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【セ】fate/lunatic dream【Fate/roll dice】

628GM:2016/09/15(木) 21:42:43

 【シンディ】「あら、お上手。」

 【ランサー】「まあ、段取りと言うほどの物でもないがな。」

 やる事と言えば、ライダーが突っ込んだ後、高度な柔軟性を維持しつつ臨機応変に立ち回るだけだ。
 即席の同盟である以上、複雑な連携は望めない。この状況下では1対1を複数作るのが理想的だ。
 とりあえず、どうするにせよライダーを最初に突っ込ませる事は決まっている。
 後のことは、そこからの敵の出方を見て考えるしかないだろう。

 【ランサー】「―――そうか。なら、これ以上は何を言っても無粋だな。」

 ランサーも何かを察したかのように、あっさりと会話を打ち切ってしまった。
 さて、流石にこれから突っ込もうぜ! と言う訳には行かない。
 まずはライダー陣営の合流を待ち、色々と―――色々と、情報を共有しておく必要があるだろう。

 【―――時間区分を終了します。】

629GM:2016/09/16(金) 00:16:30

 【三日目/深夜】

 なんやかんやあって、キャスター陣営は陣地に戻ってきた。
 もうしばらくして、ライダー陣営も帰って来たのだが―――

 【高遠葵】「―――……」

 何やら、高遠の顔色が―――体調面ではなく、精神的な理由で―――芳しくないようだ。
 隣のライダーが平常運転なだけに、何か危うい物を感じずにはいられないだろう。

 ――― 一体、彼女らに何があったのだろうか?

630佐香月 岱然:2016/09/16(金) 00:30:53


「お帰り――――無事か?」

 真っ先に安否を尋ねる。命だけではなく、すべてに対してだ。
 リラックス効果のある緑茶でも淹れておこう。

631キャスター『キョウシカ』:2016/09/16(金) 00:37:15

「おおう」
「なんだ、その、随分やつれてんな嬢ちゃん」
「しゃ、写経でもすっか? 落ち着くぞ」

予想外にダメージを受けて帰って来たぞ。
ライダーはまぁどうでもいいが高遠の精神ダメージは大事だ。

「そ、それとも俺様の武勇伝とか聞くか? 勇気とか湧いてくるぜ?」

632ライダー:2016/09/16(金) 22:29:22
「おーう、まあマスターはちょっと勘弁してやってくれや。」
「事情を話してやるのも可哀想でな・・・ま、戦争中に立ち直ればいい方位に考えといてくれ。」

酒でも呑ませようとしたんだが止められたんだよな・・・手っ取り早いのに。

「ま、とりあえず重要な話から言っとくわ。」
「アサシンの方な、アサシンの方もマスターの方も悪性の願いじゃなかった。」
「だからまあ、アーチャーと主催者が死ねばこれでこの戦争は一応決着だ。」
「アーチャーとの決着がつくまでの不戦協定は結んどいたぜ。」

とりあえず一番重要そうな情報をポーンと。

633GM:2016/09/18(日) 22:36:37

 【高遠葵】「―――ただ、いま。」

 【高遠葵】「うん、平気。話聞いて、帰ってきた、だけだから。」

 言葉にも覇気がない。
 外傷もなく、病の気配も呪いの気配もない。
 となれば、やはり純粋に精神的な問題なのだろう。

 ―――やはり、アサシンと会わせるべきではなかったのか?
 そもそも、彼女は何を聞いたのか?

 【高遠葵】「―――ごめん。ちょっと、考えたい事、あるから。」

 ぽつぽつ呟いて、彼女は自分に割り当てられた部屋―――まあ、歳はともかく女性だし個室くらい振ってるだろう―――にとぼとぼ歩いて行く。
 放っておくべきか? むしろ積極的に働きかけるべきか?
 判断は君達次第だが―――

 【※GMからのおしらせ:判断を誤ると後々ひどいことになります】

634キャスター『キョウシカ』:2016/09/20(火) 00:01:13

「あー…………」

高遠を見送る。
まー陣地内なんだから妙なことしようとしてもすぐにわかるのだが……
ガシガシ、と頭を掻き毟る。
ため息ひとつ。

「マスター」

声をかけるのは、自らのマスター。

「……行ってやれ。俺様はライダーと打ち合わせしとくからよ」
「ありゃあ誰かが一緒にいてやんなきゃダメだ」
「おまえさんみてぇな、生きた人間が傍にいてやれ」

もちろん、向こうから頼ってくれば快く救いの手を差し伸べるつもりではある。
が、そうでないのなら過度の干渉は禁物だ。

「ヒヒ、のぞき見は勘弁しといてやっからよ」

手を握って親指を人差し指と中指の間に入れるジェスチャーを交え、佐香月を送り出そう。

635佐香月 岱然:2016/09/20(火) 00:08:13


「――――ああ。キャスター、頼む」

 最低限だけ告げる。
 その仔細については、つまり『何を』頼まれるのかについては、彼女に一任する。
 その程度の信頼はある。

 いつもなら返すであろう軽口も、今回は惜しむ。
 廊下を可能な限り早く歩み、彼女の個室を――――まあ、ノックは最低限しよう。

636GM:2016/09/20(火) 00:25:52
 【視点分割/佐香月岱然の視点】

 紳士的にノックする―――返事はない。
 入ろうとしてみるなら、鍵もかかってはいない。

 実際に入ってみると―――
 照明はついていない。
 しかし、廊下から差し込む灯りや、窓の外の星明りなどで、辛うじて室内の様子は把握できる。

 高遠は部屋の隅で膝を抱え、静かに俯いていた。
 君が扉を開けた時も、一瞬視線をそちらに向けただけで、すぐまた俯いてしまう。

 部屋は特に散らかっていないが、一点だけ君の知らないものがあった。
 無記名の、黒い装丁の本が、高遠のすぐ近くに落ちている。
 君にとっては初めて見る物のはずだが―――どういう訳か、君はその本から、不吉な気配を感じずにはいられなかった。

637佐香月 岱然:2016/09/26(月) 23:00:15

「……入るぞ」

 気付いてはいるだろうが、改めて声をかける。
 無記名。黒い装丁。
 魔術師のはしくれとして、思い当たるものはある。
 背筋に走る悪寒を、それでも意識の隅に追いやる。
 視線の端に常に本を捉えるように構えつつ、彼女に尋ねたい。

「何があった?」

 端的に。

638GM:2016/09/26(月) 23:21:20
 黒い、本。まるで中途半端に読んでそのまま放り出されたように、放り出された本。
 キャスターが反応していないという事は、いますぐにどうこう、という事はないと言う事だ。
 だが―――あんな本、高遠は持っていなかったはずだ。
 つまり、アサシン陣営から渡されたのだろう、という事は判るだろう。

 ―――強いて妙な点を挙げるならば。
 その本は、アサシン陣営の主従どちらにも、どうにもそぐわない類の品だという事だが。

 【高遠葵】「―――わからなく、なった。」
       「どうするべきなのか。どうしたいのか。」

 【高遠葵】「―――わからなく、なったんだよ。」

 絞り出すような、声。
 アサシン陣営と会う前と、違う点があるとすれば。
 彼女は今、目的がないから迷っているのではなく―――

 【高遠葵】「―――ねえ、恩人。」

 【高遠葵】「仮に、未来が判る人がいたとして。」
       「その人が、見えた未来をひっくり返すために手を加えて、実際に未来が変わったとして―――」

 【高遠葵】「―――それを、元通りにしたいと思うのって、悪い事なのかな?」
       「今ここにある世界をひっくり返して、元通りにしたいと思うのって、ダメな事なのかな―――?」

 【高遠葵】「私には、もうなにがなんだか、わからないよ―――」

 ぽつり、ぽつり。呟くように。
 高遠は、とりとめのない言葉を絞り出す。
 恐らく、本人も整理しきれていないのだろう。
 その言葉は、どこか抽象的だ。

639佐香月 岱然:2016/10/02(日) 23:32:23


「……途方もない話だな、それは。」

 SFのような、無限の空想じみた『もしも』の話だ。
 しかし、ここにきてただのたとえ話で終わるだなんてことはないだろう。
 それが事実か、それに限りなく近いことについての言及なのだとして。

 命の価値を、その不可逆性を説いていた彼女をそこまで葛藤させる原因に、心当たりは一つある。
 『失われても元に戻らないからこそ価値があるもの』が、『本来は失われるべきでなかったとしたら』。


「……先ず、前提として」

 だが、察するに。
 その判断を鈍らせているのは、その命題だけではないのだろう。
 きっと、『元通り』になった時に失われるものもあるのだ。
 目的がないから迷っているのではなく―――天秤の皿に乗せられたどちらかを、掲げられずにいるのだろう。
     ・
「……俺は、君を女子供として扱っているし、これからもそれは変わらない。」

 ため息を一つ吐き、高遠の正面に腰を下ろす。ここ数日で、五年は老いた。

「悪く思わないでくれ。俺もまだまだ青二才だが、そういう性分でね。
 だから、たとえ君の意思を尊重するときであっても、
 保護者や年長者の目線で話すし、悪く言えば―――上から目線だ。」

 それは、仮に高遠が自身よりも遥か多くのものを見聞きし、経験を得ていたとして。
 魔術や戦闘、得意分野の料理の腕で優れていたとしても、けっして変わらない態度だ。
 先に生まれたもの。後に生まれたもの。男に生まれたもの。女に生まれたもの。
 みな変わらないのは、その役割に準じた責任を負っているということ。そう考えているからだ。

 時には狡賢く、さも筋が通っているように見せかけて言い包めることもあるだろう。
 それが、こちらの損益や、まして命がけの戦争の顛末に関わるとすればなおさらだ。


「……だから、この話についてだけは、そうならないように。
 今から少しの間、年下の君に向けてではなく、俺自身のために話すよ。」 

 けれども、目だけはしっかり見据えて捉える。
 迷っている人間にも届くように、一つ一つ言葉を選びながら。

「道に迷った時や、価値を見定めるときに、『正しさ』なんて曖昧なものに委ねてはだめだ。」

「正しさに頼ろうとしてはいけない。
 万人が納得するような答えなんて一つだってない。
 どれほど自分が納得して選んだ道や見定めた価値でも、
 それを責められたり、否定されたり、その末に後悔するときは必ず来る。」

