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酒の勢いで俺が適当にSS書いてみるスレ
1
:
名無しさん
:2009/10/14(水) 23:31:13
ソル「・・・・・・」
カイ「・・・・・・」
ソル「で、だ」
カイ「で、なんでしょう?」
ソル「SSの書き方ってのを教えてくれ」
カイ「・・・・・・」
894
:
名無しさん
:2012/10/25(木) 02:53:09
放課後の自室。
通常の業務を行なっていると、ノックの音がした。
「ソルさん、お邪魔します!」
ブリジットがやってきた。
「ってあれ?珍しいですね。誰もいないんですか」
お前が来なければな。
「ってことはウチとソルさんの二人っきりってことですね!」
コタツに入り、飲み物を用意し始める。
「お仕事お疲れ様です!今日はミリアさんがお夕飯を作るので、ウチはソルさんのお仕事が終わるまでここで待ってます!」
机に茶を置かれる。
「そういえば、二人っきりというのも最近はあまりなかったんじゃないでしょうか?
なんだか随分と久しぶりな気がします。お茶が入りましたよ」
茶を飲み、仕事に戻る。
「二人だけの時間。いいですねえ。なんだか、この世界にウチとソルさんしかいないなんて錯覚を覚えませんか?」
「いいや」
そろそろ学年末の最後のテストもある。
多少復習に時間を裂くか。
「例えばですよ?世界が滅んで最後に残った二人がウチとソルさんだったら、とてもロマンチックだと思います!」
そんな状況になる前に、滅びを止めてやる。
「想像してください!荒廃した都市、今にも崩れそうなビル、裂けた道路、かろうじて原型を留めている人造物、
人の気配のない静寂、徘徊する野生動物、明日をもしれぬ我が身、そんな中でウチとソルさんはお互いを支えあって生きているんです!」
そろそろテストの範囲を決めなければな。
といってもこれで最後だ。今年の内容全部入れるか。
問題の難易度を設定するのが難しいが、やれるだろう。
「希望を捨てずに明るいウチと、そんな時でも相変わらず無口で無愛想なソルさん!
やがて二人の間に子供ができ、家族が増え、いつしか人類は再生します。
その始まりのウチとソルさんの愛は永遠に語り継がれるんです!」
どこから子供が湧いてきた。
「壮大なラブストーリーだと思いませんか!?」
「思わん」
「ソルさんってば夢がないです」
仕事を続ける。
「だったらソルさんはどんなのがご希望なんですか?」
そんなものはない。
「ベタベタに、ウチが朝にパンをくわえて登校中、曲がり角で転校生のソルさんとぶつかるっていうのはどうでしょう!」
どうもこうもない。
「ハッ!?もしかして数年前にソルさんが初めて登校する時、今のシチュエーションは使えたんじゃないでしょうか?
千載一遇のチャンスを逃してしまいました!!」
家が隣にあるのに、どこの曲がり角でぶつかるというのか。
「ああ、ウチはなんてバカだったんでしょう!もしやり直せるなら、曲がり角でソルさんを待ちぶせて見事にぶつかってみせます!」
明日の授業予定を立て終わる。
仕事は終わりだ。帰るか。
「もうお仕事終わったんですか?」
「ああ」
帰り支度を整える。
「ソルさん!こういう時はわざとスピードを落として、二人の時間を長くするとかそういう気配り必要だと思います!」
「断る。部屋から出ろ」
「ちょ、ちょっと待って下さい。ディズィーさんがまだ生徒会で学校に残っていると思います」
「だからなんだ」
「ディズィーさんの方も終わるまで、ここで待っていませんか?」
「必要ない」
卒業式が近く、生徒会の連中も忙しいらしいが、待つ理由もない。
「いやでもですね・・・ん?ディズィーさんがいると二人で下校というのもできませんね・・・。
待つか、帰るか。それが問題です」
「出ろ。鍵をかける」
「わっ。わかりました!二人で仲良く手をつないで帰りましょう!」
「断る」
ただ帰るだけだ。
「え?腕を組みたいんですか?」
自室に鍵をかけ、学校を出、帰路につく。
