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ぶれますスレwwww

1名無しさん:2006/02/19(日) 01:21:42 ID:1eG5HblU
ごめんwwwwwwwww衝動的に立てちまったwwwwwwwwでも反省はしてないwwwwwwww
内藤スレに内藤でてこないからwwwwwwぶれますこっちでやってwwwwwww

43名無しさん:2006/03/11(土) 23:32:40 ID:aar7Y8oo
(ブレマス♀をツンデレに。ファマ♂を攻めにしたいのに、
なかなか思うようにいかないorz
前のなんてブレマス♀と藍マタが暴走して、
ファマ♂は突っ込み役だったもんなぁ・・・。
さて、今回はファマ♂が好き勝手やってます。
見苦しい作品かもしれませんが最後まで読んでいただければ幸いです。)



ぱちぱちと焚き火の音が夜の闇に響く。
焚き火にかけられているのはキノコシチューの鍋、今日の夕食である。
で、鍋をはさんで向かいに座っているのは例のブレマスの少女だ。
傍らには藍マタもいる。
二人は無言。
俺は黙々と料理を続けているので、結局みんな無言である。

そんな中、一番に声を発したのは俺だった。

「あ・・・・。」

二人が沈黙に耐えかねたかのように俺の方に視線を向ける。

「・・・塩が足りなかったか。」

もろに独り言である。
一瞬、少女のこめかみが引きつったが気にしない。




「・・・・・どういうつもりだ。」

案の定、先に声をかけてきたのは少女の方だった。
なんとなく我慢比べに勝った気がする。

「・・・どういうつもり、とは?」
「とぼけるな。私達を食事に招待した理由についてに決まっているだろう。」
「君達が食料で困っているようなので、夕食に招待しただけだが?」

少女は苛立ったように続ける。

「何故そんなことをする必要がある。
私達が文無しなのはさっき言ったとおりだ。
故に代価を要求することは無意味だ。
なら、この食事の見返りとして貴様が狙っているものは何だ?」

少女の瞳に映る色は『不信』。
一体どれほどの過去を経たら、このように心が荒むのだろうか。

何故だか先程から藍マタは無言だ。
いつもならフォローを入れるところだったろうに沈黙を守るのは、
彼女もまた俺に不信を抱いているからか。
それとも・・・・・・。

「単純に俺の親切心ってのじゃ信じられないか?」
「それは建前だ。まどろっこしいのは嫌いなんだ。さっさと本心を言えよ。」

・・・親切は建前か。
確かに間違ってはいない。・・・・だが、重症だな。
たとえ建前だとしても人は誰かを信じずには生きていけないのだから。

少女は焚き火を見つめたまま、訥々と話し出す。

「私はお前に一方的に襲い掛かって、あげく負けたんだ。
殺されても文句は言えない。」

それが彼女の理屈。

「だから今更、逃げようとは思わない。お前の要求には素直に従おう。」

それが彼女の筋の通し方。

44名無しさん:2006/03/11(土) 23:40:49 ID:aar7Y8oo
あぁ、なんて間抜け。
何故その『矛盾』に気づかない。

・・・だが、これで解決の糸口は見つけた。
俺はその彼女の心に手を伸ばす。

「なら、なぜ今さら俺の真意を問いただす必要がある。」

彼女は返答に窮する。
俺はそれに確かな手応えを感じた。

この『矛盾』こそが彼女の心の闇への出発点。
彼女はこの質問に答えられない。
答えられるはずがない。
それを答えるのは彼女にとって自らの心に刃を突き立てる行為に等しい。
――――なら、俺が答えてあげないとな。

「どんな要求であっても甘んじて受け入れる覚悟なのだろう?
なのに何故、俺が裏で何を企んでいるのか、そんなに気になるんだ?」

俺はそのまま、このあまりに弱い少女の心に手を突き入れ、
彼女の心のもっとも弱い部分を荒々しく弄(まさぐ)る。

彼女の心が悲鳴を上げる。
怖い・・・怖い・・・やめて・・・と。

「そ、それは私が、まどろっこしいのは嫌いだから・・・。」
「―――違うな。」

俺は彼女が必死で築いた最後の守りを一蹴する。
そしてこれが彼女の心の闇の中心。
彼女自身が見ないように自分で蓋をした感情。

「君は怖いんだ。・・・人に裏切られるのが。」
「・・・・・・!?」

俺の手が彼女の心を蹂躙する。掻き乱す。冒し尽くす。

「君は怖いんだ。・・・人を信じるのが。」
「・・・・・やめろ・・・・。」

彼女の心の奥に吹き溜まった闇に孔を穿つ。

「だから君は人を信じれない。裏切られるのを怖れるが故に。」
「うるさい!!いい加減にしろ!!!そんなのお前に関係ないっ!!!」

少女の悲鳴が夜の闇に響き渡る。

「ぬし様・・・・。」

・・・さて、シチューもいい感じに煮えてきたので、仕上げとしようか。
俺は深皿にシチューを満たし、彼女に差し出す。

「――――人を信じろ。」

45名無しさん:2006/03/11(土) 23:45:18 ID:aar7Y8oo
「――――人を信じろ。」
「――――え・・・?」
「それが俺の要求だ。・・・・・どんな要求でも従うんだったよな?」

少女の手がゆっくりとシチューの皿へと伸びる。

「―――あ。」

器へ伸ばした手の指先が、俺の指先を掠める。
咄嗟に引っ込みそうになる手を彼女は堪え、シチューを受け取る。

「・・・ち、約束だからな。仕方ないから信じてやるよ。」

震える声でそれだけ言うと、彼女はシチューを食べ始めた。


「・・・・っ・・・・う・・・・うぅ・・・・ひぐっ・・・・っ・・・。」

顔を上げずに一心に食べるのは、おなかが空いていたからだろう。
時折もれる嗚咽は・・・う〜ん、まぁ聞こえないことにしてやろう。

俺は小さい器にシチューをよそって、藍マタに差し出す。

「・・・これでよかったか?」

それは勿論、ペットフードでないがシチューでも食べられるか?という意味で。

「はい、ありがとうございます。」

それは、シチューに対してのお礼の言葉として解釈する。

46名無しさん:2006/03/12(日) 00:00:06 ID:aar7Y8oo
「―――あぁ・・・・あぁぁぁ・・・ぁあああああっ!!!」

俺が彼女の心の闇に穿った孔から、今まで封じてきた悲しみが溢れ出す。
それは長い間泣き方を忘れていた人の、不器用な泣き声。
かつて彼女の身に何があったかは知らない。
でも、今やっと泣くことができたんだなと分かった。

ともあれ、こうして少女は今まで自身を縛っていた『何か』から解放された。
これからは今までと違った生き方もできるだろう。
彼女の頬を伝う熱い涙がシチューへと零れる。
人が悲しいとき涙を流すのは、涙に悲しみを消してくれる力があるからだそうだ。
ならば今の彼女にシチューへ零した涙は、最高の隠し味となるだろう。

「・・・塩加減は控えめにしておけば良かったな。」
俺はシチューを啜りながら、そんなどうでもいいことを呟いた。

47名無しさん:2006/03/12(日) 00:12:48 ID:aar7Y8oo
あとがき

・・・消化不良ですorz
ファマ視点にしたからブレマスの過去に何があったのか、結局分からずじまいです。
ブレマスの早期転職のこととかも書きたかった・・・。

ちなみに最後のブレマスの泣き声。
あれは当初は違ったものだったのですが、
なぜかNGワードに引っかかりまして・・・(勿論エロくないですよ)^^;
他の泣き声を考えたのですが、五回ぐらいエラーしましたね。
結局、ああいった形になりましたが、
まさかエロなしの今回の作品で初めてNGワードに引っかかるとは・・・orz

ともあれ、ここまで読んでくれた方、ありがとうございました^^

48名無しさん:2006/03/14(火) 14:58:34 ID:6nPD6YEI
あげ

49名無しさん:2006/03/14(火) 21:22:03 ID:6cvTuoR2
>>47
よくがんばったな。

50名無しさん:2006/03/15(水) 12:03:14 ID:T/ePlf3A
>>47
よくがんばったな。
個人的には「だから君は人を信じれない」のら抜きがしょんぼりなの以外は好みだ。
あと、嵐対策で「あ」とか同じ言葉を連発するとNGワードに引っかかるはずだから、
投稿できなかったのはそのせいかなぁと。

51名無しさん:2006/03/21(火) 03:03:23 ID:y5YacPOE
あげ

52名無しさん:2006/03/21(火) 05:48:38 ID:ozE3dKwM
>>47
読ませるねぇ。面白かった、GJ

53名無しさん:2006/03/21(火) 18:59:27 ID:kfEKdh1I
何かSS版の存在意義が危ぶまれる気がするが
面白かったからいいか

54名無しさん:2006/03/22(水) 09:24:31 ID:KDAEshzo
期待SEGA

55名無しさん:2006/03/24(金) 14:36:39 ID:aar7Y8oo
(久々にサモンナ●ト2をやったら、『あの人』が頭から離れなくなった。
なかなか彼が頭から離れなかったので、いっそ開き直って書き上げてみた・・・そんな作品。
ごめんなさい。かなり問題作ですorz)



「君は莫迦かっ!!」
「え?」

―――こんにちは、ブレマス♀です。でも昨日まではソードマンでした。
それと目の前で某兄弟子のように怒っているのは先輩のドルイド♂です。
いつもお世話になっている先輩を驚かそうと思って、先輩のいない間に転職を行ったのですが、何故か怒られてしまいました。
なんででしょう・・・。
喜んでくれると思ったのに・・・。

先輩が頭痛を堪える様にこめかみを押さえながら質問してくる。
「はぁ・・・だいたい何でLv30の君が転職クエストをクリアできたんだ?」
「え〜と、それは、困っていたら通りすがりの虎マスクさんが手伝ってくれまして・・・。」
「・・・・・・・・・・タイツの男か?」
「え、えと、その、格好はアレでしたけど親切な方でしたよっ(汗)」
しかも素手で戦ってたけど・・・。
あぁ、先輩がますます頭痛が酷くなったとばかりに頭を抱えてる。
「あの、先輩。転職しては拙かったのでしょうか?」
「君は莫迦か。・・・ステータスをよく見てみろ。」
私は自分のステータスを確認する。
「えと・・・補正値も今までより上昇してますし、なによりHPが格段に増加しています。」
なんだろう?悪いとこなんて一つも見当たらないけど・・・。
「・・・JobLvは?」
「1です。」
え〜と、これがいけないのだろうか?
違う職になったのだからLv1から始めるのは仕方のないことだし、Lv1の時点で今までの補正値を上回っているのだから、問題ないと思うんだけど・・・?

先輩は一度大きく溜息をつくと、先輩は私を正面から見据え、厳かに言い放った。

「君はもう、ソードディレイキャンセルを習得することは出来ない。」



――――あぁ、私は莫迦だ。先輩の言うとおりだ。
あれから先輩は、莫迦な私でも分かる様に丁寧に説明してくれた。
ソードマンのJobLv32で覚えるスキルを、ブレイドマスターのJobLvをあげることで覚えられるはずがない。
故に、転職する前に必要なスキルは全て習得済みでなくてはならないのだ。
莫迦だ・・・。
SDCを習得すれば先輩の負担も軽くなるだろうと必死に頑張ってきたのに・・・。
そればかりか、これじゃあ永遠に先輩のお荷物じゃないか。
この先、どんなにレベルが上がっても私はSDCも居合い三段も使えないままだ。
そんなブレイドマスターがどこにいる・・・。

最高レベルの先輩は他の高レベルな人たちからも狩りに誘われているのに、いつも私なんかのレベル上げにつき合わせてしまった。
私が遠慮すると、先輩はいつも
「面倒見ると約束してしまったからな。君が一人前になるまでは僕が面倒をみる義務がある。」
と言って付き合ってくれたけど、それは『義務』だからであって、ホントは私なんかの面倒を見るのは苦痛だったに違いない。
私が順調に狩りしている間は先輩は何もすることがなく、ただぼんやりと座っているだけだ。
きっと凄く退屈だっただろう。
しかし逆に私が失敗をすれば、先輩は私を助けて、今後こんなことがないよう私を怒らないといけない。
・・・そうだ。先輩だって怒りたくて怒ってるわけじゃない。
だというのに先輩は辛抱強く私に付き合ってくれた。本当に申し訳ないと思った。
それでも、強くなればいつか先輩に恩返しできるだろうと思って頑張ってきた。
いつか先輩の剣となり盾となろうと心に決めていたのだ。

なのに・・・そんな未来はもう絶対に望めなくなってしまった。
・・・他でもない私のせいで。
もはや私が先輩に出来ることは一つしかないだろう。

それは・・・先輩の前から姿を消すこと。

さようなら、先輩。
最後まで迷惑かけてごめんなさい。
これからは私から解放されて、自分のために生きてください。

私はフレンドリストから先輩の名前を削除する。
これでもう、私の位置を把握することは出来ないだろう。

――――さようなら。

56名無しさん:2006/03/24(金) 14:37:43 ID:aar7Y8oo

『・・・君は莫迦か?』
「えぇ!?先輩!?なんで!?」
『大方、僕に怒られるのが嫌で逃げているのだろうが、それだったらフレンドリストの前にPTを解除することだな。』
「うわわわわっ!?」
今まで、ずっとPT組んだままだったから忘れていた。
私は慌ててPT『後輩育成中』から脱退する。
ってそんなPT名だったの!?
非表示にしてたから知らなかった。
『ネコマタ育成中』みたいで恥ずかしいよぉ(///)
・・・もしかして先輩は私のことをペットのように思っていたのだろうか。

とにかく、これでPTチャットは使えなくなったはずだ。
・・・今度こそさよならです、先輩。
『ふむ、今更PTを解除したところで遅いのだがな。』
「なんでっ!!!?」
私の声は通じていないはずなのに先輩は見透かしたように会話を進める。
『ちなみにこれはウィスパーチャットというものだ。相手の名前さえ知っていれば、どこにいても送れる。』
『それと先ほど君がイストー岬にいるのは確認した。今そちらに向かっているとこだが、どのみち一本道なので逃げようとしても無駄だぞ。』
・・・でもね、先輩。それなら今私が『次元の鍵』を使えば逃げれるんですよ。
勿論、先輩もそのことに気づいているだろう。だから、そのことに気づかせないために『無駄だ』と言って、そう思い込ませようとしているのだろう。
残念でした。私はそこまで莫迦じゃありません。
うん、最後に先輩を見返してお別れというのも悪くない。

・・・今度こそ間違いなく『さよなら』です。


これで、もう先輩に迷惑をかけることはない。
―――なのに、鍵を持つ手が震える。

これで、先輩は私に縛られる必要はない。
―――なのに、胸が苦しい。

これで、もう先輩に怒られることはない。
―――なのに・・・寂しい。

これで・・・もう二度と先輩と会うことは出来なくなる。
―――そんなのイヤだっ!!!