「『ダメな事』だからやらない、『いいこと』だから肯定する―――」

「それはすごく、曖昧な判断基準のように思わないか?
 勘違いするなよ、『やりたいと思ったことをやれ』と言っているわけじゃないんだ。」

「この道を選べるのなら、後悔してもかまわない。そういう選択をするべきだと、俺は思う。」

 たとえその手が届かずに、道半ばで殉じたとしてもだ。

640GM:2016/10/03(月) 00:16:14

 【高遠葵】「――――――――。」

 暫し、じいと目を合わせる。
 君が一度言葉を切るまで、高遠は黙って君の言葉を聞いていた。
 黙って、君の目を見ながら、聞いていた。

 【高遠葵】「―――私の、友達は。」
        ・ ・ .・ .・ ・ .・ .・ ・ .・ ・
 【高遠葵】「ただ未来を変えるためだけに、殺されたんだって。」

 ぽつり、ぽつり。
 言葉が、こぼれる。
 噛み砕くように、咀嚼するように。
 自分でも理解しきれていないものを、言葉にする。

 その少女が、ただの少女であったならば。或いは、どこにでもある悲劇で終わったのかもしれない。
 その少女が、西欧財閥の長を任じられた者でさえなければ。それはありふれた、等身大の話で終わっていたのかもしれない。

 ―――アウレア・ビスタリオ・ハーウェイは、財閥傘下の孤児院で、一人の少女と友達になった。
 その少女は、時が流れ、成長したならば―――彼女の側近となるはずだった。
 少女の名は、高遠葵。歴史が分岐する前は、まだ何処にでもいる一人の少女であったもの。

 ―――結果だけ言えば、そうはならなかった。
 “爆弾魔”ルドルフ・グレイの実行したテロ活動によって、アウレア・ビスタリオ・ハーウェイは死亡した。
 屋台骨が失われた西欧財閥は、内部抗争に発展―――その力の大部分を失い、今も混乱の渦中にある。

 少女は、未だ歴史に関わらぬただの少女であったが故に、その命を長らえ。
 埋めがたい虚無感と空白に苛まれながら、ただ復讐のために生き―――君と出会い、今に至った。
                              .・ .・ .・ ・ ・ ・  .・ .・ ・ .・ .・ .・ ・ .・ ・ .・ ・ .・
 誤解のないように、理解しておくべき事がある。少女にとって、友達は世界より重いものだ。
 故に、アウレア・ビスタリオ・ハーウェイと世界を天秤にかけるだけならば、少女は躊躇わず親友を選ぶだろう。

 故に、迷う事があるとするならば。それは―――

 【高遠葵】「もしも、正しい歴史をたどったなら。」
       「私と恩人は、敵同士になるんだって。」

 【高遠葵】「多分、もっと前だったら、迷う事もなかったんだと思う。」

 【高遠葵】「でも、何も知らないまま、何も知らない恩人と敵同士になるのは、嫌だよ。」
       「きっと後悔はしない―――っていうか、できないんだろうけど。」
       「それでも、嫌だよ。だからこそ、嫌だよ。」

 ―――失われる物に、相応の価値を見出してしまったからに他ならない。
 失われてしまう今が、確かに尊いものだと、理解してしまったからに他ならない。

 【高遠葵】「―――どっちとも選びたいから、どっちも選べないんだよ。」
       「割り切れないんだよ。私、ワガママだから。」

 ―――恐らく、今の彼女は、答えを求めてはいない。
 ただ、どこかで吐き出してしまいたかっただけだ。
 人の言葉に頼ってしまえば、どうしたって後悔だけが残るだろうから。

641佐香月 岱然:2016/10/05(水) 21:41:51

「…………そうか」

 であれば、聞くに徹する。
 十代半ばの少女が背負うには、どのみち重すぎる荷だ。


「……損得や勝率の話を抜きにしても、
 君を敵に回すという選択肢は、私も御免被りたい。」

「……だが、もし君が、その選択肢を選ばなければいけなくなった時――――」

「私たちは、そのことに恩を着せたりはしない。それは保障しよう。
 もしその『本来の未来』に戻った時に、記憶が残っていればの話だがね」


 恩人、とは呼ばれるものの。
 実質の関係はギブアンドテイク――――少なくとも、佐香月にとってはそうだ。
 情報も戦力も提供してもらっている。何より、目下の者から搾取するということはあってはならない。


「……吐き出せたか? 将来の敵かもしれないが、今はまだ違う。
 私でよければ、どんな些細な話でも聞こう。
 それとも、独りの時間が必要なら、気を落ち着かせるハーブティーを用意するが」

642GM:2016/10/05(水) 22:51:40

 【高遠葵】「―――多分、管理者さんは、正しい歴史がどうこうとか、あんまり気にしない人だと思う。」
       「だから、多分―――歴史を修正しようと思うなら、あの人とは決裂する。」

 仮に彼女が知ったとしても、彼女は何もかもひっくり返して元通りにしようとはすまい。
 それは君にもわかる事だろう。彼女は何であれ、今ここにある物を維持しようとするはずだ。
 つまり―――少女の選択如何によっては、どちらかと決裂する事になるだろう。
 無論、その前にアーチャー陣営との大一番が控えている以上、今すぐにではないが。

 【高遠葵】「うん、ちょっとスッキリしたよ。ありがとう。」
       「でも、せっかくだからお茶は欲しいかな。色々喋ったら喉渇いちゃったし。」

 色々口に出した事で、精神状態はだいぶ持ち直したようだ。
 とりあえず、思い詰めて爆発するような事はないと思っていだろう。
 となると、後の問題と言えば、そこの床に転がっている本と―――

 【高遠葵】「あ、そうだ。ライダーはああ言ってたけどさ。」
       「私達、別にアサシン陣営と協定とかそう言うのは、結んでないよ。」
       「あの時は、そんなの考えられる状態じゃあなかったしね。」

 要約すると、ライダーとアサシンがお互い戦いたくないという事実を確認しただけとの事だ。
 別にキャスター陣営とアサシン陣営の平和を保障するようなものではないらしい。

643佐香月 岱然:2016/10/05(水) 23:17:06

「……そうだな。その場合は、私は君の肩を持てないかもしれない。」

 どちらかの味方をすることは、どちらかの敵になることだ。
 傍観者が一番楽な道だろうが、それはきっと選べまい。

「みんなで卓を囲む食事こそ、一番うまいのだがな。
 まあ、いずれにせよ先の話だ。君の事情については、頭の隅に留めておくよ」

 とりあえず立ち上がる。
 ハーブティーを淹れなければ。

「……まあ、それを前提に策を練る手前に知れてよかったな、それは」

 はた迷惑なやつだ。
 が、どこを探してもそういう『解釈』をする人間はいる。
 悪意がないだけ、時計塔よりマシだろう。

「けど、あれでも君のことを案じていた。そこは虚言ではないと思う。
 うちのキャスターもな、ああ見えて気遣いだ。明日にでも、二人に声をかけてやってくれ」

644GM:2016/10/05(水) 23:33:29

 【高遠葵】「―――うん。」

 ただ諦める、と言うのにも勇気がいる。
 結局の所、何を選ぶにしても、そうするだけのきっかけが必要になるだろう。
 例えば、アサシンとの会談が選択の余地を与えたように。

 【高遠葵】「みんなで一緒に、か―――」

 高遠は、ぼうっと窓の外に視線をやった。
 思えば、彼女は孤児院を抜け出してきている身だ。
 よくもまあここまで生き残れたものだと思うが、そういったものを懐かしむ事もあるのだろう。


 【視点移動/罰ゲーム側の視点】

 さて、ライダーと一対一とかいう罰ゲームの時間だ。
 覚悟は良いだろうか。私からは基本ノータッチなので好きにしろよ(匙投げ)

645キャスター『キョウシカ』:2016/10/05(水) 23:51:22

「――――んでまぁ、決戦の工程については説明したとおりだが」

要するにライダーがつっかけて暴れてその後キャスターとランサーが突っ込んで全部倒すという作戦。
なんて緻密な作戦なんだ……

「実際のとこ、アサシンのとこで何話したんだ?」
「嬢ちゃんについては……ま、俺様のマスターがどうにかすると期待しとくとしてもよ」

とりあえず、腹を割って話そうやというところである。

646ライダー:2016/10/06(木) 00:03:11
「んー?別にさっき言ったことで全部だぜー?」

とても上機嫌に刀の手入れをしているライダー。
まるで次の日に遠足に行く子供のようである。

「ああそうそう、アサシンのマスターの願いとか言ってなかったっけ?」
「アイツ人生が愉しくないらしくてよ、運が良すぎて。」
「何やっても運で全部解決するからもういい加減退屈すぎて死にたいらしいぜ?もしくは聖杯でその運をどうにかするか。」

「アサシンの方は主にしたがっているだけ・・・ってわけだ。まあ俺が死んだら気にかけてやってくれよアイツラも。」
「愉しみを見いだせないのは人生損してるだろ?神様ならなんとかしてやってくれや。」

なので全く気付かない。
そもそもコイツは『そちらを騙している』という認識があるかも疑わしい。

ただ『アサシンが何かしようとしている』と察知し、『俺に有利になりそうな気がする』からそのまま流れに身を任せていただけなのだ。
嘘もつかず、騙しもせず、そも自覚や悪意もない。
理屈や理論の一切をねじ伏せ、ただ戦争の神に愛されてるかのごとく進み続ける悪鬼。

ある意味姦計を使う類よりも厄介なのがこの手合いなのだ――――!!

