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FFDQかっこいい男コンテスト 〜なんでもあり部門〜

1名無しの勇者:2006/07/12(水) 21:32:41
FFDQなんでもあり部門の小説専用スレです。
シリーズ、作品の枠を超えた作品を投稿する時はこちらで。
書き手も読み手もマターリと楽しくいきましょう。

*煽り荒らしは完全放置。レスするあなたも厨房です*

ネタスレについては>>2以降(テンプレ考案中)

145名無しの勇者:2007/03/03(土) 14:15:46
>>137
相も変わらず素敵な燃えをありがとう!
wktkしながら続き待ってます!

146名無しの勇者:2007/03/03(土) 16:02:31
もう萌えと燃えで前が見えない
乙&続き期待してます!

147名無しの勇者:2007/03/03(土) 17:06:05
8主が4主好きすぎて健気すぎて可愛くて泣けてきた
4主がなんかもう痛々しくて泣けてきた

148名無しの勇者:2007/03/03(土) 23:52:47
乙ったら乙!!!1!!
4主は一体どうなるの!?教えてエロイ人ーーーっ!

149133:2007/03/04(日) 01:49:12
キターーー!!
でも…ダメだ余計に続きが気になって仕方なくなりましたw
GJです!!

150名無しの勇者:2007/03/11(日) 13:58:33
こんにちは〜。こちらには初めてカキコさせていただきます。
今回、久々に【Ligament】を読んだらなんと、
まさかこんな展開になっているとは! 驚きました〜w
4主クンどうなっちゃうんでしょう、激しく気になります。

あとおっしゃる通り、文体とかクセが私と少し似てるかもですが……
私なんかより全然うまいですよ! っもう、うらやましいってばw
連載は大変だと思いますが、頑張ってください。ではでは〜。

151名無しの勇者:2007/03/11(日) 17:59:52
元祖ネ甲キタ―――!!

152名無しの勇者:2007/03/11(日) 19:11:03
うわ〜、まさかこちらに書き込みいただけるとは!
ありがとうございます! そしてすみません! こんなに内容変えちゃって。
うまいなんてとんでもないです。元ネタに恥じないよう必死です。

あと、自分が言うのは本当におかしな話なんですが、
どうかご無理はなさらないでください……全部自分の責任なんで(いやマジで)

153名無しの勇者:2007/03/12(月) 00:53:06
大丈夫ですよー、今はだいぶ耐性がつきましたし!
チューくらいなら平気になりましたwwイエー!

実は私、あんなもん書いてる割に基本的にはBLダメな人間なんですよwww
便乗願いを頂いた時、てっきり普通の避難所への投下だと思いこんでまして、
なんとリガメントも4話まで進んだあとに勘違いに気付いたのでしたw
(あのあたりのやり取りは今思い出しても笑えますよね、靱帯さん?w)

というわけで、こちらへの書き込みはあまりしないと思いますが、
リガメントは全面的に応援してますので! もう好き勝手やっちゃってくださいね!
ではお邪魔しましたー ノシ

154【Ligament】[7] 0/5:2007/03/16(金) 15:40:57
3主×4主←8主fromDQ主雑

4主「恒例サンクスコール行っきまース! >>145-149の皆様、レスありがと♪」
3主「そして恐れ多くも元祖、ご本人様にご支援いただいて、大感謝です」
8主「苦手分野にも関わらずカキコありがとうございます。いや〜しかしホント、
   あの時のやり取りは一生忘れられそうにないですよ」

 --------以下、実話を元にした再現VTR--------
元祖「え、BL……ですか?」
靱帯「ええ。なので普通の避難所には間違っても落とせないっていうか……あれ?
   最初のメールで投下先のURL書きましたよね?」
元祖「そこページが無くて、でも普通の避難所だと思ってたんでいつもブックマークから
   通ってたんで、ちゃんと確かめてなかったんです。ごめんなさい」
靱帯「あ、URLのコピーをミスってました! こちらこそすみません」
元祖「BL……BL……それって当然……ブルース・リーの略じゃないですよね?」
靱帯「アチョー!ですか!?燃えよドラゴンですか!? そんな男らしいパロ自分には書けません!」
元祖「そうですよねー。うんうん」
靱帯「あの……もしかしてもしかしますが……BL……ダメ……なんですか?」
元祖「あはははは。実は」
靱帯「あはははは。なるほど」
元祖「………」
靱帯「………」

靱帯「うわーーーー!!! どうしよマジごめんなさいすぐ連載中止しますぅぅぅ!!」
元祖「落ち着けー!! 気にしなくていいから全然平気だから大丈夫だから続けてー!!」
 --------再現VTR終了(ご本人様の承諾を得ております)--------

3主「なんつーか、自分アホですみません。その後も何度も励ましていただきまして」
4主「お陰様で、今ではもう好き勝手やらせてもらってます、はい」
8主「拙筆ながら頑張りますので、元祖様と読者の皆様方、今後ともよろしくお願いいたします。
   それでは、【Ligament】第7部 本編スタートです!」

155【Ligament】[7] 1/5:2007/03/16(金) 15:41:25
  <8主>
「3主の様子がおかしい」
 5主さんが僕の部屋に飛び込んできたのは、4主さんの電話が切れた直後だった。
「どういうことです!?」
 かけ直そうとしていた手を止めて、思わず大声で問い返した。思い当たることが
あるだけに、僕も冷静ではいられない。5主さんは、むしろ自分を落ち着かせる
ためのように、殊更ゆっくりと言った。
「血の気がなくて、体温が異常に低い。ぼうっとしていて呼んでも反応がないし」
 3女さんが発見して、ロト組の階は大騒ぎになっているという。
 僕が甘かった。まさか「喰われる」ということが、これほどの負担だったなんて。
「パデキアを飲ませようにも4主が見あたらないんだ。携帯も一回目は話し中で、
次からは電源が切れちゃってて繋がらなくて。今1・2・6主が探しに行ってるが、
君は彼の居場所を知らないかい?」
 携帯の電源が? じゃあかけ直しても無駄か。どうしよう……。 
「もしや何か知ってるのか」
 彼の視線は、携帯を持ったままの僕の手元に注がれている。「さっき4主が
話していた相手は君だったのでは?」と、言外で問うている。あの不思議な瞳で
見据えられ、出かかったごまかしの言葉ものど元で止まった。
 さすがだな。僕ごときじゃ、真剣モードの5主さんをはぐらかすのは無理だ。
「言います……が、くれぐれも4主さんのことを考えてあげてくださいね」
 それが条件。正直、この一連の問題は、僕の判断には余ることだと思っていたんだ。

 手短に今までのことを説明する。
 5主さんは最初こそ驚いていたけれど、話終わる頃にはしっかりとうなずいてくれた。
「事情はわかった。安心しなさい、絶対に悪いようにはしない。4主も3主も――君も」
 やっぱり大人なんだな、と思う。普段はアホなことばっかり言ってるエロキングだけど、
こういう時は頼もしい。
「まずは3主を回復させないとな。呪いかなんかだったら1回死んでもらってザオリク
するかなーとか思ってたんだけど、そういう話じゃ直らなそうだしね」
「いやちょっと、もう少し命を重視した方法を考えましょうよ」
「しかも4主クンとヤったのか……いいなぁチクショー。天罰だ」
 頼もしいという評価は早計だったか。
「ここにいたの! 早く来て、あのバカが起き上がったの!」
 3女さんが飛び込んできた。目に涙をいっぱい溜めている。よっぽど心配なんだな。
「行きましょう」

156【Ligament】[7] 2/5:2007/03/16(金) 15:41:52
 女性の前では話しづらいことなので、3女さんには部屋の外で待っててもらう。
彼女も何となく悟っていたみたいで、素直に従ってくれた。
 3主さんはベッドの端に座って、ぼうっと床を見ている。パジャマを着てたことに
ホッとした……のもつかの間。首の辺りに小さな赤いアザを発見してしまった。
 あの人に付けられたんだろうか。昨晩のことが蘇ってきて、胸が痛い。
 でもそれは仕方のないことだったんだからと、自分に言い聞かせる。
 ――と、放心状態だった彼の口から、小さく言葉が漏れた。
「……チクショウ」
「ん? 何か言ったかい3主?」
 5主さんが3主さんの前に膝をつき、頬に手を伸ばした。
 のろのろと視線が動き、5主さんを見て、それから後ろにいる僕を見る。
 3主さんはそこで、ようやく表情らしい表情を浮かべた。――苦笑。
「ここまで根こそぎ…取られるとはな。しかも、刷り込んで……いきやがった」
「刷り込む?」
 前半の意味はわかるけど、後半は何のことかわからない。二人で顔を見合わせると、
彼はこめかみの辺りを押さえてうめいた。
「ひでえ二日酔いみたいだ……頭の中に…ガンガン響いてる。8主を…殺せって」
「僕ですかぁ!?」
「おうよ……よっぽどお前が邪魔みたいだな。くそ、気を抜いたら……流されそうだ」
 ひぃい、勘弁してください。4主さん、エッチはただの食事だなんて嘘ばっかり!
「いやでも、僕に『逃げろ』って電話して来たんだし。近づくと殺すぞーっていう
警告で、本気じゃないんですよね、きっと」
 僕がそう言うと、5主さんは神妙な顔で腕を組んだ。
「そんな連絡を受けたら、8主は当然、事情を知ってる3主のところに向かうよね?
3主が強い精神力で自我を保ってたから良かったものの、下手したら同士討ちに
なってたんじゃないの?」
「で、でもあの人の声、必死な感じで、とても演技とは思えませんでしたよ?」
 つい4主さんを庇ってしまう僕だったけど。
「それも計算の内だとしたら?」
 5主さんの言葉にゾクリとする。
 正気に戻った時の自分の行動パターンさえ計略に練り込む……どこの夜神Ligjtだ。
 ――忘れてましたよ、相手は4主さん。天才指揮官にして、稀代の策士。
「もちろんザオリクってものが存在している以上、決定打にならないけど。
こういう細かい仕掛けも含めて君の殺害を考えているんだとしたら、厄介だよ」
 真っ向勝負でかかって来られてもかなりの強敵なのに、頭脳戦も絡めてくるか。
 あー、ワタクシ8主の人生、ちょっと終わっちゃったかもw

157【Ligament】[7] 3/5:2007/03/16(金) 15:42:16
  <7主>
 僕はそのとき、宿舎に向かって森の中を歩いているところだった。午前の柔らかい
日差しが、木漏れ日となって周囲や僕を斑に光らせている。
 釣り道具一式を持って山に向かったのは、今日の早朝、というより夜中の3時頃。
昨日の晩、6主さんが「たまには川魚料理もいいな」なんて言い出したからだ。
 他でもない6主さんの頼みとあれば、夜中に起き出して渓流釣りに挑むのも仕方ない。
 戦利品は40センチもあるイワナが3匹。イワナのフルコースが作れるだろう。お造り、
塩焼き、お吸い物、皮の炒め、骨酒なんかも付けようかな。
 正直、川魚の調理は4主さんの方が得意なんだけど――今回は譲れない。
 まったく6主さんったら「最近4主のヤツ妙に色っぽくなったよな」なんて。確かに
綺麗な人だとは思うけど、僕はむしろ、最近よけいに4主さんが怖くて仕方ないのに。
 ……失礼なのはわかっているんだけど、どうしてか彼には、まるで肉食獣にでも
狙われているような、そんな不安を感じてしまう。
「おう7主、ちょうどいいところにいた。頼む、少し手伝ってくれないか?」
「うわあ!」
 いきなり声をかけられて、僕はマジメに死ぬかと思った。
 振り返ると、4主さん当人がきょとんとした顔で立っている。なんだこのタイミング。
「なんだよ、また怖がってるのか」
 4主さんは数歩手前で立ち止まり、僕の反応をうかがっている。
「違うよ、ごめん考え事してたんだ。――で、手伝いって何?」
 僕が平静を装って問い返すと、4主さんは追いついて来て一緒に歩き出した。
「いや〜ガチでタイマン張ったらやっぱお前が最強じゃん? だから最初に頼もうと思って」
 なんだろう。またマスドラ打倒作戦でも考えてるのかな。
「悪いけどケンカの手伝いをする気はないよ? 僕はこれでも平和主義者なんだ」
「いやいや、ちょっと借りたい物があるだけだって〜」
「借りたいって、なんかの特殊アイテム?」
「はずれー。アイテムじゃないよん」
 ニッコリ笑う4主さん。なんか妙に明るいノリで変な感じだ。
「じゃあなにさ」
「――アルテマソードと、マダンテ」
「え?」
 瞬間、視界が回転した。

