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ダンゲロス流血少女:01事前応援スレ

53百道桃:2015/07/30(木) 20:51:18
ダンゲロス流血少女MM 陸道舞靡汎用出会いSSテンプレート「代わり映えのしない日々の変わった出会い〜百道桃編〜」

 陸道の腕につけられた超巨大プレス機を掃除する下級面接官を横目で見ながら、彼女は先ほど面接した受験生を思い出そうとした。
 代わり映えのしないアピールポイント、特徴のない経歴、ちょっと圧迫したらすぐに潰れてしまった。
 もう顔も思い出せない。記憶のそこからひねり出そうにも、出てくるのはため息だけだ。
 しかし、ついにやっと最後の一人となったのだ。

「陸道さん、プレス機のメンテ、終わりました」
「ああ、ご苦労。あと、次の人の履歴書も出しておいてね」
「はい」

 下級面接官が取り出した履歴書を、陸道は一瞥もせず机に放置する。どうせ対して期待も出来ない、目を通すだけ無駄というものだ。
 
「それでは、次の方どうぞ」

 可能な限りおざなりになる気持ちを隠し、次の面接対象者を呼ぶ。
 コンコンコン、とドアがノックされ、「失礼」と面接対象者が入ってきた。

「学校部外者で歳は18、国防委員所属、百道桃だ。よろしく」

 瞬間、部屋の空気が塗り替わった。
 これまでの受験者とは違う貫禄のある態度で理想的な顔立ちに素晴らしいプロポーション、陸道は思わず息を呑んだ。
 口の端に笑みが溢れる。この女の力を試したい。圧迫したい。それを押し返すところが見たい。
 
「それでは、面接を開始させていただきます」

 超巨大プレス機の蒸気シリンダーに煙を吐き出させながら、陸道と百道桃の圧迫面接が始まった。

――――

 ふぅ、と呼気が口から漏れだす。シリンダーの蒸気よりも熱量がこもっているように感じるのも、無理は無いだろう。

「予想外だったな。まさかあんな奴が私の圧迫面接をやり過ごすとは。
多少口調におかしな部分があったような気もするが、まあ、それは面接なんだからそうもなるだろう」

 違和感を覚えて腕に手を向ける。万全のメンテナンスをされていた超巨大プレス機がガクガクと震えていた。

「恐怖……いや、期待か。まさか私があんな希望を湛えたイグアナのようなオーラの奴にな……!」

 手元の履歴書に目を落とし、合格の判をプレスする。
 一次面接はこれで突破だ。あいつが最終的に採用されるか、それとも不採用か。それは陸道の知るところではない。だが…… 

「ふふ……どうやらこれから、面白くなりそうだ」

 抑えきれない熱い蒸気が、再び、口とシリンダーから漏れだした。


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