647キャスター『キョウシカ』:2016/10/06(木) 00:22:03

「ああん?」

いや待て。
それだとひとつおかしな点がある。

「んなわけねーだろ」
「『アサシンがわざわざ単独で来いっつって呼び出して、自前の願いと停戦だけ伝えて終わりか?』」

それはあまりにも、不合理極まる。
別に複数人数で行ってもいいし、PDAで連絡しても良かったのだ。
なのにわざわざ呼び出しってのはいかにも変だ。
もうちょっと何かあるはずだろう。

「ま、本題は嬢ちゃんの方だったのかもしれねーけど」
「……この際だ」
「あんまり行儀がいいたぁ言えねぇが……」
「アサシンがなんの用があって呼び出しをして、おまえらとなんの話をして、なんで嬢ちゃんがああなってんのか」
「全部話してくれや。ええ?」

648ライダー:2016/10/06(木) 12:32:11
「ああ?」
「・・・・・・ま、いいか。神様だし滅多なことにもならねえだろ。」

何でそんなめんどくさいことを?と思いつつ別に断る理由もないか・・・と話すことにしよう。

「あーと、まずアサシン側が御主君の仇の爆弾魔の礼装を手に入れたんだわ。」
「その礼装が・・・名前が思い出せねえな、何か厄い本だ。」

「『預言をする』本ってことらしいが・・・それを使って未来を変えることが出来る類のものらしい。」
「で、それでウチの御主君の親友が殺された。それでこの世界は『本来死なないはずの人間が死んだ、間違った世界』になるんだと。」

「まあ御主君が聖杯で親友を生き返らせない理由は『親友を聖杯ごときで左右される存在にしたくない』って感じなんでな。」
「その本が起こした『間違い』を正すことはどうなんだ、アリなのかってブレてる。そんな感じだな。」

以上が『ライダーが認識して、理解している』高遠の現状だ。

「要は俺の御主君に恩を売りたいんだと思うぜ?」
「最終的にどうなるにせよ、御主君が勝ち抜くのならば。」
「アサシンのマスターを殺すか、聖杯で運を引き剥がしてやるか位はしてやるだろう。」

「俺だってその話を聞いたのならお前らにその説明をしてやる位はするさ。」
「つまり俺らの陣営に話を持っていけば俺かお前、そしてアイツラのどれかが勝てば願いが叶う状況に持っていけるんだ。」
「俺が『読めなくて』『制御できない』行動をすることはアイツも百も承知だからな。」
「そんな存在を『制御できる』上に他にも効果の見込める手があるなら、そりゃあ打つだろ?」

そしてライダーが把握している『アサシン陣営にとってのメリット』を語る。

「で、俺らだけ呼び出した理由は――――あれだな。」
「お前ら、アイツらと面識ないじゃん。しかもそっちはキャスター。向こうはアサシン。」
「本来仲よしこよしできる陣営じゃないだろ?仲介役を挟むにせよそんなの好き好んでやる奴はいねえ。」
「こればかりは御主君じゃない・・・『俺』位だ。暗殺者と魔術師の仲介役なんざ引き受ける酔狂な命知らずは。」
「まあ恩を売れそうなのが御主君しかいなくて、且つ俺と面識があったから打った一手なんだろうよ。」

そしてライダーが自負する『ライダー陣営だけを呼んだ理由』も伝える。

但し留意せよ、これは『ライダーの思想』を通した意見である。

同じ戦国の人間としてライダーの人格を把握していたアサシンと。
人ならぬ神であるキャスターとでは、ライダーの扱いには天と地の差がある。

ライダーがキャスターにどう話を持ちかけるのか。
アサシンはそれを制御することができない程度の奸物ではない。
ライダーを介してキャスターを欺くくらい、普通にやってのけるはずだ――――

649キャスター『キョウシカ』:2016/10/06(木) 23:00:02

「あ?」
「ああ、言ってなかったっけ」
「俺様あいつらと面識あるぞ」

具体的にはタロス襲撃二度目ぐらい。
お茶とか飲んで帰ったよあいつら。

「となると……ふむ」

離間工作の類、か?
ありえそうな話ではある。
アサシンが勝利を狙うのならば、ライダーとキャスターに同士討ちさせるのは重要なことだ。
となれば、この問題は『あまり気にしない』のがひとつ正解ではあるが……
あるいはライダー陣営から目を離さない、か。
高遠の方はマスターがどうにかするだろうが。

「(つってもまぁ……こいつに関しちゃ『明日のアーチャー戦を生き残れるか』って次元だ)」
「(言っちゃあなんだが鉄砲玉、捨て石の類だからな)」
「(それに手ェ抜く奴じゃあねぇとも思うが……)」

「ま……いずれにせよ明日が大一番よ」
「今の盤面で一番つえーのは間違いなくあのデカブツだろーからな」
「いや最強は俺様だが」
「それと……アサシンには用心しとけ」
「そいつが『つまんねぇから聖杯を求めてる』ってんならなおさらだ」
「なんにしたって――――『本気』でやんなきゃ面白くねぇだろ?」

というわけで、とりあえずライダーに釘でも刺しておこう。

650ライダー:2016/10/06(木) 23:14:52
「えー?いや俺別にあいつはどうでもいいよ?」
「お前かランサー切る時に横に居たら薙ぎ払うだけだし。」

だが残念、糠に釘だ!

そもそもコイツにアサシンと戦うつもりが・・・ない!

651キャスター『キョウシカ』:2016/10/06(木) 23:23:43

「いやだからあいつ姦計使いだから気をつけろっつー話なんだが」
「なんかもー面倒だから明日のアーチャー戦で死んでくれねぇかなお前」

多分それが多角的に幸せだよ……

「まぁ俺様斬りたきゃ明日の決戦であの巨人斬り伏せてみせな」
「巨人じゃなくてワンコロでもいいけどよ」
「なんにしたって話はそれからよ」
「てめーとの決着は、その後につけてやらぁな」

アサシンのマスター……仮に彼が『うまくいきすぎる人生に愛想が尽きている』というのなら。
だからこそ、彼はこの戦争に本気のはずだ。
彼が途中での失敗を望んでいる部分があったとして……本気で挑んだ結果の失敗でなくては意味がないのだから。
ともすれば、今回最弱の双璧の片割れとでも言うべきアサシン。
彼女こそ、この聖杯戦争で最大の障害となりうるかもしれない。

652ライダー:2016/10/06(木) 23:28:02
「おう!いやー、こんなしっかり準備して戦なんて生前以来だなあオイ!」
「俺の方ぶっ倒したらスグそっち行ってお前ら斬りにいくからなー!!」

キラキラした笑顔で太郎太刀を手入れしているライダーであったとさ、まる

653佐香月 岱然:2016/10/06(木) 23:52:32

「キャスター、ライダー、いるか」

 ハーブティーのたっぷり入ったポットを携えて、顔を出す。

「余ってしまったんだが、どうだ。
 西洋風の茶だから、ライダーの口には合わないかもしれないが」

654キャスター『キョウシカ』:2016/10/06(木) 23:55:54

「おっ、マスター」
「嬢ちゃんはどうだった?」
「ちゃんと押し倒せたか?」

でも事後の飲み物ってコーヒーが定番なんじゃなかったっけ。
とかそういう暇な時間にマスターの家の雑誌で得た無駄な知識で考えつつ。
まぁ、こうしてこちらに構いに来ているということは、多分大事はなかったのだろう。
そう判断して、下世話な冗談を飛ばす。

655ライダー:2016/10/07(金) 22:33:17
「おう、薬草茶か。」
「朝倉氏の元に居た時は良く振る舞われてたぞ?」
「こんな薬を美味しく飲めるようにして、しかも常飲するたあ贅沢だよな今世は。」

普通にずずずとお茶をすすってるぞ。

656佐香月 岱然:2016/10/09(日) 23:06:48


「咲く前の蕾を摘むような無粋はしないよ」

 どや顔で決めながらうまいこと言うぞ。

「一先ず、彼女は大丈夫だと思う。」
「ところで、キャスター。幾つか確認しておきたいことがあるんだが」

 ちら、とライダーを見るぞ。

657キャスター『キョウシカ』:2016/10/09(日) 23:30:44

「ん……そうだな」
「ライダー、ちと外してくれや」

こっちも、話したいこともある。
少しライダーには席を外してもらおう。

「おっと、ちなみに俺様茶にはうるさいぜ?」

なにせ地元が紅茶の産地だからな!
紅茶の産地になったのつい最近だけど!

658ライダー:2016/10/10(月) 00:04:01
「おう、わかったぜ。」

そういう事情を汲むやさしみはライダーにもあった。

席を外すとしよう

659佐香月 岱然:2016/10/11(火) 22:41:59


「ライダーたちだが、実際には休戦協定は結んでいないようだ。」

 ライダーが遠ざかってから、キャスターに告げる。

「彼女に確認したよ。君なら感づいていたかもしれないが」

660キャスター『キョウシカ』:2016/10/11(火) 23:26:12

「はははほんとにあいつ死なねぇかな」
「まぁ明日には死にそうではあるからいーけどよ」

もしも明日の決戦を生き延びられるなら、それはそれでというところである。
そこまで行ったら大したものだ、という話だ。

「とまれ、アサシンには要注意ってとこだな」
「やっこさん、俺様たちの寝首を掻いて漁夫の利得るための算段立てるので忙しいんだろーからよ」

「んで……実際嬢ちゃんはどうだった?」
「ライダーからおよその事情は聞いたけどよ」

頭をガシガシとかきながら、心配そうに問う。
ともすれば、高遠は今回の聖杯戦争で最もキャスターが気にかけている相手と言えるかもしれない。
あれだけ露骨に迷われると、神仏としては放っておけないのである。

「(そう……俺様は神で、仏だからな)」
「(嬢ちゃんも……マスターも……俺様が守ってやらなきゃあならねぇ)」
「(それが、帝釈天としての義務って奴だ)」

661佐香月 岱然:2016/10/11(火) 23:51:14

「まあ、座して待つのも余興じゃないか」

 キャスターの気苦労を、察しつつもあえて明るく振る舞う。

「君は『最強を証明しに来た』のだろう、キャスター。
 寝首を掻かれるのも、王者の醍醐味だ。どんな細工だろうと、正面からねじ伏せてくれ」

「それに、目の前のリスクもある。多方に気を張りすぎると、まあ……なんだ」

 そこから先の言葉は濁した。
 戦に関しては、彼女の方が何倍も上手だ。
 あえて忠言するようなことでもないし、その権利もない。


「……事務的に言ってしまえば、一先ずのところは問題ないだろう。
 少なくとも無鉄砲に無自覚に、相談もなしに離反や決裂、ということはない。
 ただ、不発弾を抱えたようなものだ。将来どういう選択をするかはわからん」

 断言した部分についても、『そうあってほしい』という希望が強い。
 感情の振れ幅というのは、人間が自分で思っているよりも容易に広がる。

「……感情的には、幾分か持ち直したと思うよ。ただ、空元気も少なからずあるだろうな」
「そういう感情的な負荷に対して、女性は総じてとても強い。
 いずれにせよ、目は離せないというのが私の結論だ。先ほどああ言った傍からなんだがな」

662キャスター『キョウシカ』:2016/10/16(日) 23:09:35

「そか」
「なら、安心した。空元気にせよ、前に進めんなら上々だ」

ほうと息を吐き、ハーブティーに口をつける。
人は悩むものだ。
だから、それでいい。

……そして、少し沈黙を挟んで。

            ・
「…………………俺はさ、マスター」
「“闘神”なんだよ」
「稲妻と、雨と、天空と、闘争の神格――――“戦勝の神”じゃあ、ない」
「……見てんだろ、夢でさ」
「俺は別に、必ず勝てる神じゃねぇんだ」

何度称えられたことだろう。
おお、その矢の力強きこと、まさしくインドラの如く!
その都市の美しき事、あたかもインドラが祝福したかのような!
インドラ、インドラ、偉大なる天空の王、インドラ!

