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【帰・第04回】月の光&クルセイズオブグランドクロス

1黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:17:06 ID:???
フレデリック「そういや前回は、『幸運のお守り』が1000spで売れるから、実質5000sp近い
        収入になったこととか。貴族や国王に借りを作りたくないと言いながら
        アリシアンは良いのかとか、ネタを入れ損ねてたな」
ベルモット「あの_お人好しなら恩を着せはしねーだろうが、実家の方は分からんからなぁ
       ゴロツキ雇って安く済ませようとしたら、かえって高く付いたたぁ良い寓話じゃねぇか」
クリスタル「フッフッフ、それだけ儂の活躍が衝撃的だったということよ」
ダッカード「(と言うかラスボスの異様な強さに、リプ主が割りとテンパってただけ……)」
https://i.imgur.com/OkjzXLy.png


そんな前回のログ(宝箱を置いたのは誰?&腐海に沈む村)はこちら
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/55867/1516465884/

冒険するのは帰ってきたこいつら
http://wikiwiki.jp/vipwirthyado/?%B2%AB%B6%E2%BC%F9%A4%F2%B5%E1%A4%E1%A4%C6_Py


前半のシナリオはこちら、村外れに出た怪物退治という、ありふれた(?)依頼です
https://i.imgur.com/cZwmGYF.png

2黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:18:22 ID:???
ダッカード「泉に出た、ということはその付近を住処にしているんじゃないかな?
       そうでなくても水飲み場って確率は高いね。それが人でも獣でも妖魔でも
       飲み水は安定して確保したいはずだよ(【Class:Ranger】)」
ベルモット「住処と出る場所に予想がつくなら、仕事自体は早く終わりそうだな……」
https://i.imgur.com/GF83ZQw.png

アリシアン「人的被害は、今のところ出ていないのね
       ……まずは怪物の正体を確かめる所からかしら」
クリスタル「定石じゃな。害か無害かも分からぬ相手に喧嘩を売り、要らぬ争いで危険を背負うのは
       賢い行動とは言えん。これで相手が変わった毛色の熊だったりしたら笑いものじゃ
       それ以上に相手が手に負えるモノかどうか、判断材料も欲しいからの」
エリーゼ「さすがに、こんな田舎の村にまで合成獣(キメラ)を投棄しに来る、アレな研究者は
      いないと思いたいわ。まあその場合でも追加報酬の約束は取り付けられたし
      あとは調査の結果次第ってとこね」
https://i.imgur.com/GUujRay.png

フレデリック「まあ、せっかくだし日が暮れる前に、森の方を一周り調べに行くとするか……
        民家は釣り竿を忘れた村人のものみたいだ、拾ったらここに届ければ良いんだな」
ベルモット「で、どっちから行く?」
アリシアン「そうね……前回は東から回ったから、西から行きましょうか」
https://i.imgur.com/m71mJcl.png

ダッカード「小川が流れてる、と言うことはこの上流が……」
エリーゼ「ビンゴっ! ここが件の泉ね、と言うことは多分この辺りに……あった!
      これを見つけに来たようなもんだから、もう帰っても良いんだけど」
ベルモット「噂の妖魔の姿はねぇな。まあ真っ昼間なら、妖魔や獣は逆に寝てる時間か
       足跡の一つもありゃ、追ってみるってのも面白いかも知れねぇけどな」
https://i.imgur.com/EUJLllw.png

3黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:19:27 ID:???
クリスタル「足跡を追うまでもなかったの……ダッカードの予想通り、近くに巣らしき洞窟があったわ
       喰らっておったという、獣の血痕も残っておる。この奥でまず間違いあるまい」
アリシアン「問題の妖魔の居場所が分かったのなら、すぐにでも突入したいところだけど……」
フレデリック「じきに日が暮れる。夜闇の中で妖魔の巣穴に潜るのはゾッとしないな
        地の利が向こうにあるのは避けられないなら、時の利くらいは押さえないと」
https://i.imgur.com/zSsDLig.png