158【Ligament】[7] 4/5:2007/03/16(金) 15:42:41
 足払いをかけられて転ばされたんだ、というのはすぐに理解できたけど、同時に
4主さんが覆い被さってきて、僕はパニック寸前になった。
「マホトーン♪」
 耳元で囁かれて、まるっきり体勢のできてない僕はあっさり呪文を封じられてしまう。
「え?え? ちょっ」
「どうするナナちゃん? 俺は奉仕されるのが好きだけど、今回はやったげてもいいよ」
 フーっと首筋に息を吹きかけられて、僕は全身から血の気が引いた。
「ななな、なんのお話しデスカ!?」
「ヤラシイことしようよ、ってハ・ナ・シ☆」
 言うなり、僕の唇に彼のそれが重ねられた。舌が押し入ってきて、それだけ別の
生き物みたいに僕の口の中を動き回る。柔らかく絡め取られて、吐息とともに、何かが
吸い出されていく感触に、身体から力が抜ける。ちょっと待って、なにが起きてるの?
「ぷはっ……ふ…ぁ……」
 ようやく解放されたときには、僕は息も上がっていて。
「ねえナナちゃん。人間がもっとも無防備になる瞬間って、いつだと思う?」
 問いかけられた言葉も、頭の中に入ってこなくて。
「寝てる時って意外にガード堅いんだよね。物理的には無抵抗だけどさ、精神的には
オープンになってるわけじゃない。催眠術だの自白剤だのは、強引に記憶を引っ張り
出してるだけで、内側に入り込むのとは違う」
 楽しそうに、歌うように、4主さんは話し続ける。
「完全な無防備……直に魂に触れ、その瞬間に相手の全部がつかめるような、そんな状態」
 なに? なにを言ってるのこの人?
「ま、答えは簡単なんだけどさ。要は――イかせちゃえばいいのね」
 とんでもないワードが出てきて、混乱が一気に恐怖に変わる。
 それは「僕は今襲われている」という強烈な認識に至り。
「わー! 待ってよ! 4主さんにはちゃんと恋人がいるじゃないか!」
「それは大丈夫、公認だから♪」
「えーっ!!?? いやそれでも、僕の特技を借りるのとコレと、なんの関係が……!」
「ヒントは『サンちゃんで実験済み』と、『俺はマホトーン使えましたか?』の二つ」
 そう言えば……4主さんはマホトーンを使えなかったはず。
 "サンちゃん" ってのが3主さんのことなら、確かに彼の方は封呪魔法の使い手だけど。
 つまり4主さんがさっきから言ってる「借りる」とは――。
 能力の、コピー。

159【Ligament】[7] 5/5:2007/03/16(金) 15:43:06
「本当はこんなん面倒なんだけどさぁ。前に覚醒したときは、ほとんどの呪文も
特技もプリインストールされてる状態だったのに、あのバカが初期化しやがって」
「覚醒。あの、黒い翼の……?」
 極大呪文を楽々と連発し、僕をあっさりと殺した、アイツ。
「そう。だからまず最強ワザから回収しようと思って。その二つさえあれば
他はいらんし。というわけで大人しくしろよ? 楽しませてやるからサ♪」
 4主さんは僕の首筋に唇を寄せた。

「い――――。いい加減にしてよっ!」
 叫ぶと同時に、僕はメラミをたたき込んだ。
 反射的に離れようとした4主さんは、避けきれず至近距離から火の玉を腹に
くらって後方に吹っ飛んだ。木の幹に背中から叩きつけられて、ズリ落ちる。
 マホトーン。使い慣れてないから忘れてるようだけど、僕や8主クンはある
程度時間が経つと呪縛が解けるんだよ。神秘的な力を借りる先の精霊が世界に
よって違うから、とかなんとかって小難しい仮説は、よくわからないけど。
 密着してると特技系は失敗しやすいから、このチャンスを待っていたんだ。
「そうやって他のみんなからも奪い取るつもりなの!? そんなことしたら、
今度こそ仲間じゃいられるなくなるよ!?」
 みんな必死に戦って、4主さんが死んだと思った時は本当に絶望して、助かったと
知った時には心の底から喜んで。
「みんな必死にあなたを助けようとしたのに! また負けちゃったの? 目を覚まして!」

 木の根元にへたり込んだまま、4主さんはクックックと低い声で笑った。
「密着状態では自分が巻き込まれるのを避けるために、火炎系は使わないもんだが。
俺が距離を取るのも計算して、あえて一点集中型で発動の早いメラミを選択したわけだ」
 4主さんがスウッと顔を上げる。ザワリと、周囲の空気が蠢いた。
「DQ界屈指の戦闘能力はダテじゃないか。せっかく穏便に済ませようと思ったのになー」
 彼の背後に、半透明の黒い翼が開かれていく。そして瞳は猫のような縦長の瞳孔に。
「お前は弟みたいで気に入ってるんだが……仕方ないね。少し、痛いよ?」
 そいつがゆっくりと僕に近づいてくる。さっきとはまるで違う威圧感に、僕は動けない。
 なんとかひれ伏すのだけは堪えている――そんな感じで。
「や…だ……」
 怖い――。怖い助けて。怖い怖いコワイ、いやだ、助けて!
 6主さん……!

160【Ligament】[7] おまけ:2007/03/16(金) 15:43:32
7主「キャー! いや…やめて!……あ…ふ…ぅあ…!」
4主「ククク、嫌がっていても身体は正直だよね……ほら、ここをこうすると」
7主「あん!……あ、あ、ダメ…そこは……爪はダメなのー!」
3主「爪?」
7主「左足の親指の爪はダメなのー!」
4主「ふっふっふ、それとここ……右手の中指の第2関節をモミモミ……」
7主「あーん! もう許して……!」
8主「ちょっと待て」
4主「可愛いよナナちゃん、もっと乱れてよ。ほら、左腕のひじの内側をキュウっと」
7主「はう! ソコは……そんな強く押さえないで……!」
3主「どう見ても『はい採血しますよー。グーしてください、痛くないですよー』
   の場面にしか思えないのだが」
8主「ナースコスの4主さんならメッサ萌えますけどね〜」
7主「あぁ、あ…っく……はう!…ガクッ」
4主「おやおや、もうイっちゃったの? ここが一番カンジちゃうんだね……鼻の頭」
3主「いやこいつの性感帯おかしいだろ!」
8主「そしてなんでそこ的確に知ってんですか!」
4主「アハハハー! あいつもナナちゃん満足させんのは大変そうだなー♪」




6主「7主…………orz」

161名無しの勇者:2007/03/16(金) 19:50:50
続きキテターー!
なにげに6×7ぽい表現が入っててテラウフフ

162名無しの勇者:2007/03/17(土) 10:59:31
Ligament続き待ってましたー!
どうなるのか続きがマジ気になる。
これからも頑張ってください!

163名無しの勇者:2007/03/17(土) 14:09:28
続きキテタ―――!!
相変わらず4主がテラエロスで8主がテラケナゲス
それに加えて7主可愛いよ7主

164【Ligament】[8] 0/5:2007/03/20(火) 14:37:54
3主×4主←8主fromDQ主雑

3主「ういーっす、毎度お騒がせしておりますリガメントです。それでは恒例の」
8主「サンクスコール行きます。>>161・162・163様、レスありがとうございます!」
4主「そのあたたかい一言が、ウラン以上の核燃料になります、ハイ♪」

3主「ところでこのシリーズも8回目か。ちょっとダレてきた気がするな」
8主「そうですか? みなさん楽しみにしていただているようですし、
   中の人もヘタっぴなりに展開を頑張ってるみたいですが……」
4主「実はそう思って、今回はちょっと変わった趣向にしてみたぞ?」
8主「さすが4主さん、用意がいいですね! で、どんな趣向ですか?」
4主「おう! 今回は――ちょっとスプラッタな映像が入りまーす。
   血とか痛い話が苦手な方は、ご注意くださいネ☆」
3主「ススス、スプラッタだとぉ? 今度はなにをやらかしたんだお前はぁ!」
4主「ちょっぴり残虐なだけで、別にそんな大したことしてないって〜」
8主「残虐のどこが大したことないんですか!? 誰を殺ったんです!?」
4主「それは本編を読んでのお楽しみじゃねーの?」
3主「いやだからお楽しみにならん苦手な人はどうするんだと小一時間(ry」
4主「問題のシーンは3/5にあります。苦手な方は、
   最後の「おまけ」にそのシーンの簡単な説明文を載せておりますので、
   3/5の代わりに「おまけ」を読んでから、4/5に進んでください」
8主「スプラッタであることを示しているだけで、嫌な人がいるかもしれませんけどね」
4主「それはそれ、仕方ないよネー♪」
3主「HAHAHAHAHA……もう俺の手には負えなくなってきますたw」

8主「というわけで、もはやBLというよりBRになりつつある
   【Ligament】第8部 本編スタートです。誰かこの人を止めてください」

165【Ligament】[8] 1/5:2007/03/20(火) 14:38:22
  <6主>
 3主の状態は異常だった。
 まずは万能薬バデキアだと5主に言われ、4主の部屋を訪ねてみたが留守。確か
今日は村に戻る日ではなかったはず……と疑問に思ったが、考えても仕方ない。
「3人でぞろぞろ行っても意味ないし、パデキアはお前に頼む。その間に、俺と
2主は何か栄養のあるもんを買ってくるよ」
 1主の提案で俺たちは宿舎の前で別れ、俺は一人で4主と4女ちゃんが暮らす
山奥の村に向かった。