「ほんとは笑い飛ばすべきなのは、わかってんだけどよ」
「……正直に言うぜ。情けねぇが、明日勝てる自信がねぇ」

あるいは、最後の宝具を開放しても。
かの女王が持つ雷霆――――我が身と並び称される、大神の稲妻を思えば。
いくら最強を歌えども、脳裏をよぎるのは生前の日々。
幾度となく槍を手に取り、幾度となく敗れた日々。
ニッ、とキャスターは無理に笑った。

        ・ ・
「それでも、俺様は神だからよ!」
「……少なくともお前と嬢ちゃんは守らなきゃならねぇから」
「…………明日は……遠くに離れてちゃ、貰えねぇか」

663佐香月 岱然:2016/10/19(水) 00:42:25
「それが戦略上必要ならば、そうしよう」

 キャスターの言葉が一通り出尽くすのを、口を挟むことなく待ち。
 殊の外、事務的に言い放つ。

「戦に関しては門外漢だ。君が必要だというのなら、私は別所で待つ」

 戦闘の規模によっては、守りながら戦うというのが不可能になることもあるだろう。
 無差別級の攻撃は、防ぐ側がどうしても不利だ。
 あるいは、マスターへの波及を恐れて自身の全力を出せないことだってあるかもしれない。

「だが……」

  ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「『勝てそうにないから』そういうことを言っているのなら、その言葉は聞けないな」

 欠けた夢を見た。

 人が神を作った、というのはどの偉人の言葉だったか。
 『そうあれ』と望まれたという意味では、なるほど神とは超越者というよりもシステムに近い。
 彼女は、そのために戦った。

「なあ、キャスター。最強とは、『絶対に負けない者』のことか?」
「何が君を弱気にさせているんだ。事ここに至って、自信がないとは言ってくれるな」

 かける言葉に情を含ませないのは、激励のつもりだからだ。
 あえて、強く。言葉の上に乗らない気持ちというのもある。

664キャスター『キョウシカ』:2016/10/19(水) 02:12:48

「っ、俺は!」
「俺は……守れねぇんだよ、お前らを……!」

キャスターは悲痛に叫んだ。
わなわなと腕が震える。
抑えてもなお、ガタガタと。

「俺は、神だから……!」
「仏だから……お前らを守んなきゃいけねぇんだよ……!」
「わかってんだろ! 俺が負けたら死ぬんだぞお前ら!」

キャスターは、人のための神だから。
人のために戦わなくてはならない。
人を守るために戦わなくてはならない。
その勝敗は、さておくとして。

「俺が負けるだけならいくらでも負けてやらぁ! そいつだって仕事の内よ!」
「だけどよぉ……! 俺ぁインドラだから……! 帝釈天だから……!」
「お前ら死なせちゃあ、立つ瀬がねぇじゃねぇかよ……!」

――――キャスターは、気づかない。
自らを神仏と定義するが故に――――その慟哭の根幹に、気づかない。

665佐香月 岱然:2016/10/19(水) 03:41:22


「……ふむ」

 対照的に。
 佐香月は動かない。動じていない、ということではないが。
 キャスターの慟哭が聞こえていなかったかのように、


「料理の話を、していいか?」

 あっけらかんと、ひどく落ち着いた口ぶりで言い放った。


 けっして、ふざけているわけではない。
 突拍子にも聞こえるだろう。                  ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
 分かっていてもあえてそれを選んだのは、その話でなら自分は嘘をつくことが出来ないからだ。
 見栄も虚飾も、謙遜も世辞も、何も張れない。自然体を強いられる。自分の、人生を捧げたものには。
 そしてキャスターになら、それは届くと思ったからだ。

「食事を何よりも無味なものにするのはな。『飯以外のこと』を考えることなんだ」

「仕事をしながら。テレビを見ながら。会話に花を咲かせながら。
 まあ、事情ゆえにそうせねばならないこともあるだろう。それ自体を否定はしない。
 けれどな、食事にとっては最悪だ。味わうことを失くした食事は、義務や作業に成り下がる」

「戦闘にとってはどうだ、『闘神』」

 料理人だからこそ、食事にはそういう哲学がある。
 なれば、『闘神』にとっての戦闘にはどうだ。
 セイバーとの一戦に、ライダーとの乳繰り合いに、求めたものはなんだったか。

 キャスターの言葉は、もちろん事実だ。
 彼女が負ければ、高い確率でこちらも命を落とすだろう。けれども、それはあくまで結果。

「君がこちらを慮っていることは、ありがたく思う。
 けど、そこは切り離したっていいんだ。戦闘は戦闘で、味わっていい。
 君が納得のいく戦いが出来て、その末に敗れたのであれば、私は何も不満はない」

「君自身のために戦ってくれ。常勝ではなくとも、不屈の神よ」

 そこに、佐香月は『最強』を見る。伊達や酔狂や勢いで、彼女を煽っていたわけではない。
 それは一度も折れぬ大樹ではなく、幾度踏みにじられても決して枯れない、勁草のための言葉じゃないか。


「さて、話は戻るが。
 そのために、私がそこにいては妨げになるというのなら……
 非常に惜しいが、今回は特等席を諦めよう。雷神と雷霆の、胸躍る一戦と思ったのだが」

 せいぜいが、令呪の即時バックアップが不可能になるくらいだろう。

666キャスター『キョウシカ』:2016/10/19(水) 03:54:39

「……はぁ?」

思わず、頓狂な声が出た。
呆気にとられたまま、佐香月の言葉を聞く。
彼が人生を捧げた……そしてこれからも捧げるであろう、哲学の話を。

「お、俺は……」

彼は自らの心の内を話した。
なら、こちらはどうだ。
キャスターは……キョウシカは。
否、帝釈天は。
否、否、否――――インドラは。
その心の内にあるのは、なんだ?
その意味するところは、なんだ?

「……俺は……いいのか?」
「俺の……好きなように、やりたいように戦っちまって」
「俺が負けたら、死ぬんだぞおまえ……死んだらおまえ、包丁も握れなくなっちまうんだぞ……?」

半ば茫然と、言葉を漏らす。
胸の内にある泥の中から、真実を探るように。

「ほんとに、おまえは……それでいいっていうのか?」

667佐香月 岱然:2016/10/19(水) 04:33:30

「……勝ってほしいのは事実だ。そこは変わらない」

 負けてもいい、失ってしまってもいいと言えるほど、成熟はしていない。
 自分の道への執着もある。
 これまで積み上げてきたもの、これから積み重ねるだろうもの。
 容易く賭けられるものではない。

「けれどもこれは、俺自身が背負うものだ。君に押し付けたりはしない。
 分野は違うが、他人の皿を汚すというのは信条に反するからな。
 そういう意味では、君はいささか義理堅さが過ぎるんじゃあないのか?」

 冗談めかして笑って見せる。
 そこは矛盾しない、という話だ。キャスターとて、負けるために戦うわけじゃあない。

「そもそも、最初に出会った時に、一度君に救われているだろう?
 あれで十分だよ、キャスター。失われそうだったものを、君は拾ってくれた」

「あれで十分なんだ。だから――――あとは、後顧の憂いなく戦ってくれ。
 君はもう、何度も俺のために戦ってくれた。一度くらいは、自分自身のために戦ってくれよ」

668キャスター『キョウシカ』:2016/10/19(水) 04:58:45

「俺は……」

――――我が身はインドラ。
雷鳴を司る者。
雨雲を残す者。
力強きもの。
天空を治める者。
――――――そうじゃない、根の部分。

「そうだ、俺は……闘神、インドラ」
「民に望まれ、闘うために生まれた雷鳴の神……」
「―――――――そんなの、どうでもいいんだ」

そういう、理屈なんかどうだっていい。
重要なのは、自分がどうしたいか。

「俺は、戦いてぇんだ」
「俺は、勝ちてぇんだ!」
「俺は、暴れて戦って叩きのめして踏んづけて、勝ちてぇんだ!」

そうだ、そうだ、そうだ!
俺は生まれた時から、そうだったじゃないか!

「くっ、はは、わははははははは!」
「おう、おう、そうだよタイゼン! 世話ァかけちまった!」
「民がどうとか、人がどうとか、仏がどうとか!」
「そんなもんは、後からついてくるもんなんだよ! 俺はインドラだからッ!」

ああ、なにを勘違いしていたのか!
神であるために振る舞うんじゃあ順番が逆なんだ。
好きなように振る舞えば、それで神足り得るのが神なんだ!