エリーゼ「とは言え、このまま帰る気は無いんだけどね? 東側は未調査なんだから」
ダッカード「日が暮れると進みづらい獣道が二つ、森に小さな洞窟がいくつかあるそうだから
       それだと思う。本命は先刻の『食事跡』の先で間違いないと思うけど
       複数の巣穴を点々としている可能性は否定できない」
ベルモット「面倒くせぇ、全部調べりゃ良いだろ。他にも居るかも知れねぇんだし
       その場合は全部まとめて片付けなきゃいけねぇんだからな」
https://i.imgur.com/8OMbj0r.png

一通り森を調べたが、此処から先は翌日以降、日の出ている時でないと
調査できない場所ばかりなので、一行は一旦村へと戻ることに……

ベルモット「香草か。魚を包んで焼くのは良いが、なら魚もくれよ魚も」
エリーゼ「しまった! 返す前にあの小川で使っとけば、魚が釣れてたかも……?」
クリスタル「やれやれ……問題の妖魔の出た川で釣りとは、豪気なことじゃな」
https://i.imgur.com/ERIAG2o.png

アリシアン「満月か……」
ダッカード「ちょっと欠けてる、明日か明後日か……行ってみる?」
アリシアン「柳の下の二匹目のドジョウ狙いなのは、分かっているんだけどね」
ベルモット「ドジョウの夜釣りか、悪くねぇな。ちょうど魚も釣り損ねてたところだ
       大物(=妖魔)が掛かるか否か、竿の一本も出してみようぜ」
https://i.imgur.com/wtQzrcs.png

かくして一行は、夜に妖魔の姿が見られたという泉の近くで、暫し潜んで待つことに

4黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:20:29 ID:???
フレデリック「人間に姿を見られているから、来るかどうか五分五分だったが……来たか!」
クリスタル「予定通り、まずは様子見じゃぞ。得体のしれぬ相手に迂闊に飛びかかるのは無謀じゃ」
エリーゼ「体色や鳴き声が違うくらいならともかく、まず体型からして違うじゃないの
      これをホブゴブリンの変種とは、思えないわね……とは言え体格自体は同等程度
      膂力もその程度かつ、毒だの魔法だの妙な芸が無いなら、十分押し包んで倒せるはず」
https://i.imgur.com/ZE3EUON.png

ベルモット「七面倒臭ぇな、適当に不意打ちすれば……何してんだありゃ」
ダッカード「さあ? 山に自生してたコカの葉で、ラリってるとか?」
フレデリック「いやいやいや、そんなスラムのチンピラじゃあるまいし……」
アリシアン「ちょっと! そんなこと話し込んでる間に、逃げられてるんだけど!?」
ベルモット「……別にいいじゃねぇか、巣穴はもう割れてるんだぜ? コカっ葉でラリってるような
       チンピラ殴り倒してもつまらねぇし。どうせやるならシラフのときで構わねぇだろ」
https://i.imgur.com/pgCvqAo.png

かくして挙動不審な妖魔に逃げられた一行は、翌朝改めて森の奥の調査へと出発

エリーゼ「まずは南東の洞窟ね、ケチらず技能で調査……よし臨時収入ゲット!」
クリスタル「妖魔の痕跡自体が無いということは、仮宿でもないということか
       どうやら、行動半径はそう広くないようじゃの」
https://i.imgur.com/hJb29qo.png

エリーゼ「こっちの洞窟には何にも無しか、しけてるわねー」
ダッカード「妖魔だって、住んでもいない洞窟に光り物は溜め込まないよ」
アリシアン「つまり妖魔が潜んでいるのは、獣の血痕のあった先の洞窟だけということね
       妖魔が複数いるかも知れない危険は、問題の洞窟の広さ次第か……」
https://i.imgur.com/QbNKs0Q.png

5黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:21:42 ID:???
エリーゼ「さーて、本命の洞窟を調べに行く前に、昨日あの妖魔が姿を見せた泉を
      念のため調べとかないとね。もうスキルの回数が無いから、こういう時のために
      買っておいた、『解錠セット』で……あっ」
ダッカード「ネズミ(付帯能力)が邪魔で出しそこねるって、何やってるんだか
       しょうがないなぁ僕がやるよ、『月の長靴で』行動力を上げれば……あっ」
クリスタル「いったい何をやっとるんじゃお主らは、仕方ないのぅ儂がやる
       自信は無いが『語られざる物語』で行動力を上げれば行け……あっ」
ベルモット「本当に何やってるんだ、お前らは……」
エリーゼ「……素直に村まで戻って、一回寝て帰ってきたわ」
フレデリック「そして結局何も見つからないというのが、なんともはや」
https://i.imgur.com/V0s8y2u.png

