[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
隔離部屋〜眠れぬ夜の姉ちゃんの為に〜
531
:
第5話<14>
:2004/09/23(木) 20:37
冬の早朝は、まだ闇の底に沈んでいた。
きんと冷え切った部屋の中で、オガミはむっくりと起き、立ち上がる。
暗い森の中に長くいたせいで、オガミの目は暗がりにも素早く慣れる。
炬燵を降りようとして、オガミは床の上のカズナリを見た。
背中を丸め、眉間に皺を寄せて、小さく息をついている。
眠っているはずなのに、なぜか苦しげにも見える。
ふと、予感がオガミの胸をよぎった。
あまり心地のよい感触ではなさげだった。
さらに注意深く、カズナリの表情を窺おうとしたが、
オガミは何かを思い出したように、さっと顔を背けると、
カズナリとは反対側の床に、音も立てず着地した。
台所に立ち、いつものように、小さなボウルに水を張る。
どんなに寒い朝でも、オガミは勤行を欠かさない。
手桶に水を汲む。
苦しげに息をつく、カズナリの横顔が、なぜか目に浮かぶ。
オガミは、頭から切るように冷たい水を被ると、
迷いを断ち切るように、低い声で真言を唱え始めた。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板