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ダンゲロス二次創作スレ

290サンライトイエローシャワー:2012/09/13(木) 03:28:35

「失礼します……内人先輩!」

「やあ、血雨くん」

内人王里に会おうと電算部部室を訪ねてみれば、ちょうどそこにいた彼女は大きなスクリーンでアニメ鑑賞をしていた。人生の大半を十束学園で過ごしてきた血雨は基本的に世間知らずで、アニメやゲームのようなメディアには酷く疎いのだが、そんな彼女でもその内容の異様さは一目で判った。
何しろ、どうやらファンタジーじみた世界観に見えるがそこら中触手だらけである。モンスターはもちろん、触手が木々のように立ち並び、街中に触手の像が建てられている。血雨が見入っているうちにストーリーは進み、ボス触手との戦闘が始まる。ボスは手強く、主人公もヒロインも精力をどんどん削られていく。
主人公はヒロインが時間を稼ぐといってアヘ顔ダブルピースを晒している間に、アイテムの「夕日屋の釜飯弁当」を食って体力を回復する。

『夕日屋の釜飯弁当を食べたら力が漲ってきたぜオカマッ!』

強引にねじ込まれたタイアップで世界観からすると明らかに浮いているが、先述の通りこの手のメディアに疎い血雨は「どこかで見たことあるな」と思いながらも特に違和感を抱かない。
最後は体力を回復した主人公が触手への関節技からレイプへと移行し、ヒロインとの合体技で見事触手に潮を噴かせる。ダンジョンを姦落させた2人が倫理コードを解除し、触手や他の攻略者と乱交パーティを始めるところで話は終わっていた。

「な、なんですかこのアニメ……」

「SAO(ショクシュ・アート・オンライン)。今放送中のアニメだ。作中だけじゃなく地上波の倫理コードも無視しているところが人気らしい」

呆然といった様子の血雨の問いに、王里は答える。ゲームの世界に飛び込んだかのような仮想現実を味わえるオンラインゲームで、プレイヤーが開発者の企みによりゲーム世界に閉じ込められてしまう。現実へ戻るにはゲームをクリアするしかない。主人公は、ショクシュ・スキルを会得し、レベルをあげ触手をアサルトファックしていく。そんなストーリーなのだと王里は言う。

「面白いのかはよくわかりませんでしたけど……意外ですね。内人先輩がこんな『肉』欲の塊みたいな作品を見るなんて」

「触手はともかく、設定が好きなんだ」

あんこラテを啜りながら言う。
血雨は知らないが電脳世界を舞台にした冒険劇というのはSFではよくある題材であり、そして王里はそういった世界に憧れていた。

「彼らは排泄もしなければ筋肉痛も無いという。肉欲に囚われているのはいただけないが、私も意識だけになって電子の海へダイブしたいな、と見ていると思うんだ」

23世紀の少年のように機械の体に憧れる王里だが、彼女が考える、「肉」の煩わしさから解放されるもう1つのルートが、電脳世界への移住であった。血雨がふと彼女の顔を見れば、眼鏡の奥のいつもは濁り気味な瞳が、夢見る少女のそれへと変わっている。

「でも……「でも現実じゃ糞尿垂れ流しですよ」

血雨の台詞は合成音声によって遮られた。声のした方を振り向けばドアを開けてガシュンガシュンと部室に足を踏み入れるゴクソツの姿が。

「ヒヤリ! ハット! な、何をしに来た浮気者ッ!」

現れたゴクソツに対し、王里は飛び上がって3回転すると着地してキッと睨む。以前はゴクソツにメロメロだった王里だが、白河一との一件以来やや険悪気味であった。

続く


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