895
:
名無しさん
:2012/11/17(土) 01:51:41
テスタ「最近の停滞っぷりときたら」
アバ「・・・やる気ない」
テスタ「どうにもモチベーションがな」
アバ「・・・保たない」
テスタ「色々とどうするか考えたんだが、もう私ではブリジットエンドは不可能と悟った」
アバ「・・・とうとう」
テスタ「所詮出オチだったのだ」
アバ「・・・そうだけど」
テスタ「というわけでブリジットルートはきっぱり諦めよう」
アバ「・・・ミリアルート?」
テスタ「この際それでいいやと思っている」
アバ「・・・適当」
テスタ「もはや決着はどうであれ、早く終わらせたいという心境」
アバ「・・・投げやり」
テスタ「このままではここまで来て投げ出してしまいそうで」
アバ「・・・今になって」
テスタ「そういうことだから後はなりふり構わずいこう」
アバ「・・・がんばれ」
896
:
名無しさん
:2012/11/17(土) 02:51:43
お休みの日の朝。
目覚まし時計の音で目を覚ましました。
「うぅ・・・まだ眠いです・・・」
時計を止めてお布団をかぶり直します。
はぁ、暖かくて幸せです。お部屋も十分に温かいんですけど、お布団の温もりはまた格別です。
この魅力に抗える人がいるなんてウチには信じられません。
まあ、ソルさんなんて当たり前のように起きだすんですけど。
あ、そうだ。
目覚ましをかけてるのも、ソルさんより早く起きて朝ご飯を作るためだったじゃないですか。
すっかり忘れてました。でもまだ眠たいですし・・・。
って感じで結局いつも寝過ごすんじゃないですかウチは。
たまにはがんばりましょう。これも愛のためです!
気合を入れてお布団から抜け出します。
すると、一緒に寝ていたタマさんも目を覚ましたみたいです。
「おはようございますタマさん」
タマさんは「にゃー」と一鳴きして挨拶を返してくれました。かわいいです。
抱き枕代わりに抱きしめてたロジャーを棚に戻し、さて、今日も一日がんばりましょう!
着替えを済ませて時間を確認すると、そろそろソルさんが起きる時間。
よし、間に合いました。いつも几帳面に起きる時間がずれないソルさんは、こういう時はありがたいです。
「行きましょう」
タマさんを連れてお台所へ。
餌を上げて、それから愛情たっぷりの朝ご飯を作りましょう。
今日はどんな献立にしましょうか。
なんて考えながら台所に向かうと、すでにお味噌汁のいい匂いや何かをジューッと焼いている音が。
「あら、おはようブリジット。早いわね」
「おはようございますミリアさん」
台所には既にミリアさんが!
ソルさんのことばかりで忘れてしまってました。
「もうちょっとかかるわ。待っててくれるかしら?」
失敗しました。ミリアさんも早起きさんじゃないですか。
「ウチもお手伝いします」
「私一人で大丈夫よ」
せめて手伝いくらいはと思いましたが、断られてしまいました。
せっかく早起きしたのに、まさかこんな結果になるなんて。
とりあえずお茶を用意して大人しく待ちましょう。ソルさんもそろそろ起きてくるでしょうし。
それにしても。
「ミリアさんって、最近よくご飯を作ってますよね」
「そうかしら?」
「そうです」
お休みの朝の日はもちろん、ディズィーさんが主に担当してた平日の朝ご飯もミリアさんが作る事が多くなってるような気がします。
それにお夕食も、先生のお仕事で忙しいソルさんや生徒会に入ったディズィーさんの代わりに作ってます。
さすがに夕食はウチと交互にですけど。ウチだってソルさんに手料理を食べて欲しいんです。
「貴方と違って早起きするのが苦じゃないもの」
「う・・・」
それを言われると辛いです。
今日もお布団の誘惑に負けそうになりましたし。
でも、なんというか、お料理しているミリアさんはそれだけじゃないような。
「ミリアさん。聞きたいことがあるんですけど」
「なにかしら?今日の献立ならもうできるから、見たほうが早いわよ」
「そんなことじゃなくてですね。もしかして、えーと・・・」
なんて聞けばいいんでしょう?