手から鍵が離れる。
嗚咽が漏れる。
涙が零れる。

――――私は、先輩と一緒にいたいです。

私は街道の真ん中で人目も憚らず泣き喚いた。
先輩はやって来るなり「君は莫迦か!こんなとこで泣く奴があるか!」と叱咤しつつも、道に座り込んだ私に合わせて屈みこみ、頭を優しく撫でてくれた。
私はそのまま先輩に抱きついたら、先輩はバランスを崩して仰向けに倒れてしまった。
先輩の胸で泣き続ける私に、先輩は初めはなんか喚いていたが、最後は観念したのか優しく私を抱きしめ、頭を優しく撫で続けてくれた。
その手が暖かくて、私はますます泣いてしまった。

57名無しさん:2006/03/24(金) 14:38:58 ID:aar7Y8oo

・・・今になって思う。天下の往来で物凄く恥ずかしいマネをしてしまった。

場所はイストー岬の喫茶店。
私は先輩に泣いてた理由を詰問されていた。
全てを聞き終えて先輩が言った第一声は
「君は莫迦か。」
・・・やっぱり。
「だいたい君の面倒を見ると約束したのは俺の意思でだろうが。義務で仕方なくとか以前の問題だろうに・・・」
先輩はコーヒーを一口飲んで言葉を続ける。
「それとレベルがカンストした以上、僕は基本的に暇だ。レアアイテム集めなどに精を出す人もいるが、僕は特に興味はない。
だから君のレベル上げに付き合うのは僕にとっては暇つぶしなんだ。君が気に病むことはない。」
先輩はコーヒーを飲み干す。
先輩・・・それ、お代わり11杯目です。
「まったく!てっきり僕が怒るのが怖くて泣いてるのかと心配したのに、君はそんな下らない事で悩んでいたとは・・・あぁ腹立たしいっ!!」
「―――ごめんなさい。」
私がそう言った途端、先輩は私を据わった目で睨みつけてきた。
・・・こ、怖い。
「君がじゃない!そんな君の胸中を察せなかった自分に腹が立っているんだ、僕はっ!!」
そう言い放つと、先輩は乱暴にコーヒーを飲み干す。
・・・もしかして自棄酒みたいなものなのかなぁ。
その後、先輩は延々と愚痴を言い続け、最後に私に斧を手渡してきた。
「先輩・・・これは?」
「どうせSDCも居合い三段も使えないのなら、斧タイプに転向してバニブロを主体とした方が良いだろう。」
私は手の中の片手斧と先輩を見比べる。
「先輩・・・私は先輩の役に立てますか?」
先輩は面食らったように、しばし硬直する。
「なるほど・・・君はそれで・・・。」
先輩は一人納得し、改めて私に回答した。
「―――無理だ。」
がーん!!
・・・もうダメだ。
やっぱり何処か遠くへ旅に出よう。
ショックで机に突っ伏している私に、先輩は笑いながら「冗談だ」と付け加える。
・・・ヒドイ(泣)
「しかし、まだLv30だぞ?そんなこと気にせず気長にやりたまえ。」
先輩は呆れたように言う。
「それにSDCのことで心配しているのなら問題ないぞ。
最終的に攻撃の主体となるのは攻撃SUだからな。
中にはF系はただの肉盾だと言う人もいるくらいだ。
・・・そうだな、レベルが上がったらVIT主体にステ振りしなおして、僕の肉盾を努めてもらおうか(笑)」
先輩はなんか上機嫌だ。
もしかしてコーヒーで酔っ払ってるんじゃないだろうか・・・?

・・・それにしても。
「肉盾って、なんか肉●器みたいで、えっちぃですね。」
「―――っ!!?き、ゴホッ・・・君は、莫迦かっ!!!・・・ゴホッゴホッ」
先輩はコーヒーに咽ながらも、いつもの台詞で閉めた。

58名無しさん:2006/03/24(金) 19:42:43 ID:CgyIxw0o
ちょwwwwwwおま、スレタイ見て来たら色んな意味で騙されたwwwwwwwwwww
面白かった、GJwwwwwww

59名無しさん:2006/03/25(土) 21:43:18 ID:fbjJO2Zw
序盤ナイスタイツ!の人が出てきて吹いたwwwwwwwwwwww

60名無しさん:2006/03/28(火) 13:37:23 ID:M/7Wi8po
その口癖wwwwwww君が○ス○ィwwwwwwwww
君がこんなにも後輩ダイスキーとは思わなかったwwwwwwwwwwww

61名無しさん:2006/04/03(月) 00:55:33 ID:o2ZqnzR.
age

62名無しさん:2006/04/09(日) 14:52:54 ID:KOxUxu6U
age

63名無しさん:2006/04/10(月) 14:36:50 ID:3q25SKhw
久々に良スレ見たぜ。
このスレがあればあと10年は戦える

64名無しさん:2006/04/11(火) 02:00:14 ID:PmX1U0GE
ドミニオン族のブレイドマスター(ブレマス♂)は今日も心のままに欲望を満たそうとしていた。

ブレマス♂「暇だ〜。
マンドラニンジン「…。
ブレマス♂「お、ニンジン。
マンドラニンジン「フン。
ブレマス♂「なんだよ、俺じゃ不満なのか?
マンドラニンジン「…。
ブレマス♂「ニンジンの癖に生意気なんだよ!

ブレマス♂の斬撃!
マンドラニンジンがその場に倒れる。

ブレマス♂「生意気言うからだぜ?


タイタニア族のファーマー♀は今日もマンドラニンジンを探していた。

ファーマー♀「あれー、マンドラちゃーん。どこ行ったの〜?
ブレマス♂「なんだ?農家の嬢ちゃんかい?
ファーマー♀「マ、マンドラちゃん…。
ブレマス♂「ああ、こいつな。あんまり生意気なんで今倒したんだ。
ファーマー♀「ひどい…。
ブレマス♂「なんだよ、お前まで文句あるのか?
ファーマー♀「どうしてこんなことするんですか…。
ブレマス♂「あ?生意気だからに決まってるだろ?
ファーマー♀「マンドラちゃんは戦う力なんてないんです!生意気だからって何でそんな一方的な制裁をするんですか!
ブレマス♂「うるせぇな!弱い奴が悪いんだろ!
ファーマー♀「自分は強いとでも思ってるんですか?
ブレマス♂「ほ〜、言ってくれるじゃねぇか。じゃあ嬢ちゃん試してみるかい?
ファーマー♀「どうして力をそういう風に使おうとするんです!
ブレマス♂「うるせぇ!ごちゃごちゃ言ってんじゃねぇよ!

ブレマスとファーマーの戦いが始まる。
全てにおいてブレマスのほうが有利であった。力も早さも。
だが、必ずしもそれが勝敗を決めるとは限らない。
そしてこの戦いも例外ではなかった。

ブレマス♂「………クソッ!
ファーマー♀「気が済みました?
ブレマス♂「…。
ファーマー♀「貴方のその力、もっと別のことには使えなかったのですか?
ブレマス♂「俺だって最初はそう考えたさ。
ファーマー♀「?
ブレマス♂「なんでだよ…羽…尻尾…なんでそんな目で俺を見るんだ…。

そう言うとブレマス♂は自分の背中の悪魔のごとき黒い羽をギリギリと握り潰す。

ブレマス♂「俺だって好きでこんな格好してるんじゃねぇんだよ!!!!
ファーマー♀「…。
ブレマス♂「…ブレイドマスターになったのだって、人を傷つけたいからじゃないさ…俺は…俺はただ…。
ファーマー♀「人の役に立ちたかった。
ブレマス♂「!
ファーマー♀「自分という存在を認めてもらいたかった。ありのままの自分を…。
ブレマス♂「そうさ…でも…それは叶わなかった…。
ファーマー♀「だから自分を見せようとした。自分の力を見せて人に認めてもらいたかった。
ブレマス♂「そうして俺が近づけばみんな離れていく、誰も俺の近くには居てくれなかった…。
ファーマー♀「でも、今は違うでしょう?
ブレマス♂「?
ファーマー♀「今はこうして目の前に自分の話を聞いてる人間がいる。
ブレマス♂「…。
ファーマー♀「あなたのことをもっと教えてください。あなたが人に伝えようとしたことを、人にこうして欲しいと願ったことを。
ブレマス♂「…。

ブレマス♂はしばらく何も答えなかった。
そして、ようやく決意した。

ブレマス♂「…わかった。ありがとう。

ブレマス♂の中で止まっていた時は、心は、今ようやく動き出す。


全部即興で書きました。もちろん筋が通ってない部分もありますがw
>>38の人とかなり似てますね。パクったみたいでスイマセン_| ̄|〇

65名無しさん:2006/04/16(日) 12:46:25 ID:lTCnbsRo
ageeeeeeeeeeeeeee!!!!!

66<削除>:<削除>
<削除>

67名無しさん:2006/04/23(日) 18:04:25 ID:U2rkxGvA
上げ

68名無しさん:2006/04/23(日) 20:48:08 ID:PmX1U0GE
ふぁーふぁーwwww

ぶれますスレwwww

【ふぁーふぁーwwww】内藤スレwwww【ぶれますwwww】

69名無しさん:2006/04/23(日) 20:49:09 ID:PmX1U0GE
>>68
誤爆った_| ̄|〇

70名無しさん:2006/04/24(月) 19:44:35 ID:aar7Y8oo
■まえがき
ブレマス♂の設定
武器=刀
戦神の全身鎧&マスク(+眼帯)
黒髪のポニーテールで『剣士』というより『侍』といった感じ。
相方は巫女さんで、和風な二人組となっています。


春のファーイースト街道は、桜が咲き誇る絶好のお花見スポットとして有名である。
桜が咲いてからというもの、ここには毎日のように人がやってきては花見を楽しんでゆく。
そんな花見客で賑わっている中、剣士と巫女の二人の男女が、花を楽しみながら雑談に興じていた。

ブレ「知っているか?時折このスレをageる奇特な人達がいるらしい。」
ミコ「それは知りませんでした。私はてっきり歴史の闇に葬れたものかと・・・。」
ブレ「それに先日、新たに物語を書き込む人も現れたそうだ。」
ミコ「・・・」
ブレ「・・・」
ミコ「・・・ブレマスさん?いったい何を考えているのですか・・・?」
ブレ「ん〜、久々に書き込んでみようかなぁ・・・と思うんだけど。」
ミコ「・・・!!」
ミコ「私は脱ぎませんよ!?えぇ脱ぎませんとも!!エッチなの禁止です!!!」
ブレ「ははは、某スレじゃないんだから、いきなりエロネタにはならないって(たぶん)。」
ミコ「(たぶん)って何ぃーっ!!?」
ブレ「いや、このスレもそういう傾向が無いわけじゃないから・・・やっぱ需要あるし。」
ミコ「不潔です!ブレマスさん!!巫女とは神に仕える身であって、そんなエッチなことは許されないのです!!」
ブレ「・・・だからこそ、その背徳性からエロネタの題材として『巫女』はメジャーなものになっているのだが。」
ミコ「がーんΣTT」
ブレ「むしろ『巫女』と聞くとエロいイメージの方が先立つくらいだな。」
ミコ「・・・ブレマスさんは・・・私のことを、そんな目で見ていたんですね・・・。」
ブレ「うん♪―――では、合意も取れたとこで早速・・・良いではないか♪良いではn」
≪ファイアボール≫
ブレ「うわっと。あはは、冗談だよ、じょうだn」
≪ファイアブラスト≫
ブレ「わーっ!?自慢のポニーテールに火がっ!!火がっ!!?」
ミコ「・・・ブレマスさんの・・・」
ブレ「!?」
ミコ「ブレマスさんの莫迦ーーーっ!!!!」
≪ファイアグローブ≫
ブレ「――っとと、危うく直撃するとこだった・・・って、わー!?桜の木が炎上してるーっ!!?」
ミコ「・・・・・ブレマスさんが避けたせいです。」
ブレ「俺かよっ!?」
ミコ「あぁ、ブレマスさんなら耐えてくれると信じていたのに・・・ごめんね、桜さん。あんなに綺麗に咲いてたのにブレマスさんが不甲斐ないせいで・・・。」
ブレ「俺かっ!?悪いのは俺なのかっ!?」

ファマ「――両方です♪」

71名無しさん:2006/04/24(月) 19:45:41 ID:aar7Y8oo
ブレ「・・・」
ミコ「・・・」
ブレ「・・・な、なんか背後から只ならぬ気配を感じるのだが・・・怖いから振り向きたくないなぁ、あはは・・・。」
ミコ「ず、ずるいです、ブレマスさん!わわわ私は振り向いてしまいましたよ!?う、後ろに・・・ふぁm」
ブレ「わー!?聞きたくない!聞きたくない!!」
ミコ「現実から逃げてはいけません!さ、さぁ、一緒にこの恐怖を分かち合いましょう!!・・・ね?」
ブレ「いーやーだー!?」

ファマ「フフフ、二人とも・・・この責任、どうとってくれるのかなぁ?とっても楽しみぃ〜♪」

ミコ「わー!?ファマさん、笑顔なのに目が笑ってない!?ち、ちなみに怒りの竹槍装備してます!!バックに炎上する桜の木があって怖さ倍増ですー!!?」
ブレ「実況するなーっ!?想像しちゃうじゃないかーっ!!!」

ファマ「二人とも可愛いですねぇ〜♪本当にどうしてくれちゃおっかなぁ〜♪」

ミコ「ブレマスさん!ブレマスさん!なんか竹槍から邪悪な気が立ち昇っているのですがっ!!?」
ブレ「聞こえない。聞こえない。聞こえない。聞こえない。聞こえない・・・。」

ファマ「え〜とぉ、それじゃあ二人とも覚悟はいいですかぁ〜?」
ファマ「大丈夫♪痛いのは初めだけ。すぐに気持ちよくなりますよぉ〜♪」

ミコ「ΣTT」
ブレ「その竹槍で何する気だーーーっ!!!?」


4月21日金曜日。
この日、ファーイースト街道から全ての桜が消え去った。
火災の形跡があるが、何があったのか、その場にいた花見客たちは誰一人として真相を語ろうとはしなかった。


■あとがき
ageられるの見て、つい勢いで書いてしまった。
軽いノリの小話のつもりだったのに割と長くなったなぁ。なんとなく、このコンビは書きやすい。
次もこの二人で書こうと思います。
ブレマスもせっかく『侍』にしたのに活躍の場が無かったしね^^;