 そこで俺は、滅多に見ない物を見てしまった。
 俺の妹レーダーにこそひっかからないが、可愛くていつも明るい4女ちゃんが。
 本当はなかなか芯の強いしっかり者で、滅多なことでは負けない彼女が。
 庭先に一人、地べたに座り込んで、声を殺して泣いていた。
 小さく、繰り返しつぶやいているのは――。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」
「どうしたんだ4女ちゃん! どっか痛いのか? 誰かにイジメられたか!?」
 駆け寄って彼女を揺すると、4女ちゃんは俺を見て、くしゃっと顔をゆがませた。
「……まさか本当に……ことは進んでるのね」
 脈絡がつかめない。ただ、絶望を悟ったような、胸の痛くなる表情だった。
 俺は迷った。もちろん普段なら、一も二もなく女の子を優先するところだが……。
(まずは3主さんの方が先だよ)
 もう一人の俺が心の中でささやく。表から見ればどちらも6主だが、俺たちの中で
役割分担は割と明確にできている。
 こういう時の冷静な判断はこいつに任せた方がいい。
「すまん4女ちゃん、今すぐ手助けしたい気持ちは山々なんだが、3主が大変なんだ。
パデキアを分けてくれないか? 宿舎に届けたらすぐ戻ってくるからさ」
 ああ――と彼女はうめくようにうなづいた。
「今ここにはないわ。全部アイツが持ってっちゃった。きっと邪魔になるから」
「邪魔になる? どういうこと」
「ごめん。あたしには何も言えない。シンシアが決めたことだから……ごめん」
 瞬間、彼女はルーラの詠唱を始めた。バチッと空気が弾けて、俺が移動呪文の
対象外に指定されたことを知って慌てて距離を取る。対象外指定されているのに
近くにいると、半端に巻き込まれて時空の狭間で身動きが取れなくなるのだ。
「たぶんアイツは、宿舎の近くにいると思う。でも絶対アイツには近づかないで。
そしてもし会ってしまったら……」
 彼女は意味深なメッセージを残しつつ、光に包まれて上空に姿を消した。

166【Ligament】[8] 2/5:2007/03/20(火) 14:38:50
 4女ちゃんを見送ってから、俺は宿舎の近くの森を捜索することにした。
 会うなと言われても、4主がパデキアを持っているのなら探すしかない。
(4女さんの言ってたこと、みんなに言った方がいいのかな)
 もう一人からの問いかけに、俺はうーんとうなった。4女ちゃんの言うことを
全面的に真に受けるワケではないが、なにも知らないまま4主とばったり会うのは、
やはり良くない気はする。
 彼女が去り際に残していった言葉が、俺の頭でぐるぐると回っている。
「アイツに会ってしまったら絶対に逆らわないで。でなきゃみんな殺されるよ」
 殺される……か。
 蘇生呪文、という究極の超自然現象を操ることができる俺たちにとって、生き
死にはどうしても軽いものになりがちだ。
 だがこないだの4主の事件で、俺たちはザオリクが決して万能では無いことを
思い知った。たとえば、自殺はザオリク対象外の死であるとか。実際のところ、
ザオリクが成立しない条件の方が、成立する条件より圧倒的に多いのだという。

 あの事件のあと、5主は「この際だから」と改めて全員に蘇生呪文について
講義してくれた。城での勉強の時間はいつも居眠りしている俺だったが、事が事
だけに、あの時は真剣に聞いたものだ。
「呪文という一連のプログラムを実際に形として成しているのは、この世界全てに
溶け込んでいる不定形のエネルギー体……エーテルとか呼ばれている……が働いて
いる結果だ、というのは今さら言うまでもないよね?
 精霊神ルビスやマスタードラゴンなどの神格級の存在も、人間より高度にこの
仕組みを使いこなせるという点で、上位者にいる者達だ。
 ここでザオリクの話に戻るけど、これら蘇生呪文を構成するプログラムには、必ず
『対象となる生物の死因』が組み込まれるという特性がある。『死因』つまりその
生命の故障過程の情報を受け渡さなければ、ちゃんと修復できないからね。
 ところが『死因』によっては、自然の摂理を大幅にねじ曲げるプログラムができて
しまい、世界の基礎を構成するエーテルそのものが処理できないケースが出てくる。
例を挙げると『自殺』もそうだし、他にも――」

 そこまで思い出したとき、ふと前方の茂みの上に帽子が引っかかっているのが
目に入った。緑色の頭巾、間違いなく7主のものだ。
 そういえばあいつも今朝から姿を見ていない。まずいな――妙な胸騒ぎを覚える。
 と、人の声がした。低くくぐもった笑い声と、かすれるようなうめき声。少しでも
距離があれば、気づかずに通り過ぎていただろう。

 通り過ぎていたのなら、俺は7主のあんな姿を見ずに済んだのだろうけど。

167【Ligament】[8] 3/5 (ちょっと痛い話です):2007/03/20(火) 14:39:15
  <7主>
 ピチャピチャと、犬が水でも飲んでいるような音が、僕の身体から発せられている。
 4主さんに散々いじられ、えぐられ、かき回されたそこが、とてつもなく熱い。
 動けない僕を樹に寄りかからせ、4主さんは恍惚とした表情で作業を続けている。
 僕が見つめているのに気がついて、彼はぬらぬら光る指先を僕の頬に滑らせた。
「ナナちゃんの中、いいよ。あったかくて、柔らかくて、最高だ」
 何度目かの口づけを受けた。ねっとりした液体が流れ込んできて、あまりの気持ち
悪さに吐き気を覚える。どうして4主さんは、こんなものを美味しいと言えるんだろう。
「大丈夫、最後はきちんとしてあげるから安心しなよ」
 なにが大丈夫なんだ。ちっとも大丈夫じゃない。そんな単語が当てはまる状況は、
あなたに会った時点から銀河の彼方じゃないのか。

 気持ち悪い。自分の――血のにおいが気持ち悪い。
 あたり一面に立ちこめる鉄サビのにおいが嫌だ。すぐ目の前から漂ってくる、
僕の内臓の生臭いにおいが嫌だ。さばいた魚の方がずっとマシだ。僕は魚以下か。
「気にするなよ、人間なんてみんなこんなもんだ」
 僕の心を読んでいるのか、4主さんがなだめるように言う。きれいな顔の半分
以上を血で汚し、髪の毛まで赤黒いまだらに染まっている。8主クンが見たら
きっと「どこの原住民のコスプレですか」なんてツッコムところだろう。
 それでも彼は、壮絶に美しい。
 恐怖はとっくの昔に消えている。最初に、あんまり簡単に利き腕を飛ばされた
あたりで諦めたように思う。残りの手足も、今はどこにいったかわからない。
 僕のお腹に顔をうずめて、4主さんはまた僕を丁寧に貪り始めた。
 クチャクチャ。ピチャピチャ。グチュリ。別に痛みはない。4主さんが言うには、
恐怖も極限を通り越すと、アドレナミンやドーパミンといった脳内麻薬がバンバン
出まくって麻痺するんだそうだ。なんかイっちゃった時みたいになるらしい。
 別に気持ちいいって感じはしないけどね。むしろ、やっぱり気持ち悪いよ。
 ただ、もうじき死にそうだなぁとか、冷静に考えられるのはそれのお陰なのかな。

「ふぅ。あー喰った喰った。ごちそうさま♪ ――おっと、お客さんだ」
 チュッと僕の額にキスをして、彼はおもむろに立ち上がった。一歩横にどける。
 今来た相手に、僕がよく見えるように。僕が相手をよく見えるように。
「ちょっと遅かったね――ロクちゃん」
 ブラックアウトしかかっている僕の視界に、一瞬青い色がかすめた。
 あの人の声が僕の名を絶叫する。それを最後に、僕の意識は戻ることはなかった。

168【Ligament】[8] 4/5:2007/03/20(火) 14:39:40
  <4主>
「アルスーーーー!!!!!!!」
 叫びながら猛然と突進してきた青髪を、俺はバックステップでヒョイっと避けた。
二人の時はその名で呼んでたのか。ほほう、さてはこいつらデキてたな?
 6主は俺のことなどアウトオブ眼中で、動かない7主にすがりついた。
「アルス! アルス! っく……In spirits of the dead Rubiss's name, Return
your soul. The earth makes body, The water makes blood, The flame makes
temperature, The wind makes pulse, and The light falls on eyes.....」
 ほとんど聞き取れないほどの早口で、一切の乱れもなく回復系の最高等位呪文を
練り上げていく。とてもそこらの神父じゃマネできない正確無比の詠唱。
 普段のバカチン王子とはほど遠い真剣な表情に、この俺でさえちょっと見とれて
しまいそうだ。
「――My shadow changes into the wing, flies about the nether world, and
leads you to me.――Revival cantrip Zaoriku!!」
 最後の実行キーが唱えられ、呪文が発動する。
 しかし、彼の渾身のザオリクは奇跡を見せず。
「……何を……した」
 ゆらりと立ち上がった6主は、ここでようやく俺を見た。
「見ての通りおいしくいただきましたが、何か?」
「本当に……喰ったのか!?」
 見りゃわかるでしょうに。俺は自分の手の甲についてた7主の血をペロッと舐めて、
肯定してみせた。
「だからナナちゃんは生き返らない。5主の授業は覚えてるだろ?」
 ザオリクが効く死に方と、そうでない死に方の違い。
 後者に当てはまる死因の一つに、食うための殺害が含まれる。考えてみれば当然の
話、殺して食べた家畜にザオリクが効くようじゃ、農業が成り立たないもんねえ。
「この……化け物がぁ!」
 ラミアスの剣を振りかぶり、6主は素晴らしい動きで斬りかかってきた。
 おお、なんか初めて面と向かって化け物呼ばわりされたな。自分では散々言ってる
けど、いざ仲間に言われると結構グッと来るなぁ。
「死ね! 化け物! よくも、よくもアルスを!」
「生き返らせる方法、無くはないよ?」
 ザン! 俺の首のあたりをかすめるようにして、ラミアスの剣が木の幹に突き刺さる。
ほんの少し横にスライドさせるだけで俺の頭は胴体から離れるわけだが、剣を持つ手を、
もう一方の手が必死に押しとどめていた。

169【Ligament】[8] 5/5:2007/03/20(火) 14:39:58
「落ち着け……僕」
 6主の口から聞き慣れない一人称が出た。そういやもう一人この場にいたな。
「悔しいけど勝てる相手じゃない。それに、アルスを助ける方が先だろ」
 もう一人の彼はなかなか冷静だ。もし彼が止めなければ、6主は俺のアルテマ
ソードで粉々になっていただろう。
 発動しかかっていた最強特技をキャンセルし、硬直している6主の身体を押し
やる。変わり果てた少年の遺体のところへ戻り、彼を振り返った。
「物理的に全部はムリだから、こんな風に喰い散らかしちゃってるけどさ。
大事な物は……魂とか、なんかそういうの?は全部ここにしまってある」
 俺は自分の胸を押さえた。ここに7主の意識が眠っている。たまにフニャっと
寝返りをうつような感覚があったりして、穏やかに寝てるみたいだ。
 殺害と摂食は、決して混じり合えない他人に対する、最大の干渉行為だ。
 死ぬ間際から徐々に拡散していく精神や魂を、一切漏らさずに移し取るためには、
喰うのが手っ取り早いってワケ。あんまりスマートな方法じゃないけどさ。
「これさえあれば生き返る。潰すこともできるけどね。さて、どうする?」
「だから俺に、言うことを聞けってのか?」
 再び主権を交代したらしい6主が、射殺さんばかりに睨みつけてくる。
「まぁさか。そんな面倒なこと言わねえよ」
 わずかに怪訝そうな顔をする6主に、俺は彼が取るべき行動を教えてやった。
「俺の望みを考えて動け。俺が気に入るようなことを死ぬ気でやれ。いちいち
指示しないが、ミスったらナナちゃんは戻ってこないから、そのつもりで」
「……殺してえ」
 6主がギリリと音が聞こえるくらい歯を食いしばった。あはは、耐えてる耐えてる。
 さて、落ち着いたところで残骸を片付けよう。これを放っておくのも迷惑だろうし。
「せっかくだから試し撃ち〜♪ ――マダンテ!」
 辺り一帯を巻き込んで、7主だった物が跡形もなく消え去った。快調だ。やっぱり
神域クラスの呪文や特技となると、本人ごと取り込んでしまった方が間違いないな。
 なんか後ろで青髪が騒いでるけど、無視してルーラの詠唱に入る。
 そろそろ身体をきれいにしたいんだよね。ナナちゃんの血が乾き始めてて、カピカピ
して気持ち悪いんだもん。

