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DQBR一時投下スレ

737愛さえも、夢さえも ◆EJXQFOy1D6:2019/09/01(日) 22:34:44 ID:gYmjXASs0
 
「…何だ今の…人の声か?」

音に最初に気付いたのはジャンボだった。

「熱源感知。距離:310メートル」

ネプリムの頭部がぐるりと旋回し、西を向いた所で静止する。「300メートル。熱源解析開始」

「ジャンボさん、何か見えますか?」訊かれてジャンボはネプリムの見る方角へ目を凝らす。しかし一帯は
暗く、闖入者らしき姿は遠景の黒に溶け込んでいる。

ジャンボは目を凝らすが何も見えなかった。「ネプリム、どうだ?」

「290メートル。熱源解析ぷろぐらむ更新:71%ノ確率デ人間、個数2」

「頼もしいじゃねえかお前はよ」

ジンガーもまたネプリムと同じく接近する動体を感知し、その細部を捉えようとしていた。

(アレハ、アノ人間ハ、モシカシタラ)

「280メートル。解析更新:人間2体ト判断。さふぃーる、攻撃スルカ?」

「い、いえネプリム。まずは誰なのかを───」そこでサフィールは言葉を中断した。

「───あべる様!!!」

大音量の機械音声が響いた為だった。

「何だって!?おい待てジンガー!!!」

ジャンボは制しようとしたが既にフルスロットルにアクセルを開放したジンガーは爆音を上げて発進した。
バックファイアの火の粉を浴びてジャンボは悪態をつく。

「クソッ!本当に奴だとしたら───良いんだな!?サフィール!」

サフィールの顔は青褪めていたが、強く頷いた。その隣でホイミンも青い顔をさらに青くしている。
彼らの目にも徐々に人の形をした輪郭が見え始めた。

「確かに二人居るようだが……」

二人分の人影のうち、片方の足取りがおかしい。まるで無理に引き歩かされているような………


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