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遊戯王SS総合スレ Part.5

1名無しの決闘者:2016/02/08(月) 23:20:03 ID:3OACIysY
・遊戯王を題材としたSS及びそれに対する感想用のスレです。
・遊戯王が題材であればジャンルは何でもアリです。
・SSを書き込む際はコテを使っても構いません。
・クロスオーバー作品、オリジナル要素のある作品は最初に告知してください。
・長い作品は書き溜めてから投下してください。
・アンカーSSは専用のスレを立ててください。
・次スレは>>980から

※前スレ
遊戯王SS総合スレ Part.4
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/57512/1423310733/

2名無しの決闘者:2016/02/23(火) 21:43:07 ID:bYHHC5Jk
>>1、乙!
なんでハゲフェッサーがズラをかぶらないのか想像してみた。
んで、想像してみた結果をSSにしてみた。
単発でゴメン。


ユーリ「聞いた? プロフェッサーの話…」

デニス「ああ聞いたよ。かなりお金かけたらしいから本物と見分けはつかないって、自信があるらしいよ!」

ユーリ「あっ! プロフェッサーが来たよ! 普通に振る舞おうね」

プロフェッサー「二人とも、どうしたんだ?」

デニス「おはようございますプロフェッサー! 実は毛…ケ…け…健康の話をしてたんです!! よかったです久しぶりにプロフェッサーのズラを見れて…じゃなかった!ツラです!ツラツラツラ!! 今日も決まってますねその髪型…じゃなくて!姿……」

ユーリ「…」(ノ_< ;)アチャー

プロフェッサー「……(真顔でデニスを見つめる)」

デニス「……(苦笑いの表情でプロフェッサーを見つめる)」

プロフェッサー「わかっている!カツラが気になるんだろう?どう思う?」

ユーリ「最悪だよなにそれ!! 安物のパーティーグッズのカツラよりヒドイじゃん!」

プロフェッサー「オイ!ひどいじゃないか!! デニスはどう思う?」

ユーリ「蝋でできた黒いターバン! いや、汚れて真っ黒になったモップかなぁ!? それともイカスミスパゲティを頭に乗せてるの!?」

プロフェッサー「ユーリ! それは言い過ぎじゃないか!?」

デニス「落ち着いてくださいプロフェッサー、怒ると髪に良くないですよ?」

プロフェッサー「なっ!! …もういい、また後でな!」

クルッ!←ズラの向きはそのままにプロフェッサーの体の向きだけが変わったせいで、ズラの後頭部の部分で目隠し状態になる

プロフェッサー「うわっ! 見えない! 何も見えない!」

(プロフェッサーはパニック状態になりながら、マンホールの穴にフラフラと近づいていく)

ユーリ&デニス「「あっ!!」」

プロフェッサー「ああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」
↑プロフェッサーがマンホールの穴に落下

デニス「…」(ノ_< ;)アチャー

ユーリ「前言撤回! やっぱりあのズラはプロフェッサーにお似合いだよ!!」

3ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 21:51:26 ID:GKSC.gwA

投下します。

アンナ「カッコいいな、お前」 III「え?」

4ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 21:53:27 ID:GKSC.gwA

ハートランドシティ・ショッピングモールにて……

III「璃緒へのホワイト・デーのお返しくらい1人で探して下さいよ、トーマス兄様」

IV「仕方ねえだろ、こんな事するの初めてなんだからよぉ」

III「というか今までバレンタインにファンからチョコたくさん貰ってたのにお返しは初めてなんですね」

IV「バレンタインなんて今までは貰う方専門だったからな」フッ

III(何かムカつくな、このファンサビ兄貴)イラッ

IV「だが今回はあの凌牙の妹だ。ちゃんとお返しのファンサービス用意しねえと何言われるか分からねえからな……という訳で協力頼んだぜ、ミハエル!」

III「はいはい、分かりましたよ。その代わりお昼はトーマス兄様が奢って下さいね」

5ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 21:55:12 ID:GKSC.gwA

…………

III「――で、まだ決まらないんですかトーマス兄様?」

IV「ちょっと待てよ……右にするか、左にするか……畜生、2つまでは絞り込めたんだが」ウーン

III(そこまで絞り込んだのはほとんど僕だけどね)

IV「なあ、ミハエル? お前は神代璃緒が喜ぶのはどっちだと思う?」

III「最後くらい自分で決めて下さいよ。まあどうしてもっていうなら選びますけど……」

IV「いや、やっぱり最後はやっぱり自分で決める……だが一体どっちに……くっ!」ウヌヌ

III(早くご飯食べて帰りたいなぁ)

女A「――ねえ、あそこに居るのってもしかしてIV様じゃない?」ヒソヒソ

III(ん?)

6ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 21:56:50 ID:GKSC.gwA

女B「う〜ん、確かに似てるけど……あのIVがこんな所に居るかな?」ヒソヒソ

女A「絶対そうだって。どうしよう、声掛けちゃおうかな♪」ヒソヒソ

III(まあサングラス掛けて帽子被ってるけど分かる人には分かるよね。ただでさえ柄の悪そうな人間がホワイト・デーのコーナーに居るのは目立つし)

女B「やめときなって。何か真剣に考えてるみたいだし……それに誰かと一緒だよ?」ヒソヒソ

女A「本当だ。IV様に夢中で気づかなかったけど誰かしら? ま、まさか『彼女』?」ヒソヒソ

III(……はい?)

7ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 21:58:58 ID:GKSC.gwA

女A「ど、どうしよう。確かに可愛い子だけどもし『彼女』だったら私すごいショックなんだけど?」ヒソヒソ

III(いや、いきなり何言ってるの? 確かに僕は細身だし顔は自分でも少し、ほんの少し中性的とは思うけど……そんな勘違いされる僕の方がショックだよ!!)

女B「落ち着きなって。いくら何でもその考えは軽率過ぎるよ」ヒソヒソ

III(そうだよ。言ってやって下さいよ、お友達さん!)

女B「多分妹さんだよ。ほら、よく見たら雰囲気もちょっと似てるし」ヒソヒソ

女A「あ、そういえば前に雑誌のインタビューで『きょうだい』いるって話していた気がする……そうか、『きょうだい』って妹さんだったんだ」ヒソヒソ

III「…………」

8ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:00:14 ID:GKSC.gwA

IV「駄目だ、決まらねえ。こうなったらデュエリストらしくコイントスで……だがこういうのを運任せにするには……」ブツブツ

III「兄様……」

IV「ん、どうしたミハエル……って、マジでどうした? 何か顔青いぞ、お前?」

III「ちょっと気分が悪くて……少し外の空気吸ってきても良いかな?」

IV「それは良いけど大丈夫か、お前?」

III「うん、平気。それじゃあ終わったらDパッドで知らせて……ゆっくり考えて良いから」ノシ

IV「お、おう」ノシ

9ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:02:05 ID:GKSC.gwA

…………

III「はぁ……」タメイキング

III(実を言うとこんな事は別に初めての事では無い。むしろ今までに何度もあった)

III(特に小さい頃はよく女の子に間違えられた。褒められる言葉も『可愛い』という言葉が圧倒的に多かったと思う)

III(子供の頃は特に気にしなかったけど流石にこの歳になってもまだ女の子に間違えられたり、可愛いとか言われるのは……正直辛い)

III(だって僕は正真正銘の男なんだから)

III「なんか憂鬱だな。もうトーマス兄様に連絡してこのまま帰っちゃおうかな……」ションボリチュア



アンナ「――あー畜生! 動け、動けったら!!」ゲシゲシ



III「ん?」

10ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:03:33 ID:GKSC.gwA

アンナ「畜生、こんな所でフライングランチャーが故障するなんて……今日は厄日か、くそぉ!!」プンスカブックス

III(何だろう、あの子? 何だか細長い機械が壊れたみたいだけど……)

通行人「…………」チラッ

アンナ「おい、見世物じゃねえぞ! あっち行け、シッシッ」キシャー!

III(いや、こんな往来であんな大声出しながら良く分からない機械弄ってたら誰だって見るだろうに)

III(それにしても何だか怖そうな女の子だな。あんまり見ない様にしよっと)コソコソルジャー

11ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:05:09 ID:GKSC.gwA

アンナ「くそ、やっぱり家まで運ばないと修理は無理か? だけどこれ引きずって帰るとなると大事だぞ?」ガチャガチャ

III「…………」

アンナ「あーもう、何でこんな所で……本当にどうしよう、これ……」ガチャガチャ

III「…………」

アンナ「…………」グスッ

III「……あ、あの〜」

アンナ「あぁん!!」ギロリ

III「ひぃ!」ビクッ

12ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:06:02 ID:GKSC.gwA

…………

III「…………」カチャカチャ

アンナ「…………」ジー

III(僕は何で見ず知らずの女の子のよく分からない機械を弄っているんだろう?)

III(何だか放っておけなかったから仕方ないけど……それにしても)チラッ

アンナ「…………(無言の威圧)」ジー

III(流石にそんな凝視されてたらやり難いなぁ。まあ大切な機械みたいだし気になるのは分かるけど……)

アンナ「おい、お前」

III「な、何?」ビクッ

13ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:09:24 ID:GKSC.gwA

アンナ「機械得意なのか?」

III「えっと、それは、僕は元々専門は考古学の方で……」

アンナ「得意でもないのに俺のフライングランチャー弄ってんのか!?」カッ

III「そ、そこまで得意って訳じゃないけどクリス兄様、いや、上の兄がこういうの得意で最近よく手伝っているから少しは分かると思うけど!」アタフタキオン

アンナ「何だ、分かるのか。じゃあ最初からそう言えよ、たくっ」プイッ

III(何だろう、この女の子? 怖いし喋り方は男みたいだし……やっぱり声なんて掛けるんじゃなかったなぁ)

14ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:10:31 ID:GKSC.gwA

III(本当に何やってんだろう、僕は。ただヘタレなトーマス兄様の買い物に付き合ってただけなのに……ん?)