それと>>64さん。全然OK!面白かったですw
何より、他にも話を書き込んでくれる人がいて嬉しかったです。

72名無しさん:2006/04/29(土) 01:04:18 ID:PmX1U0GE
ブレマス♂「しかし何だ、最近のダンジョンは回避殺しのダンジョンが多いな。」
ナイト♀「そうね。AGI型だとブレマスもナイトも結構きついみたいね。」
ブレマス♂「何言ってんだよ。ナイトの硬さは折り紙つきじゃないか。」
ナイト♀「貴方の攻撃力の高さも相当なものよ。もっと自信持っていいんじゃない?」
ブレマス♂「何言ってんだよ。ナイトの攻撃力の高さだって相当なもんだろがよ。」
ナイト♀「うるさいわね!なんなのよ!私にそれ言ってどうするつもりよ!」
ブレマス♂「へいへい、最強のナイト様は沸点も低いみたいですね。」
ブレマス♂はふてくされてそのまま去っていった。
ナイト♀(なんなのよ全く…)
ナイト♀はそのままサウスダンジョンのキャスター広場へ向かう。
上等なマジックキャンディーを用意するためだ。
だが、今日は不運の日であった。
ナイト♀「く!なんでここにこいつが…。」
ナイト♀の前に立ちはだかるのはドミニオン高位背徳者(以下背徳者と表記)。
サウスダンジョンで1、2を争う強敵だ。
背徳者「どうした?怖気づいたか?」
ナイト♀「誰が怖気づくものですか!」
ナイト♀のライトニングスピア!
だが、集中力を乱したナイトのライトニングスピアをかわすことなど背徳者には造作も無かった。
背徳者「ふん…もう少し楽しませてくれると思っていたが…期待はずれだな…。」
そういうとドミニオン高位背徳者はナイト♀に顔を近づける。
ナイト♀「!」
背徳者「美しいな…俺の女になってみないか?」
ナイト♀「だ、誰が貴方なんかと…」
背徳者「強がっていられるのも今のうちだぞ?」
ナイト♀「く!」
ナイト♀に背徳者の手が伸びる…
ザシュ!!
背徳者「なんだ!?」
そこには両手剣を構え恐ろしいほどの形相で背徳者をにらみつけるブレマスの姿があった。
ナイト♀「…何しに来たのよ?」
ブレマス♂「うっせぇ、たまたま通りかかっただけだ。」
背徳者「雑魚が何のようだ?」
ブレマス♂「雑魚にも意地ってものがあってな。」
そう言うとブレマス♂は背徳者に近寄っていく。
ナイト♀「よしなさい!相手が悪すぎるわ!貴方じゃ無理よ!」
ブレマス♂「うるせぇ!ごちゃごちゃ言ってるんじゃねぇよ!お前を守るのは俺だ!誰にも文句なんて言わせねぇぞ!」
ナイト♀「ブレマス…」
背徳者「相手の力量を見極めるのもブレイドマスターの重要な資質だぞ?
ブレマス♂「勝負ってのはな…」
背徳者「?」
ブレマス♂「終わって初めてわかるんだよ!ごたく並べてんじゃねぇよ!」
ブレマス♂は背徳者に斬りかかる。
だが…
背徳者「フン」
ブレマス♂「!?」
的確な攻撃で知られるナイトの攻撃すら軽々とかわす背徳者にとってブレマスの攻撃を回避することなどどうということは無かった。
背徳者「どうした?それでおしまいか?」
背徳者のカオスウィドウ!
ブレマス♂「ぐ…」
背徳者「フフハハハハハ、脆い!脆すぎるぞ!」
ブレマス♂(なんでこんなに弱いんだ…)
ブレマス♂は倒れているナイト♀の姿を見る。
ブレマス♂(目の前で倒れてる人一人助けられやしない…)

73名無しさん:2006/04/29(土) 01:08:23 ID:PmX1U0GE
だがそのとき、ナイト♀の身体が光り輝き始める。
ブレマス♂「!」
ナイト♀「ヒーリング…」
それは聖なるもののみに許されし癒しの魔法。
ブレマス♂の体力がみるみるうちに回復していく。
ナイト♀「私は足をやられたから立てない。でも貴方なら…」
ブレマス♂「わかった…やってみる!」
ブレマス♂は再び立ち上がった。
背徳者「ほう…一度やられて立ち上がるその根性は認めてやろう…だがな」
背徳者のカオスウィドウ!
ブレマス♂「ぐ…!」
背徳者「この世には…可能であることと不可能であることがあるのだ…」
ブレマス♂(負けない!絶対負けてやるか!)
ブレマス♂「ううおおおおおーーーー!!」
ブレマス♂の身体が赤いオーラで包まれる。
ブレイドマスターのスキル「バーサーク」の発動だった。
背徳者「!」
ブレマス♂「オカクゴ…!」
ブレマス♂の居合い!
ブレマス♂の居合い2段!
ブレマス♂の居合い3段!
背徳者「馬鹿な!」
背徳者の体力が減っていく、だが…
背徳者「調子にのるなよ!」
背徳者のデッドエンド!
ブレマス♂「……!」
背徳者「人が黙っていたらいい気になりおって…この場で葬り去ってくれるわ!」
ナイト♀「黙ってる割には随分おしゃべりが過ぎるようだけど?」
ナイト♀は目にも止まらぬ速さで背徳者に接近する。
背徳者「なんだと!?」
ナイト♀「フフフ、いい男。でもね…」
背徳者の胸元にスピアが突きつけられる。
ナイト♀「私デリカシーのかけらも無い汗臭い男のほうが好みなのよね。」
そう言うとナイト♀は背徳者を貫く。
背徳者「ぐおおおおおおおお!」
背徳者は絶命した。

ブレマス♂「なんだよ!足動いてるじゃねぇか!」
ナイト♀「うるさいわね。足動かない〜♪って言ったほうが気合入ると思ったのよ。」
ブレマス♂「あのなぁ…」
ナイト♀「敵を欺くにはまず味方からって言うでしょ?」
ブレマス♂「俺一人馬鹿やってたわけか_| ̄|○」
ナイト♀「あら、自分が馬鹿ってようやく気づいた?」
ブレマス♂「うるせぇ!俺はもう帰るぞ!」
ブレマス♂はそう言うとずかずかと歩いていく。
ナイト♀「…………ありがと、ブレマス。」
ブレマス♂「何か言ったか?」
ナイト♀「いいえ、何も。フフ」
ブレマス♂「何だよ気持ち悪いな。」
そう言うと二人は帰宅の途に着いた。

今回はブレマスとナイトの絡みを語ってみました。
ブレマスとナイトは反発しあう危険性のある存在です。
ですが、そこで反発しあっても何も生まれません。
今すべきことはお互いを認め、手を取り合うことだと思います。
そういう願いをこめてこれを書きました。いつも通り即興ですが…
ナイトをお持ちの方、ご気分を害したなら謝罪します。
ただ、仲良くしたいと願うことは自由であると思いますので…

以上ブレマス持ちの愚痴でした。最後はスレ違いですがお許しください。

74名無しさん:2006/04/29(土) 03:53:44 ID:7Q8f/lLI
>>72ー73
GJと言いたいが、背徳の設定が少々難有りだな…。
背徳と高位背徳がごっちゃになってる、まあこれはわざとかもしれないが。
あと、せっかくだから背徳にリフレクションウォール使わせればもっと厚みが出たと思うよ、
必殺の一撃を跳ね返された的な演出にもなるからね。

75名無しさん:2006/04/29(土) 15:14:38 ID:PmX1U0GE
>>74
レスありがとうございます。
確かにごちゃごちゃにしてましたね_| ̄|○
ホウオウとかを使おうかと思ったのですが、ホウオウ相手にイイ男とかいうのも間抜けと思ったのでw
リフレクションウォールは確かに面白そうですね。

76名無しさん:2006/05/22(月) 12:49:36 ID:ndo8GG4c
ageたらダメ?

77名無しさん:2006/05/23(火) 09:35:19 ID:VzyRDf4c
hあげ

78名無しさん:2006/05/24(水) 15:12:22 ID:VzyRDf4c
期待age

79ぶぅぶぅ:2006/05/25(木) 23:48:23 ID:agsj8HbA
期待hあげ

80名無しさん:2006/05/26(金) 04:01:27 ID:09.qiPLI
即興で書いてみました

「やばいなぁ・・・、仲間とはぐれてしまった・・・」
アクロニアの林でブレマス♂は大きくため息をつく
「どうしようかね・・・」
木に寄りかかり、休みながらこれからの事を考えているブレマス♂
その時風の中に声が聞こえたような気がした
「今、声が聞こえたような気が・・・・・・」
立ち上がり、耳を澄ませるブレマス♂の所に今度ははっきりとした声が聞こえる
「!!」
武器を取り、ブレマス♂はその場から駆け出した


「なんでこんなところにベアがいるんだ!!」
「わからないよ!!」
マーチャント♂とファーマー♀が叫ぶ
身体を傷だらけにしながら逃げている二人の後にはベアが追いかけてきている
「前来た時には安全だと思ったのに!」
「文句言う前に走れ! 追いつかれたら終わりだぞ!」
そういっている間にもベアは二人に迫ってきている
「あっ・・・・・・」
ファーマー♀が木の根に足を引っ掛けて転んでしまった
「ファーマー♀!!」
マーチャント♂が逃げ足を止め、ファーマー♀のところに駆け寄る
その間にベアは二人に追いつき、獰猛な眼をこちらに向けている
「「・・・・・・」」
二人は手をつなぎ、これから自分達の身に起こるであろう事を想像し目を閉じた

その時、周りの音が止まった・・・・・・

ベアの気配が消えたことに二人は気づき、何が起こったかを確認する為目を開けた
自分達を追っていたベアは身体中を切り裂かれ息絶えていた。
その近くに両手剣を持ったブレマス♂が心配そうに二人の事を見つめていた
「大丈夫か?」
そう言いながらブレマス♂が二人に近寄っていく
「「・・・・・・」」
声も出ない二人にブレマス♂は更に心配そうな顔をして
「声が出ない程酷い怪我なのか? まずいな・・・・・・手持ちの傷薬で良いのあったかな?」
バックパックの中を探し始めたブレマス♂を見てマーチャント♂が安堵した声を出した
「いえ大丈夫です。少し走り疲れただけですから」
「よかった・・・・・・」
「あっ・・・・・・」
「どうした!?」
ファーマー♀の声にブレマス♂が声をあげる
「ベアにやられた仲間が他にもいるんです。かなり酷い傷を負っているから
早く手当てしないと・・・・・・」
逃げてきた道を見ながらファーマー♀がブレマス♂に話す
「よし、そこに案内してくれ」
二人はブレマス♂の言葉にうなずき、負傷した仲間の所へ向かって歩き出した

81名無しさん:2006/05/26(金) 05:06:46 ID:09.qiPLI
>>80の続き

「当面はこれで大丈夫だ」
テントの中から出てきたブレマス♂が二人に話しかける
その言葉を聞いて二人は安堵のため息をもらす
「よかった・・・・・・」
そうつぶやいたファーマー♀の目元には涙が流れていた
「ありがとうございます!!」
マーチャント♂はブレマス♂に向かって大げさに頭をさげた
「そこまで大げさにお礼される程たいそうな事はしてない。」
あさっての方向に顔をむけるブレマス♂
よくよくみると顔が少し赤くなっている。
二人はその様子をみて互いに顔を見合わせ微笑んだ
「ところで何でこんなことになったんだ?」
ブレマス♂の質問にマーチャント♂が答えた
「ミルクを稼ぎにみんなでここに来たのですが・・・・・・」
「いきなりベアが襲い掛かってきて・・・」
ファーマー♀が答えを続ける
「この林にはベアが出るって噂知らなかったのか?」
「ええ・・・」
マーチャント♂が力なくうなずく
「情報収集は冒険者にとって大切な事。今後は怠らないようにしないとな」
「「はい・・・」」
二人が落ち込み始めたのを見てブレマス♂はフォローに入る
「ま、まあ幸い皆命は助かったのだからよかった。助からないヤツもたまにいるからな」
「助からなかった人もいるのですか?」
「ああ・・・・・・」
ブレマス♂が空を見上げる。まるで遠くの何かを見るように
その様子を見て二人は無言になる。
「しめっぽくなってしまったな・・・・・・」
ブレマス♂がそういった時、周りの空気が変化した
武器を構え、テントを守るように三人が身構える
「おいおい・・・・・・」
「「・・・・・・・・・」」
いつのまにかテントの周りの林からベアの気配がする。それも大勢の
この気配に二人は飲まれ、武器を構えてはいるが戦力にもなりそうにない
『ベアぐらいなんて事はないが傷ついたやつらを守りながらとなると・・・・・・』
額に冷や汗をかきながら考えているとベア達の気配が動き始めた
『くるか・・・!』
そう考えたブレマス♂だったが不意にベアの気配の後から見知った気配が
近づいてくるのをブレマス♂は感じた
その気配に安堵したブレマス♂は二人に向かって話しかけた
「大丈夫。皆助かる」
ブレマス♂が指を指した方向を見た二人は驚くべきものを見た
林から爆音が響き渡りベアの気配が消えていく
「みつけたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ベアの気配が消えた所から三人の人影が飛び出してこちらへ向かってくる
ブレマス♀、ナイト♂、ワティス♀の三人がブレマス♂の所につき
「一体何してたんだこの馬鹿!!」
ブレマス♀が大声で叫んだ
「はぐれた所でけが人を発見して救助してた」
しれっというブレマス♂に対しブレマス♀の額に青筋がどんどん浮き出てくる
「それだったらなぜ連絡しなかった?例のアイテム渡しといただろう?」
ナイト♂は落ち着いた声でブレマス♂にたずねた
「壊れてたのにどうやって連絡しろというんだ?」
アイテムをバックパックから取り出し三人に見せる
「あら本当ですね」
おっとりした声でワティス♀がブレマス♂の意見に同意する
「あ、あのこの人達は?」
いきなりのことで驚いたファーマー♀はブレマス♂に尋ねる
「私の仲間だ」
そう答えたブレマス♂が仲間の方を向いて
「助かった。これからこの異常発生したベアの掃討しようと思うんだが
手伝ってくれ。ワティス♀はテントの中のけが人を頼む」
ブレマス♂の言葉に三人は
「この怒りをベアにぶつけてやる・・・」
「仕方ないな」
「分かりました」
とそれぞれ言葉を返す
「二人ともこちらへ・・・・・・」
ワティス♀がファーマー♀とマーチャント♂の二人を連れてテントに入る
「あ、あのブレマス♂さん達は大丈夫なのでしょうか?」
マーチャント♂の問いにワティス♀は微笑みながら
「大丈夫。すぐに終わりますよ」
そう答えた

その時テントの外から爆音が響き渡った

82名無しさん:2006/05/26(金) 05:46:03 ID:09.qiPLI
>>81の続き

爆音が鳴り止みあたりが静けさを取り戻した頃
ファーマー♀とマーチャント♂は外に出た
「二人共もう大丈夫だぞ」
その声のほうに視線を向けるとブレマス♂、ブレマス♀、ナイト♂の三人が座り込んでいた
「このトラブルメーカー! 毎度毎度どうしてこう・・・・・・」
「・・・・・・疫病神」
ブレマス♀とナイト♂はブレマス♂の方を見ながら文句をいっている
「ああ!! 分かったからもうやめてくれ、反省しているから!!」
ブレマス♂の惨状(?)を見て二人は笑い始める
「ほら笑われてるじゃないか!! どうするんだ!?」
「・・・・・・大ばか者」
「二人とも笑うな! ええいこっちはこっちで文句をいうな!!」
ブレマス♂の叫び声が空に吸い込まれていった・・・・・・


