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タブンネ刑務所14

82ショーケースの裏側で:2017/06/29(木) 03:21:46 ID:lwVIkV220
午後二時、会場に異様な客がやってきた
フリルがついた黒紫色の長いスカートのワンピースに、それと似たような色の無造作なウェーブがかかった長い髪
常に見開いたような目をした背が高い薄気味悪い女だ
その女は子タブンネに餌をあげる事もなく、ただきょろきょろと何かを探しながら会場をうろついている
異様な様に子タブンネたちは女を避けていき、場内の社員達は何かしでかすのではないかと警戒していた
女は闇雲に会場を歩きまわった後、ある場所でぴたりと歩みを止めた
小ベビンネのケージの前だ

「ミ、ミィ」「ミ、ミィ〜ン ミィ〜ン…」「ミッミッ!ミッミッ!」

気を引こうとしたり威嚇したりと、子ベビンネ警備隊は怖い女を小ベビンネに近づけまいと頑張っているが
女は気にする様子もなくしゃがみこんで注意書きと小ベビンネを交互に見比べている
自分を見下ろす紫の瞳に小ベビンネは恐怖し、声も出せずにケージの隅で丸まって震えていた

「店員さん、ちょっといいかしら…」
「はい、どういたしましたか?」

怖い女は近くでさりげなく見張っていた気が利く社員に声をかけた
不意を突かれたようで少し動揺した気が利く社員だったが、何とか普通に対応できた

「このタブンネ、怖がりってかいてあるけどどのくらい怖がりなのかしら?」
「そうですね、知らない人に触られたら暴れて泣き叫ぶくらいの人見知りで怖がりですね
 正直あまりお勧めできる子ではないです」
「いーえ… ちょうどそういう子を探していたのよ…。触ってもいいかしら?」
「嫌がって騒ぐと思いますが、まあ軽く触れる程度でしたら大丈夫ですよ」

嫌がると言ったにも関わらず怖い女は嬉々として小ベビンネに手を伸ばした
その手は獲物ににじり寄るアーボのようにゆっくりとした嫌らしい動きで小ベビンネに迫る

「フィッ?!フィッ!フィィィッ!!ゥヂーーー!!!」
「ふふふ、いい哭き声だわ…」

小ベビンネは迫りくる手に恐怖して狭いケージの中を必死のハイハイで逃げまどい
追いつかれて指先で触られた瞬間悲鳴をあげた
本来はタブンネが嫌がる行為はルール違反なのだが
止める役の気が利く社員は買ってくれるかもしれないという期待から黙認していた
周りの客たちも変人と関わり合いになりたくないという心理から助けてくれる様子はない
おまけに女子社員は休憩中である。つまり小ベビンネをこの女から救って人間はいないということだ

「キヂーッ!ギヂーッ!ギヂーッ!!」


首の後ろの皮を掴まれ、持ち上げられてしまう小ベビンネ
痛みと恐怖から大声で泣きわめき、股間からはポタポタと尿の滴が落ちる
弱弱しく短い手足を振り回して抵抗らしきこともするが、何の効果も意味も無いのは明らかだ

「このタブンネ買わせていただくわ」
「ありがとうございます。これがそのタブンネの値札になりますので、こちらを場外のレジに…」

小ベビンネの苦しみとは裏腹に、気が利く社員は嬉々として小ベビンネの値段とバーコードが書かれたカードを取り出す
やっと心配事がひとつ片付いたと安堵しているのだ

「ヂィヂィーッ!ヂィヂィーッ!」

この鳴き方、ベビンネが母親に救いを求める時の泣き方である
準備室のチビママンネもこれを聞いて歯噛みして激しく苦悶してることだろう
怖い女も気が利く社員もそんな事知る由もなく、値札を受け取ろうとしたその時




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