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ダークライ「君を愛している」
1
:
フライゴン
:2014/08/07(木) 22:39:19 ID:gI7kvfhA0
なっ…お前は…!
どうしてこんな所に…!?
……なぁ…君達…教えてくれ…
私は何者なんだ?
303
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:32:40 ID:ZLS6Fc0U0
ディアルガ「だがそんな時にある事件が起きる」
ディアルガ「ダークライの……記憶が戻ったんだ」
ビッパ「なるほど……だから……」
チリーン「それは気の毒でしたね……」
ぺラップ「あの時、私に記憶に関するものを聞きに来たのも……」
ディアルガ「ああ、ダークライの記憶を戻すためだ」
ドゴーム「ならどうして……ピカチュウは俺達に協力を得てまでダークライを倒そうとするんだ……?」
ドゴーム「確かに悪い奴だったけど……それでも仲間だったんだろ?」
ピカチュウ「……!」
304
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:33:21 ID:ZLS6Fc0U0
ディアルガ「……それが……この事件の核心……」
ディアルガ「……」
ディアルガ「核心とは……この事件の犯人が……」
ディアルガ「ユクシー、エムリット、アグノムの三人だからだ」
一同「……は?」
305
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:34:14 ID:ZLS6Fc0U0
ダグトリオ「す、すまないが……何を言っているのかわからない……」
ディアルガ「ユクシーら三人がダークライを操り、世界を滅ぼそうとしている……と言ったんだ」
ドゴーム「ふ……」
ドゴーム「ふざけるなぁぁ!!そんな訳あるかぁぁ!!!」
ビッパ「そうでゲス!ユクシー達は仲間でゲス!!」
チリーン「一体何を根拠にそんな事を言ってるんですか!?」
306
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:34:55 ID:ZLS6Fc0U0
アグノム「……ディアルガ」
アグノム「誓って言おう、僕は……いや僕らは……」
アグノム「犯人なんかじゃあない」
ディアルガ「……」
ディアルガ「まぁお前達ならそう言うだろうと思ってたよ……それじゃあ」
ディアルガ「ピカチュウに聞いてみようか……」
パルキア「……」スッ
ピカチュウ「ぷはっ……ハァ…ハァ」
ディアルガ「さぁ答えろピカチュウ、お前はどう思ってる」
307
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:35:46 ID:ZLS6Fc0U0
ピカチュウ「ハァ……ハァ……」
ピカチュウ「……」
ピカチュウ「確かに……」
ピカチュウ「僕も……ユクシー達が犯人だと疑ってる……」
アグノム「な!?」
ピカチュウ「彼女らは記憶を消し、甦らせる事が出来る……つまりダークライを操るのは可能だ」
ピカチュウ「十中八九彼女らが犯人……」
アグノム「ピカチュウ……何を……!?」
ディアルガ「だ……そうだ」
308
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:36:32 ID:ZLS6Fc0U0
ディアルガ「お前ら二人も、黙りこくってるところを見るに同意見だな」
マナフィ「……」
チコリータ「っ……」
ピカチュウ「でも勘違いするな」
ピカチュウ「仮に犯人だとしても、僕らは彼女達の味方だ」
ピカチュウ「そして……こうなった以上は……」
ピカチュウ「君たち三人を倒し、ダークライも倒す」
ディアルガ「……だろうな……そう言うと思ったよ」
309
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:37:10 ID:ZLS6Fc0U0
ディアルガ「お前ら聞いたな、これがこの事件の真相だ」
ディアルガ「我々はダークライを助ける為ユクシーらを、ピカチュウ達はユクシーらを助ける為ダークライを倒そうしている」
一同「……」
ディアルガ「そして今、お前達に問う」
ディアルガ「ユクシーらの間違いを正し、ダークライを救うか?」
ディアルガ「それとも、情を取りユクシーらを庇いダークライを倒すか?」
ディアルガ「どっちでもいい……好きな様にしろ」
一同「……!」
310
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:38:28 ID:ZLS6Fc0U0
ドゴーム「お、俺はユクシーを信じてっからピカチュウ達につくぞ!」
ダグトリオ「信じてるねぇ……」
ダグトリオ「本当にユクシー達の事を想うなら悔い改めて貰いたいと思うんじゃあないか?」
ダグトリオ「私はそうだ……だからディアルガにつく」
グレッグル「グヘヘ、俺もそう思うぜ……」
キマワリ「ユクシー達を想うなら疑わないのが第一でしょ!」
チリーン「そうですよ!」
ビッパ「……」
311
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:39:34 ID:ZLS6Fc0U0
ビッパ「ピカチュウ……」
ピカチュウ「何?」
ビッパ「短期間と言えどダークライは仲間だったんでゲスよね?」
ビッパ「その……ダークライを倒すなんて……ポケダンズに悪い気がして……」
ピカチュウ「心配しないで……僕らは既に覚悟してるから」
ピカチュウ「それと……ごめん」
ピカチュウ「僕の自分勝手で皆を巻き込んでしまった……」
ピカチュウ「どうしても決断出来ないのなら……」
ピカチュウ「やめてもいいんだよ……?」
ビッパ「いや……やめないでゲス……!!」
312
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:43:05 ID:ZLS6Fc0U0
ディアルガ「…大方決まった様だな」
ディアルガ「それじゃあ……逆らう者を倒し、アグノムを連れていく」
ピカチュウ「させないよ……絶対に……」
ディアルガ「さあ……」
ディアルガ「行くぞぉぉぉぉお!!!」
ピカチュウ「来いっっ!!!!」
プクリン「たあぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!!!!」
313
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:43:47 ID:ZLS6Fc0U0
弟子「うわぁぁぁぁあ!!?」
ピカチュウ「!!」
ディアルガ「!?」
プクリン「……」
シィーーーーーーーーン……
ビッパ「……?」
