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タブンネ刑務所14

659情はないけど掟はあった:2021/11/23(火) 19:34:18 ID:DAJzSu1g0

山脈の生態系は独特だった。
氷タイプではムチュール系・ニューラ系・ウリムー系の繁殖が確認されており、その氷ポケモンを狙う炎タイプとしてヒトカゲ系・ガーディ系も繁殖している。
意外なことにヨーギラス系もいる。ジョウトやカントーでの主食は土だが、ここの地方では多少硬い岩でも何でもないように消化するらしい。水や氷に弱いのは他地方と変わらず、サナギラスの頃までは地中で生きている。運よくバンギラスに進化できた個体のみ地上に掘り出てくることがあり、掘り出た跡が穴になったり崖になったりして、雪に隠れて天然の落とし穴になったり、がけ崩れや雪崩の原因になったりする。
山の雪解け水は北の方から低地に流れを形成し、凍ったり解けたりを繰り返しながら盆地に流れ込み、一本の川になる。川は盆地を突っ切り、南の山脈の切れ目を通って、カントー方面に繋がる深く険しい渓谷を流れ抜けていく。
この川の中では、コイキング系やニョロモ系が(他地方の川と比べて多いわけではないが)いることにはいる。川の流域にはイーブイ系も繁殖している。イーブイの進化先はおおよそグレイシアで、たまにシャワーズだ。北の山脈の上の方では、地面を掘り出した時にたまに「こおりのいし」が出るし、川の底にはたまに「みずのいし」が転がっている。運のいいイーブイやニョロゾがこうしたものに触れるらしかった。
盆地を囲む山々でも、場所によっては地質と生態系の微妙な違いがある。南側の渓谷の両岸では質のイマイチな亜炭の層が露出しているが、その辺りでは炎ポケモンは出てこない。地元のヒトが焚き付けにするくらいの使い道しかないが、下手に炎を出すと出した個体ごとえらい事になりかねないと本能的に忌避されているらしい。

明確な食物連鎖の頂点となる種がこれだとは言えない山の環境で、それぞれ喰う喰われる関係性を持ちながら、微妙な食物連鎖が成立していた。
コイキング以外の全てポケモンが、タイプ上で不利な相手に対しても一度は攻撃できるような有効な技を遺伝したり、成長で身に着けたりしている。山の中の生存競争は熾烈で、たとえ二段階進化した個体であっても、極限まで食い詰めてしまえば駄目元で人里に降りてくる。
ヒトが畑で育てているのは、主に、きのみ・芋・雑穀。地質に恵まれない地域であっても何とか育てられるものを、懸命に育てて生きてきたのだ。畑に手を出せば怒り心頭のヒトに確保される。
水と焚き付けは取り合えず困らない土地柄ゆえ、そうしたポケモンは即座に生きたまま茹で上げられて生命が終わる。「食べられる部分は全て胃袋に入れる」という表現そのままに(ヨーギラスのわずかな筋肉でさえ)最大限栄養になり、食べきれない部分も余すところなく利用されるのがオチだった。




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