III「あ、ここじゃあないかな?」

アンナ「何、故障の原因が分かったのか!?」バッ

III「うん、ここのコードの所が……って、ちょ!?///」ビックリボー

アンナ「ん、何だよ?」

III「いや、あの、ちょっと近過ぎないかな? その、密着してるし……///」

アンナ「こうしないと見えないだろうが。それより何処だよ、故障の箇所は」グイグイッ

III「だ、だから近いって!///」アセアセイクリッド

III(な、何か腕に柔らかい物が……それに何だか良い匂いもするし……って、何を考えてるんだ僕は!!///)

15ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:12:14 ID:GKSC.gwA

アンナ「成る程、ここか。それで直せそうか?」

III「まあこの程度ならここでも何とか……後でちゃんと点検はした方が良いと思うけど」

アンナ「そうか、それを聞いて安心したぜ! お前、ヒョロイ癖に結構やるじゃねえか!!」バンバン

III「ごほっ! ちょっと、そんな強く背中叩かないでよ!」

アンナ「ははは、悪い、悪い♪」

III(やっぱり苦手だな、この女の子。もう早く直しちゃおう)カチャカチャ

16ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:13:41 ID:GKSC.gwA

III「ふぅ……これで良いんじゃないかな?」

アンナ「よし、それじゃあ早速起動スイッチ・オン!」ポチッ

ゴオオオォォォ……!!

アンナ「よっしゃあ! この出力なら十分乗って行けるぞ!」

III「……今更だけどこれ乗り物だったの?」

アンナ「当たり前だろ。もしかして知らなかったのか」

III「ま、まあ……それじゃあ修理も終わったし、僕はそろそろ行かせて貰うね」

アンナ「あ、ちょっと待てよ! とりあえずこれ。ちょっと前に自動販売機のルーレットで当たったやつだけど……ほら」ゴソゴソ

III「缶コーヒー?」

17ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:14:41 ID:GKSC.gwA

アンナ「いや、本当に助かった。礼を言うぜ。このお返しは改めてちゃんとするから一先ずはこれを受け取ってくれ」

III「そんな、別に気にしなくても……」

アンナ「お前が気にしなくても俺が気にするんだよ。それとも何か? 俺の缶コーヒーが受け取れないっていうのか?」ギロリ

III「有り難く頂戴させて頂きます!」

III(うぅ、強引な子だなぁ。せっかく見た目は可愛いのに……)

アンナ「にしても……」クスッ

III「こ、今度は何?」

18ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:16:49 ID:GKSC.gwA

アンナ「フライングランチャーが何か分からないのにちゃんと修理しちまうなんて……お前凄いな」

III「そうかな? たまたまだと思うけど……」

アンナ「ああ、凄いよ。それにカッコいいと思うぜ、俺は」

III「……え?」

アンナ「ん、何だよ?」

III「いや、えっと……カッコいいなんて言われたの初めてだから……ちょっとびっくりして……」

アンナ「ああ、確かにお前見た目的にそういうのとは無縁そうだよな」アハハ

III「はっきり言うね……」アハハ

19ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:17:56 ID:GKSC.gwA

アンナ「だけどさ、困ってる奴に、しかも会った事もない奴に声掛けて」

アンナ「よく分からないのに修理までしちまって」

アンナ「そんな事普通は出来ないぜ。だからやっぱりカッコいいよ、お前♪」ニコッ

III「…………」ドキッ

III(あれ、何だろう……?)ドキドキ

III(今笑った彼女見て……変な感じが……)ドキドキ

20ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:18:49 ID:GKSC.gwA

アンナ「ん、どうした? 何か顔赤いぞ、お前?」

III「べ、別に何でもないよ……うん」

アンナ「おっと、そういえば自己紹介がまだだったな。俺の名前は神月アンナだ。お前は?」

III「あ、うん。僕の名前は……」



遊馬「――あれ、そこに居るのってもしかしてIIIとアンナか?」



アンナ「遊馬!?///」

III「遊馬?」

III&アンナ「「え?」」

21ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:20:01 ID:GKSC.gwA

遊馬「こんな所で会うなんて奇遇だな。ていうかお前らって知り合いだったけ?」

アンナ「お前、遊馬の事知ってんのか?」

III「まあ友達だし……というか君も?」

アンナ「いや、俺は友達っていうより……そ、それより遊馬と知り合いなら知り合いって先に言えよ、馬鹿!」

III「そんな無茶な……」

III(な、何だこのアンナって娘? 遊馬が来た途端、態度が急変した様な気がするけどもしかして……)

22ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:21:18 ID:GKSC.gwA

遊馬「何かよく分かんねーけど仲良さそうだな、お前ら」

アンナ「仲良いって……誤解するな、遊馬! 俺は別にこいつとは何でもないんだからな!!」ガー

遊馬「そ、そうなの?」ビクッ

アンナ「そ、それよりここであったのも何かの縁だ。お前がどうしてもって言うならその辺でお茶でも……///」モジモジ

遊馬「いや、俺これから小鳥の家に行くから」

アンナ「はあ!?」ジャキーン!

遊馬「ちょ、バズーカを構えるなよ! 何でそこで怒るんだよ、お前!?」ビックリボン

III「…………」

23ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:23:02 ID:GKSC.gwA

III「あの、2人とも。僕はそろそろ行くね。トーマス兄様も待たせてるし」

遊馬「そ、そうか。じゃあまた今度な」

アンナ「あ、悪い! お礼は絶対にするからな」

III「うん、一応待っとくよ。コーヒーありがとう」アハハ

アンナ「そして遊馬! お、俺とお茶行きたいよな? 5秒以内に答えろ!!」

遊馬「だから銃口下ろせってば! 何なんだよ、お前!?」

<ワーワー

III「…………」

III「…………」トコトコ

24ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:24:18 ID:GKSC.gwA

…………

IV「何かあったのか、ミハエル?」

III「はい?」

IV「いや、何だか何時もと様子が違うし」

III「気になりますか?」

IV「そりゃ一応はお前の兄貴だからな」

III「……大丈夫ですよ。ありがとうございます、トーマス兄様」

IV「まあお前がそう言うなら良いが……それより少し食い過ぎじゃねえか? テーブルいっぱいに料理が並んでるんだが?」

III「トーマス兄様がお返しを早く決めないからお腹空いてるんですよ。それに今は無性に何か食べていたい気分なんです」モグモグ

IV「別に構わねえけど……太っても知らねえぞ」

25ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:26:46 ID:GKSC.gwA

III(何だろうな)

◇◇◇◇

アンナ『やっぱりカッコいいよ、お前♪』ニコッ

◇◇◇◇

III(彼女が笑ってそう言ってくれた時)

◇◇◇◇

アンナ『俺は別にこいつとは何でもないんだからな!!』

◇◇◇◇

III(彼女が赤くなりながら遊馬にそう言った時)

III(何だか胸の辺りが変な感じがした)

III(それはどちらも苦しい気がしたけど)

III(後の方は、少し苦い感じがした)

26ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:27:44 ID:GKSC.gwA

III(もしかしたらこれは考えたら答えが出る事なのかもしれない)

III(だけど僕の何かがそうしない方が良いと言ってくれてる気がする)

III(考えない方が良いと言ってくれてる……だから僕はそれに従おうと思う)

III(多分それが最善の事だって思える気がするから)

III「すいません、注文良いですか?」

IV「まだ食うかお前は!?」



III(だけどきっと、僕は今夜彼女の笑顔を夢に見る)

III(なぜかそんな事が確信出来た)

<おわり>

27ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/07(月) 22:30:22 ID:GKSC.gwA

読んでくれた人ありがとうございました。今回はいつも以上にねつ造箇所が多い気がするので苦手だった人はすいませんでした。

後、自分の記憶ではIII君とアンナちゃんは面識無かった気がしたので今回の話を書きましたけどもし記憶違いだったらすいません。では。

28名無しの決闘者:2016/03/07(月) 23:42:39 ID:VlyiExSk
乙←縄文レーザー

そんな初々しい純真ミハエルも転入後はバレンタインチョコ貰いまくって兄を慄かせるモテ男ナイスガイに・・・(監督絵コンテ参照)

29名無しの決闘者:2016/03/08(火) 00:21:23 ID:STtOLXco


30名無しの決闘者:2016/03/09(水) 01:12:59 ID:F97Jt4xQ
面識はバリアン世界の悪者にバズーカぶっ放す雄姿をわたⅤの車ん中から遠目で目撃したのと、最終回でⅢと同じ学年でアンナも転入してるぐらいだな
これより前の時系列ならだいじょうⅤ

31名無しの決闘者:2016/03/09(水) 20:55:51 ID:HVk2xVhE
女の子みたいなミハエルきゅんと俺っ子アンナの凸凹コンビ新鮮でよかった
乙です

32ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/19(土) 17:29:23 ID:x8MlcsYs

投下します。

ユート「短編集で笑顔を……」

33ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/19(土) 17:30:28 ID:x8MlcsYs

『ポッキーゲーム』

罰ゲームで遊矢と柚子がポッキーゲームする事になった。

素良「あれ、ポッキー切れてる?」

遊矢「そうか。ないなら仕方ないな」ホッ

柚子「残念だけどまた今度ね」ホッ

素良「う〜ん、じゃあ代わりにエアポッキーゲームね」

遊矢&柚子「え?」



遊矢(顔近い近い!?///)

柚子(ていうかこれ、はたから見たらキスしようとしてるようにしか見えないじゃない!///)

34ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/19(土) 17:31:20 ID:x8MlcsYs

『本物は誰だ?』

リン「ユーゴって私に似てる相手なら柚子でもセレナでもすぐ盛るわよね。もう顔が似てれば誰でもいいんじゃない?」

ユーゴ「そんな事はねえ! 俺は昔からリン一筋だ!!」

リン「じゃあこの写真に写ってる私はどれよ?」っ柚子シリーズの集合写真

ユーゴ「全部リン!」

リン「…………」

35ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/19(土) 17:32:08 ID:x8MlcsYs

『好きな人』

セレナ「沢渡、お前は好きな異性はいるのか?」

沢渡「WHY!?」

沢渡(え? 何でいきなりこんな事を……まさか俺に気が! やっぱりEDの『誰も知らない君を!』のところは伏線だったのか!?)