アリシアン「気を取り直して! 本命の洞窟の探索よ、件の妖魔の姿は……居ない?
       まさか昨晩の、あの時点で気付かれてて、逃げ出したってこと?」
ベルモット「さあな……だが逃げ出したにしろ、飯を探しに出てるにしろ、身軽さを考えるなら
       問題の妖魔はアレ一匹で間違いねぇだろ。他に気になるとすりゃあ、この落書きだが
       妖魔ってのは、人間の文字に興味を持つもんなのか?」
フレデリック「ゴブリンでもシャーマンなら初歩の魔術を使うし、ロードともなれば人語を解する
        だから『物による』のは確かだ。けれど昨日の様子から、それだけの知性を
        感じるかというと、少し疑問だな……」
ベルモット「仮定コカっ葉で酔っぱらえる程度の知性がある、と言えなくはねぇか?」
アリシアン「どうかしら……」
https://i.imgur.com/w6LsyVW.png

理由は不明だが姿がないのでは話にならない、一行は一旦村に戻り機会を改めることに

ダッカード「5日前の夜に出て、昨日も出たのなら、今日の夜もあの泉に来る……はず」
クリスタル「当てずっぽうも良い所じゃな、だが他に手掛かりが無いのも事実か」
エリーゼ「あたしが調べた限りでは、妖魔を引きつける何かがあの泉にあるようには
      見えなかったんだけどね……それこそコカの木なんて、見当たらないわけだし」
ベルモット「……今日が満月か、『人狼』なら正にこの時だけどよ」
https://i.imgur.com/5AUofoP.png

予想通りか幸運にもか、妖魔は三度泉に現れた。二度目は逃さないとばかり
一行が武器を構え突っ込もうとしたその時、思いも寄らない出来事が
https://i.imgur.com/1XIafZR.png

6黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:22:44 ID:???
ベルモット「(おい何だありゃ!)」
ダッカード「(さすがに、こういう展開は想定外!)」
エリーゼ「(あーちょっとダメねこれは、普通に鑑定して分かるようなもんじゃないわ)」
クリスタル「(お主ら驚くのは仕方ないが静かにせんかい、バレてしまうぞ!)」
アリシアン「……時すでに遅しね。さてこの状況、どうしたものかしら」
https://i.imgur.com/IxnkGy6.png

フレデリック「完全に無反応というのも、どうしたものかな」
ダッカード「もしかして……耳が聞こえていない、って可能性は?」
ベルモット「耳は聞こえてるはずだろ、でなきゃ先刻の音も気付きゃしねぇんだしよ
       ちっ、耳が聞こえてるんなら怒鳴り散らして、追っ払うのが手っ取り早いか?」
https://i.imgur.com/9GYlslW.png

アリシアン「いちど敵対してしまったら、二度と取り返しはつかないのよ
       敵意で当たる前に、手段は尽くしておかないと……」
エリーゼ「とは言うけどね。あたし達のことを認識しているかさえ、怪しいんだけど?」
クリスタル「うーむ『魔力感知』には引っかからぬと来たか。泉に魔力があったり
       自身の魔法で、姿を変えているのではないと……なら眼の前のこれは何じゃ」
ダッカード「こうなりゃ奥の手だ、魅了キーコードを喰らえー『愛欲の虜』!」
ベルモット「カキーン、だとさ……どうするよ?」
https://i.imgur.com/pArrPZa.png

アリシアン「万策尽きた……仕方ないわ、賢いとは言えないけど、脅して追い払いましょう」
ベルモット「言った当人だけどよ、向けられた武器にも無反応とは思わなかったぜ
       耳は聞こえてるのは確かだろうが、目ぇ見えてんのかこいつ?」
フレデリック「そう言いたくもなるが、こっちを見ている以上、見えてると思うんだけどな
        どちらにしろ逃げ出す気がないんだ、決断しなければならない……」
アリシアン「……最後に、1ターンだけ待つわ」
https://i.imgur.com/TuArldd.png