「どうしたのよ」
「あの、ミリアさんはソルさんのためにお料理してるんですか?」
「は?」
怪訝な顔をされてしまいました。
「どういう意味かしら?」
「えっと、だからですね。ミリアさんはソルさんに美味しいご飯を食べて喜んでもらえるためにお料理をしているのかな、と思ったんです」
「ちょっと意味がわからないわ」
「えーっと、だから・・・つまり・・・ミリアさんはソルさんが好きなんですか?ってことです」
そう、もう直球で聞いてみましょう!
好きな人に自分の作った料理を食べてもらう。これはとっても嬉しいことなんです。
ウチの経験則ですから間違いありません!
ミリアさんもそうだから、進んで料理をしているんでしょうか?
「ブリジット」
「はい、なんですか?」
「寝ぼけてるなら顔を洗ってきた方がいいわよ?」
「ウチは正気ですよ!?」
冗談でもなんでもないです!
ウチの言いたいことはわかりにくかったかもしれませんけども!
897
:
名無しさん
:2012/12/03(月) 02:23:23
まったく、ブリジットったら朝から何を言い出すのかしら。
「もうすぐ朝食もできるから、顔を洗って頭を冷やしてくるといいわ」
「だからウチは至って正常です。寝ぼけてもいません!」
そうかしら?
「じゃあもう一度聞くけど、さっき、貴方は私に何て質問したかしら?」
聞き間違えであればいいけど。
「こうなったらウチも引けませんよ?ミリアさんはソルさんが好きなんですか?」
どうやら冗談でもなさそうね。
一体どういうことかしら。どうしてそんな質問をされるのか理解できないわ。
「何故そんなことを聞くのかしら?」
「普段から、ミリアさんって意外と献身的だなって思ってたんです」
「私が?誰に?」
「もちろんソルさんにです」
どこが?ブリジットの勘違いじゃないかしら?
普段、ソルに何かしてあげてるということはない。彼は他人の世話なんか必要としてないもの。
せいぜい適当な時間にお茶を淹れて部屋に運ぶぐらいね。
そんなの、私でなくてもディズィーやブリジットもやっていること。献身的だなんてほどのことじゃないわ。
献身的っていうのはそう、ジェリーフィッシュの彼女みたいな人のことをいうのよ。
「それはないわ」
「そうですか?」
この子はまさか、意味をわかってないんじゃないかしら。
「いい?献身っていうのは、要するに相手のために尽くすことよ?」
「それぐらい知ってます!」
あら、意外ね。っていうのはブリジットに失礼かしら。
「最近のミリアさんはまさにそんな感じだと思うんです」
「どこがかしら?」
「例えば、ソルさんのお仕事が終わるまで学校の自室で待ってたりしてますよね?前はそんな事してなかったです。
それに、朝ご飯を作る回数も最近増えてます」
「貴方の夕飯の支度を邪魔するのも野暮でしょう?
