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隔離部屋〜眠れぬ夜の姉ちゃんの為に〜
528
:
第5話<11>
:2004/09/23(木) 20:33
長い長い、じれったいほどの沈黙ののち、
古ぼけたノートパソコンのデスクトップが、ぱっと表示された。
ディスクドライブも、だいぶガタが来ているのだろう。
まるで、マシンのぜいぜい息切れする音が、起動中に聞こえてくるかのようだ。
こんな化石マシンを、カズナリが買い替えもせずに使い続けているのには訳がある。
自殺した兄が、遺したものなのだ。
兄がこれを買った当時、実家のリビングで得意げにネットを繋ぎ、
カズナリにも覗かせてくれたりしたことを、彼は鮮明に覚えている。
あの頃の憧れを、こんな形で引き取ることになったのはやるせなかったが、
古ぼけたなりにきちんと仕事をしてくれるよき相棒である。
だからこそカズナリは、怠らずに手入れをし、大切に扱っていた。
その夜、さすがに寒さをやりすごせず、ついに炬燵を引っ張り出した。
わらしたちは、大はしゃぎで炬燵掛けに潜り込んでは、
あったかいねえ、と笑いあった。
今は夜更けで、わらしたちは炬燵に潜り込んだまま、ぐっすり眠ってしまっている。
カズナリがうっかり踏んでしまったら危ないので、
床の上では寝ないように言ってあるのに……。
カズナリは、すーすーと寝息を立てるわらしたちを見て、困ったように笑うと、
マウスを動かし、メーラーのアイコンをダブルクリックした。
夕方撮った携帯の写真を、ひなたが送ってくれたかどうか、確認するつもりだった。
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