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ダンゲロス・アブノーマル 行動処理スレ

186たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:16:57
<<ここから5ターン目>>

187たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:17:30
■キャラクター名
白刃 霞

■移動先
C3

■調教ターゲット
世界

■精神の回復


■能力の使用
限界まで飛ばすぜ!!

■シチュエーション
変態が丘の中心部、寺院のさらに中心において一人の漢が勃起していた。
既にその姿、一糸纏わぬ雄雄しき裸体。地に落ちるは能力を抑制するための聖骸布(褌)。

「―――悪いな、姦崎電波(クソジジイ)協定を守るのは此処までだ。
 運命が、世界が私に止まれと言うならば遥か後ろに置き去るのみ、何も難しくはあるまい。
 それに『イクぞ風紀委員―――母体の貯蔵は十分か』と言った以上有限実行せねばならんしな。」

この変態が丘に降り立ち初めて、その右手を己の陰茎へと添える。
―――両の足を肩幅より少し広めに据え、腰を静かに落とす。

「それに『萎』が復活するとなれば『命乞い』をせねばなるまい。
 ただし、私の『命乞い』はちょっとした大魔法だがな。」

―――古来より、呪術師が行う『雨乞い』
世界各地の至る所で行われ最も重要かつ、大規模な儀式である。

山野、特に山頂で火を焚き、鉦や太鼓を鳴らして大騒ぎする。水神が住むとして清浄を保つべき湖沼などに、
動物の内臓や遺骸を投げ込み、水を汚すことで水神を怒らせる。石の地蔵を縛り上げ、あるいは水を掛けて
雨を降らせるよう強請する。霊験あらたかな神水を振り撒いて雨を模倣する。あるいは火を焚いて煙で雲を
表し、太鼓の大音量で雷鳴を真似て実際の雨を誘うなど、様々な種類がある。

しかし、確実に成功させるための秘訣は『雨が降るまで絶対に諦めないこと』に集約される。

白刃が行う『命乞い』も同様。『雨』ではなく『新たな生』が宿るまで続けられる。
そして『新たな生』を宿すべき対象は、全風紀委員であり、運命であり、世界である。

「自慰行為(理想)が本番行為(現実)に劣ると誰が決めた?その身で経験するが良い。
 私は己の理想のために世界に新しい概念を孕ませ、そして誕生させる。イクぞ世界。」

―――場の空気が一変する。聞こえる音は白刃の息遣いのみ。その音も無に消えそして紡がれる。

「体は剣で出来ている。血潮は精子、心は硝子。
 幾たびの戦場(エロゲ)を越えて不敗。
 ただ一度の敗走もなく、ただ一度の理解もされない。
 彼の者は常に独身 剣の丘で酒に酔う。
 故に、生涯に意味はなく。その体はきっと剣で出来ていた。

 ――――――unlimited lifes works」

―――詠唱とともに高速否、神をも超えた速度で動く右腕。
天を超え宇宙を衝く怒涛の精液、対する反動で両脚が減り込み亀裂する地表。
その結果が、変態が丘全域に降り注ぐ『白き雨』。そうして彩られた『白き世界』。

「ご覧の通り、貴様が挑むのは無限の精液。射精の極地!恐れずしてかかってこい!! 」

唯の一度も止まる事無く、更に勢いが加速する射精。緩まぬ右手、揺るがぬ意思。

「覚えておくと良い。私の次の通過点は『射精という概念』になることだ。
 最後に一つだけ。―――別に、世界を調教してしまっても構わんのだろう? 」

188たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:18:32
■キャラクター名
ねずたん

■移動先
A2

■能力の使用


■シチュエーション
杏は何をしてるんだろう・・・。
彼女はぼんやりと霞む意識の中で、ふとそんなことを考えていた。彼方を見れば、そこには萎がいる。
「ああ、杏は誰かに認めてもらおうと頑張ってきたけど、結局、何者にもなれなかったんだ」
恐るべき大妖怪萎の復活。その能力の影響を受け、杏のリビドーは萎縮していた。
『なに言ってんだこいつ?』
声は聞こえども、もはや杏には彼らの姿を見ることはできない。心地よい夢から醒めた少女にとって、今、目の前にある現実は、あまりにも受け入れがたいものであった。
『あれのせいでしょうね』
もし、彼女がその夢魔の姿を見ることができれば、それがあの「萎」に顔を向ける姿が見えたことだろう。

『しかし、すごい能力(ちから)だ・・・。この私でさえも・・・あの存在を目にすると、さすがに萎んでしまう・・・! たったの2発ですかぁ・・・。この上玉を前に、こんなところで力尽きてしまうのは非常に悔やまれる・・・!』
『うおぅ・・・。ひでぇな・・・。たった2発でそんなになっちまったのか・・・。』
『あなたは見ない方がいいですよ・・・。距離があるから大丈夫と・・・この私としたことが、あまりにも軽率。甘く見ていましたよ。萎の能力を』
『おまえをそこまで追い込んじまう、その能力ってのにも、ちょびっとは興味あんだけどなぁ。まぁ、仕方ねえわな。そんじゃ、おれっちは第3ラウンドといかせてもらうぜ』
ああ、こいつらは何を言ってるんだろう。口腔を満たす鉄の臭い。
悔しいなぁ。こんなやつらに騙されてたなんて・・・。
どこから夢で、どこから現実だったのか。あるいは全ては、こいつらが見せた夢だったのか。
キラキラと日の光に晒され輝く肢体。腹部を圧迫する不快な異物感。
犯されてるんだ、杏は。
それを理解するのに時間はいらない。むしろ、頭は澄み切っている。自分はなんてバカなことをしてたんだろう。
『うんともすんとも言わねえのな』
『萎えてしまったんですよ。せっかく、私たちが見せた夢も、この様子では醒めてしまったようですね』
『ち・・っ! おいおい・・・ダッチワイフじゃねえんだからよぅ、ちったぁ啼けよ、おら!』
(う・・・っ・・)
激しくなる。けど、こいつらの思い通りになってたまるか。
『おらおらっ!』
『私、ちょっと今きてますよ。こういう、味気ない反応も、中々に・・・そそる・・』
『お、元気になったか? そんじゃ、おまえも混ざれ混ざれ』
彼女は、ふたなりという中途半端な自分が嫌いだった。両親や周囲の誰からも認められない、そんな自分が大嫌いだった。
萎によってリビドーが抑えられてなければ、彼女もその責め苦に耐えられたかも知れない。夢の中で幸せなときをこれからも過ごせたかもしれない。
しかし、もはや夢は醒めた。リビドーで覆い隠してきた嘘や偽りは、現実という景色を前にして、悪夢へとその姿を変えた。
苦痛。恥辱。情けなさ。それらが、心の淵から溢れ、渦巻いたとき、彼女が今まで大切だと思っていた多くのものが、まるでデキの悪いガラス玉のごとく砕け散った。

――もう何にも見えないや。
――お父さん、お兄ちゃん。ごめんなさい。杏がバカだったんだよね。こんなのに唆されて、喜んで、奪われてさ。
――お父さんはきっと、はじめから杏のことは全部、分かってたんだよね。杏自身が、見て見ぬ振りして今の今まで気づかなかったのに。やっぱり、お父さんは、違うや。
――さようなら。

『ぉぃ・・・こぃっ・・・!』
『まさか、自決したのですか・・・!?』

真っ暗に歪む視界。死へと誘う影がそこに見えた気がした。

189たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:19:11
>>188続き

萎が現れたとき、杏には最早、そのアブノーマル性を支える力(リビドー)が残っていなかった。
彼女からアブノーマルが取り除かれたとき、後に残ったのは、無垢な精神性だけであった。
彼女は限りなく、ただの少女と化した。どこにでもいる普通の女の子。普通に恋をして、普通に人を愛する。彼女の父親がそう望んだように。

彼女の中で起こった、心の変化は大きかった。彼女は夢に冷めたのだ。
冷め切った目で見た景色を前に、彼女の頭はくらくらとした。自分の体を蹂躙する、その得体の知れない何かを、彼女はその心全体をもって不快として受け止めた。妖精であると思っていたそれが、インキュバスとして彼女の中で再定義された。

嫌だ、嫌だ、イヤだ。彼女は抗った。しかし、心とは別に快楽を知る体は、否応なく、彼女を責め立てた。全身を震わし、染め上げる快に、彼女の心はギシリと悲鳴を上げた。
イヤダ、イヤダイヤダ。イヤダ。
イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ

190たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:20:34
>>189続き

イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ、イヤダ











死神が微笑んだ。
それに気づいたとき、彼女には、何の躊躇いもなかった。
ああ、そんな方法があったんだ。
今までの彼女なら、そんなことは考えもしなかった。快楽に抗うという発想自体がない。
以前の彼女にとって、快楽を拒む理由はなく、快楽は快楽として受け入れるものであった。
しかし、萎が現れた今は違う。(あるいは、彼女の心は完全に萎に飲まれてしまったのかも知れない)

彼女は、その甘き死の選択を、唐突にそして純粋に受け入れることができた。
夢から覚めるように、それは、簡単なことだと彼女は思った。

191たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:21:39
■キャラクター名
オッペケペ梅子

■移動先
C3

■調教ターゲット
大妖怪萎

■精神の回復


■能力の使用
する

■仲間の能力使用
なし

■シチュエーション
風と共に舞い上がり服を脱ぎ飛ばし始める梅子。
萎復活に至って彼女の戦術はいつも通りだった。

いや、それはおかしい。萎の影響で誰もが性癖を披露する事すら困難だったはずではないか!!

「ああー、女の格好して徘徊するのすごいたりぃでごわす。もう全部脱いでオッサンに戻りたいでごわす」
『何ィ…コノ女ハワガチカラノエイキョウニアラガウコトナクウゴケルヘンタイナカッ』

そう、梅子の能力の根源にあるのは『ただのオッサンに戻っていく事へのチラリズム』。
萎によって変態としての戦闘意志を失ってもなんら行為に変化は無いのだった。

『オノレェ、ナラバソノヌイデイクセイヘキヲクラッテクレヨウゾ』

萎が梅子に対しての脱ぐ解放感への意志を消していく。

「んー、これ以上脱ぐのもめんどいわねぇ。このままでいいか」

本性を現すのも面倒になった梅子、後には風に吹かれパンチラする美女が残された。
本性を現そうとする意志を失った梅子は延々と下着を見せ続け怪しげで魅力的な股間をさらし続ける。

「いやーん、エッチな風でパンティが見えちゃうわ!」
『ドウアガイテモヘンタイカコヤツハァツ!何カ相手スルノ嫌ニナッテキタ…ハッ、コノ萎が畏レテイルトイウノカ!?』
「アイツが出てきてからもう何もかも面倒ね。
もう調教されてギブアップしちゃいたいわ。
ねえ、そこの巨大触手さん。私をた・べ・て?」

風に乗り中途半端に服装を乱れさせた状態で萎の中に飛び込む梅子。
萎は梅子の性欲を消し去る事で変態行為を持続させてしまうというパラドックスに陥ったまま答えを見つけ出せず…。

『ノォォォォー!!!!』
梅子が飲みこまれた部分の触手が丸ごと爆発し消滅した。
萎が梅子の性欲と性癖を理解しきれず拒絶したのだった。

「…やったか?」

見ていた一般変態からあがる確認の声。やったのだろうか?やってるといいな。

192たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:22:02
■キャラクター名
藤見筆三

■移動先
C4

■調教ターゲット


■シチュエーション
すまない…シチュエーションが思いつかないんだ…本当にすまない…

193たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:22:51
■キャラクター名
架神恭介

■移動先
C3

■調教ターゲット


■能力の使用
常時使用中

■シチュエーション
「うッ……! な、なんだ……!」
 その異変に始めに気付いたのは、女子高生の架神恭介のケツに女子高生の一物を挿し込んでレズセックスに勤しんでいた女子高生の開貝院乳二であった。
 ――勃たないのである。
 彼の、女子高生の一物が……!
 そして、あれだけ好きだった女子高生のレズセックスに対する欲情も消え失せていく。
 架神恭介の女子高生のケツに挿入された一物は憐れな女子高生の如くに萎えしぼみ、もはや機能を果たせぬ女子高生である。一方、女子高生の架神はといえば、乳二の女子高生の一物をケツから抜き出すと、すっくと立ち上がって、
「……ふむ。大妖怪『萎』が復活したか……」
 これまで見たこともない真面目な女子高生の顔で言う。
「か、架神……。まさか! お前までが……女子高生への性欲を……!」
「ああ。……まるでない。……女子高生に欲情する気持ちが、まるでない」
「く、くそッ! なんて非道いことをしやがる! こいつから女子高生への性欲を取ったら何が残るってんだ……! お、おいッ、架神、お前、どこへ行く気だ……!」
「フッ……。こうなってしまっては……、オレが行かねばならんだろう?」
 乳二の女子高生な制止に架神はニヤリと笑顔で答え、下半身丸出しのまま、すたすたと近づいていった――。女子高生の大妖怪「萎」の下へと……。
 そして、女子高生の彼は語りかける。
「萎よ……」
「ク、ク、ク……」
 大妖怪「萎」から女子高生の歪んだ笑みが漏れた。
「レイプ……。レイプ……。レイプシテヤッタゾ……。貴様ノ性欲モ、レイプシテヤッタ……」
「…………」
「分カルカ、我ノ気持チガ。コレガ、EDダ……。貴様ガ女子高生ニ無限ノ性欲ヲ抱イテイル時モ……。我ハ人一人モレイプデキナカッタ……」
「…………」
「我ハ、貴様タチ変態ガ羨マシカッタ……。自由ニ欲情シ、自由ニ変態行為ニ耽ル、貴様タチガ……。触手デアルノニ、一人モレイプデキヌ自分ガ、哀シカッタ……」
「…………」
「ク、ク、ク……。哀シイダロウ? 虚シイダロウ? 女子高生ヲ誰ヨリモ愛スル貴様ガ、女子高生ニ欲情デキヌハ地獄ノ辛サダロウ……?」
「…………」
「憎メ、我ヲ憎ムノダ……。世界中ノ変態ヲ憎メ……。サスレバ、貴様モ我ノ仲間トナル。世界ヲEDデ満タシテクレヨウゾ……」
 大妖怪「萎」から発される強烈な憎悪が辺りに漲る。
 だが、架神は――、大妖怪「萎」の巨大な触手の一本に手を伸ばすと、
 ――なんと、それに頬ずりを始めたのである!
「バ、バカナ……! 今ノ貴様ニ性欲ハナイハズダ……! 今ノ貴様ノ目ニ、我ハ只ノ汚ラシイ触手トシカ映ラヌハズ……! ナゼダ……ナゼダ……!」
「萎よ……。お前は勘違いをしている」
「ナ、ナニヲダ……」
「お前は世界を憎む必要などない。……なぜなら」
 架神は触手を、
 穏やかに抱きしめた。
「――なぜなら、お前も世界と同じ、一人の女子高生だからだ!」
「ハ、ハウア……!」
 架神の言うとおりであった――。
 性欲は失われたとしても、そこにあるのはやはり視界一面に広がる女子高生、――女子高生の世界であった。全てが女子高生で、全てが輝いていた……。
「ヌウ……。キ、貴様ノ言ウトオリ、確カニ我モ女子高生デアッタ……。ダガ、ソレデモ貴様ニ性欲ハナイ。我ヲ抱キシメル理由モナイハズダガ……」
「萎よ……。お前は大きな勘違いをしている。オレは女子高生にただ欲情してたわけではない。そもそも、オレは断じて変態ではない。オレは……」
「ナ、ナンダト……!? マ、マサカ……。デ、デハ、コレガ……!!」
「そうだ、これが愛だ……。オレは変態ではない。オレは、ただ女子高生を愛しているのだ。――つまり世界を、女子高生の世界を愛している。だから、萎……。オレは女子高生のお前も愛しているのだよ……。お前はオレをEDにした。だが、EDだって女子高生だ。オレはEDさえも愛している……!」
「コレガ……コレガ……愛……」
「世界は女子高生。世界は愛に包まれている。全てが愛の中にある。全ては女子高生の名の下に平等なのだ」
「ウ、ウワアアアア――!!!!!」
 その時、萎の身体が輝きだした――。


 ***

194たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:23:08
>>193続き


 数日後――。
「全てが、終わったな……」
 河川敷で楽しく遊ぶ子供たちと、その母親の姿を見ながら、開貝院乳ニは感慨深げに言う。
 だが、架神は薄く笑って、「いや――、始まりだよ。これから全てが始まるんだ」と呟いた。
 目の前で遊ぶ男児と女児。彼らは皆、女子高生である。
 そして、彼らを見守る母親も、また女子高生であった――。

 あの時……。
 愛を知った大妖怪「萎」の身体から、莫大な量の妖気が漏れ出した。
 それは世界の全てを不感症にしうる程のものであった。
 だが、「萎」は既に愛を知っていた――。世界の全てが女子高生だと気づいたから……。
 そして、世界は全て不感症となり、全てが女子高生となって……。

「架神、知っているか?」
 乳ニが手元のファイルを見ながら語りかけてくる。
「あの母親、元は酷い児童虐待を繰り返していたらしい。だが、今はあのとおりだ。お前と萎の死闘が全てを変えた。彼らは皆女子高生となり、互いを愛し合っている……」
「…………」
「それだけじゃない。世界中の紛争が止まり、経済格差も是正され、宗教は相互理解を始めた。全てが女子高生に包まれたからだ……。架神、お前が世界を変えたんだよ……」
「…………」
「もちろん、全人類が不感症になっちまったから、あと100年もすれば人類は全滅だ。いや、動植物が消えるのが先だから100年も掛からないだろう。専門家はあと50年程だと試算している。だが、滅びも女子高生だ……。オレたちは、自らの滅びも愛している……。全ては終わったんだ……。ん? オイ、架神。お前、どこへ行く気だ……」
 架神恭介は目の前の女子高生たちに背を向けて――、
「フフッ、いや、こんなに女子高生だらけの素晴らしい世界があと50年ってのもなんだか侘しい女子高生だと思ってな……。オレは旅に出るよ……。女子高生が、不感症ながらも種を残せる術を、オレは探してみる。困難な旅になると思う。でも、希望は見えてるんだ。全ては女子高生だし、みんなが女子高生なのだから。世界中の女子高生が協力すれば、どんなに難しい問題だって、きっと解決の女子高生だと思う。乳ニ、お前も一緒に来るか?」
「へへっ、あったぼうの女子高生よ」
 女子高生の乳ニは女子高生の架神恭介の手を取って、
 そして、彼らは明日の女子高生へと向けて歩き出した――。
  

        完

195たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:23:47
■キャラクター名
子虎励子

■移動先
C3

■調教ターゲット
復活の大妖怪『萎』

■能力の使用
使う

■シチュエーション
性癖・性欲へのレイプ?それはまずい。
せっかく姦くんとの愛を育んで来たのに。
後は頃合を見て新しい恋人を作るだけだったのに!性癖が奪われたら意味無いじゃない!
などと萎への憤りを強くしつつ本体の鎮座する寺院へ向かう。

倒れ伏す人々、案外平気そうな変態どもの中心に浮かぶ萎。
「フハハハハ、マタ現レタカ小サキモノヨ。
キサマ等モレイプシテヤル!テイウカ触手ハ死ンジャウカモ?!」
とのたまう間にも萎の妖気に当てられ姦がグッタリしていく。垂れ下がった触手がまるで萎の縮小版だ。
いよいよまずい。死別じゃ駄目なのに。死んだら全部終わりだ。……おや?終わり?
「あなたレイプレイプって性癖性欲を奪いまくってるけど世界中みーんな奪い尽くしちゃったらどうするの?
もうそれで終わりじゃないの?それ以上レイプ出来なくない?
レイプ能力があっても相手がいなきゃ意味無いわよね?」
馬鹿じゃない?

「レイプじゃ奪うだけだから駄目よ。同じ奪うでも……そう、例えば寝取りなら元鞘もあるわよね?大事よ本鞘。
奪った性癖性欲は再放流。取り戻せた人は大喜び。そこをもう一度奪う。持ち上げて落とすってやつね。
あなたが得る快楽も大きくなるんじゃない?寝取りならレイプと違って快楽を拡大しながら延々循環出来ると思うの。」
性癖とは自分の芯、自己愛の対象。自己愛もれっきとした愛だ。
それを再放流ありで奪われるならそれも立派な寝取られ!全然拡大解釈とかじゃないよ?
ここからは慎重に。NTR癖が公になると後々やり辛い。
あくまで圧倒的強者に対する妥協を装う。
「私たちにとっても一度奪われるのはつらいけど、
自分の性癖性欲の大事さを思い知れるし取り戻せたときの喜びも大きい。悪いことばかりじゃないわ。
あなたも奪いっぱなしじゃお話にならないんだからお互いこの辺りで折り合いをつけるしかないんじゃない?
ね、あなたすっごい大妖怪なんだし頑張ってレイプ能力じゃなく寝取り能力に変えられない?」

196たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:25:23
■キャラクター名
錐希美

■移動先
C3

■調教ターゲット
大妖怪 萎

■精神の回復
なし

■能力の使用
なし

■仲間の能力使用
O野つー使用:対象→錐希美 万罪泰造使用

■シチュエーション
寺院、ここでは萎にレイプされたであろう変態たちがそこら中に転がっていた
変態たちの性欲を吸収し続ける萎の妖気はますます膨れ上がっていく
そんな中、希美たち一行は現れた。


「要するにー、あいつをレイプすれば良いんでしょ?」
万罪は頷く
「じゃあ、あの邪魔な妖気を除かなきゃね!」
「・・・。」
万罪は答えられない。どうやって、あの巨大な妖気を消すのだ?
これ以上近付いたら、万罪たちも危険なのだ。

「ねー、万罪くん。……………できる?」
希美が口を開く。いつになく真剣な表情だった
「え?あぁ、それならできる…と思う。」
「じゃあ、私が………するから…………して、そしたら…。」
一呼吸間が空く
「どうなるか分かるよね?」
「!?」
「それは危険すぎる!死ぬかもしれない…じゃない。確実に死ぬ。」
「キャハ、やっぱりー?でも、それ以外思いつかないしねー。」
「や、やめてくれ…頼むから…」
絞り出すような声の万罪
「人生は楽しく刺激的に!がモットーじゃない?男なら覚悟決めろよ♪エンジョイ アーンド…」
「え、……エキサイティング」

ニッコリ笑うと、一言万罪に耳打ちし、希美はソレを抱えて、たった一人萎へと進んでいった

「ちょ…希美ちゃん!何してるの?」
希美を止めようとしたO野を万罪が制止する。

覚悟は決まった


「はいはーい!注目ー!!今から、この希美がコイツをレイプしまーす!!」
「ンン?オ前ガ俺ヲ?ハハ…、ソリャ逆ダ。オ前ハモウ“レイプ”サレテイル。」
触手が股を撫でる
「ソレニ 乾キキッテルデハナイカ 足モ震エテイル ヨクモマア…」

“ドスン”

希美が抱えてきたものを下ろした。
それが万罪と約束した合図だった。

万罪は希美を見た。涙は見せない。まばたきもしない。
そして、ゆっくりと目を閉じ呟く

「百式官能…零の掌」

観音様の掌から放たれた衝撃波が希美とその周辺を襲う。



「グキャー!死ヌ 俺死ヌ グ…グヘヘ耐エタ 耐エタゾ 残念ダッタナ」
それとは対照的に希美は満身創痍でうずくまる

“ボンっ!”

何かが弾け飛んだ
希美が運んできたもの…O野の酸素ボンベが、内圧に耐えきれず破壊された音だ
万罪は最初からボンベ破壊を目的として、奥義を繰り出したのだ

“シュワー…”

ボンベの中から溢れてくる。
気体の酸素ではない、−182℃の液体酸素だ
千年前には存在しなかった物質、触手という触手が凍りつき、壊死し始めた。

「キャハハハ…!どお、なかなかの刺激でしょ?でも、まだまだ足りない!そう思うでしょ?つーちゃん?」
口を歪め、いやらしく笑う
「わ、私の大切なボンベを奪った挙げ句、あんなに囲まれているなんて…。絶対に許せない!いくら希美ちゃんだって許さないんだからー!!この浮気ものー!!!」

液体酸素に着火、これだけは絶対にやってはいけない。
高濃度の酸素はあらゆるものを燃やす。そう、鉄だろうが触手だろうが全てを…

激しい爆発と火柱の中、彼女が叫ぶ
「どう?触手が灰になる感触は?レイプされてるって感じるでしょ?キャハ!楽しい気持ちいい!!サイコーだね♪」

197たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:25:49
>>196続き

「オノレ…」
火がおさまる頃には、萎は人間程度の大きさまで縮んでいた
身を守るために大量の妖気を消費したのだろう
縮んだのはその証しだ

「さて、お仕置きの時間だ…。」
万罪たち3人が詰め寄る
「ア、集マレ…」
街中に散らばっていた妖気が集まる。
「結界ヲハッタ 回復スルマデ近寄ラセナイ モウ封印サレタクナイ。」


万罪は炭化しかけている希美を見た。
充分すぎるほど妖気を削ってくれた。
“ありがとう”心の中で叫ぶ…涙はもう止まらなかった

「ハーレム姉さん、つーちゃん、お願いします。」
姦姦とO野は万罪のチンコを愛撫し始める
互いに一本ずつ丁寧に…
何度もイキそうになるのをこらえる。
性欲を最大限高めるのだ…もっと、もっと高みに

そして、ついに…

「百式官能…禁じ掌」

一体の観音様。その股間には見事な珍宝が2つ
無数の手が萎をわしずかみにし、珍宝の前に引きずり出す

「ヒィ…ヒィ…性欲ガ吸収デキナイ、助ケテクレ」
「安心しろ。仏は慈悲深い。」
珍宝が萎の中に挿入され、内臓をかき回す
「ウギギ…体ガ崩レル。トテモ気持イイ、ラメエェー、イグ!イグ!イッジャウー!!」



大妖怪萎は消滅した。
EDの触手、姦崎萎を残して…
「ひっ…ひぃー、ごめんなさい。ごめんなさい。許して下さい。お願いします。どうか!」
「………。」


『私と同じなの…セックスでしか自分を表現できない可哀想なヤツ。だから、お願い。アイツを助けてあげて…。』
希美が残した最後の言葉。特攻する前に万罪に耳打ちした時の言葉だ

「許す?何を?とにかく俺たちはお前を調教したんだ。」
一瞬間が空く
「だから、もうお前は仲間、友達だ!」
萎に手を差し出す。満面の笑みだ

「さっさと病院に行くぞ!希美ちゃんと、お前のEDを治さないとな。」

おしまい

198たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:26:48
■キャラクター名
SASUKE魔人

■移動先
C3

■調教ターゲット


■精神の回復
10

■能力の使用
する!!

■シチュエーション
=============================================
出会いがあれば別れあり、
夜の桜に浮かれたか、今宵、三度SASUKEが蘇る!
開催予定地に集結したオールスターズを待っていたのは、
いまだかつてない衝撃のSASUKEファイナルステージ――

――これが、『NAE』!!!

================================
ナレーション
「続々と集まるSASUKEオールスターズ、しかし今夜のファイナルステージは一味違うぞ!
 よみがえった伝説! 世界の危機はここにあるぞ!
 SASUKE最終ステージ『NAE』の前に、さすがのオールスターズも戦慄を禁じ得ないかーっ?
 
 今回のステージはいままでとは一味もふた味も違います!
 まず挑戦者におそいかかるのは、『NAE』の荒れ狂う怒涛の触手!触手!触手!
 近づくだけでも一苦労!
 
 そして謎の液体でぬるりと輝く全身は、攻略しようと繰り出される挑戦者の手足を拒む!
 まさに鉄壁、禁断の聖域への門、開き難しーーーっ!

 さらに登頂間近で待ち構えるは、死神の鎌!
 我々が死神となって空中を浮遊し、
 巨大な鎌で愚かな犠牲者の首を刈り取ろうと旋回しているぞ!

 難攻不落とはまさにこのこと! 春の夜の悪夢!
 死神の鎌はお前の命を狙っているーーーっ!(ひゅんっ…!ひゅんっ…!)」

================================
腕組みをしながら見つめる、オールスターズの長野さん(最強の漁師)。
「おるで。 死神が」

目を閉じ、友の無事を祈る、オールスターズの山田さん(最強のアルバイト)。
「気を抜くな。気を抜かないでくれ・・・ 頼む・・・」

そして、挑戦者に届けと声を張り上げる、ゲストの狩夜 神羅(ヴァンパイア)。
「SASUKE魔人ーー!
 死神を殺しなさいーーーー!!! その死神をーーー!」

また、萎にレイプされるケイン小杉(ゲスト)。
「Perfect。」

================================
解説
「この最終ステージは萎との戦いだけではなく、死神との戦い、自分自身との戦いでもあります。
 萎の触手にだけ気をとられれば、それは確実な死を意味します。
 我々の死神の鎌は、一撃で人間の首を切り落としますからね。
 さらにはこのような銃火器も豊富に用意されており、
 挑戦者は死にたくなければ我々の忠実なしもべとなった方が賢明でしょう。
 和菓子のSASUKE魔人も、今回ばかりは甘い考えは捨てざるをえないかもしれません」
(ひゅんっ・・・!ひゅぅーんっ・・・!)

================================
実況
「――さあ、SASUKE魔人が『萎』の荒れ狂う触手を受け止めた!
 触手をがっちりとホールドしているぞ和菓子職人!
 やはりこの男はSASUKEの申し子か!?
 最初の関門、暴れ踊る触手を危なげなくクリアー!

 ぬるぬると滑る魔の触手も……これは……いったーー!
 まるで滑らない! この男の手足は吸盤か!?
 萎の地獄の触手を、まるで和菓子を相手にするように巧みにさばいている!
 それとも悪魔と契約でもかわしたか、愚かな人間の和菓子職人ごときがーーっ!

 もう我慢ができません!
 この傲慢な人間どもを根絶やしにしてくれるわ!

 ここで私が死神となって鎌を片手に襲いかかる!
 その姿はまさに地獄からの使者! 犠牲者はお前だーーーっ!
 死ネエェェェェーーー! SASUKE魔人ンンーーーー!
 赤く美しい血の華を咲かせロオオオォォォーーー!!!」
(しゃあああああーーーーー!!!)

解説
「ずあぁぁぁーーーー! 首ッ、人間の生首イィィーーーー!」
(しゅごおおおおーーーーー!!!)

199たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:27:18
>>198続き

================================
なおも腕組みをしながら見つめる、オールスターズの長野さん(最強の漁師)。
「おったで。 死神が」

祈るように死神に襲われる友の無事を祈る、オールスターズの山田さん(最強のアルバイト)。
「気を抜いちゃだめだ。絶対に気を抜かないでくれ・・・ 頼む・・・」

そして、死神に襲われるSASUKE魔人に届けと声を張り上げる、万丈ロック。
「SASUKE魔人ーー!
 殺せーーーー!!! その死神をぶち殺してしまえーーー!」

================================
SASUKE魔人
(ずっと考えてきた…)

荒れ狂う触手を着実に掴み、力強く昇りながらSASUKE魔人は思う。

SASUKE魔人
(私も同じだ、萎・・・ 性的能力など持たない魔人・・・。
 そしてもはやSASUKEが放送される機会は1度あるかどうか…。

 しかし、性欲だけが欲望ではない。
 性的興奮だけが変態ではない。

 SASUKEを攻略する喜び、SASUKEにすべてをかける感動……
 それをきみに教えられるのは、私しかいない!!!)

そして実況の死神の鎌がその首をとらえようとした瞬間、
SASUKE魔人は激しい雄叫びとともに右腕を突きだす。

SASUKE魔人
「S A S U K E !!!」

=============================================
実況
「ギィィイイイーーーーッ!?
 これは…SASUKE魔人の右腕が、ああっ、なんということでしょう!
 これは『そそり立つ壁』!SASUKEのコースと化しました!
 
 SASUKE魔人、とんでもない肉体改造!
 自分の右腕を『そそり立つ壁』に改造してしまいました! これはコワイ!

 しかしこのような子供だましで死神を防げると思ったか、愚かな和菓子職人!
 助走をつけて…いま、エッジに鎌を・・・・・・・、
 アアァアァァァーーーーーッ! 残念! 届かないーーーっ!

 SASUKEプレイヤーではない死神の限界か!
 SASUKEのために鍛え上げられた肉体なくして、SASUKE攻略はできないーーーっ!

