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ムーンペタ@ムーンスレ緊急避難所

34ムーンクエスト8/26:2003/09/28(日) 21:06

 助けなくっちゃ!
 反射的に、わたしは石垣から飛び出していた。飛び出してから魔法力がないことを思い
出したけど、今さらもう遅い。
 女の子を襲ってるのは、グレムリンが2匹。空を飛び、ラリホーやホイミを操る上に、
火の息を吐く強敵だ。
「なんだあ? お前は」
「うひひひ、エサがまた1人増えたな」
 グレムリンたちが舌なめずりして、わたしを見る。そう簡単にエサになってたまるもの
ですか!
 わたしは聖なるナイフを握りしめると、グレムリンたちに飛びかかっていった。
「むっ?」
 手前の魔物をやり過ごし、女の子を捕まえてるヤツの腕に斬りつける。
「うおっ!?」
 魔物が驚いて、女の子から手を離す。
「やりやがったな!」
 腕を押さえて、グレムリンが吠える。といっても、大したダメージは与えられてないみ
たい。渾身の力をこめたんだけどな。自分の非力が恨めしいわ。
 やっぱり王子たちがいないと……。
 女の子を後ろにかばいながら、わたしは唇を噛みしめた。たった一人で戦うって、なん
て心細いの。
 怒り狂った魔物たちが、吠え声をあげながら飛びかかってくる! くっ、せめて、女の
子だけでも。
 その時。
 ひゅんと何かか飛んできて、グレムリンの頭にぶつかった。――石だわ、人の拳ぐらい
ある。
 続けざまにもう一つ、残りのグレムリンの顔面に叩きつけられる。
「王女、無事か!」
 振り返ると、ローレシア王子とサマルトリア王子がこちらに向かって駆けてくるところ
だった。
「ローレシア王子、サマルトリア王子!」
 ああ、2人がこんなに頼もしく見えたことないわ。仲間がいる。その安心感がわたしを
満たす。
「勝手に飛び出しちゃダメじゃないか!」
「心配したよ」
「ごめんなさい」
 手短に会話をして、グレムリンと対峙する。もう負けないんだから!→>>44


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