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続・N男語

836名無しさん:2017/04/02(日) 12:53:56
バレ

再会した亜門と真戸

「どうやって忍び込んだ?」
「…私の家に」

「窓を その…」

「器物損壊 家宅侵入か」
「正義の上等捜査官が」
「ああ“元”か  君も」

「まずはお前になにも告げずにいたこと詫びさせてく」

「マリスステラをありがとう」
亜門の言葉を遮る真戸

「私は」
「君が死んだものとしてこの数年を生きてきた」
「いろいろな感情(おもい)は白紙に 職務に邁進してきた」
「今更なにを話せばいい」
「詫びなどいらんよ」
「いまは“喜ばしい”も“腹立たしい”もない」
「ただただ困惑している」
「すまない 亜門“元”上等」

「いや、いいんだ」
「俺はしばらくここに身を寄せる なにかあったら頼ってくれ…」
「待っている」
部屋を出ていく亜門

「嘘はついてない」
「ついていないが…」
「本当のことはなにも言えてない感じだ」
「今更…どんな顔をすれば良い?」
部屋で一人、涙を流す真戸


場面変わってカネキと亜門

「どうでしたか」
「会いに行ったんでしょう?」
「その様子じゃ僕と一緒かな…」
「亜門さんならいけると思ったんですけどね 元上司だし」

「悪いな 力及ばずで」
「…少し話すか」

「ええ」

屋上の縁へ座る2人

「アオギリの樹から抜け出した後、俺は身を隠した」
「嘉納の追っ手を避けるために」
「赫包が身体に馴染まず 食事も不十分」
「俺には奴ら一人を追い払う事すら出来なかっただろう」
「そうして身を隠しながら俺は 自己流で赫子の扱いを身につけていった」

「…僕は恵まれてました」
「トーカちゃんから色々教わったから」

「ラビットか」
「不思議なものだ」
「お互い命の奪い合いをしてきた者たちが こうして肩を並べている」

「…僕はあなたが」
「殺そうとしているようには思えなかったけど…初め以外は」

「それほど俺には衝撃だったんだ」
「あの状態で捜査官を見逃す喰種なんて聞いたことが無かった」
「世間の認識はシンプルだ」
「喰種は人を喰う怪物」
「それ以上でもそれ以下でもない」

「さらに、ピエロ戦のおかげでより一層喰種の立場は貶められた」

「ああ そしてCCGの新体制」
「ヤツは喰種を一方的に弾圧するつもりらしい」
「眼帯 お前はどうするつもりだ?」

「喰種のために戦う それだけです」

「元は人間のお前がなぜそこまで喰種のために行動する?」
「俺はこの身体になっても”では喰種のために戦おう”…とはならない」
「彼らに特別な想いがあるのか?」

「僕は自分が心の優しい人間だと信じ込んでいたんですが どうも違ったみたいです」
「人間にも大切な人はいたけど 多くの人間は僕にとってどうでもよかった」
「僕は目に見えない誰かの為じゃなく 身近な人のために戦いたい」
「それが僕の場合 喰種に多かっただけです」

「そうか…いや 腑に落ちた気がするよ」


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