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タブンネ刑務所14

315カンムリ雪原のタブンネ 三つまたヶ原編:2020/12/20(日) 03:36:20 ID:T3kMW8xE0

 「ミィ!!ミィィィ!!!」─ ダメ!!それだけは絶対にダメ!!! ─

何とか縄から抜けようともがく長女タブンネをよそ目にメタモンは軽い足取りで遺跡の外へと出て行った。
長女タブンネの目から涙が零れ落ちる。自分の不祥事とどう足掻いても変えられない事実に対し、罪悪感が胸を押し潰す。
だがもしここで諦めてしまったら、同胞たちの多くはあの残虐なトレーナー達の餌食になってしまうのだ。
折れそうな心を奮い立たせ、ゆっくりと這って行く長女タブンネ。
力では敵わないのなら話を聞いてもらおう。
私達タブンネはただ平和を望んでいるだけなのだと。敵対する意思はないのだと。
そうすればきっと見逃してくれるはず。心にわずかだが希望の火が灯る。そんな長女タブンネの行く手を黒い影が遮った。
ジヘッドだ。ジヘッドは這って動く長女タブンネを見下ろしニヤニヤと悪意の籠った笑みを浮かべている。
その背後からトレーナーがジヘッドに対して声をかけた。

「そいつももう用済みだから好きにしていいぞ」

希望は一瞬にして消し飛ばされた。長女タブンネの顔から表情が消える。
長女タブンネは知る由もないが、彼らは明確にタブンネに対して敵意を持ってここにやってきたのではない。
強くなるためにこの三つまたヶ原へ訪れたのだ。そこに現れたタブンネに対して掛ける情など元々ないのである。
トレーナーからの指示を聞いたジヘッドは、まず長女タブンネを拘束していた縄を喰い破り自由にした。
長女タブンネにはもはやジヘッドの行動理由を考えてる余裕などなかった。ただ逃げなければ行けないと必死だった。
恐怖により腰が抜けてしまいうまく立ち上がる事ができない。
それでも逃げるために四つん這いになり真っ直ぐに出口へと向かう。
突然長女タブンネの尻尾の付け根に激痛が走り、「ミィィッ!!!」と悲鳴を上げてしまう。
ジヘッドが尻尾へと喰らい付いていたのだ。ジヘッドは尻尾を起点に長女タブンネを遺跡の奥へとフルスイングした。
遺跡の最奥部にある伝説のポケモンをかたどった石造へ叩きつけられる長女タブンネ。
全身を強打し、辛うじて繋がっている尻尾の付け根からはどくどくと血が流れ出ている。
長女タブンネの体にはもはや痛みが無い場所など存在せず、心も体も既に限界へと達していた。




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