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FFDQかっこいい男コンテスト 〜ファイナルファンタジー5部門〜

24ギルバツ 4/16:2005/11/14(月) 14:56:21
「何が悲しくてレインボードレスとか着なきゃなんねんだよ……俺お姫様か?ああ?だったらメンバー全員お姫様だな。すげえの。お姫様なのに二刀流でさ。みだれうつの。全員で。一斉に。天のむら雲でさ。クリティカルでシュバババッ!とかいうの。笑っちゃうよな。つうか笑うしかねえよな。だったら笑わねえとな。はっはっは」
「…………バッツ………………」
「洗濯してたらさ。パンツとか出てくんだよな。そりゃ最初はな。どきどきしてたもんだけどな。男だもんな。あ、俺お姫様か。今は何ともないの。何も感じねえの。お姫様だし。レースのパンツって洗うの気ぃ使うんだぜ。紐つきのと一緒にしてたら絡まるしな。あいつらそんなん何も考えねぇの。お姫様だから。だから俺洗濯係。料理係兼買い物係兼洗濯係。俺すげえよな。シンデレラだな。ああ、だから俺お姫様なんだな。ドレス着てもなんともねえんだな。すげえな。ばっちりだ」
「……………………」
逆紅一点、というのはとかくストレスのたまるものらしい。
大して強い酒でもないのにこの乱れ様……疲労時の酒は普段より効くというが、彼の場合まさしくそれなのだろう。
出会ってすぐの頃は見目麗しい女性たちに囲まれて羨ましい位にしか思わなかったが、どんなものにも裏はあるということか。
この細くてどこか陰のある青年に、ギルガメッシュは心からの尊敬と同情の念を覚えた。
「やっぱ男がいいな。こうやってつるんで飲んでさ。だべってさ。だらだらしてさ。すげえ楽ちんだ。あいつら酒飲まねぇからな。なんでガラフは死んじまったんだろうな。いつもこうやって飲んでたのになぁ。今頃なにしてんのかな……」
ぎくり、とギルガメッシュは肩を震わせた。
バッツは相変わらず窓の外の欠けた月を見つめたまま、椅子の上に両膝を立てた恰好でエールを舐めている。
ギルガメッシュは手元のゴブレットに視線を移した。
「……なぁ、バッツ、これ…………」
バッツはちらりと横目でこちらを見たが、すぐに興味なさそうに顔を戻した。
「今はお前が使ってんだからさ。お前のもんだよ」
しばらく使ってなかったから、しまいこんでいただけだ。
悪ィ、洗うの忘れちまったな。ごめんな。そう言ってバッツは笑った。
こちらが泣きたくなりそうなほど、痛々しい笑顔だった。
手を伸ばせば届くところにバッツの横顔がある。
……触りたい。バッツに触れたい。
ギルガメッシュは確信した。
(オレは、コイツに惚れてる…………)
なんでだ。なんでバッツなんだ。男女比1:3じゃねえか。なんでピンポイントでバッツなんだ。
美女が後ろで三人も(うち一人は年齢的に犯罪くさいが)控えてるってのに、オレの本能はこんなひょろっこい男を選ぶのか。
だがそんな葛藤も、この妙に線の細い青年を目の前にしては藻屑のように消えていく。
(だめだ、だめだ!今、ここで手を出したら)
今の関係でなくなる。いやだ。そんなのはいやだ。
こうやってたまに酒を飲んで、たまに戦って、一緒に笑ってられるなら、それで満足じゃねえか、なぁ?


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