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学園くノ一リョナスレ
96
:
名無しさん
:2018/04/28(土) 02:57:03 ID:???
とっぷりと日が暮れた学園の体育館裏。僅かに届く照明に映し出された二つの影が対峙していた。
一つはのっぺりとした影がそのまま立ち上がったかのようなシルエットに、顔と思しき部分に妖しく輝く目だけが浮かんでいる異形の者。
そしてその2メートルはあろうかという影に対峙するのは、身長150センチにも満たない小柄な少女だ。
静かながらも激しい闘志を燃え上がらせて立ち尽くす少女の名は、城戸 昴という。
体操服とブルマの上から空手道着の上衣だけを羽織り、黒帯を締めた立ち姿。
短く切り揃えられた髪と気の強そうなツリ目からも、ボーイッシュな道場帰りの空手少女、といった印象を受ける。
しかしこれでも彼女は一人前の「くの一」。小学部6年にして命を賭して鬼と戦う資格を得た、生粋の天才少女だ。
「…その姿、間違いない。今日こそお前を倒して、僕は過去の汚名を雪ぐ…!」
そう、昴はこの鬼と面識があった。
ブルマからすらりと伸びた瑞々しい太ももの内側の付け根に、何かの模様のような痣がある。
―――刻印。
それはまだ小学部に入りたての昴が、後方支援として討伐任務に少しづつ加わり始めていた頃。
前衛部隊が全滅し、昴達も鬼の毒牙にかかったのだ。
実体も定かでない影のような化け物に精気を吸い尽くされ、数日間意識不明の重体だったという。
その時に昴の体に刻まれたのがこの刻印であり、恐らく獣が行うマーキングのようなものだろうと考えられている。
こんな屈辱があるだろうか。
鬼を狩るべきくノ一でありながら、鬼から獲物として目印を付けられているというのだ。
黙々と修行に励み小学部にして一人前と認められても、その負い目は消えることは無かった。
それが何より悔しく、誰にも負けないよう修行に励み、いつか再び対峙する日に備えていたのだ。
「フン、そんな動きで僕は捕らえられない…!」
鬼が昴を拘束しようと伸ばしてくる影の腕を悉く躱し、一足で懐に飛び込む。
忍具を使わず体術のみで戦う昴の流派は、水月の如き形の無いものをも砕くことを旨とする。
「セイッ!!」
裂帛の気合と共に放たれた正拳突きを受け、影のような鬼の体は一瞬にして霧散した。
静まり返る周囲を油断なく見渡す昴。
「これで終わりとは思えないけど…んぁあ!?」
ビクンと痙攣し、小学生らしからぬ色を含んだ喘ぎ声を漏らしてしまう昴。
頬を火照らせ視線を下へ向けると、蛇のような影がブルマの股間に吸い付いていた。
同時に急激な脱力感が全身を襲い、思わず両膝を着いてしまう。
以前にも味わった精気を吸収される感覚に、やはり先程まで対峙していた鬼だと察するも時既に遅し。
「…やめ、ろぉ…。はなれ…ぁああっ!!」
吸い付いた蛇を弱々しく引きはがそうとするも全く叶わず、逆に一層強く吸い付かれ顎を反らして天を仰ぐ。
そのままゆっくりと前のめりに倒れ込むと、お尻を突き上げるような姿勢で屈辱的なダウンを喫してしまった。
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