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続・N男語

49名無しさん:2016/05/10(火) 12:53:15
「大貫被告に物言えたのは谷口だけ。あとは奴隷」と関係者



高級マンションにほど近い浅草駅のアーケード街の奥は空いたテナントが目立ち、タコ焼き屋や接骨院やスナックがポツポツと並んでいた。二〇〇〇年代の半ば以降、晋也はこの道を通る時、かならず十名近い「大貫家」の人々を引き連れていた。
 
 商店街の人々の目には、彼らの風体は異様に映った。晋也は外出時は常にダイキと恋人のように手を握り合っていた。正人は金髪に鋭い目つきの大男、勝久は体重100キロ近くもある巨漢、賢良は長髪のジーンズ姿、一(はじめ)は常に晋也の顔色をうかがっていた。
 
 晋也は普段ほとんど口をきかなかったが、一言いえば全員が慌てて従った。パチンコ友達として三年ほど付き合いのあった人物は語る。
 
「トロマン(晋也のあだ名)が独裁者。その下にいるのが"友達"の賢良とはじめだ。トロマンに物を言えるのはそのうちはじめだけ。賢良も含めて、あとは全員奴隷や。ダイキはいつもトロマンにべったりで、まるでゲイの恋人みたいに腕にしがみついて、『ヌキさん、ヌキさん』と愛嬌を振りまいていた。
 
 命令は絶対で、ビルでの食事の時にトロマンが『食え』言うたら、マサ(高橋正人)は怯えたように糖尿病のインシュリン注射を打ちながらバクバクひたすら肉を食いつづけとった。このままじゃ死ぬぞ、と思ったけど、絶対に口答えは許されん感じやった」
 
「大貫家」の中で晋也が独裁者ほどの権力を握るようになったのには理由がある。彼は方々から人を集めて一族を作ったが、社会的な落伍者が含まれていた。
 
 たとえば、一家の「暴力装置」と表現されるマサ(高橋正人)はヤクザの父と薬物で逮捕歴がある母の間で生まれ、二十歳そこそこで雀荘からさえも追い出されて、薬物で逮捕されてからは行き場を失っていた。他にも放っておけばギャンブルや酒におぼれて借金まみれになったり、社会で生きることを途中で捨てたりした人間がいた。そんな者たちを一家としてまとめるには、強大な力で抑え込む必要があった。
 
「トロマン、腕力で人を従えさせることはでけへんから、言葉でそれをしとった。よく『いつでも力丸を呼べる』と吹いとったようです。マサたちは何度もそう言われているうちに疑う気持ちがなくなり本気でビビッとったようです」
 
 これを単なる「洗脳」という言葉で片付けてはいけない。重要なのは、「大貫家」の秩序は良い意味でも悪い意味でも晋也の力によって保たれていたことだ。これを如実に示す暴行事件がある。犠牲者の顔に泥を塗る危険を孕むが、"家族"における晋也のありかたを考えるのに必要な逸話なのであえて記したい。
 
 この事件は二〇一〇年七月に起こった。当時、晋也は佐古直人の娘をビルに住まわせ、全員でかわいがっていた。ゆくゆくはダイキのように「大貫家」の一員にするつもりだったのだろう。そんな中にアベゲンという、大貫家で共同生活を営んで30年以上経つ男がいた。捜査関係者は語る。
 
「ビルで晋也たちは娘を相当かわいがっておったようです。まだ若い女の子だったので娘のように面倒を見ていたのでしょう。でも、この男がこともあろうことか、娘に性的ないたずらをしたんです。晋也は家族の絆を壊すつもりかと激怒し、男をバルコニーにあった監禁小屋に閉じ込めたんです」
 
 晋也は激高すると誰の手にも負えないほどの狂気に陥る。彼は男に手錠をはめ、猿ぐつわをさせ、飲食を制限した。仲間もやむを得ないとして協力した。だが、結果として彼は衰弱死し、「埋めるのは大変」という理由からドラム缶にコンクリート詰めにされることになったのだ。


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