しかしアリシアンの剣に倒れるまで、妖魔だった女はほぼ棒立ちのままだった……

7黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:23:46 ID:???
アリシアン「殺されたと言うのに、どうして笑みを……?」
クリスタル「……人の形をしているものを、山中に放置しておくわけにも行くまい
       山に入った村人が発見したら大騒ぎじゃ。それに村長に説明せねばならん」
フレデリック「軽いな、僕一人で十分なくらいだ。餌は捕れていたんだろうか」
ベルモット「手は要らねぇか、そいつは重畳。脳筋扱いで扱き使われるのは飽々だ
       でもよ……おい本当に、これで終わりなのか?」
https://i.imgur.com/TSEdeHi.png

アリシアン「真相も分からないまま、斬らざるを得なかった……人の形をしているのなら
       せめて人のように葬ってあげたいわ、罪滅ぼしにはならないけれど」
ダッカード「化けて出る気があるなら、武器を向けられた時点で、抵抗するか逃げるかするはず
       ……と穿ったことを言ってみたり。でもそれは『斬られるために逃げなかった』
       ってことなんだよね。事実、殺されたのに微笑んでたし……」
ベルモット「……面倒くせぇ、化けて出やがれ。そしたら今度こそ、殴ってでもゲロさせてやるからよ」
https://i.imgur.com/S2jgpil.png

クリスタル「そこのチンピラが言っておったな、『満月なら人狼』だと。あれは『人狼』だったかも知れん
       ただ、かつて討った人狼(by 黄昏の人狼)とは少しモノが違う。尋常の人狼とは逆に
       月の夜にだけ人の姿に戻れる、そうした存在だったのやも知れぬな」
アリシアン「人狼……どうすることも、できなかったのかしら?」
クリスタル「やめとけやめとけ。あのとき(by 黄昏の人狼)の人狼、たしか元・冒険者じゃったか
       あ奴もそうじゃったろう、人狼と化せば人の心を失う。あとは当人にも儂らにも
       出来ることと言ったら、終わりたいときを選ぶことと、そのとき終わらせてやることだけよ」
エリーゼ「だから殺されるのに笑顔だった、ということかしらねー……人として死ねると
      普通の人狼と逆だとしたら、人でいられない時間のほうがずっと長いし
      その間のことを考えるとゾッとしないのは確かね。それを選びかねない程度には」
https://i.imgur.com/s7evnLv.png

ダッカード「あーあ、美人だったのに、勿体無かったなー……」
ベルモット「エロ兎め。_片想いクーポン持ちのくせに、節操のないこったぜ」
ダッカード「それはそれ、これはこれだよ。そう言うチンピラ吸血鬼こそ、思う所は無いの?」
ベルモット「ふん、_硬派な男だからな。精々が『脳天カチ割ってスッキリするような
       後味の良い話じゃなかった』ことくらいだ、思う所なんてよ」
フレデリック「人狼の女も、人として死ねたのなら。次こそは数奇な運命などない
        ただの人として生まれることを……さあて、どいつに祈れば良いものやら」
https://i.imgur.com/wnzlWMF.png

人の姿に変じたまま息絶えた妖魔の女を、人間として埋葬した一行
村から宿に帰る夜道の空に、浮かぶ月へと益体もない会話は消えていった

8黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:26:32 ID:???
エリーゼ「後半戦に行く前に、ちょっと下準備を。すぐに必要ってわけじゃないんだけど……
      最近代理公開された『自由都市グラード』で、召喚獣を経由しない鑑定・解錠アイテムを
      購入しに行くわ。鑑定・解錠に上位互換技能を使ってると必携よねー」
ベルモット「特に今回みたいな、マヌケなことをやった後だと特にな……お馴染み『解錠セット』も
       レベル1だとよく取り出しに失敗するし、付帯能力も邪魔になることが分かった
       スキル使用回数の減少を補うのに使うなら、アイテムとして使える形で持たねぇとな」
https://i.imgur.com/eyUKGzn.png