ビッパ「な……何が……起こったでゲスか?」ビクビク
314
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:44:27 ID:ZLS6Fc0U0
プクリン「…………」
プクリン「ねぇ皆」
弟子「は、はいっ!?」
プクリン「皆は……僕がダークライを操ってる黒幕だって言ったら……僕を倒す?」
弟子「?……い、いえ」
プクリン「それじゃあ……僕がもし記憶を失った悪の大魔王で、記憶が戻って世界を滅ぼそうとしてたら……どうする?」
弟子「なんとしてでも助けます!」
弟子「あ…………」
315
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:45:09 ID:ZLS6Fc0U0
プクリン「ふふふっ♪」ニコッ
プクリン「ピカチュウ……皆はユクシー達を信じ、尚且つダークライを助けたい…だって♪」
ピカチュウ「……!」
ビッパ「はは……」
ドゴーム「あ、あはは……」
グレッグル「これだから親方様の弟子はやめらんねぇ……グヘヘヘヘッ」
ペラップ「さっっすが親方様!!私、一生付いていきます!!」
316
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:46:01 ID:ZLS6Fc0U0
ディアルガ「オイオイオイ、ちょっと待て」
ディアルガ「そりゃつまり『ユクシー達は犯人じゃないから真犯人を探して』って言いたいのか?」
プクリン「うん!」
ディアルガ「うん!……じゃねーよ!そんな事……」
クレセリア「出来るわけがない!!」
プクリン「……」
クレセリア「もう時間が無いと言ってるじゃあないですか!」
クレセリア「それに……ほぼ犯人と確定した彼女達を見逃すなんて……」
317
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:47:11 ID:ZLS6Fc0U0
プクリン「時間なら……いくらでもあるよ」
クレセリア「……?」
プクリン「冷静になって考えてるみて?」
プクリン「既にダークライの目的地は割り出せてる」
プクリン「そこにはギラティナって人がいるらしい……もし、彼を味方に付ける事が出来たら……」
プクリン「いや、ピカチュウ達がその場をほっといて帰ってきた事から察するに……もう既に味方に付けているんだろう?見張りか何かとして」
ディアルガ「まぁ……な」
プクリン「それに僕らにはこの町人達……いや、ポケダンズの為なら世界中のポケモンが協力してくれる」
プクリン「そうすれば世界の大穴に防衛ラインを引き、いくらでも時間を稼ぐ事が出来る」
318
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:48:25 ID:ZLS6Fc0U0
プクリン「その間だけでも……僕らに協力してくれないか?」
ディアルガ「……」
プクリン「もちろんピカチュウ達は協力してくれるよね?」
プクリン「ピカチュウだってダークライが助かるに越したことはない……って思ってるんでしょ?」
ピカチュウ「え?あ……」
ピカチュウ「いや……その……」
プクリン「?」
ピカチュウ「勿論……そう思ってるけど……」
ピカチュウ「……さっきまでダークライを倒そうなんて言ってた僕が……そんな都合よくていいんだろうか……」
319
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:49:19 ID:ZLS6Fc0U0
チコリータ「ピカチュウ」
ピカチュウ「……?」
チコリータ「自分勝手に散々言ってた私が言うのも変だけど……」
チコリータ「自分が望む通りにするべきだと思う」
マナフィ「僕もそう思うよ……それに」
マナフィ「ついさっきまで何が正しいのか分からなかったけど……今ははっきり分かる」
マナフィ「プクリンに着いていこう」
マナフィ「それが、論理的にも自分の心に対しても……偽りのない、絶対的正義の選択だ」
ピカチュウ「……わかった」
ピカチュウ「助けよう……ダークライを」
プクリン「そうこなくっちゃ!」
320
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:50:27 ID:ZLS6Fc0U0
パルキア「……」
パルキア「な、なぁディアルガ」
ディアルガ「……」
パルキア「プクリン達に協力しようぜ……?」
パルキア「だ、だってよ……皆幸せ〜ハッピーエンド〜で終われた方がよ……」
パルキア「良くないか……?」
ディアルガ「……」
ディアルガ「私は……まだユクシー達が黒幕であると言う線は捨ててない……」
ディアルガ「が」
ディアルガ「私もピカチュウも……少々意固地になってた様だ……」
321
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:51:24 ID:ZLS6Fc0U0
プクリン「ディアルガとパルキアも協力してくれるんだね♪」
パルキア「おう……!」
クレセリア「…………」
クレセリア「どうして……(ボソッ」
クレセリア「どうして……!そんな!」
クレセリア「もう犯人で間違いないのに!!」
クレセリア「やっと……終わったと思ったのに……!」
パルキア「ク、クレセリア……」
ディアルガ(かなりキテるな……クレセリアは誰よりもダークライの事を想ってたからな……)
322
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:53:12 ID:ZLS6Fc0U0
クレセリア「私は……」
クレセリア「……私は……悪人なのでしょうか……」
プクリン「ううん……」
プクリン「君の様に考えるのが普通だろう……」
プクリン「これは……僕のエゴなんだ」
プクリン「でも心配しないで……絶対に君を」
プクリン「不幸なんかにはさせない」
クレセリア「……」
クレセリア「アグノムさん……」
アグノム「な、何?」
323
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:54:17 ID:ZLS6Fc0U0
クレセリア「……」
クレセリア「今まで、すみませんでした……」
アグノム「……!」
アグノム「ふふっ♪気にしてないよ!」
アグノム「それに……悪いのは真の黒幕だから」
クレセリア「ありがとうございます……!」
プクリン「皆…」
プクリン「ともだちともだちぃ〜〜……」
プクリン「たぁーーーーーーーっ!!」
一同「おぉーーーーーっ!!!」
324
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:56:48 ID:ZLS6Fc0U0
ピカチュウ「……ふっ」
ピカチュウ(やっぱり……こうじゃなくちゃね!)
