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タブンネ刑務所14

338ガラルタブンネ牧場:2021/01/17(日) 20:21:15 ID:zo7uE3Y60


「ミ゛ガーーー!ミビバァ゛ーーーーー...!」
(パバーーーー!いたいミ゛ィこわいミィーー!ミィの、ミィのあんよがァーーー)
 突如手が離れた感覚と息子の絶叫に、一瞬振り返るパパンネだったが瞬時に踵を返すと、目に涙を浮かべながらそのまま逃げ続ける。非情極まりないこの行動も、くどい様だが決して珍しいことではない。雪原の野生を生き抜いたタブンネであれば全滅を避け、1匹でも多く生き残るという有事の判断は常に備えるものである。より愛情深い母親なら違う行動を見せたかもしれないが、今回の場合はどの道結果に変わりはないだろう。
(ごめんミィ、ごめんミィお兄ちゃん...。パパは、パパだけはきっと逃げ切って生きるミィ。お兄ちゃんやチビちゃんを絶対忘れないミィから...)
 パパの一世一代の懺悔の念もどうやら杞憂のようで、息子ンネの絶叫から時間にして僅か7秒後、足下から舞い上がった暴力的風の渦に飲み込まれ、その身体は先のチビンネ顔負けの高さまで浮き上がり、やがて虫の息で落下する。オノノクスに少し遅れてオンバーンも動き出したのだ。その後オノノクスにほんの一瞬で平らげられた息子に後悔を向ける暇があったら、寧ろ自分の心配をした方がよかったかもしれない。
 オンバットの頃から飼い慣らされ主人に忠実だったオンバーンだが、野生の同種は残忍な性格として知られ、その本性を垣間見るような狩が始まる。
「ミ゛...ミ゛ッ.......」
 先のぼうふう攻撃をまともに喰らい、仰向けに横たわり微かに震えながら意識も遠のき始めるパパンネだったが、その捕食者は気絶すら許さない




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