669キャスター『キョウシカ』:2016/10/19(水) 05:07:03

      l \   /::/::::::::,:::::::::::ヽ /l
      ',   \__:::l:::::::/::,..--_、:/  }
       \/三ミ、::_ /,イ、/   /.、
        / \_/r..\/´, -―-、/::::::;
         /,.::´::::::::::`´::::::::::::::::::\::::::{
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      ,:':::::::::::::::::{::::::{:::::::::::::::::l、:::、\:::::::',:::::ヽ、
.     /:::,:::::::::|::::::|::::〈:::::::::::::::::{イ ̄、:!、::::i:::::|::{:::.、  
    / イ:::::::::::{::::::|イ´\_::::::::::| ヽ! リ 、:l:::::|:::}:::::::.    「おう、俺ァ決めたぜ」
      |:::::/::::::、:::{ _ \\:{ ,ィチ斥下,::::|`::::::::::::.    
      |::::||::::::::ル'イテ弍ミ   ` 弋zソ  从ト,:::::;:::::,:::::.   「俺は俺のやりてぇように――――――お前のために戦う」
.     八:::{l:::::::::圦 弋zソ   ,       lr.,/:::::l::::::::,::::::
     ヾjハ、r、!、               ;-'i:::::::|::::::::}、:::l  「俺ァ、お前のことが結構好きだからよ」
      /:::::,ヽ、_ハ    <  ̄ ソ   人::!::::/:::l:::::| l:::!
.     /:::イ::::::::::込、     `   ´   /:::::::|::/:::::j、:リ l:/
     /´  |:::::::::::::::::::::>     _  イ::::::::::::j/:::::/ / /
        /::::::::::::/::::::::::::::l     |::::::::::::/:::::/
        ,':::::::::::,イ:::::::::::_}      ` ̄777―-- 、
     /:::::::://-‐77{ ___        {//l  / ̄`ヽ
      /::::://´  {//!   `      ///| / =´ `ヽ }
     ,::/{ ̄ ̄`ヽ、//\      _,////='´     \


「それでいいんだ」
「――――それがいいんだ」

「誰にも文句は言わせねぇ。それが一番、俺が気持ちいい」

「だから、やっぱお前も一緒に来い」
「特等席で、最高の喧嘩を拝ませてやっからよ!」

670佐香月 岱然:2016/10/23(日) 23:12:03


「ああ、それがいい」

 笑みを浮かべ、力強く頷く。

「眉間にしわを寄せているよりか、よっぽど魅力的だ。
 食事における原初のマナーだ。気の向くままに、平らげてしまえ」

671キャスター『キョウシカ』:2016/10/25(火) 00:43:31

「――――明日、俺はこいつをぶっ放す」
「正真正銘本家本元、インドラの矢って奴だ」
「まぁ周りの被害が出ねーように気をつけはするが……やり過ぎたらすまんな」

そう言って、キャスターは……今までひた隠しにしてきた、切り札をマスターに開示した。


【MATRIXが更新されました】

『帝釈よ、焼き払え(ラーヴァナジット)』
宝具ランク:EX 種類区分:射撃武器 発動区分:単発 対象区分:対界宝具  MP消費:28/42 ダイス判定プラス:14an6/28an6 固定値:28
:インドラの炎。あるいはインドラの矢。
 数字の桁がおかしいことに定評のあるインド神話にあって、その最高峰とされる破壊兵器。
 三十三天の、あるいは帝釈としての加護を遮断することで、神代の権能を僅かながらも再現する宝具。
 その雷電とも灼熱とも知れぬ一撃はあらゆる生命を死滅させ、世界を焼き尽くす。
 ……という代物なのだが、現在は霊基の関係で劣化に劣化を重ねており流石に世界を焼き尽くすほどでは無い。

 ……………が、キャスターが「ちょっと本気出すわ」と意気込んだので出力が上がった。

【プラス追加効果】
特性切替
固定値二倍
防御無視(真)
斬割(真)
回避不能
必殺
競勝強化
【マイナス追加効果】
周辺被害大・使用時
魔的隠密問題・使用時
社会的隠密問題・使用時
切替制限・継続時宝具マイナス


――――その他もろもろ、細かいデータが更新されました。

672キャスター『キョウシカ』:2016/11/01(火) 01:01:55

あ、区分が終わる前に道具作成スキルで『勝利符』を作っとくぜ。

673GM:2016/11/01(火) 23:29:00
 【視点移動/ライダーの視点】

 ―――さて、なんか追い出されてしまったわけだが。
 なんかしたい事があると言うなら聞かないでもないぞ。

674ライダー:2016/11/01(火) 23:37:53
なんかしたいことと言われるとまた微妙だな・・・
ああけど、うちの御主君があの料理小僧と会話してどうなったのかは確認しておくか。

「えーと・・・御主君の部屋は・・・あそこかな?」

太郎太刀で壁でも切って御主君の部屋にダイナミック☆お邪魔しますしに行こう。

675GM:2016/11/01(火) 23:46:33
 太郎太刀で壁を破壊して突入した。
 それにしても、君には扉を使うとか霊体化するとか、そう言った思想はないのだろうか?
 いずれにせよ、後でどうなっても私は一向に責任を持たないので頑張ってほしい。

 【高遠葵】「うわ!?」

 君のマスターも驚いた様子だ。当然である。
 居候の身で能動的な破壊活動に出ると言うのは、常識的に考えて最低の行為であろう―――

 【高遠葵】「―――とりあえず、ライダー。」
       「そこに正座。」

 とりあえず、消沈した様子は失せているようだが、それはそれとして大変なことになっちゃったぞ。

676ライダー:2016/11/01(火) 23:49:49
「ん?どうした御主君改まって。」

とりあえず言われた通りに正座してみよう。

「ははぁん、健気に御主君の様子を見に来た忠臣っぷりに感激したか?」
「いいぜ、俺の忠義をねぎらうことを許可するぜ。」

さあ!!と正座しながらイイ笑顔で両手を広げてみよう。

677GM:2016/11/01(火) 23:54:01
 そんな君を尻目に、君のマスターは何やらPDAを取り出して連絡を取り始めた。

 【佐香月岱然の視点】

 グッドコミュニケーションでちょっといい感じの雰囲気な所すまないが、高遠の部屋の辺りから轟音が響いた後、君のPDAに連絡が入った。
 誰からかと言うと、当の高遠からだ。
 連絡を受け取ると、何がどうしてそうなったのか―――

 【高遠葵】「ごめんなさいホントごめんなさいうちのバカがバカでホントごめんなさい!」

 ―――高遠からの凄まじい謝罪攻勢が入るわけだが、どうしようか。

678佐香月 岱然:2016/11/02(水) 23:20:14
「ところでキャスター、器物損壊という知識については
 もちろん聖杯から与えられているのかな?
 いやなに、大したことじゃあないんだがね。
 ほら、巨人と戦った時に、かなり土地やら何やらをやったろう。
 あれでシンディ女史にもかなり迷惑をかけたからな。
 もしサーヴァントにもそういう常識が備わっているのなら、
 もちろん戦闘中に周囲を憚っている余裕はないと思うが……
 まあ、言ってもその外で何かを壊すというのは、
 敵対行為くらいしか思い浮かばないよなぁ。
 はっはっはっはっはっはっ、おっとなんだ今の音は」


 PDAが鳴っているので応答します。


「もしもし、佐香月ですが……なんだなんだ、どうした?
 ……ははぁ、ライダーが茶器でも壊したかな?
 気にしなくていいさ。けっして安物とは言わないが、
 家計のやりくりは魔術家の常だとも。
 新しいのを買えば済むことだ、それよりケガはなかったか?」


 紳士ムーブを心掛けながら、箒と塵取りを持って部屋の方へ向かいます。

679キャスター『キョウシカ』:2016/11/02(水) 23:26:44

「あ?」
「そりゃ現代の法律まではカバーしてねーけど」
「けど冷静に考えて、人の財産壊しちゃならねーってのはどこの国どこの時代でも常識だろ」
「それに、神秘は隠匿すべきってのは聖杯から教わってるしな」
「無暗に物壊したりするのがマズいってのは言うまでもねぇよ」
「まぁ俺はその辺迷惑かけやすいから、お前らにはワリーと思うが……」

……あっ、なんか轟音と共に陣地にダメージが入った気配が。

「……………………行ってらっしゃい」

なんかもうめんどくさくなったのでマスターに投げた。

680GM:2016/11/02(水) 23:29:05

 【高遠葵】「その、ええと。ライダーが壊したってところまでは合ってるんだけど―――」

 部屋の方へ向かう。
 しばらく進むと、見るも無残にブチ抜かれた壁が見えてきた。
 おお、神よ。何がどうしてこうなったのか。

 【高遠葵】「―――その、壁、壁を、ああああああごめんなさいホントごめんなさい!」

 なお、壁に穿たれた無残な孔の向こう側には―――

+   +
  ∧_∧  +
 (0゜・∀・)
 (0゜∪ ∪ +
 と__)__) + ←こんな感じで正座してるドヤ顔のライダーと、半ばパニック状態の高遠が見えるぞ。

681ライダー:2016/11/02(水) 23:32:34
ドヤァ・・・

682佐香月 岱然:2016/11/02(水) 23:41:47

「わあ。」

 おっ敵対行為か。

「……壁にゴキブリでもいたのか?」

 額に青筋を浮かべながら、努めて冷静に問い詰めよう。

683GM:2016/11/02(水) 23:46:43

 【高遠葵】「私にも、何が何だか、さっぱりだよ―――」

 GMも何故このような行動に出たのかは知らんので本当にさっぱりである。
 なんでこいつ誇らしげなの?(素)

 【高遠葵】「部屋にいたら、突然壁をぶち抜いてきて―――」

 当然、この案件では役に立たない。
 何しろ理由がさっぱりわからないので、弁護も何もしようがないのである。
 いや、最初から弁護する気があるかもわからないが。

684ライダー:2016/11/03(木) 22:03:55
「おお!聞いてくれよ坊主!すげえんだぜ!!」

空気など読むな。そんな感じで喜色満面で正座をしているのがライダーだ。

「お前さん、御主君を元気づけるために部屋に入ったよな?」
「でも一刻もしねえうちにさっさと出ちまったからああこりゃ『失敗』したんだなと思ったんだよー!」

なお、ライダーは君と高遠が二人きりで部屋に籠ったので『そういうこと』をして元気づけさせようとしたもんだと勝手に判断したようだ。

「それじゃ仕方ねえってんで俺が元気づけてやろうと部屋に入ったら・・・ほら見ろよこの御主君!」
「元気だろう!?いやあ俺は部屋に入っただけなのにこんなに元気になるなんて!」
「自分の才能が怖いぜ・・・こりゃあもうちょっと朝倉のじいさんに色んなてほどき受けとけばよかったかねえ!」