ディアルガ「お前達、浮かれている所悪いが……作戦を練ろう」
ディアルガ「まず、さっき防衛線を張ると言ったが……恐らく必要ない」
ペラップ「どうしてですか?時間が無いんでしょう?」
ディアルガ「真犯人は探す必要がないからだ……だから時間稼ぎも要らん」
325
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:58:24 ID:ZLS6Fc0U0
ペラップ「探す必要がない?」
クレセリア「実は、我々は一度真犯人にかなり接近しました……世界の大穴にダークライと共に来ていたのです」
クレセリア「更に、ダークライは『反転世界に居れば反転世界との接触の影響を受けない』と言っていました」
クレセリア「破れた世界に居なければ反転世界との接触の影響を受ける……巻き込まれない為には破れた世界に居なければならない……つまり」
クレセリア「次にダークライが世界の大穴に来る時、真犯人も共に来ます」
ペラップ「なるほど……」
326
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:59:16 ID:ZLS6Fc0U0
ドゴーム「じゃあ皆で世界の大穴とやらを守ってりゃいいのか!!」
ビッパ「よーし!やってやるでゲス!!」
ピカチュウ「いや……ちょっと待って」
ヘイガニ「何だよ!またいつもみたいに少数精鋭で行くってのかよ!!」
キマワリ「たまには私達も活躍したいですわ!」
ピカチュウ「……」
ピカチュウ「アグノム……」
327
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 14:59:54 ID:ZLS6Fc0U0
アグノム「何ですか?」
ピカチュウ「ユクシーとエムリットを早急に此処に呼んでほしい」
アグノム「?……わかりました」
チコリータ「どうしたの?ピカチュウ」
ピカチュウ「皆聞いてくれ」
ピカチュウ「たった今……」
ピカチュウ「作戦を考えた」
~~~~~~~~
~~~~~~
~~~~
328
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 15:00:45 ID:ZLS6Fc0U0
~???~
ダークライ「うぅぅ……ぁぁ」ズキズキ
ダークライ「うっ……」
ダークライ「おえぇぇぇぇっ……」ボタボタ
スタスタ スタスタ
???「……」
???「まだ痛みが消えないんですか……」
ダークライ「ぅ……こ、此処に……」
ダークライ「来るなと……い、言っただろうが……」
329
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 15:01:53 ID:ZLS6Fc0U0
ダークライ「オーベム……」
オーベム「…………」
.
330
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/06(土) 15:04:02 ID:ZLS6Fc0U0
今日はここまで
明日か明後日に完結します
331
:
名無しのデデンネ
:2014/09/06(土) 18:01:31 ID:bqS9Zdks0
そうきたかぁ…
頑張れー!
332
:
名無しのデデンネ
:2014/09/06(土) 18:10:08 ID:74dgnrHo0
クライマックスで熱い
333
:
名無しのデデンネ
:2014/09/06(土) 19:48:42 ID:wNFNz3Ag0
乙〜
毎回毎回おどろかされるな。
334
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 13:05:38 ID:j1TYk1t.0
オーベム「嘔吐するほどの痛みとなると……放っておけませんよ」
ダークライ「黙れ……さっさと失せろ……!」
ダークライ「殺すぞ……!」
ダークライ「うぐぅぅっ……!」ズキッ
オーベム(……面倒だな)
オーベム(しかし、恐るべき意思の強さだ……私の術を打ち破りつつある)
オーベム(このままでは今の人格が抑えられ、奴等と共にいた頃の記憶が戻ってしまう)
オーベム(……仕方ない)
335
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 13:06:51 ID:j1TYk1t.0
オーベム「ダークライ」
ダークライ「まだ……居たのか……うぐっ……!」
ダークライ「さっさと向こうへ……」
オーベム「今からお前の記憶を改善する」
ダークライ「……!?」
ダークライ「な、何を言って……」
オーベム「心配するな、世界の大穴に行った記憶が少し無くなるだけだ」
オーベム(そうすれば私の術が解ける事は無い)
オーベム「動くな……」スゥ
ダークライ「や、やめろ!近寄るな!」
ダークライ「うわぁぁぁあっ!!?」
336
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 13:07:50 ID:j1TYk1t.0
ダークライ「……ぅ」
オーベム「……」
オーベム「気分は……どうですか?」
ダークライ「……」
ダークライ「何処だここは……何故こんな所に……?」
オーベム「……」ニヤッ
オーベム「休憩の為に寄り道したんですよ。覚えてないんですか?」
ダークライ「……そうだった……か……」
ダークライ「頭がボーッとしてあまり記憶に無い……」
オーベム「疲れてたのかよく眠っていましたからねぇ……」ニヤニヤ
337
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 13:09:35 ID:j1TYk1t.0
ダークライ「そうか……だが休憩ならもう十分だ。こんな所で呑気にしている暇はない」
ダークライ「早く世界の大穴へ向かおう」
オーベム「ええ、分かってますよ」
オーベム(貴様が失敗したから今こうしているんだよ……使えない奴だ…まったく)
オーベム(しかし困ったな)
オーベム(あれからかなり時間が経った……奴らの傷を癒すには十分だ)
オーベム(ならばディアルガ達とはまた接触する事になる)
オーベム(それに今回はギラティナを囮として利用出来ない、もしかすると奴らの味方になっているかもしれん……状況は極めて不利……か)
オーベム(糞がっ!……ダークライが失敗さえしなければ……!)