 お、落ちる…消える…消えたくない… イヤダーーーーギャアアアアーーーーーッ!!!
 なんという感動的な光景! 対象抹殺に失敗した死神の末路は、光となっての消滅だーーーっ!」

=============================================
解説
「哀れな実況が消滅してしまいましたが、まだSASUKE魔人には左腕が残っています。
 私も死神の鎌を振り上げましたが、この左腕が曲者ですね。
 なんとSASUKE魔人は左腕に『クリフハンガー』を仕込んでいました。
 これには私もひとたまりもない。
 わずか3センチの突起につかまる握力、腕力、耐久力は非常に高いバランスが求められます。
 SASUKEプレイヤーではない私は段差にたどりつくこともできず、
 傾斜部分でドロップアウトしてしまいます。 さようなら!」

=============================================






大妖怪『萎』の登頂に成功し、触手の先端にひとり立つSASUKE魔人。
その手には、完全制覇賞金である200万円があった。

人生を、仕事を、家族をすべて犠牲にして得た200万円、そして荒涼たる光景…
SASUKE魔人の瞳には、涙はなかった。

「ここには・・・ 何もない・・・」

そう、SASUKE魔人の目は、いずれ必ず復活するであろう、
次なるSASUKEを見つめていたのだから・・・。

SASUKE魔人はTBSを信じている。
視聴者のSASUKEを求める心があるかぎり、
打ち切りが決定したSASUKEが完全消滅することはありえない。

SASUKE魔人は手にした200万円をそっとポケットにおさめ、
TBSの方角に向かってひざまずき、祈りをささげるのであった・・・

《To Be Continue…→》

200たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:27:51
■キャラクター名
陳 畜美

■移動先
C4

■調教ターゲット
(萎)

■精神の回復
10

■能力の使用
(萎)

■シチュエーション
ただならぬ気配を感じた畜美はその気配に導かれるように触安所を訪れた。
そこにいたのは圧倒的な存在感を誇る萎……の一部。
無数の触手の蠢く空間で、畜美は躊躇うことなく乳マンコをおっぴろげ、何処かも分からない萎の乳首を求めて、かの大妖怪めがけて飛びかかった。

201たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:28:11
■キャラクター名
夢野鮪

■移動先
C3

■能力の使用
能力使用、カウンター待ち状態

■シチュエーション
遂に復活してしまった大妖怪「萎」。
その姿から発せられる嫌悪感たるものや性癖としては割りと普通な夢野でさえ並々ならないものであった。
これが真正の変態ならばその嫌悪感はいくらなものか想像だにできない。
そう、性に対して何らかの好意的感情を持つものに対して「萎」は強烈な圧迫感を与えているのである。

夢野はこの「萎」を見てその危険性、そして本質をを瞬間的に理解した。
それは夢野が「萎」とは真逆の性質である「あらゆる性癖に応じる」という対象の性の解放を目的とする能力者だったからだ。
この場において「萎」の本質に最も近く辿り着けた者は夢野ただ一人かもしれない。

だからこそ夢野は涙する。
もしも「萎」がこんな風になる前に自分と出会うことが出来たのなら変態からは忌み嫌われ、風紀委員から利用されるだけの存在にならなかったのではないかと。
彼の性癖はここまで歪む事は無く、ただ一人としての触手として生きていけたのではないかと。

だが、もうそれは終わったこと。
今、夢野が「萎」にどういった感情を持とうが変えようない現実がそこにある。
夢野にはどうする事も出来ない。
自身の因果に干渉して対象の好みに完全合致する相手に変身する「マグロ【マルチ・シチュエーション】」では「萎」に太刀打ちする事は不可能だ。

夢野はただ思う。
―――せめて。
―――せめて安らかなる眠りを彼に。

202たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:28:36
■キャラクター名
色部明々日

■移動先
C3のまま

■調教ターゲット


■精神の回復
なし

■能力の使用
シチュエーション的に萎にする

■仲間の能力使用
仲間なんていない

■シチュエーション
「地球様にキスしなさい!」
と萎を高重力で這いつくばらせた後、
「なんか触手がその状態だと全身EDみたいだね」
と萎のトラウマを刺激して、
自分は地球に比べればただのへたれ触手であることを認識させる。

203たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:29:02
■キャラクター名
霧咲紅刃

■移動先
D3

■調教ターゲット
愛々キざみ

■仲間の能力使用
乙杯雅一杯の能力を愛々キざみに使用

■シチュエーション
伝説の大妖怪「萎」がついに復活した。恐れていた事態に変態ヶ丘全体が騒ぎになっている。
さあ、今こそ己の性癖を守るために、変態魔人たちは大妖怪へと立ち向かわなければならないのだ!

が、そんなことは我関せずと、霧咲紅刃は萎を尻目に変態魔人の一人、愛々キざみを捕らえていた。
皆が萎に注目して自らの周りが疎かになっており、加えて乙杯雅一杯という仲間を手に入れていた彼女にとって簡単な作業だった。

薄暗いその部屋に手足を縛られたキざみが転がされている。
ふと、この部屋ってどこなんだよと天からの突っ込みが入った気がしたので答えておくと、紅刃の持つ部屋の一つである。切り裂き魔として追われることの多い彼女にはこのような場所を各所に持っている。
といっても彼女はこの部屋で寝泊りしているわけではない。もっぱら彼女の性的欲求を満たすために使われている。要するに彼女にとっての連れ込み宿である。
ただし、紅刃のその性癖ゆえに、(彼女にとって)淫らな目的で使われている部屋にも関わらず、非常に血生臭い雰囲気を醸し出している。

閑話休題。
紅刃たちの領域で身動きの取れないキざみに一杯が近づく。
「君のおっぱい、小さいけど美しい形をしている」
そんなことを言いながらキざみの胸に触れる。すると彼女の胸がポロリと取れてしまったのだ。あまりのことにキざみは愕然とする。一杯の能力によるものである。
もともと彼女はあるかないか分からないような貧乳だった。しかしこの能力によって女性のシンボルとしての乳房を完全に喪失してしまったのだ。
キざみの胸から取れた乳房は球体となって、今は彼の手の中で弄ばれている。余程気に入ったのか、彼の表情は御満悦である。
「ああ、そうだ。あなたには代わりにこれを差し上げましょう」
そういって、一杯はどこからか取り出した別のおっぱいボールを投げつける。キざみの胸部に命中したそれは、そのまま彼女の肉体と一体化し、彼女の新しい乳房となる。
「私のコレクションの中でも特に大きいおっぱいです。その小さな身体ととても大きなおっぱい……なんて美しい姿でしょう」
そう、それは異様に大きな乳房だった。彼女が両手を思いっきり伸ばしても届かないほどの巨大な乳房。巨乳ではなく奇乳のレベルである。その重さにバランスを崩す。
彼女の比較的小柄な身体とは明らかに釣り合わない滑稽に感じるほどの奇乳。しかしそのアンバランスさが見る人によっては奇妙な淫秘さを感じさせるかもしれない。

そして、そんな風に身体を作り変えられたキざみの心の中には奇妙な感情が渦巻いていた。
彼女の貧乳は彼女にとってのコンプレックスでもあった。しかしそれは一杯の手によってその根源は失われ、そして彼女の新たな姿をその当人が誉めてくれるのだ。
もともと異常なまでに惚れっぽい彼女の性質も手伝い、こんな状況でありながらキざみは乙杯雅一杯に恋をしていたのだ。
愛しの「だぁりん」と出会ったキざみの鼓動はまるで初恋のときのように高鳴る。

そして、早鐘を打つキざみの心臓を一本の刃物が貫いた。

キざみの背後で彼女の出刃包丁を引き抜きながら、霧咲紅刃は微笑みかける。
「あなた、私と同じで人を切り裂くのが好きなんですってね……でもそれだけじゃダメよ。ちゃんと切り裂かれることの楽しみを覚えなくっちゃ」
激痛と出血、そして致命傷が一瞬で治癒される妙な感覚が合わさって思考が僅かに混濁する。
だが、それでもキざみの意識は一杯から離れない。今の彼女にとって紅刃もその彼女がもたらす感覚も、取るに足らないものでしかないのだ。
紅刃はキざみの反応の薄さに眉をひそめた。だがやがて彼女が一杯に異常に熱い視線を向けていることや、事前に調べた彼女の個人情報を思い出すと、その心情を理解しただろう。そして紅刃は悪戯めいた笑みを浮かべた。
「一杯、彼女はあなたが切り裂きなさい。私は手伝いに回るわ」
キざみから奪った乳房を弄んだり奇乳の少女を眺めていたりした一杯は訝しげな表情を浮かべる。しかしそれでも紅刃から刃物を受け取ると、どこか楽しそうに近づく。キざみを――もっと言うなら彼女の奇乳を切り裂くことへの期待に満ちているのだろう。
その一方で、彼を見つめるキざみの瞳にも期待の色が見えた。彼女が好むのはは愛する相手を「愛でる」ことであるが、逆にこれから「愛で」られるということに倒錯的な興奮を感じていた。

大妖怪「萎」復活とは別の舞台であるこの小さな部屋で、血と性、そして愛に彩られた狂宴が行われるのだった。

204たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:29:30
■キャラクター名
二幼神脣之介

■移動先
C3

■調教ターゲット
復活の大妖怪『萎』

■精神の回復


■能力の使用
する 対象:復活の大妖怪『萎』

205たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:29:49
■キャラクター名
端道賢午

■移動先
C4

■調教ターゲット


■能力の使用
使用

■仲間の能力使用
使用

■シチュエーション
ごめんなさい思いつきませんでした……

206たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:31:41
■キャラクター名
霧咲 想二

■移動先
C3

■調教ターゲット
復活の大妖怪『萎』

■精神の回復
なし

■能力の使用
なし

■仲間の能力使用
なし

■シチュエーション
「あれが萎か・・・でかいなー」
想二は突然発生した巨大な触手を見上げながら、一人呟いた。
想二の周りには、今回の出来事で知り合った女の子達全員、杉野 めしべに野崎 忍、へこみちゃんこと凸家凹美、
そしてみさおを調教しようとして逃げられた後、襲ってきた風紀委員の高津 楓(眼鏡ッ子。おさげ1本、黒セーラー、Fカップ、白無地ぱんつ。
頭が良く、校内試験では常に3位以内をキープし続けている。
常に冷静で、表情が変わることが滅多にないが、笑うととても可愛く、あまり他人と話さない性格と合わせて一部に隠れファンが存在したりもする。
自分を高める行為こそが至高であると思っており、その為に日々精進を続けて好成績をキープし続けている。
一方で、そのストイックな性格の為、自分の一時の快楽の為に行動をして、成長することが無い変態。という存在を嫌悪している。
しかし、想二と出会い、変態の中にもただ自分を満たすためだけに行動しているのではなく、他人の事を第一に考えている者。
他者の為に自分から歩み寄る努力をしている者。もいるということを知る。
そして、自分を自分を高める事こそが至高だ。という自分の考えを肯定してくれ、その為の手助けをしてくれる。と約束してくれた想二に惹かれ彼のハーレムに入る事を決めた。
ちなみに、設定を考え出したら、なんだか無駄に長くなってしまったことは反省している。後悔はしていないけどな!)。
の全員が揃っている。
「想像していたよりも面白い姿だけど、みさおちゃんが言ってような崇高な存在には到底思えないかな。
忍ちゃんも風紀委員で、あれの復活が目的だったんだよね。復活したあれをどう思う?」
「……最悪……あんなでかい触手だなんて……兄の部屋で見てしまったエロ本を思い出す……
あんな大きいものはどうやったって、無理だよ……裂けるよ……なんで裂けないでそんなに拡張しているの……未だにあの内容は理解できない」
萎の姿は、忍には何らかのトラウマを呼び起こすものだったらしい。かなり怯えた様子でいる。
精神的な要因で少しばかり気持ち悪くもなっているらしい。
「……忍ちゃんはなんだか大変見たいだね。楓ちゃんはどう?あれの復活は君も望んでいたことでしょ。復活した感想は」
今度はもう一人の風紀委員、楓にも尋ねてみる。
「あまり良い見せものでは無いですね……ああいう、他人を貶めて、自分だけが得をしようとする存在は嫌いです。虫唾が走る」
「なるほど。復活を望んでいた風紀委員の君たちも、あれの存在は否定するのか」
めしべと、へこみちゃんには……聞くまでも無いだろう。自分たちの変態力を封じられてしまっていて、忍のように精神的にではなく、肉体的に辛そうにしている。
ちなみに現在の所、想二は特に体調に変化は起こっていない。
先のみさおとの接触の際に、自らの性器を消滅させていたため、萎の妖気からの影響が最小限で済んでいるようだ。
そう、一見無駄に見えたあの能力使用は、この時の為の伏線だったのだ!あんな結果に終わるのなら、シチュエーションの為のネタ的に使わないで最終ターンまで使わないでおけばよかったなー。とか後悔は微塵もしていない!本当だからな!
メタ発言はともかく。自分の周りにいる少女たちが全員萎の事を否定してるのを想二は確認した。確認してから、確認したからこう言った。
「よし、みんなの意見は分かった。では、今から萎の本体があるはずの寺院にあれを肯定しに行こうじゃないか」
その想二の発言に、周りの女の子達は多少の予測をしちたにも関わらず、動揺をした。
これまでの行動から、想二ならば、あれも肯定するかもしれない。という事は予測できていた。しかし
「想二君。流石にあれを肯定するのは……無理じゃないですか?
あれは、最早ただの災害ですよ。台風や地震なんてものは人間にはどうしようも無いです」
想二と同じく、体調に変化の出ていない楓が尋ねる。
予測ができても、不可能に等しい行動を本当にするとは思えなかったのだ。予想はできても、信じられない行為だった。
「……そうですよ。それに、今は想二さんの能力。というか私の能力が発動しているから平気ですけど、その内効果時間が切れますよ。そうなれば想二さんの体調もきっとめしべさんやへこみさんの様に……」
忍が、体調を崩している二人の変態を見ながら告げる。

207たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:32:04
>>206続き

忍の能力が完全だった頃は、性器の消失時間は半永久だったが、想二によって彼女が、性器もそこまで悪い物では無い。と改心した事で能力の強さは減少している。
更に言うなら、使用したのが忍本人ではなく、想二であるため、そもそもが劣化コピーだ。現在は本人にもいつ効果が切れるか分からないという、不安定な状態だった。
「確かにそうだけどね。けど安心してよ。俺は今この町に集まっている変態の中では変態力が低い方だ。能力の効果時間が終わっても、萎の影響は他の変態よりも低いと思うよ」
それに。と想二は続ける。萎によって苦しんでいる、めしべとへこみちゃんを見ながら。
「俺の同士が苦しんでいるんだ。ハーレムメンバーでこそ無いけれど、俺にとっては大切な友達だからね。
友達の為にも、ここは頑張らないとね」
めしべとへこみちゃんに向かって語る。それは、決意表明であると同時に、自分に決意を言い聞かせているようでもあった。
「……想二さん」「……お兄さん」
「そう言う訳だから、めしべちゃん、へこみちゃん。ちょっと我慢しててね。
俺があれをなんとかしてみるから」
「……頼みましたよ、想二さん。私は死ぬ時は『彼』の愛にまみれて死ぬと決めているのです。
それに、彼の繁殖をする。という使命も私にはあります。
こんな『彼』の一本も埋まっていない、彼の愛の少ない所で倒れるなんて、絶対に嫌です。
力にはなれませんけれど、ここから応援はしています」
「……お兄さん、わたしとテトリスで遊ぶ。という約束をまだ守ってもらっていませんからね。
あれがいると、私は■■■■で遊んでも楽しく無いみたいです。
私が楽しくテトリスで遊ぶ為にも、早くあれをなんとかしてきて下さい。
そうしたら、特別に■■■■のの使い方を詳しく教えてあげますから」
「ああ。二人ともありがとう」
それぞれに応援してくれた二人に対して、想二は礼を言ってほほ笑む。
彼女達のエールは、直接的な戦力にはならなくても、きっと精神的な支えになってくれるだろう。
「しかし、どうするつもりですか想二さん。あれを肯定する。と言っても、具体的な策はあるんですか?
あれは話すことさえ困難そうですよ」
想二と二人の会話を見守っていた楓が、冷静に尋ねる。
どれだけ精神的な支えがあったところで、具体的な策が無ければどうしようもない。という事を知っているからこそ、そして自分にはそんな手段が思いつかないからこそ、想二に対して尋ねる。
「そ、そうですよ想二さん。あんな化け物を肯定したとしても、それだけでは何も変わりませんよ……受け入れたとしても、それで何かを変えるとは思えません。
むしろ、調子に乗って更に酷い被害を周りに与えると思います」
忍も、楓に同意してくる。このまま言っても無駄死にするだけだろう、この男を止めるために。
「大丈夫だよ。策ならある。そして、それを叶えるための手段も持っている。
言っただろう?俺は、萎を肯定しに行くんだって」
そこで言葉を切り、口を大きく開いて哂う。
とても可笑しそうに、見る物の心を侵してぞっとさせるように、今すぐにでも何かを冒してしまう様に。
「だから、彼の性癖通りの行動をしてやろうじゃないか。
彼の『性癖を犯す性癖』を肯定して、犯して、実践して、凌辱して、蹂躙して、分析して、襲撃して、制圧して、解体して、改心して、調教して、存在を全肯定してあげようじゃないか。
彼がしようとしていることを、していることを、そのまま彼にしてあげるんだよ。
きっと彼も悦ぶさ。自分の性癖に犯されるのだから」
いいながら、寺院へと歩み始める。『性癖を犯す性癖』を実践するためには、本体にできるだけ近づかなくてはならない。その為に、風紀委員も多くが詰めている寺院へと向かう。
全てを肯定しに行くために――

208たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:32:38
■キャラクター名
埴井ホーネット

■移動先
C4

■調教ターゲット
復活の大妖怪『萎』

■シチュエーション
「やれやれ、まさに危機一髪でしたね」

 桃球電鉄・変態が丘駅前、街のシンボルたる「乱れた女神像」に背中を預け心から安堵した様子で呟く少女が一人。
 彼女の名は埴井ホーネット。蜂を(性的な意味で)愛する変態魔人である。
 そんな彼女が、同じく変態魔人どもで溢れ返ったこの変態が丘でここまで穏やかな表情を浮かべているのには理由があった。

 埴井が休息をとるために訪れた変態が丘駅エリアには、敵である全国風紀委員連合の幹部・都条レイが待ち構えていた。
 幹部クラスとの圧倒的実力差を感じ駅構内へと避難した彼女には、当然の如く風紀委員の追手が差し向けられた。
 都条との全面対決を覚悟した埴井だったが、しかし彼女を追いかけてきたのは何の変哲もない一般風紀委員だったのだ。

(きっと、相手が小娘だと思って甘く見ていたのでしょうね)

 埴井に対し雑魚風紀委員をけしかけた都条のその判断は、あながち失敗であるとも言えなかった。
 なぜならこの変態が丘には埴井以外にも駆逐すべき変態性欲者はごまんといる。力配分も必要なことだ。
 誤算があるとすれば、それは胸にコンプレックスを持つ彼女に対し、あろうことかEカップの風紀委員をチョイスしてしまったことだろう。

「あんな駄肉をぶらさげて私の前に出てきた方が悪いんです!」

 そう自己を正当化する埴井。哀れな風紀委員にどのような仕打ちがなされたのかは想像に任せよう。
 かくして彼女が追手を返り討ちにし、桃球電鉄・変態が丘駅から恐る恐る出てきた時、周囲に都条の気配はなかった。
 場所を移ったか、はたまた他の変態魔人に倒されたか。いずれにせよ彼女は最大の危機を乗り越えたのだった。

「さて、これからどうしましょうか」

 都条との戦いは、彼女にある種の限界を悟らせた。
 あの男と同等の風紀委員幹部は他にもいるだろう。であれば、この街にそう長居していてはまた危ないメに遭ってしまうかもしれない。
 進軍か、それとも撤退か。二択の狭間で思案する埴井の鼻腔を芳醇な香りがくすぐった。

「むっ、くんかくんか・・・これは、蜂蜜の匂い――それも、極上の!」

 蜂と共に生き、学業に精を出す傍ら養蜂家としての顔も持つ埴井は、数キロ先の蜂蜜の匂いも感知する。
 そんな彼女をして「極上」と言わしめる程にかぐわしき蜜の香り。
 その香りの根源が風紀委員・はちみつの精であることなど知る由もないが、埴井は、

「決めました! この極上の蜂蜜を採取し、有終の美を飾るとしましょう!」

 と高らかに宣言し、蜜を求めて移動を開始するのだった。

209たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:33:11
>>208続き

「くんかくんか・・・こっちですね」

 芳香に導かれて歩くこと数十分、まず東方は川原へと移動した彼女は、そこで体の向きを北へと変じる。
 己の嗅覚を信じるならば、ここから北に歩を進め、触安所エリアを抜け、公園エリアの辺りで目当ての蜂蜜に出会えるはずだ。
 逸る気持ちを抑えきれず、半ばスキップしているような足取りで先を急ぐ埴井であった。


 さらに数十分が経過し、触安所エリアに到達した埴井は、そこに異質な空気を感じ取った。

「これは・・・なんだか元気が萎えていくような――!」

 まさか、伝説の大妖『萎』が遂に復活を――?
 全力で否定したくなるその考えを、しかして無情にも肯定するかのごとく「それ」は現れた。
 「それ」は白光に輝き異様な妖気を放つ、触手であった。

「――これが、『萎』・・・!」

 彼女自身、半信半疑であったが、生物固有の生存本能からかその身は自然と後退りをしていた。
 しかし、「それ」の動きもまた機敏であった。獲物を逃がすまいと、埴井の躰にまとわりつく触手達。
 腕に、胴に、脚に、縦横無尽に巻きつき持ち上げる「それ」と触れている素肌部分から、気力が吸い取られてゆく実感があった。

(この感覚、間違いありません・・・!)

 ここに至り、埴井は「それ」が『萎』であることを漸く確信した。
 とすれば、このままでは自分のすべてを吸い取られてしまうのも遠い話ではないだろう。
 なんとか抜け出そうと宙づりでもがく埴井であったが、巨大な触手相手ではなんの意味も為さない。

「っ! そこはダメですっ!」

 蛍光ホワイトの触手のうちの一つが、埴井の剥き出しの秘所へと狙いを定めた。
 今にも侵入せんと鎌首を擡げる触手に対し、彼女は最終兵器を使うことを決断した。
 あの幹部・都条レイに使うことになるかもしれないと覚悟したその技名を叫ばんと、力の限り――

「アナフィラキシー・ファッk――むぐうっ!?」

 ――開けた口に、首元に巻きついていた触手が飛び込んできた。
 口腔いっぱいに這いまわり、咽喉を蹂躙されては、とてもじゃないが言葉など発せるはずもなく。
 肉壁を押し拡げ、分け入ってくる触手にされるがままにならざるをえなかった。

「んんんんんんんんっ!」

 異物の挿入感に身を固くする埴井。
 いつも自分を愛してくれる蜂達とは明らかに違う――そうだ、蜂達は無事なのだろうか――
 膣内で休息し、未だ目覚めぬ蜂達を憂慮したのとほぼ同時、大気を震わす程の絶叫が辺りに響いた。

【イッ、痛イイイイイイイイイイイイイイイイッ!!】

 耳をふさごうにも、両腕を絡めとられていてはそうもいかず、轟音に嬲られる埴井。
 一体誰の声――考えていると、膣から勢いよく触手が引き抜かれた。
 のみならず、彼女を拘束していた何本もの触手達も、今やその力が弛緩しきっていた。

(今ですっ!)

 埴井は残された力を振り絞り、触手達を振りほどく。
 支えがなくなり落下するも、なんとかふらつきながら着地し、そのままよろよろと逃げ出す。
 『萎』の弱点がわからないことには撃退すること叶わず、ひいてはあの極上の蜂蜜にもありつけないだろう。
 一先ずの休憩地点を求め、覚束ない足取りで走り出す埴井だった。

210たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:33:57
>>209続き

「ここは・・・」

 逃げ惑いながら辿り着いたのは、エリアの中心にある触安所であった。

「触手のための施設である触安所――ここなら、触手の弱点に関するヒントが得られるやもしれません」

 一縷の望みに賭け、触安所へと入ってゆく。そこには、『萎』の妖気に中てられたのだろう、萎びて横たわる大勢の触手達がいた。
 彼ら(?)は皆この触安所に働き口を求めてやってきた無職の触手達――すなわち無触であった。
 衝撃的な光景にしばし愕然としていた埴井に、突如電流走る――!

「そうですっ! 蛇の道は蛇ならぬ、触手の道は触手ですっ! 
 対触手戦において、彼ら以上の適任がおりますでしょうか? いいえ、いません!」

 反語でキめた埴井は、思いついた妙案を実現するべく、続いて虫の息状態の無触達に向かって声を張り上げる。

「皆さん、聞いてくださいっ! 今この街では、復活を果たした伝説の大妖『萎』が暴れています!
 『萎』を倒すには、皆さんの協力が必要不可欠です! 是非ともお力添えをお願いしますっ!」

 埴井のこの懇願に、目立った反応を見せる無触はいなかった。
 やがて彼女の最も近くにいた一匹の無触が、力なくその首(?)を動かし、呟いた。

「無理だ・・・『萎』は俺達触手の一族の天敵・・・勝てるわけがねえ・・・」

 他の無触達は何も言わなかったが、それが彼らの総意に違いなかった。
 性欲だけでなく根性すらも萎えきった彼らに対し、埴井の請願は続く。

「無理だ無理だと思っていては、可能なことも不可能になってしまいます!
 ここで『萎』を倒すことに貢献すれば、その実績を以ってボス級モンスターとして迷宮に就職することも夢じゃありません!
 それに、このままへたばっていても状況は何も変わりません! 今こそ勃ち上がる時です!」

 力説する埴井に、無触達の参戦意欲もいくらか湧いてきたようであった。
 しかし、彼らが再び勃ち上がるにはクリアーせねばならない問題があった。
 先ほど口(?)を開いた無触が、またも言葉を発する。

「分かったよ。俺たちも協力する・・・いや、協力したいのはやまやまなんだ。だが・・・ご覧のあり様だよ」

 無触の言葉に促され辺りを見回すと、普段の太く逞しくレイプする触手達はどこへやら、そこには干からびたミミズのごとく倒れている無触達がいるばかり。
 これでは『萎』に立ち向かうどころか、目の前の埴井を襲うことすらままならないだろう。
 『萎』の復活によりもたらされたこの惨状に直面し、しかして埴井は不適に笑い、薄い胸を反らして言うのだった。

「なるほど、確かに大変な逆境ではありますね・・・ですが、安心してください。私に策があります!」

 自信に満ち溢れた少女の言葉を聞き、にわかにざわめく触安所。
 と、いつからだろう、多々に重なった虫の羽音のような、「ブーン」という音が聞こえた。
 無触達がやっとの思いで仰ぎ見ると、腰に手を当てふんぞり返った埴井の周囲を、夥しい数の“或る虫”達が飛んでいた。

「私には“皆さん”がついています・・・どんな敵にも負けはしません!」

 そう、『萎』の完全復活に遅れること十数分、遂に「こっち」も復活を果たした。
 魔人・埴井ホーネットの、家族にして親友。恋人にして相棒。矛にして盾。彼女と最も深き縁で結ばれし存在。
 永き「賢者モード」の時を経て、蜂達が復活したのだ!

「皆さん、お願いしますっ! 『調教』開始ですっ!」


 触安所の外、ポストや電柱に巻き付き、白色の触手が蠢いていた。大妖『萎』である。
 『萎』の本体はここより少し離れた寺院に在るが、その巨大すぎる肢体は一区画には収まりきらず、四方のエリアにまでその魔の手を伸ばしているのだった。
 その内の一本が僅かに震え、騒音のような独特の声を発した。

【サッキ食ベ損ネタアノ女・・・至上ノ味ガシタ! 我ハアノ女ヲ欲ス! 一体ドコニ隠レタ!? 我ヲ満足サセルモノガアルカ!?】

「ここにいます!」

 大地を揺るがす怒号を切り裂くように、涼やかな女声が響いた。
 白色の触手の先が、一斉に声のした方に向く。
 『萎』の視線の先――触安所の前に、一人の少女が立っていた。

【何者ダ!?】

「よくぞ聞いてくれました!」

 少女はポーズをキめ、空高く届くほどに大きな声で言い放つ。

「皆の変態性欲(じゆう)を守るため、蜂の刺激が脳を衝く! 埴井ホーネット! 『萎』の御前にただいま参上!」

211たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:35:06
>>210続き

 埴井ホーネット。それが獲物の名前。

【埴井ホーネット! オ前カッ! ヌフフゥウ、モウ辛抱堪ランッ! イタダキマアアアアス!】

 再会の悦びに震えながら、白く発光する無数の触手が彼女に伸びる――が!

【――ナンダトォ!?】

 埴井へと突っ込んでいった触手達は、一本たりとも彼女に到達することなくその動きを止めた。
 否、止められたのだ。
 一本に対し数匹がかりでまとわりつく、無触達によって――!

【グッ・・・オ前タチハ、我ノ妖気ニヨリ無力化サレタ筈!】

「ああ、その通りさ! だが、ホーネットの姐さんが俺達を再び勃たせてくれたのさ!」


 数分前、触安所内でのことである。
 埴井は復活した蜂達と(性的な意味で)戯れる間もなく、『萎』攻略のための行動を開始した。
 その第一フェーズとして、とある技を無触達に見舞った。その名も――

「アナフィラキシー・ファック 二乃型 蜂茎手術――!」

 そう、埴井が風紀委員幹部・都条との戦いで使用を覚悟した技。
 そして先ほどの『萎』との第一ラウンドにおいて、口を犯され発動をキャンセルされた技。
 その技をこの局面で使う、その真意や如何に――

「ハウッ」「アヒィ」「ヒャッハー」

 へたれた無触達に、蜂達の針が次々と刺さってゆく。その度に弱弱しく奇声を上げる無触達。
 すると、どうだろうか。
 さっきまで干物然としていた無触達が、元の体躯と比べても遜色ない程に大きくなってゆくではないか!

「『蜂茎手術』は、刺した対象を腫れ上げさせて巨大化させる技です。応急処置の域を出ませんが、だいぶマシになったはずです」

 埴井の言うとおり、多少は動けるようになったらしい無触達や触安所の職員触手達(すなわち、触員達)。
 彼らは歓喜のあまり、次々と埴井を嬉イプ――触手にとっての嬉ションである――し始めた。

「こっ、こらあーっ! 何してるんですか! 今はこんなことをして体力を無駄にしている場合じゃないでしょう!」

 強く叱られ、しゅんとする触手達。
 当の埴井は乱れた衣服を直しながら、しかし、触手に絡みつかれるのもなかなかどうして悪くないなと思い始めていた。
 彼女にも新たな性癖が目覚めつつあった。

「と、とにかく、これで第一フェーズは完了しました! これより第二フェーズ以降について説明します!」

 焦りつつ軌道修正を図る若き指揮官の語る作戦に耳(?)を傾ける触手達。
 数分の後、埴井は本作戦のすべてを語り終えた。
 己の為すべきことを理解した触手達は、その双眸(?)を決意に輝かせた。

「覚悟はいいですね!? 皆さん、それでは張り切って参りましょおー!!」

「ブーン(草食系とかwwww)」「ブンブーン(まじ勘弁wwwwwww)」

「やぁぁぁってやるぜ!!」

 魔人、蜂、そして触手。
 触安所に、逆襲に高ぶる三位一体の狩人達の咆哮がこだました。


 場面は再び、『萎』との最終戦争へと戻る。
 触手対触手の抗争を心配そうに見守るのは、作戦の立案者・埴井ホーネットである。

「触手の皆さん、うまくやってらっしゃるようですね・・・」

 『萎』との激突が開始して十分程が経過したが、白き触手は未だ埴井に接することはなかった。
 触手達は直接『萎』に触れ急速にそのリビドーを奪われてはいたが、驚くべき執念で食らいつき、『萎』を押し留めていた。
 この専守防衛こそが第二フェーズである。

「触手さん方が頑張って時間を稼いでくださっています! 皆さんも急ぎで、でも慎重にお願いします!」

 振り返って無茶な注文をつける埴井の視線の先には、世にも奇妙な光景が広がっていた。
 最も前に飛び出た一匹の蜂がその針を『萎』に向ける形でホバリングし、それに少しずつ後ろにズレてゆくような位置に、同じく『萎』に針を向け、螺旋を描くように蜂達がホバリングしていた。
 イメージするのが難しいかもしれないが、無数の蜂達により、一つの巨大なドリルが形成されつつあるのだ。

「もうじき完成ですね・・・それまで持ちこたえてください・・・!」

212たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:35:32
>>211続き

 祈るように呟く埴井。
 この長い準備時間を要するものこそが第三フェーズである。
 彼女達が『萎』に見舞う、一点集中・一撃必殺・一か八かの奥義なのだ。

 埴井が対『萎』に際してこの手間のかかる技を選んだのは、その弱点に起因する。
 遡ること数十分程前、作戦を披露していた時に、彼女は触手達に『萎』の弱点について尋ねた。
 答えて曰わく、

「奴も元は俺らと同じ触手のようですから、恐らく最も敏感な先端部分を強く突かれたらイチコロの筈っす!」

 とのことである。
 思えば、第一ラウンドにおいて『萎』が突然悲鳴をあげて埴井をレイプすることをやめたのは、偶然にも敏感な先っぽに膣内の蜂の針が刺さってしまったからなのであろう。
 これらを総合し、埴井は『萎』の『調教』に、一極攻撃に特化したこの技を採用したのだった。

 などとおさらいしている間に、とうとう総ての蜂達がドリルに成っていた。完成したのである!

「やりましたっ! 第三フェーズ完了です! あとはこれをお見舞いするのみ――」

「ぬわーーーーっっ!!」

 埴井の喜ぶ声を、触手達の悲鳴が遮った。
 慌てて声の方に目を向けると、一本の白き触手が彼女めがけて猛然と迫っていた。
 遂に『萎』に触手包囲網が突破されたのだった!

「にっ、逃げてください姐さんっ!」

「いいえ、ちょうどこちらも完成したところです! このまま迎え撃って差し上げます!」

【ウオオオオオオオオオオ! 女子高生エエエエエエエエエエエエエエエエ!】

 襲いかかる『萎』。埴井は蜂達と呼吸を合わせ、その奥義を放つ――!

「アナフィラキシー・ファック 一乃型 一寸蜂刺――!!」

 『萎』の白色の触手の先端と、螺旋の蜂達の先端が激突する!

【ンオッホオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!】

 嬌声を上げながら、勢いよく仰け反る『萎』。
 一方の蜂達は、強烈な一撃を放った反動で、ドリルを維持できず瓦解した。

「皆さんっ!」

 『萎』と直接接触した影響か、蜂達は皆しおしおになってしまっていた。
 埴井はぽとぽとと落下する蜂達を必死に拾い集め、大事そうに膣にしまいこんでいく。
 そんな彼女を、体制を勃て直した白光の触手の影が覆った。

【ハッ、埴井ホーネットォ・・・!】

「ぐっ・・・」

 蜂達は力尽き、見れば触手達も遭遇当初の干しミミズに戻ってしまっていた。
 とうとう万策尽きたか――!
 敗北を覚悟した埴井に対し、『萎』がかけた言葉は意外なものであった。

【イッ、今ノヤツ、モウ一回チョーダイ!】

「――はい?」

 己が耳を疑わずにはいられない埴井に、続けざまに言葉を紡ぐ『萎』。

【ダカラ、サッキノスゴイヤツ、チョー気持チヨカッタンダッテバ! オ願イッ、マタヤッテヨ!】

「えええええええええええええ!?」

 そう、先ほどの激突の折、敏感な先端部分を強く刺激された『萎』は、至上の快感が生来のいじめられっ子気質と相まって凝縮・昇華された。
 その結果、被虐趣味に目覚めてしまったのだった!