以上、ライダーの言い分である。

685佐香月 岱然:2016/11/09(水) 22:20:18


「よし、よく分からんが飯抜き」

 思考停止で事務的に処分しよう。
 理屈が通じない輩に理屈で責めても時間の無駄だ。

 まあサーヴァント相手に意味があるのかは知らないが。

686GM:2016/11/10(木) 22:51:41

 ―――結局、高遠の手も借りてライダーを簀巻きにした。
 まあぶち破ろうとすればぶち破れるだろうが。

 一体なんだったのだろうか―――

 【時間区分を終了します】

687GM:2016/11/22(火) 22:20:01
【四日目/朝】
【佐香月岱然の視点】

―――朝。特に何事もなく、目を覚ます。
さて、今日は何をしようか。

688佐香月 岱然:2016/11/24(木) 01:00:53
 ひとつの佳境、と呼べるものに差し掛かっている。
 それでも、人間としてやるべきことはこなさなければならない。
 それが自身の人生の屋台骨であるものだから、なおさらだ。

「……縁起を担ぐ主義じゃあないんだが」

 今日は朝から揚げ物の気分である。

 卵液の代わりに家伝のバッター液に漬け、揉み込んだ一口大の鶏肉、ニンジン、ズッキーニ。
 キャスター用に、揚げ出し豆腐も準備だ。
 寝起きでも胃もたれしない、さらりとした神秘オイルを張った鍋に、形が崩れないように投入し、皿の底にソースを広げる。

 よく油を切ったフライを盛り付け、揚げ出し豆腐には薬味と、とろみ薄めの中華餡。
 最後に追い神秘を振りかければ、今日はこれで決まり。

689GM:2016/11/24(木) 01:20:45
               _
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       |i \::::::::|::::::::::|        ^.r-、イ ||::::|
        ヽ `i|、|:::::::::个 z-、- ァ、iii' r┘=゙i レ |::/
           八 i゙ヽ、iノヘ、  ∧iー、ゝ´ .ソ i/
             | rヘ'  |>|;;;;| ./  /
              | .|   ヘ |;;;;y'  /

 なんやかんやで見事な揚げ物ができあがった。
 しかし、そんな君を何も言わずじっと見つめる欠食児童の影がある。
 君は彼女に何か食べさせても良いし、あえて放置してもいい。

690佐香月 岱然:2016/11/24(木) 01:30:51

「食べないのか?」

 じっと見ている少女に食卓を進めつつ、もはや料理にしか使っていない礼装包丁を丁寧に箱に戻す。

 ついでに、少し多めに揚げた豆腐で簡単な『お弁当×1』を作成。
 戦闘中でも気軽に食べられる兵糧丸チックなスタイルだ。

「こちらは洗い物と器具の手入れがある。先に食べていてくれ、サラダのドレッシングは黒の容器だ」
「聞き忘れたのだが、玄米は大丈夫な方か? 結構、今日から好物になるぞ」

 料理人モード発動中なので、一人で勝手に話続けるぞ。

691GM:2016/11/30(水) 22:35:13


                '"´  ̄ ̄ ̄ ̄ `丶、
                 / : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ、
           /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
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       /://: : : |:| : : : |丶: : : .ヽ: : : : :l/∨二|: : :l
       // ./::| :| : |:| : : : |...ヽ: : : : 丶 /|_ | ==|_ : :|
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         /  .V: :_|:L‐fr〒仗仆'∨ 弋辷ソ ノ!.:.: :レ: : :|
    __  _   .|ヘ:.:.ヘヾ弋辷ソ    ` …'´│: : !: : : |
     ヽ._| |_/ /〉 |:(ヘ : ヽ`…‐'´   .._   |: : /: : : :|
          `‐′|: :`ヘ: :丶   マ   Ⅴ ) .イ!: /: : :∧!   「―――! い、いただきます!」
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    ヘ     }   / ̄        ∧ミヘ l |彡Vヘ \
     ヽ   く  /           ヘ    |:::::|   ヘ  ヽ
      \  `く二ヽ      __.       |:::::::|  ヘ  )、
        ヽ  ノ〉 人    /「´     ヘ  ..|:::::::|  ヘ   \
       (〈^彡'      /  l        |:::::::|   .,}    \
        ヽ {      /    l     ヘ   .|.○ ‐:、 ..} /    `ー┐
           \__/       〉.         | 弋_丿´l        __}
                      〔    ./     ̄ ̄  |\_    〃^\


 君の言葉を聞いて少しした後、高遠は猛然と食べ始めた。
 中々凄まじい食べっぷりだ。放っておくと全部食い尽くしかねない勢いである。
 とりあえず苦手云々は、この様子を見る限り聞くまでもないだろう。

 【高遠葵】「好き嫌いとかは、特にないよ。」
       「好き嫌いはするなって教わったし、そもそもここまでそう言うの考える余裕もなかったしね。」

 食事が一通り落ち着いてから、高遠が口を開く。
 一旦箸を置いてから喋る辺り、最低限のマナーは知っているようだ。

692佐香月 岱然:2016/12/04(日) 23:11:03

「ふむ」

 食後のお茶を淹れ、二人分を湯呑に注ぐ。
 少し多めに入れておいた分は、水筒にでも入れて、弁当とともにサーヴァントにでも持たせよう。

「それは、なんというか……もったいないな」
「『残さず食べろ』、という趣旨なのだろうが」

 キャスターにも述べた通り、それは『作業』としての食事だ。
 効率はいいが、突き詰めてしまうと、本来あったはずの価値を失ってしまう。

「食というのは、人間の欲求だ。恋愛と同じだな、『好き』や『嫌い』がないと楽しめないだろう。
 せめてうちにいる間だけでも、食事を楽しんでみてくれ。
 或いは……もしも全部が終わって、その時に余裕があったなら、少し考えてみるといい」

 或いは、このあたりの感覚は贅沢に思われてしまうかもしれないが。
 そも、土地を持つ魔術師(強調)なのだからある程度、教養や贅沢のための資産はあったのだ。
 貴族、というと程遠いだろうが。

「なんならリクエストをもらえば、私が腕を振るおう」
「好物、考えておいてくれよ」

693GM:2016/12/05(月) 23:27:47

 【高遠葵】「―――色々、余裕なかったからね。」
       「楽しむ、って言うのはさ。余裕がある時しかできないんだよ、結局。」
       「余裕が無かったら、そもそも楽しむって意識自体持てないんだ。」

 これまでは、それこそ作業としての食事に終始していたらしい。
 君からすればとんでもない事かもしれないが、誰にだって事情と言う物がある。
 この問題において大事なのは、これからの話だ。
 少なくとも君の目の黒い内は、そう言う事にはなるまい―――と言うくらいの自負は、君にもあろう。

 【高遠葵】「今は、ほら。特に切羽詰ってる事とかないからさ。」
       「私なりに楽しんでるつもりだよ。ほんとほんと。」

 【高遠葵】「んー、でも好きな食べ物、か。」
       「考えた事もなかったよ。」

694佐香月 岱然:2016/12/07(水) 23:53:38

「…………そうだな」

 高遠の所感に、重く返す。
 余裕がなかった。その言葉の前に含まれた間の意味は知っている。
 そういうときに、食事であったり睡眠であったり、本来人間に不可欠な要素であるそれらは蔑ろにされやすい。
 『必要最低限』に成り下がってしまうのだ。

「ならば、これから見つけていけばいいさ。少なくとも私の陣地にいる間は、君の好物は増え続けるぞ」

 好きな食べ物は――――いつか、そう尋ねられた時。
 佐香月の料理だ、と、きっと言わせてみせよう。

695GM:2016/12/11(日) 22:40:05

 【高遠葵】「うん、そうだね。こんな美味しいの食べた事ないもん。」

 境遇を聞く限り、彼女は施設で育ったと言う話だ。
 まあ、その、何だ。ここまで色々と豪勢に使ったものはそうそう出て来ないだろう。
 流石に味にも色々と差が出てくると言う物である。

 ―――さて、高遠が食事に集中し始めたので会話が途切れた。
 何か話しておくことは、あっただろうか。

696佐香月 岱然:2017/01/10(火) 23:41:11

「……そういえば」

 ふと、高遠の部屋にあった不吉な気配の本が脳裏に浮かんだ。
 アサシン陣営から渡されたと思しき、黒い装丁の。

「あの『黒い本』は、どうしたんだね」
「魔術師的には嫌な予感がビンビンするんだが」

 冷蔵庫の裏を久しぶりに掃除したら、見覚えのないペットボトルが出てきた――――
 ラベルを見る限りは果物系の飲料のようだが、珈琲と競い合えるほどにどす黒くなっている――――

 それくらい嫌な予感がする。魔術師的に。

697GM:2017/01/10(火) 23:49:59

 【高遠葵】「―――ん? ああ、アレ?」
       「アサシンのマスターから渡されたんだよ。」
       「あいつの死体から回収したんだって。」

 どうも、元々は“爆弾魔”の持ち物だったらしい。
 それをアサシンのマスターが回収し、記された未来を読み、彼女との交渉材料とした―――という流れのようだ。
 その後この本は、彼の発言を裏付ける証拠として彼女の手に渡り―――現在に至る。

 あっさり手渡した事から考えるに、アサシンのマスターはこの本に何ら興味を抱いていないのだろう。
 高遠は―――まあ、あまり本を読みたがるようには見えない。

698佐香月 岱然:2017/01/11(水) 00:04:55

「ふむ……」

 仕掛けや仕込みがある可能性は捨てきれない。
 だが、話を聞く限りは何の裏もない、単なる礼装である可能性が大だ。

「次の一戦、大勝負になりそうでな」
「君さえよければ、なんだが……借り受けることは出来ないだろうか」

 キャスターの勝利は、信じて疑わない。
 けれども、そのために何もしないというのはウソだ。
 座して待つだけなら、マスターである必要がない。

699GM:2017/01/11(水) 00:17:17

 【高遠葵】「別に構わないよ。正直、読んでると頭痛くなってくるし。」

 存外にあっさり承諾は取れた。とは言え、改めて現物を見ておくべきだろう。
 何らかの仕込があるかもしれないし、そうでなくともあまり良くない類の代物だ。
 なるべくなら頼らないに越したことはないだろうが―――

 ―――まあ、それも実際に現物を検分してから考えた方が良さそうだ。
 さて、現物を見ておくなら、ここで時間を区切るとしよう。

700佐香月 岱然:2017/02/09(木) 01:14:13

「はっはっは、読書は苦手か」

 まあ、礼装になるレベルの魔術書ともなれば、こちらとて進んで読みたいものでもないのだが。
 どうせ読むなら同じ分量の料理研究書とか読みたい。

「ともあれ、そうならばさっそく借り受けていいか。
 さすがにぶっつけで本番に投入するのは恐ろしいからな」

 そういうわけで、現物を見に行こう。

701GM:2017/02/10(金) 20:13:46

 【高遠葵】「うん、いいよ。借りてる部屋に置いてあるから、持って行っちゃって。」

 ―――そういうことになった。

 【視点移動:キャスターの視点】

 さて、なんやかんやあって朝である。
 今日は何をしたものだろうか。

702キャスター『キョウシカ』:2017/02/13(月) 23:05:57

ぶっちゃけるとやることが特にない。
ので、道具作成スキルで『身代符』でも作っとくわ。

703GM:2017/02/19(日) 22:25:54
『身代符』を作った。
珍しく平和な時間である。

【視点移動:ライダーの視点】

さて、なんやかんやあって朝である。
もう好きにしてくれ。

704ライダー:2017/02/21(火) 22:40:04
俺、す巻きにされてるしなあ・・・って言うか。

「飯が出てこないな・・・出陣前だし酒も呑みたいんだが・・・」

よし、す巻きを千切ってアサシン陣営の所に行こう。
アサシンのマスターに競馬させてくれなかったんだから詫びに酒でもオゴれとか言いに行くぞ!

