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ドラゴンクエスト・バトルロワイアルⅢ Lv6
39
:
孤高の剣技、未だ道険し
◆CASELIATiA
:2016/08/28(日) 18:20:27 ID:OBqYEFU20
他人と馴れ合うことを好まなかった自分が、特定の人と死ぬまで共同生活をする。
ヒューザにとっては、水と食料なしでゴブル砂漠を横断しろと言われているようなものだった。
同じメンバーで長期に渡って冒険をするパーティーを俗に固定と呼ぶが、ヒューザはあれに理解が示せない。
毎日毎日、来る日も来る日も同じメンバーで組み続けて何が楽しいのかと思うのだ。
さらに言えば、結婚とは契約関係だ。
固定だろうと、問題が起きれば解散することも簡単だろうが、結婚はそうはいかない。
性格が合わなかった、だから離婚しましょうとは簡単に言えないのだ。
相手の気に入らない部分も、我慢していくしかない。
ウェディであるが故に、ヒューザは貞操観念も強い方に属される。
簡単にくっついたり離れたり、というのは許せないのだ。
結局、ヒューザが止む無くパーティーを組む場合は、金銭を介したその場限りのパーティーの方が後腐れ無くて楽だった。
結婚するよりも、今はまだ自分の剣技を磨く方が楽しい。
「待つでござるよ」
唐突に、メルビンの声のトーンが一段階落とされた。
険しい目つきで前方を見渡すメルビン。
ぬいぐるみの中身が見えないヒューザはメルビンの表情の変化には気づけない。
「誰かが見ているでござる」
「はあ?」
喋りながら歩いていたとはいえ、周囲への警戒は欠かしてないのだ。
一人旅が多いヒューザはもちろん、常にモンスターや野盗の類の気配を探っている。
にも関わらず、メルビンは誰かがいると言うのだ。
何言ってるんだじーさん。 そういう視線をメルビンに向けるが、メルビンはヒューザに構ってられない。
「何だよ、老眼で遠くが見えるとかってやつか?」
「違うでござるよ……ふむ、近いでござるな」
ヒューザの視力では捉えきれないほどの遠い場所にいるなら、ヒューザも納得できただろう。
しかし、メルビンは近い場所にいると言っているのだ。
「獣や魔物の出せる気配ではござらぬな……人間特有の粘ついた視線でござる」
伝説の英雄としての面目躍如といったところか。
メルビンは迷うことなく、ある方向へと一直線に進んでいく。
その後ろに、半信半疑のままのヒューザがついていく。
「そこでござるな」
メルビンが「そこ」と言った場所には何もなかった。
小石と雑草と多少起伏のある地面。
だが、ヒューザもなんとなくだが分かるようになってきた。
確かに、そこには目で見えなくとも何かしらの気配が感じられた。
例えるなら、緑色の中に一点だけ黄緑が混ざってるような、その程度の違和感に過ぎないが。
「怖がらずに出て来るでござ……怖がらずに出てくるにゃん」
姿を隠してる人間はもしかしたら、怖がって怯えているのかもしれない。
そう考えたメルビンは外見を利用して警戒心を解くために、語尾を無理やり変えてみた。
しなを作って、ネコらしいポーズもとってみた。
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