朝食を作ってるのは、居候させてもらってるお礼みたいなものね」
夕飯の手伝いが欲しいなら、言ってくれれば手伝うわ。
「本当にそれだけですか?ウチみたいに、ソルさんに手作り料理を食べてもらうのが嬉しいなんてことはありませんか?」
「自分の作った料理をおいしく食べてくれるなら、気分が良いのは当たり前じゃないかしら?」
ソルは「それがどうした」って感じでどうでもよさそうだけど。
私は「美味しい」と言われて悪い気はしないわね。
「そうですけど・・・でもそれだけじゃなくてですね」
「朝ご飯、できたわよ」
ブリジットはまだ言いたいことがありそうだけど、時間切れ。
魚が焼けたわ。盛りつけて、テーブルに並べる。
ご飯にお味噌汁、焼き鮭にきんぴらごぼう。卵焼きに冷奴もあるし十分よね。
タイミングよく、ソルもやってきたわ。
「おはよう、ソル」
「ああ」
「おはようございますソルさん!」
ブリジットがおかしな話をしてたけど、気にするようなことじゃないわね。
「今できたところよ」
ブリジットをあしらい、ソルがテーブルに座る。
私もそれに続き、ブリジットもソルの隣に座る。
「いただきます!」
「いただく」
「どうぞ、めしあがれ」
さ、食べましょう。
足元にやってきたシロ達に少し魚を分けつつ、朝食を取る。
「ところでソルさん、今日の予定は?」
「掃除する」
「午後は暇ですよね?ウチとデートに行きませんか?」
「断る」
ご飯を食べながら、ブリジットがソルを誘う。
よく懲りないわね。
「デートがダメなら、一緒にお散歩に行きませんか?」
「断る」
何も変わってないわブリジット。
それでソルがOKすると思ってるのかしら。
「ごちそうさま」
「ごちそうさまでした!」
「お粗末さま」
朝食を終え、食後のお茶を淹れる。
一息ついたら、片付けを始めましょう。
898
:
名無しさん
:2012/12/03(月) 04:07:04
朝、目を覚ます。
ベッドから出て身支度を整え、階下に向かう。
「おはよう、ソル」
「ああ」
「おはようございますソルさん!」
すでに朝食が用意されていた。
「今できたところよ」
席に着く。
「いただきます!」
「いただく」
「どうぞ、召し上がれ」
朝食を食べ始める。
「ミリアさんのお料理、美味しいです」
「そうかしら?」
「はい。これはウチも負けてられません!」
隣が騒がしい。
「ところでソルさん、今日の予定は?」
「掃除する」
いつも通りだ。他に何もない。
「午後は暇ですよね?ウチとデートに行きませんか?」
「断る」
「デートがダメなら、一緒にお散歩に行きませんか?」
「断る」
そんなことをする理由がない。
「ソルさんツレナイです」
それでもブリジットは静かになった。
朝食を続け、食べ終える。
「ごちそうさま」
「ごちそうさまでした!」
「お粗末さま」
ミリアが茶を淹れる。
「どうぞ」
「ああ」
「ありがとうございます」
置かれた茶を飲む。
「ミリアさん、後片付けはウチがしますよ?」
「ありがとう。でも大丈夫よ。ブリジットはソルを手伝ったらどうかしら」
必要ない。
「それならウチはソルさんのお部屋をお掃除します!」
「断る」
「・・・はっ、まさかソルさん、ウチに見られたくない物を隠してるとか!?これは徹底的に家探しをする必要ガッ!」
俺の部屋は常に整理されている。
余計なことをして荒らすな。
「まあブリジットはソルの邪魔にならないように、サンタナ達の相手をしてあげてるといいんじゃないかしら」
「うう・・・そうします」
茶を飲み終わり、席を立つ。
「それじゃ、片付けるわ」
午前中、家中を掃除する。それを終わらせると、昼に近い。
ディズィーが起きてくる時間だ。昼食を作るか。
「おはようございます、お兄ちゃん」
「ああ」
料理の際中、ディズィーが起きてきた。
「おはようございますディズィーさん」
「おはよう。ようやく起きたわね」
「おはようございます」
ミリア達とも挨拶を交わし、テーブルに着く。
コーヒーを出す。
「ありがとうございます」
昼食もすぐに完成する。
「ソルさん、何かお手伝いすることはありませんか?」
「ない」
静かにしていろ。
899
:
名無しさん
:2012/12/03(月) 04:12:46
アバ「・・・今回のは・・・有り?」
テスタ「なりふり構わずってことで」
アバ「・・・えー」
