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タブンネ刑務所14

444カンムリ雪原のタブンネ 三つまたヶ原編:2021/02/09(火) 19:05:25 ID:cGUalhbk0

 「さて、とりあえず掃除から始めないとだが……ってもう一匹生きてるやつがいるじゃないか」

トレーナーは続いてもう一匹の生存者であるリーダータブンネを発見した。
先ほどのタブンネもそうだがこのタブンネもまぁずいぶんと……汚い。
中々派手に暴れたようで感心半分、面倒な気持ち半分になるトレーナー。
すると頭の上にいたメタモンがリーダータブンネを指で指し怒り顔になりながら「モンモン」と叫び始めた。

 「あー……こいつがメタモンの言ってたあっためんどくさいタブンネか」

サザンドラが暴れている間、外でトレーナーはフーディンのテレパシーを介しメタモンから報告を受けていたのだ。
その際にずいぶんと群れから信用されていて警戒心の強い、きわめて対処が面倒だったタブンネが居たと聞いている。
トレーナーはリーダータブンネにモンスターボールを投げ、ゲットする。

 「よし、じゃあ次の狩りの時はこいつに変身して誘い込むとしようか。
  あと……そうだ、良いことを思いついた。フーディンにこいつの記憶を覗いて貰ってどんな凄惨な目にあったかを見ながらティーパーティでもしようぜ」

トレーナーはにこやかな笑顔で三匹に向かってそう発言する。
時折、人間というのはポケモンでは想像も及ばないような悪意のある発想を思い浮かべるものだ。
あまりにもナチュラルに外道な発言をしたので三匹はトレーナーに対しドン引きの姿勢を示していた。



トレーナーとポケモン達の笑い声が遺跡内に響き渡る。それを聞きながら兄タブンネは遺跡の階段を一歩一歩下っていた。
やがて現れたタブンネの焼死体の脇を通り、門を通過する。何の障害もなくすんなりと遺跡の外に出る事ができた。
外は相も変わらず吹雪が吹き荒れており、一寸先は白に覆われて何も見えない状態だ。
一歩、雪原へ足を踏み入れる。
突き刺すような雪原の冷たさも、今の兄タブンネには感じる事ができなかった。
行く当てもなく歩みを進めていく。次第に兄タブンネは三つまたヶ原に吹雪く白い闇へと飲まれていった。




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