338
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 13:10:51 ID:j1TYk1t.0
オーベム(こうなったら……仕方ないな……)
ダークライ「何を黙り込んでる?さっさと行くぞ」
オーベム「……はい」
オーベム(今回ギラティナの代わりに囮になってもらうのは……)
オーベム(ダークライ……貴様だ)
オーベム(反転世界との接触に巻き込まれるだろうが……所詮失敗した身、役にたつ使い道があって良かったと言ったところだな)
オーベム(私の目的達成の為の……ほんの些細な犠牲……)
~~~~~~~~
~~~~~~
~~~~
339
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 17:56:37 ID:4x3CLfLI0
ダークライ「……」スタスタ
ダークライ「そろそろ世界の大穴に着くぞ」
オーベム「はい(わかってんだよ……そんな事)」
ダークライ「……あそこだ」
ダークライ「……!!」
オーベム「どうしたんですか?」
ダークライ「やはり……悠長に休憩などしている暇は無かったな……」
ダークライ「既に奴らが来ている……」
オーベム(まぁ……だろうな。その為の囮がお前……)
オーベム「……!?」
340
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 17:58:52 ID:4x3CLfLI0
ピカチュウ「─────────……」
ディアルガ「───────…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
オーベム「な、何んで奴らが……?」
ダークライ「……奴らは世界一の探検隊だ、あれだけの時間があれば此処を見つけ出すのも容易だろう」
ダークライ「まさか……そんな事も考慮に入れてなかったのか……?」
オーベム(違う!……糞が、何も知らんくせに知った風な口を……!)
オーベム(しかし何故……何故奴らが一緒にいるんだ!?)
341
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:00:00 ID:4x3CLfLI0
オーベム(私の作戦……奴らの分断は成功しははずだ)
オーベム(ダークライがポケダンズに馴染んで来た頃を狙いダークライの記憶を戻す)
オーベム(疑り深いディアルガは何の罪も無いユクシーを執拗に疑い、反発……そして対立)
オーベム(がさつな策に思えるが……事前に奴らの記憶を読んだ私は成功する確信を持っている)
オーベム(事実、前回はディアルガ達三人で此処に来ていた……)
オーベム(なのに何故!今になって!奴らが共に行動しているんだ!?)
ダークライ「……オーベム」
342
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:03:17 ID:4x3CLfLI0
オーベム「……何だ?」
ダークライ「私がお前に協力しているのは、お前の『奴らを出し抜ける』と言う言葉を買ったからだ」
ダークライ「想定外の事で慌てる程度なら……見込み違いだな」
オーベム(こいつ……!!)
オーベム(いや、落ち着け……今ダークライと争ったところで意味は無い)
オーベム(それに、確かにこいつの言う通り今の私は情けない限りだ……冷静になれ……)
オーベム(私には有るじゃないか……ダークライと言う大きな駒が……!)
343
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:05:13 ID:4x3CLfLI0
オーベム「……ダークライ」
ダークライ「何だ?」
オーベム「今の我々には、時間も余裕も戦力もありません……だから」
オーベム「貴方に囮をお願いしたいのですが」
ダークライ「私が……?」
オーベム「はい、貴方の実力を見込んで……」
ダークライ「……」
オーベム「まさか……出来ないとか?」ニヤッ
ダークライ「……ああ、無理だ」
オーベム「……!?」
344
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:07:29 ID:4x3CLfLI0
ダークライ「彼処に居るポケモンは六人」
ダークライ「その内二人は神と呼ばれ、一人はその二人をも越える実力がある」
ダークライ「もう二人はこの世を二度救った世界一の探検隊」
ダークライ「最後の一人は悪夢を打ち消す私の天敵だ」
ダークライ「無理なモノは無理と言わせてもらう」
オーベム(挑発には乗らないか……)
オーベム(パルキアにやられた記憶がトラウマになっている……それのせいで前より冷静だ)
オーベム(やはりパルキアにやられた記憶は消すか……いやそれでは記憶に矛盾が生じ、術が解けかねない)
345
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:15:28 ID:4x3CLfLI0
オーベム「……」
オーベム(いや、やはり消そう)
オーベム(今は言うなればゴール直前……目の前の小石を飛び越える為に靴に気を使う必要など無い)
オーベム(あと一歩であんな小石につまづいてたまるか……!!)
オーベム「……ダークライ」スッ
ダークライ「何だ?」
ガシッ
ダークライ「な、何を……!?」
ダークライ「うぐっ……!?」
346
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:18:20 ID:4x3CLfLI0
ダークライ「……」
オーベム(パルキアにやられた記憶以外にも、奴らに関する諸々の記憶を改善した……)
オーベム(今、ダークライは奴らを大した事ない小物として見ている……)
オーベム「いいですか?ダークライ、貴方はこれから囮として奴らの足止めをしてください」
オーベム「その間に私が『柱』を壊し、反転世界との接触を起こします。……そうですね、最低でも二十分ほどはお願いします」
ダークライ「……まかせろ……余裕だ……あんな奴ら……」
オーベム「お願いします」ニヤッ
347
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:20:14 ID:4x3CLfLI0
~世界の大穴~
チコリータ「……」
パルキア「……」
ディアルガ「……」
ギラティナ「……」
クレセリア「……」
ピカチュウ「……」
ピカチュウ「来た……か」
ダークライ「……よう」
.
348
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:30:18 ID:4x3CLfLI0
クレセリア「……」
ダークライ「どうした?皆暗いな……笑えよ……くっくっく」
ギラティナ「調子に乗りやがって……こいつ!」
ディアルガ「落ち着けよギラティナ」
ディアルガ「で、ダークライ」
ディアルガ「この人数に対して一人って事は……何か企んでやがるな」
ダークライ「企む?……ふっ」
ダークライ「お前達を倒すのに小細工なんか要らんなぁ……」
ピカチュウ「行くぞ……まずはダークライの拘束だ」
349
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:37:49 ID:4x3CLfLI0
オーベム「……」コソッ
オーベム「ふっ……やってるなぁ」
オーベム「奴らが共に行動しているという事は、共通の目的があると言う事……それはダークライの確保」
オーベム「そうすれば世界は守られ、私を捕らえるのも容易になる……私が捕まればダークライも助かる」
オーベム「誤算は私の行動力」
オーベム「ダークライが失敗してすぐ私も退却したため、私は一人では何も出来ない者と考えたのだろう……だが残念」
オーベム「全て計画通り」
オーベム「馬鹿共め……自分達の仲間想いな性格を一生後悔しろ」
350
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:39:10 ID:4x3CLfLI0
~破れた世界~
オーベム「……」
オーベム(手が……震える)
オーベム(動悸が凄い……生きてきた中で一番心臓が動いている……)
オーベム(これで……文字通り……)
オーベム「全てが終わる」
「待て」
.