テスタ「しかし、何か進展があるわけでもないという」
アバ「・・・無意味」
テスタ「ちょっと違う視点でやってみたらどうにかなるかもと思ったんだ」
アバ「・・・どうにかなった?」
テスタ「詰んでる感が増えた気がする」
アバ「・・・あーあ」
テスタ「まあ、色々試していこう」
アバ「・・・ここにきて」
テスタ「JF視点とか」
アバ「・・・それはちょっと」
テスタ「ダメか」
アバ「・・・奥の手」
テスタ「確かにそうだ」
アバ「・・・なるべく・・・やらない方向で」
テスタ「そうだな」
アバ「それでは今日はここまで」
900
:
名無しさん
:2013/02/21(木) 01:40:03
休日の午後。
昼食後、玄関のベルが鳴る。
「私が出てきますね」
ディズィーが立ち上がり、玄関に向かう。
「ソルさん、お茶はいかがですか!」
「いらん」
食後の茶なら、もう十分だ。自室に戻るか。
立ち上がり、キッチンを出る。
「あ、お兄ちゃん。ちょっと待ってください」
部屋に戻る途中、ディズィーに呼び止められる。
「なんだ」
「ええと、お兄ちゃんにお客様なんですけど」
「こんにちは、バッドガイ君」
「ああ。何の用だ」
一人か。
「あ、とりあえず居間へどうぞ。お茶を用意しますね」
「ありがとう、ディズィーさん」
居間に入る。
「何の用だ」
「ソルさん、せめてお茶が出るまで待ったらどうでしょうか?」
「随分と大きな荷物を持ってきたのね。何かあったのかしら」
ブリジットとミリアもやってきた。
「いいの、ブリジットさん。急に押しかけてごめんなさい。お願いがあって来たの」
「なんだ」
「少しの間、具体的にはバレンタインデーまでの一週間、ここに住まわせて欲しいの」
「断る」
どういう事情か知らんが、そんな頼みを聞く理由はない。
「ちょっと、ノータイム過ぎるわソル。ちょっとぐらい理由を聞いてみたらどうかしら」
「そうですソルさん!この方がこんなこと言い出すなんて、よっぽどのことですよ!!」
興味が無い。
「家出でもしたのかしら?」
「姉妹喧嘩ですか?仲直りしたいなら、ウチも協力します!」
「あの、気持ちは嬉しいけどそういうのじゃないの」
「だったらどうして」
「失礼します。お茶をお持ちしました」
ディズィーが戻ってきた。
「ありがとうディズィーさん。いただきます」
「どうぞ、ごゆっくり」
茶を飲み、一息付く。
「それであの、どうして急にソルさんの家に住まわせてくれなんてことになったんですか?」
「えっと、それは・・・」
口ごもる。再び湯のみを手に取り、話しだす。
「少し、がんばってみようかなって、思ったの」
「はい?」
「意味がわからないわ」
「だから、その・・・このままじゃ目標に届きそうにないから、思い切った行動も必要なの」
それで押しかけたのか。
「あー・・・わかりました。そういうことですか」
「思い切りよすぎじゃないかしら。ていうか、それをここで言っていいの?」
「無理を言ってるから、少しぐらいは。・・・恥ずかしいけど」
「私は反対する理由はありませんが・・・どうしますお兄ちゃん?」
「断る」
魂胆はわかった。とはいえ、それを受け入れる理由もない。
「ソルさん鬼ですか!」
「最低ね」
「お兄ちゃん、それはさすがに酷いと思います」
「いいの、みんな。バッドガイ君ならこういう反応だろうなって予想してたから」
そうだろう。それぐらいわかってる奴だ。
「だから、反対されても押し切るの。こういうやり方は迷惑だと思うけど、一生懸命がんばるの」
「押しかけ女房ですか!?そのポジションにはすでにウチが収まってますよ!」
「貴方、意外な行動派だったのね」
「がんばってください。お部屋なら来客用のが一つ余ってますから、そこをどうぞ」
「ありがとう。これからよろしくお願いします」
「ウチは負けませんからね!!」
結局、また居候が一人増えた。
部屋に戻るか。
901
:
名無しさん
:2013/02/27(水) 04:53:48
朝が来て、時計の音で目を覚ます。
布団から身体を起こすと、側で寝ていたネコ達も目を開けた。
「おはよう」
この子達を起こしちゃったかしら。まあ、餌の時間だしいいわよね。
支度を整えてから、部屋を出る。顔を洗うと、少し残っていた眠気も飛んだ。
朝食を作りましょうか。キッチンから物音がするけど、ディズィーはもう起きてるのかしら?