沢渡(たくっ、これだからモテる男は辛いぜ。とりあえずここはクールな感じで……)

沢渡「そうだな。今は特にいないかな」フッ

セレナ「そうか。だが人を愛せないという事は悲しい事だと思うぞ」

沢渡(あれれ〜何か哀れみの目で見られたぞー)

36ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/19(土) 17:33:02 ID:x8MlcsYs

『お座りキング』

ジャック「…………」

ジャック「…………」

ジャック「……Zzz」

お付の人「キング」

ジャック「……寝ていない」

お付の人「眠気覚ましにブルーアイズマウンテン入れましょうか?」

ジャック「キングは例え数週間台詞なしで座ったままでも眠らぬものだ。後コーヒーは貰う」

37ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/19(土) 17:34:42 ID:x8MlcsYs

『瑠璃の相手』

平和だった頃の会話……

隼「瑠璃に恋人など50年早い」

ユート「流石に50半ばまで恋愛禁止は厳し過ぎると思うが」

隼「俺だって瑠璃に相応しい相手が現れれば任せるさ」

ユート「どんな相手だ?」

隼「少なくとも俺より強い相手だな。デュエルは勿論、肉弾戦でもな。俺を拳1つで沈めれない相手に瑠璃は渡さない」

ユート「お前を拳1つで沈めれる奴なんてそういないだろ。逆に会ってみたいぞ」

38ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/19(土) 17:36:37 ID:x8MlcsYs

『ネコの日』

デニス「2月22日はネコの日らしいよ」

ユーリ「いらない情報どーも」

デニス「ネコといえば君ってちょっとネコっぽいとこあるよね」

ユーリ「はあ? そんな訳にゃいでしょ?」

デニス&ユーリ「…………」

ユーリ「今のは噛んだだけだから。というかすぐ忘れろ。忘れないと君を消す///」プルプル

デニス「OK、OK。すぐに忘れるからまずはディスク下して。カード化は勘弁」

39ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/19(土) 17:37:15 ID:x8MlcsYs


『カラオケ』

ユーゴ「リンだリンだあああああああああぁぁぁ!! リンだリンだリンだぁぁぁぁああああああああああああああぁぁぁ!!!!」

遊矢(力技だなぁー)

40ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/19(土) 17:40:45 ID:x8MlcsYs

『セルゲイ育成日記』

ロジェ「セルゲイ、お前は私の切り札として活躍して貰う。その為にも私が直々にお前を最強のデュエリストに改造してやろう」

セルゲイ「美しい」←返事


ロジェ「まずは適度な運動だ。これから毎朝私とラジオ体操をして貰う。さあ、腕を前から上にあげて大きく背伸びの運動から」

セルゲイ「最高に美しい」←返事


ロジェ「バイクと合体は基本だ。まず私が手本を見せるから続けてお前もやってみるのだ。大丈夫、お前ならできる」

セルゲイ「耐えた甲斐あった!!」←返事


ロジェ「食生活は重要だ。私が栄養バランスを考えて作った食事を食らうといい。おかわりもデザートもあるぞ」

セルゲイ「耐えたぞぉぉぉぉ!!!」←返事


ロジェ「睡眠を甘く見てはいけない。安眠の為にも寝る前は私が絵本を読んであげよう」

セルゲイ「イッた……イッちまったぞ……」←返事

ロジェ「ふふっ、私の野望の為に強く逞しい兵器になるのだぞセルゲイ」




そして94話

ロジェ「セエエエエエエエエエエルゲエエエエエエエエエエエエエエイ!!!!!」

41ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/19(土) 17:41:34 ID:x8MlcsYs

『伝言ゲーム』

遊矢「黒咲って結構子供に優しいよな」

柚子「案外子供好きなのかもね」

…………

セレナ「黒咲は小さい男が好きらしいぞ」

沢渡「何だ、あいつショタコンなのか?」

…………

月影「黒咲殿は幼い男児を愛でるのが趣味らしい」

零児「至急、零羅を隠せ」




数日後……

クロウ「黒咲、お前子供にクラムチャウダーかけて舐めるのが趣味ってどういう事だ!?」

隼「お前は何を言っているんだ?」

42ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/19(土) 17:43:42 ID:x8MlcsYs

『頑張れ主人公!』

遊矢「遂にシンクロ次元編もクライマックスだ!」

素良「まさか1年も続くなんて思わなかったよね」

遊矢「でもそのおかげで俺も成長できたぜ。この1年(作中では数日だけど)は本当に色々あったからなぁ〜」

…………

「お前のデュエルは独りよがりに過ぎない」

「う〜ん、それの何がいけないのかな?」

「覚えてろよ、遊矢! 俺は絶対にお前を許さないからな!!」

「だからお前は独りよがりだと言っているんだぁ!!」

…………

遊矢「俺残してみんなどんどん地下行くし……柚子吹き飛ぶし……監禁されたり電流流されるし……本当色々あったなぁ……(泣」ウウッ

素良「とりあえずハンカチ貸すから涙拭きなよ」ヨシヨシ

43ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/03/19(土) 17:44:19 ID:x8MlcsYs

読んでくれた人ありがとうございました。アークファイブのこれからも楽しみです。

44名無しの決闘者:2016/03/19(土) 18:29:17 ID:NNRF.qj2
乙。本編もこれくらい平和になるといいなぁ。

45名無しの決闘者:2016/03/19(土) 20:19:53 ID:EOYZS7xE
乙ですー。
久しぶりにSSスレ見てちょっと思ったけど、
ここってSS形式じゃない普通の小説風のやつは載せちゃダメですかね
SS形式でもない、かといって小説というには短い文章があって、
どうせだから公開したいけど、置き場所に困ってます。

46名無しの決闘者:2016/03/19(土) 20:26:06 ID:1a7bsxT6
地の文ありもSSのうちよ

47名無しの決闘者:2016/03/19(土) 20:32:16 ID:EOYZS7xE
なるほど。それでは拙作ながら場所を借りて投稿したいと思います。
題名としては『もしも評議会が本気出したら』みたいな感じです。
デュエルがありますがぶっちゃけ適当です。ミスがあるやもしれませんが
生暖かい目で見てくださるとありがたいです。

48 ◆W.sgopFg5E:2016/03/19(土) 20:35:31 ID:EOYZS7xE
「…行ってしまわれましたな。」

評議会メンバーの一人、ゲールが小さく呟いた。
彼らの眼下に見えるのは倒れ伏す大量のセキュリティ達のみ。
今まで、そしてこれからも評議会を守ってくれるはずの青年はもういない。
セキュリティを一掃した後、現れた青年の仲間『ランサーズ』と共に
リアルソリッドビジョンで現れたモンスターに乗り、何処かへ向かってしまった。

「『傍観者に未来を語る資格はない』…か。」

「若い割に、随分達者な物言いをするものですね。」

「…これでは、ランサーズの懐柔は失敗…ですな? 議長。」

「はい。非常に残念じゃが、赤馬零児はどうあってもわしらを守るつもりがないようじゃからな。」

言葉ではそういうものの、議長の表情には残念の気持ちは全く現れていない。

「しかし……ランサーズが来たことで、フレンドシップカップでは色々面白いものが見れた。
様々な召喚法や、エンジョイ長次郎のデュエルや、ロジェの思惑とかのう。ほっほっほ。
そう考えれば、ランサーズも悪くなかったのう。」

そう朗らかに笑う議長は、一見どこにでもいる優しげなお爺さんに見える。

「…議長。ランサーズが去った今、ここはどうにかロジェを懐柔しては如何ですかな?」

「さて、それはどう……む?」

議長が前方に目を向けると、ふらふらとまるでゾンビのように立ち上がるセキュリティの姿。
彼らは高台に浮いている評議会の5人に目をつけると一斉にデュエルディスクを展開する。
それを見た評議会メンバーの一人、グレイが前に出て声を出す。

「下がりなさい。先ほども述べた通り、我々評議会議員に抵触することは……」

その言葉が終わらない内に、セキュリティのモンスター《ジュッテ・ロード》の攻撃が彼を襲う。

「ぬっ!?」

幸い、評議会議員の乗り物に備わる
リアルソリッドビジョンを利用した緊急用防護壁に阻まれ、攻撃は防がれる。
だが、この行動には議長を除いた評議会メンバーの顔色が変わる。
彼らが唯一頼みにして誇りにしていた『最高権威』が打ち破られた瞬間だからだ。

「なんと……我らにすら容赦なく危害を加えるというのか。」

「…先ほどの赤馬零児との戦闘を見る限りでは、おそらくロジェの仕業でしょう。
セキュリティになんらかの改造を施し、自らを絶対として従わせる人形とするために…。」

「彼らを前にしては我々の権威すらも通用しない……如何なされますかな? 議長。」

「…はい。」

議長の言葉もなんとなく途切れが悪い。そして、顎に手を当てて目を閉じ考える。

49 ◆W.sgopFg5E:2016/03/19(土) 20:38:18 ID:EOYZS7xE
議長の脳裏に浮かぶのは、自らに背中を向けたあの青年の言葉。



『傍観者に未来を語る資格などない!』



トップスとして生まれた議長も、若かりし頃はデュエルに燃えていた。
安定はしなかった。時には勝っていい気分になり、時には負けて惨めな気分になった。
それを楽しく思う一方で、『負けたくない』という気持ちが段々と心の裏側で育っていた。
負けたくない、惨めになんてなりたくない。勝てなくてもいい。ただ、『負けたくない』
不安定を楽しむよりも、安定に落ち着くことを彼は求め始めた。
やがて彼が手に入れたのは、行政評議会議長という肩書き。
誰の関与も干渉も受けず、ただ現状維持を望む存在。
勝ち負けを争う『決闘者』ではなく、勝ち負けを見る『傍観者』
そこには、一定の不動の地位があった。
議長は長い間、ずっと満足していた。勝ちも負けもない、絶対的な位置を。