「まあ何とか無事に着いたな」
「ええ、おかげさまで」
「本当にどうもありがとうございました」
ブレマス♂に二人が頭を下げる
「だからやめてくれってそういうのは・・・照れるだろ」
その言葉に二人は微笑みんだ
「私達が助かったのは貴方とお仲間のお蔭です」
「そうです、あの時来てくれなかったら私達は死んでました」
「助けるのは当たり前のこと。命が助かってよかった。それだけのことだよ」
そうブレマス♂は言った。
「さて、これ以上仲間を待たせているとこっちの命が危うい
そろそろ行くよ」
「あ、はい。ありがとうございました」
「本当に・・・・・・」
ブレマス♂が仲間の元へ歩いていく
その後姿を見ていた二人だったが急にブレマス♂が振り向き
「相棒を・・・仲間を大切にな!!」
「「 はい!! 」」
二人は大きな声で返事を返すとブレマス♂は笑みを浮かべ
仲間の元へ走っていった

二人はその姿が消えるまでその方向を見つめていた

これはアクロニアを旅する人達のちょっとした出会いの話・・・・・・

83名無しさん:2006/05/26(金) 05:51:00 ID:09.qiPLI
>>82の続き

あとがき
スレ汚しになるかもしれない長文申し訳ありませんでした
即興で書いたはいいが徹夜になってしまい最後の方がおかしくなってしまったかも
しれないと不安です
話中に出てくる連絡アイテムはWISの事を指し、それの設定を少し変えたものです
その他おかしな所があるやもしれませんが大きな心で見てやってください><
ありがとうございました

8476:2006/05/26(金) 12:37:14 ID:5Hx2AUhk
このスレは、表向きは「ぶれ〜」だが、実際は「裏SS投稿スレ【R指定&お試しSS】」だと(自分だけ)考えている。
なので、どんどん書き込んで下さい。
ただ、「SS投稿スレ」より上なのは問題なので、そろそろsage進行で行きましょう。
(認知もされたと思うし…。)
…ということでsage。

85名無しさん:2006/05/30(火) 19:29:47 ID:TjHVmcVE
上げ。

86名無しさん:2006/06/03(土) 12:40:37 ID:rAsjRpBk
西アクロニア平原をこえたとこにキラービーの峠というところがある、そこには低Lvダンジョンがある事もあり、まだLvが低い人に人気であった。
「ここが噂のベリル峠か」
今日も一人のソードマン♂がLv上げに来ていた。
ベリル峠というのはゴーレム・ベリルが大量に徘徊しているのでいつからかそう呼ばれるようになった
ソードマン♂の彼には強くなる憧れがあったそれはノービスの時にブレイドマスターに助けられという単純な事であったがLvが低い時の目標にしては立派なものであった
「ふぅ・・こんなものかな」
体力も減ってたので休憩をとることにした
「これじゃ、あの人みたいになれるのはいつなんだろう」
アップタウンからもってきたサンドイッチを食べながら考えているとすぐ近くにベアが出て来た
「あのモンスターを倒せれば少しは強くなったてことになるよな。」
普通少しは経験のある冒険者ならまだ自分にはベアは倒せないと解るのだが彼は昨日ソードマンになったばかりの初心者であった自分がまだ倒せないなんて事は解らずに近づいて行った
「はっ!!」
ソードマンの居合
しかしベアには効いていない
力の差は歴然であった
一方的にベアに殴られそれをソードマンが耐えている形になってしまった
(また兵隊さんにお世話になるのかな・・・・)
パンパン
戦いには掛け離れた音がすると目の前のベアは倒れていて、かわりに頭に守りのティアラを付けた美しい女性が立っていた。
「ダメだよ〜無理しちゃ、いくらソードマンになったからって、もうちょっとLvを上げなきゃベアは倒せないよ〜」
あまりの突然の事で言葉を失っていた、そして
「僕を弟子にしてください!」

87名無しさん:2006/06/03(土) 12:46:00 ID:e1eoKN5g
>>86
ごめん、ここまで書いて長すぎる事に気付いた・・・
続きは暇な時にでも書こうかな

88名無しさん:2006/06/03(土) 13:10:46 ID:Gp1Eo57Y
続きに期待age

89名無しさん:2006/06/06(火) 12:21:52 ID:it6AHjvk
「僕を弟子にしてください!」
ハリセンと盾を持っていてシールバーメイルを身につけている様は凛としていたがこの時は少し困ったようにおどおどしていた。
まぁピンチの時を助けただけの赤の他人にいきなり弟子にしてくださいなど言われたのなら困るのも当たり前だ
だが、どうしても弟子にしてほしかった。自分でも経験の無さはわかっていた。
なので高Lvの人に教えてほしかったのだ。
少し考えその人は口を開けた
「私ノービスなんだけど、それでもいいの?」
ソードマン♂はその言葉を理解できなかった。
「いや私ノービスなんだって、ほら」
そうそう言うとノービス♀は特大リュックを背中にしょった
「え〜!?」
リュックを背負ったことでやっと認めたくない事実を認めた
「まぁ〜そこまで言なら弟子にしてあげても良いかな〜」
と少し照れながらノービス♀が言とソードマン♂はきっぱりと
「いえ、遠慮しておきます」
断った。
「え〜どうしてよ〜」
「うるせー!ノービスの師匠なんて持ってたまるか!」「なに〜その180度変わった態度は〜」
ノービス♀は不服そうに頬を膨らましていた、しかしソードマン♂にもプライドがあった。
いくら自分よりLvが高いといっても、いまさっき卒業したばかりの道を歩いていると初心者と間違われることもある職業だ。それに彼はノービスの時に助けられてから自分もいつかノービスを助けたいと思っていたのだ。
その自分の助けたい職業が自分の師匠にするなんて出来るわけが無かった。
「む〜、しょうがないな〜じゃあ私がパートナーになっていろいろ教えてあげるよ。」
「え?!」
「だって君初心者さんでしょ〜、それにさっきみたいにベアに突っ込だら今度は助からないかもよ〜。」
「だっ、だけど俺だってもっと経験を積めば・・・」
「だから私が教えてあげるの。それに冒険は一人より二人の方が楽しんだから。」
そう言とノービス♀はソードマン♂にPT要請を出した
ソードマン♂は悔しさ反面ワクワクしながらそのPTに入った。
そしてソードマン♂は心の奥でいつかこのノービスを守ってやりたいと誓っていた。

90名無しさん:2006/06/06(火) 12:26:51 ID:OIXs07V.
数カ月後
「まいったな〜」
ノービス♀は鉄火山の山道の途中の橋に寄り掛かっていた。
足には痛々しい怪我を負っていて歩けそうには無かった。
「流石に一人でサラマンドラに合いに行くのは無理だったかな・・・」
たまたま観光で来ただけだったのだが、途中でギーコの群れに会ってしまったのだ
「こんな時に敵に会ったら・・・」
そんな事を言ってるとゆっくりとブリキングRX3が近づいて来た。
「あちゃ〜、これでおしまいかな・・・・」
ノービス♀はゆっくり目を閉じるとじっと待っていた。ガキン!
異質な音が鳴ったので目を開けるとそこにはガラクタになったブリキングRX3と
「おそいぞ〜」
「転職に時間がかかってな。大丈夫か?」
ブレイドマスター♂が息を切らせながら待っていた。
「それよかお前まだハリセン使ってるのか?いくらノービスでももっとマシなのがあるだろう。」
「いいの〜これは趣味なんだから。」
ノービス♀は冗談っぽく笑ったがいきなり真面目な顔をした
「ねぇ、もうブレイドマスターになったんだからこのPT解散しようか。このまま君とPTくんでたら私は君の可能性を奪ってしまう事になる。この先もっと危険で沢山の強い敵の出てくるダンジョンが増えていく。私弱いから君の足手まといになっちゃう」
そうノービス♀は下を向いて話した。
それをブレイドマスター♂は呆れた感じで答えた。
「何を真剣な顔で言い出すと思ったら、そりゃ俺の方が戦闘力は高い、だけどな俺はお前を足手まといと思ったことは一度もないんだぞ。お前の方が知識や経験が豊富だしもちつもたれずなんだよ。それに、強い敵がでてきたら」
ブレイドマスター♂はそこまで言と少し赤くなりながらゆっくりとノービス♀に言った。
「俺がお前の盾となって守ってやるから。」









「ねぇ重たくない?」
「重たくない」
ブレイドマスターは照れ隠しに傷を見ると言い出してノービス♀の足の傷に気付くと慌てた感じで街に戻るぞといいだしいきなりノービス♀を担ぎ始めたのだった
「あぅ〜恥ずかしいよ〜」
ノービス♀が恥ずかしそうに下を向いているとブレイドマスターも自分も恥ずかしくなったのか赤くなっていた。

91名無しさん:2006/06/06(火) 12:32:30 ID:br2RxB6o
後書き
>>89.90は87の続きです
一様最弱職業のノービスとソードマンの絡みが書きたかった
しかし正直最後が・・・・

92名無しさん:2006/06/07(水) 12:21:14 ID:yPU5MJhM
最初出会ったときの立場が数ヶ月たって逆転どころかゴールINしそうな立場に。
気恥ずかしそうなNVとブレマスが○

93名無しさん:2006/06/19(月) 01:43:46 ID:tufEuTOs
13 名前: 名無しさん [sage] 投稿日: 2006/06/14(水) 12:58:32 DkoF57wY
報酬の鉄ナゲを使い込んでしまったTTRBマスター代理が
TTRBマスターに呼ばれてラブラブエッチなお仕置きが

SSスレの住人がこのスレに気づいて、そっち系のSSを投下してくれないだろうか・・・

94名無しさん:2006/06/19(月) 14:54:20 ID:QheuLBlk
>>93 導入部だけ。

 ギルド元宮3F西側の一室、〈タタラベギルド〉
 普段はバックパッカーらしいまったりしている空間が、
 今は重い沈黙と緊張に支配されていた。
「…」
「あ、あの、マスター」
 そこに居るのは、二人の男女。
 片や執務用の机について、渋い表情をするタタラベマスター(以下マスター)
 片や机の前に立ち、不安げに視線をさ迷わせるタタラベマスター代理(以下代理)
「…」
「何か御用ですか…?」

 昨日の事だった。
 ファーイーストのファーマーギルド総本山にて、代理としての仕事をこなしていた彼女の元に、
 「至急アクロポリスに戻れ」という手紙が届いたのは。
 手紙にはその一文と、マスターの署名のみが記されただけだった。
 用件は書かれていなかったが、しかし、代理には何故呼ばれたか薄々わかっていた。

 唐突に、マスターが口を開く。
「一週間ほど前…俺んとこに『タタラベマスター代理のところで支払われた報酬が少ないぞマスター!』つって
 殴りこんで来た馬鹿いたんだが…」
「う」
 マスターは渋い顔のまま、片手で引き出しを開け紙の束を取り出した。
「これは、お前のところから届けられた領収書全てだ」
「…」
「コレを見た限りじゃ、報酬が足りなくなってる筈はないよな?やたら食べ物関係が多いが…」
 マスターは僅かに視線を上げ、うつ向く代理の臍の辺りを盗み見て、そして思った。
 
 食ってる割りにはスマートだな、と。
 もっとストレートに表現するなら、美味そうだ、と。

「…あの」
「な、なんだ?」
 やらしい目付きで見てるのがバレたか、と慌てて視線をあげるマスター。
 代理はそんな事に気が付いた様子は無く、口をもごもごさせながら躊躇いがちに話す。
「あー、その事なんですが・・・」

「いいさ。俺が内々に処理しといた」
「え…?」
 領収書の束を引き出しに投げ入れるマスターの顔は、いつもどおりの笑みに戻っていた。
「お前が欲望に駆られて金横領するなんて、俺は思わねえ。俺は、お前を信じて代理に就かせたんだからな。
 …何か理由があったんだろ?もしくは手違いとか。」
「いやぁ、その…」
「今回だけだからな」
 そう笑みを浮かべるマスターに、代理は何か言うこともできず、ただDOGEZA。
「申し訳、ありませんでしたっ!」
「頭を上げろ・・・力が抜ける」
 マスターは椅子から腰を上げ、代理の横に立つ。
 そして、DOGEZAモーション中の代理に向かって、小さく、だがハッキリと

「でも、罰は受けてもらわなきゃな?」

「…は?」
 その一言に、代理は動きをとめ
「ば、罰?」
 ゆっくりとマスターの顔を見上げた。
「そうだ。悪いことした子には、お仕置きしないとな」
 それを聞いた代理の体が、不意に持ち上げられた。
「え!?ちょ、何すんですか!」
「だーから、お仕置きだって」
 マスターは事も無げに言うと、代理の体を肩に担ぎ上げたまま、ギルドルームの奥の私室に向かった。
「お仕置きって何するつもりですか―!嫌―!」
「黙ってろって」
 ペシッ
「ひうっ!?」
 マスターが空いた方の手で、暴れる代理の尻を叩いた。
 さほど痛くはなかったものの、不意を突かれた代理は息を詰まらせる。
「おー、いい音。
 ・・・ここんとこ、とんとご無沙汰だったんだし、いいだろ?」

 そう囁きながら、マスターは代理の作業ズボンの、
 股の部分の生地を指先で掻くようにして撫でる。
「ぁぅ・・・ゃぁ・・・っ」
「ほら、お前だってしたいんじゃないのか?」
「ぅぅぅ・・・」
 顔を赤らめ、うなって腰をもじもじさせる代理。
「ま、マスター・・・こんなとこで・・・駄目・・・」


スキルアップの為に手を出してみたが、自分に官能は書けそうにない。
気が向いたら、続きを書くかも知れませんが。スレ汚しスマソ。

95名無しさん:2006/06/21(水) 08:46:55 ID:yEqVNdE2
このスレを丸ごと「SS投稿スレ」に写したら、どうなるだろうか?

96名無しさん:2006/06/21(水) 20:58:38 ID:VAOHnxeo
叩き戻されて終わりかと

97名無しさん:2006/06/22(木) 00:04:02 ID:r4awPSYE
叩くかなぁ・・・

9895:2006/06/22(木) 09:05:26 ID:8oHf4mGw
sageまくってる割には、一日で2レスも付いたな。
実は見てる人は多いのか、ココ?