351
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:40:12 ID:4x3CLfLI0
オーベム「……」
オーベム「まだ……余興が……残ってたみたいだな」
オーベム「……」クルッ
ピカチュウ「……」
クレセリア「……」
ドドドドドドドドドドドドドドド
.
352
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:53:56 ID:4x3CLfLI0
オーベム「ピカチュウ……それと」
オーベム「場違いなのが一匹……」
クレセリア「……」
オーベム「いいのか?こんな所に来て?」
オーベム「お前が居なきゃダークライは止まらんぞ」
クレセリア「……」
クレセリア「ダークライは……私達の味方だから」
オーベム「答えになってないなぁ……」
353
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:55:01 ID:4x3CLfLI0
ピカチュウ「……戦う前に……いくつか聞きたい事がある」
オーベム「……」
オーベム「いいだろう……冥土の土産と言うやつだ」
ピカチュウ「それじゃあ…………君はいつからこんな事を企んでいた……?」
オーベム「知らん」
ピカチュウ「なに……?」
オーベム「本当だ、自分でも覚えていない」
オーベム「私の能力に関係しているのかもな……」
354
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:55:53 ID:4x3CLfLI0
ピカチュウ「……」
ピカチュウ「君は……一体何者なんだ……?」
ピカチュウ「何故……こんな事をする……?」
オーベム「その答えは……私が最も欲している」
ピカチュウ「……じゃあ最後に」
ピカチュウ「改心する気は……
オーベム「無い」
ピカチュウ「そうか……」
ピカチュウ「残念だ」スゥ
355
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:56:51 ID:4x3CLfLI0
オーベム(タイムリミットは約二十分……それまでにこいつを殺す……)
オーベム「さぁ見せてくれ……」
オーベム「最高の……探検家の実力ってやつを……!!」
クレセリア「いえ、残念ですが……」
クレセリア「貴方と戦うのは……この私です」
オーベム「……は?」
356
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 18:58:50 ID:4x3CLfLI0
オーベム「正気か……?貴様」
クレセリア「ええ、勿論」
オーベム「……」チラッ
ピカチュウ「……」
オーベム「どうやら……本気のようだな……」
オーベム(……これはチャンスだ……!)
オーベム(ピカチュウと普通に戦えば、敗北の色が濃い……だがクレセリア程度になら勝てる)
オーベム(しかしそれでは駄目だ。クレセリアに勝ってもピカチュウが居るのでは……)
オーベム(考えろ……どうするべきだ……)
357
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:00:54 ID:4x3CLfLI0
オーベム(……!)
オーベム(クレセリアが此処に居る……それはつまり……!)
オーベム(ダークライが外の奴らに勝ちうる!)
オーベム(二人がかりならピカチュウなど脅威ではない……ならば時間を稼ぐ!!)
オーベム(ふっ……やはり私は最強だ。妥協を許さぬこの性格と完璧な頭脳……)
オーベム「神は……そんな私を造り出した」
オーベム「つまり神は……この世界を消さんとしているのだ!!」
クレセリア「……」
クレセリア「急に可笑しな事言い出して……気持ち悪いですね」
358
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:02:11 ID:4x3CLfLI0
オーベム「ふん……何とでも言え」
オーベム「どうせ貴様らは負ける運命にあるのだ!」
クレセリア「……」
オーベム「行くぞ!!」ダッ
オーベム(こいつは大した事ない……勝ちもせず負けもせずの拮抗した戦闘を続ける……)
オーベム(そうすればその内ダークライが……!!)
クレセリア「ハァッ!!!!!」
ドゴォッ
オーベム「ぐはっ!!?」
359
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:06:27 ID:4x3CLfLI0
オーベム(な……何……)
クレセリア「はっっ!!!」
ガスッ
オーベム「ぐあぁっ!!?」ドサッ
オーベム「くっ……!い、一体何が……?」
ガシッ
オーベム「ヒィッ!?」
クレセリア「……まだまだ」
オーベム「ま、待って……」
ドガァッ
360
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:07:11 ID:4x3CLfLI0
オーベム「うぐぅっ!?」
オーベム(こ、こいつ……!)
クレセリア「はぁぁぁあっ!!!!」ブンッ
ドゴオォォッ
オーベム「ぐ……は……っ」ドサッ
オーベム(強……い……)
クレセリア「……」
クレセリア「……まだですよ……早く立ってください」
オーベム(このままじゃ……死ぬ……殺される……!)
361
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:08:05 ID:4x3CLfLI0
オーベム(あ、甘かった……見くびっていた……!)
オーベム(クレセリアが……こんなに……強いとは)
クレセリア「……」
クレセリア「『こいつがこんなに強いとは予想外だ』……って顔してますね」
オーベム「……!?」
クレセリア「当たり前じゃあないですか……」
クレセリア「貴方にはダークライを弄んだ罪がありますから……」ギロッ
オーベム「ヒッ……」ビクッ
362
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:19:06 ID:4x3CLfLI0
クレセリア「ですが……私はそれほど貴方を恨んではいません」
オーベム「……?」
クレセリア「貴方のお陰で、昔のダークライと話が出来た」
クレセリア「貴方のお陰で、ダークライの全てを受け入れる事が出来た」
クレセリア「ですから、せめて……」
クレセリア「苦しませずに殺してあげます」
オーベム「……!?」
オーベム(こ、こいつはヤバイ!!……なんとか時間を稼がねば……!!)