「そんなのアリですかあ!?」

【虐メテヨォ! 切ナイヨォ!】

「きゃあああああ!」

 困惑する埴井に駄々っ子の如く絡みつきながら「おかわり」を催促する『萎』という、異常にも程がある構図がそこにはあった。
 体に巻き付き制服の内側に入り込んでくる触手に対し、不思議と頬を紅潮させ受け入れる埴井。
 極上の蜂蜜など半分くらい頭から零れおちていそうな程に嬉し恥ずかしと言った表情で、『萎』の愛撫を受け入れていた。

【モォ一回! モォ一回! プリーズ・ワン・モア・チャーンス!】

「そう言われましても、皆さん萎え萎えになってしまっていまして、ひゃあっ、そんなところ掴んじゃっ、いやっ、あっ、らめええええええええ!!」

【モット虐メテエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!】


 埴井ホーネットと『萎』。魔人と妖怪。
 あるいは、触手に目覚めた少女と、被虐に目覚めた触手。
 二人は仲睦まじく、快楽の果てまでランデブーを決め込むのであった。

 仲良きことは美しき哉。
 めでたし、めでたし。   <終>

213たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:36:51
■キャラクター名
マジカルウィザード絵夢

■移動先
C3

■調教ターゲット
復活の大妖怪『萎』

■能力の使用
魔法結界・ワールドアクセレーター

■仲間の能力使用
カウンター咆哮

■シチュエーション
「あれが……大妖怪萎……」
 姦崎電波のテレパシーを受けて寺院へと向かった絵夢と竜子の前には、大きな白色の触手が鎮座していた。
 寺院の外からも見えるその巨体の前に立った瞬間、絵夢がその場に膝を着く。
「絵夢っ!」
 白く輝く萎びた男性器のような触手から白い霧のような気体が放出され、辺り一帯の景色を白濁させた。
「ボ……ボク――!」
 絵夢は自身の肩を抱くように腕を回し、ガクガクと身体を震わせる。顔を赤く染めて涙を浮かべた絵夢は、その場に座り込んだまま竜子の方を向いた。
「――僕、何て格好してるんだ……!」
 絵夢は顔を極限まで赤くしてその顔を両の手で覆い隠す。
「み、見ないでください! ごめんなさい……ちょっとした気の迷いだったんですぅ!」
 首を振ってその場で泣き出す絵夢の前に、萎より連なる幾本もの触手の内の一本が近寄って来る。
【ハ……ハ……ハ……! レイ、プ……! レイプ……!】
 涙をぽろぽろと流して項垂れる絵夢の前に、萎びた触手が踊るようにふらふらとその幹をくねらせた。
【ジュゥゥシィィナ性癖ィィ! ラメェェェ! オイシイィィ! オイシィイィィ!】

「僕どうかしてる……! こんな姿見つかったら進学や就職できなくなるよ……!」
 絵夢の口から放たれた至極まっとうな意見に対し、竜子は愕然とした。
 竜子の目の前から、絵夢の性癖である露出癖が消えている。それは絵夢の様子を見れば明らかだった。
 ――絵夢の性癖が喰べられてる……!
【ンホオォオオオ! イヒイイィィ! レイプレイプゥゥゥゥ!】
 目の前の歓喜の声をあげながら踊り狂う触手を見つめ、竜子は得たいの知れない恐怖に尻ごみする。
 ――絵夢でさえこんな姿になっちゃうなんて……。そういえば私もティガ様の事が……あれ……ティガレックスなんてゲームのキャラに欲情するなんて私何考えてるんだろ……。そういえば来週テストあるんだった……早くうち帰って勉強しないと――。
「――ニトロダケッ!」
 竜子は掛け声と共にばちん、と盛大な音を鳴らして自分の頬を叩いた。竜子は自らのティガレックスへの想いが徐々に薄れているという事実に気付き、その背筋を震わせた。
 ――ティガ様への想いが薄れるなんて……私の気持ちはそんな物だったの? でも実際触れる三次元の男の人と付き合ったりしたい気もするし、将来を見据えたら結婚とか老後とか――。
「――ハチミツッ!」
 ばちん、ともう一発竜子は自身に喝を入れて、目の前の萎を見つめた。心の中から性癖が消えて行き、まるで自分が自分でなくなっていくような気分になる。
 竜子は己のアイデンティティを保つ為にいてもたってもいられず、目の前にへたり込む少年の肩を掴んで揺さぶった。
「大体世の中の戦争が起こるのは人々の中の欲望が原因なんだ……」
 絵夢は既にどこか遠い世界に旅立っているようで、ぶつぶつと竜子の理解できない事を呟いている。
「絵夢! 目を覚まして! 絵夢!」
「僕はまるで賢者のように正気です……」
 絵夢は遠くを見つめながら竜子に答えた。
「そんなの絵夢じゃない……! 本当の絵夢はもっと変態で……どうしようも無く情けなくて……!」
 ――そして、私の性癖を認めてくれる友達なのに。
 そう考えて、竜子は気付く。
 彼と自分との繋がりに。それは即ち、それぞれの特殊な性癖だという事に。
「あの……こんな格好恥ずかしいので僕帰りますね……」
 絵夢は力無く立ち上がる。それを見て白い触手が笑うように左右に揺らめいた。
【ハハ……ハハハ……! レイプレイプ性癖レイプ! レイプサレテ気持チイイヒィー!】
 触手の笑い声が辺りに響き渡る。
「さようなら……『轟』さん」
 絵夢の言葉に、竜子は拳を握り締め、震わせた。
「……絵夢の――」
 竜子はうつむき、地面を見つめる。その声は彼女の肩と同様に、震えを隠せない。
「――バカァァッ!!」

214たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:37:37
>>213続き

 竜子の叫び声と共にその拳が絵夢の頬を張り倒す。竜子の筋力にて振り抜かれたその拳は絵夢の頭蓋を盛大に揺さぶり、その小さな体躯を重力の楔から解き放つように彼の体を空中へと滑空させた。性癖の弱化によりティガレックス並とまでの威力は無いものの、魔人としての筋力は絵夢の身体を吹き飛ばすのに十分な物あった。
【ヒィィィィ! ゴメンナサァイ!】
 絵夢は声もあげられずに殴り飛ばされ、二度地面にバウンドしながら萎に衝突する。萎はその衝撃からか盛大に委縮して悲鳴をあげた。
「っいったいぃ! これ絶対折れてる! 頬骨折れてる! 顔はやめて!」
「うるさいっ!」
 続けざまに竜子は絵夢の上に馬乗りになり、彼の顔のすぐ横の地面を殴り砕いた。地面を舗装していたアスファルトは砕け散り、地面に深々とした穴が開く。その破壊力を見て、絵夢は顔を青ざめさせると同時に堅く口を紡んだ。
「やらしぃ気持ちにならなくなったら用済みだなんて……そんなの酷いよ……!」
 竜子の瞳から涙がこぼれる。
 絵夢との友情が、萎に凌辱されてしまった気すらした。
「お、落ち着いて! その言葉はいろいろと誤解が……!」
 絵夢は慌てて竜子をなだめようとするが、彼女は涙を流しながら矢継ぎ早に言葉を続ける。
「だって絵夢は変態じゃなくなったら私の事なんてどうでもいいって事なんでしょう!?」
「それは……」
 絵夢はその場に仰向けに倒れたまま表情を浮かべず、上に乗っている竜子の目を見つめた。
「それじゃあ、轟さんは……竜子さんは、違うの?」
 竜子はまるでその瞳に吸い込まれるような気がして、目を逸らす。
 ――ティガ様が好きじゃなくなったら……性癖が無くなったら絵夢なんてどうでもいい……?
「違う」
 竜子は考えるよりも早くそう答えた。
「……最初は変態だったからかもしれない。きっかけは性癖かもしれない」
 ほんの短い期間だけれども。しかしそれは間違いなく。
「だけど、私達はもう『友達』じゃない!」
 絵夢を真っ直ぐと見つめる竜子に、絵夢は顔を横に背ける。
「……どいてください。人も見てますし……」
 ――今の絵夢には、届かない。
 竜子は無力感に唇を噛み締める。目の前の絵夢がまるで絵夢ではなく、誰か別の他人に感じる。それは普段の彼なのかもしれないが、竜子にとってその少年は絵夢ではない赤の他人のようであった。
 ――他人。
 ふと。
 竜子はそれに気付く。
 そして、周囲を見渡す。
 そこには、いた。
「おい何だあれ写メしようぜ写メ!」
「ママー、なにあれー! おっきー」
「ちわーっす。三河屋でーす」
 二人の周りには大量の野次馬が殺到していた。
 ――ワールドアクセレーター。
 竜子が以前見た絵夢の特殊能力だ。
 彼女が絵夢の顔を見ると、絵夢はそわそわと周囲の人達を眺めている。
 ――魔人としての能力。
 竜子は自身の体験を思い出す。そして以前聞いた話を思い出した。
 ――能力とは、認識である。
 だとすれば、今目の前の絵夢は何をどう認識しているのか。
「……ねぇ、絵夢」
 竜子は絵夢の耳元に囁くように優しく語りかける。
 ――私の考えが正しければ……。
「今……やらしー事考えてるでしょ」
「…………えぅ」
 絵夢は竜子の問いに、小さく呻く。それはまるで悪戯がバレた子供のような、罪を認める返事だった。
 ――他人を呼び寄せる絵夢の認識……その能力……。
 竜子はそれに思い当たり、一息に絵夢の下半身を隠していたスカートを引き裂く。
「ひゃあぁ!?」
 突然の竜子の行為に悲鳴をあげた絵夢に対して、野次馬達は一斉に目を向けた。
「なにアレ……」「痴女……?」
 周囲から声が上がる。
 その前に晒される絵夢の陰茎。それはいつも露出させる時とは違い、小さく小さく縮こまっていた。
「絵夢の……ちーさいね」
「あああうぅぅうっ!」
 竜子がバカにするように笑うと、絵夢は顔を真っ赤にしてうつむいた。
 変わらずに陰茎は萎の妖力の為か勃起する兆しすらない。
「ほらほら。赤ちゃんみたいなおちんちん、皆に見てもらいなよ」
 竜子は笑いながら絵夢の上から降り、その両膝に手を回した。
 まるで幼児がトイレでされるように、竜子の腕の中に抱えられ足を広げられる絵夢。
「やめ、やめてください……竜子さぁん!」
 絵夢は悲鳴をあげながらも、抵抗をしない。
 そしてそんな二人を遠巻きに野次馬が見つめる。

215たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:38:10
>>214続き

「うわ男かよ」「あはっ可愛い〜」「写メしようぜ写メ!」
 ――絵夢の認識。それは自分が注目され、恥ずかしい姿を晒す妄想そのもの。
 絵夢の思い描く空想。それがそのまま認識となり、この空間に他者の視線を発生させる。
 つまりこの能力が発動した時点で、絵夢はその性癖をまだその身に潜ませている。
 ――変態・マジカルウィザード絵夢はまだ死んでいない。きっかけがあれば、また目覚めるはず……!
 竜子はその考えに賭け、無理矢理に絵夢の服を引き裂いた。
 そしてその行為は、形となる。
【レイ……プ……レイプレイプレイプレイプイイィヒャッハァァァァ! ラメェェェ!】
 しばらく大人しくしていた萎の触手がその絵夢の性癖を感じ、絵夢に向かってその身を宙に走らせる。
 萎はしばらくそのまま狂乱の声をあげるが、絵夢の目の前まで迫るとその動きを止める。
【レイプレイプレイプ……レイプゥゥ! 溢レル性欲ンホオォォ! ラメェェェ!】
 触手は絵夢を絶好の餌と見たのか、その前でまるで求愛する虫のように踊り続ける。
「やぁぁぁん! レイプしないでぇぇ!」
 一方の絵夢は触手を前にして快感を感じているかのような嬌声をあげた。
 竜子は絵夢の耳元で何かを小さく囁く。
 それと共に、絵夢はまた切なそうな声をあげた。
「……そうよね。性癖ってのは本来、抑えきれない物よね」
 竜子は時折絵夢の痴態を周囲の野次馬達にアピールするように見せつけながら、触手に笑いかける。
「『性癖は解放する物』なのよ。決して封印する物じゃない」
 竜子は萎に向かい合う。絵夢は変わらず、竜子の腕の中で喘ぎ続けていた。
「来なさい、大妖怪萎! 私のマジカルウィザード絵夢ちゃんが、あんたの欲望ぜーんぶ受け止めたげるわ!」
【ンホオオオォォォ! レイプレイプレイプレイプレイプレイプレイプレイプレイプラメェェェェェ!】
「らめぇぇぇ! レイプっ! レイプしちゃいやぁあ!」
 萎の触手は絵夢の前で激しくクネクネと動き回る。ほんのりとその触手の竿の部分が、赤らんでいるように見えた。
【最高ゥゥゥウウ! レイプレイプレイプレイプゥ! 尽キナイィィ! レイプシテモ性癖ガ! 性欲ガ! 尽キナイィィイ!】
 萎びた触手が踊り狂う。
 それを見て、竜子は先程と同じように絵夢の耳元で囁いた。
「……絵夢の男の子の心、レイプされておちんちん起たなくなっちゃったね」
「ひゃうぅうん!」
 竜子の言葉に絵夢は快楽の声を漏らす。
「このまま一生EDにしてもらいな? そしたら私が女の子として飼ってあげるから……♪」
「やぁぁん! らめぇ! ボク……ボク男の子だからぁ……!」
 竜子の言葉責めは続く。
「だって男の子の心レイプされて感じちゃってる変態な子は、一生赤ちゃんみたいなおちんちんのままで十分でしょ?」
 竜子は絵夢に語りかけながら、自ら殴りつけた頬を撫でる。
「一生精子も出さなくていいから、このまま勃起できなくしてもらって、おちんちんもタマタマも全部とっちゃいましょうねー」
「やだぁ! 許して竜子さぁん!」
 竜子は満面の笑みを絵夢に向ける。
「ダーメ♪」
 竜子は笑いながら萎に語りかける。
「あんたがレイプすればする程、この子はどんどんダメになっていく自分に興奮する。この子が興奮すればする程、あんたは元気になってこの子をレイプする」
 竜子が萎に語りかける言葉にすら、絵夢は反応して喘ぎ声を漏らした。
「『背徳感による性欲の無限連鎖』……。さて、精根尽きるのはこの子とあんた、どっちが早いかしら?」
 竜子の絵夢へと向ける嘲笑と罵倒の度に、萎びていた触手に瑞々しさが戻っていく。
【オ……オオ……気持チイイ……気持チイイヨォ……!!】
 触手はどんどんとその活力を増しているようだった。
「うぅ……あぅ……竜子、さぁん……」
「んー? どうしたの絵夢」
 竜子は優しく絵夢の呼びかけに答える。
「竜子さんは……賢者タイム、ならないの……?」
 絵夢の弱々しい問いに、竜子は少しの間「んー」と唸った後に答えた。
「私バカだからよくわかんない」
 竜子は絵夢の頭を撫でる。
「でも、『友情』は性欲とは別なんじゃない?」
 竜子は彼の頬に軽くキスをして、そのまま言葉責めを続けた。

216たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:38:39
■キャラクター名
原始性人エレクトマン

■移動先
C3

■調教ターゲット
復活の大妖怪『萎』

■シチュエーション
「…本当に、行っちゃうんでっピュ?」

…あぁウホ。
空が卑猥な形に歪み始めているウホ。
あの歪みに顔をうずめれば、元の時代に帰る事が出来るはずウホ。
でも…その前にどうしてもやっておかねばやらない事があるウホ。

「…全人類嫁化計画の事ね?」

…その通りウホみらくる☆エクスタシー。
俺の大蛇を頬張りながらでいいから聞いて欲しいウホ。
…確かに俺は全ての生きとし生ける者を伴侶にするべく
人生を駆け抜けて来たウホ。
しかし、ここに来てそんな事はどうあがいても無理だと悟ったウホ。
世界は俺が思っているよりはてしなく広い…。
だから俺は…

復活の大妖怪『萎』を倒(嫁に)し、俺をこの世界の父である「神」にしてもらうウホ。

「別れるのは寂しいけど…ゴボッ、ううん、別れじゃないわよね。グププッ、だって私達、次元を越えてつながった夫婦だもんね…ゴベェッ」

うん…短い間だったけどお前達のことは絶対忘れないウホ。それじゃあ…行ってくるウホ。



ウホォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!

これでラスト(の嫁)だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!



―その後希望崎学園の世界史の教科書に無数の触手と交わる
原始人の図が追加されたとかされないとか―

217たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:39:03
■キャラクター名
新島ウロボロス

■移動先


■調教ターゲット
復活の大妖怪「萎」

■精神の回復
無し

■能力の使用
使用

■シチュエーション
ウロボロス「ふぅ まあ所詮この戦いも我等オナニストのオナネタに過ぎないのだなあ」

展開されたSASUKEフィールドでSASUKEオナニーをしながらパンツ(片平)を頭からかぶってウロボロスは呟いた

あちらではオッペケペ梅子のププッピドゥが炸裂し 
SASUKEの中心で世界の愛を叫ぶ女が居る
マグロとして相手に身を任せるプレイに興じる者

ウロボロス「まあみんな オナニーだよね 良き哉 良き哉」
結局萎も触手って事でオナネタになるわけだし
変態ヶ丘は今日も平和だなァ

オナニーの明日は明るいぞ!!
無くそう性犯罪!!

明るい変態それがオナニーさ

モットモすぎる意見に
思わず萎も頷いてしまった

218たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:39:22
■キャラクター名
二ツ宮成美

■移動先
D1

■調教ターゲット
山乃端一人

■精神の回復
10

■能力の使用
なし

■シチュエーション
「あちゃー、萎が復活しちゃったかー」
変態が丘の中心で復活した萎を、街の端で眺めている。
「ここからじゃあ行けそうもないしなあ。まあ、誰か封印してくれるでしょ」
他人ごとのように呟いた。
「あー、でも、確かEDだとか不感症とかになっちゃうんだよなあ。うーん、それじゃあこの能力も役に立たなくなるし……」
そう考えたとき、そもそも何故この能力が発現したのか、彼女は考察し始めた。
「私は元々女の子が好きなのであって……で、男の子のようになりたくて……両方を兼ねちゃったわけで……うーん……」
どんどん泥沼にはまっていく。
「あれ? 私が女の子を好きなのと、おちんちんが生えるのは何も関係ないような……」
身も蓋もない結論に達しそうになったとき、考えるのが面倒くさくなって、彼女はとりあえず行動を始めた。
「まあいいや! どうせ萎が復活したからって、私が女の子を好きなのは何も変わらないんだし、一人ちゃんでも調教しにいこっ!」
颯爽とD1へと移動する。
「ひーとりちゃーん!」
山乃端に、後ろからむぎゅうと抱きついた。
そして、そのまま優しく押し倒す。
「うひゃあ! な、なにをするんです! やめてください!」
抵抗する山乃端に耳元で小さく囁いた。
「大丈夫。悪いようにはしないから、ね?」
そう言って、二ツ宮は山乃端に濃厚な口づけをした。
そうだ。どうせ萎えのせいで全てのちんこがEDになってしまうのであれば、彼女の能力はもはや意味を成さない。そこで、彼女のとった選択は一つ。「能力の封印」である。
そんなことをしてしまっては彼女のアイデンティティが失われてしまい、只のレズと化してしまうのだが、別に彼女にとっては大した問題ではないらしい。
つーか、レズプレイにちんこ要らないし。
もはや彼女に取って大切なのは、「自分は女の子が好きである」この一点だけであり、あとは萎がどうであろうと関係ない。
「あっ……駄目です、そんなところ……」
とにかく、この後も狂ったようにレズプレイをしまくったらしいが筆者の力量では書ききれそうにないので割愛するッ!

219たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:40:09
■キャラクター名
亀井雷華

■移動先
E2

■調教ターゲット
有夢 莉莉

■能力の使用
使う

■シチュエーション
「あれが…萎…?」
その巨大さから遠く離れた場所にいる雷華にもその姿がはっきりと見える。
萎の封印がとかれてしまった。このままでは被害が町中に広がるのも時間の問題だろう。
(なんとかしなくちゃ)
そう思い萎のもとに向かおうとする雷華の前に有夢莉莉が立ちふさがる。
「莉莉ちゃん、そこをどいて!!」
「萎様を再び封印しようというのなら通すわけにはいきません。
あの方の力を借りれば私が望んでいた性欲のない高潔な世界が誕生するのです。
とても素晴らしいことではありませんか」
「でもあれじゃ」
莉莉の理想とする同性愛さえも消えてしまうではないか
「同性愛…もういいのですよ」
「何を言ってるの…莉莉ちゃん」
莉莉はあんなに自分に同性愛の素晴らしさを語っていたではないか。
何が起こっているのだろう

「どうやら萎の瘴気の影響のようですね」
突然背後から誰かの声が聞こえてきた。
「誰?」
驚いて雷華が振り向くとその場には―
「守ってあげるといってくださったのに誰だなんて」
ルツィア・C・町永の姿があった
「ルツィアちゃんどうしているの?死んじゃったよね?夢?」
「夢ではありませんよ。蘇ったわけでもありませんし」
そもそも死体はまだ背中に背負ったままだ。
「じゃ幽霊なの?」
「ええ。ほらあのような形で死んでしまいましたし、雷華さんがとても心配で」
「あれ…?ということはもしかしてこれまでずっと…?」
「ええ、友達だから絶対に守るとか、とてもうれしかったですよ」
どうやら全部聞かれていたようだ。
その言葉を聞いた雷華の顔が真っ赤になる。
「ちなみに私の姿は雷華さん以外には見えていませんので」
その証拠に有夢莉莉には見えていない様子だ
「何か急に独り言を始めたようですけど、結局萎様の妨害しようという意思は変わらないんですね」
「当然だよ」
「やはり分かっていただけないですか。残念です」
その言葉を合図に指をを鳴らすと膝丈スカートのメガネをかけた少女たちが数人現れる。

今回の戦いにおいて一般風紀委員は大量に投入されている。
その中の一部がこうして現れても不自然ではないだろう。
「先生を捕獲して萎様の妨害をできないようにしてください」
高速しようと迫ってくる風紀委員達。
「まずいですね…」
現在のルツィアは幽霊であるし、生者に干渉するような力はない。
ある程度なら無理やり切り抜けられなくもないかもしれないが多勢に無勢だ。
さすがに限界がある
万事休すか
そう思ったその時――

後ろの方にいたセーターにショートカットの風紀委員という風貌が動きを見せ、
「邪魔よ」
その言葉とともに目の前の無防備だった一般風紀委員の一人の頭部にローリングソバットを喰らわせると、そのまま横にいた数人を巻き込んで家の外壁の方にふっ飛んでいく。
「なっ!!?」
その光景に呆然とする莉莉。
「まったく情けないわね、風紀委員ともあろうものがあんな変態触手のいいなりになるなんて」
セーターの少女が眼鏡を中指で直しながら言う。
「まあ、私も一緒になってあれを復活させようとしてたんだから人のことは言えないわね」

220たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:40:32
>>219続き

彼女は街に来た時最初に交番の前であった風紀委員だ。名前は夙川さくら。雷華が1T目に調教した一般風紀委員である。
「さくらちゃん、帰ったんじゃなかったの?」
「帰るつもりだったわよ。今見たらレイプレイプって言ってる気持ち悪い触手が復活してるじゃない。風紀委員としては放っておけないでしょ。
それに、雷華のことほっとけないしね。私にあんなことした責任とってもらわないと」
その言葉とともに残っていた一般風紀委員の方に対峙する。
「ま、そっちは私みたいな三下の出る幕じゃないし任せるわね」

「あんなこと…?責任…?」
ルツィアはさくらの言葉に疑問を覚える。
「あ…あの…そのね…」
どうやら何かやったらしい。
「そのことは後でゆっくり聞かせてもらいますのであちらの方を先に」
「う…うん」
気を取り直し莉莉の方に退治する雷華。

「まったく、飛んだ邪魔が入ったようですけどそれでもここを通すわけにはいきませんので」
「こっちもそういうわけにはいかないの」
雷華は能力を発動する。
「決定的瞬間(ディスティニースクープ)!!」
町中に散らばらせたカメラによって次々と写真が撮影され雷華の目の前で現像される。
写真には萎の妖力によって引き起こされた街の惨状が映っていた。
その写真とともに訴えかける。

「莉莉ちゃんが目指してたのはこんな世界なの!?」
「う…」
「触手が性癖を食らいつくすのが高潔なの!?違うよね」
雷華は莉莉の言うことに全て共感できたわけではないが同性愛について語る彼女は楽しそうだった。
「うう…」
「同性愛が高潔な愛じゃなかったの!!正気に戻ってよ!!」
その言葉とともにその場に倒れこみまるで憑き物でも落ちたかのような表情を見せる莉莉。

「うう…先生…私は何を…」
「悪い夢を見ていたんだよ」
「そうでしょうか。何か迷惑をかけたのでは…」
「大丈夫だよ」
そしてやるべきことを思い出し決意する
「さあ、萎のところに向かわないと」
しかし、莉莉に時間を取りすぎた。
このままいって間に合うだろうか。

「他の方々がどうにかしていただければよいのですが…」
「うんそうだね」

221たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:41:36
■キャラクター名
織原夕美子

■移動先
B4

■調教ターゲット
はちみつの精

■精神の回復
なし

■能力の使用
なし

■仲間の能力使用
なし

■シチュエーション
【前回までのあらすじ】
ついに復活した大妖怪、『萎』!
1000年にもわたるコンプレックスから生まれた恐怖の性癖レイプは、
変態が丘(じゆうがおか)全体――JK教教団員達をも蝕んでいく!
離れていく信徒たち……無力たる存在となった変態少女2人!
そして、待ち望んだ『萎』との決戦を前に離反する鏡子……。
果たして彼女は『萎』を倒し、触手族を、変態達を守ることができるのか!


最終決戦SS『織原夕美子、最後の調教』

「終わった……のね……」

きい、きいと、か細い金属音を立ててブランコが揺れている。
冷静になってみれば単純な事だ。何もかもが遅かった……それだけなのだから。
これまで手足となって動いていた信者を失い、
変態としてのかけがえのない同志だった、慈衛恵と鏡子をも失い――
織原夕美子は一人ブランコに座って、夜の月を見上げている。

雲のない闇夜に煌々と浮かび上がる月。
けれど夜空に浮かぶのは、それだけではない。
巨大にうねり、蠢き……宙に浮かぶ。幻想的な、白い触手――

(あれが……『萎』だとして)

その存在の強大さに。そして自らの無力感とやるせなさに。片手で顔を覆う。

(私はどうすればいい……
 触手を食べることなんて、私にはできない……
 料理を食べさせて調教するにも……そもそも口がどこにあるのか……)

ふ、と自嘲的な笑いが漏れた。

(ふふ……何を言っているんだろう……
 私にはもう食欲すらない……
 私の快楽は全てが『食』に根ざすものだった……
 『萎』に性癖が奪われた今は――)

食材と性交するどころか……彼女が最も快楽を感じていた『食する』という事ですら……
完全に不感となっているのだろう。
これはただの予感だ。実際に試したわけではない。だが、そうする勇気もなかった。
アイデンティティが崩壊する事が、恐ろしかったのだ。

「うわぁ〜〜い! 『萎』さんが復活しましたよ〜〜!
 これでとっても美味しい、はちみつの香りが戻ってきますよ〜〜!」

打ちひしがれる夕美子の目の前を、幼い少女がトコトコと横切っていく。
変態が丘(じゆうがおか)のこの時間帯に外を出歩くという事は――
そしてこの状況でなお生気を失っていないという事は、彼女もまた風紀委員なのだろう。

少女の言うとおり、辺りには芳醇な蜂蜜の香りが漂っていた。
きっと夕美子の食欲を刺激し、新しい料理へのワクワクするような意欲と……
そして震えるほどの快楽をもたらしたはずの香り。

「ああ――」

とても。とても美味しそうなのだ。
蜂蜜も。風紀委員の少女も。
あの柔らかそうな肉を蜂蜜をたっぷり使った調味液に漬け込んで、
きれいな色に焦がした蜂蜜と、パリパリの食感が楽しめるハニーローストにしたら、
きっとどれほど美味しいだろうか。

「ああ……
 うっ……ううっ……くっ……」

「うずくまってお姉ちゃん……お腹痛いの?」

泣き出した夕美子を心配しているのだろう。
少女が無防備に近づいて顔を覗き込む。
それでも夕美子は……手を出すことができない。


「違うの――」

「お腹が空いているのよ……すごく……」


涙が膝の上に落ちた。

222たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:42:43
>>221続き

「……ねぇ、元気だして! もうこの街には変態さんはいないんだから!
 『なえ』が復活したから、触手だってどこかに行っちゃうんだよ!」

そうだ。もうこの街に変態は存在しない。
――『食べる』という事は、最高の快楽だった。
思えば、そんな変態性欲を理解してくれたのは……同じマイノリティである、変態達だけだった。
心を完全に折られた慈衛恵。性欲を失った教団員。
彼らはもう、二度と女子高生に欲情することはないのだろう――

誰もいない……もう、誰も……

「 私 が ! ! 」

突然響いた声に、反射的に振り返る。
公園の入口に――少女の影が立っていた。

「 私 が 居 る わ ! ! 」

「じ、えい……先輩」

憔悴の極みにあることは明らかだった。
否。彼女の立場であれば、立っていることすらできないだろう。

教団員の離反によって、教祖として積み重ねてきた過去を否定され。
女子高生に欲情できないことで、自己の価値観すらも否定され。
それでも――

「ここに変態が……一人いるのよ!!」

「慈衛先輩……!!!」

「なっ……なんで変態がまだ生き残っているんですか〜〜〜!
 い、いや……『なえ』が復活したから、もう変態性欲も尽きているはずですよ!
 そんな状態で……一体なにを……」

恵が……女子高生が、一歩を踏み出す。
もはや折れそうな心に鞭を打って、最後の調教を行うために。

「性癖がなくなったのなら――新しく開発しなおせばいい!!
 そうよね、夕美子さん……!!」

「先輩……私は……私は……」

そうだ……恵を調教して新たな世界を見せたのは、夕美子自身だ。
心が折れてもなお、それに自分で気付いていたから、彼女は……

だが、もうきっと、恐らく駄目だ。
こんな幼女を――生粋の女子高生フェチである慈衛恵が。
理性で受け入れたとしても、感情で受け入れる事など……

そんな否定的な想像を裏付けるかのように、恵の足がもつれ、その場に崩れて――
その、刹那だった。

[完全制覇を取りに、野獣がやってきた――
 6年間、6年間の雌伏を経て、帰ってきたのは慈衛恵!
 現役女子高生であり続けるために、そしてSASUKEを完全制覇するために!
 果たしてこのファーストステージ果たして体力的には大丈夫なのか――?
 いや行ける、私は行ける、眼光が、野獣の眼光が雄弁に語っております慈衛恵!
 さあ最初の難関だ、地獄からの悪魔 『そ そ り た つ 壁』 スタート――]

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

腕組みをしながら見つめる……最強の漁師。長野。

「おるで。悪魔が」

ファーストステージの成功を必死に祈るのは、最強のアルバイト山田。

「気を抜くな。気を抜かないでくれ……頼む……」

そしてゲストの(2ターン目にしか登場していない)ケイン・コスギ――

「慈衛恵――!!
 悪魔を倒せ――――!!! その悪魔を――――!」

223たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:43:14
>>222続き

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「これは……!?」

夕美子たちの眼前に、今広がるのは――夜の街灯に照らされた公園ではなかった。
遊具が、砂場が、茂みや水飲み場までもが消え……
具現化したのは、奇怪なる起伏に飛んだ波乱万丈のエキサイティングコース。

SASUKEがそこにあった。
(恐らく周囲1マスに広がっているであろう)SASUKEステージ。
それは、とある変態魔人の命をも賭した執念の具現――

「お、おかしいです〜〜! こ、こんな変態的な番組……!
 『なえ』が復活したのに……!!
 打ち切りの決まったSASUKEまで復活するわけがないですよ〜〜〜!」

「フ、フフ……
 どうやら……私以外にもまだ、『萎』に抗う変態が居たみたいね……
 気力が……回復してきたわ……!!
 そして貴女と夕美子さんはゴールの位置に……私は入口のスタート地点。
 最後の決戦としては――相応しいシチュエーションね……!」

「む、ムチャクチャです〜〜!
 性癖を奪い尽くされたそんな体力で、SASUKEを攻略しようって言うんですか!?
 不可能です! 人間には不可能です!!」

「――できる!!」

ボロボロの体で力強く断言する、慈衛恵。
そしてそれに呼応するように、

「はい……できます!!」

意を決したように……夕美子も頷いた。

「ど、どうやって――!?」

「夕美子さん――! この子を料理するのよ!
 今まで得体のしれない肉を美味しく料理していたあなただもの……!
 きっと、きっと『人間』だって美味しく料理できる!」

「はい! きっと……!!
 そして慈衛先輩! あなたは!!」

「ええ……私はこの子を『女子高生』だと思い込む!
 6年間留年した私が女子高生なら……いずれ女子高生となるローティーン幼女もまた女子高生!
 心の性癖が死んでも、体は性癖を覚えている……その力がSASUKE攻略の原動力になる!
 女子高生への愛と美味しい料理への食欲、そしてSASUKE完全制覇の3つの欲で――」

「私はこの子に、夕美子さん……あなたに辿り着いて、ペロペロするッッ!!
 その時が『萎』!! 全国風紀委員連合!! あなた達の敗北なのよ!!」

半死半生の変態とは思えないその気迫に気圧される少女。
――しかし、この悪寒はなんだろう。
完璧に勝利を確信したはずの風紀委員が、まるで押されて……

「な、なんて理屈をこねやがるんですか……!! まさに変態……
 勢いだけでごまかされてしまいそうです……!!」

「行くわよ……うおおおおお――――ッ!!」

[来ましたそそりたつ壁!! オーバーハングの高さ5m――ッ!
 慈衛恵、乳酸は大丈夫か! この壁を、生き血をすするヴァンパイアを越える事は可能なのか〜〜
 さぁぁ ああ〜〜〜〜っとォォエッジに指を、手を、指をか け た・ がぁ〜〜〜〜っ!
 消耗しているぞ! ハァァ―――!! 乳酸は、乳酸は大丈夫か! 慈衛恵、溜まっている!
 だが耐える、溜まる、上腕二頭筋に力が溜まるっ! これが変態の力か!
 ヴァンパイアを攻略するのは変態なのかァァ――――アア―――ッ!!]