170【Ligament】[8] おまけ:2007/03/20(火) 14:40:25
8主「0番レスでお伝えした通り、痛いお話が苦手な方のために、
   スプラッタな3/5の内容をここで簡単にご説明いたします」

   7主さんは4主さんに生きたままムシャムシャ食べられてしまいました。
   出血多量で死ぬ間際に6主さんがその場に現れました。以上です。
   それでは4/5へお進みください。 →4/5へ
   (これ以降は通常の「おまけ」となります。)


4主「カニバリズム〜やっほい♪」
3主「やっほい♪じゃNeeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!!!!!!!!!」
8主「食べちゃったんですか!? 本当に7主さん食べちゃったんですかぁ!?」
4主「うん。でもほとんど残しちゃったからなぁ。もったいない」
7主「そうだよ4主さん、食べ残すのは行儀悪いよ」
8主「ちょwww被捕食者登場wwwww」
4主「時間あったらちゃんとサバいて、レバ刺しにしたりモツ鍋にしたんだが」
7主「まったくだよ、こんなにいい食材を無駄にして」
3主「やめろぉ! 二度とモツ鍋が食えなくなる……ウプッ」
6主「4主ヌッコロス!」
4主「おやロクちゃん」
6主「今すぐ屠りてぇ! おいお前ら! この期に及んでまだこの化け物に
   肩入れする気じゃねえだろうな!?」
3主「いや、実は少し考えを改めようかと思っている」
8主「右に同じく」
7主「僕はさっさとリタイアしちゃったしなぁ。6主さんが必死になってくれて
   ちょっと嬉しかったけどね。じゃあ次の出番まで寝てるね。オヤスミー」
4主「はいオヤスミ〜。じゃあ行こうかロクちゃん」
6主「ちくしょ〜。絶対ブッ殺してやる」

8主「……どうなるんでしょうね、これから」
3主「……俺に聞くな」

171名無しの勇者:2007/03/20(火) 19:22:09
うおお何か怖いけど展開気になりすぎ!
(いつもそればっかですみません…)

172名無しの勇者:2007/03/20(火) 19:25:49
続きキター!
カニバリズムは私は大丈夫なので楽しめました
BRスレも好きだったりするもので
しかし怒り心頭な6主がカッコイイです
続き楽しみにしてます!

173名無しの勇者:2007/03/20(火) 22:38:52
こんな大変な状況なのに
6×7に萌えています。

174名無しの勇者:2007/03/21(水) 00:46:07
同じくBR好きだったりしますw
むしろ自分がナーナを美味しく召上りたいなと思ったのは内緒(ェ?

ロト紋的な詩のような詠唱も好きですが英語もなかなかオツですね。
では、今後も頑張って下さい。

175名無しの勇者:2007/03/22(木) 01:52:32
ひどいことになってるのに67に萌える萌える
すっかりBR状態だけどおまけの7主の軽いノリのおかげで案外平気で楽しめました

176【Ligament】[9] 0/4:2007/03/22(木) 04:35:42
3主×4主←8主fromDQ主雑

4主「それでは恒例のサンクスコール >>171>>175の皆様、レスありがとう!」
8主「4主さんの暴走のお陰でどういう評価が来るかとハラハラしてましたが」
3主「大丈夫そうで良かったです。ですが不快に思われた方には、改めてお詫び
   申し上げます。これも一つの表現として、お許しいただければ幸いです」

8主「ところで前回6主さんが唱えてた呪文って、出展元あるんですか?」
4主「なんか台本にほめろ!ってあるから適当にヨイショしといたけど」
6主「台本っておまwww 一応中の人が無い頭で考えたみたいだぞ」
7主「最初は普通に日本語で考えて、あとから思いつきで英訳したらしいね」
3主「舞台裏っぽい話題でいいな。元の文はなんだったんだ?」
6主「えーと。ありがちだな――
   精霊ルビスの御名において 汝が魂を喚び戻さん、
   地は肉に水は血に炎は温もりに風は鼓動に 光よ降りて瞳に宿れ
   我が影は冥府を巡る翼となり 我が前に汝を導く 蘇生呪文ザオリク
   ――だってさ」
8主「なんだ、ほとんどそのまんまじゃないですか」
7主「でもこういう呪文とか考えるのって、ちょっと楽しいよね」
3主「つい凝っちまって、これだけにやたら時間かかったりなw」
4主「でも大したことないからやっぱり無駄じゃん」
8主「それを言ったら可哀想ですよw」

3主「お、そろそろ時間か。
   たまにはこんな穏やかな会話で始めるのもいいだろう」
8主「ですねぇ。中身は緊迫しまくってるから、0番枠くらいはのんびりと♪
   それでは【Ligament】第9部 本編スタートです!」

177【Ligament】[9] 1/4:2007/03/22(木) 04:36:12
  <3女>
 あたしは今、宿舎の裏口の外階段に座っている。5主と8主に遠回しに席を外す
よう言われて、行く場所がなくて、仕方なくここで時間を潰している。
 別にすぐ戻っていいよって話だったけどね。でも言外の雰囲気は、最初から最後
まであたしが邪魔みたいだったから、ここは気を利かせないと。
 だいたい、自分が好きになった相手が、実は兄貴と付き合ってたってどうよ。
どんなに鈍い神経してたって、いたたまれないっつーの。
 ――失恋したんだな、というのは、意外とあっさり納得できた。
 最初から叶わないと知っていたから。あの緑髪の奇麗な男の子には心に決めた
女性がいて、そして彼から彼女を引き離すことなど、誰にもできはしないのだ。
 だけど、次点の愛人の立場でもいいんじゃマイカとか思い始めた矢先に、よりに
よって分身にそのポジションをさらわれるとは不覚だったわ。ホント失礼な話。
性別以外まったく同じ二人の人間を前にして、わざわざ同性に走りますか、普通?
 なんてね。それが実はあたしを守るためだってこと、わかってるから許すけど。
 あいつは――兄貴は、あたしの身代わりになった。自覚あるかどうかちょっと
微妙だけど、あたしが前に「彼」への想いを匂わせたとき、ものすごく反対した
から、「彼」という存在に関わることの危険性は悟っていたはずだ。
 あの翼を持たない天使は、とてもあたしなんかの手に負える相手じゃない。
 あーあ、あたしが1主や2主のご先祖ってのは、ほぼ確定だわね。いいわよ、
うんっとイイ男見つけて、シアワセになってやるわよ。そっちはせいぜい、泥沼の
中でもがいてろっての。バーカバーカ。
 いかん、涙出てきた。誰に対して泣いてるんだあたしは。
 あの人に? 兄貴に? それとも自分に? わかんないけど、ただ、悲しい。
「3女ちゃん……」
 呼ばれて顔を上げたら、4女が立っていた。問題児、だけどあたしの親友。
「いこっか」
 手を差し出されて、あたしは素直に握り返した。どこへとは聞かない。
「あんたも、失恋したのね」
 代わりにそう聞いたら、彼女は泣き笑いみたいな顔で、こくりとうなずいた。
 彼女もずっと、絶対に叶わない恋をしていて、そしてとうとう諦める日がきた。
 仕方ない、失恋二人組で傷心旅行といきますか。
 彼女のルーラの詠唱を聞きながら、あたしは宿舎を振り返った。あとは任せたよ、
兄貴。あたしたちが戻ってくるまでに、しっかり終わらせといてよね。

178【Ligament】[9] 2/4:2007/03/22(木) 04:36:43
  <3主>
 ごめんな――。急速に遠のいていく分身の気配に、俺は心の中で詫びた。
 緑髪の少年があの子の想い人というのは知っていた。でも決して許すことは
できなかった。ヤツが抱えている闇はあまりにも深すぎて、あの子をみすみす
不幸にするわけにはいかなかったから。
 幸い例の事件以降、ヤツの関心はすっかり俺の方に移った。だから好きに甘え
させておいた。俺自身の気持ちがどうかと聞かれれば、実は今もよくわからない。
 だが責任は取る。お前が戻ってくるまでに、きっちりカタをつけてやる。

 冷え切った心と体を温めてくれる優しい感触の湯の中から、両手を持ち上げる。
手を開き、握って、もう一度開く。だいぶ力が戻ってきた。ここまで回復すれば、
剣くらいは振れるだろう。
「どうだい、効いてる?」
 浴室のドア越しに5主に聞かれ、俺は「ああ」と短く答えた。バスタブ一杯に
アモールの水を沸かし、大量の万能薬を溶かし込んだ即席の「回復の泉」だ。
「病気じゃないなら、別にパデキアじゃなくてもいいんですよね?」
 と、8主が機転を利かせて用意してくれた、普段なら絶対にやれない贅沢な
一風呂だ。そこらの温泉よりよっぽど効くな。
 あのうるさく響いていた「声」も、体力の回復とともに自力で打ち消した。
 まだまだ本調子ではないが、いつまでもヘバってはいられない。あのバカが
取り返しの付かない事をしでかす前に、止めてやらなければ。

 浴室から戻ってみると、我が子孫たちがそろってリビングで待っていた。
「大丈夫か遠い方のご先祖!」
「なんか作るか? 果物とかヨーグルトとかも買ってきたんだが」
 5主と8主が目だけで「どうする?」と聞いてくる。まだ事情は話していない
ようだ。なにも知らないこいつらにとっては、今のところ、ご先祖がタチの悪い
インフルエンザにかかったようだとか、そんな平和な話でしかない。
 ひとまず栄養のあるものを、と買い出しに行ってくれた1主と2主。そんな
普通の気遣いが急に愛おしくなって、俺はソファに崩れるように座った。
「すまん。初代としては、あんまり情けないな」
「オイオイどうしたんだよ、ご先祖らしくもねえな。風邪で気が弱ったか?」
「遠い方のご先祖、バナナあるぞ! ごはん食べれば元気になるぞ!」
 こいつらには、俺からきちんと説明してやらなくては。俺の子孫なんだから。
「実はな……」
 言いかけたときだ。玄関の方からドアが開く音がした。

