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サーナイト18禁小説スレ4【R指定】

4RANGE:2010/03/07(日) 22:51:01 ID:Rmc7Qvbw
3. 馬車から見える外の景色は、相変わらず緑の海が広がっていた。さっき、というより何時間も前からこの景色が続いている。彼女はいい加減この景色にうんざりしていた。
「ねぇ、マダ着かないの〜?私もう暇すぎて死にそう〜」
そんな不満を溜め息混じりに馬車を引いているギャロップ達に訴えると、
「後もう少しだから、我慢してくれよ、お嬢ちゃん」と、苦笑しながら言われた。
え〜、と愚痴をこぼしていると、辺りが急に暗くなった。トンネルに入ったのだ。そのトンネルを抜けると、そこには懐かしい景色が広がっていた。その中に一つの小さな村があるのが確認できた。彼女の目的地はその村だった。
村の門の前まで来ると、彼女はその馬車から降り、ここまで進んだ通行料金をギャロップ達に払い軽く礼を言う。すると馬車はもと来た道に引き返していった。そして彼女は村に向かって歩き出した。そう、彼女は帰ってきたのだ。
もうこの村に、何十年帰ってきてないのだろう。彼女はそんな事を思いながら村を歩いていた。何十年も前から変わり映えのない村の景色を堪能しながら、ある家へと向かった。
しばらくして目的の家についた。「お兄ちゃん、元気かな…」
そんな独り言を呟き、ドアをノックした。
4. その日は特にする事も無く、ライズは昼寝をしていた。さっきベッドに入ったばかりなのでまだ浅い眠りだ。しかし意識は徐々に暗く深い、眠りと言う名の海の底に沈んでゆく。
不意に海の外――玄関の方から、何か物音がした。一瞬、何だろうと海から浮上しようとする。だがライズは、「(…きっと空耳だろう…)」そう思い再び海に潜水した。しかし、次に聞こえたその物音はライズの耳にはっきりと聞こえてきた。よく聞くと、それはドアをノックする音だ。空耳なんかじゃない。そう思い、ライズは渋々海からあがるのであった。
まだ少々眠気が残っていたが、来客が来てしまったのならそんな事は言っていられない。ライズはドアを開けた。
「ハイー、どちらさ……ま…?」
目の前にいる人物を見て、さっきまでの眠気はどこかに吹き飛んでしまった。
目の前にいる人物は、背がライズよりひとまわり小さい、美しい外見のサーナイトだった。体つきや顔立ちからすると、雌であろう。
艶やかな髪の色は黄緑。その髪は短く揃えられていた。
顔は、すっと長く高い鼻、小さな口、大きな紅い瞳、少し尖りのある顎、と、美しい顔立ちをしている。


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