クリスタル「それでまあ、道中で色々設定できるので適当に……じゃな」
ダッカード「(こっそり片想い関連クーポンを設定中)」
https://i.imgur.com/ia6WhIu.png

エリーゼ「そして購入したのが、この二品! どちらも250spと実にリーズナブル!」
ベルモット「安いのは良いんだがよ、『あまりに(中略)な人はそれでも無理』
       みてぇな、安心できねぇ文言が混じってるってのは何だ」
エリーゼ「雑な性格の冒険者が使うと、使用がキャンセルされるみたいなのよね
      たぶん大丈夫よ、うちでそれに該当するのはあんただけだから」
ベルモット「ぜんぜん大丈夫じゃねぇじゃねぇか、俺が単独行動になったらどうすんだ」
エリーゼ「そこはそれ、レベル1で分断はまず無いだろうし『解錠セット』を使って」
ベルモット「物凄く不安なんだがなオイ……」
https://i.imgur.com/vkOQs71.png

まあダメだったら、さらに類似アイテムを『無双都市カーディラム』に買いに行くとして
お待たせしました後半戦の開始です。シナリオはこちら、いかにも不穏なオープニングから

ベルモット「ああ、『救済』だの『浄化』だの、建前もなく『討伐』と言うあたり
       それなりに裏のある仕事だって予感はした上で来てるから安心しな」
アリシアン「口が過ぎるわよ、ベルモット……否定はしないけど」
https://i.imgur.com/k15L91D.png

9黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:27:46 ID:???
フレデリック「相手の数は五十か、なかなか壮観だろうな……質にもよる話だけど」
クリスタル「親玉に復活させられ使役されている類の亡者ならば、親玉より格下が相場じゃがな
       さあてリッチか吸血鬼か、はたまた力ある死霊術師か『骸の王』とやらよ……」
エリーゼ「怪しい依頼というと『事前の説明は無いくせに、受けたら放棄できない』がよくある話だけど
      受けるかどうかは現地で判断、放棄しても良いとは良心的ね……そのぶん怖いわー」
ダッカード「(奥の髭ジジイ、ずっと黙ってるけど何者?)」
https://i.imgur.com/Cww0pNQ.png

かくして一行はリューンから半月ほどの行程を経て、打ち捨てられた城塞(?)にたどり着いた
そこに立ち塞がるは亡者の兵。初戦に手こずってはいられない、フルバフかけて突入だ
なお対象レベル6〜7のところレベル7で突入したのは、レベル7で購入した技能の
試し打ちが目的だったりします。なので割とサクサク進んでいますが、そこはご了承ください
https://i.imgur.com/THDOkPx.png

ベルモット「引き際ねぇ、どの程度のもんか見せてもらおうじゃねぇか」
アリシアン「『骸の王』……首を洗って、待っていなさい!」
https://i.imgur.com/JPJmft0.png

クリスタル「さすがに初戦。フルバフ済みともなれば、鎧袖一触と言った所じゃな
       あとはこれが四体ずつなら……だいたい12回ほど、やる必要があるがの」
ダッカード「攻め込まれて慌てる程度の脳ミソがあれば、兵隊を集めて差し向けてくるだろうから
       多少頭数が増えて回数は減るよ。代わりに一回一回の戦いは、激しくなるけど」
フレデリック「うん、『樹精召喚』の調子は上々だな。効果時間は2ターンと短いが
        行動しない敵を作れるから、敵集団の勢いを削ぐには十分だ」
https://i.imgur.com/bpMsMVs.png

10黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:28:18 ID:???
二回戦は暴露回になったので、開戦前に各敵の解説をしようかと

まずはフード姿。拡散波動掌破ことレイジショットと、亡者用の癒身の法らしい
骸の加護を満載した僧兵。レイジショットは欲しがる掌破使いも多そうw
https://i.imgur.com/9o9cfSZ.png
https://i.imgur.com/vwc6pwL.png