705キャスター『キョウシカ』:2017/02/21(火) 22:42:57

「テメェ出陣前だっつってんだろ大人しくしとけバカやろぉぉぉぉぉぉ!?」

ええいしょうがねぇついていくぞ!
畜生なんで俺様がこんなことしなきゃいけねぇんだ!

706GM:2017/02/21(火) 22:48:44
 というわけで、バカ一騎とそのお目付け役(強制)は大学に敷かれたアサシンの陣地へやってきた。
 まあさすがに荒っぽい事にはなるまい。今君達に落ちられて困るのはアサシン陣営も一緒だ。

 
 【アサシン】「―――おや、これはこれは。お揃いで何の御用でしょうか。」

 陣地に踏み入って少しすると、物陰からアサシンが顔を出す。
 パッと見では普通の学び舎だが、ここは既に彼女の要塞の中だ。
 迂闊に事は構えない方がいいだろう。

 ―――で、なんか飯と酒タカるんだっけ?

707ライダー:2017/02/21(火) 23:06:28
「ん?なんだキャスター、お前も来たの?」

気が付かなかったぜ!

「おー、そーだよアサシーン。お前のマスター競馬奢ってくれなかったジャンよー。」
「だから飯と酒をよこせー。おごれー。」

そして暗殺者の要塞に欠食児童のエントリーだ!

708キャスター『キョウシカ』:2017/02/21(火) 23:10:55

「そういえばアサシンとちゃんと話できてなかったと思ってな!」

道中「そういえばアサシンちゃんとナンパできてねぇな」って思った。

「あとついでにバカがそっちに迷惑かけたりなんか変なことしないか監視」
「さっきなんか俺様の陣地の壁ブチ抜きやがったからなこいつ」

なんだこいつ。

「バカはバカなので無視してもいいぞ」
「そんなことより俺様とお話ししようぜ! 布団の中ででもいいぞ!」

709GM:2017/02/21(火) 23:26:48

 【アサシン】「このくらいならかわいいものでしょう。」
        「大殿などは西洋文化にかぶれた挙句、この九州に切支丹王国を築く※などと妄言を―――」

 ※史実です。

 【アサシン】「―――ともあれ、客人に何も出さずに返すのもお家の恥と言う物。どうぞこちらへ。」

 そう言う事になった。





                 r=-ーーーー‐‐---ー--ーーーーーー--==---=ー--ァ
                 ∥    _ノ三ニ=-―'''三二ニ=-ー--v- 、__        }
                ノ     i,二二三三三三二二ニニ==--==ニ=、    ヽ,
                ij     /二二三三二二二二ニニニニ==---===j__     ソ
                ∥_   ソ三三三三ニニニニニ,,=-―‐- 、三三ニ=-,ヽ   ハ
            _, - ' ´   `" ' =,,,_`ー---ー---ァ"´::::::::::::::::::::::`"'ヾ        )
          ,, '´     _,、=-、   `"' 、-==-ァ":::::::r==、ハ__,.:.:.:.:.:.:.:'ヽ==--=-=-"´
        /   ,、_、/ / : : : `-v、   ヽ、 ∥:::::::∥  そヲヽーァ.:.: ハ
       ./   _i^: : : : : /      `ー、  ', .i.{:::::::〃 <くi !フ}__ノ.:.:  i     _
      ../  ,、ノ: : : : : : j    : : : : : : : 7 ハ .ヽ 、::ト、__ノ iVハ八.:.: _,,=-^~ ̄  `"' - 、
      ∥ ,,j: : : : : : : ,,ノ   . ::::::::::  ∥ ∥ .ヽヽーvn、__V、 ノ / ,;;;;;;'" ̄ ̄`"' - 、 ヽ、
      i  {   : : : : : i ヾ..  :::::::   / ∥ __ `'-=,,__  >__,,=ァ/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘv:;:;:;`ハ ハ
      ∨ `}   : : : ::::::ゝ..       ソ /;;;;´::::::::`::ヽ、ー二ニ=イ i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:O:;:;:;:;:;:;.', .ハ
      ..∨ ヾ,: : : : : ノ  ::::..      ノ /〈三三ニニコ;;;;;ヽ     .i|.:.:.:.:.:.:.:.:.:@o。:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ハ リ
        ヽ、 `,_: : : : : : :  ::::;;;,,,''"´_/;;;ノ,ニニ>、ヽ,,/i     ヽ、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;Cハ:;:;:;:;:;:;:;リ∥
         ヽ,  `ー==-〜´_,, -' " ヾ;;;((_,-----、::::/∥      ヽ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/./
           ` ー--==‐'"´      `ヽ、t____ノノ:::ノノ        ヽ、:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;..//
                           `ー-=-'"´           `ー-...,,,___,,,...=‐"´
                    | ̄^i
                  -=ニニ二二二二二二二二二二二二二IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII
                  -=ニニ二二二二二二二二二二二二二IIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIIII
                    !n___j

 ―――さて、君達は調理室に通された後、幾許かの時間を待たされた。
 そうして出て来たのは、簡素ではあるがシンプルに美味そうな“ザ・日本の食卓”といった具合のアレである。
 ライダーには馴染み深いアレだ。飯は白米だが。あとライダーにはなんかどろっとした練酒っぽいものも出された。

 【アサシン】「何分仕入れる経路が乏しい故、このような物で恐縮ですが―――どうぞ。」

710ライダー:2017/02/21(火) 23:30:20
「ほー、いいじゃないか。こういうのでいいんだこういうので。」

おかわり!

711キャスター『キョウシカ』:2017/02/21(火) 23:34:34

「うまい!」
「結婚しねぇ?」

まぁそりゃ本職であるマスターの料理のほうがうまいが。
それはそれとして美女が作った飯がマズいわけねーだろってなもんである。

「しっかしすげーな切支丹王国って」
「確かその時代のお前らってまだその宗教入ってきたばっかだったろ」
「あ、俺様もおかわり」

712GM:2017/02/21(火) 23:56:24
         , : ´  ̄`゛ :: .
       ,::´:,::':::::::::::::::::::::::::\
        .:::::/:::::,::::::::,:::::::、:::::、:::゙:.
       .|:::::i::::::|i:::::_||::::::_|:::::,|i゙l::l
      |:::::|::::::|(●) (●)|::::|:::|
      |:::::|:::::_|     ,   j:::::| `
      |:::::|:´:|、_  -‐ _ノ:::i `  「なんでも昨今は白米より玄米の方が高価とかで。」
      |:::::|:::::{´ ヽヽil、:::|:::::|
       |:::::|:::::| ヽ. // r─┐   「不思議な事もあったものですね。」
       |:i|:|:::::|  ̄ ̄7~ア茶_}、
       |:||:|::,i'l    /三゙一メ;}|
     !| |.゙::j ト-、/┴─イ、~ /
      | _|/   / ト. ̄  ̄`、、
        У  ,/‐-、j}      〉ュ
       ` ̄´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 こいつはこいつですっかり自然体である。
 あ、おかわりは普通にくれました。

 【アサシン】「慎んで遠慮いたします。」

 【アサシン】「元は保護しているだけのはずだったのですが、何やら気が付いた時には完全にのめり込んでいたそうで。」
        「―――何と言いますか、困った方でしたよ。」
        「京都まではるばるナンパに出かけるわ、家臣の妻は奪うわ、酒色に溺れて政務を忘れるわ―――」

 大友宗麟と言えば、九州で最大の権勢を誇った大大名である。
 しかしその一方で、私人としてはかなり困った人だったようだ。

 【アサシン】「―――果ては西洋の宗教にのめり込んで、神社仏閣を壊して回る有様。」
        「いや、流石にあのトシで切支丹王国は正直ないと思いましたよ、私も。」

713ライダー:2017/02/22(水) 22:12:34
「宗教かー、宗教はカンベンだなー。」

コイツはガツガツ飯を食って酒を飲んでるだけである。

――――つうかまあ、目的は果たしたしな。
『キャスターと一緒にここに来た』。それでコイツは事情を理解してくれるだろう・・・

※PL思考です。PCはガチで飯を食いに来ただけです。

「色々あったけどウチの御主君もまあ、大分持ち直した。戦争は十分楽しめそうだぜ。」
「いやあ聞いてくれよアサシン!そこのキャスターのマスターが落ち込んだマスターのところに慰めに行ったんだけどさ昨日!」
「あのヘタレ半刻もしねえうちに出て行っちまいやがんの!」
「俺のフォローが無ければどうなってたことか・・・これだから女の扱いを知らねえ餓鬼は困るよなあ!」

ぶっひゃっひゃっひゃっひゃ・・・!!と茶飲み話感覚で昨日キャスターとライダーのマスター同士で話し合いがあったことは伝えておこう。
そしてそれの細かい内容を『俺は知らない』件も・・・

キャスターが俺のお目付けに来ている臭いことも考えれば、まあどうとでもするんじゃないかなコイツなら?