99名無しさん:2006/06/23(金) 11:13:51 ID:Vp.V2aqo
>>95
写す、というかあっちに投稿したい人はあっちに投稿すればよい話かと。
あちらは投稿者がペンネーム使ってたり総合ページが作成されていたり違いは多いしさ。
拒まれることはないと思うぞ。

100名無しさん:2006/06/24(土) 12:12:30 ID:jSEoIPsA
       40          |   //
.  し    .秒         |  / /
  お    で         |/  /
.   っ   削        "  /                ζ
  て    除          /              _..――――.._
  |    依          ./          /            \
  |    頼          /         /                \
  |             /         /     /             、
  |             ̄"/       /     /         |||||||||||||||||||||||
  |             /        j\ ,,  (・ )Ξ       ||||||||||||||||||||||||||
  |            z        /・)              ||||||||||||||||||||||||||゛
  |           /        ⊂⌒○                r''''''''-、ミ|||||||
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  |           |        / ,二''""__,r--___,|  \      /  l  l/||||
  |          |        |  |  ,r'"     |   ミ   く--  l  |/|||
  |          |        |  ト、ノ)、     .|        "”"]  .ノ///
  |           |        ヽ  .| \彡>     |      j"  ノ ////
  |           \       \ |  '''  ,ノ ̄"|      "-'' ̄////
  |           \       \ .|  ,r7 ̄  j'''7     !,,,,,,/ミ"//、
  |            __\      \ |r"-/ ,,r-''" /     /     \
   !!           r"        \.l "''''''"  ノ     //   |  ヾ
              |          \."'----'''""   ,,//   ノ |  /
               z           \      ,/ '//    /  >'''"
              /             \_____/''" //    // /
        / ̄ ̄\>             / "'--''" /  /   /
     _/

101名無しさん:2006/06/24(土) 12:15:42 ID:C00ASCSs
>>100
       ひ          |   //
       ど          |  / /
  と    い         |/  /
  う    や        "  /             _..―――――.._
  さ     `          /           /∵∴∵∴∵∴∵∴∵ \
  |              ./         /∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵\
  |              /         /∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵\
  |             /         /∵"  "  "∵∴∵∵∴∵∴∵∴∵∴
  |             ̄"/       /     \   ∵∴∵∵∴∵∴∵∴∵∴
  |             /        j/   (・)      ∵∴∵∵∴∵∴∵∴∵
  |            z        /・)            "∵∴∵∴∵∴∵∴∴
  |           /        ⊂'''"、   """"       ∵r''''''''-、∵∴∵∴|
  |           /        /    ,r'" ̄"\       >-",r、  | ∵∴∵∴|
  |           |        / ,二''""__,r--___,|        /  l  l ∵∴∵ |
  |          |        |  |  ,r'"     |    し  く--  l  | ∵∴∵|
  |          |        |  ト、ノ)、     .|        "”"]  .ノ∵∴∵ /
  |           |        ヽ  .| \彡>     |       j"  ノ /∴∵∴/
  |           \       \ |  '''  ,ノ ̄"|      "-'' ̄/∴∵∴/
  |           \       \ .|  ,r7 ̄  j'''7     し,,,,,,/ミ、∴∵/
  ん            __\      \ |r"-/ ,,r-''" /     /     \/
  !           r"        \.l "''''''"  ノ     //   |  ヾ
              |          \."'----'''""   ,,//   ノ |  /
               z           \      ,/ '//    /  >'''"
              /             \_____/''" //    // /
        / ̄ ̄\>             / "'--''" /  /   /
ぼくの100get返してよー

102名無しさん:2006/06/24(土) 12:20:06 ID:oBze7C5I
..|_ __ ヾ-" | .|  | |    //"-"        / /  /     __
. / / | |  └┘ノ /   |./          /  "  // _,r--'''""^'--、      /
. くノ[二ノ   [__ノ    |/         j   ,r" ̄  ,r-、 /  v// /
  ┃   ,、       |/          |  /   /"_(  (   .ヾ_,-''"
  ┃   く ヽ  ノヽ,    ̄"/        |/  / / ||  ノ    |
  ┃   ヽ/ / /    /         j"、 ,, .//   ノ      ,,>      ___,r
  ┃   ___ノ /    z         「ゝヽj-< 0,,,,/'"     <"
  ┃  丶___/    /        ┌┴'''"、二- """"     ミ、 r''''''''-、
  ┃    ,r---、   /         ./\"  ,r'" ̄"\       》-",r、  |
  ┃   / r7 ,、\  |         / ,二''""__,r--___,|        /  l  l
  ┃  | | ノ ノ | |  |        |  |  ,r'"     |    し  く--  l  |
  ┃  \__//__/  |        |  ト、ノ)、     .|        "”"]  .ノ  /
  ┃           |        ヽ  .| \彡>     |       j"  ノ /
  ┃           \       \ |  '''  ,ノ ̄"|      "-'' ̄/
  ┃           \       \ .|  ,r7 ̄  j'''7     し,,,,,,/ミ、
  ┃            __\      \ |r"-/ ,,r-''" /     /     \   "
 ┃┃┃┃        r"        \.l "''''''"  ノ     //   |  ヾ
 ・ ・ ・ ・        |          \."'----'''""   ,,//   ノ |  /
               z           \      ,/ '//    /  >'''"
              /             \_____/''" //    //

103名無しさん:2006/06/25(日) 22:23:09 ID:NudDj.OI
>>99
今更だが、あっちは
>・掲示板の性質上、年少の人を害しないような内容でお願いします。
> そのような作品は外部にデータをアップロードし、注意を書いた上で誘導してください。
ッテ事らしいので
>>84
で書いてるみたいにR指定っぽいのはこっちでいいかと。

104名無しさん:2006/06/26(月) 08:41:11 ID:JCNORrzU
これageるなよな・・・。
でも、「SS投稿スレ」もR指定っぽい作品なら結構あるよ?

105名無しさん:2006/06/26(月) 13:06:31 ID:VdmIze1Y
R指定R指定随分と話題になってるくさいので、
一本ネコマタネタでエロいのを投下。
ぶっちゃけ初官能だからヌケないこと請け合い。でも投稿。

・山吹実装記念小説:猫舌(R指定)

ごそごそ
「ん?」
寝ていると、何やら足の方で物音。
ジ―――――
それに続き、ファスナーが下ろされる音が聞こえる。
「おお♪ええもん持っとるやんけ。大きのは心だけや無いってか」
「…?」
股間の辺りが寒い、と寝惚けたままの頭で思う。
「そいじゃ、早速頂きますか♪」

くちゅっ

「ぬおおっ!?」
突然、自分のものが濡れた温かいものに包まれ、俺の意識は一気に覚醒した。
首を起こし、股の方に視線を向けると、俺の股間に山吹色の物体がしがみついているのが目に入った。
「や、山吹!?」
「お。起きたか」
「なにやってんだ!?」
「なにって…決まっとるやないか」
そう言うと、山吹は舌を這わせつつ一旦顔を上げると、勝気な笑みを浮かべて
「ご挨拶や」

「ご、ご挨拶?」
「せや。アンタとも、長い付き合いになるだろうと思て、こっちにも挨拶しとったとこや。それに…」
「それに?」
「桃や藍に遅れとらんために、気ぃ利くとこ見せとこ思て」
「気が利くって…」
「ま♪要はサービスやサービス。今後もご贔屓に頼んまっせ♪」
山吹はそう言って、鈴口に唾液をたっぷりと垂らし、再び奉仕に取り掛かろうとした。

しかし、横から出た桃色の手がそれを阻止。
「だ、だめっ!」
「なんや、何が駄目なんや桃」
自分の肩を掴む、桃を振り返って睨みつける山吹。
「そんなのズルいよー!私の方が先なのに…」
「甘いで桃。世の中実力や」
「そ、そんなぁ…だったら私も!」
「そうは問屋が卸さんで」

ぱくり

桃が行動をする前に、山吹が俺のものを咥えた。
当然ながら、ネコマタの小さな口には収まり切らず、上半分くらいが口腔に侵入したところで亀頭が喉を突いた。
「んぐ…んはぁ…」
くち…ぬちゃぁ…
その状態で、山吹は小さなザラザラした舌をカリや裏筋に無我夢中で這わせる。
「んむぅ…」
山吹の口内という見えない空間で、自分の性器がねぶられている。
その事に異常なまでの興奮が沸き上がる。
「う…山吹…やめ…」
「わ、大きくなってきたよ?」
さわさわ
桃が手を伸ばし、山吹の口に収まりきらなかった肉径の表面を撫でる。柔らかい
ヌイグルミの感触に、張り詰めた肉柱が必要以上の快楽を脳に送ってくる。
「ねえ山吹ちゃん…私もおち○ちん欲しいよお」
桃は手をゆっくり動かしつつ、上目遣いに山吹に懇願した。
「いやや〜。こんなええもん、誰が譲るか」
「そんなあ…」
山吹の返事はにべもない。
一旦口から出した亀頭をうっとりと眺めながら言う。
「これ、ええわぁホンマ…臭くてしょっぱくて硬くて。お、出てきた出てきた♪」
俺のサオの先に先触れの滴を見てとった山吹は、舌でそれを拭い妖艶に微笑んだ。
「苦くて美味やわぁ…。あ、桃。デかいから下の方なら好きにしてもええで」
そう言い捨て、山吹は俺のを咥え直して頬の内壁に亀頭を擦りつけ始めた。
つるつるした柔肉が先端を隈無く刺激し、更にカリの出っ張りの部分を舌がグルリと舐め上げる。
「うう、仕方ないなー。明日は私にも舐めさせてね」
必死にフェラチオを行う山吹にそう言うと、桃も肉棒の根元付近に舌を当てがい

れろれろ

「くあぁっ」
輸精管の膨らみを駆け抜けた猫の味蕾の感触に、危うく達しそうになる。
「あ、気持ちいいんだ♪よかった♪」
桃はそう嬉しそうに言うと、舌遣いを一層激しくした。
それを見た山吹も対抗意識を燃え上がらせる。
「ぬ…負けへんで!」

106名無しさん:2006/06/26(月) 13:07:34 ID:VdmIze1Y
「ふ……ぬぅ…」
腰椎から延髄に走る絶え間無い快楽のパルスに、必死に耐える。
何度も絶頂を迎えそうになったが、この快感を味わい続けたくて何とか抑えこんだ。

てろてろ…ねろり…
「んむ…はぁ…おいし…」
ちるちる…
「む……ん……んンッ」

視線を下へ向ければ、妖しい光を目に宿らせた二体のネコマタが、痴宴を繰り広げている。

と、そこへ、藍色のネコマタが顔を出した。
「あ…藍!?」
藍は惚けた表情で二人を見ていたが、ふとこちらに顔を向けた。
その大きく澄んだ藍色の瞳の縁に、一粒の滴が表面張力を起こしているのを見て、冷たい汗が吹き出てくる。
「いや…これはだな藍…」
清楚で慎ましやかな彼女の事だ。
この行為に嫌悪を抱いて泣きそうになっているに違いない。
「俺がやらせた訳じゃなくて、二人が勝手に…」
「ぬし様…わたくしの事…どうか、お嫌いにならないでくださいまし…」
「え…?むっ」
言い訳しようとする俺の口を、藍の柔らかい舌と唇が塞いだ。。
くちゃ…ぴちゃ…
「ん…」
小さなぬめった舌が、俺の舌を撫でる。
その動きは単調で稚拙だったが、藍の必死さが非常に心地よい。
俺もそれに応えて舌を出した。
藍をリードするように、積極的に唾液を絡め藍の口腔を愛撫する。

「ぷは…はぁ、はぁ……」
そのうち、息が苦しくなったのか藍は顔を上げた。
藍と俺の唇の間に、二人の唾が混ざり合った橋が掛かる。
「藍…」
「ぬし様…」
口に残った藍の唾液を味わいつつ、藍の顔を見つめる。
「わたくしは…接吻も尺八も下手にございますが…一生懸命に頑張りますから、どうか…」
そう言うと、フェラを続ける二人の所に藍も加わって
「こちらを、お舐めいたします」

ちろちろ

「え?……!!!」
藍は俺の陰嚢を両手で捧げ持つと、その表面に舌を蛞蝓のように這わせた。
「ぬし様のふぐり…おいしう御座います」
通常時よりも膨らんだ玉袋を隈無くねぶられる感覚に、脳の裏側で火花が散る。
「ヤバい…イく…!」

「ええ感じやで、二人とも。そろそろフィニッシュや!」
山吹が顔を上げ、二人に声をかける。
「わかりましたわ!」
「頑張るよ!」
藍は、片方の睾丸を口に含み、思う存分舌を絡め弄ぶ。
桃は、サオを横咥えにしてハーモニカを吹くように舌を上下にれろれろと走らせる。
「くぁ…もお…」
「これでトドメや!白いのたっぷりぶちかませや!」
山吹はそう叫び、一気に喉の奥まで亀頭を咥えこむ。
舌を小刻みに震わせ尿道を刺激し、口を窄めて思いっきり鈴口を吸い込み

「うっ…うぁぁぁっ…」

俺は果てた。
臨界点に達した勃起が一際大きく脈動し、白濁を一気に噴き上げた。
「んムッ!?ぷはぁっ!」
山吹の小さな口では最初の迸りも受け止めきれず、射精の勢いに押されるように口を離した。
どぴゅ…どぴゅ…
「ああ…ぬし様の迸り…熱いです」
「うわあ…あったかくてぬるぬるだ」
顔に降り掛かる精液に、藍と桃がうっとりとした声を上げる。
「はぁ…はぁ…はぁ…」


大量に吐精し、腰からくる気だるさと気持よさに浸って天井を見る。
「……イったね」
「緑!?」
いきなり視界に現れた、上下逆さまの半目のネコマタが呟いた。
「……猫に排泄器官舐められて」
「な…なんだよ」
「……えっち」
それだけ言うと、緑は再び離れていった。
「え…ちょ、緑!?」
「……おやすみ」
最後の最後まで半目を崩さず、緑は寝る体勢になった。

107名無しさん:2006/06/26(月) 13:10:23 ID:VdmIze1Y
「なんだったんだ、今の…」
呆然とする俺。
と、そこへ、藍の声が聞こえてきた。
「ぬし様の一物…わたくしが、お清めいたします」
「え?…!」

くちゅっ

役目を終え、萎んだ精液まみれの俺のを、藍は口に含みしゃぶり始めた。
髪や顔から白濁液を滴らせたまま、目を細めて舌を遣う藍を見ていると…
「んぁ…もう、こんなにお元気になられたのですね♪」
再度勃起を開始したのを見て、藍が歓喜の呟きを漏らす。
「まだ、溜まっていらっしゃるのですね?ふふふ…ご安心くださいませ。わたくしが楽にして差し上げますから…」