179【Ligament】[9] 3/4:2007/03/22(木) 04:37:04
 さっと緊張が走る。決して鈍くはない子孫たちは、俺の警戒心を感じ取った
途端にスッと臨戦の構えをとった。
「俺が見てくる」
 5主が席を立つと同時に、向こうからリビングのドアが開いた。
「6主? いつの間に戻って……」
 今度は5主が息を呑んだ。キッとにらみつけるような目で、俺たちを見渡す
6主。いつものハイテンションなお兄ちゃんキャラは、微塵もうかがえない。
「4主から伝言だ」
 今にも爆発しそうな感情をギリギリで押さえ込んでいるような声だった。
「“今夜遊びに行くよ。8主は一番いい服を着て待っているように。どっちに
着くかは各主に任せるけど、ちょっと考えればわかるよね?”――だとさ」
 5主は天井を仰いで、しまいに苦笑した。
「さすが4主クン、常に先手を打ってくるな」
「なんだ? 4主はでかけてて、夜に戻ってくるのか? 遊び?」
 オロオロしている2主の肩を、1主がぽんぽんと軽く叩いて落ち着かせる。
「もしかしなくても、あいつまた魔王化したのか?」
「魔王? ただの浅ましい怪物だ、あんなのは」
 6主が吐き捨てた。彼らしからぬ辛辣な言いように、再び全員が押し黙る。
「アルスが……7主が人質になってるから、俺はあっちに着く。でも最後は、
絶対に俺がこの手で殺してやる。あいつはな――」
 握りしめている両手がブルブルと震えている。
「7主の手足を引き千切って、生きたまま内臓を喰ってたんだ」
 ガシャン!と後ろでハデな音がした。8主が壁に背中をつけ、そばのサイド
ボードの下に花瓶が砕けていた。
「喰った……?」
「それも、うまそうにな。あれをまだ仲間だと思える方が異常だぜ」
 それだけ言って、6主はまたリビングを出て行こうとする。
「どこに行くんだい?」
 5主に問われ、6主は振り向かずに言った。
「ヤツの着替えを取りにきたんだ。ここから2キロくらい東に泉があるだろ?
あそこで7主の血を洗い流してる」
 ドアがしまり、階段を上っていく足音。
 6主が再び階段を下りてきて、そして玄関を出て行くまでの間、誰一人、口を開く
者はいなかった。

180【Ligament】[9] 4/4:2007/03/22(木) 04:37:26
「4主さんが、7主さんを喰った……? 嘘です! そんなの、だって、
今朝まで普通に会話してたんですよ!? あの人は、僕に助けてって……」
「2主!」
 俺は8主の言葉を遮って、半ば怒鳴るように2主を呼んだ。弾かれたように
顔を上げた少年は、俺が手招きすると駆け寄ってきた。
「ご、ご先祖ぉ、6主は何を言ってるんだ? 8主もおかしいぞ!」
「大丈夫だから落ち着け。わかるように説明してやる。8主もだ、グダグダ
言ってるだけなら、どっかの地下室にでも隔離するぞ」
 あいつが昔、村人にされたように。8主はビクッと肩をふるわせた。
 5主がわざとらしいくらいノンビリとフォローを入れる。
「大丈夫だよ8主。4主が7主を手にかけてしまったのが事実としても、7主が
人質になってるからこそ、6主も逆らえないんでしょ? どういう状態なのか
イマイチわかんないけど、取り戻せるなら、まだチャンスはあるってことだよ」
 チャンスは残ってる。全員が無事に、元の仲間に戻れるチャンスは。
「でも戦況は厳しいけどねぇ。主戦力の6・7主を先に押さえられるとは」
「はーい、最初っからちゃんと説明してくださーい! なんかご先祖と4主が
ラブラブだったのは知ってるけど、その辺と関係あんの?」
「ぶはっ――ゲホゴホ」
 1主の言葉に思わずむせる俺。おいおい、なんで知ってんだ。
「あのなー。他人の色恋沙汰に首突っ込む趣味はねーけどよ、これがご先祖とも
なると、俺の存在にダイレクトに繋がる話だからな。敏感にもなるだろ」
 あー……確かに。傍らの2主を見ると、こっちはきょとんとしているが。
「あっはっは、理解のある子孫で良かったね。じゃあ経緯の説明を交えながら、
作戦会議と行きますか?」
 特にムリしてる風でもない軽い声で、5主がいう。こういう器のでかさは、
さすが宿舎のリーダーだ。
「待て、その前にもう一人、呼ばなきゃいけないヤツがいるだろ?」
 俺の言葉に5主は一瞬考えるようなそぶりを見せてから、ぽんと手を打った。
「その通りだ、あの人にも責任の一端はあるからね」
 正真正銘の魔族の王。銀月の貴公子を。

181【Ligament】[9] おまけ:2007/03/22(木) 04:37:52
4主「で、で、出番ね〜〜〜!!! 主役なのに! 俺主役なのにぃ!」
3主「たまにはいいだろ、お前が出ると常に大変なことになるからな」
4主「キーッ! 0番枠でおとなしくしてやったらこれかよ! 許せん!」
8主「僕、本当にキーッて言う人見たの初めてです」
4主「だいたい俺が出なけりゃお色気ゼロだろこのシリーズ!
   ナナちゃん喰い殺しちゃった今となっては!」
3主「殺った本人がすげえ言いようだなオイ」
4主「脱いだり誘ったり結構大変なのに、みんなこの苦労をわかってくれない……」
8主「いやちょっと待ちましょうwww」
3主「暴走トークも当社比1.5倍になっとるな」
4主「だって受けって俺だけやん。
   通常割り当てだとサンちゃんも8主もだいたいこっちだろうに……じと〜」
8主「ヤ、ヤバイです」
3主「逃げるぞ!」
4主「お・ま・え・ら・も……脱げー!」
38主『どわー!』


7主「……っふ、甘いよ4主さん。僕がいつ『受け』なんて言った?」
6主「え……!?」

182名無しの勇者:2007/03/22(木) 11:14:19
GJGJ!
少し前まで自分13、48、72だったけど、
【Ligament】のおかげで4主受けもありだと思うようになりますた。

183名無しの勇者:2007/03/22(木) 14:33:42
ピーちゃんキタワァ
ハッピーエンドを想像しつつエールを送ります。作者さん無理せず投下頑張ってー。

184名無しの勇者:2007/03/23(金) 21:32:00
>>181
7主カコヨスwww

ピーちゃん楽しみだよピーちゃん!!
まさかこんなに早く更新きてるとは思わなかったよ!

185名無しの勇者:2007/03/24(土) 21:32:15
ピー様ktkr
もりあがってまいりました

186【Ligament】[10] 0/6:2007/03/25(日) 01:30:46
3主×4主←8主fromDQ主雑

4主「どうも。さっそくですが、恒例のサンクスコールいきます」
3主「>>182>>185の皆様方、レスありがとうございます」
8主「更新ペースがまちまちで申し訳ないです。完結できるよう
   自分なりのペース配分で投下しておりますので、ご了承くださいませ」

4主「ここらでいったん休憩」
3主「いきなりなんだ」
8主「まさかリガメント休載するんですか!?」
4主「違う違う、俺の魔王モードだ。ずっとハイなのも疲れるんだよ」
8主「はうー♪ もしかしていつもの4主さんですかぁ?」
4主「おっす、久しぶり」
3主「まともな方か! そういうや冒頭からおとなしかったな」
4主「で、さっそくだが聞いていいか?」
8主「なんですか? なんでも聞いてください!」
4主「どうして俺が半日空けただけで、宿舎中が散らかってるんだ」
3主「すみません。風呂上がりにバスタオル投げっぱなしは俺です」
8主「本当は朝食の片付け僕だったんですが忘れてました」
3主「ソファでまるまってる毛布は6主だよな?」
8主「1主さんと2主さん、買い物は冷蔵庫にしまうまでが買い物です」
4主「……はぁ〜。やっぱ俺、引っ込んでた方が楽かな」
38主『いやホントごめんなさい』

187【Ligament】[10] 1/6:2007/03/25(日) 01:31:19
  <6主>

 俺が泉に戻ると、ヤツは素っ裸のまま、うつぶせで水の中をのぞいていた。
真っ白な背中から黒い翼が一対はえていて、身体の両サイドへとだらしなく
広げられている。
 血反吐ブチまけそうな怒りを必死にこらえ、ヤツのご機嫌取りのために(!)
着替えを持ってきてやろうか?と聞いたときは、ガキみたいにバシャバシャと
水しぶきをあげて、はしゃぎ回っていたんだが。
 俺は水ぎわに腰をおろし、ヤツが起き上がるのを待った。
 今度はなんの遊びか、ヤツはじっと水に顔をつけたまま微動だにしない。
湧水の立てるさざ波に、かすかに揺られているのみだ。
 かれこれ5分は経過したが――。
「溺れてんのかぁ!!??」

「いやぁ、カナヅチだったこと忘れてたーね♪」
「お前はどうでもいいが、7主まで死んだらどうすんだ!」
「すまんすまん。――これ難しいな」
 背中を叩いて水を吐かせ、ヤツはようやく息を吹き返した。今は上着の
後ろ側に、羽を出すための穴を開けようとナイフで四苦八苦している。
「ああもう死ね。氏ねじゃなく死ね。マジ死ね、死んでください」
 ぎりぎりシネをザキにしないで済んでいるのは、俺の素晴らしい忍耐力の
たまものであろう。どうせ聞いちゃいねえだろうが。
「でーきた! うにゅ……うにゅ……うにゅ?」
「羽がひっかかってるんだアホ。ほら引っ張るぞ」
 穴から翼の先端をつかんでグイッと出してやると、ヤツは「いたた!」とか
言いながらも、なんとか服を着ることができた。
 っつかお前、さっきは穴なんかなくても羽出してなかったか? 透けてたが。
「一度こうやって実体化しちゃうと、戻すのメンドイ。この方がラクだし」
 バサバサと動かしてみて、満足そうにニィっと笑う。
 それから腰をあげると、いきなり俺の腕をつかんだ。
「ちょっと見せたいものがあるんだ。一緒に来てくれない?」
 ……俺に選択権がないにも関わらず、こいつは必ず俺の了承を得ようとする。
以前の4主なら彼らしい気遣いとして受け取れるが、今の俺には苛立たしさしか
感じない。だから俺は、ただ黙ってうなずいた。

188【Ligament】[10] 2/6:2007/03/25(日) 01:31:39
 そこはヤツの故郷の村だった。俺が午前中に、ヤツを探しに来た場所だ。
こんな形で同日中に舞い戻ることになるとは、思ってもみなかったな。
 思いつくわけもねえ。今朝までは、いつも通りだったのに――。
「村、元に戻してくれて、ありがとな」
 先を行くヤツが、ぽつりとつぶやいた。
 以前マスドラによって完全に破壊され、すっかり更地となってしまった
この場所を、俺たち全員で復元したのだ。
 特に役に立ったのは7主だっただろう。岩石落としやら津波やら、MP
いらずで土木治水工事にうってつけの特技組だ。俺なんて疲れたらサボって
たけど、7主は労働が好きなタイプだから、ずいぶんマジメにやってたな。
 丘を盛り、木を植え、川を引き、家を建て、田畑を作った。1ヶ月くらい
かけてようやく八割ほど戻したとき、4主のやつマジ泣きしてたっけ。
「――なぁ、なんであんなヒデェことしたんだよ」
 ヤツが振り返る。目を細め、口の端をゆがめて笑う。
「あんまり美味しそうだからかじってみたら、止まんなくなってさ♪」
「ちゃんと答えてくれ、理由があるんだろ?」
「いいから、黙ってついて来いってーの」

 村を通り過ぎ、裏手に広がる森をしばらく歩いたところで、前方に大きな
岩が見えた。苔むして森と一体化している巨大な岩石で、それをくり抜いて
鉄製の扉が取り付けられている。
 扉にはなにかの紋章がはめ込まれていた。ヤツがそれに手をかざすと、
ピーっという甲高い音がして、扉は自動的に奥へと開いた。
「なんだ今の。アバカムとは違うよな?」
 ヤツは答えずに、さっさと入っていく。
 中はたくさんのたいまつが燃えていて、視界に不自由はなかった。思った
よりも広く、二人が楽にすれ違えるような通路がしばらく続いたところで、
奥にもう一枚、木製のドアがあった。そのドアにも紋章がついている。
 ヤツが同じ要領で手をかざすと、また勝手に開いた。ずいぶん通い慣れた
場所のようだ。

189【Ligament】[10] 3/6:2007/03/25(日) 01:32:02
「なんだここは?」
 室内の様子を見て、俺は思わず声をあげていた。
 城の応接間ほどの広さで(10m×10mくらいか)、見慣れないオブジェが
所狭しと置かれている。いや、オブジェじゃなくて、なにかの機械か?
 いくつかにグループ分けして寄せられているデスクの上には、これも
なんだかよくわからない器具が散乱している。細い口のついた丸いガラス
ビンとか、目盛のついたガラスコップとか、どうもそれらを熱するための
装置とか。至る所に散らばっているメモには、小難しい数式が走り書き
されている。
 四方の壁はびっちり本棚で、並んでいるのはすべて、とても読む気に
ならない学術書のたぐいだ。
 ヤツはその本棚の一角から、分厚い冊子を一冊引っ張り出すと、表紙の
ほこりを払いながら俺の前まで戻ってきた。
 黙ってその冊子を差し出す。
 黒革張りの厚紙で挟み、綴り紐で上下2カ所を閉じている。それは本と
いうより、なにかの帳簿のような、事務的なあつらえのものだった。
 表紙のタイトルはすり切れて読めない。開いてみると、黄色く変色した
中表紙は、黒インクで書かれた文字がはっきり読めた。


          【Progress Reports】

            Project・SOLO
            Project・SOFIA 

                      Observer Cynthia.