※PL思考です。PCはガチで飯を食いに来ただけです。
※飯を食いに来ただけだってば

714キャスター『キョウシカ』:2017/02/22(水) 22:38:05

「(あっ、やっべめっちゃ身に覚えある)」

俺様もナンパとかめっちゃしたわ。
人妻と寝たりしたわ。
その結果今こうして女の姿で現界してるわ。

「あ、マスターと言えばよぉ!」

なので話題を……このまま逸らす!
ライダーがなんか言ってるがスルーだスルー!

「おまえんとこのマスター……あの兄ちゃんとうまくやれてっか?」
「俺様はまぁメチャクチャうまくやれてっけど」
「やっぱ実際に呼ばれて付き合って見ねーとマスターの善し悪しってわっかんねーからなー」

715GM:2017/02/27(月) 00:38:35

 【アサシン】「あらあらまあまあ、それはそれは。」
        「そちらも大変ですねえ。」

 ―――概ね、状況は理解できたようだ。
 とは言え、この場でわざわざ口にするような事でもなし。
 あえてどうすると言う事はないらしい。

 【アサシン】「まあ、程々に上手くやっているとは思いますよ。」
        「少なくとも、お互いに嫌な事くらいは避けるよう努めておりますし。」

 【アサシン】「―――彼は彼で、中々に難儀な身の上です。」
        「どうなるにせよ、気にはかけてあげてくださいな。」

716ライダー:2017/02/28(火) 00:00:39
「をー・・・っつっても例えば聖杯が使えなかったらどうしてやりゃいい?」

俺の攻撃で殺してやれるんかね、アイツ。

「もしくはあれか?何かこの世に楽しいことを見つける手伝いでもしてやりゃいいのか?」
「ふむ・・・一緒に武芸者狩りにでも連れて行ってやればいいのかねえ?」

717キャスター『キョウシカ』:2017/02/28(火) 00:23:25

「あー、ガッチガチに鍛えてやるのもアリかもなー」
「聖仙かなんかでも紹介してやろうか」
「騎士階級皆殺し野郎とかオススメだぞ」

ヴィシュヌの奴の師匠パワーを凝縮したみたいな化身(アヴァターラ)だしな!

「まぁほれ」
「その辺は俺様のありがたい説法でどうにかしてやらぁな」

なにせほら、俺様ってば神様だし。
天部でも最上位に位置するような存在だし。
よゆーよゆー。

718GM:2017/03/09(木) 00:24:01

 【アサシン】「普通に接してあげれば結構ですよ。」
           ・ .・ .・ ・
 【アサシン】「不運にも死んでしまう事さえなければ、それでよろしい。」
        「―――この平和な時代に何を、と思うかもしれませんがね。」

 ―――何やら重い話のようだ。
 思えば、君達はアサシン陣営の事情をろくに知らない。
 とは言え、雰囲気から察せる事もあろう。
 恐らくは、そう言う事なのだ。

 【アサシン】「―――それもこれも、アーチャーに勝てればと言う話ではありますが。」
        「ああ、仕掛けるならお早めに。もたもたしていると、算段が潰れてしまいますよ。」

719『ゴブリン・バスターズ・ウィズ・ホーリー・エンブレム』:2017/03/09(木) 22:13:52

ゴブリン・スピアラーの武器防御は……4!

【ゴブリン・スピアラー隊】「アバーッ!サヨナラッ!」

スピアラーA部隊は無事壊滅!
これによってPC達の部隊の士気が+3!
特に意味は無い!

では続いてエレメンタルゴブリン隊の手番!

マイナー:E-3座標に移動
メジャー:アルバン隊に《スピア》攻撃

判定は3d6+6で……

10 [3D6] 5,2,3 (22:12:17)

達成値16!リアクションドーゾ!

720ライダー:2017/03/09(木) 23:28:04
とりあえずゴブリンはさぱっと切り捨てて、だ。

「――――あれ?あいつ死にたがってるんじゃなかったっけ?」
「『運を消す』ってのはそういうことだろ?今の今まで幸運に浸って慣れきってる奴が、それが消えてマトモでいられる筈がねえ。」
「・・・その辺大丈夫なのか?」

721キャスター『キョウシカ』:2017/03/09(木) 23:36:22

ゴブリン?
知らんな……

「………………………」

……ともあれ、だ。

「あー……」

……さっきに引き続き、めっちゃ聞き覚えあるっつーか……

「……あー……」
「そーいうのはなー……」

…………息子がなー。
……シッダールタもそういうとこあったしなー……

「……そーいうのはなー」
「確かに、普通に接してもらうか」
「あるいは“悟る”しかねぇよ」
「ああ、まぁ……そういうもんだ」

722GM:2017/03/09(木) 23:54:07

 【アサシン】「―――ただ幸運であるだけなら、ああまで思い悩む事もなかったのでしょうが。」

 ほう、と一つ息を吐く。

 【アサシン】「幸運である、と言えば聞こえはいいですが。」
        「不幸が余所に押し付けられると言えば、どうでしょう。」

 【アサシン】「どのような事故に巻き込まれても、何者に襲撃されても、自身は傷一つ負わない。しかし周囲は別だ。」
        「彼の不幸は他人のものとなり、他者の幸運が自分のものとなる。」

 【アサシン】「―――自身の幸運の帳尻を、他者の不幸で埋め合わせる。」
        「それが、主殿の異能なのです。彼がそこにいるだけで、周囲は危険にさらされる。」

 【MATRIXが更新されました。】
 【スキル「超能力・運命変転」の全文が開示されます。】

超能力・運命変転:EX
 異能生存体とも呼ばれる、運命を捻じ曲げる異能。
 ただし、捻じ曲がった運命の埋め合わせは、他者が蒙る。
 ―――要するに、他者に不幸を押し付けるだけの異能。
 「星の開拓者」と同等の効果を得る。ラックを追加で4点得る。
 このスキルを組み合わせた判定は、達成値マイナスを受けない。
 自陣営を対象とした「ラックを支払う事で無効化できる効果」を常に無効化する。
 ラックを1点支払う事で、以下の効果から1つを選択して使用できる。
 このスキルの効果は、別行動しているキャラクターや干渉手段を持たないキャラクターにも適用できる。6FP/LV
  ・直後に行う「サポート支援」の消費MPを0にする。
  ・自身を対象とした攻撃を受けた時、攻撃の対象を敵味方問わず別のキャラクターに変更する。
   この時、対象は無作為に決定されるが、攻撃者自身は対象に含まれない。
   他者を庇った結果受ける攻撃に関しては、この効果の対象外となる。
  ・対象のキャラクターが判定に使用した、全てのダイスを成功扱いにする。
   この効果を使用した判定は、達成値が難易度(対抗判定の場合、相手の達成値)に届かない場合でも
  差分1で成功したものとして扱う。
   この効果は判定の結果を見てから使用できるが、他の達成値上昇効果とは重複しない。
   この効果は自身が戦場にいる場合のみ使用でき、自身以外の防御判定には使用できない。
  ・【友好接触】を【敵対接触】に変更する、あるいはその逆を行う。
  ・ランダム表の出目を任意の出目に変更する。自分以外の振ったランダム表に対しても使用できる。
  ・その他、普通なら成功しない可能性の高い行為を成功に導くことができる。詳細はGM判断。

723ライダー:2017/03/10(金) 00:15:07
「はあ。」

えーと、つまり?

「・・・弱い奴は近寄れもしない異能ってことか?何を困ってるんだ、それ?」

織田信長の配下とかあの辺りになると不幸とかそういうの関係なく理不尽に死ぬぞ?
まあ、それはともかくとして・・・・

「要は手前が強いってことだろ?良いじゃん、誇れよその異能。」
「誇って誇って見せびらかしてひけらかせばいいんだよ。そうしたらいずれ、『遊び相手』には巡り合えるぜ?」

経験談だ。生まれつき化け物だった俺でも最後はやり合える奴と出会って死ねた。
自分がいるだけで周りが不幸になるって言うなら・・・

「それは頑張って自分を好きにならないといけねえな。」
「健全に真っ当に、周囲を不幸にする自分を愛す努力をしないと駄目だぜ?」

724キャスター『キョウシカ』:2017/03/10(金) 00:19:08

「ごふっ」

キャスターは育児失敗の古傷を抉られてダメージを受けた。

「…………そー簡単な話なら良かったんだけどなー……」
「無理なんだよ……そういう奴はよー……」
「『降ってわいた幸運で勝手に誰かが傷付く』なんざ納得できねーようにできてんだよ……」
「そーいうのは……」
「あー……」
「つらっ」

古傷がものすごい勢いで抉られてる。

725GM:2017/03/10(金) 00:37:04

 【アサシン】「そらまぁ私らの時代でしたら、そんなん甘えんなと小一時間説教かますところですがね。」
        「今の人らは私らほど流血だの犠牲だのが近しいものではないんですよ、これが。」

 ライダーはともかく、キャスターの胃には凄い勢いで刺さる話であった。
 そういえば、どこぞの世界線における君の息子は一発殴らせろって思ってたそうだぞ。
 思い当たる節くらいはないこともないんじゃないかな。

 ―――仮にこれが意図した物であるなら、やはり食えない相手ではあるが。

 【アサシン】「まあ、そう言う訳ですので。」
        「なんやかやで私だけ脱落するようなら、面倒見てやってください。」

726ライダー:2017/03/10(金) 00:43:05
「ほー、めんどくせえな、現代ってのは。」

慣れれば楽しいのになあ、流血も犠牲も。

「うんまあ、前にも聞かれたなそれ。」
「俺はいいんだけどキャスター、お前の方はどうなん?」

727キャスター『キョウシカ』:2017/03/10(金) 00:58:05

「マエムキニケントウサセテイタダキマス……」

死にたい。

「いやもう、俺様若者の考えてることがわからない……」
「ぶっちゃけ俺様そういうの与える側だからさー……」
「なに……? 駄目なの……?」
「せっかく色々手伝ってやろうとしても嫌な顔されるし……」
「息子が何を求めてるのかわからない……」

机に突っ伏してぷすぷす言ってる。
なんかもう豚に戻りたい。
あの時はよかった……


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