「……はっ!?ず、ずるい藍ちゃん!次は私の番なのに!」
今まで惚けていた桃が、藍が美味しそうに肉棒を頬張ってるのを見てにゃーにゃー騒ぐ。
「だいじょぶやろ?」
「どうして山吹ちゃん?」
口に出されたスペルマを漸く燕下し終えた山吹が、桃の肩を後ろから叩いた。
「そーとー溜まっとったみたいやからな。後3、4発は余裕やろ?な?」
そう俺に不適に笑いかけながら、睾丸の下に手を差し入れ、円を描くように撫で回す。
「う…」
「ほーら、まだこんなや」
「じゃあ、私の分もあるね!」
嬉しそうに一緒に玉袋を弄ぶ桃。
「そや。これから一晩かけて、完全に絞りとってやらんとな!」

夜は長い………


「……絶倫だね」
「お、起きてたのか緑!」
「……寝言」
「だからなんなんだよ…」

おしまい

 
まだ山吹取ってない(イベントが進まないぞガンホーorz)5M払ってでも欲しいですね、こんな猫。
…さて、如何でしたでしょうか?
拙いながらも、妄想リクとかあればまた書きたいとか考えている所存です。
それでは、スレ汚し失礼致しましたノシ

・おまけ:鬼太郎より
「…チンポっていう、南国妖怪知ってる?」
「ぶっ!い、いきなりなんだ緑」
「…三本あるんだって」
「え?三本…って、アレがか?」
「…三本あれば、取り合いにならないのにね」
「ちょ、緑何言って」
「…寝言」

108名無しさん:2006/06/28(水) 10:56:30 ID:DOYTZPt.
なんかココのR指定の話が別スレに飛び火してる。

109名無しさん:2006/07/18(火) 12:52:58 ID:h0VaiHkU
なんかぶれますwwwwスレなのに最近ぶれます出てこないね

110名無しさん:2006/07/20(木) 11:26:00 ID:/JZRzljE
埋もれているせいで知名度が無くなってきたのでは?
……というわけでage

111ヤマチ:2006/07/24(月) 10:09:49 ID:aar7Y8oo
僕はいつも独りだった。
僕には友達と呼べる人がいない。
学校の中には沢山の人がいるのに、
僕に声をかけてくれる人は誰もいない。
僕はいつも教室の中で一人、孤独を感じていた。
誰も僕の事を見てくれない。
誰も僕のことを分かってくれようとしない。
僕は寂しさを紛らわす為、手元の本に集中する。
本を読むのは楽しい。
友達とお話しするより、ずっと楽しい。
だから、僕が一人なのは好都合だ。
誰にも邪魔されずに本に集中できる。
だから、寂しくなんか無い。
そう自分に言い聞かせた。
そう自分に言い聞かせないと、
とても平気でなんかいられなかった。

そんなある日、僕はネットゲームというものを知る。
ゲームの中でなら、誰かとお話できるかもしれない。
ゲームの中でなら、友達だって出来るかもしれない。
この時僕は、人との繋がりに飢えていた。
本当はとても寂しかったのだ。
僕は数あるネットゲームの中からECOを選択した。
理由はただキャラクターが可愛かったから。
実のところ、どれでもよかった。
ただ、現実というこの世界から抜け出したかった。
現実の弱くて臆病な自分を捨て去りたかった。
そして、皆のように友達と呼べる人達と
普通に他愛の無いお喋りをしてみたかった。

「おい、そこのお前。」
ECOに始めてログインした日、
酒場を探してダウンタウンを散策していると、
突然知らない人から声をかけられた。
「お前、初心者だろ。なんなら俺が色々と教えてやろうか?」
その人は真っ黒な鎧と、背から同じく黒い羽を生やしており、
一見してまさに悪人といった感じだった。
関わるとろくな事が無さそうなので、
僕は聞こえなかったフリをして、早々に立ち去ろうとした。
「って、おいコラ!シカトしてんじゃねぇ!!」
しかし、あっさり首根っこを掴まれて捕らえられてしまう。
「初心者のクセにいい度胸してんじゃねぇか。」
片手で吊り下げられたまま、
真正面から血色の瞳に睨まれて、僕は怖くなった。
思わずログアウトして逃げ出したくなった。
しかし、ある思いが僕を踏みとどまらせる。
――逃げていいのか?
――強くなるんじゃなかったのか?
・・・そうだ。ここで逃げたらリアルと何も変わらない。
僕は強くなるんだ。
ここにいるのは弱くて臆病な自分じゃない。
僕はなけなしの勇気を振り絞って、相手を睨み返した。
「生憎と、お前にやるような金なんか持ち合わせていない!!」
まさか抵抗されるとは思っていなかったのだろう。
呆気に取られている相手を蹴っ飛ばし、
僕の首根っこを掴んでいた手から逃れる。
相手は一歩後ろによろめいただけで、特にこたえた風もなかった。
だけど、これで隙は出来た。
僕は反転して、全速力で逃げようとし――――
「痛だだだだだだだだっ!!?」
なんという速さだろう。
相手は一瞬で僕の前に回りこみ、再び僕を吊るし上げた。
――今度は顔面鷲掴みで。
頭蓋骨が割れそうである。
「バカか、お前?何勘違いしてるのかしらねぇけど、
初心者相手にカツアゲしたって、一文の得にもならねぇだろうが。」
「痛い痛い痛いっ!!とにかく僕はお前みたいな悪党と関わる気はない!!
いい加減、この手を放せええええっ!!!」
「誰が悪党だ、コラ。見た目だけで決めつけんじゃねえ。
いつ俺がお前に危害加えたよ?」
「今まさにーーーーっ!!!」
「・・・あ〜、まぁ気にするな。つべこべ言わず、大人しくついて来い。」
「せめてこの手を放せええええっ!!わーれーるーーーーっ!!?」

―――ぎぃぃぃバタン。

「ほら、着いたぞ。」
「あーくそっ、まだ痛い。全く何しやがるんだ!
お前は一体何がしたいんだよ!?」
「だから、ほら・・・ここ酒場。
お前、ここ探してうろついてたろ?」
「―――え?」
改めて見回すとここは確かに酒場だった。
じゃあ、なんだ?
コイツは僕が道に迷ってるのを見て、
親切に酒場まで案内しようとしてくれたのか?
そして案内しようとした結果、アイアンクローに至ったと?
―――なんだよ、それ。
「・・・・・・・・・・礼なんて言わないからな。」
僕はなんだか釈然としないので、憮然と言い捨ててやったが、
コイツは「何だ、そんなことか」とばかりに肩を竦めやがった。
「別に。俺が好きで勝手にやってることだからな。
ほら、さっさとマスターと話せ。とっとと次行くぞ。」
コイツの中ではもう僕を案内することは決定事項らしい。
まぁ、自分一人では何も分からないし、
別に騙されたとしても、失って困るようなアイテムもお金も無いので、
素直に案内されてやることにした。

112ヤマチ:2006/07/24(月) 10:14:50 ID:aar7Y8oo
意外なことに、コイツは強引で乱暴なヤツだが、割と面倒見が良かった。
何も知らない僕に、一から親切にこの世界のことを教えてくれたばかりか、
いくらかのお金と装備品をプレゼントしてくれた。
・・・さっきのことを許してやる気は無いけど。
ちょっとくらい感謝してやってもいいかもしれない。
渡された装備品を手にしながら、そんなことを考えていると
「なんだよ?別に、無理に礼を言ってくれなくてもいいぞ。
さっきも言ったが、これは俺が勝手にやっていることだし、
そんな顔で礼を言われても、ちっとも嬉しくないしな。」
「・・・・・・・・・・・。」
なんなんだコイツは!
せっかくお礼くらい言ってやろうかと思ってたのに!
やっぱりコイツは嫌なヤツだ!!
ちょっとは良いヤツかもって思った僕がバカだった!!
僕は自らの認識力の甘さと、コイツの性格の悪さに腹を立てながら歩いていると、
ふと、視界の端に大きな塔が映った。
思わず立ち止まって、まじまじと見つめていると、
横から性悪ドミニオンがご丁寧にも解説をしてくれた。
「あぁ、あれはギルド元官だ。中には格ギルドマスターがいて、
大半の転職試験はあそこで受けるんだ。」
「へぇ、どんな職業があるの?」
「はぁ?お前そんなことも知らないのか。
そのくらいゲーム始める前に調べとけよ。」
「・・・悪かったな。」
「しょうがない。どんな職業があるか回りながら説明してやるよ。
まだ転職には早いけど、何になりたいか決めておけばステ振りの指針にもなるしな。」
・・・全く。
なんでコイツは口が悪いのだろう。
それさえなければ、素直にお礼も言えるっていうのに・・・。
そんなだから、僕もつい憎まれ口を叩いてしまう。
「そういえば、お前は何の職業なんだ?」
「ん?俺はソードマンの上級職、ブレイドマスターだぜ。」
「ふ〜ん、じゃあソードマン以外に転職しよう。」
「おいコラ。それはどういう意味だ・・・。」
「ぎゃーーーっ!?痛い痛い痛いっ!!放せバカーーーっ!!!」

その後もなんのかんのあったが、
結局、コイツは最後まで付き合ってくれた。
「それじゃ俺はそろそろ落ちる。縁があったらまた会おうぜ。」
「・・・僕は二度と会いたくない。」
僕は一日で何度も痛めつけられたこめかみを押さえながら憎まれ口を叩く。
―――それにしても、コイツは一体何なのだろう?
一日中、初心者の僕に付き合ってくれて、
挙句、何の代価を求めることなく去ろうとしている。
そんなことしてコイツに何のメリットがあるというのだろう。
「・・・ねぇ、最後に一つ聞いてもいい?」
「あん?なんだよ。まだ分かんないとこあるのか?」
「・・・・えーとさ、その・・・たいした事じゃないんだけど・・・」
「なんだ?」
う〜、何でもないことのはずなのに、
いざ聞こうとすると無性に恥ずかしいのは何故だ!?
「おーい、どうした?」
くそぉ、人の気も知らないで・・・。
「だから・・・さ。つまり・・・
なんで見ず知らずの僕に親切にしてくれるかなぁって思って・・・。」
だあああああっ!?
何故っ!!何故そこで顔が赤くなるんだ僕っ!!!?
そうだ!これは夕日のせいだ!夕日のせいで顔が赤く見えるだけだ!!!
もうとっくに日は沈んでるけどなっ!!
・・・あ〜、ダメだ。ごまかしようが無い。
これは完全に笑われるな。
もう観念して顔を上げると、意外にもヤツは笑っていなかった。
むしろ、いつに無く真剣な面持ちで僕を見つめていた。
意味もなく僕の心拍数が跳ね上がる。
思わずその澄んだ紅い瞳に見入る。
――そこで気づいた。
コイツは僕を見てるのではなく、僕を通してもっと遠くのものを見ているのだと。

113ヤマチ:2006/07/24(月) 10:16:26 ID:aar7Y8oo
「―――あれは、俺がECOに初めてログインした日のことだ。」
彼は唐突に語り始めた。
「今まで他のネットゲームをやったこともなかったし、
ろくに下調べもせずに始めたものだから、
開始早々、右も左も分からなくて途方に暮れていたんだ。」
彼は僕を通して、過ぎ去りし過去の思い出に思いを馳せる。
「――そんな時だった。
あの人が俺に声をかけてくれたのは・・・。
その人は見ず知らずの俺に、この世界での生き方を教えてくれた。
あの時、俺は本当に嬉しかったんだ。
今の俺があるのは、あの人のおかげだ。
是非とも恩返しがしたかったが、名前も覚えていなかったし、
あの人とはそれっきりだ。
だから、せめて他の誰かに俺の受けた親切を返すことで、
あの人への恩返しとしようとしたんだ。」
彼の瞳に僕の姿が映る。
「―――すまなかったな。
実は今日付き合ってもらったのは俺の方だったんだ。」
彼はそれだけ言うと、僕に背を向け立ち去ってゆく。。
―――待てよ。
何だよそれ・・・。
なんでお前が謝ってるんだよ・・・。
それじゃあ、お前の方が僕に一方的に付き合ってもらったみたいじゃないか。
僕がどれだけお前に感謝してるかも知らないで、勝手に一人で完結するなよ。

―――本当は嬉しかったんだ。
第一印象は最悪だったけど、
リアルではあんな風に遠慮なく話せたことなかったから・・・
いつの間にかお前とのやり取りが楽しくて仕方が無くなってた。
今思えば、お前があんなことしなければ、
人見知りの僕は畏まって、まともに話せやしなかっただろう。
僕はホントは臆病で、弱虫で、
今だってこんなに感謝の気持ちが溢れてるのに、
一つだってこの気持ちを言葉に出来やしない。
さっきは二度と会いたくないなんて言ったけど、本当はまた会いたい。
できることなら今だって別れたくないんだ。
もっと・・・もっとキミと一緒にいたい。
でも、僕は臆病だから・・・キミに拒絶されたらと思うと、
とてもそんなこと言えやしない。
―――だけど、これだけはちゃんと伝えないと・・・。
でないと僕は絶対に後悔すると思うから・・・。

「――――待って。」
臆病になる自分の心を叱咤して、僕は立ち去ろうとする彼の背中に声をかけた。
彼は返事はしなかったが、足を止めてくれた。
・・・それでいい。
面と向かうと、ちゃんと言えない気がするから。
さて、これが最後のチャンスだ。
「・・・一つ言い忘れていたことがあった。」
今日何度も言おうと思って、それでも言えなかった言葉がある。
でも、今なら言えるだろう。
僕は精一杯の気持ちをこめて、感謝の言葉を紡いだ。


「―――――ありがとう。」

114名無しさん:2006/07/25(火) 08:21:48 ID:EWQGB65Q
うはwwwwなんかいつの間にかSSがのってるしw

>>ヤマチ
GJですw何気なくブレマスが出てるのに笑ったw

115ヤマチ:2006/07/25(火) 23:35:10 ID:aar7Y8oo


僕がECOを始めた日―――あの人との出会いから、一ヶ月の月日が過ぎた。
あの日分かれて以来、僕はあの人とは会っていない。
後になって、フレンド登録しておけば良かったと後悔した。
でも、あの人のおかげで僕は人を信じる勇気を得た。

あれから数日後、僕は思い切ってメンバーを募集していたギルドに入団することにした。
とても緊張したけど、幸いギルドのみんなは僕のことを歓迎してくれた。
そこのギルドはとても大所帯で一人一人の名前は覚えられなかったけど、
みんな優しくしてくれるので僕は安心した。
僕はここでようやく、狂おしいほどまでに切望していた
人との繋がりを手にすることが出来たのだと思った。
こここそが自分の望んでいた場所なのだと信じて疑わなかった。

だけど、あれほど求めた僕の理想郷は、ある日あっさりと無くなってしまった。
いや、無くなったのではなく、
それが自分の求めた理想郷でないと気づいてしまっただけ。
初めこそ新人だと皆からちやほやされていた僕であったが、
また一人、また一人と、新たに新人が入団するごとに僕の影は薄くなっていった。

