?!」
ペルソナ「今の所…この世界の人々を救う手立てはありません…」
エイリア「そんな…」
ペルソナ「今は耐えてください…」




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