覆面姿は野伏か工作兵か、手斧を器用に投げつけてくる厄介な相手だ
https://i.imgur.com/6T0T1ve.png
https://i.imgur.com/rv5C8b8.png

11黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:29:35 ID:???
鎧姿は重装歩兵、スキルの数は少なく適性も悪いが、厄介なのは装備の方
武器と防具を身に着けているので、タフなうえにコンスタントに攻撃を繰り出してくる
https://i.imgur.com/WFq7RC5.png
https://i.imgur.com/w9JKCra.png

ベルモット「とは言え、こんな所で手こずってるようじゃ、親玉の所までは行けねぇがな!
       だけど肉体がねぇのは勘弁しろ、通じないスキルが増えるじゃねぇか」
クリスタル「亡者への特攻武器の『銀の短剣(不浄な存在には「会心の一撃」相当のダメージ)』
       を持っとるくせに、文句を言うでないわ。手札が悪いならそいつを振り回しとれ」
フレデリック「敵が増えてきたな……『樹精召喚』を追加だ、一回の使用で
        持続時間は7回も使える。先は長そうだが、まだ持ってくれるはず」
https://i.imgur.com/fUEMa29.png

エリーゼ「毛色の違うやつが出てきたわね……今までのが『兵士』なら、こいつらは
      『騎士』ってところかしら。生前多少は腕に自信があったような面構えしてるわ」
ダッカード「また硬そうなのが沸いたなぁ、『咒刻の剣』の回数が足りないよ!」
アリシアン「『正義』? 『鉄槌』? まさか……『主(あるじ)』ではなく、『主(しゅ)』のことなの?」
https://i.imgur.com/Qa1AluL.png

12黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:30:21 ID:???
フレデリック「毛色の違うやつが出てきたということで、バフの掛け直しに加え
        精神攻撃対策で、フォウも準備だ……出番はあるかな?」
https://i.imgur.com/UAudm2i.png

アリシアン「咆えろダイナドラ、『炎龍召喚』!」
クリスタル「切り刻め『真空の剣』よ!」
フレデリック「毛色の違うやつら、一瞬で半壊! 出番なし!」
ベルモット「一気に持って行きやがったな。事前に準備して開幕ブッ放す専用みたいな
       性能だが、それが出来る場面なら相当の火力だぜ>『炎龍召喚』」
アリシアン「他の召喚獣と共存できないし、持続時間も一回きりだから
       本当に、開幕の一発用なのよね……これくらいの威力は当然よ」
エリーゼ「でもってこいつら、生前は聖北の『大いなる十字の兵団』とやらだったようね
      見たところ『骸の王』に挑んで返り討ち、使役される亡者と化したってところかしら?
      いよいよ、怖い仕事の裏が見えてきたって感じね!」
https://i.imgur.com/Ei9UreW.png

ベルモット「……それはともかく、もう終わっとけ(ざくろ割り)」
アリシアン「ええ、此処から先は、私たちの仕事よ……(聖なる矢)」
https://i.imgur.com/kVKCkui.png

回想の中では、三人の中では最も目上らしい、『司祭』と呼ばれた暗がりの奥の老人が
『骸の王』討伐のため進軍した「大いなる十字の兵団」の顛末を語ろうとしていた時
廃墟を進む一行は、さらに毛色の違う何者かに遭遇していた
https://i.imgur.com/vDTpj8D.png

13黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:31:58 ID:???
アリシアン「確かに、無傷で元気な『骸の兵士』たちね……」
ベルモット「……こいつの言っていること、何処までが事実だろうな?」
クリスタル「少なくとも、こやつらが殿となって他の兵を逃した……それは確かと言えるじゃろう
       だから今回の仕事が来た。こやつの命と記憶も、そこまでになったようだがの
       『骸の王』に与えたという深手は忘れておけ、死を操る輩の負った傷が
       翌日も残っているのに期待するのは、少々_楽観的が過ぎる話というやつよ」
https://i.imgur.com/C6G2tY4.png

前哨戦は再びアリシアンの『炎龍召喚』開幕弾と、1ターン目だけスキルを使い
半壊させたら、残りはスキルをケチって締め。残り使用回数はあと三回
https://i.imgur.com/jLwSZUc.png