「あら?」
「え?あ、おはようレイジさん」
「え、ええ、おはよう」
そこにいたのはディズィーではなく、新しい同居人だった。
突然人が増えるというのは違和感があるものね。ブリジットの時もそうだったかしら。
でも、私が言えたことじゃないわね。ソルとディズィーも、始めはこんな気持ちだったのかもしれないわ。
・・・ディズィーはともかく、ソルはないわね。彼がそんなことで乱れるような人には思えないわ。
「レイジさん?」
「・・・あら、ごめんなさい。まだ少し眠気が残っていたみたい」
「ちょっと待っててね。お茶を淹れるの」
「ありがとう」
そう言って、茶葉を取り出しお茶を淹れてくれる。
「どうぞ」
「ありがとう」
「今から朝ごはん作るから、少し待っててほしいの」
「手伝いましょうか?」
「ゆっくりしててほしいの。昨夜は歓迎会ってことでレイジさん達にご飯を作ってもらったから、今朝は私の番」
「そう?」
そこまで言うなら、手伝うのも野暮ってものかしら。
自らの分のお茶を飲むと、彼女は朝食に支度にかかった。
・・・随分と慣れてるみたいね。料理にではなく、この家の台所に。動作に淀みが見えない。
調理器具や調味料の場所も、当然のように把握しているわ。今までどれほど・・・。
「おはようございます。早いですね」
「おはよう、ディズィーさん」
「おはよう」
ディズィーが起きてきた。この子は、休日は昼まで寝るくせに、平日は普通に起きられるのよね。
私がこの家に住み始めるまで、食事は基本的に彼女が担当してたというのだから当然かしら。
「もう作り始めてるんですね。お手伝いすることはありますか?」
「大丈夫なの。はい、お茶をどうぞ」
「ありがとうございます」
ディズィーもテーブルに着く。
やっぱり、手出しをする気はないみたいね。
「おはようございます!」
「おはようございますブリジットさん」
「おはよう、ブリジット」
「おはよう、ブリジットさん」
続けて、ブリジットも現れた。
朝が苦手な彼・・・彼女かしら?にしては早起きね。ソルのためなんでしょうけど。
「朝ご飯ですね!ウチも手伝います!」
「ありがとう。でも大丈夫だから、ゆっくりしててほしいの」
やんわりとブリジットを抑え、お茶を差し出す。
「ブリジットさん、今朝はお任せしましょう」
「う、ディズィーさんがそう言うなら。でも明日はウチが作りますからね!」
「わかったの。明日の朝食はお願いね」
「はい!」
あら、今後家事全部を自分でやるつもりってわけでもないのね。
そうね、彼女はそんな自分勝手な人でもないか。
正直、他の人達ほど彼女のことを知っているわけじゃないけれど、それぐらいはわかるわ。
「はぁ、お茶が美味しいです」
「朝ご飯も楽しみですね」
「そんな、期待されても大したものは出せないの」
ブリジットとディズィーは自然に彼女と接してるけど、考えてみると、私ってあまり彼女と接点がないわね。
私だけ知り合って一年も経ってないのだし、年も違うから当然なのだけど、昨夜もあまり会話はなかった気がするわ。
やっぱり、付き合いの長さっていうのは重要みたい。
「ミリアさん?どうかしましたか?」
「いえ、なんでもないわディズィー」
「そうですか?」
まさか、軽い疎外感を感じてたなんて、言えるわけないわ。
そんな時に、タイミングよくソルが現れた。
「おはよう、ソル」
「ソルさんおはようございます!!」
「おはようございますお兄ちゃん」
「おはよう、バッドガイ君。ちょうど朝ご飯ができたの」
「ああ」
それぞれに挨拶を口にする。
朝食も出来上がったらしいわ。ご飯にしましょう。
902
:
名無しさん
:2013/02/27(水) 05:55:59
家を出て、学校に向かう。
「ブリジットさん、宿題はちゃんと終わりましたか?」
「がんばったんです。ウチはウチなりにがんばったんです!」
「つまり終わってないのね」
前を行く3人の会話が聞こえてくる。
興味もなく、ただ学校への道を歩く。
ほどなくして、学校に到着する。
「あ、おっはよー!ソルっちも」
「おはよう。いきなり並んで登校か。順調みたいだね」
