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無様な死に様の文章化スレ

24名無しさん:2018/07/28(土) 19:19:22 ID:???
そんな由姫の特技は空手だった、
小学校の高学年の頃から空手道場に所属し腕を磨き、今は高校の空手部に所属している。
同じ小学校に通う男の子からのいじめに負けたくないーーそんな気持ちから始めた空手道も、今や県大会のホープとまで賞されるほどまでになった。


白い空手着を身につけ、赤い腰帯を強く結んでゆっくりと息を吐く。

道場の真ん中に直立不動で立つ。
右と左の裸足が肩幅に開かれる。
精悍な顔つきで由姫は道場の壁に掛けられた大きな鏡に映る自分の姿を見据える。

「押忍っ!!」

竹を割ったような気合いの声を出し、素早く拳を突き出す。

「やあっ!!」

くるりと腰をひねらせて回転し、素早く高い裏回し蹴りを決める。
皺ひとつない足の裏が孤を描き、再び足裏が床の防音マットについた。
身体の重心を下にして尻を突き出し気味にわずかに屈み込むと、淀みない足運びでマットの上を歩く。
足を踏みだす度に由姫の足裏がちらりと覗き、丸い踵がしっかりと床を踏みしめる。

「おう、自主練か。お疲れさん」

大柄な体格である顧問の男が由姫の姿を見て声をかける。
由姫は構えを解き、顧問のもとに小走りで近づく。
顧問もまた富川町に住んでいる人間である。
由姫はこの顧問の先生を、幼い頃から知っていた。

「先生。今日も下校時刻まで練習場を貸し切りしてもいいですか?」
「もちろんだ。県大会も近いからな。いつもより声に気合いがこもってる」
「うん。だって今年は絶対にインターハイに出場したいし」
「そうか……」

そう言って顧問は由姫の肩に手を置く。
これぐらいのボディタッチは、昔からずっとされてきた。
由姫は頷き、自信に満ちた真っ直ぐな目で男の顔を見つめる。
しっかりと力強く結ばれた唇は、由姫の思いの強さを著しているようであった。

「大丈夫です。いつも通りの感じが出せればら優勝できると思います」
「そうか……先生は職員室に戻るぞ。あまり夜遅くには帰るなよ」
「はいっ、ありがとうございます!」

そう言って、由姫は再び鏡の前に立って練習を再開した。


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