…今回のフレンドシップカップまでは。

エンジョイ長次郎のデュエルで、表情には出さなかったものの議長は燃えていた。
若かりし頃の気持ちが少しずつ蘇ってきた。
野次を飛ばすコモンズやトップスも、エンタメに苦悩するデュエリストも議長は見ていなかった。
議長はただ『デュエル』を見た。Dホイールの疾走、モンスターとの攻防、アクション魔法や罠の応酬。
毎年観戦しているはずのフレンドシップカップが、まるで今日生まれて初めて見たかのような感覚があった。
ただ、議長は一切を表には出さなかった。自分の感情の動きが、今の自分の安定を崩すのではないかと恐れていたからだ。
権威を利用して常に他人を利用する。それが最も『安定』しているはずだった。

だが、今の状況。利用するはずのランサーズは去り、目の前に立つのは『権威』の通用しないセキュリティの群れ。
自らの安定を打ち崩されたこの状況にあって、議長の心の奥底で燃えていた『何か』が、一気に湧き上がってきた。

50 ◆W.sgopFg5E:2016/03/19(土) 20:40:22 ID:EOYZS7xE
「…わしの見解を述べようかの。」

議長がゆっくりと目を開ける。4人の議員の視線が議長に集中する。

「ロジェは評議会の指揮権停止命令にも従わず、このシティを支配しようと企んでおる。
彼の行いは、到底許されざるべきだと判断するべきじゃの。」

「よって、我々評議会はロジェの治安維持局長官の地位を剥奪し、
正しいシティを再び取り戻さねばならない…ということになるかの。」

「……しかし議長。今のままでは…。」

とアスールが述べようとした言葉を遮って議長が続ける。

「そして……そのためには」

「『傍観者』ではなく、『決闘者』として…事に当たらねばならないのう。」



「「「「!!」」」」



4人の目が驚きの色に染まる。
が、それも一瞬のこと。彼らは再び落ち着きを取り戻した。
そう、彼らもまた議長と同じであった。
フレンドシップカップのデュエルでかすかに取り戻した闘志。
それが、『赤馬零児が自分たちを見捨てた』という事実と
『自分たちの権威が通用しない敵がいる』という状況から生まれた危機感によって
膨れ上がり、腹を括るきっかけとなったのだ。
この絶体絶命の状況を打開するために。
そして、『決闘者』としてシティの未来を語るために。

「只今より、我々5人の手でこの『セキュリティの反乱』を鎮圧しようかの。
…決闘の腕は、落ちてないかのう?」

「「「「はい(ええ)」」」

「結構。では……」

と、議長が高く手を掲げ…一発、パンッ!と拍手を打った。
その瞬間、彼らの乗り物の側面部が開き、アームが伸びる。
そのアームの先にあるのは、評議会議員それぞれの色を模ったデュエルディスクが付いていた。
5人それぞれが、デュエルディスクをセットする。
彼ら5人はこの瞬間、『傍観者』から『決闘者』となった。



「それでは、いざ尋常に…」



「「「「「デュエル!!」」」」」

51 ◆W.sgopFg5E:2016/03/19(土) 20:44:40 ID:EOYZS7xE
「…カードを伏せて…ターンエンド」

セキュリティの一人が、心なしか悔しそうに呟く。

「なんだね。もう終わりかね。」

評議会メンバーの一人、ゲールがつまらなそうに言う。

「《平和の使者》1つあるだけで何もできないとは…情けない限りだ。
では私のターン、ドロー。」

ゲールの方にターンが移り、ドローしたモンスターをみたゲールは軽く眉を動かす。

「…ほう。私は維持コストを払わず、《平和の使者》を破壊する。
そして、《エレキメンダイ》を召喚。」

《エレキメンダイ》チューナー
星3/光属性/雷族/攻 300/守 0

「さらに私は手札から《エレキー》を発動。
これにより、私の《エレキメンダイ》は直接攻撃能力を得た。」

雷の鍵を差し込まれた金魚は、活動が急に活発となった。

「それでは、バトルに移ろう。
私は《エレキリン》でプレイヤーにダイレクトアタック!」

電気をまとった《エレキリン》が、前のターンと同じように《ゴヨウ・チェイサー》を
無視してプレイヤーに突っ込む。

セキュリティ LP:2800→1600

「…ふむ。その伏せカードはなんらかの攻撃反応型だと思っていたが、
ただのブラフか? それとも、後に備えて温存でもしたのか?」

「……」

ゲールが問うものの、セキュリティは当然答えない。

「まあ良い。どちらにせよ、貴様の敗北は変わらん。
続けて、《エレキメンダイ》で直接攻撃。」

セキュリティ LP:1600→1300

「《エレキメンダイ》が直接攻撃に成功したことで、
貴様はランダムに手札を1枚捨てなければならない。
さあ、とっととカードを捨てるがいい。」

ゲールの宣告通り、セキュリティ隊員は手札を捨てる。

「…このターン、攻撃が終わって安心したか?
悪いが、まだ私のバトルフェイズは終了していない。」

セキュリティが、ハッと顔を上げる。

「安心しろ。すぐに終わらせてやる。
リバースカードオープン! 《緊急同調》!」

「!!」

セキュリティの口元が驚愕の形になる。

「有名なカードだ。無駄な説明は省くぞ。
私はレベル4の《エレキリン》にレベル3の《エレキメンダイ》を
チューニング!! 」

バチバチという音を立てながら、モンスター達が同調する。

「…7つの首を持つ獰猛なる怪物よ……その身に纏う雷を用いて
自らの腹に獲物をおさめろ!」

「シンクロ召喚! 喰らい尽くせ!」

「レベル7! 《エレキリム》!」

《エレキリム》
シンクロ・効果モンスター
星7/光属性/雷族/攻1500/守1500

セキュリティはそのモンスターの攻守を確認するや否や
リバースカードを発動させようとする。
が、いくら押しても動く気配がなく焦る。

「…ああ、召喚反応型罠だったかね。
だが残念だな。説明し忘れていたが、《エレキリン》が直接攻撃に成功した時、
相手はこのターンのエンドフェイズ時まで
魔法・罠・効果モンスターの効果を発動する事は一切できないのだ。」

セキュリティの動きがとまる。

「さ、これで最後だ! 《エレキリム》で直接攻撃!」

「う……うわぁあああああ!!!」

派手なバチバチという音とともに、セキュリティは吹き飛ばされた。

セキュリティ LP:1300→0

「……昔よりは多少マシにはなったが、ロジェもまだまだ教育が甘いようだ。」

52 ◆W.sgopFg5E:2016/03/19(土) 20:50:42 ID:EOYZS7xE
「…私のターン、ドロー。」

灰色の衣を纏う小男、グレイがドローカードを見て目を見開く。

「ほう…。喜ぶがいい、君はこれから3つの負け方を選べるようだ。
戦闘ダメージがいいかね? 効果ダメージがいいかね? それとも……デッキ切れがいいかね?」

中々エゲツない問いかけに、セキュリティは答えられない。

「…ふむ、だんまりかね。ならば仕方ない、私が決めてやるとしよう。
私は、手札から《C・リペアラー》を召喚する!」

C・リペアラー
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1600/守1200

「《C・リペアラー》のモンスター効果を発動!
墓地に存在するレベル4以下の「C」モンスター1体を特殊召喚させてもらおう!
来い! 《C・スネーク》!!」

《C・スネーク》
効果モンスター
星3/地属性/爬虫類族/攻 800/守1200

「さて、君たちセキュリティは普段からあらゆる人々を拘束しているようだが…
試しに、拘束『される』側の気持ちを味わって見るといい!
《C・スネーク》の効果! このカードを攻撃力と守備力を800ポイント下げる装備魔法として、
君の《ゴヨウ・ガーディアン》に装備させる!」

鎖の蛇が追跡者を逆に拘束し、動きを封じる。

ATK2800→2000

「待たせたね…そろそろ終わらせるとしよう。

私は! レベル4の《C・リペアラー》にレベル2の《カラクリ樽 真九六》をチューニング!」

「鎖をまといし獰猛なる龍よ…苦痛を生み出す災厄となれ!」

「シンクロ召喚! レベル6! 《C・ドラゴン》!!」

《C・ドラゴン》
シンクロ・効果モンスター
星6/地属性/ドラゴン族/攻2500/守1300

「そして私は永続魔法、《悪夢の拷問部屋》を発動。
…これで、準備は整った。」

グレイの口元が楽しそうに歪む。

「バトルだ! 《C・ドラゴン》で《ゴヨウ・ガーディアン》を攻撃! チェーン・ブラスト!」

「…そして、その攻撃宣言時に2枚のリバースカードをオープン!
《棺桶売り》! そして《死霊の誘い》!
もちろん、攻撃を止める効果ではないから、攻撃は続行となる!」

《C・ドラゴン》が放たれる光線が、巻き付いた 《C・スネーク》ごと《ゴヨウ・ガーディアン》を撃破する。

セキュリティ LP4000→3500

53 ◆W.sgopFg5E:2016/03/19(土) 20:51:36 ID:EOYZS7xE
「…さて、ここで私が発動した2枚の永続罠の効果が発動する。
《死霊の誘い》の効果により、カードが墓地に送られたプレイヤーは
1枚につき300ポイントのダメージを受ける。
君の《ゴヨウ・ガーディアン》の分、私の《C・スネーク》の分、お互いに300のダメージだ。」

セキュリティ LP3500→3200
グレイ LP4000→3700

「そして《棺桶売り》…の前に《悪夢の拷問部屋》の効果が適用される。
相手が効果ダメージを受けた時、300ダメージが追加される。」

セキュリティ LP3500→2900

「次は《棺桶売り》…相手のモンスターカードが墓地に送られる度に
相手ライフに300ポイントダメージを与える。これに対しても《悪夢の拷問部屋》の効果は適用され
合計600のダメージだ。」

セキュリティはチクチクと自分の体を蝕む連続ダメージに苦しんでいる。

セキュリティ LP2900→2300

「痛いかね? 辛いかね? 苦しいかね? だが……まだまだ効果は続くぞ。
《C・ドラゴン》の効果! このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、
相手のデッキの上からカードを3枚墓地へ送る!
3枚分…《死霊の誘い》で900ポイント、《悪夢の拷問部屋》で300の追加ダメージだ。」