―――そして、同時に気づいてしまった。
大所帯のギルドではあったが、普段会話に参加しているのは、
ログインしているメンバーでも半分程の仲の良いグループだけであることに。
僕はここを知っている・・・。
なんてことだろう・・・。
理想郷と信じて疑わなかったこの場所は、
僕が教室の隅で孤独を感じていたリアルのあの場所と同じなんだ。
クラスに溶け込めず独りでいた僕と、
ギルドに溶け込めず独りでいる僕に、何の違いがあるというのか。
僕は怖くなった。
ゲームの中でさえも結局、自分が孤独であることに。

皆から話しかけてきてくれれば僕も自然と会話できるようになったが、
まだ自分から話題をふったり、皆の会話の輪に飛び込んだりすることは僕には出来なかった。
――皆の邪魔にならないか心配。
――皆に拒絶されるんじゃないか不安。
そう思うと心が竦んで、前に進めなくなる。
「はぁ・・・何やってるんだろ、僕。」
思わず溜息が出てしまう。
そんな時、思い出すのはあの人の事―――。
乱暴だけど優しくて、不思議と本音で話すことのできた唯一の人―――。
「レイドさん・・・。」
それが、あの人の名前。
フレンド登録はしなかったけど、名前だけはしっかり覚えていた。
「あの人は今頃何してるんだろう・・・」
会いたい―――と、そう思う。
もう一度会って、話がしたいと思う。
名前さえ知っていればメールを送ることは出来る。
でもあの人にとって僕は、偶々出会って一日案内しただけの、ちっぽけな存在でしかない。
きっと僕のことなんて、とっくに忘れているだろう。
そう思うと、怖くてメールなんて送れない。
「はぁ・・・。」
二度目の溜息―――自分で自分が嫌になる。
結局、僕はこの世界に来ても怯えて逃げてばっかりだ。
僕は腰の剣の柄に指を這わす。

―――レイドさん、
あなたのように強くなりたくて剣を手にしたのに、僕は未だ弱いままです。

116ヤマチ:2006/07/25(火) 23:38:51 ID:aar7Y8oo
「―――こんにちは。」
不意に声をかけられる。
不貞腐れて寝転がっていた僕は慌てて起き上がった。
「マ、マスター!?」
「ふふっ、お昼寝の邪魔をしちゃったかしら?」
そこには純白の翼をもった美しい金髪の女性が立っていた。
彼女こそ僕の所属する大人数ギルドを治めるギルドマスターである。
しかし、そんな彼女がなんでここ――ウテナ湖なんかにいるのだろうか?
「隣り、座ってもいいかしら?」
「はい。」
彼女は僕の隣りに腰を下ろすと、
湖のほとりから望める風景を懐かしそうに眺めた。
「綺麗な場所ね・・・最近来ること無かったから、すっかり忘れていたわ。」
「そういえば、マスターは何故ここに・・・?」
「近くまで来たから、ちょっとキミに会いにね。」
「―――え。」
「ふふっ、こうして直にキミと会うのは久しぶりね。元気だった?」
「・・・はい。」
「・・・・・・・そっか・・・。」
――会話が途切れる。
当然だ。
さっきからマスターから話しかけてくれるばかりで、
僕は素っ気ない返事しかしていない。
なんか会話のネタはないかと慌てるが、
不意に目に入ったマスターの横顔を見て、
今は何も喋らない方がいいのだと悟る。
・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
どのくらい無言の時を過ごしただろうか。
不意にマスターが僕の名前を呼んだ。
振り向くとマスターが哀しげな瞳で僕を見つめていた。
「―――ごめんなさいね。」
「・・・・・。」
「私が不甲斐ないばかりに、あなたには寂しい思いをさせてしまいました。」
「・・・マスターは悪くないです。」
――そう、マスターは悪くない。
マスターはさり気なく僕を会話に参加させようとしてくれていたのを知っている。
悪いのは僕だ。
マスターが折角計らってくれたのに、
僕はそれに気づかないフリをして逃げていた。
「――ごめんなさい。」
マスターは僕の言葉に構わず、再度謝る。
全ては私の責任だとでも言うかのように・・・。

117ヤマチ:2006/07/25(火) 23:41:06 ID:aar7Y8oo
――彼女は本当に責任感の強い人なのだなと思う。
そして、とても善良な人なのだなと思う。
なるほど、たしかに彼女のような人格こそタイタニア族に相応しい。
だけど・・・その穢れ無き天使の翼は、時に彼女の重荷となる。
一体彼女はその小さな背に、どれ程のものを背負い込もうというのか。
僕はそんな彼女の姿を見るのが居た堪れなくなって、なんとか彼女を励まそうと試みる。
「マスターは全然悪くなんてないです。
・・・悪いのは僕の方です。
マスターが僕にも皆と仲良くできるよう色々してくれたのに・・・
僕は臆病だから、それに気づかないフリをして逃げていました。
―――本当にごめんなさい!」
そうだ・・・それがマスターを苦しめているなんて夢にも思わなかった。
僕はいつも自分のことばっかりで、人の気持ちなんて考えようともしなかった。
―――本当に・・・最低だ。
「それに僕、ちゃんと知っています!
マスターは僕以外にも独りでいる人を見かけたら、
その度になんとかしようとしていたのを!
他にも、場の空気が悪くなったら、さり気なくフォローしたり、
会話が続かなくなったら、すかさず他の話題を提供したり、
喧嘩になりそうになってもマスターが来ると、
たちどころに険悪な空気を吹き飛ばしてくれるし、
他にも、いっぱい、いっぱい、マスターが頑張ってるの僕は知っていますから!
・・・だから、自分を責めないでください。」
―――これが僕の精一杯。
普段の僕には、こんなに喋ることはできなかっただろう。
それを可能としたのは、ひとえにマスターへの感謝と贖罪の気持ち故だろう。
これが少しでもマスターの心を軽くしてくれればいいのだけど・・・
「・・・・。」
「・・・・。」
マスターは鳩が豆鉄砲でも食らったかのような顔をして固まっていた。
・・・やっぱり僕、変なこと言ってしまっただろうか。
途端、恥ずかしさが込み上げてくる。
あー、バカバカッ!やっぱり慣れないことするんじゃなかった!!
「す、すみません、突然変なこと言って!やっぱり、さっきのは忘れてくだ――――」

「ありがとう。」

「―――――――――――え・・・・。」
気がつくと、彼女はボロボロと涙を零していた。
「ちゃんと、見ていてくれたんだ・・・。」
「マ、マスター?」
「あ、あれ、変だな。私、すごく嬉しい、のに、涙が、止まら、ない―――。」
彼女がどんな思いで日々を過ごしていたのか、僕には分からない。
彼女の涙にどれだけの思いが込められていたのか、僕には知る由もない。
―――だけど、彼女に胸を貸すくらいはできるだろう。
僕はそっと彼女を抱きしめる。
「―――あ、・・・あぁ・・・・・あぁぁぁあああっ!!!」
彼女は堰を切ったように泣き出した。
きっと、今まで彼女の中で張り詰めていたものが切れたのだろう。
僕は腕の中に収まった彼女の肩の細さに驚いた。
・・・今まで、こんなか細い女の子に全てを背負わせていたのかと自分を恥じる。
何故、もっと早く気がつかなかったのだろう。
皆の輪から離れたところから見ていた分、
僕は誰よりも彼女が頑張っているのか知っていたというのに、
彼女の力になってあげなかったどころか、
僕自身が彼女の負担になっていた。
僕は・・・救いようのない莫迦だ。

118ヤマチ:2006/07/25(火) 23:43:00 ID:aar7Y8oo
ひとしきり泣いた後、彼女はとつとつと胸の内を語りだした。
「実は私、このギルドを抜けようと思っているの。
ギルドマスターは今のサブリーダーに引き継いでもらってね。」
それは、僕にとっても衝撃の事実だった。
「正直、気疲れしてしまうの。
皆と仲良くしなきゃとか、場を盛り上げなきゃとか、
気づいたらいつも周りばっかり気にしてた・・・。
皆の顔色ばっかり窺ってた・・・。
――可笑しいよね。
昔は皆、気兼ねなく話すことのできた友達同士だったのに・・・。」
そう言って彼女は力無く笑った。
その儚げな表情を見ていると本当に消えてしまうのではないかと、
僕の心を不安にさえた。

「最初は三人で始めた小さなギルドだったの。
その時は私もギルドマスターじゃなかったのよ。
その内、一人、二人と、メンバーも増えてギルドらしくなっていったわ。
今思えば、あの頃が一番楽しかった・・・。
でも、ギルド単位で行動し始めると、だんだんギルドの職バランスが問題になってきたわ。
それで回復役が足りないとか、前衛が足りないとかでメンバーを補充していったの。
おかげでギルドの戦力は充実していったけど、
なんだか初めの頃と比べると、私たちのギルドはおかしくなってしまった。
最初に集まった三人のうちの一人は、
ギルドが戦力強化を図りだしたころ抜けていってしまった。
今思えば、彼にはこうなることが分かっていたのかもしれない・・・。」

119名無しさん:2006/07/26(水) 00:13:05 ID:O3PCb60s
なんかよくある話だけど実際物語り読んでると切ない(´ω`;)

120名無しさん:2006/07/26(水) 03:07:01 ID:keHoZt8o
水を差すようで非常に申し訳ないけど、ECOはギルドじゃなくてリングです・・・。

自分リングマスターですが、一時期この状況にはまりかけました。
自分が今どうしたいのかが気がつけるかどうかが大事ですね。
$と鳥いないPTでムリヤリ光の塔で狩りしてますが幸せです(*´ω`)

リングマスタースレに投下するといろいろ反響がありそうですね。
・・・あれ?このスレはぶれますwww(ry

121名無しさん:2006/07/26(水) 09:37:28 ID:z3WL60Q6
うはwwwぶれます出てきてないw
まぁ前の奴の続きと考えて主人公がぶれますってことに脳内でしておこうww

122ヤマチ:2006/07/26(水) 11:42:07 ID:aar7Y8oo
―――その後はキミの知っての通りよ。
と、そう言って彼女は話を区切った。
僕はなんと言葉をかければいいのか分からず、
ただ彼女を抱きしめる腕に力をこめた。
「・・・でも、もういいの。
彼の言うとおりだったわ。
あそこはもう私たちのギルドじゃない。
これからはどこか小さなギルドにでも所属して、
ささやかに生きることにするわ。」
そう言うと、彼女は僕の腕から抜け出した。
そこにはもう弱々しい少女の姿はなかった。
代わりにあるのは、力強く咲くヒマワリのような彼女の笑顔。
綺麗だな――と、素直にそう感じる。
どこか見る人に安心感を与える、そんな笑顔だった。
・・・『強い』っていうのは、そういうことなのかもしれない。
「今日は本当にありがとう。
謝りに来たはずなのに、君に慰められちゃったね。」
「いえ、別に・・・。」
「うふふ、不思議な子・・・。
リングを抜けることは、今晩サブマスターに最初に言うつもりだったのに、
先にキミに喋ってしまったわ。
――それじゃ、これでお別れね。
できることならキミともっと話してみたかったけど・・・残念ね。」
「僕も・・・マスターともっと話したかったです。」
「ふふっ、ありがと。―――それじゃ、元気でね。」
彼女は湖に背を向けて、歩き始める。
その背には彼女を縛る重荷ではなく、
新しい世界へと羽ばたくための翼があった。

だけど、この広い世界を一人で羽ばたくのは寂しくないだろうか?
僕には彼女と共に飛ぶことは出来ないけれど、
それでも、彼女が羽を休める場所を用意するくらいのことは出来るだろう。
・・・何より、彼女と別れたくないと思う自分がここにいる。

―――さぁ、今度は僕の番だ。
いつも怯えて逃げていた。
逃げて逃げて逃げ続けた。
・・・だから、もうげるのは充分だろう?
なら、今度は踏み出さないと・・・
彼のような―――そして彼女のような強い人になるために。

「―――僕と一緒に来ませんか。」
彼女が振り返る。
あぁ・・・言ってしまった。
心臓が五月蝿いほどバクバクいってる。
でも、頑張らないと。
ここが正念場だと自分に言い聞かせる。
「いいリングを知っているので良ければ紹介しますよ。
今はまだマスター一人しかいないんですけどね。」
僕は軽くおどけるてみせる。
でも実際は、心臓の音で自分が何を言っているのかすら聞こえない。
というか、僕はちゃんと喋れているだろうか?
「あらあら、それは本当に小さなリングね。」
彼女は片手を頬にあて、考えるそぶりを見せる。
―――やっぱり、ダメかな?と僕の心に諦めが広がっていく。
「でも・・・今の私にぴったりだわ。ふふっ」
そう言って、彼女は悪戯っぽく笑った。


是非、私に紹介してはくれないですか。―――新しいマスターさん。


―――こうして僕はようやく自分の居場所を手に入れた。
いや・・・手に入れたのではない。
自らの手で作ることにしたのだ。

これから新しい日々が始まる。
そう思うだけで、世界はいつもより綺麗に見えた。





「・・・あ、でもリングってどうやって作るんでしたっけ?」
「あらあら^^;」

―――しかし、まだまだ前途は多難のようである。

123ヤマチ:2006/07/26(水) 12:23:34 ID:aar7Y8oo
≪あとがき≫

まず最初に、ごめんなさい。
主人公まだソードマンです。
一話目に至ってはノービスでした。
でも、一話目は先輩のブレマスがいたんですけど、
二話目は完全にブレマスいません。
・・・・そろそろ、転職させないとこのスレ追い出される(滝汗)

そもそも、主人公視点で語っているので、
つい説明が不足になりがちです。
解説しないと分からないのは、どうにかしなくてはと反省してます。

それと、もう一つ・・・
『リング』じゃなくて『ギルド』になってます!
マジでごめんなさい!!(土下座)
実はリアル事情でECO休止しているので、だんだん記憶が・・・orz

それが、なんでSSなんて書いているのかというと・・・
ある日サイトを見たら、いつの間にかSAGA4も始まっていて、
また遊びたいと思いつつも叶わぬ毎日が続き、
気がついたらブレマスの話を考えていたという次第です(妄想癖)

初めは、強いけどいつも一人ぼっちなブレマスの話を考えていたのですが、
この子の過去の話も入れたいなぁとか考えているうちに、
こんな長いものが出来てしまいました。
・・・実はプロローグだったなんてとても言えません(冷汗)
しかも書いているうちに色々思い浮かんでしまって、
当初のストーリーとは大分かけ離れてます。
だいたい、なんでハッピーエンドなのさっ!?(←想定外)

ともあれ、お話も一段落したとこで格キャラの設定を確認してみようと思います。

■主人公
名前:未定
種族:未定
性別:未定 (♂?)
職業:まだソードマンorz

■レイドさん
名前:レイド (ブレイドから『ブ』を抜いただけ)
種族:ドミニオン
性別:♂
職業:ブレイドマスター

■リングマスター(仮称)
名前:未定
種族:タイタニア
性別:♀
職業:未定

こうして見てみると、自分でも驚くくらい『未定』ばっかりですね。
―――特に主人公。性別すら決まってません!(笑)
いやぁ〜、バトルなかったし、一人称視点だとその辺いくらでもぼかせるしで、
まだ決まってないんですよね。
今後の展開で必要になり次第、順次決定していきます(かなり適当)

