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ゲーム評価inポケパー

90名無しさん、君に決めた!:2004/05/04(火) 20:30
  【あっぱれ!ゲートボール:PCE:SPT:ハドソン】
  世にも珍しいゲートボールのゲーム化です。実は日本発祥のゲートボール。競技人口が600万を数えるとはいえ、高齢者のスポーツだというのが一般的な認識でしょう。地面に置かれたボールをスティックで打つだけという運動量の少なさから、公園なんかで爺さん婆さん集まってプレイしている光景はほのぼのの代名詞に見えたものです。
  なぜ見えたと過去形なのかというと、本作をプレイすることで、ゲートボールのルールを知ってしまった今では、とてもほのぼのなどと言えない体になってしまったからです。ルールを知らない世代には人畜無害とか牧歌的といったイメージを持たれがちなゲートボール。その恐るべきルールとはこうです(要約)。

⑴コートには第一,第二,第三のみっつのゲートがあります。
⑵ボールを打ち、これらのゲートを決められた方向からくぐらせた後、ゴールポールに当てるとあがりです。
⑶1チーム5人があがるか、制限時間を超えるとゲームセット。
  ここまではまぁほのぼのでしょう。ゲートボールを眺めたことしかない筆者のような人間は“ゲートをくぐる方向に制限がある”とか“ゲートボールにはあがりがある”という事実に「へぇ」と言わされますが、特に心を掻き毟るような内容ではありません。問題はここからです。
⑷打ったボールがコート上の他のボールに接触すると、そのボールに対してスパークショットを行えます。
⑸スパークショットとは要するにタッチしたボールを好きな所に打てるということです。
⑹スパークショットは敵のボール,味方のボールを問わず行えます。
  そう、これを利用して味方のボールは有利な位置へ、敵のボールは不利な位置へ打ってしまえるのです。さあ、ルールが急に血生臭くなってきました! 敵のボールが密集してる地点に自分のボールを送り込み、ゲート通過を狙って好位置につけている生意気な敵のボールをコート外へ叩き出しても、全くの合法なのです。

  事実コンピュータ操る敵チームはこの戦法を1秒のためらいもなく使ってきます。打ち出されたプレイヤーはボールを辺鄙な位置から再び打ち入れることしかできず、このときにゲートを通過したり、他のボールにタッチしても認められないという、えらく不利な状況に追い込まれてしまいます。とんでもないコンピュータです。
  コート外に打ち出された状態で苦しんでると、ふとある考えがひらめきました。「こっちもやり返せばいいんだ!」さあ、ゲートボールのダークサイドに魅入られた暗黒の戦士の誕生です。もうどんどん敵のボールにタッチして叩き出してやります。なんといっても合法なんですから、ガンガン妨害に走ります。ボールを叩き出された下等なクソどもが、復帰に四苦八苦してやがります。ウケケケケケケケケケケケケケケ!
  ゲートボールがほのぼのだなんて…。私はまちがってました。無知に過ぎました。ポケモンの一撃論争に勝るとも劣らないダークさ。きっと我々が運ゲー技で喧嘩するように、爺さん婆さんもトラブってるに違いありません。根拠はないけど、こんなルールでもめないのは聖人君子だけでしょう。極端な話、ゲート通過を狙わずに敵ボールが来そうな場所でゲリラの如くアンブッシュをかけ、妨害に魂を削るのも戦術のうちなのです。

  とまあ、競技人口のわりにマイナーなゲートボールのルールをこと細かに解説してくれて、初心者でもすぐ遊べる仕様になっているあたりはプロの仕事です。練習モードも充実しており、ゲームをやる世代に馴染みの薄いゲートボールを、しっかり理解してもらおうとする志の高さが泣かせます。こうも徹底してると「なんでゲートボールなの?」なんて野暮な疑問は脳内から吹っ飛んでしまいます。
  キャラは大半が高齢者ですが、かろうじて60代以下のチームを組めるようになっているので一安心(キャラのモチーフが岡本太郎やプレスリーや手塚治虫の七色いんこと対象年齢不明な点が気になりますが)。染色体XXのキャラは4人いますが、女性キャラは実質的に1人です。
  やればゲートボールへの認識が確実に変わるこのゲーム。妨害ALL OK! バーリトゥードも真っ青のこのルールのどこがほのぼので牧歌的なのでしょうか。あなたの家の爺さん婆さんは知らぬ間にこんな過酷なルールに血潮を滾らせていたのです。


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