セキュリティ LP2300→1400→1100

「おっと、今墓地に送ったカードに《ジュッテ・ロード》がいたな。
よって棺桶売りの300ポイント、《悪夢の拷問部屋》の300ポイント分ダメージも追加だ。」

セキュリティ LP1100→800→500

「さあ…最後の苦しみだ。しっかり味わうがいい!
《C・スネーク》の効果! 《C・スネーク》の
装備モンスターが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、
装備モンスターのコントローラーのデッキの上から
そのモンスターのレベルと同じ枚数のカードを墓地へ送る!
《ゴヨウ・ガーディアン》のレベルは6…よって6枚のカードを墓地に送ってもらう!
よって《死霊の誘い》で300×6の1800ダメージ! 悪夢の拷問部屋で300ダメージ!
モンスターが含まれていることにより、《棺桶売り》でさらに300ダメージ!
悪夢の拷問部屋で300ダメージ! ここまでの合計2700だが…もう、聞こえてはいないか。」

セキュリティ LP500→0

「…この程度か。これでは何人来ようがつまらんだろうな。」

54 ◆W.sgopFg5E:2016/03/19(土) 20:54:28 ID:EOYZS7xE
「リバースカードオープン! 《リビングデッドの呼び声》!
これにより、私の墓地の《氷結界の守護陣》を特殊召喚する!」
アスールの罠カードにより、獣族のような見た目の水族モンスターが現れる。
「《氷結界の守護陣》の効果により、自分フィールド上にこのカード以外の「氷結界」モンスターが存在する限り、
このカードの守備力以上の攻撃力を持つ相手モンスターは攻撃宣言できない。
よって、あなたのモンスターは例外なく、全て攻撃できません。」
「...ターンエンド」
少々悔しそうに言うセキュリティの場には、《ゴヨウ・エンペラー》とアスールから奪った
《氷結界の虎将 ガンターラ》がいる。
「それでは...私のターン、ドロー。
…私のモンスターを奪った償いは、このターンでしっかりしてもらいますからね。」
「私は、手札から《氷結界の紋章》を発動。
デッキから《氷結界の修験者》を手札に加え、そのまま召喚!」
《氷結界の修験者》

効果モンスター
星4/水属性/戦士族/攻1500/守1000
「…行きますよ。私は、レベル4の《氷結界の修験者》とレベル2の《氷結界の御庭番》に、

レベル3の《氷結界の守護陣》をチューニング!」
「…氷結界に祀られし最後の希望よ……寄せ来る魔神を打ち破るべく、今こそ目覚めるがいい!」

「シンクロ召喚! 全てを貫け!」

「レベル9! 《氷結界の龍 トリシューラ》!!」

《氷結界の龍 トリシューラ》
シンクロ・効果モンスター
星9/水属性/ドラゴン族/攻2700/守2000
彼女が従えるのは、三つの首を持つ氷の龍。
現れた瞬間、心なしかその場の空気が凍てつくように感じる。

「...思い知りなさい。《氷結界の龍 トリシューラ》のシンクロ召喚成功時の効果!
それは、相手の手札・フィールド・墓地のカードをそれぞれ1枚まで選んでゲームから除外できる効果…
最も、私が選ぶのはただの1枚のみで充分……凍てつきなさい、《ゴヨウ・エンペラー》!」

右の首から放たれた冷凍光線が《ゴヨウ・エンペラー》を凍結させ、粉砕する。

「《ゴヨウ・エンペラー》が場を離れると、奪われたモンスターは元の持ち主に戻る…でしたわよね?」

その言葉通り、《氷結界の虎将 ガンターラ》はアスールの場に戻ってくる。

《氷結界の虎将 ガンターラ》
効果モンスター
星7/水属性/戦士族/攻2700/守2000
「さあ………償いの時間です。 《氷結界の虎将 ガンターラ》! 《氷結界の龍 トリシューラ》!
2体でダイレクトアタック!!」

「う……うわああああああ!!!」

セキュリティ LP:4000→1300→0

「…次からは、ロジェにもっと良いカードを作ってもらうことね。」

55 ◆W.sgopFg5E:2016/03/19(土) 20:57:25 ID:EOYZS7xE
「私は、手札から魔法カード《炎熱伝導場》を発動。
この効果により、デッキから「ラヴァル」と名のついたモンスター2体を墓地へ送りますな。
私が墓地に送るのは、《ラヴァルのマグマ砲兵》と《ラヴァル炎火山の侍女》の2枚。」

「この瞬間、《ラヴァル炎火山の侍女》の効果が発動。
自分の墓地に《ラヴァル炎火山の侍女》以外の「ラヴァル」モンスターが存在し、
このカードが墓地へ送られた時、 デッキから更に「ラヴァル」モンスター1体を墓地へ送る事ができますな。
これにより、2枚目の《ラヴァル炎火山の侍女》を墓地に送りますな。」

「この場合でも《ラヴァル炎火山の侍女》の効果は発動。更に三枚目の《ラヴァル炎火山の侍女》を墓地に送りますな。」

「最後の《ラヴァル炎火山の侍女》の効果発動。デッキから《ラヴァル・ランスロッド》を墓地に送りますな。」

「続いて手札から《真炎の爆発》を発動。このカードは、私の墓地に存在する
守備力200の炎属性モンスターを可能な限り墓地から特殊召喚できる。
よって…私は只今墓地に送った、《ラヴァルのマグマ砲兵》、《ラヴァル・ランスロッド》、
そして、《ラヴァル炎火山の侍女》3体を墓地から特殊召喚しますな。」

「さて…お待たせしましたな。私は、レベル4の《ラヴァルのマグマ砲兵》に
レベル1の《ラヴァル炎火山の侍女》をチューニング!」

「…炎の民に崇められし龍神よ……その身に宿りし力を持って刃向かう者を焼き尽くせ!」

「シンクロ召喚! レベル5! 《ラヴァルバル・ドラゴン》!!」

「《ラヴァルバル・ドラゴン》のモンスター効果発動! これにより、墓地の「ラヴァル」モンスター2体を
デッキに戻すことで、相手フィールド上のカード1枚を持ち主の手札に戻せますな。
私の墓地の《ラヴァルのマグマ砲兵》と《ラヴァル炎火山の侍女》をデッキに戻し、
君の《ゴヨウ・キング》はエクストラデッキに戻りますな。」

「さて、もう少しお付き合いしてもらいますかな。私は、レベル6の《ラヴァル・ランスロッド》に
レベル1の《ラヴァル炎火山の侍女》をチューニング!」

「…機械天使の力を得し炎の戦士よ、その左腕に宿りし炎で眼前の敵を焼き尽くせ!」

「シンクロ召喚! レベル7! 《ラヴァル・ステライド》!!」

「《ラヴァル・ステライド》にはデメリットがありましてな。シンクロ召喚に成功した時、
私は手札を1枚墓地へ送らねばならぬのです。もっとも、これから倒される君には関係無い話ですがな。」

「おっと、まだ私は通常召喚を行っていませんでしたな。では、手札から《ラヴァル・キャノン》を召喚。」

「では…私は、レベル4の《ラヴァル・キャノン》にレベル1の《ラヴァル炎火山の侍女》をチューニング!」

「…二つの刃を持ちし炎の戦士よ……その双眸に映りし者全てを斬り裂け!」

「シンクロ召喚! レベル5! 《ラヴァル・ツインスレイヤー》!!」

「…これで合計攻撃力は7100……ふむ、少々やりすぎましたかな。
まあ、いいとしますかな。では、 《ラヴァルバル・ドラゴン》! 
《ラヴァル・ステライド》!《ラヴァル・ツインスレイヤー》! 3体でダイレクトアタック!!」

ボルドーの従える炎のモンスター3体が、一斉にセキュリティに襲いかかる。

セキュリティ LP:4000→0

「…これでは全くもってお話にならない、ですな議長?」

56 ◆W.sgopFg5E:2016/03/19(土) 21:03:33 ID:EOYZS7xE
「はい。ロジェが長官になってから、セキュリティもどれほど強くなったのか、
少々楽しみにしていたのじゃが、どうやら期待はずれだったようじゃの。」

いつもの笑顔のホワイト議長だが、心なしか声は冷たく聞こえる。

「それではわしのターン、ドロー。手札から魔法カード、《ソーラー・エクスチェンジ》を発動。
手札から《ライトロード・シーフ ライニャン》を墓地に送り、デッキからカードを2枚ドロー。
その後は、わしのデッキの上からカードを2枚墓地へ送る。」

「…ふむ。今墓地に落ちた《ライトロード・ビースト ウォルフ》の効果が発動するようじゃな。
このカードがデッキから墓地へ送られた時に、このカードを墓地から特殊召喚するのじゃ。
さあ、来なさい。」

《ライトロード・ビースト ウォルフ》
効果モンスター
星4/光属性/獣戦士族/攻2100/守 300

「…ほっほっほ。そしてわしは、《ライトロード・サモナー ルミナス》を召喚。」

《ライトロード・サモナー ルミナス》
効果モンスター
星3/光属性/魔法使い族/攻1000/守1000

「《ライトロード・サモナー ルミナス》の効果、手札を1枚捨てることで
墓地から《ライトロード・アサシン ライデン》を特殊召喚。」

《ライトロード・アサシン ライデン》
チューナー・効果モンスター
星4/光属性/戦士族/攻1700/守1000
「さてさて……わしは、レベル3の《ライトロード・サモナー ルミナス》に
レベル4の《ライトロード・アサシン ライデン》をチューニング! 」

「…正義を掲げし伝説の守護天使よ……英雄の魂を従え、悪を滅ぼすべく降臨せよ!!」

「シンクロ召喚! レベル7! 《ライトロード・アーク ミカエル》!!」

《ライトロード・アーク ミカエル》
シンクロ・効果モンスター
星7/光属性/ドラゴン族/攻2600/守2000

「《ライトロード・アーク ミカエル》の効果発動じゃ。
これにより、わしのライフ1000ポイントと引き換えに、
君の《ゴヨウ・ガーディアン》はゲームから除外されるのう。」  

「では…ガラ空きの君に、直接攻撃をお見舞いしようかの。
《ライトロード・ビースト ウォルフ》、《ライトロード・アーク ミカエル》、
やってしまいなさい…ほっほっほ。」