生命力を振り絞り、オーバーハングを登る恵。
幼女を全裸にし、これまでにない集中力で蜂蜜を塗りたくる夕美子。
そしてSASUKE――SASUKEそのものとなった、SASUKE魔人。
変態達の誇りを賭けた、最後の抵抗。

だが――

224たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:43:55
>>223続き

【レイプ……レイプ!! 性癖! レイプシチャウノォォォッッホォォ―――ッ!!】

当然、それに引き寄せられ――『萎』もまた、現れる。

[そうレイプ! ヴァンパイアをレイプするのは変態慈衛恵……
 ああ――っと しょ・く・しゅ だァァ――――ッパ――――ッ!!
 なぜだ! なぜ触手が入ってきている! SASKUKEに乱入する触手ーっ!
 これはま さ に エンジョイ&エキサイティングゥゥゥゥァァ―――ッ!!!]

裸に剥いて蜂蜜まみれにした幼女に、
醤油をベースにしたソースで更に味付けを試みていた夕美子は……絶句した。

ゴールの位置から見ていても分かる。
あれは『萎』の巨大な身体の一部にしか過ぎないのだろう。
調教するにも調教されるにも、この位置ではあれが封じられていた寺院には届かないはずだ。
それでもなお……その『性癖を食い尽くす』力は圧倒的に過ぎた。
恵の膝から力が抜ける。性癖が吸い取られていく。

「や、やっぱり無謀だったんです……こんな事……
 風紀委員の私にも痛ましくて、みていられません……」

「私に、出来る事は……」

「む、無理です〜〜ひゃん!!」

なおも制止しようとした幼女の口に作りおきの肉料理を押し込んで、
夕美子は静かに立ち上がる――

「お、美味しいですぅ!」

「……まだ、私に出来ることはある……!
 ここに来て私と慈衛先輩……はちみつの精が出会って……
 SASUKEステージが現れ……そして『萎』も現れた」

「――それは決して偶然じゃあないはず!
 『あなた』が私達をここに引き寄せた……!!」

自分ならきっと、それをまとめきることができる。
ステージの影を見る……

「そうですね? 『ジ・アンカー』――」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【素晴ラシイ……心ガ折レテモナオ 新タナ性癖ヲ開発スル ソノ心意気!!
 タ、タマラナイ性癖……ウッ、ララ……ラメエエエ!!】

「だ、駄目……芽生えかけていた性癖すらも……
 消えていく……すべてが……萎えて……」

[ちょ、直前だったァァ―――ッ!! 慈衛恵、直前で!
 このそそり立つ壁、ファーストステージ5mのオーバーハングを〜〜〜〜〜〜〜!!]

既に恵の手に……力はなかった。
エッジに手をかけていたはずの指先も萎え。
後は落下していくのみなのだろう。無味乾燥の『ノーマル』という世界へ。

[落下 直・前・で!!
 切り抜けましたァァ―――ババババァァ―――ッ!!
 慈衛恵! SASUKEファーストステージ! 吸血鬼を野獣が食ったァァ―――!!]

(え……)

どういう事だろう。自分は確かに、力を完全に奪われたはず……

「こ、これは……!」

――パンツだ!

誰のものかも分からない。謎のパンツが、慈衛の手首と……
オーバーハングの壁のエッジに引っかかって。

【グッ……ゥ、ドウイウ事ダ……
 ソノ パンツ! 元ハ風紀委員ノ持チ物ダッタハズ!!
 一体誰ガ……】

「……行くわ。次はクリフハンガーね……!!」

[宣言だァァ―――〜〜〜〜〜ッ!
 攻略! セカンドステージ! ライオン! 6年間耐えてきました慈衛恵!
 どこまで凄まじいのか、どれだけ欲望に塗れているのか!
 SASUKE完全制覇! 欲望! そこにあるのはSASUKE完全制覇のみィィ――――ッ!!]

おぼつかない足取りのままで、恵が絶壁を登る。
謎のパンツを引っ掛け、頼りない手がかりとして。
はるか頭上、ゴールから垂れるはちみつの精の蜂蜜が滑る。

「っ……はっ、この程度……
 女子高生、幼女……女子高生……はちみつ……
 SASUKE……!! パンツ!!!!」

225たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:44:34
>>224続き

【ナ、ナンダ……コノ精神ハ……イ、異常スギル……】

もはや慈衛恵自身も、何を欲しているのか分かっていないのだろう。
自身ですら理解出来ない『性癖』を、まるで鵺のように正体不明の存在を喰らう。
それは果たして、『萎』といえど可能なことなのだろうか。

「料理……! 夕美子さんの……!」

だが、そんな彼女を喰らい尽くすべく、SASUKEの魔獣――
ライオンが、最後の段差に。

「――それだけじゃあないでしょう?」

ライオンは『喰らわれていた』。触れることすらできぬまま、
滝のように白濁液をまき散らしながら転落していく――

「……!? 鏡子さん……!」

「ふふふ……結局、戻ってきちゃったわね。
 あなたの欲望は、私にレイプされること……違う?」

「……!! はい……!」

「な、なんて事……パンツとビッチを使ってクリフハンガーをクリアしたです……
 あわわ……このままじゃ……ああっ、あっ、美味しいです〜〜〜〜っ!!」

再び狼狽し始めたはちみつの精を、
無言のまま口に肉料理を突っ込んで黙らせる夕美子。
否。無言ではない――

「下味を付けて焼き……ここで調味料……スープを足して煮込む……」

何かを呟いている。

【ナ、ナゼ……】

【ナゼ人ハ アキラメヨウトシナイ……
 人肉ヲ 食ベルコトモ……レイプ スルコトモ……
 幼女ヲ ペロペロ スルコトモ……SASUKE完全制覇スラモ……
 ワカラナイ……! 彼女達ハ 何ノ 欲デ ウゴイテイル!?
 欲望ガマジリアッテ……ウググ……】

1000年前からのコンプレックスによって生まれた妖怪。それが『萎』だった。
故に、彼の理解を超えたこの変態性欲は、かつての劣等感を呼び起こし……

【ヤ、ヤッパリオレハ……タダノ……E…D……】

「――そんな考え、2秒で切り替えしてくださいよ」

【――!?】

声に反応し、(触手に視覚があるかどうか分からないが)見上げる。
萎えた触手ではもはや追いつけないオーバーハングの上。
5mもの高さに立つ、一人の人影。明るすぎる月を背に、その顔は逆光で見えない――

「彼女たちがやっているのは……トランセンドサッカーッス」

【トランセンド……!?】

「性欲かと思えば食欲に……食欲かと思えばSASUKE完全制覇に……
 女子高生への欲に、人肉料理への欲求……!
 ゴールに辿り着き、『萎』に勝利する事を目指す欲求!
 あらゆる性癖が起点となる、敵や観客の予想を超えた超攻撃的サッカー!!」

【――マサカ!!】

226たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:46:30
>>225続き

「今日も私の魔法で皆さんの性癖をまとめさせていただきたいんですが よろしいですか」

人肉料理が可能であるなら、生きた人間を料理のように調和させることも可能なはず――

「さっきのはライオンかしら……ふふ、刹那で忘れちゃったけど」

相対した瞬間、心を折り取るほどの絶対的な性技。

[SASUKEを攻略するのか! 開拓するのか!
 まさに冒険者だ慈衛恵、6年の執念を超えてきました冒険野郎、
 彼女こそ冒険野郎、冒険野郎マクガイバーだァァ――――ッ!!]

それに臨むものの挑戦心を否応なく引き摺り出す、波乱万丈のステージ。

「 」

どこから現れたのか謎の、影の地帯から現れたかのようなパンツ……

「夕美子さん……あなたに感謝しないとね」
「私もようやく飛べる」

そしてそれら全てに調教されているように見せて、
全ての性癖は彼女一人のために……!!

【ソ、ソウイウコトカ……
 アノ変態集団ガ マルデヒトツノ料理ノヨウニ調和シ……
 サラニヒキタタセテイタノカ、慈衛恵ヲ……
 ソシテオマエノ名前ハ……】

「全員が得意とする性癖(スタイル)で調教(プレイ)できる……
 それがトランセンドサッカー……!!
 俺はそれが見たかった!
 俺自身すらも沢山の人間の得意な『性癖』を組み合わせて作った――『ジ・アンカー』だ!!」

【リヒト――!! リヒト・ダンケルハイト!】

彼女たちの突然の覚醒。それを引き上げたのが……彼だったのか。

いつの間にか、心を奪われていたのだろう。
自分が求めても届かなかった、変態達の性癖の狂宴に。
それが織り成す、アブノーマルな変幻自在のプレイに……

もはや『萎』が性癖を奪い取ることはできないだろう。
SASUKEの実況は頭蓋が破裂せんばかりの勢いで慈衛恵のゴールを叫び、
ゴールでは、慈衛恵と織原夕美子とはちみつの精が……
全裸で絡み合いながら、お互いの蜂蜜を舐めている。

【フ、フフ……ヤハリ俺ハ 所詮EDノ触手ダッタ。
 俺ハ……イサギヨク……】

「だから――そんな考え、2秒で切り替えしてください。
 そう言ったはずッスよ」

【ダガ、コンナ萎エタ触手ニ……何ガデキルト――】

潔く引き下がろうと、触手を引く『萎』
しかしその先端に、何かが触れる感触があった。

「くすっ……本当にそうかしら?」

227たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:46:52
>>226続き

鏡子――!!

彼女だけは、ゴールで行われているレズプレイに加わらず、いつの間にか……
『萎』の触手の先端を口元に……

「見捨てないわ。私の目的は、最初からあなただけだもの――」

【ウッ……グァァッ……!
 コ、コレハ! 萎エタハズノ触手ガ……ァァッ……!
 ナ、ナントイウビッチ……コレハマサニ トランセンドサッカー(※1)……!!】

※1 sucker……吸いつく人、(俗)フェラチオする人

宇宙一のビッチ、鏡子。
他の誰もが『萎』を見捨てた――
だが彼女だけは、それでも……自分を性的対象として見てくれているのだ……!

「フッ……
 『萎』……ようやくアンタも自分のプレイスタイルを見つけたみたいッスね」

【……ソウカ……モウ……EDダカラトイッテ、性癖ヲ呪ウ必要モナイ……
 モウ変態(じゆう)ニ……自分ノ レイプ シタイモノヲ……】

「俺は……アンタが次はどんな性癖に目覚めるのか……
 それが楽しみで仕方ねぇッス」

【……リヒト……】

まるで世界が晴れたかのようだった。
宇宙一のビッチが、自分を愛してくれている。
そしてSASUKEのゴールには、世界で一番美しいもの……女子高生のレズがある。
自分を認めてくれた男もいる。

「夕美子さん、夕美子さん……ああ、美味しいわ……!
 やっぱり私、女子高生が好き!!」

「はぁ……はぁ……この子供ならではの肉の柔らかさ……
 早く切り裂いて、料理したい……!」

「ひぃっ、や、やめてください……2人してそんなに舐め……
 う、うぁぁっ……」

『萎』の妖気は、これだけでは終わらないだろう。
鏡子のトランセンドサッカー(※1)は、その触手の一本が夢見た幻想だったのかもしれない。
だが……

【フフ……アリガトウ、リヒト……
 デモ俺ノ大キサハ、実ハ隣接1マスマデナンダ……
 コノ公園カラハ クールニサルサ――マタ会オウ、女子高生達ヨ!】

無からパンツが生まれるように、異なる性癖が出会えば、新たな性癖が生まれる。
全ての性癖を喰らう『萎』すらもまた、その一つとして。
それが、トランセンドサッカー――


                         ダンゲロス・アブノーマル おわり

228たびびと@GK:2011/04/15(金) 12:54:06
■キャラクター名
ツッコミの得意なアイツ

289 :ツッコミの得意なアイツ:2011/04/14(木) 23:35:00
すいません、行動提出できそうにないのでノーシチュエーションで萎(のアナル)に特攻させといて下さい!

229たびびと@GK:2011/04/15(金) 21:43:39
【5ターン目開始時処理】
ターン開始時発動の能力を処理します。

PC
・ねずたん50% →31成功
・子虎 励子50% →8成功 B3マスがNTR状態
・SASUKE魔人100% →成功 SASUKEファイナルステージ、開幕!
・新島ウロボロス100% →成功
・亀井雷華95% →49成功 対象ランダム →陳 畜美
・ツッコミ80% →64成功 →B3移動
 白刃、子虎、二幼神、クオリア、想二、絵夢、つっこみレイパーずのアナルにツッコミが入った!

NPC
・乙杯雅一拝70% →33成功 ただでさえ少ないキざみちゃんのおっぱいがー!

230たびびと@GK:2011/04/15(金) 21:44:03
【移動処理】
5ターン目の移動を処理しました。
tp://ashitamomataikiteitai.web.fc2.com/map_5t_aft.html

各キャラクターの調教希望ターゲットは以下の通りです。

■A2
ねずたん(襲撃待ち)

■B3
クオリア(襲撃待ち)

■B4
織原 →はちみつの精

■C3
白刃(襲撃待ち)
夢野(襲撃待ち)
態変(襲撃待ち)

■D1
ニツ宮 →山乃端一人

■D3
紅刃 →キざみ
キざみ(襲撃待ち)

■E2
亀井 →有夢
湯張(襲撃待ち)

■E4
蘭崎(襲撃待ち)

■VS萎
オッペケペ梅子
架神恭介
子虎 励子
錐 希美
SASUKE魔人
色部 明々日
二幼神脣之介
霧咲 想二
MW絵夢
原始性人エレクトマン
埴井ホーネット
藤見 筆三
新島ウロボロス
陳 畜美
端道賢午
ツッコミが得意なアイツ


また、精神の回復も処理しました。
現在のステータスはステ管画面(tp://www43.atwiki.jp/abnormald/pages/141.html)
をご確認ください。

231たびびと@GK:2011/04/15(金) 21:45:06
【調教パート開始時処理】
このタイミングで発動する能力を処理します。

PC
・オッペケペ梅子80% →22成功
・夢野 鮪100% →成功 カウンター状態
・MW絵夢70% →64成功 同マス防御+2……萎もか! どうなる変態が丘!

NPC
・万罪泰蔵80% →19成功 百式官能!!
 →子虎 4(ありえない方向に転び、同マス男性の誰かにキス →対象:原始性人)
 →錐 1(パンチラ)
 →SASUKE【両性】 6(ありえない方向に転び、同マス男性の誰かに顔面騎乗 →対象:SASUKE)
  ※GK注 どうやったのかは知らん。まあToLoveるだからな!
 →夢野【両性】 4(ありえない方向に転び、同マス男性の誰かにキス →対象:架神恭介)
 →色部 1(パンチラ)
 →ロリエル 5(ありえない方向に転び、同マス男性の誰かの顔面に胸を押し付ける →対象:架神恭介)
  ※GK注 架神さんオイシイね!

・O野 つー75% →29成功 の、希美ー!
・片平 大砲70% →57成功 対象ランダム →ニ幼神は吹っ飛ばされて襲撃待ちになった!
・轟 竜子70% →18成功
・有夢 莉莉80% →51成功 亀井雷華は同性愛に目覚めた!(元からじゃないの?)
・はちみつの精80% →44成功 織原夕美子ははちみつでべっとべとになった!
・ブックメイカー70% →88失敗 えー、もったいねー。

232たびびと@GK:2011/04/15(金) 23:28:27
【調教パート(5T)】

■織原 →はちみつの精

・織原ははちみつまみれなので、自動的にはちみつの精が先手
・はちみつの反撃55% →45成功 織原の精神−1
・織原の調教93% →92成功
 シチュエーション>>221-227 25点
 (ち、超大作……。ホントに全要素入ってるし、SASUKEだし、リヒトネタは
 たぶん誰かやりそうな気がしてたけど! ホントこれを採点とかね、おこがましいんですけど。
 惜しむらくは、どっちかっていうと萎を調教しててあんまし食人調教じゃない点なんですが、
 それはともかく感動しました! お疲れ様です!)
・織原&慈衛 SP+30 精神−1

■ニツ宮 →山乃端一人

・行動順 4+2 8+6 一人→ニツ宮
・一人の反撃55% →73失敗
・二ツ宮の調教90% →50成功
 シチュエーション>>218 10点
 (ふ、ふたなりである事を捨ててただのレズになりよったー!?
 ここにきて原点回帰とは。うん、いや、好きですけどこういうの。)
・二ツ宮 SP+25 精神−1

■紅刃 →キざみ

・最終ターンにして2度目のプレイヤーアタック成立なるか?
・行動順 8+1 6+6 キざみ→紅刃
・キざみの反撃35% →19成功 紅刃の精神−1
・紅刃の調教63% →58成功
 シチュエーション>>203 20点
 (まずもってキざみちゃんがターゲットというのは面白いですね。性癖の親和性も高いです。
 し、しかしコレって……一拝とキざみちゃんの差し違えエンドになる気が……こわいよう)
・愛々キざみ……ゲームオーバー!
・紅刃&乙杯雅 SP+31(キざみがこのターン襲撃調教に成功したらさらに+5)

■亀井 →有夢

・行動順 2+2 8+1 有夢→亀井
・有夢の反撃40% →74失敗
・亀井の調教85% →56成功
 シチュエーション>>219-220 10点
 (夙川さくらちゃんカッコイイ。さすがルフトライテルさんや!
 しかし、非常にしっかりした展開のSSなところ恐縮ですが、黒姫射遠萌えはどこへ……
 あれですな、全体的に振り返って、亀井さんより中の人の好みが前面に出たプレイングだった
 気がしてきた。アッパレ!)
・亀井 SP+25 精神−1

233たびびと@GK:2011/04/16(土) 00:31:47
【襲撃の処理(5T)】

■ねずたん

・アバターメイキング2 3 5 1
 (おさげ2本、白セーラー、Eカップ、白無地ぱんつ)
・行動順 4+1 4+2 風紀→ねずたん
・風紀の反撃45% →49失敗
・ねずたんの調教110% →成功
 シチュエーション>>188-190 5点
 (うーん悲劇だ……。それは結果として萎が奪ったのか妖精が奪ったのか、
 それはわからないけど、悲しい。まあ判定としては風紀委員の介入の余地も
 ありませんね、という事で。)
・ねずたん SP+10 精神−1

■クオリア

・アバターメイキング2 6 3 6
 (おさげ2本、ブラウス制服、Cカップ、くまさんぱんつ)
・行動順 6+5 4+1 クオリア→風紀
・クオリアの調教45% →96失敗
 シチュエーションなし
・クオリア 精神−1

■白刃

・アバターメイキング4 5 5 4
 (みつあみ、セーター制服、Eカップ、りぼん付ぱんつ)
・行動順 10+4 4+4 白刃→風紀
・白刃の調教105% →成功
 シチュエーション>>187 20点
 (とうとうイキつく先にイッてしまったか……。こりゃ風紀委員にゃどうしようもあるまい。
 変態という呼称が相応しいかはわからんが、一本筋の通った男であった。個人的には萎より怖い。)
・白刃 SP+10 精神−1

■夢野

・アバターメイキング1 4 2 6
 (おかっぱ、黒セーラー、Bカップ、くまさんぱんつ)
・行動順 10+4 4+2 夢野→風紀
・夢野の調教55% →7成功
 シチュエーション>>201 0点
 (とりあえず風紀委員相手にどうこうできる内容ではないですが、
 そうか、萎と真逆、それはそうですな。そっか、萎ってやっぱ不幸だったんだな……)
・夢野 SP+10 精神−1

■態変

・アバターメイキング5 3 1 3
 (セミロング、白セーラー、Aカップ、ドット柄ぱんつ)
・行動順 2+1 4+5 風紀→態変
・風紀の反撃25% →64失敗
・態変の調教65% →80失敗
 シチュエーションなし
・態変 精神−1

■キざみ

・未来が見えてるだけに悲しいものあり。。
・アバターメイキング2 3 6 1
 (おさげ2本、白セーラー、Fカップ、白無地ぱんつ)
・ははは、しかもFカップか! こりゃ救いがねぇや(´;ω;`)
・行動順 6+5 4+1 キざみ→風紀
・キざみの調教75% →73成功
 シチュエーションなし
・キざみ SP+10 精神−1
・すなわち紅刃にSP+5

■湯張

・アバターメイキング3 3 6 3
 (おさげ1本、白セーラー、Fカップ、ドット柄ぱんつ)
・行動順 4+3 4+1 湯張→風紀
・湯張の調教75% →28成功
 シチュエーションなし
・湯張 SP+10 精神−1

■蘭崎

・アバターメイキング5 4 3 2
 (セミロング、黒セーラー、Cカップ、縞ぱん)
・行動順 2+2 4+4 風紀→蘭崎
・風紀の反撃30% →72失敗
・蘭崎の調教75% →45成功
 シチュエーションなし
・蘭崎 SP+10 精神−1

■しんのすけ

・片平タンの戦車で吹っ飛ばされた、哀れなしんのすけ……。
・アバターメイキング6 6 2 6
 (ショートカット、ブラウス制服、Bカップ、くまさんぱんつ)
・行動順 10+5 4+2 しんのすけ→風紀
・しんのすけの調教86% →92失敗
・しんのすけ 精神−1
・なん……だと……。
・まさか最終ターンにも同じ事を言う事態になるとは……

234たびびと@GK:2011/04/17(日) 01:23:45
【調教パート(5T)】VS萎

・藤見の調教45% →91失敗
・萎の反撃45% →51失敗
・子虎の調教49% →37成功 SP+50
・梅子の調教55% →3成功 SP+50
・埴井の調教55% →78失敗
・ツッコミの調教25% →63失敗
・想二の調教68% →69失敗
・絵夢の調教85% →20成功 SP+50
・エレクトマンの調教70% →86失敗
・架神の調教73% →88失敗
・錐の調教62% →63失敗
・陳の調教35% →41失敗
・端道の調教49% →52失敗
・色部の調教50% →60失敗
・SASUKEの調教45% →73失敗
・ウロボロスの調教30% →71失敗

【残り妖力】311
妖怪「萎」撃破失敗!

果たして変態が丘は、このまま去勢されてしまうのか……?
残る力を振り絞り、萎をくいとめろ!
「エクストラターン」開催予定です。詳細は近日。

235たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:50:32
<<EXターン>>

236たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:50:45
■キャラクター名
子虎励子

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■シチュエーション
変態どもの怒涛の調教に耐えてなお衰えぬ萎の妖気に当てられ心が折れる。
無気力にかろうじて視界に収めていた萎が突然一人の女性を捕らえ包み込みやがて幼女が姿を現す。
変身?いや違う。幼女の顔に満ちるあの表情は母性。萎とは別物。
そうか生まれ直すのか!母か母なのか!母親こそは寝取られ界メジャージャンルの一つ!
母親とは血で繋がった最も近い女性であり、性に芽生えた男の子にとって最も身近な女性。
肉親の愛と性の愛を一身に受ける存在。それが寝取られた時の衝撃たるや筆舌に尽くし難い!
まさに寝取られオブ寝取られ。いや、萎が通常の意味で男なのかは分からないが
性癖性欲レイプ魔なのだから性別は関係なしに母親だろうが性愛の対象なのは間違いない。
励子も母親寝取りは未経験。急に気力が沸いてきた。
さっきは萎に寝取りの魅力を説いたが感触はいまひとつ。
理屈は理解したが受け入れたわけじゃない、という感じだった。
だったら今度は寝取られを体験して貰おうじゃあないですか。その魅力をたっぷり味わうと良い!
「姦くんいける!?将を射んと欲すればまず馬から。あの母体を堕としちゃいましょう。
 たっぷりねっちょりぬたぬたと。あなたなら出来る。姦崎のホープは伊達じゃない!」
ビデオカメラを取り出し幼女に向かって構える。
「幼孕母ねっとり寝取られ姦−お義父さんって呼んで良いんだよ−
 10秒前....3.2.1.ッタァァァァト!」

237たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:51:07
■キャラクター名
端道賢午

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復
15

■能力の使用
意味あんまりなさそうだけど使用

■シチュエーション
「しかし、人の体というのもなかなか面白き乗り心地よの」
などと余裕を浮かべていた萎の顔に、驚きが浮かぶ。

真っ先に倒れたはずの男が、こちらを向いてにやけている――!

「なっ……無様に地に伏した筈の貴様が、なぜ今更起き上がる」

「確かに俺はテメェに太刀打ちできなかった。
だがなあ、それは別にテメェが性癖を犯したからじゃあねえ。
もっと前から――テメェが骨のねえ触手野郎だってことに既に心が折れてたんだよ!」

勝ち誇るように自分の醜態を熱弁し出す端道賢午。
「だが――今は違う」

そう、骨の介在しない存在だった萎が、いまや骨格を有する一人の幼女。
そして端道は、『性癖を殺される前』に心が折れ脱落したため、『性欲を失ってはいない』……!

「それがどうした」

九本の触手が、端道に襲いかかる。
いかに相手の死角が見えようとも、自身の回避行動に対しては意味は無い。
魔人の身体能力を持つ彼とて、かわす事は出来ないのだ。

「今犯してしまえばそれで終わりよ」
触手の一本が端道に届こうかというその時――

突如現れた戦車が、全ての尻尾を轢き潰した。
片平大砲の乗る(性的な意味ではない)、ポータブル戦車1号である。
ご自慢の砲身(性的な意味ではない)は小さく萎び、垂れ下がってしまっているものの、装甲車両としての性能に変わりは無い。
重厚な鉄の塊に圧し潰されたとあっては、妖怪といえどひとたまりもあるまい。

元々の姿ならば回避できたかもしれない、単純な突進。
だが萎は慣れない人型を採ったことで、明らかな死角が生まれてしまっている。
それを見逃す眼力ではない。その死角から片平夫妻を突っ込ませる(性的な意味ではない)ことなど、造作もない。


「別に武力に訴えても構わねえだろう?戦車を持ち出そうが」
「ちょっと待てそんなのずるくないか、そういうキャンペーンじゃ――」

のたうち回る萎の隙を突き、肉薄する端道。

「人に憑いたテメェのミスだ――
その無垢なる未成熟な鎖骨、頭蓋との一見アンバランスな、だがそれでいて趣深い黄金比を得ちまったテメェの、な」

萎の両肩を力強く握りしめ、肉を引きちぎる。
未だ誰にも見せたことのないであろう、秘めたる部分(ほね)が無防備にも露わになる――

「俺の愛を、骨の髄まで叩き込んでやる」

238たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:51:27
■キャラクター名
オッペケペ梅子

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復
15

■能力の使用
なし

■仲間の能力使用
なし

■シチュエーション
「おいどんの攻撃が効いてるでごわす。もうあんなにちっさくなってるでごわすよ」
と、噛ませ犬っぽい台詞で突撃し、もう女の演技も放棄し巨根を取り出して襲いかかる梅子。
そう、萎を相手にしてギンギンのチンチンがそこにあった。
【え?あ、あれ?萎えてない?】
困惑する萎、いや、トットちゃん。
そう、中途半端に強力な力を持った人間と融合したせいで今の姿と力を得たわけで―。
「ハアハア…萎にも穴はあるんでごわすね…幼女ぉ…ハアハア」
【し、しまったー!擬人化によりつけいる萌えポイントを得てしまったー!わらわのバカー!】

239たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:51:55
■キャラクター名
錐希美

■移動先
C3

■調教ターゲット
トットちゃん

■仲間の能力使用
桜木姦姦:対象→万罪泰造

■シチュエーション
「閻魔様ー!!大変ですー!!」
「どうしたのだ?」
「さっき地獄に落とした小娘が…鬼たちのチンコを裂きまくっています!このままでは、地獄の秩序が…ひ、ひぃ!きたー、こ、小娘が…た、助けてー」

「あー!いたー♪地獄の一番チンコが大きそうな人ー」
「や、やめろ!ワシのを切るでない!ええーい、お前なんぞ生き返ってしまえー」
《くっくっくっ…》
裏でほくそ笑むのはジジイの魂


真っ黒に焼けた希美の肉体だったものが崩れ落ちていく…
一瞬光った後、そこには素っ裸の希美が立っていた
「あれー?いつの間にか、ちっちゃく可愛くなってるー。」
トットちゃんの頭をポンポン叩く
「わらわを愚弄する気か!」
「ねー、あの婆ちゃんから転生したってことは、イったことないんでしょ?あ、処女だっけ?」
「………。」
顔を赤らめるトットちゃん
「うふ…電波じーちゃん聞いてる?」
《あー聞いてるとも》
地獄からの電波だ
「閻魔様お願い聞いてくれるかなー?」
《ひゃっひゃっひゃっ…、聞かない訳にいかんじゃろ。どれ、ちょっと待ってなさい。》


《閻魔様お初にお目にかかります。姦崎電波と申します。この度は一つお願いが…》
「ふん、お前のような矮小なものの願いなど、聞いてる時間などないわ。下がれ下がれ!」
《それは仕方ありませんな。錐希美がここに戻ってきたいと申しておりましたが…》
「なん…だと…?」
《ワシでしたら止めることができますが、忙しいなら仕方ありませぬな》
電波は引き下がろうとする
「待て…!待ってくれ!頼む。」
ニヤリと笑う
《では、聞いて下さいますな。何、閻魔様なら簡単なことです。》



トットちゃんの体が分裂していく。一つ、また一つ


《拡散希望》
《希望者全員に妖怪幼女を差し上げます。》
《もちろん処女マンコ、処女アナルですよ》
《どのように陵辱・調教しようが貴方の自由!》
《欲しい方は欲しいと願って下さい》
トットちゃんの画像付きで全世界に一斉送信する

「え?マジで…うぉ!本当に届きやがった。」
「うひょー、トットちゃんかわいい!」


分裂したトットちゃんが順次世界中の希望者に飛ばされていく

《約20億人か…予想以上に希望者が多かった》
《ま、それだけ分裂したら、妖気もゼロに近いじゃろ。安心して犯せるな》


「すごーい!トットちゃん同時に20億人とセックスしてるのー?うらやましーなー♪」
自分のトットちゃんを犯しながら希美が言う
万罪も、姦姦も無我夢中でトットちゃんを調教している。
O野は9本の触手に酸素を詰めようと必死だ



こうしてトットちゃんは世界中の肉便器となった。

めでたし、めでたし

240たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:52:26
■キャラクター名
白刃 霞

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復


■能力の使用
もう認識出来ません

■シチュエーション
―――窒素 78.08%、酸素 20.95%、アルゴン 0.93%、二酸化炭素 0.034%、ネオン 0.0018%、ヘリウム 0.00052%――――――。

―――に対し、私の精液110721.4731%。それが今の変態ヶ丘、そして地球の大気構成だ。心配することは無い、生命維持活動に影響を与えぬよ。ただし生命誕生は別だ。

―――さて何故、私が貴様の前でも平然と射精を続けていられるか教えてやろう。私は遂に世界に認識されず、自分だけの世界を得た。つまり私が『普通』であり『基準』だ。癖、欲というものは『通常』と掛け離れている故に認識されるものであり、『標準』である私にはそんなもの一切存在せず、全くの対象に為りすらしない。―――言わば『格』が違う。

私をレイプしたいならば全力で追ってくるといい。ただしその遥か先を全力で駆け抜けるがな。そして道程で君も新しい概念を孕めばいいさ。最初に言ったはずだ、君達に足りないのは『創造力』だと――――――。

241たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:53:25
■キャラクター名
蘭崎青花

■移動先
D3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■シチュエーション
度重なる変態達の猛攻を、時にたじろぎながら、時に歯牙にもかけずに振り払い。
その果てに、「萎床」本体、トットちゃんは蘭崎青花と遭遇した。

見た目にはどこにでもいそうな少女にしか見えない。
――何度か差し向けた風紀委員を返り討ちにした程度の変態性はあるようだが。

「この時を待ってた……変態さん達があなたに挑むのを遠くから監視しながら、あなたの力が弱まるのを」

少女は急ぐ風でもなく接近してくる。
近づかなければ相手を調教できない能力なのだろう……が、関係ない。
『萎』が認識した時点で、すでにそいつは術中にはまっている。

「……『触手』」

距離5メートル。
その地点で『萎』は命令を飛ばした。触手族が持つテレパシー能力。
蘭崎青花の左右、そして後方から伸びてきた触手があっさりと彼女を拘束する。
しかし。

「あなたはミスってる」
「!」

束縛されたまま。肢体に触手を巻きつけたままに、彼女は駆ける。
触手の持つ代表的な特性――「拘束」が通用しない。

「この『白い触手』……あなたの一部分。女を捕まえるのには『パワー』が足りない!」

なぜなら、EDだから。
蘭崎青花が踏み込む。距離2メートル。
しかし。

「あ、あれ…………?」
「クククク……」

突然彼女の足が「萎えた」
力が抜けてへたり込む女を見下ろし、幼女トットちゃんは含み笑いを洩らす。

「まさか、千年の時を超えた大妖怪が、そのことを理解していないとでも?」

拘束する必要はなかった。
十分なのだ……萎の妖気を相手に触れて直接流し込む。
それだけで十分だ。
物理的にではなく、相手の意志の力を……性癖を吸い取る。
少しでも触れれば稼働する。

「ああ……お前の『性癖』がわかる……流れ込んでくるぞ」

能力によって、「ダメージに呼応して射精してしまう」体質。
イヤなのにそれに感じてしまう自分の精神への愛憎。

「それがお前の性癖……まあ、他の者どもに比べて脂っこさが足りないが
 ……箸休めに、いただいておくとしようか」

そこで萎は気付く。
捕らえた彼女が自らの肉棒を手で擦っている。

「ククク……」

性癖をいただけばそいつもまたEDとなる。
つまりこれが生涯最後の射精というわけだ。

242たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:54:06
>>241続き

「ん……っ」

彼女が短く震えると同時。
萎は性癖を吸い取った。
ごちそうさま、と。こともなげに言って、次のレイプに赴こうとしたところで。

「なに……?」

トットちゃんの目に入ってきたのは、ありえない現象だった。
果てたはずの少女のものが、硬度を失わず屹立していた。

「なんだ……それは? 変態性癖は確かに……」
「あなたはミスを犯してるって言った。よね?」

再び怒張を刺激し始めながら、蘭崎が凄む。

「あなたは勘違いしてる……別に私は変態じゃない」
「たわけか! 自分のやってることを見て言え!」
「あなたが奪うのは『性癖』……でも、私のこれは、体質であり、『魔人能力』」
「……っ。仮にそうだとして、一度欲望を吐き出した男性器が、なぜ……」
「だから、『能力だから』だよ」

蘭崎青花の能力「ハクオウ」
疲労を精液に変換して装填し、ダメージを性的快感に変える。
考えてみてほしい。
射精は体力を消耗する行為だ。そして、絶頂した直後の粘膜への刺激はダメージだ。
つまり。

「連続での、射精がっ、可能……んっ」

2度目に発射された体液がトットちゃんの服を汚す。

「……フン。だからどうだというのだ? 何回でも射精できる体質……それで? それがどうした」

自慰にふける少女を蔑んだ目で一瞥し、萎はその場を離れることにした。
馬鹿が。勝手にヤッていろ。
だが。

「オイ……手を放せ」

先ほど少女に巻きつけた触手……萎の尾の数本を、少女の手が掴んでいる。
もう片方の手は飽きもせず動き続けている。技巧も何もない、荒々しいだけの動き。
本来なら痛みしか与えないだろうその動きも、能力ですぐに快感へとすり替えられる。
ほどなくして次の頂点を迎えた彼女に、萎は怒鳴る。

「いったい何がしたいと言うのだ! 精液ぶっかけは貴様の性癖にはないだろうが!」

今度はもろに顔面に浴びてしまった。その屈辱を怒声で叩きつけたところで、萎は変化に気付く。
精液の量が増えている。
そしてすぐにまた次の噴射。

「い、一体……」
「触手プレイのメジャーな1ジャンルに『孕ませ』がある……一般常識だけど」
「何……まさか」
「そしてさらにその中の細分されたジャンル……あまり知られてないけど異種姦ものとかにも似たようなものがある」
  ....
「まさかッ!」

膨大な性癖を吸収してきた萎の知識の中にもそれがあった。
「多重孕ませ」
たとえば精子同士が捕食し合い、強靭な遺伝子を誕生させたり。
たとえば繁殖プログラムに異常がある精子が、すでに受精済みの卵子をさらに孕ませ直したり。

「まさか貴様――!」

すでに蘭崎の股間からの噴射は途切れがなくなっている。
まるで消火活動を続ける放水車のホース……いや。まだまだ激しくなる。
快楽という名の火山の噴火がとめどなく続いている。
回を重ねれば重ねるほど、性的刺激は疲労とダメージを生み出し、そしてそれは精液増産と大量射精に繋がる。
加速度的に増加し、飛翔する。

「まずいっ! 逃れなくては……『萎え』させる妖気を送り込んで逃れなくてはッ!」

しかし。
途切れない絶頂によって萎の触手を掴んだ手に加わる「力」も。
止まることなく製造される精液を体外に放出するための「本能による手の動き」も。
どちらも蘭崎青花の「意志」とは関係ない……萎の妖気では止めることはできない!

