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ダンゲロス二次創作スレ

291piera:2012/09/18(火) 01:08:06
◆ミラと出会う前のうつる◆
〜禁断の恋故に〜


 私は恋をした。鏡に映った自分の姿に。
「きもい」
 突如として浴びせられる親友からの罵声。私は目をまるくした。あすかとさつきは私の古くからの親友だ。そんな二人が突如として私に冷たい眼差しを向けている。
 ファーストフード店の、のんきなBGMが、返って私の心を不安にさせた。
「はっきり言わなくてもきもいな」
 長い静寂の後に、さつきはダメ押しと言わんばかりにそう告げる。
「二回言わなくても聞こえてるよ!」
 私は半泣きで叫んだ。レジの前でたむろするお客たちが、こちらへ振り向くが、そんな事は気にもならなかった。
 なにせ、今、私こと加賀美濃うつるは恋をしたのだ。それも決して手の届くことのない存在に。
「あすかー! あたしどうしたらいい? こんな気持ち初めてだよー!」
 私はもう一人の親友であるあすかに半泣きで縋りつく。
「死ねばいいと思いますよ」
 しかし、あすかの態度は非常に冷たい。何でなの!? 私はこんなに本気なのに!
「真面目に聞いてよ…! 冗談とかじゃないんだよ…? 私ね、ようやく、人を心から好きだって思えたの!」
 私は身を乗り出し、真剣にそう訴える。しかし、
「……明日から話かけないでください」
 あすかは私の腕を振り解いて、あらぬ方向へと視線を向ける。
「あすかちゃん優しいなー。あ、うちには二度と話しかけなくていいから」
 さつきもそんなあすかを見て同調した。
 私は真剣なのに、酷過ぎる……!
「えぇ!? な、なんで。止めてよ…、そういう冗談」
「はは、あんたも冗談はいい加減にしろ」
 さつきはぴしゃりと私の頭を叩く。さつきは私の幼馴染だ。
「ひ、ひどいよぅ」
 けど、さつきなら、私の話を真剣に聞いてくれるはず!
「そもそもあんた話が突飛」
 しかし、さつきは呆れたような目で私を見ている。
「とっぴ?」
 聞き返すと、さつきは大きなため息を吐いた。
「いいか? 男なんか眼中にないって態度とってたあんたがさぁー、浮かれたように好きな人ができたって言うから、こちとら真剣に話聞いてやろうじゃないのって意気揚々と来ていたわけ。それが何だ? 蓋を開けてみれば、ただのあほ話。かよって言う」
 さつきは不愉快そうに乱暴にドリンクを掴むと、ストローでそれを一気に飲み干していく。
「で、でもね」
「死んでください」
 私の言葉を遮るように、あすかがそう付け加える。あすかの視線は未だにあらぬ方へ向いている。
 さすがにちょっとその態度は無いよ。


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