「おはようございます。花嫁修業はいかがですか?」
「そ、そんなんじゃないの」
ジェリーフィッシュが教室で待ち構えていた。
「よお旦那!聞いたぜ、随分と羨ましいことになってんじゃないの」
「てめえばっかりモテやがって!」
「代ワレ。我輩ト代ワレ。下等生物ノ家ヲ明ケ渡セ!」
「ホリーシット!」
「貴方に限って無用な心配とは思いますが、風紀を乱すような真似は謹んでくださいよ」
「うるさい」
朝から騒がしい。
「照れんなって旦那。どうよ、新妻を迎えた気分は」
「愛人もほどほどにしとけよ?後ろから刺されるぜ?」
「我輩ガ刺シテ殺ル」
「ヘイロボ、気持ちはわかるけど落ち着こうぜ!」
「私は特に口出しする気はありませんが、修羅場にならないよう気をつけてください」
自室に行くか。朝の雑務を片付ける必要がある。
「逃げないでよソルっち」
「それとも実は本当に恥ずかしいのかな?ソル君のそういうシーンは貴重だからね」
「バッドガイさんも人の子だったのですわね」
「ごめんね、バッドガイ君。お仕事いってらっしゃい」
教室を出る。
「おおっと、こいつは丁度いい。ソル、お前さんに話がある」
「何の用だ」
「ここじゃなんだ。自室に行っていいか?」
廊下でジョニーと出くわした。
そのまま、自室へと同行する。
机へと向かい、書類を片付ける。
「朝からご苦労さん。ま、それはそれとして、うちのお姫様のことだが」
だろうな。
「急にすまんな。俺の方も一昨日の夜に突然『家を出る』なんて宣言されて驚いたんだ」
宣言の翌日に、うちに来たわけだ。
「だが衝動で動くような子じゃないからな。つまりそれほどの決意と覚悟を持ってるってことだ。それを汲んでやってほしい」
どうでもいい。
「期間限定ではあるが、あの子をどうかよろしく頼む」
書類仕事が終わった。
後は授業の準備をして、教室に戻るか。
「お前さんに限って間違いはないと信じたいが、それでもやはり娘が心配でな。もしうちの子を泣かせたら、命は無いと思え」
知ったことか。
自室を出て教室に戻る。
「ああ、その書類は俺が預かっとこう。それじゃ、HRでな」
ジョニーと別れ、教室に向かう。
教室に入る前に、
「バッドガイ君、おかえりなさい」
「何の用だ」
廊下で待ち構えていた。
「うん、あの、周りが騒がしくてごめんなさい」
「ああ」
この程度、昨日受け入れた時から予想はできていた。
「それと、今まで言うタイミングがなかったから今更なんだけど・・・」
「なんだ」
「えっと・・・ふ、不束者ですが、よろしくお願いします」
「ああ」
頭を下げられる。
どの道もう決まったことだ。1週間、好きにやればいい。
903
:
名無しさん
:2013/02/27(水) 07:01:38
テスタ「間が開くと前回の展開とか忘れてしまうな」
アバ「・・・だからって」
テスタ「とりあえずどんな形であれ完結させることを最優先にしよう」
アバ「・・・無理矢理ソルに改心させれば?」
テスタ「それはさすがに最後の一線だからな」
アバ「・・・改心しないとエンディングが見えない」
テスタ「切り札のJFを投入してみたが、いざやってみると反応がなさ過ぎて困る」
アバ「・・・なんのための押しかけ女房」
テスタ「こんな主人公にするんじゃなかった」
アバ「・・・何度目の後悔」
テスタ「こうなったら誰かと結ばれて終わるという形のエンディングは諦める方向で」
アバ「・・・どんどんハードルが下がっていく」
テスタ「それでも越えられないんだがな」
アバ「・・・がんばれ」
テスタ「それでは今日はここまで」
904
:
名無しさん
:2014/05/14(水) 22:56:14
あー結局おわらなかったみたいやねー
久々にみにきたけど 残念 まぁ悩んでたみたいだし
しかたないか
905
:
名無しさん
:2015/06/12(金) 19:56:40
やっとおいついた。紗夢が普通にめっちゃいい子で応援したかったけどもう無さそうだな。
ミリアいいね!
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