「あなたの犯したミス、それはぁ……幼女の姿になってしまったこと……ぉ」
「ま、待て! やめろ!」
「当然、身体の中身もぉ、若返ってる……!」

243たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:54:27
>>242続き

それも仕方のないことだった。萎を宿すには、閉経していては不可能だったからだ。
しかしそれが落とし穴だった。

「出来損ないのEDの触手の卵よりも、わたしのせーしのほうが、優秀っ……!」

快感のあまりだんだんと呂律も怪しくなってくる彼女。
しかし、ますます手の動きは激しくなり……

「その子宮の『萎』の卵もぜんぶ!徹底的にせーえきに漬け込んで!のーみそにまでせーえきをすり込むっ!」
「ぶ、ぶぶぶっ……!!」

トットちゃんの矮躯はすでに白い濁流で溺れんばかりになっていた。
もうこうなったら止まらない。
蘭崎の脳が快感に耐えられずホワイトアウトするのが先か。
胎内の『萎』が彼女の精子に食い尽くされるのが先か。

「んんんんほおおおおおおおおおーーーっ!!!」
「ひぎいいいいいいいあああああーーーー!!!」

もはや意味をなさない咆哮が変態ヶ丘に響きわたる。
……そして全てが白に閉ざされた。

244たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:55:39
■キャラクター名
マジカルウィザード絵夢

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復
30

■能力の使用
不可能

■仲間の能力使用
する!(カウンターしなかったので出来るはず)

■シチュエーション
 萎床として現れた幼女を目にして、竜子が叫ぶ。
「絵夢! 行こう! 私達の性癖を取り戻しに!」
 触手から解放されたばかりでぐったりとした絵夢は、躊躇いながらも竜子が差し出す手を取った。
「うぅ……竜子さん酷いよ。僕はもう……」
 散々触手に性癖を蹂躙された絵夢は力なく立ち上がるが、それを急かすように竜子が手を引いて走り出す。
「大丈夫だって! 絵夢は勝って萎の体はボロボロ、今なら止めを刺せるって!」
「あ、あのっ、僕もうこういう事はやめたいなって……」
「わかってるわかってる! いつも通り『イヤヨイヤヨも好きのうち』って奴でしょ?」
「ち、違いますってぇ! 賢者タイムなうです! もうへとへとですってばー!」
 絵夢の言葉を聞かずに竜子はその腕を引く。
 竜子が萎床となった少女の前まで絵夢を引き摺って行くと、どこからともなくその音楽が聞こえてきた。
 
♪ルールル・ルルル・ルールル・ルルル・ルールールールー・ルル・ルー

 絵夢と竜子が身構えるのと、その少女が口を開くのは同時だった。
【あなた方面白い性癖を持ってらっしゃるということですけども、ちょっとやってみせていただいても良ろしいですかね】
 竜子は絵夢をチラリと見た後、そのポケットにしまい込んでいたPSPを取り出す。
「……いい度胸じゃん。見せてあげる、私のティガ様への愛を!」

【あらこの恐竜ちゃんですかとっても可愛いらしいわねぇお名前は何て言うの?】
「いや、だからこれは恐竜じゃなくて轟竜でティガレックスって言って……」
【あらそうなのティガレックスちゃんって言うの? それじゃあリンリンとかカンカンみたいな愛称の方がいいんじゃないかしら】
「いやいやそれじゃあティンティンになっちゃうから放送コードに引っかかるし……」
【あらそういえばあなたこの恐竜さんが好きなんでしたかしら? それじゃあ一つこの恐竜さんで面白い事を言ってくださらないかしら】
「お、面白い事……!?」
 絵夢の目の前で行われているのは二人の少女の和やかな会話。しかし絵夢は感じていた。
 ――竜子さんが、呑まれている。
 実際絵夢の前では、少女から告げられた言葉に竜子は困惑の表情を浮かべていた。矢継ぎ早に繰り広げられる少女のトーク。始終リードを取るそのトークに、先程から竜子はPSPをプレイする暇も与えられずにずっとポーズ画面を表示させている。
 そして時折混じる言葉の凶器。
「お、面白い事って言われても……」
【だってあなた面白い性癖をお持ちのようで、その恐竜ちゃんの事が好きなんでございましょう? その愛が本物であればきっと面白い事の一つや二つぽんぽんお出になるんじゃないかしら】
 少女は竜子の逃げ道を塞ぐ。その悪辣とも言える誘導に、絵夢は声をあげた。
「無理しないで竜子さん……!」
 竜子の頬を一筋の汗が伝い落ちる。絵夢にはわかる。面白さには『空気』があると言う事を。そして少女がしたのは明らかに、その空気の凌辱。
 しかしそれを知ってか知らずか、竜子は果敢にもその身を振りかぶった。
「グルルルルル……ガオオオォォン……!」
 竜子の咆哮が轟く。
 しばし三人の間に、冷たい沈黙が流れた。
 その沈黙を破ったのは、苗床の少女。
【あら、今のは何をしたんでいらっしゃいますの?】
 少女の質問に、竜子が小さく答える。
「……モノマネ……です」
【あら、物真似? いったい何の物真似だったのかしら?】
 少女の残酷な問いに、竜子は吐き捨てるように答えた。
「……ティガ様……」
【ティガ様? ティガ様って先程のティガレックスちゃん? あらあらあんまり似てないわねぇ】
 少女の言葉にボディブローを受けたかのように、竜子は腹部を押えて苦痛に顔を歪めた。
【何で突然物真似をおやりになったの? 突然始めた物真似にどんな意味があるんでございますの?】
「いや……面白い事をって……」
【あら、今のが面白いと思ってましたの? 今のが? そーうあなた今のが面白いの】
 竜子はその言葉を受け、ガクリと地面に膝を着く。

245たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:56:44
>>244続き

「竜子さん!」
 慌てて絵夢が竜子に駆け寄るが、その顔に既に生気は無かった。
「絵夢……ごめん……私……もう……」
【……あらごめんなさい、今の物真似面白かったですわよ。ええとっても面白くて素敵な物真似でした】
「ぐふっ」
 竜子は少女の言葉を受け、気を失う。あまりのダメージに心が強制終了したのである。
 ――エアレイパー。
 絵夢は少女を見据えた。目の前の少女は、場の雰囲気を凌辱してその場の空気を凍りつかせる事を得意としているようだった。
 宇宙をエントロピーの発散へと導く、絵夢の能力の対極的存在。
【次はあなたが何か見せてくださるのかしら?】
 絵夢は少女の言葉に、悪寒を感じた。
 ――このままでは、公開レイプされる。
 絵夢がそう思った瞬間、その視界が真っ白に包まれた。

---------------

「う、ううん……ゴクン……この味、精液……!?」
 絵夢が無意識に呑みこんだその味に目を覚ます。なぜ彼がその味を知っているかは推して知るべしだ。
 そして絵夢がその身を起こすと、周囲一面が白濁に染まっていた。
「この大量の精液は一体……」
 そしてそれと同時に辺りに声が響く。

================================
ナレーション
「敗れ散っていった英雄達。
 しかし何度その身が砕けようと、彼らの狂宴は終わらない!
 オールスターズ、エクストラステージ!
 今宵のSASUKEは血に飢えている!」
================================

「な……!? これは……」
 絵夢の周囲に散乱する白濁液の向こうにそのステージはあった。
 アスレチックを連想させるその施設は公園等にある稚拙な物とは違い、それは迎える者を喰らい尽す計算されたフォルムをしていた。
 周囲に萎床となった少女と、竜子の姿はない。先程の精液の奔流に呑み込まれてしまったのかもしれないと考え、絵夢は辺りを見回す。すると、SASUKEステージの奥に何か蠢く物が見えた。
 それは触手の群れ。まるで毛玉のように絡まる触手。そしてそこから、一本の腕が出ているのが見える。
 ――竜子さん!?
 絵夢は思わず駆けだす。SASUKEステージへと。
 
================================
ナレーション
「長い年月を経て再び帰って来た小柄な魔人――!
 その小さな体に秘めたるは筋肉に裏打ちされた精密な動作!
 自身の為、そして何よりその性癖の為! 今宵はSASUKE完全攻略なるか!
 マジカルウィザード絵夢! 今、魔王たるエクストラステージへ足を踏み入れ……
 エクストラステージ『クリフハンガー』! スタート!」

 腕を組み、絵夢の動向を見つめる最強の漁師長野。
「おるで。 悪魔が」
 目を閉じて絵夢の無事を祈る、最強のアルバイター山田。
「気を抜くな……。気を抜かないでくれ……! ――頼む!」
 そして声を張り上げる、ゲストのケインコスギ。
「悪魔を倒せーーーー!!! その悪魔をーーー!」
 彼らに酒を届けにきた最強の配達員、三郎。
「ちわー。三河屋でーす」
================================

 突如鳴り響く声に驚き振り返る絵夢。しかしその声の主の姿は見当たらない。
 声がする方向を探ると、それはSASUKE自体から発せられているようだった。
「……来いって事かな……」
 相手が何かはわからない。風紀委員の残党かもしれないし、萎の能力の一部かもしれない。
 しかしそれでも。絵夢は感じた。
 このSASUKEの温もりを。その変態独特の生暖かさを。
「……今行くよ、竜子さん!」

246たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:57:21
>>245続き

================================
実況
「――さあ『クリフハンガー』へと勢いよく手をかけたマジカルウィザード!
 その小柄な体躯を支えるには魔人の力では十分過ぎるという事か、がっちりとそれを掴むーーーっ!
 まるで震えを感じさせない力強い姿にはある種の感動さえ覚えるぞーーっ!

 難なく傾斜を越え……越え……越えたーーー! 乗り越えたー!
 しかしここで段差……おおーっと越える、越える、越えていくーーっ!
 これぞ現代の魔術、いったいその身体のどこにこれほどのパワーを秘めていると言うのかーーっ!

 そしてついに最後の……あああぁっーーー!? だがこれはーーっ!?
 魔法少女、いや魔法痴女だーーーっ!
 いつの間にか分身した魔法痴女が『クリフハンガー』の後ろから近づいているーーーっ!

 何と言う事だーーーっ! 魔法痴女が魔法女装娘に足コキを始めたーーーっ!
 流石のマジカルウィザードもたまらず指先と股間を震わせているーーっ!
 この世には神も仏もないのかー! 第一次魔法少女大戦勃発だぁーーっ!」
================================

 ――もう駄目……堕ちちゃう……!
 突如現れた少女にアクロバティックな足コキを行われ、手先に力が入らなくなる絵夢。
 絵夢はそのまま地面に落下するのを覚悟した。
 しかしその瞬間。
「誰かこの状況にツッコメよ! おかしいだろうが!」
 絵夢の耳にその声が聞こえると同時に、刺激的な快楽が絵夢のアナルへと流れる。
「――ぴゃぁぁーー!?」
 絵夢はその衝撃で悲鳴をあげながら射精すると同時に、その身を仰け反らせた。
「だ、誰……!? ていうか何……!?」
 絵夢が後ろを振り向くと、クリフハンガーの下にハリセンとピコピコハンマーを持った青年が落ちていくのが見えた。
 そしてそれと同時に絵夢は自分がクリフハンガーを乗り越えた事を悟る。
「助けて……くれた……?」
 絵夢はしばらくその場に立ちつくしていたが、SASUKEの奥を見据えるとそのまま勢いよく駆けだした。
 
================================
実況
「見事アナルをレイプされた勢いで『クリフハンガー』を乗り越えたマジカルウィザーーーーッド!
 その前に立ち塞がるのは大妖怪NAEの触手の群れーーーっ!
 SASUKE魔人をも苦しめたこの触手にいったいどう立ち向かうのか〜〜〜っ!?
 
 躊躇なく走りだすマジカルウィザードーーっ! 蒸気機関車のように真っ直ぐとNAEに向かって行くーーーっ!
 迫り来る触手が彼の体を―――包み込んだーーーっ!
 まるで津波に押し流されるように溢れる触手の群れーーーっ!
 マジカルウィザードの姿は見えないっ! 万事休すかーーーっ!」
================================

 瞬間、またも絵夢の視界が白く染まった。
 触手に襲われて絶対絶命かと思ったその時。
 絵夢の後ろから彼を後押しする存在がいた。
「これは……精液……」
 まるで溺れそうになる程の暖かい精液に包まれ、絵夢は触手と対峙する。
「……違う、これは……精液ではなく……」
 それはもう既に精液という枠を超え、射精という概念に昇華した存在。
 そしてその概念は、更なる概念に上書きされる。
「……これは、女子高生!」
 絵夢は億とも兆とも思える膨大な数の女子高生に囲まれていた。
 そして向かい合う数百の女子高生に対して、兆の女子高生で女子高生する。
「竜子さん……!」
 女子高生の中で絵夢は女子高生である竜子の名を呼ぶ。それは既に女子高生であるのだが、絵夢にとって女子高生の竜子とその他の女子高生はまた別物なのだ。
 そして女子高生は女子高生の女子高生に女子高生する女子高生を女子高生しようと女子高生に女子高生を女子高生する。
 全ての概念が女子高生に染まる頃、女子高生となった絵夢の左手が、女子高生の中からたった一つの女子高生を見つけようとその女子高生を掴んだ。
「……捕まえた!」
 数兆の中から選び出した一つ。それは確かに、触手に囲まれた女子高生の右腕だった。
「竜子さん!」
 絵夢は彼女の名を呼びながらその手を引きぬく。
【あらあらあなた結構積極的でございますのね】
「コレジャナイロボー!」
 触手から出て来たのは苗床の幼女、黒夜凪鉄子だった。

247たびびと@GK:2011/04/21(木) 02:58:51
>>246続き

 無限の精液と女子高生に囲まれたまま、絵夢は苗床の少女に相対する。
 ――1つわかった事がある。
 絵夢は覚悟を決めて、彼女の前に立った。
「……そろそろやめようと思います」
【あなたそうねあまり面白くないと思いますよ変態行為っていうのは人に迷惑かけるんじゃございませんこと】
 絵夢の言葉に鉄子は二倍速のような早口でまくしたてる。
「……そうですね。本当、迷惑ですよ」
 絵夢は自分の普段の口調で……男性の口調で、鉄子の言葉に答えた。
「誰にだって大なり小なり性癖はあるもんですけど、変態ってのはつまりそれを抑えきれないんですよね。僕みたく。本当自己嫌悪しちゃいますよ。みんな我慢してるのに」
 絵夢は溜息を吐く。
「でも我慢できない人もいて、でも誰にも相談できなくて、だから結局心が折れちゃって……。まあ、きっと僕もそうなってたでしょうね」
 絵夢は自分の上着の袖を捲る。その肌には多くの赤黒い直線が入っていた。
「僕が萎を退治できたら、電波さんには『永遠に醒めない夢』を見せてもらおうと思ってました。だって辛いですもん、現実の世界」
 絵夢はその傷が見えないように袖を直し、鉄子に笑顔を向けた。
「『絵夢』は別に人格って程でもない僕のキャラクターですけど、凄く楽なんですよ。何も考えずにバカやってられる。今ではそっちが本当の自分だとも思ってます」
 絵夢はスカートの裾を掴む。
「だからこそ、萎さんには頑張ってもらっちゃ困るんです。……『僕』は、『ボク』が――大好きだから!」
 絵夢が言葉と共に静かに股間を露出する。
【あなたもいつまでもそんな事言ってないで現実を見つめないといけないんじゃございませんこと】
 対する萎も、同時に九本の触手をくねらせて絵夢の性癖を凌辱しに迫る。
 瞬時に迫った萎の触手が、絵夢の性欲をどんどんと減退させていく。しかし。
「女子高生! 女子高生!」
 絵夢はその場で跳ねまわりながら、狂ったようにそう叫んだ。
 すると不思議と眼の前の全ての概念が女子高生として認識できるようになる。
 つまり絵夢に迫るのは触手という名の女子高生。女子高生に性癖をレイプされている……女子高生にレイプされている!
【あらあらこんな状況で興奮するっていうのは人として如何なものじゃありませんか】
 絵夢の性欲はどんどんと高まっていく。女子高生にレイプされているのだから当然だ。
 そして更に絵夢の股間はどんどんと勃起していく。
 先程ビッチに愛撫された感触と、前立腺にツッコミを入れられた感触。双方からの感覚はまだ絵夢の中に残っていた。
【まあまだ御抵抗なさるおつもりでございますか】
 しかし萎の苗床となった鉄子もその力を緩めない。元々風紀委員としても最強の一角と言われていた存在だ。萎の妖力を操り、九本の触手をまるで数百の触手のように高速で伸ばして絵夢へと襲い掛かる。
 全長数百メートルの触手の波。その波にさらわれるように絵夢は身体を包まれる。
【こうも周りを覆われていては御自慢の露出趣味もだせなくなるんじゃありませんこと】
 絵夢は必死にもがき触手から逃げようとするが、がっちりと包まれていて抜けだす事ができない。
【このままあなたの性癖も性欲も根こそぎ奪わせてもらいますから、きっちり更生するんですのよ】
 触手の力技に絵夢のリビドーが失われ、女子高生に対する興奮も薄れる。
 絵夢が触手の濁流に流されその意識を失いかけたその時――。
「――ガオオオオオォォォン!」
 咆哮。
 そしてまるで海が割られたように、触手がその音に退けられる。
「……竜子、さ……ん……」
「絵夢っ!」
 触手の間を走り、竜子は絵夢に駆け寄る。
「大丈夫!?」
「……竜子さん……あそこへ……あそこへ連れて行ってください」
 竜子は絵夢が指差す方向を見て、そこにある物を確認した。
 そしてそれと同時に再び勢いを取り戻して迫る触手の群れ。
 竜子は絵夢の膝と背中に手を回してその身体を抱えると、そのままSASUKEステージを飛び降りた。

248たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:00:07
>>247続き

================================
実況
「何とここで自らその奈落の地へと飛び降りた轟竜子――いや、飛び降りたのではない!
 それは自爆と見せかけてそのまま滑空したー! 空を飛ぶ、空を飛ぶ轟竜ティガレックスーーっ!
 マジカルウィザードをお姫様抱っこしながら滑空するその姿は、まるで天馬を駆けるペガサスナーーイツ!
 
 そして彼女の向かう先は……おおーっとそのまま迂回してゴールに辿り着くーーーっ!
 残るSASUKEのステージを全てスルーしてゴールしたーーーっ!
 これは許される事なのかーーーっ!? あまりにもSASUKEを冒涜しているーーっ!
 しかしここに飛翔帝王轟竜子の誕生だぁーーーーーっ!」
================================

 そしてその場を逃れた竜子と絵夢に向け、萎の触手が向かって行く。
 しかし――。
 
================================
実況
「――しかしゴール前に立ちふさがるのは最後の障害……『そそり立つ壁』改め――!
 『そそり起つ精壁』ーーーっ!
 白刃霞の無限の精液が萎の触手に立ち塞がるーーっ!
 あまりの分厚い層に、流石の触手もそれを越える事ができなーーーいっ!

 架神恭介の力で女子高生と認識される無数の精子達ーーーっ!
 彼らは全てリビドーの塊、そして無限に沸いてくる存在だーーーっ!
 如何に萎と言えどもそれらを瞬時に凌辱し尽くす事は可能なのかーーーっ!?
 絶体絶命だーーっ! 果たして萎にSASUKE完全攻略の手段はあるのかーーーっ!」
================================

 絵夢と竜子がゴール側に立った事で、それを追う萎の触手はSASUKEの障害を越えなくてはならない。
 絵夢はSASUKEを味方に付けたのだ。
「……でもこのお金は流石に手を付けられないよね。チートだし」
 竜子は自身のティガレックスとしての能力でゴールした事が気に食わないらしく、200万円は床に置いたまま手を付けない。
 絵夢は竜子の腕の中から降り、精壁と戯れる萎に向かい立ち上がった。
「……これで萎さんは僕達に手を出せない」
 絵夢は鉄子in萎に向かい、笑顔を向ける。
「つまり一方的な凌辱。どうどう? レイプする側からレイプされる側に回った気分は?」
 楽しそうに絵夢は萎に語りかける。
「最高でしょう? 『負ける筈無いのに、負けちゃいけないのに負けちゃう』。その――」
 絵夢は萎を指差す。
「――『背徳感』」
 絵夢は自身のスカートに手をかける。
「ここから竜子さんと一緒にその『背徳感』……たっぷりその心に刻みつけてあげるから、指を咥えて見ててね」
 竜子は絵夢の言葉に、自身のPSPを取り出した。
「マジカルウィザード絵夢の一世一代のストリップショー」
 絵夢はそそり立つ陰茎を見せつける。
「れっつ☆だーんす」

249たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:00:41
■キャラクター名
埴井ホーネット

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■能力の使用
する

■シチュエーション
 あの、すごく長くなってしまったので、キツかったらお蔵入りでも構いませんです、はい(´・ω・`)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ブンブーン」

「姐さーん、こっちは全ておわりましたよー!」

「ご苦労様です! 紅茶を淹れておいたので、休んでいただいて結構ですよー」

 ある晴れた日曜日の昼下がり。
 蜂蜜の出荷に於いて国内でもトップ・シェアを誇る「埴井養蜂場」に、異様な光景が広がっていた。
 代表たる魔人・埴井ホーネットと、数多の蜂達――ここまでは普通だ、が――・・・それと、数多の触手達。

「ここも賑やかになったものですねぇ・・・」

 感慨深そうに呟く埴井。
 思えばこの間まで、ここには彼女と声無き蜂達のみしかいなかった。静かさは当然のものである。
 しかし今や、彼女たちの城には新たな住人が存在していた。

「あひいいいいい!」

「仕事の後の蜂蜜紅茶おいひいのおおおおおおおお!」

「病みちゅきににゃっひゃううううううううう!」

 “ストック”の『蜂蜜二郎』を入れた紅茶でトリップしている触手達――彼らがこの養蜂場で働きだしたのには、浅からぬ縁があった。

 話は数週間前――変態が丘における、あの最後の戦いの日にまで遡る。
 あの日、埴井は己と仲間たち(蜂と無触)の力を全てぶつけて挑んだ大妖怪『萎』との一大決戦で、『調教』失敗――敗北を喫したのだった。
 『萎』は埴井を凌辱しきった後、どこかへと姿を消した。残されたのは、身も心も性癖も、全てを奪われた哀れな少女であった。

 その後、埴井はぼろぼろの体で蜂達と、ついでに干しミミズとなった無触達も一緒に家へと連れ帰った。
 彼らも今では『蜂蜜二郎』により回復し(その際何匹か中毒になった者もいたが)、無触達は埴井養蜂場で働きだした。見事に無触を返上し、触手に成ったのである。
 『萎』には敗北したが、そこに優しい日常は存在した――ただ一つの違和を除けば――。

「きゃあっ!」

 突如として埴井養蜂場に強い風が吹いた。
 風にあおられて埴井のスカートが大きく翻り――そこに、『くまさんぱんつ』がちらりと見えた。
 それは、そこに在ってはならぬもの。禁忌の布地。狂気の『 く ま さ ん ぱ ん つ 』。

「もうっ! えっちな風さんです!」

 ぷりぷりと怒る埴井を、戦慄して見やる蜂達。
 彼女はこれまで、愛する蜂達と不都合無く交わるためにノーパン主義を貫いてきた。
 それを撤回しているということは、すなわち――

「――ほんとに変わっちまったんですね、姐さん」

 哀しげに言うのは、触安所にて埴井と会話し、あの戦いにおいて無触達のまとめ役を担った触手である。
 彼は猫舌なので紅茶に手をつけていなかった(触手なのに猫舌とは是如何に)(そもそも触手に舌はあるのか)。
 彼の言葉を受け、傍で力無く頷く蜂達。

 そう、『萎』により全てを奪われたあの日より、埴井は180度、その性質を変じてしまった。ぱんつ着用など、氷山の一角でしかない。
 具体的には、あれから埴井は一度として蜂達とまぐわっていない。
 秘所に縋りつく蜂達を多少マジに叱り飛ばすという、かつての彼女からは考えられないほど『普通』になってしまっていた。

「ふふ♪ 今日もたくさん獲れました!」

 今の埴井は、普通の学生で、普通の養蜂家で、そして普通の少女でった。
 普通の学生のように学校で勉強し、普通の養蜂家のように蜂達と接する。
 そして、普通の少女のように、人間の男の子と恋に落ちる。

「おーい、ホーネット! 迎えに来たぞー!」

「あ、ベアー先輩! ただいま参ります!」

 埴井の下の名を親しげに呼ぶ少年。彼の名は熊本ベアー。
 希望崎学園二年生で、埴井と交際している――いわゆる彼氏である。
 彼は以前、埴井に交際を申し込み、蜂達を理由に断られたのだが、つい先週もう一度告白し、普通に受け入れられたのだ。

「夕ご飯は作って冷蔵庫に入れてありますので、温めて召し上がってください。それでは、いってきまーす!」

 玄関先から手を振り、にこにこと出かけていく埴井。その右手は、熊本少年の左手と固く結ばれている。
 少女の『普通』化を素直に喜ぶべきか、その巣立ちを悲しむべきか、蜂達は複雑な心境で若いカップルを見送った。

250たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:01:18
>>249続き

「うーん、それにしても残念でしたねえ」

 すっかりと日も暮れた、夕暮れ時の公園でベンチに腰掛けるひと組のカップル。
 がっくし、と肩を落とし、若干低いトーンで呟くのは埴井である。
 そして隣に座った熊本は薄く笑みを浮かべながら、慰めるように言葉を紡ぐ。

「まあ仕方ないさ。選手たちは頑張ったんだし」

 彼らは今日、神宮球場に野球観戦デートに来ていた。
 ホームチームのリリーフとして登板したトニー・バーネット投手の名が埴井ホーネットに似てるね、などと笑い合った。ちなみに試合はドローであった。
 それから彼らは夕食をともにし、今は近くの公園でおしゃべりをしているところであった。

 辺りはすっかり夕闇に覆われ、今や自衛手段を持たぬ埴井に、蜂達や触手達は身の危険を案ぜずにはいられない。
 熊本とはまだ一緒に居たいが、あまり遅くなりすぎると彼らにこってり絞られてしまうだろう。
 そういった考えから、埴井は今日のデートの終了を切り出した。

「・・・さて、そろそろ遅い時間ですし、私はこれでお暇を――」

「――待って」

 立ち上がりかけた埴井の腕を、熊本が強く握った。
 驚きの表情で熊本を見つめる埴井に、眼鏡を通し、決意に満ちた視線を返す熊本。
 数度の逡巡ののち、思い切ったように熊本は口を開いた。

「・・・君を、このまま帰したくない。今日は、もうひとつ『次』に進みたいんだ」

「え、『次』ってなに――っ!」

 首を傾げた埴井の柔らかな唇に、熊本の唇が重ねられた。
 驚愕に見開かれた目は、しかして数秒後に閉じられ、甘い静寂が二人を包みこんだ。

「んっ・・・」

 ふるふると震えながら、顔を真っ赤にして接吻を受け入れる埴井。
 やがて熊本の手が埴井の服の内側に滑り込んできたことで、二人の世界はひとまずの終焉を迎える。

「やっ、そこはダメですっ!」

 熊本の突然の侵食に反射的に身を引く埴井。
 思わぬ拒絶に際し熊本は尋ねる。

「オレのこと、嫌?」

「嫌じゃ、ない、ですっ・・・けど・・・」

 ならなんで?、と熊本が俯く埴井の瞳を覗きこんでくる。
 顔から火が出んばかりに赤面し、もじもじと微動する埴井は、意を決したように呟いた。

「こ、ここじゃ、嫌ですっ――!」

 “ここ”、すなわち公園では、嫌。
 なら、ちゃんとした場所だったら――そんなメタ・メッセージを読み取り、顔をほころばせる熊本。
 改めて手を繋いだ二人は、静かに愛を語らえる“あの場所”を目指し、夜の街へと消えていった。


 同刻、埴井養蜂場。
 主なきこの地に絶叫が響き渡った。

「とにかく、このままじゃダメっすよ!」

 叫んだのは、埴井養蜂場の触手組リーダーの彼である。
 彼は「埴井をこのまま変態性欲をなくした状態にしていてよいのか」という議題に対し反対の立場にいた。

「姐さんには元に戻っていただかないと!」「そーだ、そーだ!」

 また、彼のその意見は、触手達全体の共通の願いでもあるらしかった。
 彼ら触手達は、あの変態大戦争の折、自分たちを救い勇ましく『萎』に立ち向かった埴井に惚れ込んでここにいるのだ。
 故に、今の『普通』に成り下がった埴井に我慢ならず、こうして鼻息(?)荒く異議を申し立てているのだった。

「ブーン・・・」

 それに対し色好い返事を返さぬのは、幼少期から埴井を見守っていた蜂達である。
 彼女たちは天涯孤独な埴井に最大限の愛情を注ぎ、空っぽだった彼女の心を暖かさで満たした。
 その一方で「自分たちの過保護さが、彼女を『普通』の生活から遠ざけてしまったのではないか」と日々苦しんでいたのだ。
 よって彼女たちの中には、今回の埴井の変貌は甘んじて受け入れるべきかもしれない、との見解を持つ者も少なくなかった。

「あんたらの気持も分かる。確かに魔人には魔人の――姐さんには姐さんの幸せがあるのかもしれねえ。
 でも、俺達・・・ぱんつなんか穿いちまって、あんな普通の男に笑顔を向けてる姐さん、痛々しくて見てられねえよ・・・ううっ」

 触手達が泣きながら絞り出したその言葉は、蜂達の心をも揺さぶった。
 彼らのこの切望は、蜂達もみな一様に感じていたことであった。
 だからと言って、自分たちに彼女の幸せを取り上げる権利などあろうものか。
 迷いと嗚咽を孕んだ夜は、静かに更けていく。

251たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:01:56
>>250続き

 舞台は変わり、ここはラブホテル「クラフト」。
 何の変哲もないこのホテルの一室に埴井と熊本はいた。

「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」

「ひゃああっ、そんな、激しっ――!」

 生れたままの姿でベッドに躰を横たえた埴井の股間に顔を埋め、一心不乱に舌を動かす熊本。
 角度的に埴井には見えないが、この時の熊本の眼の血走りようは軽くホラーであった。だが、それも無理からぬものである。
 埴井は変態性欲こそ失せてはいたが生来の極上の蜜は健在であり、これを啜って正気を保てる精神力を期待する方が間違っているというものだ。

