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サーナイト18禁小説スレ4【R指定】

3RANGE:2010/03/07(日) 22:44:45 ID:Rmc7Qvbw
1. ――朝、外から聞こえてくる小鳥達のさえずりで、エルレイド――ライズは目を覚ました。
「(朝か…)」ベッドから降りて、欠伸を一つしながら部屋の窓を開ける。差し込んでくるその柔らかな日差しが体中に染み渡る。そうして目を閉じ、胸いっぱいに外の新鮮な空気を吸い込み、空を見上げた。
空は雲一つない快晴である。
「はぁ、今日もいい天気だなぁ…」
そんな独り言を呟き、ライズは一階に降りた。
2. 朝食を終えたライズは、食後のコーヒーを飲みながら新聞を読んでいた。すると、新聞紙の間からひらひらと何かが落ちてゆくのがわかった。ライズはそれを拾い上げる。
それは手紙だった。封を開け、中を確認する。その手紙の送り主は…
「へぇ、あいつからか。」
送り主はライズの妹――正しくは「義理」の妹からだった。自分から手紙を出す事はあったものの、あちら側から手紙が来るというのは珍しい事だった。手紙の内容に目を通す。すると…
「な、何だって!?」
思わずライズは素っ頓狂な声をあげる。その内容は、「あと数日でお兄ちゃんの家に帰ります」との事だった。
ライズは元々、妹と二人暮らしだった。しかし妹はある日唐突に「私、旅に出る!」と言い、それから数日帰って来なかったのだ。数日後、帰ってきた妹にライズは「危ないから絶対に止めろ!」と制したが、翌日の朝、いつも隣で寝ているはずの妹の姿が、その日は無かった。変わりにあったのは、小さな置き手紙だった。その手紙には旅の行き先等が書いてあり、最後には「勝手に出てってゴメンナサイ。えへ♪」などと書いてあった。それから十数年、妹とは合っておらず、それまでライズは独り、独りぼっちだった。独りでは生きていけないと言う訳では無かったが、やはり独りぼっちでは日々の生活に寂しいものがあった。例えば、自分の誕生日や正月、クリスマス等、普通は誰かと一緒に楽しく過ごす日で、自分は独りなのかと感じてしまうと結構落ち込んだ。さらに言うなら、散歩をしているときに楽しそうに出掛けている家族やカップル等を見ると激しく落ち込み、その日は家に帰り二度と出掛けなかった。そんな日が何回続いただろうか。
しかし、そんな孤独の生活も後少しでおさらばだと思うと、自然に唇の端がつり上がってきた。
「ったく、あのおてんば娘め、帰ってきたら覚悟しとけよな〜!」
妹が帰ってきたらどう出迎えてやろうか、それと同時にどう叱ってやろうかと笑って考えるライズであった。


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