 ……経過報告書?
 プロジェクト・ソロ?
 プロジェクト・ソフィア?
 観察者――――シンシア??

 はっと顔を上げた俺に、ヤツはとても穏やかな笑みを浮かべ。
 静かに、言った。
「ようこそ、俺の本当の故郷へ」

190【Ligament】[10] 4/6:2007/03/25(日) 01:32:23
  <8主>

「進化の秘法!?」
 対話の中心となっていた二人の内の一人、3主さんが、思わずといった
ようにテーブルに身を乗り出した。
 進化の秘法……もっとも忌むべき邪術とされる、DQ界最大の禁忌じゃ
ないか。
「ヤツの急激な変化を見て、他に思いつくものがあるか?」
 上座のソファで長い足を組み、僕が煎れた紅茶を優雅にすすりながら、
魔王は事も無げに言う。
「でも……いつ誰が、そんな恐ろしいモンをあいつに仕込んだんだ。
光の勇者としてのあいつを取り込もうとしていたエビプリは、それを
する意味がないだろうし――」
 眉間にしわを寄せる3主さん。ピサロさんはあくまで冷静だ。
「そんなもの、マスタードラゴンに決まっているだろう」
 天空世界の支配者、いと高き黄金の巨竜。
「正確には、4主という人間に進化の秘法を使ったのではない。天空人と
人間の混血をベースに、古代の秘術によって作り出された『勇者』という
名の生物兵器――それが4主だ」
 次々と出てくるショッキングな事実に、僕たちは顔を見合わせるばかり。
 ピサロさんは淡々と続ける。
「エスタークに対抗するのが目的だったようだが、竜神にとっても危険な
賭けだったろう。秘法の完成に不可欠な物を、ヤツも用意することができ
なかったからな」

191【Ligament】[10] 5/6:2007/03/25(日) 01:32:46
 進化の秘法とは、元々は遙か昔に滅んだ古代文明の遺物であり、その
手段が伝わっているだけで、マスタードラゴンのような神格クラスの存在
ですら理解しえない、超高度技術なのだという。
 要となる「黄金の腕輪」の正体は、莫大な量の生体情報を調整、制御
するためのハイスペックな演算装置。これが無い場合、どのような結果を
引き起こすか予測できず、行き当たりばったりの実験になってしまう。
 彼の場合も、結果はやはり失敗だった。できた「もの」は、少々天空の
力を扱えるというだけの、ただの人間に過ぎなかった。
 だが彼は、何も知らないままに、自力で当初の目的をすべて果たした。
竜神もそれでよしとしたのだが――。皮肉にも、物語の幕が下りたあとで、
彼は本来の力に目覚めてしまったのである。
 最悪のシナリオ。
 言葉も出ない僕たちに、追い打ちのようにピサロさんが告げる。
「私の襲撃があと1年遅ければ、いったん廃棄処分にし、最初からやり直す
計画もあったそうだ」
 ……人の命を……なんだと……!

「目的を取り違えるな」
 場の空気が怒り一色に染まりかける瞬間、銀の魔王が制止をかけた。
「言っておくが、これは全てヤツ本人から聞いたことだ」
「4主クン本人が?」
「最初の覚醒のあとで、竜神の方から全てを打ち明けてきたそうだ。許せな
ければ自分を討っても良いとまで言われた――と。
 私が庇うのもおかしな話だが、結局あの時代は、聖も魔もどこかが狂って
いたんだろう。戦乱は狂気を招く。人の世にもあることだろう?」
 誰が悪いわけでもない。みんなが瀬戸際でギリギリでどうしようもなくて、
なにもかもが狂い始め。
 一人の青年がその全てを背負うことで、ようやく平和を見いだせた世界。
 それはここにいる全員が、様々な形で共有しているもので。

192【Ligament】[10] 6/6:2007/03/25(日) 01:33:11
「じゃあそろそろ、具体的な対策に入ろうか。進化の秘法が原因だという
なら、つまりあの子を元に戻すことは可能と考えていいんだね?」
 ずっしりと重くなった空気を取り払うように、5主さんが明るく言った。
「あなた、という前例がいるんだから」
 1主さんがうんうんとうなずく。
「それにあんたの時と違って、あいつ、姿はあんま変わってないじゃん。
ちょっと羽はうっとうしいが、性格さえ元に戻ってくれりゃあ、俺たちは
それでいいんだもんな。なぁ?」
「僕としては、もう少し竜に寛大になって戻ってきてくれるとありがたい
んですけどねぇ」
 僕が混ぜっ返すと、3主さんが軽く殴るまねをした。
「それはお前個人の問題が大半だろうが!」
 1主さんと5主さんが同時に吹き出した。2主さんは相変わらずなんだか
よくわからない様子だったけれど、
「4主も8主も優しいぞ? いつも俺の勉強、見てくれるもんな!」
 ひとまず思ったことを口にしてみたようだ。
 そうですね……僕もあの優しい4主さんが、大好きですよ。

 よし! グダグダ言ってても始まらない。やるべきことを考えろ。
 僕はあの人に――主治医を任されたんだから。
「ピサロさん、僕を調べることはできますか? どうして僕が、彼の進化を
止められるのか。その原因がわからないことには、確実な手が打てません」
「その前に、お前の出生を詳しく聞かせろ。いや、行った方が早いか」
 長い銀髪をかきあげ、立ち上がる。行くって、僕の生まれ故郷へ?
「パーティー分けが必要だね。勘だけど、例のブツが必要になる気がする」
 全体を見通せる5主さんの発言は、いつも必ず最後に効いてくる。彼が
言うのなら、たぶん間違いなくそれは必要になるはずだ。
「だがアレは、地の底深くに封じ込められたんじゃなかったか?」
 あごを押さえる3主さんに、ピサロさんがにやりと笑う。
「案ずるな。黄金の腕輪なら、今は卵と鶏が持っている」
「げっ、マジか?」
「魔王の腕を簡単に切り落とすような勇者なら、造作もないだろう?」
 なにやら含みのあるピサロさんの言葉に、3主さんは小さく舌打ちした。

193【Ligament】[10] おまけ:2007/03/25(日) 01:33:34
8主「第10部にきて、ようやく謎のひとつが解けましたねー」
3主「お前のそれって……進化だったのか」
4主「あんだよー。そういう言われ方すると微妙だな〜」
3主「だってさ、精神的には退化してないか? 退行っつーか」
ピサロ「いや、元からガキっぽいところはあったぞ? 旅の間、かなり
   コイツのわがままに振り回されたからな」
8主「そう思ってるのはあなただけだと思いますよ?」
4主「だってピーちゃん、なんだかんだ言って優しいから甘えやすいだもん」
3主「ん? 世界樹の葉一枚だけ持たせて、棺桶に突っ込んでたんじゃなかったか」
ピサロ「本家ではそうなんだが……ここでそのお笑い設定を持ち出すと、
   ムードどころか根幹からこの話がブッ壊れかねないだろう?」
4主「うんうん。俺もそこまで鬼な性格もヤだしぃ♪」
8主「でも7主さん……」
4主「ここでは、ピーちゃんとはそれなりに仲良しだったってことで。
   俺が昔のことでズ〜ンってなったときとか、ギュっとしてくれたもんねぇ?」
ピサロ「あ、あれはロザリーが慰めてやれとうるさいから……」
3主「ちょお待てや兄ちゃん」
8主「まさか過去に、この人となんかあったんですか?」
ピサロ「ナイナイナイ! 私はロザリーひとすじだ!」
4主「そんな! あの夜のことは遊びだったの!!??」
ピサロ「なんのことだー!!!」
38主『――ヌッコロス』

4主「それにしても腹減ったなー。ねえねえ、つまみ食いしてもいい?」
6主「やめれ('A`)」

194名無しの勇者:2007/03/25(日) 11:16:48
新展開ktkr
終盤の怒涛の展開楽しみにしていますw

……ピサロが出てきたくだりで外伝主人公の姿が浮かんだのは内緒

195名無しの勇者:2007/03/25(日) 12:45:15
更新キテタ!
wktkして待ちます

196名無しの勇者:2007/03/25(日) 14:49:26
ピーちゃんがかっこよくて安心したw
ここでまで世界樹だったらどうしようかと…

そして相変わらずカナヅチな4主テラモエスwww

197名無しの勇者:2007/03/26(月) 09:25:03
なんか萌える上に燃える展開になってきた〜!
発想スゴイなぁ。
黄金の腕輪とか、プレイ中はなんやねん思ってたけど、違和感なく納得。
もうこれ脳内公式設定になりますたww

198靱帯:2007/04/05(木) 19:35:01
現在、仕事が忙しすぎてなかなか執筆が進みません。
(昨日も2時間くらいしか寝てませんマジで)
頑張って書いているので、続きはもう少しお待ちください。

199名無しの勇者:2007/04/05(木) 19:54:58
お疲れさんです。
ゆっくりやってください。

200名無しの勇者:2007/04/05(木) 20:50:13
お疲れ様です>靱帯タン
どうぞご自分のペースで投下なさって下さい。
wktkしながら待ってますw

201名無しの勇者:2007/04/22(日) 08:53:13
久しぶりに来てみたら、新作が投稿されてて嬉しかったです。
お気になさらずやってください。

202名無しの勇者:2007/04/23(月) 07:35:06
4の人も2ヶ月に1回くらいのペースだったしね
その間に他の投稿もあると思うし 気長に待ってるから
気にしない気にしない

2034×8 過去サロンネタより思いつきネタ:2007/04/27(金) 11:33:22
8主「僕ずっと気になってることがあるんですけど。」
4主「なんだよ唐突に。」
8主「聞いてくれます?もう気になって気になって夜もロクに眠れなくて。」
4主「なんだよ?そんなに気になることって」
8主「でも確信を得るためには4主さんの協力が不可欠でして。」
4主「なんだよ。俺となんか関係あるのかよ?」
8主「協力してくれるんですね?じゃあ・・」
4主「って何急に服を脱がそうとするんだよ!?」
8主「いや、鳥類って乳首がないじゃないですか?4主さんが哺乳類かどうか
   確かめる上で重要なことなんですよ?」
4主「・・・・・で?・・もう確認したんだからいいだろ・・」
8主「はいvv良かった。4主さんも今この瞬間をもって立派な哺乳類ですよ!!」
4主「・・・・・で?・・なぜ俺はベッドに押し倒されてるんだ?・・」
8主「はいvv4主のおかげで僕もようやく不眠から解消されそうですしゆっくり
   眠ろうかと。」
4主「???お前は何がしたいんだ?!ってちょっどこ触って?!」
8主「嫌ですね。不眠解消の恩人である4主さんにもそれ相応のお礼をしないとv

204上の続き:2007/04/27(金) 11:42:53
すいません!!カプ表記間違えました!!
正しくは8×4のつもりです。
なんか紛らわしいものを・・・・
ほんとすいませんでした!
ちなみに1レスで終了なので職人さん気にせず投下をドウゾです。

205名無しの勇者:2007/04/27(金) 17:04:16
>>203-204
カプ表記を見て、襲い受け!?
とwktkしました
すみません
妙にvも飛ばしまくってるから…

206上の続き:2007/04/27(金) 19:12:51
203です。間違いのせいで不快な思いをする方もいますよね。
本当にすいません!
削除したいのですが削除パスを入れておらずサポート登録方法もわからず
できませんでした。
読んで嫌な思いをしたりがっかりさせてしまった方々、本当にすいません!

