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サーナイト18禁小説スレ4【R指定】

34メルクールFuhrer:2010/05/15(土) 05:06:37 ID:SsgqAHQw
下駄箱に差しかかった時だった。
バチィ!
「うあっ」
突然下駄箱の影から竹刀が振り下ろされた。
「トウマ!カツヤ!またお前達二人遅刻か!」
「げっ!委員長だ!!」
きちんと校則通り着た制服に頭頂部で纏められた髪、左手に握られている竹刀、そして左腕に巻かれているのは権力執行の許可証である風紀委員の腕章
そう、目の前に立つのは我がクラスの風紀委員であるミツキだった。
「お前達、一体何度私に説教されれば行いを改めるんだ、それに私は委員長ではない!」
下駄箱の前の廊下に正座させられている俺達。
「お、俺は無関係で、カツヤの方から……」
バシィ!
「ひっ」
「言い訳とは男らしくないぞトウマ!!」
自分の真横に竹刀が振り下ろされる。
「い、委員長、どうか話を聞いてくれ」
「何だカツヤ、お前も言い訳か」
キッと睨まれ、一瞬たじろいだカツヤ
「お、俺達が遅れたのはポケモンの特訓のせいなんだ」
この期に及んでまあ何という言い訳だろうかカツヤよ、お前は数秒後には彼女が持っている職人が丁寧に仕上げた業物の竹刀がお前の頭にクリーンヒットするだろう。
「ほうお前達が特訓とな」
ミツキの殺気が和らいだように見えた
「ふむ、ポケモンの特訓か……確かに、ポケモン対戦には武道に通ずるものがある、つまりお前たちは精神の鍛錬を行っているということか……」
なにやらミツキは何か勘違いをしているようだった
「ようし、分かった。次回からは遅れないように!」
驚くくらい簡単に説得することができてしまった。 横を見るとやり遂げた男の顔でカツヤがグッとサムズアップしていた。
「では罰を発表する。今回は放課後に掃除だ」
カツヤの顔がやり遂げた男の顔から一瞬で財布を落とした事に気付いた人間の顔へと変貌していく
「え……委員長、見逃してくれたんじゃ……」
「何を言ってるんだ、悪いことをしたのならそれ相応の罰を受けるのは当り前だろう。ほら、HR始まるぞ、教室に戻れ。私は報告で職員室へ行ってから教室に向かうから」
はぁ、と肩を落として歩きだすカツヤ。がっくりしたいのは俺の方だよ…………
「あ、ちょっと待ってお前達!」
「んぁ?」
「今度私もその特訓に参加させてくれないか」
「え!? ああ、うん、まあいいけど」
まさかの委員長の特訓参加宣言に耳を疑った。
「そうか!ありがとう!で、特訓メニューは何だ?」
目をきらきらさせながら委員長がノッてきた
「あ、えっと、ただ対戦をしているだけだけど……」
そう、俺達がやっていた事はただの対戦である。
委員長には『特訓』をしていたと言って許してもらっている訳だが、ただの対戦は特訓と言えたもんじゃない。
場合によっては委員長が怒ってしまうのかもしれない、カツヤはそれに気づいて居るのだろうか……
「ふむ、実戦に勝る訓練は無いとは言うが基礎も積み上げておかないとあまり意味は無いぞ。 よし、私が特訓メニューを考えて来る。一緒に頑張ろう!」
いつの間にやらなんか大変な事になってしまっている気がする。何で俺まで巻き込まれないといけないんだ…………
「特訓ですって!バトルの!」
やっぱり飛び出してきやがったか
「ああ、これから毎朝私がお前たちの特訓に付きあってやる」
「ま、毎日ぃ!?」
「当然だ、特訓と言うからには毎日積み重ねないと駄目だ」
「腕がなるのよ、この特訓であたしは更なる高みに登るのよ」
「いいぞキルリア、私も負けてられないな!」
「おおっ、お前達燃えてるな!俺も負けてらんねーな!」
カツヤ、委員長、そしてキルリアの三名のバトル狂達が意気投合してしまった…………これによってさらに俺の睡眠時間が削られてしまうと考えると気が重くなるのだった。
「さあ、授業だ、早く教室に行くんだ。」
委員長に促され、階段を登っていく俺とカツヤ
「ほら、キルリア、ボールに戻れ」
キルリアのボールを鞄から取り出そうとしたが、
「あんたの授業中ずっとボールの中ってのも時間の無駄ね。あたしは外の山の所にいるから」
俺の学校の隣には小さい山があって、足腰を鍛えるために走っている人たちが居たりする森等がある。
「そうか、昼休みには一度帰ってこいよ」
下駄箱のある玄関から外へ出ていくキルリアを見送った


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