したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

ダンゲロス流血少女MM:生徒会応援スレ

1流血少女GK:2015/08/01(土) 23:45:07
生徒会用

20彩妃言葉:2015/08/05(水) 08:24:50
『二つの西瓜は手のひら一つに納まらない』一玉目


昼食後の自由時間に浜辺へと群がる女生徒の集団、皆が思い思いの水着を着て海に飛び込んでいく。
時に笑い声が、時に黄色い歓声が、時に雄たけびと悲鳴が入り混じる砂浜。
そんな賑やかな場所から少し離れた場所になぜか一本だけ生えているヤシの木。
都合よく広がった大きな葉が影を作る天然のビーチパラソルの下に彩妃言葉は座っていた。

夏の日差しは思っていたより暑かったので即席の麦わら帽子を編んで被っている。
海水を入れた波のできるプールで泳いだことはある、でも自然の海で泳いだことはあっただろうか、よく覚えていない。
小さい頃の記憶を思い出しながら押しては返す波をぼんやりと眺める。

マツお爺ちゃんと一緒ならいっぱいお話できるのにな……

家でも使用人たちとは会話をほとんどしないコトハにとって知らない人間しかいないこの状況で話し相手を見つけることは困難を極める。
自己紹介や挨拶は問題なくできた、ただそれ以上の話が続かない、笑顔で小さく手を振るのが精いっぱいだった。

どうやったらお友達ができるのかな……お爺ちゃんに自慢できるくらい沢山の……
ふと、波の音に混じって人の声が聞こえる。

「……あの、聞こえてますか?」

ずっと考え事をしていたせいかすぐ横に人がいることに気が付かなかった。
ゆっくりと声のしたほうに振り向くと小柄な少女が立っていた。

「あぁ、よかった。もう少し無視されていたらこの『O-26ガロン カスタム』が火を噴くところでした、水鉄砲ですが。」
「ごめんなさい、あの……こんにちは」
「こんにちは、お隣よろしいですか?」

コトハがこくんと頷くと少女は背負っていたタンクを降ろしそこに腰かけるように座った。

「見ない顔ですね、初めましてでしょうか。あたしは大鶴ぺたん、高等部の三年生です。」
「コトハ……彩妃言葉です」
「コトハさんはむこうにいる人たちと遊ばないんですか?」

ふるふると首を横に振る。

「そうですか、あたしはちょっと巨乳どもを駆逐してきたところなのでほとぼりが冷めるまで避難してきたところです」

巨大水鉄砲をチラつかせるとそれをタンクの横に置く。

「本来ならあなたのその大きな胸も駆逐対象なのですが今は疲れているので許してあげます」
「……ごめんなさい」
「いや、その、謝られても困るというか、嫌味じゃないですよね?」

きょとんとした顔で首を傾げる。

「そんな『なんで?』みたいな顔されてもですね……胸が大きい人はみんな頭のネジが緩いんでしょうか」

自分の胸に手を当ててみる、大きいのかな?意識したことなかった。
目の前の胸を見てみる、確かに自分の胸は大きいのかもしれない。

21彩妃言葉:2015/08/05(水) 08:28:54
『二つの西瓜は手のひら一つに納まらない』二玉目


「……いま、見比べましたよね?」
「?」
「比べましたよね?あなたのその巨乳とあたしのこのぺったんこな胸を!」
「あの……」

突如、鷲掴みにされるコトハの双丘

「そもそもそんなスリムボディで巨乳とか!どうやったらそんなふざけた身体になるんだぁ。あぁ!?」
「……ご飯をいっぱい食べる、とか」
「毎日三食!栄養バランスもしっかりした物食べてるっつーの!ついでにおやつもだ!!」
「……いっぱい運動する、とか」
「水泳部舐めんなよ?泳ぐ以外にも走ったり筋トレしたりしてるからな!?」
「……いっぱい寝る、とか」
「早寝早起き、夜更かし厳禁!毎日7時間睡眠!!その乳は惰眠で育ってんのか、あ゛ぁ!?」

そっと開いた手の平を興奮する少女の前に向ける。

「……5(ぼそっ)」
「あぁん!?」
「5年、くらい」
「は?5年って……えっ?」

さすがに予想外の答えが返ってきたのかぺたんの勢いが止まる、しっかりと両手でコトハの胸を掴んだまま。

「5年くらいずっと寝てたみたいです。家の人がみんな言ってました」
「それは、なんというか……マジですか……」

二人の間に気まずい空気が流れる、が胸は掴んだままである。

「……5年って、コトハさん何年生なんですか?」
「今年で高等部の3年生になったって聞きました」
「まさかの同い年かぁ……(年下だと思ってました)」
「あの、大鶴さん」
「あ、え、何でしょう?」

慌てたようにようやく両手を離すぺたん。

「よかったらお友達になってくれませんか?こんなにお話できた人、初めてなので」
「このタイミングで言います!?私は巨乳の友達になる気なんて……」
「……(しゅん)」
「ああもう!なんでそんなに分かりやすく落ち込むんですか!!」

いそいそと水鉄砲とタンクを持ち上げ退散しようとするぺたん。
急ぎ足でヤシの木陰から離れるとコトハに向かって指を指す。

「いいですか!あたしは巨乳と馴れ合うつもりはありません!同級生としてお話してあげるだけですからね!!」

そう宣言すると雄たけびを上げながら海面に浮かぶ生徒達の群れに突撃していった。
ぺたんの去り際の言葉を理解したのかしていないのか、コトハはどこか嬉しそうな顔をしていた。
そっと被っていた麦わら帽子に手を当てると黄色とピンクのバラの花が咲く、それは新しい話し相手が出来た証。


彩妃言葉&大鶴ぺたん 応援SS『二つの西瓜は手のひら一つに納まらない』終


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板