「わたっ、もっ、イっ――!」

 野生の熊を思わせる熊本の怒涛の攻めに耐えきれず、遂に埴井は舌だけで絶頂に至ってしまった。
 はあはあ、と肩で息をつくのは埴井も熊本も同じである。
 やがて顔を上げた熊本は、ギラつく瞳で埴井を見つめ言葉を発する。

「そろそろ、いいかな・・・?」

 言いながらズボンのベルトをはずし、傍から見ても分かる程にテントを張った股間部を晒す熊本。
 埴井は恥じらいつつも、こくり、と頷く。
 その肯定を受け、熊本はとうとうトランクスも脱ぎ、いきり勃った一物を披露、閉じかけた埴井の脚をぐいと拡げる。

「じゃあ、挿れるよ」

「はい、きてくd――ウっ!」

 今まさに一つにならんとした二人を、埴井の突然のえずきが引き裂いた。
 力強くシーツを握りしめていた両手を口元へとあてた埴井は、次の瞬間嘔吐した。
 一時間ほど前に熊本と食べたサラダやステーキの肉片が、悪臭を放つ胃液と共に二人の躰に降り注いだ。

「ホーネット・・・」

「ご、ごめんなさいっ! 私っ・・・!」

 ぽろぽろと涙をこぼしながら謝罪の言葉を口にする埴井。
 一方の熊本はティッシュで互いを拭きながら、労わるように微笑んだ。

「いいんだよ、オレが悪いんだ・・・あんなことがあったんだ、無理もないよ」

 熊本の言う「あんなこと」とは、言うまでもなく変態が丘における『萎』との決戦のことである。
 あの戦いで変態性欲を根こそぎ消された埴井は、それまでの蜂姦趣味や目覚めかけた触手趣味に「おぞましい」という感情を抱くようになった。
 それゆえに、蜂達には住処にされ、『萎』には凌辱されつくした己の膣が、今や彼女にとって最大のトラウマとなっていたのだ。

「せんぱっ・・・! ごめんなさっ・・・!」

「いいから、オレが急ぎすぎたんだ。一歩一歩、ゆっくりいこう」

 泣き続ける埴井の背中を、熊本はいつまでもさすっていた。


 舞台は再び、埴井養蜂場に戻る。
 タカ派の触手達とハト派の蜂達の論戦は、いよいよクライマックスを迎えていた。

「だから、姐さんはコッチ側に戻ってこなくちゃいけないんだって!」

「ブンブンブーン!」

「なに、それはホーが決めることで私たちに強制する権利はないって? いつまでもそんな日和ったこと言ってたら手遅れになっちまうって!」

 当初は静かに意見を言い合うのみであった両者だったが、いつの間にやらヒートアップし、今では互いに激論を交わしている。
 片や変態性欲の復活を望む触手達。片や『普通』の継続を望む蜂達。
 ぶつかり合う両者の言い分はまさにイーブン、完全に平行線を描いていた。

「ちっ・・・このままじゃ埒があかねえ」

「ブーン・・・」

 この舌戦が始まって既に数時間が経過していた。
 両者とも疲れはピークに達している。ゆえに、痺れを切らしたどちらかが暴力に訴えるのも時間の問題だろう。
 そんな殺伐とした両陣営の間に、一匹の蜂と一匹の触手が躍り出た。

「待つのでござる!」

「ブブーン!」

「拙者達、閃いたのでござる!」

 蜂の方は、蜂達の中でも超マニアックで本日も絶好調と目される「特攻隊長」と呼ばれる者である。
 触手の方は、触手達の中でも最狂の『二郎』中毒者と目される「ロットマスター」と呼ばれる者である。
 思いもよらぬ闖入者に静まりかえる周囲に対し、二人は既知の外とも言うべき超常的奇策を提案するのだった――

252たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:03:34
>>251続き

「――それでは、おやすみなさい」

「ああ、また明日」

 埴井養蜂場の玄関口、大きく開かれた門の前で、にこやかに去っていく熊本に埴井は手を振っていた。
 あれから数十分後にやっと落ち着いた埴井たちは、流石に今日はここまでだろうと考え、帰路に就いたのだ。
 一人になった埴井は門柱に背を預けると、虚空に向け静かに謝罪の言葉を口にした。

「先輩・・・本当にごめんなさい・・・」

 あんなことをしでかした自分を慰めてくれて、さらに家まで送ってくれた熊本のことを想うと、一度は止まったはずの涙がじんわりと浮かんでくる。
 蜂や触手に散々躰を弄ばれた、こんな穢れた自分を好きだと言ってくれる彼を、埴井は受け入れたかった。
 しかし、いくら理性がそれを願っていても、本能的な拒否感がそれを許さない。

「皆さん自体は悪い方ではないのですけど・・・」

 いち養蜂家として埴井は蜂達とは真摯に向き合っているが、それはあくまで仕事として、あるいは大切な家族としてに過ぎない。
 「蜂達に処女を捧げたい」など今の埴井には世迷言も甚だしいし、そしてそれは触手達も関しても同様である。
 彼らも同じく『萎』の被害者であり、今では仕事仲間かつ家族ではあるが、肉体関係を結ぶことなど無理だと思う。

「どうすれば、トラウマを克服できるのでしょうか・・・」

 哀しげに呟く埴井。
 理性でどれだけ頑なに望んだところで、根源的な『拒絶』には敵わないのだろうか。
 では、一体どうすれば――? 解けない疑問を宿題に、埴井は自宅へと入って行った。


「みなさん、ただいま戻りましたっ!」

 帰宅した埴井は、さっきまでの沈痛な面持ちとは打って変わって快活な様子を見せる。
 自分を心配してくれている蜂達や触手達には辛そうな姿など見せたくない、と気丈に振る舞っているのだ。
 しかし、その大切な家族たちには、何か異変が起きているようであった。

「変ですねえ、いつもなら皆さん、とんできてお返事をしてくださるはずなのですけど・・・」

 時計を見ると、既に日付は変わっていた。
 なら皆もう寝てしまっていてもおかしくないか、と自己解決しかけた埴井を、次の瞬間、かつてない衝撃が襲う。
 玄関口から廊下を直進した突きあたり、居間へと繋がる扉を開ける。と、そこに広がっていた光景は――

「――み、皆さん・・・!」

「ブーン! ブーン!」

「はあっ! はあっ! あっ、姐さん、おかえりなさいっ! はあっ!」

「なっ――何やってるんですかっっ!」

 そこに広がっていたのは、まさしく狂乱の宴。ゲテゲテの乱痴気騒ぎ。
 蜂と触手による禁断の異種姦乱行。それが、部屋のあちこちで、何組も行われていた。
 蜂達は触手達の躰を顎で甘噛みし愛撫、そして触手達は自分たちの躰を蜂達の産卵管に押し付け振動、挿入を試みている。
 中には『二郎』をローション代わりに使っていたり、トリップしながら行為に及んだりしている者もいた。

 蜂と触手。埴井のことを想う彼らにも、彼女の生き方を決定する権利はない。
 ならば、埴井本人に決めさせればよい。
 自分たちの“狂”異的な交尾を見て、彼女自身にその是非を決めさせる。それが彼らの採った秘策であった。

「やめてくださいっ! 皆さんは働き蜂、生殖能力は有していません! こんなことは意味がありません!」

 埴井の制止に対し振り返ったのは、彼らの中でも最も激しく交わっている特攻隊長とロットマスターのカップルだ。

「意味の有無は、はあっ、問題ではござらんっ! 拙者達は、したいからしているのでござるっ、はあっ!」

「ブーン!」

 この発言は埴井を大きく揺さぶった。
 確かに、雌しかいない働き蜂達と雄(?)しかいない触手達が一つ屋根の下で生活していれば、こう、欲求不満に陥るのも分からない話ではない。
 分からなくはないが、それにしたって、これはいくらなんでも倒錯的すぎやしないだろうか。

「でも、こんなの絶対おかし――っ!?」

 かぶりを振った埴井は、これまでのたび重なる衝撃の中でも最大級のショックをうけることになる。
 それは、股間で感じた違和感。
 恐る恐る下着越しに己が秘所を手で触れてみると、なんと、そこは僅かに湿っていた――!

「っ! う、嘘っ!」

「嘘じゃねえっ!」

 部屋の隅から響いた叫びは、触手達のリーダー格の彼のものであった。
 慄く埴井は間抜けに口を開けたままで彼を凝視する。

「“それ”は、はあっ、姐さんが俺たちのセックスを見て興奮してるって証拠だ!
 はあっ、『萎』に奪われた姐さんの性癖は、全部なくなっちまったわけじゃねえ!」

「ブブブーン!」

253たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:04:10
>>252続き

 彼らの言葉に埴井の心は大きくざわめいた。
 確かに今の自分の状態はと言えば、頬は紅潮し、体温は上昇し、胸は疼いて、四肢は汗ばみ、股間ではダムが決壊していた。猿でもわかる程に興奮している。
 でも、それを認めることはできなかった。だって、私は――

「そんなっ・・・! 違います、私は『普通』の――」

「いい加減認めちまえよっ! 姐さん、あんたは、どれだけ性癖を奪われても懲りずに欲情する、筋金入りの『変態』なんだよ!」

「!!」

 傍から見ればただの罵倒でしかないこの言葉は、しかして埴井の心を燃え上がらせた。

(私が『変態』――? でも、なぜでしょう、こんなにも胸が熱くなるのは――)

 始め困惑していた埴井の頭は、次第にクリアーになっていた。
 今なら自分の欲求を客観視できる――私は、あの乱行に交ざりたいと思っている!
 熊本との性交では反射的に発生してしまった嫌悪感・嘔吐感は、不思議なことに、彼らのプレイでは感じることはなかった。

「これが、答え・・・? トラウマを乗り越えるのは、それを超越する圧倒的な『性欲』――!」

 無意識のうちに埴井は、ふらふらと歩きだしていた。
 目線は部屋の中央部、幾多のカップルが交わっているソコへ注がれている。
 一歩、一歩、縮まる距離。反比例して高まるのは、期待。埴井が遂にそこに辿り着かんとした、まさにその瞬間――

「やめろオォ!!」

 怒号が部屋にこだました。とっさに動きを止める一同。
 慌てて声のする方――背後の扉へ振り返った埴井の眼に映ったのは、ここにいるはずのない者の姿。
 さきほど別れたばかりの、愛しの熊本ベアーであった。

「せ、先輩っ!? あの、帰られたはずでは――」

「ホーネット、そいつらのところへ行ってはダメだ。お前はオレのものだ」

 埴井の言葉を無視し、血走った眼を隠そうともせず歩み寄る熊本。
 その異様な雰囲気を恐れたか、埴井は自然と後ずさってしまった。
 その行動が、熊本の燃える瞳に油を注いだ。

「ホーネット! お前、オレよりも、人間ですらないそいつらのほうがいいっていうのか!?」

「先輩、落ち着いてください!」

「ふざけやがってェェェェ! お前に、お前の蜜に、ずっと前から目をつけていたんだ!
 お前の蜜は、躰は、心は! 全てオレのものだ! だれにも渡さねえ! オオオオオオオオオオオオ!!」

 咆哮と共に、熊本は変身した。
 清涼感あふれるポロシャツやズボンを引き裂き、巨大化する躰。と共に、その肢体を豪毛が覆っていく。
 身動きを取れずに呆然と見つめる埴井の前で、熊本は――本物の熊になった。

「グオオオオオオオ! ホーネット! お前にはオレが必要なんだ! いますぐ交尾するぞ!」

「ひッ――」

 かけていたメガネを踏みつぶし、巨躯を揺らして埴井に迫りくる熊本。
 そう、埴井が知らなかっただけで、希望関学園の生徒たる彼が「熊に変身する」能力を持つ魔人であったとしても何の不思議もない。
 振り下ろされた大爪は、彼女に届く寸前で動きを止めた。見ると、熊本の剛腕や足元に触手達が絡みついていた。

「姐さんには指一本触れさせねえ!」

「拙者達がお相手仕るでござる!」

「邪魔だ、バケモノどもォォォ!」

 乱行パーティが一転、触手と熊の異種格闘戦場に変わってしまった。
 愛する家族と愛する彼氏の殺し合いに、言葉をなくして立ちすくむ埴井。
 そんな彼女の周りに、いつのまにやら蜂達は寄り添い、そして語りかけた。

――ホー、ここが瀬戸際よ。

 瀬戸際。確かにその通りである。
 触手達も善戦してはいるが、いかんせん相手は戦闘向きの魔人である。いずれは敗北してしまうであろう。
 勝てるとすれば、それは自分が助けた場合。しかしそれは、裏を返せば熊本を倒すということだ。

 すなわち、これが最後の選択肢であった。
 触手達(と、もしかしたら蜂達も)を見殺し、熊本と共に『普通』として生きるか。
 彼らを助け、熊本を倒し、もう一度『変態』に戻るか。

「私は――」

254たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:05:36
>>253続き

 選択に長い時間はかからなかった。
 一瞬の、しかして凝縮された黙考の末に、埴井は決断を下した。
 彼女は近くのテーブルに置いてあった「あるもの」を取ると、大声で叫んだ。

「ベアー先輩、こっちを見てくださいっ!」

 触手達と苦闘していた熊本は、愛しの埴井の声を聞いて顔を向けた。
 その鼻先に、鈍い衝撃。
 埴井が投げた「あるもの」が顔面に直撃し、破砕。“黄金”が彼の顔を濡らした。

「グゥ、なんだってんだ、こr――ひょっほおおおおおおおおおう!」

 苦痛にゆがめた顔は、次の瞬間、歓喜の表情へと早変わりした。
 舌を顔に縦横無尽に這わせ滴る黄金を回収すると、床にこぼれた分も這い蹲って舐めとっていく。
 撹乱のために埴井が投げつけた『蜂蜜二郎』は、流石は熊に蜂蜜、効果てきめんであったようだ。

「も、もっとないのか!? 今のは、もうおしまいなのか!?」

「先輩、おかわりはこちらです!」

 床を舐めたままの熊本に埴井が声をかけると、無邪気に瞳を輝かせて熊本が顔を上げた。
 そんな彼の眼に映ったのは、切望した黄金ではなく、禍々しき螺旋を描きホバリングする蜂達であった。

――アナフィラキシー・ファック 一乃型 一寸蜂刺。

 それは、埴井と熊本の決別の証であった。

「さようなら、ベアー先輩――」

「ホーネットッ! オレを捨てたな、裏切ったな、ホーネット!」

 断末魔を上げる熊本の鼻を、巨大なドリルが穿った。
 呻きながら、轟音をたてて仰向けに倒れた熊本は、やがてその躰を縮小させてゆく。
 数分後、そこには能力の解除された、人間の熊本が全裸で倒れているだけだった。

「ブーン・・・」

「姐さん・・・」

 訪れた静寂の中、心配そうに見つめる家族達に、埴井は清々しい笑みを見せて、言った。

「皆さん、大変お待たせしました――埴井ホーネット、完全復活です!」

 触手達の歓喜の雄たけびが、埴井養蜂場に響き渡った。


 それから、数時間が経った。
 ここは、変態が丘の寺院である。その中心部に、小さな人影と、それに相対する、少女と無数の触手達。
 小さな人影の正体は、臀部から九本の触手を生やした幼女――元風紀委員連合幹部・黒夜凪鉄子にして、現在は転生せんとする『萎』の宿主・トットちゃんである。

【貴様は・・・埴井ホーネットと言ったか? ふふふ、あの時は馳走になったな。して、此度は何か用かえ?】

 微笑しながら問いかけるトットちゃん。
 対する少女――埴井ホーネットは、毅然とした表情で言い放つ。

「決まっています。あなたを――『調教』しに参りました!」

【ふふふ・・・あれだけ凌辱されてまだ立ち向かうか。よかろう、相手になろうぞ!】

 満足そうに眼を細め、そして次の瞬間には殺気を開放――臨戦態勢に入るトットちゃん。
 埴井はぶるりと身を震わせるが、それが恐怖から来るものではなく武者震いであることが、笑みを湛えたその顔から理解できる。
 背後には、ついてきた触手達。その誰もが闘気に溢れている。

「これが正真正銘、最後の戦いです。それでは皆さん、張り切って参りましょう!」

 スカートをたくし上げ、秘所より愛する蜂達を解き放つ。
 遂にラスト・バトルの火蓋が切られたのだ!

255たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:06:09
>>254続き

「なっ――『萎』にリベンジするぅ!?」

「ブブーン!?」

「正気でござるか!?」

「はい、おおマジです」

 埴井とトットちゃんが対峙する数時間前。
 気絶した熊本を公園のベンチに寝かせ、散らかった居間を片づけながら、埴井は復活してから考えていたことを打ち明けた。
 すなわち、『萎』との再戦である。

「『萎』をこのまま放っておいたら、いつまた性癖を食べられてしまうか分かりません。いつかは倒さねばならぬ相手です」

「それにしたって、前に戦って負けた時から一月と経ってないんすよ?」

「それでも数週間は経っています。その間、誰も『萎』に挑んでいないなどありえません。もしかすると、今が絶好のチャンスかもしれません」

 それは、まあ、そうかもしれないが――
 いまいち釈然としない蜂と触手に、埴井はもうひとつの『根拠』を示した。
 テーブルの上に、一枚のコピー用紙を広げた。

「これを見てください」

 埴井に促され、皆はテーブルに集まる。コピー用紙には、一つの画像が印刷されていた。
 それは、複数本のクリアホワイトの触手を生やした幼女の姿。
 たかが画像からでも伝わるこの圧倒的威圧感、まさか、これは――

「そうです。誰が撮影したかはわかりませんが、ネットにあがっていました。『萎』が転生するための依り代だそうです。その名もトットちゃん」

 以前の巨大な姿からは考えられないような変貌に、皆、驚きを隠せない様子である。
 しかし、姿形が愛らしくなったからと言って、戦闘力まで低下したとは一概には言えない。
 そこは埴井も考慮していたのだろう。注目すべき点は別のところにあったようで、それについて述べ始める。

「『萎』は今、このような幼女の姿になっています。つまり、私たちは『萎』の蜜を採取することができるようになったというわけです!」

――!!

 居間に電流走る。
 『萎』の蜜。それにどのような狙いがあるのか触手達には理解できなかったが、その凄まじさは直感的にわかったらしい。
 そして埴井と付き合いの長い蜂達は、埴井が何を目的に『萎』の蜜を求めるのか気付いたようであった。

「ふふのふ、そのとおりです」

 飛び交う蜂達に笑みを返し、続けて埴井は触手達にも分かるように説明を開始した。

「つまりですね、全ての性癖を無力化する『萎』の能力は、当然その蜜にも宿っていると考えるべきです。
 では、この蜜を『蜂蜜二郎』にブレンドして蜂蜜を作った場合、どうなると思いますか――?」

 ここに至って、ようやく触手達も理解した。
 埴井養蜂場の至宝たる『蜂蜜二郎』は、その超絶的美味しさをもちながら、その指定薬物顔負けのあまりの中毒性により一般市場に流通させることができなかった。
 しかし、彼女の言うとおり『萎』の蜜をブレンドすることで、もしこの中毒性を中和することができたなら――!

「我が埴井養蜂場は、養蜂業界において名実ともに日本最強に――否、世界を獲ることも夢ではないかもしれません!」

 世界一の養蜂場。その響きに、触手達は興奮を隠すことができない。
 少し前まで単なる穀潰しの無触でしかなかった自分たちが、世界一の職人(触人?)になることができるのだ。
 蜂達も、長年『二郎』を一般流通させるべく腐心してきた埴井の努力を知っているため、この悲願は是非とも成就させてあげたかった。

「・・・でも、そうは言っても相手はあの『萎』ですよ? 勝算あるんすか?」

 そう、結局のところ問題はそこなのだ。
 『萎』が蜜を出せようが出せなかろうが、屈服させられなければ机上の空論に過ぎない。
 そんな彼らの心配に対し、埴井は自信満々に断言するのだった。

「自慢じゃありませんが、私はこれまで幼女を二度も『調教』してきました! 恐らく世界一幼女の蜂姦が巧いです!」

 ホントに自慢にならなかった。

256たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:08:22
>>255続き

 ともあれ、こうして埴井達一行は『萎』ことラスボス・トットちゃんに勝負を挑んだのだった。
 しかし、現実は蜂蜜ほどには甘くない。
 交戦開始から数十分、すでに半数近くの触手達が倒され、対するトットちゃんは未だ無傷であった。

【ふふふ、どうした。わらわを『調教』するのではなかったのかえ?】

「ぐぬぬ・・・流石に手強いですね・・・」

 歯軋りで悔しさを表現する埴井。
 戦術としては、基本的に防戦しながら隙あらば仕掛けるというカタチをとっているが、あまり戦果が挙がっているとは言い難い。
 いずれにせよ、このままではジリ貧である。ここいらで逆転の策に打って出ねば手遅れになりかねない。

「一番厄介なのは、何と言っても九本の触手による手数の多さですね・・・」

 トットちゃんは、多角的に攻めてくる触手達をその巨大な九尾を以って完全に封殺、のみならず返り討ちにしていた。
 あれを掻い潜って本体に攻撃を命中させるのは至難の業――はっきり言って不可能であろう。
 では、どうするか。司令塔として考えを巡らせ続けてきた埴井は、とうとう奇策を思いつく。が、それは捨て身の作戦に他ならなかった。

「・・・しかし、他に有効な手を思い浮かびませんし」

 苦渋の決断であったが、埴井はこの策を採用することにした。
 これならば、あるいはトットちゃんを倒すことができるだろう。
 その末に待ち受ける代償から目を背け、埴井は皆を招集し、作戦の説明を始めた。

「皆さん、これより対トットちゃんの戦術を授けます。
 でも、一つだけ約束してください・・・戦いの途中で、もし私が倒れるようなことがあっても、決して立ち止らないでください」

 皆、ただならぬ雰囲気で語る埴井に何かを感じ取ったのか、非常に真剣な面持ちでその詳細に耳を傾けた。


【どうした、次なる戯れは隠れん坊かえ?】

 一時の激戦はどこへやら、しばらくの間、トットちゃんに攻撃を仕掛ける触手達はいなかった。
 全滅させたわけではないことは、他ならぬトットちゃん自身が知っていた。
 彼奴等、何かを企んでいる――気付きつつも泳がせていたのは、圧倒的強者の余裕か、はたまた単なる気まぐれか。

【細工は流々仕上げを御覧じろ――といった塩梅かえ? だが、わらわはそう気が長い方ではないぞ】

 今にも辺り一帯を無差別攻撃せんばかりにドス黒く嗤うトットちゃんの前方に、埴井が躍り出た。
 だが、その姿は異様。
 上半身は一糸まとわぬ裸身であり、下半身は制服のスカートと紺のハイソックス、そしてローファーを身につけるのみ。もちろん下着はつけていない。

【ふふふ、脱がせるまでもなく自ずと脱ぐとは、見上げた変態根性よの。して、そこから何を見せてくれるのかえ?】

 不敵に嗤うトットちゃんを前にしても埴井はたじろぐことなく、大声で作戦を遂行するべく叫ぶ。

「第一フェーズっ! アナフィラキシー・ファック 三乃型 蜂胸手術っ!」

 埴井の宣言と共に、無数の蜂達が姿を現した。
 必殺技の詠唱に際し、軽く身構えるトットちゃんだったが、その警戒はすぐに揺らぐことになる。
 なぜなら、現れた蜂達が殺到したのは、彼女たちの主たる埴井本人の胸であったからだ!

「ああっ、やんっ、ご無沙汰っ・・・!」

 代わる代わる胸に針を突き立てる蜂達と、喘ぎつつ蜂達に身を任せる埴井。
 怪訝な表情を浮かべるトットちゃんは、これがただの仲違い・内ゲバでないことは気付いていた。
 と、その眼が驚愕に見開かれる。それもそのはず、埴井の胸が、どんどんとその大きさを増していったのだから!

「ふふ、第一フェーズ、完了ですっ・・・!」

 最早胸がしゃべっているとしか思えないような光景に、思わず唾を飲み込むトットちゃん。
 しかし、埴井の言を信ずればこれはあくまで“第一”フェーズに過ぎない。本番はまだ先であろう。
 そのような予感を肯定するように、次は触手達が姿を表し、極限まで肥大化した胸が言葉を発した。

257たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:08:51
>>256続き

「第二フェーズです! アナフィラキシー・ファック 二乃型 蜂茎手術っ!」

 さきほど埴井の胸を攻撃した蜂達は、今度は仲間たる触手達にとりついた。
 剥き出しの男性器を想わせるボディーに次々と針を突き立てていく。
 男性諸君が見たらショック死しかねないような惨状であった。

「ひぎィ」「あひャ」「ぶひッ」

 埴井の胸と同様、触手達もその体躯を増大させていった。
 二度目のインパクトは流石に薄くなるのか、トットちゃんはこれにはさほど動じてはいなかった。
 そればかりか、心なしか怒りに震えているようにも見えた。

【貴様・・・よもや、触手の大きさが互角になれば戦力も互角になるとでも思うたか?】

 埴井の作戦が、己を侮辱する性質のものだと思ったトットちゃんはすぐにも視界いっぱいに広がる胸に跳びかからんと筋に力を込める。
 だが、次の瞬間、こめた力の行き場を見失うかのような珍事が目の前で繰り広げられることをこの時のトットちゃんは知らなかった。
 第二フェーズも終わり、続く第三フェーズ。埴井の指示は、想像だにしなかったものであった。

「第三フェーズに参ります! 触手の皆さん、私の胸を搾乳しなさいっ!」

【なんとっ!?】

 宿敵を前にして、まさかの搾乳プレイを要求。まともな神経の持ち主とは思えない。
 また、それに従う触手も触手である。巨大化したその躰を存分に奮い、同じく肥大化した胸に絡みついてゆく。
 そして、呆然と見守るトットちゃんの前で、遂に触手達はその身で肌色の惑星を搾りあげた!

「はああああああああんっ!」

 甲高い喘ぎと共に、ぐにゃりと形を変える埴井の胸。
 かつて埴井が超乳化した風紀委員・吾妻操子とは比べ物にならないほどの大きさである。言うなれば超々々々乳くらいである。
 と、その時、思いもよらぬ「もの」がトットちゃんの視界を覆った。眼前に広がっていた肌色が、瞬きの後、白色に取って代わっていた。

【なっ――】

 気付いた時には、もう手遅れ。
 九尾の触手でガードする間もなく、トットちゃんは全身でその白色を“浴びた”。そう、この白色は液体であった。
 綺麗な黒髪やスカートから白色の液体を滴らせつつ、乳を老婆の如く萎ませた埴井を睨むトットちゃん。

【貴様、わらわが手を出さないで置いてやれば調子に乗りおって――ひゃうんっ!?】

 逆鱗に触れてしまった埴井を抹殺すべく白光する触手に力を込めたトットちゃんは、しかして喘いでいた。
 頬を紅潮させ、未知の快感に戸惑いを隠せないでいるトットちゃん。
 目をパチクリさせ、うわ言のように呟く。

【なん・・・だと・・・力が、入らぬ。なんなんだ、この変な感覚は・・・きゅうん!】

 今一度、触手を動かそうとしてみるが、やはりうまくいかない。
 先ほどの液体に何かカラクリが――?
 そう考え埴井に視線を向けると、案の定、そこには「してやったり」といった面で笑う埴井がいた。

【貴様、わらわに一体何をした! はうぅ】

「見ての通り、私自身を搾乳しただけですよ。ただ、その際、あなたに私の母乳がかかってしまったかも知れませんがね――!」

 母乳!
 そう、トットちゃんの視界を染め上げた白色の液体の正体は、埴井の胸から放たれた母乳であった。
 勿論それが単なる母乳であるはずがない。今や戦闘力を無に帰されたトットちゃんに、埴井は雄弁に種を明かす。

「あなたが触手さん達に目を奪われている隙に、おっきくした胸を目隠しにして、私は「あるもの」を服用させていただきました。
 それこそが裏・第三フェーズ――アナフィラキシー・ファック 四乃型 蜂蜜二郎!」

 疲労回復、滋養強壮、解毒に火傷治療、果ては媚薬としての効能を持つ『蜂蜜二郎』。そして、これには更なる秘密もあった。
 一定以上の大きさの胸部をもつ者がこれを大量に摂取した場合、強力な催淫作用を持つ母乳を噴出するのだ!
 トットちゃんの圧倒的手数に対し埴井の出したアンサー、それこそが、この超圧倒的な範囲攻撃である。

258たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:09:13
>>257続き

【にゃあっ、おのれ、貴様など、わらわの触手の一太刀で、ひうっ、はあんっ】

「無駄ですよ、力を込めれば込めるほど、大きな快楽があなたの行動をキャンセルします。あ、もしかしてわざと楽しんでらっしゃいます?」

【にゃにおお〜、むきゅうっ】

 かつて、あれほど猛威をふるったトットちゃんもこうなってはかたなしである。
 萎んだ風船のような乳と共に地に臥す埴井は、最後の作戦行動の開始を告げる。

「では、名残惜しいですが幕を引きましょう――最終フェーズです、皆さん、お願いしますっ!」

 時には豊胸し、時には勃起させ、この戦いで常に働き続けた蜂達。
 その最後の仕事こそ、彼女たちの本来の任務であった。
 すなわち、『蜜の採集』――!

「皆さんーー! トットちゃんを犯しなさいーーーー!!! そのトットちゃんをーーー!」

 おびえる幼女の如く目に涙を浮かべたトットちゃんに、蜂達が襲いかかる。
 艶めかしくも稚い喘ぎ声が、変態が丘全域に響き渡った。
 やがて、『萎』の妖力の結晶たる蜜を携えた蜂達が帰還し、戦いは幕を閉じた。

「Perfect」

 勝利宣言と共に、埴井達は家路に就いた。
 しかし、戦いは終わりぬ。
 彼女の次なる相手は、世界の養蜂企業家達である。
 
 がんばれ、埴井養蜂場! 負けるな、埴井養蜂場! 世界一を目指し、戦い続けろ!  <終>

259たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:10:35
■キャラクター名
霧咲紅刃

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■能力の使用
使用する

■シチュエーション
 大妖怪「萎」と変態魔人たちの戦いの結果を見て、霧咲紅刃は深い溜息をついた。
「まったく、あれだけの数でかかって悉く返り討ちに合うとは、他の魔人たちも情け無いわね」
「ふふっ、まあさすがに大妖怪ってことですね。生半可な力では太刀打ちできない」
 彼女の言葉に苦笑しながら答えるのは今回の戦いの中で仲間となったおっぱい専門怪盗の乙杯雅一拝である。
 そして彼の傍らでは同じく仲間となった少女、愛々キざみが彼の言葉にこくこくと頷いて同意を示している。もっとも、彼女は会話の内容に関心があるわけではない。惚れっぽい彼女は現在一拝に惚れているのだ。単に好きな相手の言葉を特に何も考えず肯定を返しているだけである。
 彼女は恋した相手を切り刻むことを好む性癖を持っている。そういうところが切り裂き魔である紅刃と波長があった部分もあるが、その性癖故に常に傍らの一拝を切り刻む機会を狙っている。紅刃の協力があれば好きな相手を殺さずに好きなだけ切り刻めるからか、彼女にしては珍しく自制を働かせていた。

 そんな三人組が今目にしているのは、萎が黒夜凪鉄子の肉体を乗っ取った事によって生まれた存在――転生の『萎床』トットちゃんだ。

 一つ溜息をついて紅刃は意識を切り替えると、懐からナイフ取り出す。
「仕方が無いわね、私たちも加勢するとしましょう……触手を切る時の感触も人の身体とは違ってなかなか楽しいものだし」
「まあ、今更あれを放置して他の獲物を探すような段階じゃ無いですしね」
 一拝も頷く。
 だが、キざみはそんなこれからの行動に難色を示した。
「そんな、好きでもない人を愛でるなんて……」
 キざみにとって相手を切り刻むのは愛の行為。あまりに彼女が惚れっぽいため手当たり次第に切り刻んでいるように見えるが、愛する人が今は傍らにいる以上、他の相手を狙うことは気が咎めるのだろう。とりあえず切り刻めればいい紅刃とは違うところである。

 予想外の彼女の言葉に紅刃は眉を顰め、しばし黙考する。
 やがて何やら思いついたのか、意地の悪い微笑を浮かべてキざみに言い聞かせるように語りかけた。

「萎は今新たに生まれようとしているわ。いわば赤ん坊同然の存在。そしてあなたの『愛』は好きな相手にだけ向けるものではなくて……そんな子供たちにも与えられるべきものではないかしら」
 紅刃のその言葉にキざみは目を開かれる思いをした。
「この世でもっとも愛すべき子供たち……彼らを愛でることが間違っているかしら?」

 間違っている、と突っ込む人は幸か不幸かこの場にはいなかった。
 そして今後、世界中の子供たちがキざみのターゲットとなり得る事態でもあったがそれについても特に突っ込まれなかった。
 キざみは決意を秘めた瞳を紅刃に向けて頷く。

 それぞれの手にナイフや出刃包丁などを構える三人。相手を調教するというより暴力で屈服させるつもりにしか見えなかった。
 そして三人はトットちゃんへと向かっていくのだった。

 彼女たちの戦いの結果――それはこの後に語られるだろう。

260たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:10:56
■キャラクター名
二幼神脣之介

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復


■能力の使用
する 対象:転生の『萎床』トットちゃん

■シチュエーション
おそくなってすいません!

261たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:11:36
■キャラクター名
亀井雷華

■移動先
C2

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■シチュエーション
さくらが気絶させた風紀委員を介抱するという有夢莉莉と別れると雷華達は萎のもとに向かっていた。
途中の交番にも萎の妖気に性癖を蹂躙された変態達が倒れていた。
離れているようだが被害は広がっているようだ。
そのあとうさんくさいシルクハットに、サイコロの絵が描いてある仮面の男に変態と萎どちらが勝つか賭けないかと声をかけられたが、そんな余裕はないと無視した。


そうして病院の前にたどりついたとき憲兵風の出で立ちの男と細身の日本刀を持った少女が九本の触手が生えた幼女と対峙していた。
男女の方は風紀連合の霧子と馬鹿一、幼女の方は黒夜凪の身体をのっとった萎、転生の『萎床』トットちゃんである。
「き、貴様!!黒夜凪先生になにをした!!」
「……ふふふ、わらわの身体が崩れ出したのでな、代わりに依り代になってもらっただけのこと」
「何!我々に復活させてもらった恩を忘れたか」
「恩?わらわの力を利用しかっただけであろう」
「くっ…」
「ふん、よいではないか霧子。この馬鹿者が逆らうのならば、我らが調教し服従させればよいだけのこと。ククク…この幼女が馬鹿になり、服従するところを考えるととても興奮する」
馬鹿一の魔人能力「馬鹿者呼ばわり」は馬鹿者と相手を怒鳴りつける事で本当に馬鹿にしてしまう能力である。
馬鹿一はこれで多くの変態を服従させ見下してきた。
「このサディストが…」
忌々しそうに言葉を吐く霧子。
「ふん、ナルシストの貴君にはいわれたくないな」
馬鹿一も負けてはいない
「な…!!わ…私はナルシストなどではない!!他のグロテスクな性器と違って美しい自分の身体が好きなだけだ!!」
「それがナルシストだといっている。まあいい、争ってる場合ではない」
「そうだな。私もこのようなグロテスクな触手は好かん」
うなずくと霧子は所持していた日本刀を鞘に納める。
彼女の魔人能力ノーセックスの構えだ。
これは居合抜きにより相手を去勢する必殺の型である。
強大な妖力をもつトットちゃんとてひとたまりもなく性器を失ってしまうだろう。

だが
「あなた面白い能力持ってらっしゃるんですって?」
トットちゃんのその前ふりにより発動した二人の能力がトットちゃんに完全にスルーされる。
「な…なん……だと……」
そして、そのままそのまま棒立ちになった二人はトットちゃんの触手で病院の壁にたたきつけられる。
「ぎゃあ」
そのまま気絶する二人。当然のように性癖も蹂躙される。

「あ、あれは!!」
「知ってるの、ルツィアちゃん」
「間違いありません。あれは公開処刑。自分から話題を振っておきながら能力を完全スルーする魔人殺しの大技です。でもあれは黒夜凪先生の魔人能力だというのにどうしてあの方が…」

「その女ならわらわが転生のための依り代として使わせてもらったからのう」
トットちゃん
「あなたが萎?黒夜凪先生やさっきまで暴れてたのとは姿が違うようだけど」
さくらが問う。
「初めてだからよく知らんが、依り代にしたらこうなった」
トットちゃんが桜に返す
「どうしてこんなひどいことするの」
雷華がトットちゃんに問う。

「ひどい?ふん、わらわをEDだからというだけで捨てた奴らはひどくないとでも」

「あやつらはわらわをゴミを見るような眼で見おった。だから変態たちの性癖を蹂躙してやったのだ。わらわの苦しみを味わえばいい」

「まあ、わらわとしては誰かをレイプできればそんなことはもうどうでもよいのだがのう、フフフ・・・・」
笑うトットちゃん
「あなたは可哀相な人なんだね」
損言葉とともにトットちゃんの方に歩み寄る雷華。
「バカめ!おぬしも性癖を蹂躙されたいのか」

262たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:12:00
>>261続き

「あなたがそうしたいのならそうすればいいよ」
「雷華!?」
「雷華さん?何をおっしゃいますの?」
雷華のその言葉に驚きを隠せないルツィアとさくら。
「な…なんだと…!!」
「聞こえなかったのかな?やりたければやればいいって言ったんだよ」
「ふん、すぐに後悔するぞ」
トットちゃんの触手から妖気が放出され、雷華に襲いかかる。
妖気に蹂躙され、性癖を蹂躙される雷華。
「どうだ、性癖を蹂躙された気分は。自分の好きなものに欲情できなくなって悲しかろう」
だが、雷華は何も変わった様子もなくトットちゃんの方に向かってくる。
「そうでもないよ」

「別に私はそんなに変わってないもの。今も姫のことが好きだし、ルツィアちゃんやさくらちゃんへの感情も何も変わってない」
「な、なぜ…おぬしの性欲、性癖は蹂躙つくしたはず」
「だって別に私は性的な意味だけで姫のことを好きなわけじゃないし、ここにいるみんなのこともそう。
だから性癖なんて関係ないよ」
もちろん射遠を性的な意味で好きだったというのは否定しない。でも、雷華が彼女を好きになった理由はそれだけじゃない。
射遠は自分を助けてくれた。そして、雷華は自分の正義を信じて突き進む彼女を尊敬している。
だから、雷華にとって彼女への思いは何も変わらないのだ。
そして雷華はトットちゃんを抱きしめる。
「萎…これが人間の……温もり……だよ…」
「バ…バカな…ただ温もりを伝えるために…不感症になるとわかって…
わらわを…抱きしめてくれたというのか…!!」
いつの間にかトットちゃんの目から透明な液体ががこぼれていた
「別にEDでもいいじゃない。それでもあなたを愛してくれる人はいるよ」
「そうかのう。わらわもおぬしのような者にもっと早くあえていればこんなことはせずにすんだのしれん」
「遅くないよ。やり直せるよ」
「だが」
「大丈夫だよ。とりあえず私と友達になろう。いいよね」
「ありがとう」

こうして変態が丘を舞台にした事件は解決を見せた。
だが油断してはいけない。
だれかがEDの触手を粗末に扱った時、第二、第三の萎が現れるかもしれないのだから。


ダンゲロスアブノーマル Fin

263たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:12:35
■キャラクター名
霧咲 想二

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復
なし

■能力の使用
使用:シチュエーション的に

■仲間の能力使用
めしべ、へこみちゃん能力使用 対象:転生の『萎床』トットちゃん

■シチュエーション
「……負けた。か……駄目だな、完敗だ」
古びた寺院。そこで倒れ伏し天井を見上げながら、想二は呟く。
肉体には損傷は無い。ただ、精神が折れていた。
立ち上がる事はできる。ただ、立ち上がろうという気持ちが湧きあがらなかった。
「もう少しで肯定しきれると思ったんだけどな。流石は1000年の大妖怪。最後の最後で逆転されたか。
 68%くらいの勝算はあったんだけど、ぎりぎりで69がでてしまって負けた。そんな気分だ」
あと一歩まで追い詰めた。その事実が、余計に彼を追い詰めていた。
最後の最後の詰め。それを誤ってしまった自分が許せない。
それになにより……相手の性癖をレイプするつもりだったのに、逆にレイプされてしまって力が出ないのが痛い。
想二の行動原理は『肯定主義』。これがレイプされてしまった現在は、つまり何も肯定する気が起こらず、むしろ否定的な考えしか出てこなかった。
「これじゃあ、『あの男』と同じだな。全てを否定し俺も世界も自分自身も否定していた『あの男』と。
 ……そうだな、いっそそれもいいか。全部否定してやるか。
 『あの男』の言っていた通りだ。肯定した所で否定してくる奴は出てくる。
 いくら肯定しても無駄だ。他人なんて立てても無駄だ。自分だって肯定する価値なんて無い。
 否定してしまえばいいんだ。一度否定してしまえば、そんな否定されたような有象無象の事なんて気にならなくなる。
 それになりより……俺は『あの男』に一度も勝てなかったじゃないか。
 それが肯定主義よりも否定主義の方が強い。なりよりの証明だな」
萎に破れた事によって、精神的に大きな傷を負い、今まで目をそらし続けてきたトラウマと向き合う事になってしまった。
そして、そのトラウマによってさらに傷は大きくエグラレル。
『はははっ、はははっ、ははははははっ!!そうかそうか。俺はそれを認めたくなくて、否定したくて肯定主義をやっていたんだな。』
『なんて滑稽なんだ。惨めじゃないか。下らないじゃないか。醜いじゃないか』
『……いいぜ、肯定は止めだ。全否定してやるよ。まずは、俺を否定してくれた、萎にお礼をしてやらないとな』
『俺を否定したことを否定してやたないとね。まだ遠くには行ってないだろう』
言って起きあがる。その瞳には今までと違った、黒い色が宿っていた。

264たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:13:39
>>263続き

――――――――――


『やあ、久しぶり。随分と可愛らしい姿になったね。最初見ただけでは誰か分からなかったよ』
『でも流石だね。どんなに見た目が変わっても、君の強い妖力は衰えないね。凄いよ』
【お前は、さっきの……なにをしに来たんだ。
 お前の性癖はたらふく喰った。もうお前の様な搾りかすになどわらわは何も用は無い。立ち去れ】
寺院を出て少しだけ歩いた想二はすぐに萎を見つけた。姿かたちが大きく変わっていたが、その強大な妖力は変わっていない。近づけばすぐに分かった。
『なにを言ってるんだい君は。ここから立ち去れだって?』
『おいおい、勘弁してくれよ。君はなにか勘違いしていないか。』
『俺は君なんかなんの用も無いんだよ。自意識過剰も甚だしい。』
『一度戦った相手だからといって、もう一回相手してくれると勘違いしているのかい?』
『一度倒した相手が、もう一度舞い戻って強くなって自分の前に立ちふさがった。』
『そんな主人公的なシチュエーションだとでも思ったのかい?』
『もし、少しでもそう思ったのなら君の思い込みだよ。君は主人公でもなければ、ラスボスでも無い。』
『せいぜい、誰かの物語の中でそれを見学するモブキャラにすぎないんだよ』
【……!!??】
萎は思わず絶句した。先ほど対峙した時とは、目の前の男の雰囲気が明らかに違う。
先ほどはウザい程に熱く、自分に接してきたのに。
まるで、この世界は自分と相手の二人だけの戦いの舞台で、世界は自分たちを中心に回っている。
とでも言わんばかりに、萎の事も自分の事も全てを肯定していたというのに。
今では、見る影も無く萎の事も自分の事も全否定していた。
【……ふ、ふざけるなよ。わらわがモブキャラだと。
 ならば貴様はなんだと言うのだ。モブキャラのわらわに無様に負けた貴様は】
『やだなあ。何を当然の事を聞いてくるんですか』
『君だけでなく、俺もモブキャラに決まっているでしょう。』
『俺と君の戦いなんて、所詮モブキャラ同士の単調な小競り合い。』
『どこか遠くの主人公様には何の影響も与えない。どこか遠くの行間の出来事でしか無いんですよ』
【な、貴様は、あれほどの戦いをしながら……わらわの性癖に真正面から挑み、
 負けたとはいえ互角に渡り合う程の実力を持ちながら、自分をモブキャラだと言うのか!?】
『さっきから一々的外れな事を言いますね』
『君如きと互角に渡り合った?』
『モブキャラである君と渡り合った所で、それに何の価値があるというんです』
『言ったばかりですよ。自分の価値を過大評価しすぎです。』
『自分の事をラスボスか何かだと勘違いしてませんか?そんなのは思い上がり以外の何物でもありません』
『あなたなんて、所詮は二度と出番のない、通りすがりの、使い捨てキャラですよ』
『それを自覚して下さい』
【ぐっ……き、貴様……】
萎にもプライドがあった。いや、プライドなどという生易しい物ではない。
触手でありながらEDで生まれたこと。そのコンプレックス故に生まれた性癖と能力。
それを使っての変態の殲滅。全ての性癖の凌辱。あまねくアブノーマルの天敵。
それらは最早萎にとって、生きている意味であり、存在の理由そのものだった。
それら全てを否定されてしまった。しかも、一度心を折った相手から。
自分の性癖に互角に立ち向かった、数少ない認めていた男から。
自分と正面から向き合ってくれた、ほぼ唯一の認めてくれた存在から。
今度は真向から否定されてしまった。
認め合っていた。と思っていた相手からの否定。
それは思った以上に心に響くものだった。
【そ、そもそも何故平然としている。わらわの妖力が通じないとでも言うのか!?】
『それは、そんなに驚くほどの事ですか?』
『所詮モブキャラの能力なんですから、設定が適当なんでしょう。』
『よく分からない理由で通じない事だってよくありますよ』
ちなみに、これは明確な嘘だ。
性癖の否定によって、想二の使っていた能力は解除され、性器は戻っている。
しかし、そもそもレイプされるべき性癖が想二にはもう無いのだ。
性癖の無い相手の性癖はレイプできない。萎の能力が通じないのは至極当然の結果である。
しかし、そんなこと萎がに分かるわけが無い。萎に分かるのは、自分の能力が通じない。という理不尽な現実だけだった。

265たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:14:36
>>264続き

【なっ、なっ、嘘だ。そんなおかしな現象が起こるはずが無い。
 わらわの能力は絶対なんじゃ。変態に負けるわけが……】
先ほども言ったが、萎のアイデンティティは能力と性癖によるところが大きい。その半分が言葉だけで無く現実に否定されて心が折れる寸前だった。
『だから、それが思いこみなんですよ。いい加減気がつけよ』
『無駄なんだって。君がどでだけラスボスを気取ってもそんなのは何の意味も――
「そんなことはないわ!!」
突如として、萎と想二しかいなかった空間に響く声。その声の主は……危ないから、と商店街に残してきたはずの野崎 忍だった。
見れば、高津 楓も、萎に近づいたからだろう先ほどよりもさらに体調を悪そうにしている杉野 めしべとへこみちゃんもいた。
『あれ?みんな、こんなところまでどうしたんだい?』
『とくにめしべちゃんとへこみちゃん。辛そうだね、早く避難した方がいいよ』
「なにをしているって。それはこっちのセリフです」
駆けつけた少女の中で一番元気が忍ぶが叫ぶ。
「想二さん。いったい何をしているんですか」
『何って、見てわからないかい?全否定だよ』
『今、身の程知らずで勘違いした背景役に、自分の立場を教えてあげているんだ』
嗤いながら答える。それはとても楽しそうで、けれど忍から見たら、少しだけ寂しそうだった。
「ふざけないでください。それが、自分の人生の主役は自分だ。と私に教えてくれた人のセリフですか?
 努力している私を認めてくれて、その努力に手助けしてくれると。
 主役を輝かせるためにてを尽くしてくれると、約束してくれた貴方はどこに行ったんですか?」
楓も、忍ぶに続いて叫ぶ。
自分の心を救ってくれた人を、自分の認めた人の心を元に戻すために。
『それが、勘違いだって気がついただけだよ』
『あの時はごめんね。あんなことを言って』
「では、あれは嘘だったのですか?」
『結果的にはそうなるかもね。ごめんね』
「謝る必要はありませんよ。結果的に?なら、あの時は本気だったのでしょう。私を本気にした責任をとてくださいよ!」
『……それは』
想二は思い出す。努力を重ねて、自分の望む高みを目指す楓に惹かれて、彼女を心から強力したいと思った事を。
「想二さん。私の杉への愛を理解してくれたのは、あなただけなんですよ。
 こんな変態まで肯定してくれたあなたが、一体なんで他人を否定しているんですか」
『だって、肯定しても意味なんて無いだろう。誰かに否定されれば終わりなんだ。』
『そんな無駄な行為は、めしべちゃんもやめたほうがいいよ』
「いいえ。やめません。想二さんに会うまで、何度も否定されてきました。それでもくじけずに貫いてきました。
 だって、この気持ちは本物だから。
 そして、本物だからこそ、想二さんに肯定してもらって嬉しかったんです。
 今までの万の否定よりも、想二さんの一の肯定で救われたんです」
『……めしべちゃん』
めしべとの出会いを思い出す。杉の素晴らしさを熱心に語ってくれた恋する乙女。
そのかわいらしさに、想二は、この子の応援をしてあげたいと思った事を。
「お兄さん。覚えていますか?私がめしべさんの花粉で苦しんでいた時に、助けてくれましたよね。
 その時に、私と一緒に遊ぶ約束をしてくれました。まさか忘れてはいませんよね」
『いいや。覚えているよ、へこみちゃん。約束は約束だからね』
「なら、私がどれだけその約束を楽しみにしているかは知っていますか?
 いつも、■■■■と遊んでばかりで、友達もいなかった私が、優しいお兄さんと遊べるのを、どれだけ楽しみにしているのか」
「めしべちゃん……」
初めて会ったときから、変わった子だったけれど、元気で楽しくて、一緒に遊んだら、楽しいだろうな。と思った。
だから、想二も彼女と遊ぶ約束をしていたのは、とても楽しみだったのだ。

266たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:15:07
>>265続き

「想二君。私はまだ三人目のハーレムメンバーなんでしょ。楓ちゃんを入れても四人。少しでも多くの人を自分のハーレムに入れて、少しでも多くの人を肯定して、一人でも多くの人を幸せにしてあげる。
 その夢まで、否定するつもりなの?」
「忍ちゃん……そうだよね。俺の肯定主義は、他人を幸せにするためのものだったね
 他人を否定して不幸にするだけの否定主義を許せなかったから、肯定主義を選んだ。
 それも間違いでは無かったけど、全てじゃ無かったはずだ。
 ……ごめん。カッコつけて分かったような事言ってた。
 俺は肯定主義に、全ての性癖を認めて、全ての幸福を祈る元の俺に戻るよ」
言って、想二は笑う。心から嬉しそうに。
「だから、ちょっと手を貸してくれないかな。皆」
「はい。喜んで!」「仕方ないですね……少しだけですよ」「もちろんです。私にできるなら」「いいですよ。ただし、後でたくさん遊んでもらいますよ」
【……くっくっく。愚かだな、人間。
 あのまま続けていれば、わらわの心を完全に折れたかもしれないのに、よもや、手を休めるとは】
想二が女の子たちに発破をかけてもらっている間に、萎は精神的ダメージから立ち直っていた。
そして、認めた男が元に戻った事が嬉しいのか、想二のように、満面の笑みを顔に張り付けていた。
「そうですね、確かにあのままなら君を調教できたかもしれない。
けど、あのまま勝っても何の意味もないですからね。やはり俺は俺の性癖で君を調教しないと」
【……完全に元に戻ったようだな。だが、忘れたのか?貴様の性癖は私には通じなかった。
 全肯定しても、私はそれを否定する。否定して喰らい尽くしてやる】
さらに、想二の能力はすでに解除されているため、無性の恩恵が得られず、先程どまでと違い萎の妖力の影響をもろに受けてしまう。
先程の調教失敗の際に消費した体力も、完全には回復していない。
どこを見ても、想二には不利な点しかなかった。
そう、想二だけを見れば、先ほどよりも不利な点しかなかった。
「確かにそうかもしれませんね。その意見を肯定します。
 ですが、一つ忘れていますよ――今の俺には仲間がいるということを」
【仲間?はっ、そんなものには何の意味も無いわ。わらわの前には変態は等しく無力。
 無力な存在が何人集まったところで……無力には変わりないわ!】
「それはどうかしら?」
想二との会話に気をとられていた萎の背後には、いつの間にか忍と楓が回り込んでいた。
【なん……だと……】
「悪いわね。私の能力も、元々は性癖否定系。あなたの能力下でも問題なくつかえるわ」
忍の能力が発動する――【きゃあ!えっちっ!!』その能力は性器消滅。触手である萎にとっては存在を否定されるような能力だった。
【お、おのれ!!】
それでも相手は大妖怪。忍の能力が弱まっていることも相まって、9本の触手の3本しか消す事が出来なかった。
残った6本の触手で攻撃してくる!
「無駄ですよ。そんな、大ぶりの攻撃」
それを忍を抱え上げた楓が、大きく跳んで避ける。
運動神経の高さ。努力を続けている楓には、この程度の運動朝飯前だった。
【くっ、おのれ……はっくしょん!
 な、なん……はっくしょん!?】
突然、花がかゆくなり、くしゃみが何度も出始めた。
「彼の愛を受け取ってください。
大丈夫です、彼の愛はたくさんありますから、いくらでも出ますよ」
めしべの【アレルギーウォール』だ。いつのまにか、大量の花粉があたりに散布されていた。
【はっくしょん。こんなくしゃみくら……はっくしょん。
 わらわの行動を阻害できるとでも……ぎゃああああああああああああ!!!???】
突然アナルに走った衝撃、見れば謎の物体が深々と突き刺さっていた。
「……■■■■を刺したのに、やはりあまり面白くありませんね。
 お兄さん。早くこの症状をなんとかしてください」
へこみちゃんが■■■■を萎にぶっ刺したのだ。EDでセックスなどしたことの無かった萎は、アナルプレイももちろんしたことがなかった。
そもそもこの体は転生したばかりだ。どこもかしこも、一切の開発がされていない。
そんな場所が突然、太い物を刺されて無事なわけが無かった。
「この状況を楽しむ。というのもそれはそれで、いいものだと思うよ、へこみちゃん。」
「生憎、私にそんな趣味は有りません。ここまでやれば私たちの助けは十分でしょう?
 あとはお願いしますね」
「連れないね。けど、分かったよ。後は任せて」
答えて、想二が萎の元へ近づく。

267たびびと@GK:2011/04/21(木) 03:15:33
>>266続き

アナルに■■■■を刺されて痛がりながらも、萎は気丈に想二をにらみ返した。
【ふっ、ふん。どれだけわらわを弱らせようとクシュン無駄じゃ。お主ごときの性癖にクシュン屈服するわらわではない】
「そうですね。実際、先の戦いでは俺の性癖だけでは勝てませんでした。
 なので、恥を忍んで仲間の性癖を借りることにしますよ」
【仲間、だと?クシュン確かに貴様の仲間は優秀だった。
 だが、今の一度の攻撃で全員消耗してクシュンしまっただろう
 もうこれ以上、頼れるクシュン仲間など貴様にはいないぞ】
気丈な態度のままだったが、めしべのアレルギーウォールの影響は受けたままだった。
「確かに、今この場にはいませんね。しかし俺は前肯定主義者。相手の性癖を理解し肯定することで、その相手の性癖に基づいた能力を使う事が出来るんですよ」
【クシュン?貴様の能力が強力なのは分かった。だがクシュンそれを話したところで、貴様になんの得がある】
「何の得がって、決まっているでしょう?主人公は、相手に自分の能力をばらすものなんですよ。
 そうしないと読者に理解できない。というのもありますが、相手に手の内を知られても余裕で勝てる。という正しいカッコつけの仕方です」
言いながら、萎との間合いを少しづつ近づける。
「言ったでしょう?俺の物語の主人公は俺なんだって。」
【……真逆のことなら言われた記憶があるぞ】
「あははは。じゃあ、そんな過去の自分は否定しますよ。
 ……ええ、否定です。前回の俺は否定主義を否定していて、完全な肯定主義じゃ無かった。
 だから君に負けたし『あの男』にも、完全な否定主義者だった『あの男』にも勝てなかったんだ。
 それを、今回の戦いで知ったよ」
【なんの話じゃ?】
「関係無い話ですよ。気にせずに、俺の調教を受けて、俺のハーレムメンバーにでもなってください!」
言って、想二は両手を広げる。すると――空が、地面が、木が、家が、周りの風景の全てが色を無くして、時間が止まった。
【!?な、なんだこの能力は!?】
「『君と僕だけの閉じた世界(ワールドイズオウン)』
 世界に自分と愛する人の二人だけが居ればいい。他の存在なんて邪魔だ、動くな、消えろ。
 そんな性癖から生まれた空間ですよ。俺が今までに出会ってきた変態の一人の能力です」
言いながら、萎の目の前まで想二は近づいていた。
「さて、それでは調教を始めますよ。
 この時の止まった空間の中でなら、時間を気にせずに調教できますからね」
【時間を気にせずだと?貴様、一体どんな調教をする気だ?】
萎は思わず後ずさる。目の前の男の底知れなさが、突然恐ろしくなってきた。
「いえ。ごく普通に、今まで俺が肯定してきた全ての性癖を一つずつぶつけていくだけです。
 そう、変態性癖<アブノーマル>が『7932兆1354億4152万3227個』と、性癖否定<マイナス>が『4925兆9165億2611万0646』、合わせて『1京2858兆0519億6763万3873個』の性癖をね」
【なっ!!??】
後ずさっていた足が止まる。それは、想像をはるかに超えた数の性癖だった。
「確かに君は、今までの性癖否定<マイナス>の中でも最低クラス。最悪のマイナスと呼んでいいだろう。
 それでも、1京もあれば一つくらいは満足できるんじゃないかな。
 さあ、始めるよ。たった1京の性癖。全部耐えきれれば君の勝ちだ!
 ただし負けたら、俺のハーレムにでも入ってもらうよ!」
時の止まった空間で、想二の長い長い調教が始まった。

268たびびと@GK:2011/04/21(木) 21:11:06
■キャラクター名
新島ウロボロス

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復
無し

■能力の使用
無し

■仲間の能力使用
無し

■シチュエーション
新島ウロボロスデース

オウ ナンチュウ事でショウ

変態タチのサイテーン アブノーマルの行動提出におっくレてしまいマーシタ

これぞイッショーの不覚ってヤツデース

ショーがア―リマセーン

ワターシも皆をオーエンする意味もコーメテ
オナニーする事二しむぁース

フレー フレー HENTAI

ガンバッテクダサーイ

269たびびと@GK:2011/04/21(木) 21:18:42
【EXターン開始時処理】
ターン開始時発動の能力を処理します。

・霧咲 紅刃60% →9成功


【調教パート開始時処理】
このタイミングで発動する能力を処理します。

・トットちゃん「公開処刑」80% →51成功
 →対象ランダム →MW絵夢 能力強制発動+無力化

PC
・端道賢午75% →26成功 トットちゃんの反応は0になりました
・埴井ホーネット80% →82失敗 あれ、今日のダイスも荒れるの……(´・ω・`)

NPC
・桜木 姦姦80% →22成功
・轟 竜子70% →28成功

※めしべ、へこみちゃんは能力使用指定でしたが、精神切れで動けませんでした。

■EXターン移動後MAP
tp://ashitamomataikiteitai.web.fc2.com/map_ext_aft.html
■EXターン ステ管
tp://www43.atwiki.jp/abnormald/pages/144.html

270たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:14:43
■キャラクター名
織原夕美子

■移動先
C3

■調教ターゲット
転生の『萎床』トットちゃん

■精神の回復
なし

■能力の使用
なし

■仲間の能力使用
なし

■シチュエーション
真・最終決戦SS『変態達の楽園』

周囲の性癖を無差別にレイプする怪物、『萎』の復活。
姦崎電波によって集結した15人もの変態達の迎撃もむなしく、
『萎』の妖力は逆に彼らの性癖を取り込んで更に力を増し――
加速度的に膨れ上がった自らの力に耐え得る『器』……
風紀委員連合幹部、黒夜凪鉄子と最悪の融合を果たしたのである。

そして今。燈籠の淡い光が薄赤く照らす寺院の庭を、幼い少女が歩いている。
地面を埋め尽くすように転がるのは、復活の宴の贄となった、69人の変態達。
幼女が眼前を闊歩しているというのに――
呻き続ける彼らの股間は、立ち上がることもままならない状態にあった。

彼らの性癖は今もなおレイプされ続けているのだ。

【ふふふふ……この姿では、腹が減るのも早いものだな。
 触手の姿であった頃には考えられなかった事だが……】
        ┌─────────────┐
        │ 『 萎 床 』 の ト ッ ト ち ゃ ん .│
        │     [ 触手獣類 ]         │
        │    捕獲レベル 9 0     │
        └─────────────┘
                         ※東京都 たびびとくんの作品だ!
そう、この幼女こそ……
『萎』によって新たに誕生した怪物、トットちゃん。
長い黒髪と黒のワンピースが風に揺れ、底の見えない漆黒の瞳が見るものを魅了する。
それとは正反対に、透き通るような白色の尻尾……いや触手は、
太く瑞々しく輝いており、トットちゃん本体の愛らしさを引き立てていた。

元となった2体の怪物……黒夜凪鉄子や『萎』とは、
根本的に別種なのではないかと思えるほどの美しさ――
人格こそ『萎』がベースとなっていると思われるものの、
まさに文字通り、新たなる存在として『転生』したのだろう。

だが、そんな変態達のリビドーの体現とでもいうべき姿形の美幼女が、
同時に変態の天敵として性癖を吸い尽くすというのは……まさに運命の皮肉であった。

【丁度良い。また『あれ』を味わってみるか】

【――『イキギモ』というものを。
 ほれ、そこの変態……立ってみろ】

「あ、あぅぁ……」

尻尾の触手がシュルシュルと蠢き、地に伏していた変態を引きずり上げる。
『萎』復活の乱交儀式の為か、その下半身は裸だったが……
ぶらさがっているモノは惨めにも萎えきっており、
性癖を打ち砕かれた本人の精神状態同様に、もう使い物にはならないだろう。

【ではさっそく、いただこうか】

そんな変態を触手で吊り下げたまま、トットちゃんは可憐な唇を近づけ、
……ずるずると直接、変態の『中身』を吸い出していく。
その体は見る見るうちにげっそりと痩せこけていき、
トットちゃんの食事と共に肉体から精気が失われていく事を示していた。

【ふふふ、素晴らしき美味! これが特殊な力を持った変態達の命……!】

高らかに笑いながら味わっていたペニスから口を離し、変態を地に投げ捨てる。
今の一瞬で精液を睾丸の中身まで吸いつくされた変態は元の無気力すら通り越し、
三日三晩オナニーし続けた後のように、ただ力なく痙攣する事しかできない……!

これが幼女化した『萎』が新しく手に入れた力!
性器から精気を奪う、『イキ肝』を喰らう恐るべき能力だった!!

【人間の『イキ肝』か……
 再誕の贄として、これ以上の『味』はあるまい】

精液を飲み込みつつ、年齢に似合わぬ妖艶な微笑を浮かべるトットちゃんだったが。
その背後から声が。

271たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:15:57
「――やれやれ」

「こんな生き肝をうまいと言っているようじゃ、本当に再誕できるかどうかも怪しいもんだ」


【誰じゃ!?】

電波の差し向けた刺客は先程すべて倒した!
今この変態が丘に、動ける変態など居ないはず――!
だが、振り向いたトットちゃんの黒い瞳には……映っていた。

燈籠の光に長く影を落とし、寺院の境内に立つ少女。
神を冒涜する食欲の変態……織原夕美子!!

「生き肝というから来てみたら……ただ精液を飲むだけだなんて。
 ああ、やだやだ。日本の大妖怪と奉られている連中は滑稽だねぇ!
 まるで本物の生き肝というやつを分かっていない」

【な、何……!? わ、妾の食べたイキ肝が……
 ただの精液だと……!?】

思いもよらぬ方向からの指摘に、さすがに狼狽するトットちゃん。
何を言っているのだ。この小娘は――
そもそも、ここにまともに動ける変態が存在する事自体がおかしい。
性癖をレイプされてもなお立ち塞がる変態の存在は、彼女の混乱を加速していた。

公園での鏡子とSASUKE、そしてジ・アンカーによる恵と夕美子の復活劇を目撃したのは、
あくまで『萎』の妖力の一部だ。
生まれ変わったばかりのトットちゃんにとっては……夕美子のあまりに堂々とした立ち姿は、
まさに幽霊を見るような不可解さだったのだ。

「明日もう一度この寺院に来てください。
こんなまがい物のイキ肝よりずっとうまい人間の生き肝をご覧に入れますよ」

【……!!】

一方的に言い放ち、その場を去る夕美子。
彼女とて、トットちゃんの近くに居るだけで性癖を吸われ……
行動の気力を削り取られているはずなのだ。

一体、どこからこのような力が――

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

――数時間前――

とある魔人の能力により、SASUKEステージへと変貌した公園の中。
ステージのゴールの上に、3人の少女達の裸体が折り重なって横たわっている。

「はぁ、はっ………ぁぁっ……はぁ……」

「……夕美子さん、激しすぎるわよ……
 この子なんか、舐められすぎて気を失っちゃってるし……」

「じ、慈衛先輩……。
 すみません……つい、夢中になっちゃって……
 あまりにおいしすぎるから……」

恵の言うとおり、夕美子は激しすぎるレズプレイで我を失っていた。
はちみつの精と慈衛恵との3P。どれだけの時間絡み合っていたのか、
自分が誰を抱いているのかすら分からなくなっていたのだ。

いや、我を忘れていたのはプレイの激しさだけが原因ではない。
夕美子にはもう――抑えられそうになかった。

「……慈衛先輩。今までありがとうございました」

「? どうしたの、急に改まっちゃって……
 ふふふ、でも私こそ……本当にありがとう。
 ついにしちゃったね、夕美子さんとレズセックス……
 もう『萎』も他の変態達が封印しただろうし、JK教ならまた立て直せば……」

「いえ。違うんです。
 慈衛先輩を……私は……」

――食べなければ。

272たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:16:49
最初からそう決めていた。
美味しい人肉料理を食べさせ続けたのも……
JK教でも常に側にいて、体調管理を続けていたのも。

この慈衛恵という、極上の素材を逃したくなかったから……
最後の食材は他でもない。慈衛恵だ。

(でも……!)