光の獣とそれを従えし天使の攻撃が、セキュリティを襲う。

セキュリティ LP:4000→0

57 ◆W.sgopFg5E:2016/03/19(土) 21:08:41 ID:EOYZS7xE
「…ふむ。大したことは………ん?」

そこでホワイト議長が目にしたのは、自分達が倒したセキュリティ達が再びゾンビのように立ち上がる光景。

 「…逃がすな」  「捕らえろ…」   「外に出すな…」    「捕まえろ…」
「戦え…」 「…殲滅しろ」    「デュエル…」  「戦う…」  「鎮圧せよ…」
「手段は……」 「…問わない」 「暴徒どもを……」 「捕まえろ…」 「……排除…」
  「許されない…」 「勝利…」 「絶対に…」 「タイミング…」「逃すな……」
「…束縛」  「……逮捕」 「……捕縛」  「拘束……」

「「奴」」 「「ら」」 「「を」」 「「デ」」 「「ュ」」 「「エ」」 「「ル」」 「「で」」

「「拘」」「「束」」「「せ」」「「よ」」



「…どうやら、まだやる気のようですな。」

「操り人形の踊りは、すでに見飽きたのだがな……」 

「とはいえ、人形の処理には少し手間がかかりすぎますわね。」

「…ならば、一人ずつライフを0にするのではなく、
全体破壊効果で一息に吹き飛ばすしかない、ですな? 議長。」


「はい。そして、その仕事はわしが請け負います。
みなさん、衝撃に備えてくれますかな。」

議長がデュエルディスクを構え直す。


「リバースカードオープン!《閃光のイリュージョン》!
これにより、墓地の《ライトロード・アサシン ライデン》を特殊召喚しますな。」

「さらにもう1枚のリバースカード、《ライトロードの裁き》を発動。
この後、このカードはわしのデッキの1番上に置かれるのう。」

「さて、ここで《ライトロード・アサシン ライデン》の効果発動。
わしのデッキの上からカードを2枚墓地へ送る。
この時、落としたカードに「ライトロード」モンスターがいれば、
ライデンの攻撃力は上がるが、わしの狙いはそこではない。」

「この時、墓地に送られた《ライトロードの裁き》の効果。
ウォルフと同じく、このカードがデッキから墓地へ送られた時に発動。
わしはデッキから、《裁きの龍》を手札に加える。」

「…このモンスターは、墓地に「ライトロード」モンスターが
4種類以上の場合のみ特殊召喚できる。
わしの墓地には、《ライトロード・シーフ ライニャン》、《ライトロード・ドルイド オルクス》
《ライトロード・パラディン ジェイン》、《ライトロード・サモナー ルミナス》がおる。
……条件は整った!」

「さあ、今こそ神判の時!  現れなさい! 《裁きの龍》!!!」

《裁きの龍》
効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2600

「《裁きの龍》の効果……それは、我が身のライフ1000と引き換えに
このカード以外のフィールド上のカードを全て破壊すること……。」

「では……全てを白に染めなさい! 《裁きの龍》! 『ライト・オブ・ジャッジメント』!! 」

議長の声と共に龍が咆哮し、そこから発する光によって空間が白に染められた。

58 ◆W.sgopFg5E:2016/03/19(土) 21:12:19 ID:EOYZS7xE
『トップスもコモンズも、今だけは争いをやめて俺の言うことに耳を傾けてほしい!
俺は今から、ジャック・アトラスとフレンドシップカップの決勝戦をやる!』

画面の向こうでそう宣言する遊矢に、ロジェ長官は苦い顔をして叫ぶ。

「戒厳令下に私の許可なく、勝手な真似は許さん!
その決勝戦は無効だ!」

「それはどうかのう?」

長官の前に、新たなモニタが現れる。

「あなたの指揮権は、すでに停止しておるはずじゃがのう。
よって、戒厳令こそ無効だと我々評議会は考えるが、いかがかの?」

そう言い放つ議長に、長官はますます苦い顔になる。

「老ぼれどもが…この期に及んでも
まだ権威をかざして私に楯つくつもりか!」

吠えるロジェ長官に対し、議長は微笑む。

「…この言い方は気に入らないようじゃの。
なら、行政評議会議長としてではなく、一人の『決闘者』として
言わせてもらおうかの。」

議長の表情が変わる。

「二人のデュエリストが、己の魂をかけたデュエルを行おうとしておる。
その二人の気持ちを蔑ろにし、自らの権威を盾にデュエルを無理やり中止させるなど
馬鹿げた真似は許すわけにはいかないのう…。」

一転して雰囲気の変わった議長に、長官は思わず怯む。

「もし、貴方がどうしても自分の思い通りに進めたいと子供じみた望みを掲げるのであれば、
貴方自身がデュエルで貫き通してみればよいではないのかな?
わしのことが目障りだというのなら、わしはいつでも相手をしても構わんがのう。
もっとも、貴方のような小童に負ける気はさらさらないがのう。」

そう言って、ホワイト議長は不敵に笑った。

59 ◆W.sgopFg5E:2016/03/19(土) 21:14:44 ID:EOYZS7xE
以上となります。ご覧いただきありがとうございました。
少し改行ミスがあって申し訳ございません。
正直OPであんなカッコイイ位置陣取ってる評議会はデュエルぐらいしてもいいと思った。

60名無しの決闘者:2016/03/19(土) 22:17:27 ID:0Sgtdhmo
乙ですな、議長?
かっこよかった

61名無しの決闘者:2016/03/19(土) 22:48:46 ID:GRofozeo
乙ー
議長にはライロが恐ろしく似合ってるな。
他の評議会はともかく議長、あとロジェはデュエルする回あってもよかったんじゃないかな。

62GO!三郎:2016/03/21(月) 22:59:55 ID:h3tPyUtM
Ⅳ「兄貴、今帰ったぜ」

Ⅴ「Ⅳ、遅かったな」

Ⅳ「ああ、少し熱くなっちまってな、エキシビションで入念にファンサービスしてたら長引いちまったよ、兄貴達はまた研究か?」

Ⅴ「ああ、本来相容れぬ存在のバリアン世界とアストラル世界が一つとなった今、何も問題が起きないとは考えにくいからな、もしもの時の為にも常に研究は続けなくては」

Ⅳ「そうかい、まぁ頑張ってくれよ」

カイト「クリス、親父の持っているバリアン世界に関する資料、持ってきたぞ」

Ⅴ「ああ、カイト。そこに置いておいてくれ」

Ⅳ「なんだ、カイトも居たのか」

カイト「Ⅳ、帰ってたのか」

Ⅳ「ああ」

カイト「・・・・・・・」

Ⅳ「・・・・・・・」

カイト「そういえばクリス、親父の部屋を漁っていたらアストラル世界の研究資料も見つけたんだ」

Ⅴ「ほう、ドクター・フェイカーはアストラル世界についても調べていたのか」

カイト「ただ量が多くてな、運ぶのを手伝ってくれるか?」

Ⅴ「分かった。Ⅳ、私は今日も徹夜になりそうだ、疲れてるだろうしお前は先に休んだらどうだ?」

Ⅳ「ああ・・・・・・」

63GO!三郎:2016/03/21(月) 23:00:38 ID:h3tPyUtM
Ⅳ(やっぱり、カイトの奴とはなんか会話が続かねぇ・・・・・まぁ色々とひでぇ事してきたからな・・・・・)

Ⅳ(だが思えば、俺は凌牙には一応あやまったがカイトには何一つ詫びを入れてなかったな、まさかまだ怒ってんのか?)

Ⅳ(今からでも謝るか?いや、だが完全にタイミング逃してて言いづれぇよな・・・・・そもそもカイトが俺の事許してねぇのかどうかもわかんねぇし・・・・・)

Ⅳ「・・・・・・・・・」

64GO!三郎:2016/03/21(月) 23:01:18 ID:h3tPyUtM
マクド○ルド

遊馬「いっただきまーす!いやー悪いなⅣ、ホントに奢ってもらっていいのか?」

Ⅳ「ああ、なんやかんやお前にも世話になってるしな、気にすんな」

遊馬「じゃあ遠慮なく!でも珍しいな、Ⅳが俺に話なんて」

Ⅳ「まぁ、大した事じゃねぇんだがよ・・・・・遊馬は謝るタイミングを逃した時ってどうしてるよ?」

遊馬「あー、俺もうⅣが何考えてんのか分かったぜ!」

Ⅳ「何っ!?」

遊馬「別に謝るのにタイミング逃すなんて無いだろ、良い事だと思うぜ、悪いと思ってるなら今からでも謝ってスッキリさせようって!」

Ⅳ(コイツ、相変わらずバカのクセに人の気持ちだけは妙に見透かしやがる、だがまぁ正直察してくれるのはありがたいぜ、説明する手間も省ける)

遊馬(Ⅳ、やっぱりなんだかんだで妹シャークの事気にしてたんだな、でも今からでもちゃんと謝ろうなんて、やっぱⅣって良い奴じゃん!)