207名無しの勇者:2007/04/27(金) 19:32:41
竜神族は胎生なのかな
何が言いたいのかってーと、8主にヘソはあるのかな

208名無しの勇者:2007/04/27(金) 20:19:56
>>203
このドジッ子めw

209名無しの勇者:2007/04/27(金) 20:38:05
ドジっ子だけどGJ!

どうでもいいけど
4主の血筋は羽と腕が両立してる時点で鳥類というよりむしろ異形なんだけど
8主の血筋は西洋竜だからファンタジー爬虫類で確定だと思うんだ

何が言いたいかというと8主は屁理屈で4主を仲間に引き込みたがってるよな、と

210主雑>>756-757ネタ:2007/05/04(金) 22:26:35
4主「はっ……ぁ、っう、そこっ……」
6主「えーと、ここかな?」
4主「そ……っ、んんっ……!」
6主「それにしてもよくもまあ毎度ここまで溜めてくるよな。もっと早く来いよ」
4主「だ…って、そんなしょっちゅう、っ、頼むわけにも…いッ」
6主「悪い、痛かった?……そんな気にしなくたっていいのに」
4主「そ…いう……わけには……ッ!」
6主「こーんな首から腰までガッチガチにコリ溜めてちゃしんどいだろーに」

7主「……8主くん、握り締めすぎてスプーン曲がってるよ……プリンもぐっちゃぐちゃになってるし」
8主「あはははちょっと力が入りすぎちゃったみたいです」(ぐちゃぐちゃ)
7主「そんなふうに混ぜないの、食べ物を粗末にするんじゃありません」
8主「やだな何言ってるんですか混ぜたプリンも結構おいしいですよ」
7主「まあそりゃ味は変わんないだろうけど、食べ物に八つ当たりはさすがにどうかと」
8主「別に八つ当たりなんて」

4主「あ、っいい、もっと……ッ!」
6主「そんなに気持ちいいのか?俺ってば凄いなやっぱり神かも」

   (ガシャッ!)
8主「…………」
7主「……あーあ、とうとうお皿まで割っちゃった」
8主「ははははははちょっと手が滑っちゃいまして」
7主「君も大人げない人だねー。あの場に割って入りたいならさっさとすればいいじゃん」
8主「7主さんこそエロ撲委じゃなかったんですか?隣の部屋のアレ放っといていいんですか?
   悠長に紅茶飲んでていいんですか?!」
7主「…まぁ、あんなのにいちいち目くじら立ててちゃあ、ねぇ……(フッ)」

4主「んっ、うーん!スッキリしたー!」
6主「はははそりゃあよかった」
4主「いつもいつも悪いな、ホント助か」(ゾッ)
6主「あ?」
4主「……なんか悪寒が……」
6主「おいおい、大丈夫かよw」

211名無しの勇者:2007/05/04(金) 23:37:30
>>210
ちょwww
こういうネタ大好物www

212名無しの勇者:2007/05/05(土) 01:13:12
GJGJ!!!!
あくまで雰囲気だけだからエロ撲委に頼むのは間違ってるぞ8主www

213名無しの勇者:2007/05/05(土) 09:42:43
GJ!!
エロ撲委は明らかに違うとわかってたら発動しないからねw

>7主「そんなふうに混ぜないの、食べ物を粗末にするんじゃありません」
やべえ他の連載と相まってテラフイタw

214>>210追加 67?:2007/05/05(土) 12:32:36
7主「6主さん」
6主「よ、7主!どした?」
7主「さっきまで4主さんのマッサージしてあげてたでしょ。
   気持ちよさそうだったね、僕にもやってくれない?」
6主「いいぜー感じろ俺の神技!」
7主「楽しそうだね?」
6主「いやこれ結構奥が深いんだぜ?マイブームかも」
7主「まさに世界を平和にするマイブームだね。じゃあ僕も腰お願い」
6主「おっけー。……4主といいお前といい、腰痛持ちの多い宿舎だなぁ」
7主「特権階級には第一次産業の苦労は分かるまい……、んっ」
6主「おーおー凝っとる凝っとる。俺だって農業経験くらいあるぜ?」
7主「じゃあ次は一緒に鰹でも釣りに行く?……あぁー確かにこれは気持ちいい〜」
6主「だろー?最早宿舎の半分は俺の指先の虜」
7主「虜ってw……ふあー、でもやっぱり気持ちいいや〜」
6主「………(ニヤッ)」
7主「ってうわっ!ちょっ!どこ触っ……うひゃひゃひゃっ!やめてよっ!くすぐったいってば!」
6主「ほーらほーら擽っちゃうぞー」
7主「やだったら!ちょっと…あははははは!ひっ、ひどいよっ!やめてって、ば!」
6主「…………」
7主「…………」
6主「…………さっきの、妬いた?」
7主「……あんなので妬いてたらキリがないでしょ、8主くんじゃあるまいし」
6主「つまり8主は妬いたと」
7主「彼もいろいろ不器用な人だよねえ。……何、妬いて欲しかったの?」
6主「まさか」
   (ガチャ パタン)
3主「どーもー。…………あらお二人さんソファで折り重なっちゃって一体何……
   …………しっつれーしましたー!」
   (バタン!ドタドタドタドタ)
6主「騒がしい奴だな」
7主「騒がしい人だね」

215名無しの勇者:2007/05/05(土) 12:37:01
大人な7主モエス

216名無しの勇者:2007/05/05(土) 13:14:45
わっふるわっふる

217名無しの勇者:2007/05/05(土) 17:01:12
3主がかわいいw

218名無しの勇者:2007/05/05(土) 17:02:14
8主ならどこが凝ってるのかな?

219名無しの勇者:2007/05/05(土) 19:11:24
8主は凝り固まってるよ

固定観念で

220名無しの勇者:2007/05/05(土) 20:01:51
頭でも揉んでもらうか

兵士だから脚かな?
でも8主、怪力なのに筋肉ないみたいだから
肉体疲労しないかな

やはり頭か

221名無しの勇者:2007/05/05(土) 23:42:25
なんという熟年夫婦
なんなんだ67のこの出来上がっちゃってる空気はテラモエスGJ!!!

222名無しの勇者:2007/05/06(日) 00:57:56
身体に凝ってる所がなくて、
揉まれてもくすぐったくて笑い転げるだけの8主と
指先の虜にできなくて何気に悔しい6主が浮かんだ

223名無しの勇者:2007/05/06(日) 02:26:19
6主に揉まれまくる8主想像して足つった。

224名無しの勇者:2007/05/06(日) 10:25:20
>>222
それいいなあ!
肩とか触られただけで笑い過ぎ8主w

そういや爆笑する8主て結構レアじゃね?

225名無しの勇者:2007/05/06(日) 17:04:21
>223
なんで足つるんだよwwww
お大事にw

226マッサージネタさらに便乗8×4:2007/05/07(月) 13:56:33
8主「というわけで今日から僕が4主さんの専属マッサージ師です。僕の美技に酔いな!」
4主「どういうわけでそうなったん……まあいい。俺が気になってるのはお前の持ち物だ。その小瓶はなんだ?」
8主「この小瓶は薬の瓶です。患部にサッと塗るだけで有効成分がじわあっと効いてきて、どんどん熱くなっていってとろけるくらい気持ち良くなることうけあい」
4主「ほー。じゃあそのうねうねうぃんうぃんしてる卑猥な形の物体は」
8主「これはマッサージ器です。ほぐれにくいところをぐんぐんほぐしてあなたを快楽の波に誘う事うけあい」
4主「ギ ガ デ イ ン!!!!!!!!!!!!!!」


2主「遠い方のご先祖、あのぶるぶる動いてるやつはなんだ?」
3主「ぼくこどもだからわかんないや」

227名無しの勇者:2007/05/07(月) 14:01:40
8主wwwww
ちょっとエロ撲委の世話になってこいwwww

228名無しの勇者:2007/05/07(月) 15:39:19
やっぱり3主がかわいい…
誤魔化すためには、
漢字と句読点の使えない子供にだってなってみせる
そこに痺れる!真似できない!

普通できない返しが通用する日頃の行いもすごいな

229名無しの勇者:2007/05/07(月) 22:11:25
というわけってどういうわけwwww
自分の欲望に忠実な8主が大好きです!!

230名無しの勇者:2007/05/07(月) 22:33:46
脳味噌が下半身についてる8主が大好きですwww

231名無しの勇者:2007/05/07(月) 23:01:02
これはいい8主ですね

232名無しの勇者:2007/05/10(木) 03:20:46
48投下いきます。
苦手な方スルーしてください。

23348 1/7:2007/05/10(木) 03:22:38
 いつもの通りの喧噪。いつもの軽い喧嘩。その後に、大好きです、と強く強くアピールして、追い払われて、終わり。宿舎での毎日はそうやってごくごく平和に流れていく。
 そう、思っていたはずなのに。


 今日の追いかけっこは妙に長く続き、4主さんの部屋の中まで誘導されてしまった。僕の部屋とは違って彼らしい整頓された部屋だ。4主さんの匂いに包まれているようで、なんだかドキドキした。
 ふう、とちょっと息をついて、4主さんはベッドに腰を下ろした。4主さんが使っているベッド。うわあ、うわあ、と叫びそうになるのをぐっとこらえる。
 4主さんは眉間に皺を寄せて僕を見た。怒ってる顔も綺麗だなあ。怒られるから言わないけど。
 ぼんやりしていると、柔らかそうで吸い付きたくなる唇がゆっくり動いた。
「で、さあ。お前、俺とどうなりたいの?」
 唐突にそう言われて思わず固まってしまった。
「どうって、そのぉ」
 思えばこの時正直に、「あなたの***に僕の***を突っ込みたいです」とかもっとストレートに言ってしまえばよかったのだ。僕はいつも肝心なところで押しが足りない。
「もっと、深く仲良くなりたいです」
「……ふぅん」
 4主さんは端正な顔にちょっといたずらっぽい笑みをつけて、僕を見つめ返した。