363
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:19:48 ID:4x3CLfLI0
オーベム「ま、待て……落ち着け……!」
クレセリア「……」
オーベム「ひ、引き分けで手を打とう!な!?」
クレセリア「動かないでください」スッ
オーベム「わかった!改心する!これからは心を入れ換えて……!」
クレセリア「スゥ……よし」
オーベム「ヒッ……」
364
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:20:54 ID:4x3CLfLI0
オーベム「うぁぁ……」
オーベム「うわあぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」ダッ
クレセリア「サイコキネシスッ!!!」ズアッ
オーベム「ギャアァァァァァァァァァァァァァア!!!!」
.
365
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:21:30 ID:4x3CLfLI0
オーベム「ぅ……」ドサッ
クレセリア「……」
クレセリア「まだ生きてるんですか……しぶといですね、苦しませずにってのが嘘になっちゃいました」
ピカチュウ「……怖いねぇ」
クレセリア「まぁ……今度こそとどめです」スウッ
オーベム「……!」
366
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:22:56 ID:4x3CLfLI0
オーベム(し、死ぬのか……?こんな所で……?この私が……?)
オーベム「ぅぁ……や、やめ……やだ……死にたくない」
オーベム「い、いやだ……止めて……くれ……」
オーベム「助けて……く……れ……?」
オーベム「…!!」
367
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:23:57 ID:4x3CLfLI0
オーベム「……」
オーベム「……ふっ」
オーベム「ふはっ……ははは」
クレセリア「……?」
オーベム「あははは!あっはっはっは!!」
オーベム「ヒヒヒ……!ウヒヒヒッヒッヒ!!」
ピカチュウ「な、何だ急に……?」
クレセリア「気味悪い……」
オーベム「ハァハァ……ははは」
オーベム「後を……見てみろ……」ニヤァ
二人「!?」バッ
368
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:26:19 ID:4x3CLfLI0
ダークライ「……」
クレセリア「な……!?」
ピカチュウ「バカな……!?外にはチコリータ達が……!!」
オーベム「あっはっはっはっはっは!!!」
オーベム「退けぇっ!!!」ドカッ
クレセリア「ぐっ……!」
オーベム「ハァ…ハァ…」
オーベム「よく来てくれた……ダークライ……」
ダークライ「……」
369
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:27:42 ID:4x3CLfLI0
オーベム「ふ…………ふははははは!!」
オーベム「やっぱりだ……やはり私は無敵だ!」
オーベム「運が!!この私に!!」
オーベム「味方しているのだから!!!」
オーベム「ハァ…ハァ…完全に……私の勝ちだ……」
オーベム「貴様らが私に勝つなど、例え一億年あろうとありえんのだよ……!!」
オーベム「ざまぁ見ろ!!この便所で生まれた薄汚ねぇゴミムシ共がぁっ!!!」
ピカチュウ「くっ……!」
370
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:29:04 ID:4x3CLfLI0
オーベム「さぁダークライ!!」
オーベム「こいつらを……悪夢に堕としてやれぇ!!!」
ダークライ「黙れ」
オーベム「……え?」
ガスッ
.
371
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:42:00 ID:4x3CLfLI0
ドサッ……
オーベム「……?」
オーベム「な、何で…………何故……?」
オーベム「ど…………」
オーベム「どぉぉして私を殴ったぁぁあっ!!?」
ダークライ「……」
オーベム「な、なに……なに考えてる!?何故……なに……!?」
???「ふふふ、動揺してるね〜♪」
オーベム「き、貴様らは……!?」
372
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:42:53 ID:4x3CLfLI0
エムリット「ハロ〜〜♪」
アグノム「タイミングバッチリだったね!」
ユクシー「初めまして……黒幕さん……」
オーベム「何で貴様らが……?いや、そうじゃあなくて!」
オーベム「どーしてダークライが!私を殴った!?何で?どうして!?」
ピカチュウ「ふっ……」
ピカチュウ「あっはっはっは!!」
ピカチュウ「ふふ……種明かしをするとね……彼女達には君と同じ能力があるんだ………つまり」
ピカチュウ「君の能力を打ち消す事が出来る」
オーベム「な、何ぃ……!?」
373
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:44:17 ID:4x3CLfLI0
ピカチュウ「これは君の作戦にとっては嬉しい誤算であり……同時に君の能力を打ち消す失敗の種でもあった」
ピカチュウ「実際僕は彼女達から能力の事を聞いた時、本当に犯人なんじゃあないかと疑ったからね」
ピカチュウ「でも僕らにはプクリンが居た……」
ピカチュウ「それにしてもユクシー達の能力やプクリンの性格を調べていないなんて詰めが甘いね」
ピカチュウ「ハッキリ言って馬鹿だよ……君」
オーベム「ぅ……ぁ」
ピカチュウ「……プクリンのお陰で僕らは、ユクシー達を疑う意味は無いと気付かされた……それはつまり」
ピカチュウ「君の嬉しい誤算は一気に失敗の種へと変わったと言う訳だ」
374
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:45:33 ID:4x3CLfLI0
ピカチュウ「そして、ここからが僕の作戦」
ピカチュウ「反転世界との接触の性質上、君は必ず此処に来る……来なくてはいけない」
ピカチュウ「僕とディアルガが一緒に居るのを見ても、一度失敗したと言う焦りと混乱から、逃げ出す可能性は低い」
ピカチュウ「そしてなによりダークライが居る。彼を捨て駒に使い、君が破れた世界へ行くのは分かりきっていた」
ピカチュウ「……それこそが、僕の狙い」
ピカチュウ「数人が君を追い、数人がダークライを抑える……後から援軍として来るユクシー達にダークライの記憶を元に戻して貰う」
ピカチュウ「ダークライは元に戻り、君を捕らえられる……」