ダッカード「だいぶ昔、袋叩きにして始末した死霊術師(by 墓守の苦悩)のゾンビは
       うーともあーとも言わなかったのに、こいつら口も回るし自己主張も激しいなぁ」
エリーゼ「術者の力量差が半分。あれは『最大の秘術』と言いながら、半端な復活で終わった雑魚だし
      もう半分は恐らく、生前の技術を使わせるため『色々残している』のが原因じゃない?」
フレデリック「この分隊長(十字兵長)は強力そうなのに、護衛で傍に侍らせず
        こんな所に置いているのも、それが原因かも知れないな。この手の篤信者は
        良く言えば意志が強い、悪く言えば石頭だ。変なスイッチを踏み抜けば、使役している
        術者にさえ歯向かうかもしれない……足元を掬われるのは、面白くないだろうな」
ベルモット「道理で。こいつら俺たちを、『敵と誤認して』突っ込んでますって物言いだ
       それが限界ってことか。この調子なら、親玉の護衛は少ねぇかも知れねぇな」
https://i.imgur.com/7lQCwMH.png

ベルモット「まあ……あとは任せな、『骸の王』とやらが生物(ナマモノ)なら
       手斧も良い感じに減り込むだろうし、血も盛大に吹き出すだろうぜ」
アリシアン「貴方の戦いと死は無駄ではなかったわ、だから私たちがここまで来たのよ
       安らかに眠りなさい。その眠りを決して妨げさせたりしないわ」
https://i.imgur.com/KlNqAxP.png

14黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:32:54 ID:???
ダッカード「それが悪いとは言わないけど、化物退治には向いてない集団だったね」
クリスタル「単に矢鱈と強いだけなら化物とは呼ばれぬ。多少は厄介な人間か妖魔というだけの話よ
       刃が心の臓に刺されば死に、戦い続ければいつか疲れ果てる、常識の内のモノならばな
       常識が通じぬから化物と呼ばれる。殺しても黄泉帰り、数の利が通じぬようなの」
アリシアン「まあ……戦術が悪かったことは、否めないわ。兵団の中でも腕の立つ
       上位の十人くらいを選抜して急襲させれば、幾人かの犠牲は免れないけれど
       勝てた戦いのはず。多くの英雄譚で怪物を討ち取るのが、少数の勇者によるのは
       それなりに理由と裏付けのある話なのよ……」
エリーゼ「でもこの狡猾さは、どうにも人間っぽい手口なのよね……死霊術師なら
      過去の手口が分かるかもしれない。ちょっと探リを入れてみる?」
クリスタル「やめておけ、死を操る輩は多少長生きしておることが多い。十数年ならともかく
       数十年から百数十年前の話だった場合、無駄足になることが多かろうて」
https://i.imgur.com/iLugpGP.png

フレデリック「これで漸く半分か……」
エリーゼ「フルバフは、最後まで保ちそう?」
フレデリック「フルバフをケチって、回復リソースを消費するほうが問題だろうからな
        無駄遣いはそれなりに控えてきたんだ、行けるところまで行くさ」
エリーゼ「あっちは相変わらず元気ね。まあ勇士らしく、あと一踏ん張りと行きましょうか!」
https://i.imgur.com/r2g9n08.png

ベルモット「言いたいことは分からんでもないがよ、具体的にどうしろってんだ?」
アリシアン「『骸の王』だけを仕留めるんじゃなくて、彼らも戦士として打ち破って欲しいと
       そういうことよ。そして大事なのはもう一つ……」
https://i.imgur.com/9EvWvEj.png

フレデリック「やっと辿り着いたな、FinalChapter……フルバフもカンバン2歩前だったが
        どうにかこうにか間に合った。ここまで来たら出し惜しみ無しで使うぞ」
アリシアン「『炎龍召喚』はラスト一回ってところね、ラスボス前に最後の準備時間があるかも
       知れないから、そこで使えるように温存しておくわ」
https://i.imgur.com/nLCBbCw.png

15黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:34:02 ID:???
ベルモット「予想通りっちゃ予想通りだな。周囲に侍らせられる兵隊は、少なかったみてぇだ」
クリスタル「親玉を丸裸にするまで、あと一歩じゃ。ここでヘタれておる場合ではないぞ」
https://i.imgur.com/NxE3bFH.png

アリシアン「生憎と、迷い込んだ旅人ではないわ」
ダッカード「そう、僕たちは……」
https://i.imgur.com/DpwZVmJ.png

かくして最終決戦、暴露できたのでステータスを。神聖攻撃に耐性のある亡者
要するにリッチの同類的なものらしい。ドレイン系のスキルと回復系らしい付帯能力で
しぶとく戦い続ける高耐久力ラスボスといった雰囲気
https://i.imgur.com/K8AYTl6.png
https://i.imgur.com/DLs8IkF.png

16黒鉄の風斬り羽根の人:2018/02/15(木) 01:36:57 ID:???
エリーゼ「だけど御免遊ばせ。呪縛戦法はこのスキルのおかげで、フレデリックどころか
      クリスタルより、あたしが決め手になる事も多かったのよ?>絞殺の綱」
ダッカード「ついでに自慢の耐久力も、『咒刻の剣』で引剥しとくかー!」
骸の王「グエーッ!」
アリシアン「……さて、最期の最期があるかもしれないわ。これが最後の『炎龍召喚』よ」
フレデリック「フルバフもこれでカンバンだ、ここで終わってくれれば楽なんだが」
https://i.imgur.com/4VUpAER.png

ダッカード「……で、良かったんだよね?」
アリシアン「ええ、これが大事なもう一つ。私たちは『大いなる十字の兵団』の
       援軍としてここに来て、首級を挙げた……そういうことよ」
ベルモット「聖北教会の兵団を手玉に取って、調子こいた末路がこれとは締まらねぇ末路だな
       手下を適当に放って混乱させつつ逃げてれば、もう少し長生きできたろうに」
クリスタル「実は案外と、傷が残ってたのやも知れぬな。半月以上もこの地から動けなかったのだから
       思えば聖北の兵団なら、不死者討伐のための武器や法術も、満載して来ていたはず
       それならば確かに兵たちの戦いも死も、無駄ではなかったのじゃろう」
https://i.imgur.com/4ERJPA9.png

かくして「大いなる十字の兵団」と「骸の王」の戦いに決着をつけた一行は
あの薄暗い部屋で報酬を受け取り、宿への帰路についたのだった

クリスタル「さーて、レベル9に一番乗りということで、最後の枠を埋めに行くとするかの
       選んだのは師匠屋閉店セールの『未来予知』じゃ。自身の回避・抵抗が大きく上がる
       召喚獣を付与する防御系召喚技能で、持続時間も10回と多く相当長持ちするぞ
       防御は上がらんが、そこを防具=カナンの鎧互換で補えば穴無しよ」
ベルモット「魔法使いの最終スキルと言えば、最大の奥義な破壊魔法と
       相場が決まってるところ、言っちゃ何だが守りに入ったもんだな」
クリスタル「やかましいわ。この生命力1が対象レベル9以上のシナリオに突っ込むなら
       これくらいの備えをしとかんと、出来の悪い起き上がり小法師になってしまうわい
       それに『未来を観測する』のもまた大魔導の奥義の一つよ……加えて
       儂らのセーブ&ロードも、これに依るものと思えば、まあ面白い話と思わんか?」
ベルモット「さよけ」
https://i.imgur.com/3hADhHs.png

フレデリック「今回のシナリオでは、『樹精召喚』は随分活躍してくれたな
        レベル7での所持カードは、これで決定で良さそうだ」
アリシアン「『炎龍召喚』も炎を通してくれる相手なら、十分な威力があると確認出来たわ
       ……炎を通してくれさえすれば」
https://i.imgur.com/VQwX4f7.png


召喚スキルは、事前準備さえできれば確実に戦力になってくれるので
回復やバフなんかのスキルを多く積んでいて、戦闘で棒立ちになりがちな冒険者には
必須なことを再確認。僧侶も並程度にタフなら風精で守るより、土精で攻めるほうが良いのか

と言った所で今日はここまで、お付き合い頂きありがとうございました


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