23448 2/7:2007/05/10(木) 03:23:18
「具体的に、どう?」
「ぐ、具体的には、っですね」
 何度も思い描いていた光景が頭の中をぐるぐると支配していく。深い大人のキスをして、綺麗な肌を丹念に愛撫したい。舐め回したい。それから、それから。
「……具体的には?」
 紫色の瞳が、試すように僕を見つめていた。形のいい唇がにんまりと笑う。
「、っ、」
 僕、もしかして誘われてる……? 
 我慢の限界だ。もうどう思われてもいい。襲っちゃおう。
 決意した瞬間、視界が真っ暗になった。驚いた隙に、足をひっかけられてバランスを崩す。ばふっと音がして、あったかいものが上にかぶさってきた。なんだ、と脳が理解するより早く、唇を塞がれる。
 どうやら僕はベッドに押し倒されたらしい。タオルか何かで目隠しをされているようだ。
 冷静に判断しようとすると、角度を変えて何度も口づけを受ける。ちろちろとあったかくてぬるりとした何かが上唇を這い、そっと口の中に忍び込んでくる。
 あらららら。
 夢でも見てるんだろうか。
「こういうふうにしたかったのか?」
 不意に目隠しがはずされた。にこにこと楽しそうに4主さんが笑っている。
「……これは、仕返しのつもりですか?」
「さあ。で、この後はどうしたかったんだ?」
 4主さんは誰かにメダパニされたんだろうか。
 まあいい。このチャンスを逃す手はないと、僕の下半身が告げている。
「この後は……いっぱい、いじりたい、です」
「どこを? どんなふうに?」
 色んなとこをねちねちと、と言い終わらないうちに服をすぽんと脱がされた。長い指が、つつつ、と胸元を滑っていく。背筋がぞわぞわした。
「よよよよ4主さん! 誰か、誰かメダパニを解ける方はいらっしゃ、あ、ンっ」
 助けを求める声も封じられる。妙な声を出してしまい、僕は顔がざあっと熱くなるのを感じた。

23548 3/7:2007/05/10(木) 03:23:45
 4主さんが僕の胸のぽっちに噛み付いていた。
「んな、な、なにを、」
「いじられたいんじゃないのか?」
「い、いじられたいんじゃなくていじりたいんですっ」
「ああそうか。じゃ、どうぞ」
 どうぞ、と言われても。
 僕はここでまたタイミングを誤ったらしい。混乱しているうちに両手が捕まった。右手を胸に、左手をズボンの中にと導かれる。
「……あのお」
「ん? いじりたいんだろ? ほらどうぞ」
「いやだって、これじゃただのオナニーじゃあないですか」
 僕の手は何故か僕の体を愛撫する体勢になっていた。
「いじりたいって言ったのはお前だろうが」
「こういうんじゃないですっ」
「じゃあこうか?」
 僕は軽々とひっくり返されて、下半身まで裸にされてしまった。抵抗できないように手足はがっちりと固定されている。天空人侮るなかれ。今更気づいても遅かったようだ。
 固定された左手を動かされた。その指が、ゆっくりと秘部に向かう。
 もちろん、4主さんの、じゃなくて、僕の。
「アッー! じゃなくて何をするだ、ですか、わあああ!」
「うるさい」
 うつぶせになってるからよく見えないけれど、指に何か冷たいぬるりとしたものをつけられた。潤滑剤? とか考えちゃって思わず固まる。この潤滑剤でくぁwせdrftgyふじこ?
「やめてくださいっ、やー、めー、てー!」
 暴れても暴れても上手く体重をかけられて動けない。動けないのをいいことに、ぬるり、と4主さんの舌が背中をなぞる。声にならない悲鳴が喉から漏れた。だんだん、力も抜けていく。

23648 4/7:2007/05/10(木) 03:24:26
「あのさ」
 しつこいくらいの愛撫の隙間に、4主さんの声。
「俺もお前ともっと深く仲良くなりたい」
 耳を甘噛みされて、ついでのように囁かれた。
 ずるい。
 こんな時にそんなこと言うなんて。
 全部、許してしまうじゃないか。
 固まっていた左手の指がじりじりと入ってきた。無茶な体勢と慣れない感触に、小さなうめきが漏れる。
「手伝ってやろうか?」
 答えを待たずに4主さんは半ば強引に僕の中へと指を侵入させた。嫌な感じがぞわぞわと体中を這い上がってきたけれど、あの長くて綺麗な4主さんの指が、と考えると興奮した。萎えかけていた前がゆっくり力を取り戻すのがわかる。
 静かに行為は続いた。耳に届くのは浅ましい僕の荒い息づかいと、4主さんの指が動くのに合わせて鳴る潤滑剤の水音だけだ。
 指二本にしてみるか? とか、どのあたりが気持ちいい、とか、いちいち聞いてくるのがまたたまらなくて、顔を伏せる。
 4主さんは僕の中のキモチイイポイントを確実に、何度も擦る。全部わかりきっているのに、そうやって聞いてくる。こっちはもう何も考えられないくらいに気持ちよくて、もうどこかにすっとんでいっちゃいそうなくらいなのに。
「よ、しゅさ……、あ、あ、ッ……! もう、も、う、」
「もう、何?」
 意地悪。
 僕は好きになる相手を間違えたかもしれない。
「も……、イく……」
「ん。よかったな」
 え、それだけ?
「じゃあ一回出しとけよ」
 一回って、どういう。
 言葉の意味を確認することはできなかった。ぎゅっと前も握り込まれて、僕はあっけなくシーツの上に吐精した。
「ひど、い……4主さん……」
 荒い息で文句を言うと、心外だ、とでも言いたげに眉をひそめられた。

23748 5/7:2007/05/10(木) 03:24:58
「お前だってあわよくばこういうことを俺にしようとか考えてたんだろうが。どっこいどっこいだろ」
「う」
 まあその通りではあるけれど。できればもうなんかとろんとろんのでろでろにしてあンあン泣かせてみた挙げ句僕の英雄の槍でこれでもかというほどズコバコしてみたいなあとか考えてたけど。まさか自分が泣かされるなんて思いもしなかった。
 天罰だろうか。なんか4主さんには色んな守護神がついてるみたいだし。
「さて」
「さて……?」
 ちゅ、と優しいキスが降ってくる。ああなんかこういうのはいいな、と幸せに浸っていると、また両手を掴まれた。そして超SHT状態の4主さんのを触らされる。僕のよりちょっと大きくないか。プライドが。いやそんなことよりも。
「これを、その、どうするおつもりで」
「こうするおつもりで」
 4主さんはもう一回僕の体をひっくり返すと、よっこいせ、と僕の足の間に割りこんできた。熱い感触が、まだ快楽の残りを掻き集めている入り口に伝わってくる。
「むり、むりむりむりむりぽ!」
「なんかまだぱくぱく開いたり閉じたりしてるからいけるんじゃねえの」
「死んじゃいますって、そんな、」
「そしたらお前んとこの赤いの呼んできてザオリクさせるから大丈夫」
「うわあすごい羞恥プレイ!」
「じゃあうちんとこのザラキと5主の息子とどっちがいい」
「うわあほんとにひどいや!」
「死なねえって。……いくぞ」
「う、わ、っ」
 指なんか比べ物にならない圧迫感。息ができなくなる。
「は……」
 4主さんも苦しいみたいだ。綺麗な顔が少し歪んでいる。ああ、でも本当に綺麗だなあ。どんな顔してても綺麗だなあ。僕は呑気にそんなことを考えた。
 大きく息を吐くと、少し楽になった気がした。滑るように4主さんのが入ってくる。ゆっくりと僕の中を進んで、やがて、止まった。

23848 6/7:2007/05/10(木) 03:25:24
「全部……入ったぞ」
 ああ。
 4主さんが中にいるのか。
 悪くないかもしれない。
「すげ、キモチイイ……」
 だから、そんなこと言わないで。
 ずっとこのままでいたくなる。
「4主さん……」
 色々ごちゃごちゃした頭で、何を言いたかったのか、文句か、それとも睦言か、全部わからなくなって、とりあえず僕は4主さんにしがみついた。
 卑猥な水音を響かせながら、ゆるやかに腰が動きだす。くちゅ、くちゅ、と音を立てて、4主さんのが行ったり来たりする。さっき不本意にも探り当てられてしまった一番気持ちいいところを、見逃すことなく。
 じわじわと痛みが快楽に乗っ取られ始める。うめき声が、甘ったるい媚声に変わる。
 紫色と目が合った。その中にしっかりと、間抜け面をして喘ぐ僕がいた。なんとなく満ち足りた感触が胸に広がった。綺麗な人が笑んで、口づけをした。腰をしっかりと抱かれ、さらに奥まで突き上げられる。
「ふ、あっ、あ、やあ、やっ……よんしゅさ、よんしゅさん……」
「8主……」
 もっと。もっと名前を呼んで。
「好きだ」
「よん、しゅ、さ、……あ、あ、あ、あッ……!」
 そのまま僕は、二度目の絶頂を迎えた。

23948 7/7:2007/05/10(木) 03:25:58
「納得がいきません」
 僕はあのまま気絶してしまっていたらしい。目が覚めたらシーツは綺麗になっているわ体は拭かれて身ぎれいになっているわでものすごく居心地の悪い思いをした。どこまで几帳面なんだ。この人は。
「納得がいかないって? お互い気持ちよくて目出度し目出度しだろう」
「僕は上がよかったんですっ」
「ああ、なるほど」
 4主さんはぽんと手を打ち、にっこり笑う。
「騎上位がよかったのか。次はそうしような」
「違いますっ! ああ、もう」
 否定しながらも、それも気持ちいいかもなあとか次ってやっぱり次だよなあとか、4主さんの味を覚えてしまった僕の後ろは、きゅう、と反応してしまった。
 お父さんお母さんじいちゃんミーちゃんごめんなさい。僕は違う世界に足を踏み入れてしまいました。でも気持ちよかったので後悔はしていません。以上。
「……今度は、絶対に僕が4主さんをアンアン言わせますからね」
「へーえ」
 ゾクゾクするような艶やかな笑み。
 きっともう、僕はこの人なしにはいられないんだろうなあ。なんとなく、そう思った。


「ところで、どうしてこんなことしようと思ったんですか?」
「軽い嫌がらせ」
「……」
 誰か助けてください。

24048 8/7:2007/05/10(木) 03:27:10
普段は8×4だがあまりに8主がかわいいので書いてしまった。
反省はしていない。

241sage:2007/05/10(木) 22:35:54
萌えた

242名無しの勇者:2007/05/10(木) 23:12:56
>お前んとこの赤いの

ほんとだ…こりゃ赤い!

243名無しの勇者:2007/05/11(金) 00:17:44
8主は誰相手でも攻め派だけど萌えた
攻めを攻めのまま食っちまうネタは大好物だ

244名無しの勇者:2007/05/11(金) 04:07:32
>「むり、むりむりむりむりぽ!」
>「死んじゃいますって、そんな、」
>「そしたらお前んとこの赤いの呼んできてザオリクさせるから大丈夫」
>「うわあすごい羞恥プレイ!」
>「じゃあうちんとこのザラキと5主の息子とどっちがいい」

ここにすごいウケたwww
鬼だwwwww

>「好きだ」
最中にと言いながら
>「軽い嫌がらせ」
最後にと言ってのける4主恐いよー
彼は最早魔王様…?

エロくて、面白くて萌えました!


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