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タブンネ刑務所14

456キルクスタウンのタブンネ:2021/02/14(日) 20:35:33 ID:HQTbt5GE0
身構えるタブンネに4匹が歩み寄ると、みんなゲシゲシとタブンネを叩き始めた。

男のポケモン達は皆低レベルであるし、攻撃はポケモンの技とは呼べないようなモノだったので、重傷を負うような威力ではなかったし、気を失うようなこともなかった。
こんなことで強くなるのか謎だが、ここは野外ではなくアパートの一室。強力なタイプ技を使うことを男は禁じていた。
しかしタブンネもこれまで戦闘経験はない。弱打でじわじわと鈍いダメージを蓄積されるのは逆に苦痛で、恐怖も感じ続けなければならなかった。

ここへきて人間への、男への恐怖心が蘇ってきたタブンネだったが、先程ダーリンネがしたように、自分を叩き続けるポケモン達に交渉しようと彼等の顔を見たが、結局何も言わず、押し黙った。
自分を叩く4匹のポケモンは皆真剣な表情をしていて、触覚で相手の感情を読み取れないタブンネでさえも、悪意や敵意といったモノは感じられなかった。

彼等はただ強くなりたい一心、いつも負け続けて悔しいし飼い主に申し訳ない気持ちもある。
タブンネを痛めつけたい訳ではなく、アスリートがトレーニングをするような感覚で、一心にこの"タブンネ狩り"に取り組んでいるだけだった。

やがて4匹が疲れを見せ始め攻撃の手が止まると男はタブンネをボールに戻し、その日の"タブンネ狩り"は終了した。


次にタブンネが繰り出されたのは翌日の朝。
ボールから出されてすぐに昨日同様縛り上げられたタブンネ。またアレが始まるのかと視線を上げると、卓袱台の上に人間の食事が用意され、その周りで男のポケモン達が器に盛られたポケモンフーズを食べていた。

男はこうしてポケモン達と共に食事を摂っていて、朝食の時だけタブンネもボールから出されるようになった。
タブンネに与えられるのはフーズではなく、安売りされる規格外品や期限間近品のオレンに激苦の漢方粉をまぶされたモノ。それを厚手のゴム手をした人間が口元まで持ってくると、タブンネは半ば惰性で飲み込んだ。かなり苦い味に顔を顰めたが、栄養としては問題ない食事だった。




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