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七同志萌えを語るスレッド

24錘柄伝4:2009/09/16(水) 11:56:44
水中で重い具足と長柄の武器など振り回していても、水になれたものが裸で近づいて
引きずり倒すだけで無力となる。水中では水の流れや水そのものが邪魔をして、思う
ように振り回せるはずが無いのだ。そして、人は訓練次第で驚くほど長く、水中に
もぐれるようになる。それも死すれすれの域まで、水の中で訓練してきた自分達
だからこそできる術だ。船に乗って運ばれるだけの陸上兵などではできない。
水に対して逆らわず、体の力を抜けば人は泳げるのだ。慣れれば、むしろ陸上よりも
身体が軽く感じることすらある。そのことを甘寧に告げたときに、褒められると思った
錘柄は、むしろ甘寧の難しい顔を見てはっとなる。

「それが死すれすれの限界を超えた領域、死域だ。だが、それに溺れちゃならねぇ。人間
はどうやっても、魚になれない。いずれは息が続かなくなって死ぬ。そうでなくても、
水に慣れすぎた身体は、陸に上がるととても重く感じる。生きてるうちに陸に上がった
のに、呼吸しないで死んじまった奴も俺は何人もみてきた」

錘柄はその時、甘寧と言う男が川賊上がりの無学で粗暴な男ではないと言うことを、
はっきりと理解するのであった。それを装って、自らの看板にしてるに過ぎないだけを。

結果として、水兵隊は、ほとんど平服のような服装に、短く軽い剣のみで敵に相対する
ことが基本になる。水中ならばそれが有利だが、船上、陸上では不利となる。
水中でも戦えてこそ水兵だが、水中しか戦えないのも水兵ではなかった。
甘寧によって鍛えられた「根性」があってこそ、軽装備で重装備の兵とも戦える力がつき、真正面の勝負では勝てないからこそ困惑させるような動きも身に着ける。
このことが、後に水兵隊が水上のみならずさまざまな特殊工作隊として活躍できる
下地となった。
さらには、翻陽攻略戦において、袁奉隊に配属されたときに、撹乱で名高い吾玄隊にまったく引けをとらない動きで、袁奉が孫呉増援軍を一手に引き受けたことや抹陵攻略戦に
おいて魏の徐晃隊を混乱させることができる要因となったのだが、この時点の錘柄が
知りうることではなかった。


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