65GO!三郎:2016/03/21(月) 23:01:49 ID:h3tPyUtM
Ⅳ「分かってるなら話が早い。単刀直入に聞く、アイツはまだ怒ってんのか?」

遊馬「いやー別に怒ってる感じは無いけどな」

Ⅳ「ホントか?だが全く怒ってないって事はねぇんじゃねぇか?俺がアイツに何したかお前だって良く知ってるだろ、多少なりとも嫌われてるとは思うが・・・・・」

遊馬「嫌ってんのかな?正直もう真月とも大分打ち解けてるし、Ⅳの事も許してくれてると思うけどな」

Ⅳ「真月?ベクターってアイツになんかしてたか?多方にわたって良からぬ事してる奴なのは知ってるが、案外アイツにはノータッチだった気が・・・」

遊馬「何言ってんだよ、アイツ一度真月に兄妹一緒に殺されてるんだぜ?」

Ⅳ「マジか!?」

Ⅳ(て事はカイトが月で死んだのはベクターが仕組んだ事だったのか?思ってた以上にゲスい奴だな)

Ⅳ「だが俺だってあの兄弟には随分とひでぇ事してきちまったからな・・・・・」

遊馬「まぁ確かに二人とも仲良いし、怒るのは自分より兄妹を傷つけられた時だもんな」

Ⅳ「ああ、未だに風呂も一緒に入ってるらしいからな」

遊馬「ブーーーーーーッ!!」

66GO!三郎:2016/03/21(月) 23:02:42 ID:h3tPyUtM
Ⅳ「なっ!?テメェ何してやがる!俺のナゲットがコーラまみれじゃねぇか!!」

遊馬「ゲホッゴホッ!わ、わりぃ・・・びっくりしてつい・・・・・」

Ⅳ「何をそんなに驚いてんだ」

遊馬「驚くだろ!?仲良いっつっても一緒に風呂って・・・・・」

Ⅳ「確かにあの歳で兄弟一緒ってのは中々ねぇとは思うがな、俺なら兄貴やⅢと風呂なんて絶対無理だしよ」

遊馬「そんなのレベルが違うだろ!俺だって姉ちゃんと風呂なんて入ってねぇよ!」

Ⅳ「馬鹿か!姉だの妹だのと一緒に入ってたら俺だってドン引きしてるっての!」

遊馬「いやアイツ妹じゃねーかよ!」

Ⅳ「は?何言ってんだ、兄と弟だろうが!」

遊馬「えっ・・・・・」

遊馬(弟?なんだ、妹シャークって女じゃねぇのか?確かに気が強くて男勝りだけと・・・・・)

67GO!三郎:2016/03/21(月) 23:03:46 ID:h3tPyUtM
遊馬「ほ、本当に弟・・・っていうか、男なのか?」

Ⅳ「男に決まってんだろ、まさか今まで女と思ってたのか?」

遊馬「だ、だってパッと見は女じゃん!」

Ⅳ「ああ・・・・・確かにちょい中性的かもな、だがアイツは正真正銘男だぞ、カイトと一緒に男子トイレとか入ってたしよ」

遊馬「マジで!?えっ、ていうかじゃあカイトも知ってんの!?」

Ⅳ「アイツが知らねぇ訳ねーだろ!さっきから何言ってんだ?」

遊馬(マジかよ・・・もしかして知らなかったの俺だけ?俺だけずっと女と思ってたのか?でもまさかそんな・・・・・・・いや、ひょっとして妹シャークとかイモシャって呼ぶたび怒ってたのって・・・・・)

遊馬「・・・・・そっか、アイツ・・・・・男だったんだな」

Ⅳ「そうだよ、てかマジで知らなかったのか?」

遊馬「うん・・・ずっと女だと思ってた。私とかですわとか言ってたし・・・・・」

Ⅳ「いや、言ってねーだろ」

遊馬「ありがとなⅣ、お前が言ってくれなかったら、俺ずっと勘違いしたままだったよ・・・・・俺、アイツに謝ってくる!今まで妹と思っててゴメンって!」

Ⅳ「あっ、おい!ちょっと待てよ!俺の悩みがまだ解決してねぇだろ!・・・・・・・行っちまいやがった」

Ⅳ「ったく、しょうがねぇな・・・・・だがそうだな、このまま何もしねぇよりは、謝ってスッキリさせた方がいいかもな・・・・・カイトの奴、今度飯にでも誘ってみるか」

Ⅳ「それにしても遊馬、ハルトを女だと思ってたとはな・・・・・」

68GO!三郎:2016/03/21(月) 23:05:26 ID:h3tPyUtM
神代邸

璃緒「あら遊馬、いらっしゃい。凌牙なら今ドルベ達と出かけて・・・・・」

遊馬「璃緒・・・俺、お前に言わなきゃいけない事があるんだ」

璃緒「えっ・・・・・ど、どうしたの遊馬、そんなに真剣な顔してらしくもない。それに・・・り、璃緒って、いつも妹シャークとか呼んでるのに・・・・・」

遊馬「ああ、もう妹シャークなんて呼ばねぇよ」

璃緒(遊馬、ホントにどうしたの?こんなに改まって・・・・・遊馬には小鳥さんがいるはず・・・・・って何を考えてるの私は!?)

遊馬「璃緒!」

璃緒「は、はい!」

璃緒(ま、間違いありませんわ!今まで何人も見てきた、この男子の真剣な眼差しは・・・・・コ、コクハ・・・)

遊馬「ゴメン!」

璃緒「・・・・・えっ?」

遊馬「俺、今までずっと勘違いしてた!お前の事、女だと思ってたんだ!」

璃緒「・・・勘違い?」

遊馬「Ⅳから聞いたよ、お前が本当は男だったんだって。でも俺、見た目とかで勝手に女だと思ってた。そりゃ妹シャークとかイモシャとか呼んだら怒るよな、本当は弟だったんだから」

璃緒「いや、あなた何を言ってるの?私は・・・・・」

遊馬「でももう分かったから!男だからってお前が俺の大事な仲間だって事は変わらねぇ!これからもよろしくな!」

璃緒「だから私は!」

遊馬「よしっ、弟シャーク!記念に一緒に銭湯で背中流し合おうぜ!」

その後、帰ってきたシャーク達により庭で璃緒にフルボッコにされた遊馬が発見されたのだった・・・・・

69GO!三郎:2016/03/21(月) 23:06:12 ID:h3tPyUtM
終わりです、無言の投下になってしまって申しわけありません

70名無しの決闘者:2016/03/22(火) 19:57:41 ID:6CiCn6GU
スゲワロタ

71名無しの決闘者:2016/03/23(水) 11:38:42 ID:QDNnUols
乙。面白かったw

72名無しの決闘者:2016/03/23(水) 12:57:21 ID:XDkOW98w
この後Ⅳがとばっちり受けるのが目に見える。

73名無しの決闘者:2016/03/23(水) 17:02:48 ID:5olo90io
Ⅴ「Ⅲ・・・私たちも一緒に風呂に入ろう・・・」

74名無しの決闘者:2016/03/27(日) 00:43:23 ID:zCrqc2mU
確実に存在する…アンジャッシュ次元も

75名無しの決闘者:2016/03/29(火) 23:15:19 ID:NdeYG.OQ
ここってOCGのキャラクターでもいいのかな?

76名無しの決闘者:2016/03/30(水) 11:22:51 ID:18b1DX4k
大丈夫よ

77ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:38:36 ID:OpOqeqNg

投下します。

璃緒「のんびりしましょう♪」

78ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:39:55 ID:OpOqeqNg

休日・神代家……

璃緒(今日は朝から凌牙もドルベも出掛けてます)

璃緒(帰って来るのは夕方らしいのでそれまで家には私1人です)

璃緒(最初は私も外に出ようかと考えたけど、思えば最近は色々ドタバタしていてゆっくり休む暇も無かった気がします。だから――)

璃緒「今日は1日家でのんびりしましょう♪」←ジャージ&メガネ装備

璃緒「あーやっぱりジャージは楽ですわ〜。普段からこの恰好で居たいけど流石に凌牙やドルベの前ではこんな姿出来ませんものね〜」ゴロゴロットン

璃緒「ふふっ、今日は思う存分だらだら過ごさせて貰いますわよ!!」(*^-゚)vィェィ♪

79ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:40:59 ID:OpOqeqNg

居間……

<コレシュフノカン!!

璃緒(お菓子とコーラをお供に観るドラマはやはり最高ね)ポテチモグモグ

璃緒(そういえばそろそろお昼ですわね。何時もの休日なら凌牙やドルベにお昼ご飯を用意してあげる時間ですけど)

璃緒(今日は2人も居ないし、私はもうお菓子でお腹いっぱい。お昼を作る必要も無くだらだら過ごせます)

璃緒(ああ、私今世界で一番贅沢な休日を過ごしてますわ……っと、ドラマの録画終わっちゃいましたわね)

璃緒「何か面白い番組は……う〜ん、これといってありませんわね」リモコンポチポチ

璃緒「こんな事なら昨日の内にDVDでも借りておくべきだったかしら……ふぁ〜」

80ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:42:06 ID:OpOqeqNg

璃緒(う〜ん、お菓子でお腹いっぱいになったせいか少し眠たくなりましたわね)オメメゴシゴシ

璃緒(まだ2人が帰って来るまで時間ありますし、ちょっとだけお昼寝でもしようかしら?)

璃緒(うん、それが良いですわね。こんな時間に堂々とお昼寝なんて久しぶりだし)

璃緒「そうと決まればクッションを置いてと……ふふっ、気分はのび太君ですわね」

璃緒「ではしばしおやすみなさい〜♪」

璃緒「Zzz……」

81ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:44:12 ID:OpOqeqNg

…………

<ピンポーン

璃緒「むにゃむにゃ……お猿さん……二度と帰って来ないで……むにゃむにゃ……」

<ピンポーンピンポーン

璃緒「う〜ん、五月蠅いわね……人がせっかく気持ちよく寝てるっていうのに……」

<ピンポーンピンポーンピンポーン

璃緒「はいはい、出ますわよ。だからそんなに何度もチャイムを……あれ?」

璃緒(おかしいわね? 何だか外が薄暗い様な気がしますわ)

璃緒(えっと、私一体どれくらい寝ていたのかしら? 何だかとても嫌な予感が……)

凌牙『おーい、璃緒ー! 居ないのかー?』←外から

璃緒「!」ビックリボー

82ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:45:26 ID:OpOqeqNg

璃緒(え? ちょ? 凌牙帰って来ちゃったの!?)

璃緒(そ、そんな……ちょっとだけのつもりだったのに夕方までぐっすり寝てたなんて……ど、どうしましょう?)アタフタキオン

璃緒(とにかくこんな恰好ではとても出れませんわ! 一先ず居留守を使って自分の部屋に行かなくては!)

璃緒(ああ、テーブルの上にお菓子もコーラも出しっぱなし! これも急いで片づけませんと!!)ドタバタキオン

凌牙『何だよ、出かけてるのか……まあ鍵は持ってるから良いけど』ガチャガチャ

璃緒「!?」

ドアガチャ!

83ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:46:40 ID:OpOqeqNg

凌牙「家の中も真っ暗だな。やっぱり出かけてるのか、あいつ」

凌牙「とりあえず遠慮せず上がれよ。まあお前に遠慮なんて言葉は皆無だろうけど」

IV「――失敬な奴だな。これでも一流の紳士に相応しいマナーと常識は兼ね備えているつもりですよ」フフン

凌牙「黙れ猫かぶり似非紳士。お前がそういう事言うと胡散臭いんだよ」

…………

璃緒「はぁはぁ……(汗」←コーラとお菓子を抱えてる

璃緒(思わず隣の部屋に逃げ込んでしまいましたが……何でトーマスまで居るのよ!?)

84ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:48:38 ID:OpOqeqNg

IV「しかしまさかお前の方から家に誘ってくれるなんて正直思わなかったぜ」

凌牙「最近ドルベが色々と世話になってるらしいからな。別にその礼って訳じゃねえけど……あ、飲み物は水道水で良いか?」

IV「贅沢言うつもりはねえが一番のファンなら飲み物ももう少し良いサービスくれよ。それにしても相変わらず綺麗な部屋だな」

凌牙「璃緒が綺麗好きだからな。毎日時間掛けて掃除してるし」

IV「ふ〜ん……あれ、でもソファーだけ少し乱れてるな。クッションも少し潰れてるし」

璃緒(そこはさっきまで私が寝ていたからで! 普段は綺麗なの! もっと綺麗なのよトーマス!!)

85ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:49:57 ID:OpOqeqNg

凌牙「本当だな。何かテーブルも少し汚れてる様な……珍しいな」

IV「お前らが居ないのを良い事に家でだらけてたんじゃねえのか?」

凌牙「あーあり得るな。あいつ真面目に見えて意外とズボラな所もあるし」

璃緒(ちょっと、トーマスに何言ってんのよ凌牙!?)

凌牙「きっと今日も居間でだらだらしながら『贅沢な休日ですわ』とかのたまっていたに違いないぜ」

IV「何だよそれ、小さい贅沢だな」アハハ

璃緒「〜〜〜!」グヌヌ←必死に飛び出して文句言いたいのを我慢してる

86ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:51:48 ID:OpOqeqNg

璃緒(後で覚えておきなさいよ凌牙……とにかく今はこの恰好をどうにかしないといけませんわね)

璃緒(その為には私の部屋に戻る必要があるけどこの部屋から2階に行くにはどうしても居間を通らなければいけません)

璃緒(凌牙とトーマスが何とか居間から離れてくれたら良いんですけど……もう、早く凌牙の部屋に行くとかしてよ!)

IV「ん、凌牙。このDVDは何だ?」

璃緒(あ、それはお昼に私が観てたDVD……!)

凌牙「ああ、それ多分璃緒がドラマを録画した奴だ。刑事物か何かだったと思うが……観るか?」

IV「面白そうだな。せっかくだし観させて貰うぜ」

璃緒(うわ〜、これでますますあの2人はあの場から動かなくなりますわ〜……)

87ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:53:42 ID:OpOqeqNg

璃緒(どうしましょう? いっそ窓から外に出ましょうかしら? それで壁をよじ登って2階に……)

璃緒(いやいや、もしそんな所をご近所さんに見られたら大恥ですわ。落ち着きなさい、心を落ち着かせるのよ神代璃緒)ヒッヒッフー

璃緒(そもそも無理に動く必要もありませんわ。ちょっと辛いけど2人が居なくなるまでここでジッとするのも1つの手……)

凌牙「茶菓子切れてんのかよ……あ、そういえば隣の部屋に買い溜めしたポテチとかあったな」

璃緒「!?」

凌牙「おい、IV。俺ちょっとポテチ取って来るからその間にDVDセット頼むわ」

IV「それくらいのファンサービスお安い御用だ。だがコンソメ味はあるんだろうな?」

璃緒(どどどどどうしよう? 凌牙がこっちに来ちゃう!?)オロオロットン

88ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:54:35 ID:OpOqeqNg

ドアガチャ

凌牙「えっと、電気、電気っと……」ポチッ

ピカッ!

凌牙「確かそこの段ボール箱に……ん?」パリッ

凌牙(これは、ポテチの欠片? 何でこんなもんが床に……ってあれ?)



璃緒「…………」←カーテンの後ろに隠れてる



凌牙(……気のせいか? 何だかあそこのカーテンが妙に膨らんでいるような?)

璃緒(あーもう! 何で私がクロックタワーごっこみたいな真似しないといけませんのよ!!)

89ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:55:28 ID:OpOqeqNg

凌牙「んー……?」ジー

璃緒(あー視線を感じる! やっぱりこの隠れ場所は無理がありましたわ!)

凌牙「…………」トコトコ

璃緒(ち、近づいてる! もう無理、ばれちゃう! 神代璃緒、万事休すですわ!!)ドキドキング



IV「おーい、凌牙ー! ちょっと来てくれねえか!!」

凌牙&璃緒「!」

90ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:56:10 ID:OpOqeqNg

凌牙「どうしたー?」

IV「いや、DVDが再生されねえんだよ。ちょっと見てくれねえか?」

凌牙「分かった。すぐ行く」トコトコ

璃緒(足音が遠ざかっていく……た、助かりましたわ)ホッ

凌牙「何だよお前。プロの癖に再生のやり方も知らねえのかよ」ヤレヤレクス

IV「プロは関係ねえだろ。仕方ねーだろ、ウチと機械が違うんだから」

璃緒(2人ともDVDの再生に集中してますわ……よし、今の内に!)ダッ

凌牙「ん?」クルッ

91ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:57:53 ID:OpOqeqNg

IV「どうした?」

凌牙「いや、今後ろの方で足音が聞こえた様な?」

IV「気のせいだろ。それより早く再生してくれよ凌牙ー」

凌牙「そんな強請る様な声を出すな、気色悪い」

…………

脱衣所……

璃緒(ふぅ……一気に2階まで行くはずでしたが凌牙の視線を感じて思わずここに飛び込んでしまいましたわ)

璃緒(物音を立てない様にしたつもりでしたけど……この調子だとまた廊下に戻るのも難しそうですわね)ウーン

璃緒(いえ、待ちなさい……もしかして!)ガサガサ

璃緒(しめたわ! 洗濯機を回す前に寝たからまだ籠に服が入ってる!!)

璃緒(少し皺になってるけどジャージ姿よりはマシですわ! 一先ずこの服に着替えましょう!!)ガサゴソ

92ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:58:41 ID:OpOqeqNg

<〜♪

凌牙「ほら、再生したぞ」

IV「お、良いね〜……っと、せっかく再生して貰った所悪いけどちょっとトイレ借りていいか?」

凌牙「別に良いが場所分かるか?」

IV「何度かこの家には来てるからな。あ、ドラマは勝手に観ずに一時停止しとけよ」

凌牙「保証は出来ねえな」

IV「そこはしてくれよ。たくっ」

IV(えっと、確かトイレはこの先……ん?)

IV(あれ、何でこの部屋の電気点けっぱなしなんだ?)

93ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 20:59:52 ID:OpOqeqNg

IV(ここは確か脱衣所、だっけ? 今は凌牙と俺しか居ないはずだよな?)

IV(という事は消し忘れか……仕方ねえ、ファンサービスで消しといてやるか)ドアガラッ



璃緒「え?」←下着姿

IV「は?」



璃緒「…………」

IV「…………」

璃緒「きゃあああああああああああああ!?!?///」

IV「うわあああああああああああああ!?!?」

94ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 21:00:39 ID:OpOqeqNg

璃緒「いやあああああ!!! きゃああああああああああ!?!?///」

IV「なななな何でお前がここに!? てかその恰好は……と、とにかく黙れ! そんなに騒ぐな!!」

璃緒「いいから見ないで! あっちに行ってよ!!///」

IV「わ、分かった! す、すぐに出て行く……って、うわっ!?」ズルッ

璃緒「え? きゃあ!!」

ドンガラガッシャーン!!

凌牙「――お、おい! 今璃緒の悲鳴が聞こえなかったか? それに何かが倒れる音も……!?」バッ



IV&璃緒「…………」←下着姿の璃緒をIVが押し倒してる図



凌牙「」

95ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 21:02:45 ID:OpOqeqNg

IV「くっ、何で足元にジャージが……お、おい! 涙目で俺を睨むな! わざとじゃないんだ、璃緒!!」

IV「って、凌牙!? お前何時の間に……違う! これは違うぞ! 俺は断じてお前の妹に手を出した訳じゃねえ!!」

IV「これは不幸な事故なんだ! だからまずは冷静になって話し合おう!!」

IV「おい、何で笑ってんだ? その笑顔怖いからやめろ! えっ、何それ? もしかして鉄パイプ? 何でそんなものが家にあるの! 怖いよこの家!?」

IV「やめて! 確かに俺には前科はある! だが今回は本当に、本当に俺何も悪く無いんだって! だから落ち着いてみんなでドラマ観よう! 仲良く平和な未来を築こう! ちょ、誰か助け……ああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

ドス! ガスッ! グチャ!

96ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 21:04:17 ID:OpOqeqNg

…………

ドルベ(ミザエルやハルトと人生ゲームで遊んでいたらこんな時間になってしまった)

ドルベ「しかし楽しかったな。今度はナッシュやメラグも誘ってみんなで遊ぼう……ん?」



ボロ雑巾と化したIV「」



ドルベ(玄関の前に謎の物体が……しかし何処かで見た様な?)

ドルベ「…………」

ボロ雑巾と化したIV「」

ドルベ「……まあいいか。ただいまー! メラグー今日の夕飯は何だー?」ドアガチャ

ドアバタン!

ボロ雑巾と化したIV「」

<おわり>

97ビックリボー ◆6lM76zkyEU:2016/04/09(土) 21:04:49 ID:OpOqeqNg

読んでくれた人ありがとうございました。

98名無しの決闘者:2016/04/09(土) 22:10:15 ID:6rnHndKg
おもしろかった乙です。

99名無しの決闘者:2016/04/09(土) 22:15:26 ID:/lqLl7BA
乙です
夢にまで見るとは、猿はやはり罪深い…

100名無しの決闘者:2016/04/09(土) 22:17:05 ID:arcORrJk
乙。端々から海底ファミリーレストランを感じる。


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