ピカチュウ「そして、君のそのマヌケな顔を拝めたって事で一石三鳥かな……?」
375
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:46:55 ID:4x3CLfLI0
ピカチュウ「全て僕の計画通りだ」
エムリット「残念だったわね」
ユクシー「ディアルガさん達もこちらに向かっているでしょう。更に外にはギルドの皆さんもいます」
アグノム「逃げ場は無い、観念しなよ」
オーベム「あぁ……ぅぁぁ」
オーベム「こ、こんな…こんなの……あ、あぁり得ない」
オーベム「ゆ……夢だ……夢に決まってるぅ……」
ダークライ「……夢だとしたら……とんだ『悪夢』だな」
オーベム「……!!」
376
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:48:03 ID:4x3CLfLI0
オーベム「ふ…………ふざけるなぁ!!」
オーベム「わ、私が……この私が……」
オーベム「この私がぁ!失敗した事など!!生涯一度だって無いんだ!!!」
オーベム「ダァァクラァイィ!!!」グルッ
オーベム「貴様の記憶を……もう一度改善するぅ!!」
ダークライ「……」
オーベム「此処に居る全員悪夢に落としてやれぇぇぇっ!!!!」
377
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:55:26 ID:4x3CLfLI0
クレセリア「……哀れですね」
ダークライ「……ああ」
オーベム「うおぉああぁぁぁぁぁぁぁあっ!!!」
ダークライ「哀れ過ぎて……」
ダークライ「何も言えない……」
ダークライ「ダークホール!!!」
ズオォォォォォォォオッ……
378
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 19:56:30 ID:4x3CLfLI0
オーベム「ぅ……!」
オーベム「こ、此処は……何処だ……?」
オーベム「……」
オーベム「そうか……」
オーベム「やはりあれは夢だったんだ!!」
オーベム「当たり前だ!この私が失敗するはず無いのだからな!」
オーベム「……しかし、何故こんな所に……?」
???「グルルルルル……」
オーベム「お……ちょうどいい」
オーベム「貴様、此処は何処だ」
379
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:00:39 ID:4x3CLfLI0
???「グルルルルル……」
オーベム「此処は何処かと質問しているんだ……」
オーベム「聞かれたらさっさと答えr……」
???「ガアァァァァア!!!」バッ
オーベム「な!?」
オーベム「止めろ!離せ!!!……このっ!!!」
???「グルルルルル」
オーベム「こ、こいつ……記憶が無い……!?」
オーベム「わ、私の術が……効かな……」
???「ガアァァァァア!!!」
オーベム「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!?」
380
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:01:38 ID:4x3CLfLI0
クレセリア「……」
クレセリア「どんな夢を見てるの……?」
ダークライ「さぁな……ただ」
ダークライ「とびっきり恐ろしい夢だ」
オーベム「ぅぅ……ゃめ……ぁぁ」zzz
アグノム「……終わったのか」
ユクシー「……ええ」
チコリータ「おーーーーい!」
ピカチュウ「チコリータ……!」
クレセリア「ディアルガさん達も……!」
381
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:10:05 ID:fRKHTK3Q0
チコリータ「ハァハァ……もう終わっちゃった?」
ピカチュウ「うん……」
パルキア「ほーん……で、こいつが今回の黒幕かい」
パルキア「けっ!気に入らねぇ面してやがる!」
ディアルガ「……ユクシー」
ユクシー「はい?」
ディアルガ「……エムリット、アグノム」
三人「?」
ディアルガ「……疑ってすまなかった」
ユクシー「こちらこそ……ダークライを倒そうなど出すぎた真似を……」
ピカチュウ「……一件落着だね」
382
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:11:13 ID:fRKHTK3Q0
ジバコイル「ミナサン」
パルキア「うおっ!?居たのか!」
ディアルガ「まるで気付かなかった……」
ジバコイル「…………マァイイデショウ」
ジバコイル「今回ノ事件ノ大元デアル彼ハ、ワレワレガ連レテイキマス」
ジバコイル「恐ラクモウ目覚メル事ハナイデショウガ、マンガイチヲトッテ監視サセテイタダキマス」
ピカチュウ「分かった……よろしく頼む」
ジバコイル「エエ、モチロンデス」
チコリータ「それじゃあ、早く此処から出よう」
~~~~~~~~
~~~~~~
~~~~
383
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:12:52 ID:fRKHTK3Q0
~世界の大穴~
ビッパ「……遅いでゲスね」
ドゴーム「ちょっと心配になってきたぜ……」
マナフィ「大丈夫だよ……ピカチュウ達なら……」
プクリン「……来る」
ペラップ「……!」
ペラップ「居たぞ!彼処だ!」
ドゴーム「て事は……勝ったんだぁぁあ!!」
ヘイガニ「ヘイヘイヘイヘイヘーーーイ!!」
ビッパ「ピカチュウーー!こっちでゲス〜〜!」
~~~~~~~~
~~~~~~
~~~~
384
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:13:54 ID:fRKHTK3Q0
プクリン「お帰り♪」
ピカチュウ「ただいま…!」
ペラップ「いやはや流石と言うか何と言うか……」
ダグトリオ「これでポケダンズが世界を救うのも三度目だな」
ビッパ「やっぱり凄いでゲス〜〜!!」
ドゴーム「それにしてもよぉ〜…俺達は本当に役にたったのかぁ?」
ピカチュウ「全然」
ドゴーム「え゛」
ピカチュウ「嘘ウソ……皆のお陰だよ」ニコッ
ドゴーム「そ、そうかぁ?///」テレテレ
385
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:15:27 ID:fRKHTK3Q0
ジバコイル「皆サンノオ陰デ事件ガ解決シマシタ……アリガトウゴザイマス」
ジバコイル「二度トコノヨウナ輩ガデテコヌヨウ我々モ、オ尋ネモノ逮捕ニヨリイッソウ力ヲ入レマス」
ギラティナ「破れた世界は俺に任せとけ!もう絶対こんな事起こらない様にするからよ!」
プクリン「ふふ、頼もしいよ♪」
プクリン「よし!!これにて一件落着!!!」
プクリン「帰るよ!ギルドへ!!!」
一同「おぉーーーーーーーーっ!!!!」
.