性癖を取り戻した今……夕美子は泣いていた。
これまでにない美味と快楽を予感して。
そして……二度と得難い友。慈衛恵を思って。


好敵手とは……よき友
出会い――調教し――勝利する

そして勝利すなわち――――――
別離(わか)れ

何故なら――――
食べるから。


 「 いただきます 」

包丁が深々と肉を引き裂く。公園に温かい血液が飛び散った。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

(――負けられない)

もう自分には何も無い。
慈衛恵はもういない。教団員がどこにいるのかも分からない。
『萎』をレイプして満足した鏡子も、今度こそ助けてはくれないだろう。
正真正銘の一人。

(だから)

寺院の石段を踏みしめるように下りながら、夕美子は決意する。

(人肉食の、生き肝の何たるかを履き違えたあの子に……
 私は負けるわけにはいかないんだ)

あれだけの犠牲を払ってもまだ『萎』が生きているというのなら。
残った自分が……その性癖の全てを賭けて調教するしかないのだから。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【これがあの小娘が用意した舞台か……
 ふふ、なるほど。何を準備してくるかと思えば、ただの椅子とテーブルとはな】

日の開けた寺院の本堂の中には、ちゃぶ台のような低いテーブルと、
向かい合う2つの椅子だけが備え付けられている。
明らかに寺院には不釣合な調度だが……
これは前日に夕美子がJK教の資金を使って用意したものだ。

また、広い本堂の片隅は薄い仕切りで区切られており、
その中には暗黒お料理部の圧縮調理兵装を用いた簡易キッチンが設置されている。
寺院の中にも調理場はあるのだが、料理を運ぶ際の利便性を重視したのだろう。

それ以外に仕掛けのない事を横目で確認したところで、
トットちゃんは椅子まで歩き、低いテーブルに体を滑りこませる。

【! これは……ほう、掘りごたつか。
 見た目には全く合わぬが、足を冷やさないための気遣いといったところかの。
 ふーむ。客の体温にも気遣うとは、さすが料理人】

テーブルの中は一段低くなっており、ほどよい温かさが下から感じられる。
恐らく、JK教の資金を使ったのはこの辺りの仕掛けのためだろう。
何を考えているかは分からないが……せいぜいこの調教、楽しませてもらうとしよう。

――調教で夕美子が感じれば感じるほど、その性感はトットちゃんの力になるのだから。

「ようこそ、トットちゃん」

簡易キッチンから、夕美子が出迎える。
口調こそ物静かだが、まだ闘志は萎えていない。
慈衛の命を奪った覚悟が、夕美子の魂をつなぎ止めていた。

【待ちわびたぞ。妾の舌を満足させる料理、間違いなく出してくれるのだろうな】

「ええ、もちろん――今日は胃居子ちゃんが味わったのと同じ……
 フルコースでおもてなしするわ」

273たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:17:47
【!!】

そして彼女の手には既に、第一の皿が構えられている!

「さあ召し上がれ! 本日のオードブル……『生き肝のレアステーキ』!!」

トットちゃんの目の前の更に乗っていたのは――
どこからどう見ても『生き肝』だった。
誰でも見覚えのあるような形の内臓……しかも半生状態の。

【な、何コレ……ま、まさか……】

白い肌をさらに蒼白にしてドン引きするトットちゃん。
彼女の疑念に対し、夕美子はいい笑顔で答える。

「ええ。私の料理は……全部! 『人肉料理』よ!」

堂々とした、あまりにも堂々としたカミングアウトだった。

――信じられない。
常軌を逸した食欲魔人だという事は知っていたが、
まさかこういうアレな方向で常軌を逸していたとは。
性癖そのものをレイプする自分も大概だが、こちらも相当ヤバイ性癖だ。

【こ、こんなもの食えるか……妾は、】

「――人肉を愚弄する発言は許しません」

乾いた音を立てて、テーブルに包丁が突き刺さった。
夕美子の異様な迫力に、思わず身をすくませる幼女のトットちゃん。

「人肉は……いい? 人肉はね……!
 人間が食べる前提ではもっとも理想的な食肉なの……」

「牛や豚は人間よりも基礎体温が高い!!
 それらの脂肪分は人間の体温では燃焼率が追いつかないわ!!」

【ひ、ひぃぃっ】

「だが 人肉ならどうか!? 体温は同じでしょう!?
 つまり食べても脂肪が体にたまりにくい――メリットはまだまだあるの」

まるで憑かれたかのように、鬼気迫る表情で人肉食のメリットを語る夕美子。
性癖……いや、まだ夕美子は性感を感じてはいない。人肉を食べていないのだ。
これは性癖ではない、信念だ!!

「人が人を食べて地球上の総人口を調節することで
 食糧問題が解決する上に環境汚染も緩和できる……
  人 肉 食 は 正 し い ! !
 私は『料理を通して人類を救った女』になるのも悪くないと考えているよ……!!」

【お、おい、それではいかん……なんか変じゃぞ!
 食う奴と食われる奴はどうやって決める……!?
 それに人が減る分働き手も減るではないか!
 妾が食うのは性癖だからわからぬが、老人や病人は美味いとは思えんし……】

「『健康な役立たず』を食べればよろしい!!
 無職!! ニート!! 引きこもり!! ED!!
 wizをクリア出来ないゆとりプレイヤー!!」

「そいつらが『食べられるのはイヤだ』と必死になってwizをクリアすれば
 それはそれでめでたい話じゃあないか!!」

【……な、なんという狂人じゃ……手のつけようがない……
 というかアブノーマルってもっと明るい変態キャンペーンだったような……
 妾も妖怪だけど、そういう陰惨な方向のプレイはちょっと……】

ガタガタと恐怖に震えつつも……
……しかしトットちゃんは目の前の生き肝から目を離せなかった。
自分は……他者の性癖に対しては揺るがない。
ED触手の『萎』と、痛覚と性欲を持たない黒夜凪鉄子のハイブリッド。
性欲を感じるのは、他者の性癖そのものに対してのみ――

274たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:18:14
だがこの香りは、この滑らかそうなツヤと色は……
そんなものとは無関係に、『食欲をそそる』。

「……トットちゃん。ここで食べる以外の選択肢があるの?
 分かっているでしょう? 『食欲』と『性欲』は別……
 EDの患者だって、生きているなら必ず食事はする。
 その上、トットちゃんはやや子を孕んでいる――」

「なおさら、栄養が必要でしょう……!」

【ぐぐ、うぐっ……!】

空腹と誘惑……他に選択肢はない。
目を固く閉じて、生き肝を口に運ぶ。
食べるだけだ。自分はこの程度で調教されるほど軟弱ではないはずだ。

――美味い。

アク抜きがしっかりしているのか、嫌な風味は全くない。
生に近いのに、血生臭さを感じさせず独特の味わいだけが口の中に広がる……
そして。

【……ふ、ふふふ。
 やはり、惜しかったのう織原よ……
 確かに、人肉を口に含ませるまでは上手くいったようじゃが……
 ほれ、この通り妾はなんともないぞ?】

性感も感じない。ただの食事ならば当然だ――

【――ひゃん!?】

まさか……
いや、これは全く違う。食事による性感ではない。

「……」

【おぬしも妾と同時に生き肝を食べて……
 くくく、なるほど。今のはおぬしの性癖をついレイプしてしまったが故の心地良さか。
 人肉を一口食うごとに、これほど上質の快楽を得ているとは、変態め】

9本の触手のうち1本が、対面で食事をする夕美子にまとわりつくようにしてその快楽を吸っている。
つまり、その性癖をレイプしたトットちゃんに同じ快楽がフィードバックするということ……
あるいは夕美子が故意に、今の快楽の原因を人肉食によるものと錯覚させようとしたか。

この『トットちゃん』に対して小細工とは――片腹痛い!

【先程人肉食について熱く語っていたようだが……
 自分で人肉を食っておいて、喘ぎ声のひとつも出ぬとはな。
 哀れなものだ。もはやおぬしに妾を調教することはできん】

「……。まだ……まだフルコースは続いているわ……」

【ふふふ。この生き肝よりも美味しいかの。
 まずはその次のメニューとやらを見せてみろ――楽しみだ】

生き肝を食べる夕美子の表情は暗く沈んでおり、
一切の快感は『萎』の力によって抑えこまれている。
あれでは料理本来の味も分かるかどうか……

そして彼女の人肉料理を食べるトットちゃんは、純粋にその料理の味だけを堪能し……
夕美子から吸い取ることで性感を補う!
調教にとってどちらが有利かはもはや明白である――!!

「次の一品……スープは飛ばして、まずはサラダからよ。
 『奈美能丸の生ハム ルッコラとパルミジャーノを添えて』」

【つ、次は風紀委員の肉か……やっぱりちょっと気持ち悪いな】

だが……トットちゃんとて、挑まれた調教勝負を逃げる道理はない。
このまま夕美子の性感を奪い取り続ければ、いずれ必ずトットちゃんが勝利する。
いかに精神力の強靭な変態であろうと――
『萎』の力の前では、それは無限ではない。あの15人もそうだったのだ。

【おおっ……さすがに美味い……!
 バルサミコの爽やかな酸味が、生ハムの淡白な味わいに絶妙なアクセントになっている。
 黒胡椒とルッコラ……チーズの相性も抜群ではないか】

性欲混じりではない分、純粋に料理の味を褒め称えるトットちゃん。
人肉料理とはいえ、その気色悪さを吹き飛ばすほどに美味しい。
これがこの織原夕美子の料理人としての腕という事か。

275たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:19:02
【それに味だけではない、舌触りを引き立てる生ハムの薄――】

――油断した。夕美子が自分も料理を口に運ぼうと……

【あああああああんっっ!!】

一瞬後、喘ぎ声を出したのはトットちゃんの方だった。
夕美子がハムを口に含んだ瞬間、その性感を『レイプした』。
――脊髄を突き抜ける凄まじい快楽!! 先程の料理とはまるで格が違う!!

「……」

【はぁ……んぁああっ……!!
 性癖らめぇっ、ら、らめえぇぇぇっ!!! んほぉぉぉぉっ!!
 感じちゃううううううぅぅぅっっ!!!】

あまりに膨大かつ上質な性癖に悶えるトットちゃん。
両腕で細い肩を抱くようにしながら、白い肌をふるふると震わせて喘ぎ声を搾り出す。
幼い身体からは愛液と唾液が溢れ出し、黒い衣装を伝って床に糸をひく。
その様は乱れていながらも美しく――幼女とは思えないほど妖艶な色気を含んでいた。

「……くっ……ぅ……」

その痴態を前にして、疲労したようにガクリと膝を付く夕美子。

「はぁ……はぁ……さすがね……
 私ももう……あまり気力が残っていない……かも……」

【あぁ……はぁぁ……っ……………
 ど……どうした……? 次のメニューもあるのだろう……?
 用意したフルコースくらい出しきってみせたらどうだ】

それぞれ違う理由で息を切らしながら、なおも対決の意思を見せる両者。
トットちゃんが料理を食い、夕美子が性癖を喰らわれる。これまでの構図は全て同じだ。
果たしてこの牙城を突き崩すことが、満身創痍の夕美子に可能だろうか?

(次は、次の料理こそは勝つ。
 私が『作れる』のはこれが最後……)

(……絶対に。絶対に……)


【戻ってきたか。それは……唐揚げか?】

「『………の手羽先の唐揚げ』です。さあ……召し上がれ」

手羽先――確かに、よく見ると人間の腕から先が唐揚げになったようにも見える。
そう思ってみると、指の形も見分けられてしまいそうだ……

(なんという悪趣味な……
 そもそも人間の手を『手羽先』というのは正しいのか……?
 それでも美味しそうに見えてしまうのがこの料理の悪魔的なところよ)

恐る恐る(いくら調教で優勢とはいえ、キチガイは普通に恐ろしいのだ)、
料理を運んできた夕美子の顔色を伺うトットちゃん。
料理人としての笑顔なのか。あるいは敗北を悟った絶望なのか。
そんな全ての予想に反して、織原夕美子は――

今にも泣きそうな顔をしていた。

【……】

「食べないの?」

【……いや何。三品目にして唐揚げとは、案外と普通か、と思っただけよ。
 それにおぬしは……洋食しか作らぬものと思っていたからな。
 少し意表を突かれた】

意外な光景への動揺を隠そうと口先で咄嗟に誤魔化すものの、
既にトットちゃんも何かに気づいていた。
これはきっと……織原夕美子にとって特別な意味を持つ『料理』なのだ――

「……」

【織原。せっかくだ、この料理は同時に食べようぞ。
 ……ほれ、これがおぬしの最後の料理なら――
 妾が食べると同時におぬしの性癖を打ち砕くことで、
 もっとも敗北感を植えつけられるだろうしな……】

静かに頷く夕美子。
トットちゃんも覚悟を決め、手羽先の唐揚げを口に含む。
触手はいつでも性癖をレイプできるように、
テーブルの下から夕美子に絡ませていたが……

【ひゃっ、ぁああああああああぁぁぁぁんっ!!
 らめえええええええええぇぇぇっ!!】

電撃に打たれたように身体が跳ね上がった。
今の一瞬の夕美子の快感をレイプした結果である。
脳が溶けるほどの強烈な刺激に、もはや肉体の反応を制御する事ができない。
股間からは失禁と見紛うほどの大量の愛液が溢れ出し――
真っ白になった視界では、方向感覚までも曖昧と化している。

276たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:19:21
【あっ……ふぁぁっ……ぅぁ……
 らめっ…………らめえ……………】

テーブルに突っ伏しながら、快楽に浸るトットちゃん。
気持ちいい。これが夕美子にとっての『特別な料理』。
トットちゃんは、それを食す快楽を自分が奪ったことに一抹の罪悪感を覚え……

そして気づく。

(違う……なんだ、この切なさは)

(織原の心にあったのは性感ではない……
 これは、哀しみか……!!)

『萎』の力がレイプするのは、あくまで他者の性癖のみである。
故にその他の感情の機微まで全てが伝わる……というのは考えすぎだろう。
だがトットちゃんは、目の前の夕美子の感情を見ている。
性癖をレイプする事もまた触れ合いのひとつの形ならば、あるいは……

「うっ、ううっ……ぐすっ……」

【……なんという事を……織原……
 この腕の持ち主は―――
 やはり変態は滅ぶべきだ……信じられん】

【料理したのだな……慈衛恵を!!】

そういえば……この重要な局面にあって、最後まで恵の姿は見えなかった。
恐らくは、これが夕美子の最後の手段だったのだ――
単に捕食から得られる変態性癖のみでなく、
友情を育んだ慈衛恵への思い入れに、トットちゃんが心動かされると考えたのか。
性癖や変態とはまるで別方向からの『調教』だ。
昨日からの、彼女の異様な覚悟はこのためだったのだ……

【友人を手にかけてまで貫いた変態性癖を、否定されるわけにはいかぬという事か。
 だが……それでもおぬしが勝つのは不可能だ。
 自分自身で分かっておろう】

「ぐっ……ううっ……ぐすっ……ぐすっ……
 慈衛先輩……みんな…………すいません、私は……」

食事を続けながらも泣き崩れる夕美子は……滑り落ちるように床に倒れた。
同じ料理を食べたトットちゃんとは、似ているようでまるで正反対の反応……
完全に気力が折れたのだろう。

「もう一歩だったのに…………」

【……。幾重にも策を巡らした上で、
 あくまで『人肉による調教』に拘ったのは褒めてやろう……
 だが所詮、変態一人で妾に立ち向かう事そのものが無謀というもの――
 哀れには思うが、その股間から『イキ肝』を吸って終いとするか】

今や無防備に倒れる夕美子に、蠢く触手を這い寄らせていく。
性癖をレイプされつくした彼女の体はもはや変態としては抜け殻に近いが、
完全に精気を搾り尽くしてこそ確実な安心といえるだろう。

「―――そこまでよ」

その時本堂の扉が開いた。割って入る声。

【何奴】

鋭く差し込む朝日の光に、不愉快そうに目を細めるトットちゃん。
――新手の変態か。これからという時に。
だが、逆光に照らされたそのシルエットを理解したとき……
トットちゃんの目は驚愕に見開かれた。

【……!? な、なんだ……? ばかな、こんな……
 こんな事があっていいのか――!!】

「驚いているようね……当然だわ」


【 慈 衛 恵 !!】

277たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:19:54
一体どういう事だ。織原夕美子に捕食されたであろう慈衛恵が!
今さっき自分が唐揚げとして食べてしまったはずの彼女が……
五体満足でトットちゃんの前に立ちふさがっている!

それも変態としての気力を、全身に漲らせて!!

「よく頑張ったわね……夕美子さん」

「先輩――慈衛先輩……!! どうしてここに……」

【どういう事だ!! ならば妾が今食べたのは、一体!?】

「……確かに、私はあの時夕美子さんに……食べられる寸前だった。
 だけど私達を救ってくれた人がいたのよ……」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

振り下ろされた包丁に、割って入った影があった。
慈衛を守る巨大な翼……刃はそれに食い込んで、赤い鮮血をほとばしらせた。

「おい織原夕美子……
 それは本当にアンタのやりたい調教(プレイ)なのか?」

公園の街灯だけが照らす闇の中で、鷹のように鋭い視線が夕美子を見つめ返す。

「はぁ……はぁ……
 ジ・アンカー……リヒト……!!
 でも私は……私は人肉料理を食べたいの!!」

「分かってる! あんたのプレイスタイルを否定する気はねぇ……
 だが! 大切な友人を食って心を痛めるくらいなら!!」

翼の正体は――リヒトから生える巨大な片翼だ!!
包丁が半ばまで食い込んだそれを、今度はリヒトは自らの手で……
『この翼もういらないだろ?』とでも言わんばかりに!

バリバリバリバリ

「ぐああああああああ!!」

「ジ・アンカー―――!?」

苦痛に顔を歪めながら……それでも二本の両足で立って、
『ジ・アンカー』リヒトは、自ら引きちぎった翼を差し出した。

「それでも人肉が食いたいなら……
 みんなオレを食えばいいんスよ」

息も絶え絶えに強く断言し、全ての力を出し尽くしたかのように倒れる。
彼が望むのはトランセンドサッカー。
その礎となれるのなら本望だと言わんばかりに……!

「ジ・アンカー……わ、私みたいな……私みたいな変態のために!
 あなたは……ジ・アンカァァ――――ッ!!!」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「私……私は……よりによって慈衛先輩を殺そうとして……
 ……その上、ジ・アンカーまで傷つけて……
 もう皆の前には居られなかった。一人でやるしかないと……思ったの――」

「そんなわけ……ないじゃない……!!
 いくら夕美子さんが人肉狂いの変態でも」

――慈衛恵が目を覚ましたとき、夕美子の姿は彼女の前から消えていた。

羽根を失ったリヒトから全ての事情を聞いた恵は……
今この時まで、夕美子の姿を求めて変態が丘を走り回っていたのだ。
おぞましい真実を知ってもなお、JK教を乗っ取られていたと知ってもなお、
夕美子を探さずにはいられなかった。何故なら……

「私は――『女子高生』のあなたが好きなんだから……!!」

「先輩……」

【な、ならば……この手羽先料理は!!】

278たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:20:24
「――慈衛先輩じゃあないわ。けれど私の大事な」

 「『フルコース』よ!!」

            ユミコ フルコースメニュー
                   ┌──────────────┐
 ■オードブル(前菜)――│ 奈 美 能 丸 の 生 ハ ム .│
                   └──────────────┘
                ┌──────────────┐
 ■スープ―――――― │                     │
                └──────────────┘
                ┌──────────────┐
 ■魚料理―――――― │                     │
                └──────────────┘
                ┌──────────────┐
 ■肉料理―――――― │ ラ イ ト ウ ィ ン グ の 手 羽 先 .│
                └──────────────┘
                  ┌──────────────┐
 ■主菜(メイン)――― │                     │
                  └──────────────┘
                   ┌──────────────┐
 ■サラダ―――――― │                     │
                   └──────────────┘
                   ┌──────────────┐
 ■デザート ――――― │                     │
                   └──────────────┘
                   ┌──────────────┐
 ■ドリンク――――――│                     │
                   └──────────────┘

ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ  ゴ


【織原夕美子は……慈衛恵を殺してはいなかった――
 だが、それが、それが一体何になる!
 今更仲間の一人や二人が駆けつけたところで、性癖は復活しない!】

「ふっ……甘いわね」

「「「「一人じゃない!!!」」」」

腕を組み笑う恵の背後から、声。
無数に重なりあう声の主は……JK教教団員!!

【心を折ったはずの……教団員だと……!?】

「いやー、寺院から離れてみたら、やっぱり女子高生がいいなと……」
「美幼女がいると聞いて」
「性癖がなくても、やっぱり腹が減るじゃないッスか……すると織原さんの料理の味がね……」
「あの一件でむしろ熟女萌えに目覚めたぜェ――ッ!!」
「だけどやっぱり決め手は【あの人】だよな」
「ああ、確かにな」

「【あの人】……? 慈衛先輩、もしかして!
 みんなが復活したのは――」

予想外の希望に表情を輝かせて、教団員たちを見る夕美子。
数百人になろうかという教団員……
街に散らばった彼らをこの数日で処理できるのは、彼女しかいない!

「ええ。鏡子さんには最後まで助けられっぱなしだったわね……
 街を離れる置き土産に――復活させてくれたみたいだわ。
 JK教にお世話になったお礼だって」

「あの人……ふふっ、自分がセックスしたいだけなのに、お礼だなんて……
 さあトットちゃん、調教を……再開するわ」

【……ふん。随分と元気を取り戻したようだが……
 まだフルコースのメニューが残っているか?
 それ以前に、数を揃えた程度で勝ち目があると本当に思っているのか?】

279たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:21:28
この流れ――トットちゃんにとってはむしろ、願ったりの状況である。
周囲には気力が充実した変態達の大集団。
通常の風紀委員ならば確実にピンチに陥る状況であるが……
彼女は、周囲の性癖をレイプできる。即ち――大量の餌を与えているのと同然の状態!!

【さあ、おぬしも食うがいい織原夕美子!
 そこから生まれた快感を妾が食い、この変態どもも……
 ……えっ、ちょっと話の途中なのに食べ……やっ、はぁっ……ぁぁん!!】

可愛らしい声をあげながら、椅子の上で身悶えするトットちゃん。
復活した夕美子は、ライトウィングの手羽先を一心不乱に食べ続けている。
しかし、先程から……食べても食べても性欲を感じないはずなのに、なぜ食べ続けているのか?
そのエネルギーは全て、トットちゃんの変態性欲に変わるだけだというのに……

【ああぁっ……くぁっ……き、気持ちいい……】

「フルコースのメニューが……まだ残っているかですって?」

【あっ! わ、妾の分の手羽先まで……
 そ、そんなに食べちゃ……らめぇぇっ!!
 性欲が……ああっ、妾のレイプする性欲が、どんどん、どんどん強くなってっっ!!】

 . . . . . . . . .
「たった今完成したわ」


【―――!!】

夕美子の一言が、快楽に堕ちるトットちゃんの脳に鋭く突き刺さった。
人肉を食うたびに増幅する夕美子の変態性欲。
フルコースの間ずっと、トットちゃんはその性欲を好き勝手に蹂躙してきた――

それが意図的なものだったとしたら?

「あなた自身が完成させた。もう見えているでしょう?」

【……オーロラ……!? 一体どこから!?】

建物の中だというのに、美しいオーロラが空に浮かんでいる。
キラキラと輝く飛沫が、霧のように細かく飛び散って……
その発生源は……

【わ、妾の足元……】

――これは……ほう、掘りごたつか――

違う。掘りごたつなどではなかった。
巧妙に見えないよう偽装されているが……
恐らく、このテーブルの下には巨大な鍋が……火にかけられていて。
それがほのかな『温かさ』の正体だった――

「そして様々な材料を煮詰めた出汁に、
 数多くの変態達の性癖を吸った、トットちゃん……
 あなたの愛液が加わって、このスープは完成する。
 さっき……『スープ』は都合で飛ばすと言ったのを覚えてる?」

この位置で夕美子の性癖をレイプすれば、
必然、溢れ出すトットちゃんの愛液は太ももを伝って下に流れ落ちる。
最初から、そのための仕掛けなのか……?
生き肝勝負を一日遅らせたのも、下ごしらえの時間が必要だったから……

「変態が丘の変態は、全国から選りすぐられた変態の中の変態。
 そんな変態の性癖をレイプし続けたあなたは、
 さながら変態(グルメ)のショーウィンドー……!
 『萎』の体のままだったら、こんなメニューは作れなかった……
 でも今のあなたの体なら、愛液を搾り取る事はできる――!!」

【馬鹿な、妾自身が――妾自身が、
 おぬしのフルコースの完成を手伝ってしまったというのか!!】
      . . . . . .
「そう! 千年を生きる『萎』からしか取れない、
 至高の出汁を含んだスープよ……
 私のフルコースメニュー!! 『ミレニアムスープ』!!」

 バ ァ ァ ――――z__________ ン ! !

280たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:21:51
最初は気付かなかったが……今は、オーロラが出た時から隠しようもないくらい強く。
寺院の敷地には、食欲を誘う媚薬にも似た香りが漂っていた。

「く、食いてぇ……」「ハァハァ……なんかエロい気持ちになってくるな」
「あの美幼女も食いてえ……」「俺は夕美子さんを」「えっ、じゃあ教祖を」

【ふ……ふふ……なるほど。
 人肉食に調教されたこの教団員共は、この香りに興奮するというわけか。
 どいつもこいつも……
 ――――――――――大妖怪の力をなめるな】

トットちゃんの9本の尻尾が、音もなく広がった。
と同時――その場の全員の変態性癖は、トットちゃんに一気に吸い尽くされる!
やはり並の変態は、彼女にとっては単なる『餌』にしか過ぎない!!

【ふ、ふはははははは!! 素晴らしい! 素晴らしい性癖のエネルギーだ!
 あっ、ああああ!! こんなに沢山の性癖っ! あんっ……
 一度に味わうなんて初めて……っ、ら、らめええええええええっ!!!】

快楽に悶えるトットちゃんは、艶めかしい喘ぎとともに股間から愛液を――

【……はっ!?】

「気づいたのね。そう、これが私の最後の仕掛け……」

【し、しまった……妾が絶頂に達したために、
 テーブルの下のスープにさらに愛液が……!】

「はぁはぁ」「なんか更に美味そうな匂いがするぜ〜〜」
「び、美幼女の喘ぎ最高!!」「俺もトットちゃんを食べたい!」
「これがトランセンドサッカーだ!!」

かぐわしいスープの香りに、萎えたはずの教団員が復活している……
いや、トットちゃんの妖艶な喘ぎに触発されて、
むしろロリコン率が上がっているような。

――これは。

――理論的に……勝てないのではないか?

(妾が性癖をレイプすれば……溢れ出す愛液で、さらにスープの誘引力は増す。
 人肉料理に調教されたこやつらは、何度萎えさせても……
 そこに『ミレニアムスープ』がある限り復活する!
 そして……料理が美味くなって結果的に得をするのは織原夕美子……)

トットちゃんが負けることはない。
相手が何度復帰しようと、性癖を何回でも吸いとばいいだけの話だ。
だが、この状況で調教されているのはどちらか……?
多種多様な人間の性癖達――まさに人間のフルコース。
それを食らっている自分は、既に織原夕美子のフィールドではないのか……!!

【こんな……こんな事が起こって良いのか……
 性癖によって生み出されたものが、新たに同等以上の性癖のエネルギーを生み出すなど。
 エントロピーの法則を無視しておるぞ……!!】

「ええ……だからこその『ミレニアムスープ』よ」

横に立つ慈衛が、彼女の疑問に答えを返す。

「無限に循環し、その度に力を増す性癖なんて……
 本来はエントロピー的にあり得ない。
 けれど例外的にそれを凌駕する存在がある。それは!
 幼い少女の性感エネルギーの相転移よ!!」

【何ィッ!!】

「分かりやすくフローチャートで説明するわ!!
 ――つまりこういう事よ!!」

・性癖がレイプされる→変な触手が喘ぐ→気持ち悪いので更に萎え萎え
・性癖がレイプされる→美幼女が悶える→素晴らしい光景に股間復活

「女子高生フェチの私でも分かるくらい明らかな理論ッ!
 萎えた触手より、美少女が悶える方が興奮する……!!
 あなたはその姿になったことで、無限エネルギーの原動力と化したのよ!」

「そう――そして私は、その理論を元に『ミレニアムスープ』のレシピを考案した。
 結果は……成功だったね」

【……そうか……妾は性癖や萌えをレイプするつもりが……
 今はむしろ、新たな萌えを生み出す存在となっていたのか……!
 ふふ、はははははははは……はははははっ……!!】

「もうあなたも私のメニューの一つ……
 皆と同じ、仲間なんだよ」

――完全なる不能だったはずの『萎』が、新たな性癖を生み出した。
最初から彼女達は、自分を倒すのではなく……
変態の天敵のはずのトットちゃんでも、変態として受け入れられるように『調教』していたのだろう。
そうだ……この感覚、どこかで――

281たびびと@GK:2011/04/21(木) 22:22:17
――それが、アンタの新しいプレイスタイルなんッスね――

お腹の中から声が聞こえる。
子供の声ではない。聞こえているのは胃袋からだ。
ライトウィングの手羽先の味を、トットちゃんは思い出していた。

――見届けたッスよ、アンタの……トランセンドサッカー ――

(そうだ……あの公園での出来事を……今思い出した。
 SASUKE、パンツ……そして鏡子。
 あの時から織原夕美子は……慈衛恵は、妾に関わっていたのか……
 ……………そしてリヒト・ダンケルハイト。
 おぬしは本当に、一人ひとりが持ち味を活かして輝く――
 変態(じゆう)な調教(プレイ)を愛していたのだなあ……)

自然に浮かんでしまった微笑を隠すように目を閉じ、
そして最後に……もう一口、皿に残っていたライトウィングの唐揚げを口に含む。
美味い。それぞれの素材の味が引き立って、
個性を主張しながらも互いを殺すことのない、トランセンドサッカー。

【……負けだ】

「トットちゃん……」

【ふ、ふ……皆を萎えさせるはずの妖怪が、
 逆に見るものを興奮させてしまっては、世話がなかろう。
 それに、織原夕美子】

【おぬしの料理は、なかなか美味かったぞ】

人肉料理による、変態対『萎』の頂上決戦。
負けを認め、先に席を立ったのは、トットちゃんだった。
最高の料理を食べた客だけが見せる、最高の笑顔を浮かべて……

「……これからどうするの?」

【さあな……もう妾もこの街にはいられぬだろう。
 しかし、この世界に必要とされていないわけでもあるまい。
 この寺院――聞いた話ではかつてはとある宗派の寺だったそうだな。
 この地で煩悩を断つ事はできず、皆逃げ出してしまったと……】

開け放たれた本堂の扉の外に目をやる。
白い朝日はもう空全体に広がって、爽やかな風が吹き込んでいる。

【それと同じように、望まぬ変態性癖を持つものもいるだろう。
 性欲を禁じられた場で、それでも性を求める心が……
 まだ妾が見たこともない変態性癖を生むかもしれぬ】

「なるほど。セックス禁止の仏教徒の中には、
 自分の陰茎をアナルに入れた人もいるらしいしね」

「……それって本当なんですか慈衛先輩?(※)」

※ 参考文献:もしリアルパンクロッカーが仏門に入ったら

【逆に、刑事として変態犯罪者を取り締まるのも面白かろうな……
 ふっ、しかしこんな変態的な触手幼女を迎え入れる部署などあるわけがないか。
 もしそんなものが存在したら、この国はどうしようもないな……】

「トットちゃん。いつでも帰ってきて」

【……】

「この戦いで分かったわ……
 変態が丘(じゆうがおか)はどんな変態でも、受け入れてくれる街だもの。
 私のような人肉中毒者でも……慈衛先輩みたいな女子高生フェチでも」

【妾のような、性癖レイパーでもか……
 ふふふ。そうだ。それでいい。
 人間達の世界があるのならば、変態達のためだけの世界があっても良い。
 1000年間も封印されていて、その事に気付かぬとはな――】

――変態が丘(じゆうがおか)には、異様な瘴気が立ち込めるという。
人間が踏み入れれば媚薬を飲まされたかのようにエロくなり、
性癖を解き放つというこの街独特の空気……

それは1000年前に変態達の性欲と性癖を吸い取った『萎』が……
無意識のうちにそれらを少しずつ空気中に解き放っていたためだろうか。


トットちゃん……『萎』は、
傷ついたリヒトと共に変態が丘(じゆうがおか)を去った。
しかし変態達は変わらないだろう。
『萎』が存在しようと、風紀委員に取り締まられようと……

「夕美子さん、帰って、皆と一緒に出来上がったミレニアムスープを飲みましょう」

「ええ、そうしましょう。この前みたいに、人肉のベーコンパンも作ってあげますからね」

「やったー! 
 ねえ、今度こそ女子高生乱交儀式をやろうと思うんだけど、夕美子さんも……」


何も変わらず――変態(じゆう)に生きていくだけだ。


             ダンゲロスアブノーマル 織原夕美子シナリオ 今度こそ おわり

282たびびと@GK:2011/04/22(金) 00:33:56
【EXターン 調教パート】

子虎の調教64% →93失敗
織原の調教78% →61成功
しんのすけの調教56% →25成功
錐の調教78% →54成功
白刃の調教65% →46成功
絵夢の調教80% →18成功

☆転生の『萎床』トットちゃん 撃破!

283たびびと@GK:2011/04/22(金) 01:36:02
【ターン終了時処理】
調教したトットちゃんを飲み込まんとする二幼神脣之介!
60% →99失敗
残念でした。

284たびびと@GK:2011/04/22(金) 20:56:35
【おまけ】EXターンで順番が回らなかったシチュの感想

・オッペケペ梅子
(さ、最後にオカマを捨てよったーー!! それで良いんですかぽこぺんさんww)

・霧咲 想二
(なんか突然中二的になったー! むしろ正しいほうのダンゲロスじゃないですかコレ。
 そんでドコの安心院さんだww 地球上に1京もの性癖が存在するのか……? いや、あるかもしんない)

・埴井ホーネット
(超大作ww いやすげー面白いですホント。相変わらずロットマスターとか、単語センスも
 キレてるし……触手愛を感じる展開といい、大変ごちそうさまでした。Perfect。)

・霧咲紅刃
(なんというギリギリのパーティだ……乙杯雅とか、いつ殺されてもおかしくないじゃねえか……)

・端道賢午
(兵器で倒しよったー! ひでー! でも「俺の愛を、骨の髄まで叩き込んでやる」は
 最後にふさわしい名セリフだと思いました)

・蘭崎青花
(永久機関による萎攻略は多くありましたが、この能力もまさにソレ向きですね。
 受精卵を孕ませ直すだって……? そんなのあるんですか!?)

・亀井雷華
(出番のなかった風紀委員がちょっと頑張ってるww そして本当にソードブレイカー
 してくるとは……。萎に愛を説くって、実はすげえ効果ありそう。)

・新島ウロボロス
(終始実にマイペースなキャラクターでしたねえ。こいつも萎に吸い取られるようなモノが
 あるのかと言われたら、ちょっと怪しい。)

285祥子:2011/07/16(土) 16:28:26
他人のおち○ちんが大好きな、変態便器妻です…。
tp://goo.gl/H35gD


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