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ダンゲロス流血少女:01事前応援スレ
37
:
仔狐クリス
:2015/07/29(水) 16:26:57
【仔狐クリスと鮫氷しゃち】
鬼の少女と虎の仮面の少女。
彼女らと出会った時、唐突に戦闘衝動に襲われた。
それは抗うことのできない程の凄まじい衝動で、「戦いたい」という思いが脳を支配し全身を突き抜けた。
何故そんな衝動が芽生えたのかは分からない。
分かることがあるとすれば、私は戦闘衝動の赴くままに彼女達と戦ったという事実だけだ。
私が戦った二人の少女達も、何らかの理由があって私に戦いを挑んでいるようだった。
戦闘中に分かったことは、彼女たちも私と“同等”の存在だということだ。
それすなわち、戦闘スタイルや身体能力は違えど、高い成長性を秘めた魔人であるということだ。
そしてもう一つ感じたことは、実戦経験など無いに等しい私だったが、思いの外渡り合えるということだ。
事実、私は鬼の少女と虎の仮面の少女に勝利した。
一人目は相手が隙の大きい攻撃を繰り出したところに私の大技である「エナジーフィスト」を当てて倒した。
二人目は他の“同等”の存在と戦ってかなり消耗していたようで、苦も無く二撃目で打ち破った。
そして私は、三人目の人影を見つける。
二戦終わって休息の間の無い状態だったが、まだまだ体力は有り余っている。
だから――
「――このまま三人目も倒せる、なんて思ってないでしょうね?」
私の思いを見透かすような言葉を口にして、その絶望は舞い降りた。
その矮躯から発せられる圧倒的な存在感に気力を削がれた。
そして迫る四連撃。
一撃だけ回避することには成功したが、反撃するだけの気力はなかった。
続く四連撃で、私は完全にノックダウンした。
戦って、身に染みて理解した圧倒的な戦力差。
あれは違う。
あれは何か“私達”とは違う“別”の存在だ。
意識が薄れていく中で、悔しさを噛みしめる。
凄い存在になるためには、もっと強くならなくてはいけない。
今負けた相手にも勝てるようになりたい。
――勝機はきっとあるはず。
何故ならアレは私達と違って、既に完成されている。
私はまだ成長性がある。いずれ成長すれば彼女を倒せるだけの強さを手に入れられるはず――
一縷の希望の光を見出して、私は意識を失った。
【END】
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