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ドラゴンクエスト・バトルロワイアルⅢ Lv6
1490
:
Premonition of ruin
◆2UPLrrGWK6
:2021/05/06(木) 02:38:18 ID:S51TxUgs0
「今度は隠れんぼですか?あまり奥に行っては禁止エリアに入りますよ」
木々の合間を縫い、徐々に遠ざかる小さき背を見据えながら、優しい口調で語りかける。
彼の面持ちは、殺し合いの場にひどく似合わない様子だった。
まるで、小さな子供が持つ無邪気さすら感じられるほどに澄んだ瞳をしている。
「─ぁっ、はぁっ……はぁっ……」
荒い呼気とともに短めの黒髪が靡き、すっかりくたびれた赤いリボンがゆらゆらと同調する。
少女は着実に迫りくる男の気配を感じ、何度も後ろを振り返りつつ、曲がりくねるように走った。
対する男は涼し気な表情を崩すことはない。
逃れ行く少女の行く先をなぞるように、ひとつだけ立てた指を動かす。
仄かな魔力の光が指の動きに沿い、宙に線を描いた。
「『バギ』」
「!!」
たちまち真空の刃が空気を引き裂き、枝葉を断ち切る。
さらには地面まで深く抉るほどの破壊力は魔獣の牙を彷彿とさせた。
半ば暴走気味の魔力を内包したが故の力を知らしめた呪文。
容易く使いこなすその胆力は身に抱えた呪いの影響か。
それとも、内に秘めたる深淵が解き放たれたが故か。
「たっ……!」
迸る真空の刃の奔流に引き倒されないよう態勢を低くした。
しかし飛び交う小石や矢のように迫る小さな枝が細かな傷を生み出していく。
逃げ惑ううちに、足元がおぼつかなくなり、やがて木の根に足をひっかけた。
「ううっ……!」
「てっきり一騎打ちを挑みに来たのだと思いましたが、逃げるばかりですね」
木々の感覚が広がり、やや視界の開けた位置に少女の姿が飛び出る。
ゆっくりと、まるで散歩でもするかのようにアベルはその空間に現れた。
「……はぁっ、はぁっ、はぁっ……ちがうよ」
「では、何ですか?」
まるで子供に語りかけるように、アベルはしゃがみ込んで目線をあわせた。
両者は、もう2、3歩近づくだけで、抱きすくめることができるほどに接近している。
「ホイミスライムくん?」
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