386
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:28:22 ID:fRKHTK3Q0
クレセリア「……」
クレセリア(終わった……これでやっと……)
ダークライ「クレセリア」
クレセリア「!」
クレセリア「な、何……?」
ダークライ「ちょっとこっちへ来てくれ……」
クレセリア「え……でも」
ダークライ「頼む……」
クレセリア「……うん……分かった」
~~~~~~~~
~~~~~~
~~~~
387
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:29:06 ID:fRKHTK3Q0
ダークライ「……」
クレセリア「……どうしたの?こんな所まで来て」
ダークライ「……」
ダークライ「君に……話しておきたい事があって……」
クレセリア「私に……?」
クレセリア(もしかして……)
ダークライ「実は……」
ダークライ「今の私には昔の記憶があるんだ」
クレセリア「…」
クレセリア「…………え?」
388
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:29:58 ID:fRKHTK3Q0
クレセリア「そ、それって……」
ダークライ「星の停止を企み、空間の歪みで悪夢を見せ、反転世界との接触を起こさんとしていた記憶が全てある……という事だ」
クレセリア「……」
クレセリア「……そうですか」
ダークライ「以外と冷静だな……もっと慌てるかと思ったが……」
クレセリア「まぁ思っていた事と違ったし、少しビックリはしたけど……何か企んでいるならわざわざ打ち明けるような事はしないからね」
クレセリア「それに……私自身あの時とは違うから」
ダークライ「……そうか」
389
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:31:05 ID:fRKHTK3Q0
クレセリア「でも、どうして……?ユクシー達に解いてもらったんでしょ?」
ダークライ「さぁな……多分彼女らじゃあ力不足だったんだろう」
ダークライ「結果、全ての記憶が私の中に残った……」
クレセリア「そっか……」
クレセリア「それで……どうして私にその事を?」
ダークライ「……」
ダークライ「クレセリア、私はな……」
ダークライ「自首しようと思うんだ」
クレセリア「……!?」
390
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:32:09 ID:fRKHTK3Q0
クレセリア「な、何で……!?だって貴方は……」
ダークライ「確かに私はこれ以上何かしようと言う気は微塵もない……だが」
ダークライ「犯した罪は償わなければならない」
クレセリア「っ……!」
ダークライ「私だけのうのうと生きていく訳にはいかない……そんな事では君達にあらぬ噂がたつかも知れん」
ダークライ「少なくとも5年……長ければ10年以上、私に害はないと皆が理解するまで塀の中で過ごす事になる」
ダークライ「その間、君とは会えない」
391
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:33:28 ID:fRKHTK3Q0
クレセリア「そんな…………」
ダークライ「私も悲しいが……仕方ない事だ」
クレセリア「……は…ぃ……」グスッ
クレセリア「仕方……ない……ですよね……」ポロポロ
ダークライ「……」
392
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:36:45 ID:fRKHTK3Q0
ダークライ「だからこそ、君に言いたい事があるんだ」
.
393
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:37:32 ID:fRKHTK3Q0
クレセリア「言いたい事……?」グスッ
ダークライ「ああ、正確には……もう一度言いたい…………だがな」
クレセリア「!」ドキッ
クレセリア「そ、それって……もしかして…………」
ダークライ「……聞いてくれるか?」
クレセリア「…………はい」
クレセリア「……お願いします!!」
394
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:39:04 ID:fRKHTK3Q0
ダークライ「クレセリア……」
ダークライ「君との出逢いはとても奇妙なものだった」
ダークライ「だがそんな奇妙な出逢いで……私は変われた……」
ダークライ「世界で最も大きな悪であった私が……変わる事が出来たんだ!」
ダークライ「忘れるのではなく……変わる……これが私の求める答えだったんだ」
ダークライ「今の私で……君に言いたい」
ダークライ「クレセリア……私は…………」
395
:
フライゴン
◆tLVuNBhIJA
:2014/09/08(月) 20:40:50 ID:fRKHTK3Q0
ダークライ「君を愛している」
終わり
396
:
名無しのデデンネ
:2014/09/08(月) 21:47:55 ID:d0wrMtYQ0
終わったあああああああああああああ!?!?!?!
おつかれえええええええええええええええ
いまんとこProduce最高傑作じゃね
397
:
名無しのデデンネ
:2014/09/08(月) 21:56:34 ID:XZ12p//c0
うおぉぉぉ!いい話だったあぁぁ!
感動した。お疲れ様です。
398
:
名無しのデデンネ
:2014/09/13(土) 17:42:14 ID:jwCH7zBA0
今読み終わりました!!!乙乙乙乙乙です!!!
クレセリアとパルキアの絡みで「おっ、三角関係か?」と思ったら、そんな生温いもんじゃなかった……勿論いい意味で
俺もこんな良作書ける様になりたいです
399
:
名無しのデデンネ
:2014/09/20(土) 20:23:01 ID:7cU27mBw0
おおおお!
面白かった!
ポケダン本編のダークライの其の後は自分の中で消化不良気味だったんで兎に角楽しく読ませていただきました!&すっきりしました!
思わず彼らの今後まで気になってしまった。
400
:
名無しのデデンネ
:2015/01/21(水) 07:43:12 HOST:KD182250248035.au-net.ne.jp
その後は?(・ω・?)
401
:
餅つき
◆B3yArQfdHk
:2015/01/23(金) 08:55:55 HOST:p4152-ipbf1405funabasi.chiba.ocn.ne.jp
ああ・・・悲しかった
そしてProduceで最高傑作・・・
遅いけど乙
402
:
シェイミ
:2015/04/25(土) 06:51:00 ID:nrJOHQPk0
面白かった!
こんなにいい話作れるなんて凄いです!
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