さて、名もなき主人公君も自分の居場所を見つけられたみたいだし、
心機一転して、次からはギャグとか萌えとかエロとか狙っていこうと思います。
気分次第でエロも書けるからこのスレは素晴らしい・・・(恍惚)

これで≪あとがき≫というか作者の反省会を終わります。
長々と失礼しました。

124名無しさん:2006/07/27(木) 01:13:18 ID:PEiwMbFI
おつかれ〜
ちょっとこの話好きかもwww俺も前書いたキャラ引っ張り出して
新しく書こうかな・・・

125名無しさん:2006/07/27(木) 11:56:10 ID:hInOJVsM
          ‐-;-.,_ "''=;- .,_\ \\
             "‐ニ‐-> "`"'-' \
      ______二)          ヽ
         ̄"'''─-、        ∩_  ヽ
__   ____-─        [|__]   ヽ,
   ̄ ̄ ̄ ̄    三  ⊂二二二( *‘ω‘ *) 二⊃ ヽ
  ――=                  |    /      |<スレの速度をあげるでおじゃる
        ――         ( ヽノ         |
    _____          ノ>ノ       !
 ̄ ̄ ̄ ̄     ̄ ̄ ̄ ̄ヾ、 _、 レレ         |
                 ヾ./_     _   //
                、ー`、-、ヾ、、,  、, /i/
                 // ./// /
                 /  / / /

126名無しさん:2006/07/27(木) 12:56:46 ID:plVQOqbs
>>110を読んで
ageんなよ

>>111を読んで
おまっ、ガンガレ、超ガンガレ
ガンガンageようぜ

できればエロなしの純粋路線で行ってくれると嬉しかったりするorz

127名無しさん:2006/07/27(木) 15:03:40 ID:1QEM0J6w
エロなしはこっち↓のSS投稿スレに
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/23423/1133360680/1

128名無しさん:2006/07/28(金) 09:47:52 ID:JJXjSLTo
別にエロなしだからってSS投稿スレに行かなくてもいいのでは?

129名無しさん:2006/07/29(土) 09:23:24 ID:1qrsLDQc
こっちだと、「ECOSS」に載らないから
多くの人に読まれるのに抵抗ある人はコッチで良いと思うが?

参考(ECOSSのホームページ)
http://ecoss.michikusa.jp/

130ヤマチ:2006/07/29(土) 13:17:02 ID:aar7Y8oo


自分のリングを結成してから一ヶ月の月日が経過した。
初めは僕とドルイドのヒカルさんの二人だけで始めたリングだったが、
新たにエレメンタラーのアカリも加わり、三人で楽しくやってきた。
そして今日、僕は遂にブレイドマスターに転職を果たしたのだった。

「ブレイドマスター転職おめでとう、ヒィ君。」
「ありがとうございます、ヒカルさん。」
「アタシのおかげよ。感謝しなさい、ヒィ。」
「はいはい、アカリもありがとう。」
「む、微妙に誠意が感じられない。――やり直し!」
「アリガトウゴザイマス、アカリ様。」
「うむ、三倍返しで宜しく!」
「なんでさっ!?」
「あらあら、仲が良いわね二人とも。」

ともあれ、これで僕も二人と同じ二次職になることが出来た。
まだまだ上級プレイヤーである二人には及ばないけど、
これで少しは僕も戦えるようになっただろう。

「それでは転職祝いにサウスダンジョンに挑戦しますか!」
「うふふ、前に行った時は大変だったわねぇ、ヒィ君が。」
「そうそう、いきなり汽車に突っ込んでいくんだものビックリしちゃったわ。」

―――そう、前に好奇心から少しだけサウスDに潜ったことがある。
二人にはまだ早いと言われていたけど、ちょっと見るだけという条件で、
比較的安全な一階の中央まで探検することになった。
初めて見るダンジョンは新鮮で、汽車が線路を走ってきた時には思わず・・・

「だって・・・乗れると思ったんだもん。」




サウスダンジョンを三人でうろついていると、一人の傷ついたエレメンタラー♂に出会った。
ヒカルさんがそれを見てヒールをかけてあげた。
「ありがとうございます。」
「いえいえ、気になさらないでください。」
――ごく日常的に行われるハートフルなやり取り。
こういうのを見ていると心が和む。
僕も「頑張れ〜。」とエールを送ると彼は「応っ。」と快く返してくれた。

「――おや?」
そこで彼の足元について走るニンジンの姿に気づいた。
「マンドラニンジンだ。可愛いなぁ・・・。」
「ふふふ、そうね。」
僕とヒカルさんが彼を追うマンドラニンジンの姿に心を和ませていると、
アカリが横から水を差してきた。
「でも、ペットとしては最弱よ。正直、足手纏いだわ。」
―――やれやれ、分かってないなぁ、アカリは。
僕は親切にもアカリにゲームの極意を諭してやる。
「いいんだよ、可愛ければ。
時には遊び心も大切だよ。アカリも、少しはあの人を見習ったら?
うんうん、あの人はよく分かってる。
やっぱり強さに拘ってばかりじゃ面白くないもんね。」
と、僕的にはイイこと言ったつもりだったんだけど、
アカリは相変わらず冷めた眼で、彼らを見ていた。
「ふーん・・・それはどうかしら?」
「・・・?」
「―――ヒィ君、そろそろ私たちも先へ進みましょ。」
どういう意味だろうとアカリに尋ねようとすると、
ヒカルさんが珍しく急かしてきた。
・・・いつもはのんびりするのが好きなはずなのに。
「あの、ヒカルさん。彼、一人みたいですしPTに誘ってみませんか?」
「ヒィ君がそうしたいなら、反対はしないけど・・・。」
なんかヒカルさんは微妙な表情だ。
変だな・・・人見知りするような人じゃないのに。
「じゃあ僕、さっそく誘ってきますね。」
なんか引っかかるけど、とりあえず彼を見失わないうちに追いかけることにした。

そういえば・・・と、過去の自分を振り返る。
今までの僕からは、進んで知らない人と話しかけようとするなんて、
とても考えられないことだ。
ヒカルさんたちと行動を共にするうちに、いつの間にか人見知りな性格もなくなっていた。
そんな自分の変化に今更ながら気づく。
―――この世界に来て良かった・・・と、心からそう思った。

131ヤマチ:2006/07/29(土) 13:18:44 ID:aar7Y8oo
僕が彼に追いついた時、彼はブリキングに襲われるところだった。
あ、危ない!――と、思った時には既に遅く、
彼のマンドラニンジンはブリキングに襲われてやられてしまった。
しかし、その間に詠唱を完了させた彼が、強力な魔法でブリキングを一撃で葬り去った。
それでも、マンドラニンジンはやられてしまったし、
一人ではやっぱり大変だろうと、声をかけようとした時だった。
「――――あっ!?」
彼はその場にマンドラニンジンを捨てて、先へ進んでしまった。
たぶん操作を間違って捨ててしまったんだろうと思い、
彼にマンドラニンジンを落としたことを伝えようとした。
「おーい、マンドラちゃん落としてますよー!」
「―――え?」
彼は振り向いた。
そして「おっと、危ないところだった。教えてくれてありがとう。」とか言いながら
慌てて取りに戻ってくるものと思っていた。
―――だけど・・・

「あぁ、それ。それはもう使えないから捨てて置いてください。」

何を言われたのか理解できなかった。
何かの聞き間違いだと思った。
いや、聞き間違いだと思いたかった・・・。
だけど、非情にもログには確かに聞いたとおりの言葉が残っていた。

―――ソレ―――

―――ツカエナイ―――

―――ステテオイテ―――

「わざわざ、教えてくれてありがとう。」
そう言って、彼は何でもないことのように去っていった。
僕は何もかも理解できなくて、しばらく呆けていた。
もうとっくに見えなくなった彼の背中から視線を外すと、
地面に転がったマンドラニンジンの姿があった。
僕は莫迦になった頭で、ただ助けなきゃと、その子を拾い上げた。

親密度:0/30 ≪休眠状態≫

―――それを見た瞬間、僕は心が凍る思いがした。
どうして、こんな酷いことが出来る?
何のために、こんな事をしなけりゃならない?
・・・停止していた思考は、更なる衝撃に再び廻りだす。
いや、考えるまでもない。
さっきから解っていたんだ。
ただ、それを認めたくなくて、結論を保留にしていただけ。
だけど今、その確認が取れた。
故に・・・この腹の底から煮えくり返る感情こそがその結論。

「オイオイ・・・」
それは自分の声とは思えないほど低くかった。
「何なんだよ――――何なんだよ、これはっ!!?」
全て理解していながら、問わずにはいられなかった。
・・・なんで、こんな酷いことをするのかと。
・・・どうして、こんな凶行を行えるのかと。
「――――答えろよっ!!!」
誰に問うたわけでもない。
こんな凶行を犯した彼にでさえなかった。
――ただ、問わずにはいられなかっただけ・・・。

しかし、そんな問いに答える声があった。

「そういう戦術なのよ。」

だけど、その答えはあまりに非情。
そんなことが聞きたくて問うたわけじゃない。
なのに、それが現実だと知らしめるかのように回答は続く。

「アンタも目の前で見ていたでしょ。
ペットが敵にやられている間に、主人が魔法を唱え、敵を倒す。
要するに、ペットを利用したデコイというわけ。」

―――なんだよそれ・・・。

「ペットなら何でもいいんだけど、
最弱とはいえ、入手が簡単なマンドラニンジンは、
まさにこの戦術にうってつけなの。」

―――もういい・・・聞きたくない・・・。

「アンタ・・・自分が異常なの気づいてる?
ペットは私たちPCとは違う。
感情を持たない、ただのプログラムなの。
そんなものに何マジになってるのよ。」

「―――うるさいっ!!!」

僕は思わずアカリに怒鳴り返した。
アカリは間違ったことは言っていない。
・・・分かってる。
そんなことは分かってるんだ。
―――でも・・・

「でも、可哀想だと感じたんだっ!!
それを哀しいと思ったんだっ!!
なら、仕方がないじゃないかっ!!!」

僕は彼を追って走り出す。
このまま見過ごすことなんて、とても出来なかった。

132ヤマチ:2006/07/29(土) 13:23:14 ID:aar7Y8oo
「―――おいっ!お前っ!!!」
ようやく彼に追いつく。
彼は今しがた戦闘を終えたとこなのか、
彼の足元には壊れたブリキングの残骸と・・・

力尽きた『二匹目』のマンドラニンジンが横たわっていた。

「ん?さっきの人か。どうしたんだい?そんなに慌てて・・・。」
だが、彼はそれを何とも思っていない。
―――当然だ。
彼にとってそれはただの消費する道具でしかないのだから。

僕は怒りと共に吐き気まで込み上げてきた。
それらを必死に抑えながら、彼に問いかける。
「お前・・・そんなことして何とも思わないのかよ・・・。」
通じるとは思わなかったが、一応聞いてみた。
だが意外にも、彼は僕の視点の先を見ると、
それだけで何のことか理解したようだ。
「あぁ、なるほどね。・・・キミはこれを許せないというわけか。」
莫迦か?コイツは。
そんな当たり前のこと、聞くまでもないじゃないか。

「そうだね・・・キミの言っていることは正しい。」

―――いきなり肯定されて僕は言葉に詰まった。
てっきり嘲笑われるものかと思っていたから、思わず固まってしまった。

「そして、キミはとても優しい子だ。」

彼は尚も続ける。
彼は僕を尊いものでも見るかのような目で見ていた。
――わけが分からない。
僕はすっかり最初の勢いを失い、毒気を抜かれてしまった。
「だけど・・・一ついいだろうか?」
彼は自分の足元を指し示す。
「ここに倒れているのはマンドラニンジンだけじゃない。
確かにマンドラは私が殺したようなものだが、
私が殺したのはマンドラだけではないだろう?」
僕は彼の言わんとしている事にようやく思い至る。
「―――それについては、どうとも思わないのかい?」
確かに倒れているのはマンドラニンジンだけじゃない。
だけど・・・
「だけど、このブリキングは敵だろう!?」
彼は残骸の中からブリキングの頭部を、
そっと大切なものでも扱うかのように拾い上げる。

「敵なら許されるのかい?
確かに襲い掛かってくる以上、私たちは自分の身を守るために戦わなくてはいけない。
そのためには相手を『殺』すことも仕方がないだろう。」

彼に抱えられたブリキングの眼が僕の姿を映す。
―――それは、酷く歪んだ姿だった。

「だが、キミが『殺』してきたのは、アクティブモンスターばかりではあるまい。
中にはノンアクティブ――こちらから襲い掛からねば決して害のないモンスターも
『殺』してきたのではないかね?」

彼に抱えられたブリキングが突然発火する。
彼が炎の精霊の力を行使したのだろう。
それに何の意図があったのかは分からない。
ただ、炎に包まれたブリキングの表情は、憎悪で歪んでいるかのように見えた。

「考え方を変えてみれば、アクティブであるこのブリキングも、
私たちがわざわざ彼らのテリトリーに足を踏み入れなければ、
襲ってくることもないだろう。
彼らはただ、自分達の住処を守りたいだけだというのに・・・」

―――可哀想なことだ。

彼の言葉が脳に直接響き渡る。
それは僕が言うべき言葉ではなかったのか・・・?
どこで間違ってしまったのか。
何が間違えていたのか。
僕は混乱した頭で必死に答えを捜し求める。

「だけど・・・だけど仕方がないじゃないか!
だって、これはそういうゲームなんだからっ!!」

しかし、出てきたのは子供じみた言い訳のような言葉だった。
僕の答えに彼はとても哀しそうな表情をした。

「そう―――そういうゲームなんだ。」

言ってから気づいた。
今まで僕の言っていたことは、自分にとってのみ都合のよい酷い偽善であることに。

「――改めて問う。
キミは彼らを殺すことを、何とも思わないのかね?」

「――――僕は・・・・ぼく・・・は・・・・・・・。」

結局、僕には答えることが出来なかった。
だって・・・炎の中から出てきたブリキングの表情は、まるで泣いているかのようだったから。

133ヤマチ:2006/07/29(土) 13:24:19 ID:aar7Y8oo
―――アイアンサウス郊外の展望台。
僕はここで何をするでもなく手すりに寄りかかって、
雑多な町並みを見下ろしていた。
彼の言葉と、傷つき倒れたマンドラニンジンとブリキングの姿が、
いつまでも僕の頭から離れない。
「僕は・・・間違っていたのかな?」
僕は分からなくなって、後ろのベンチに腰掛けているアカリに聞いてみる。
「当然ね―――アタシに言わせれば、大間違いもいいとこだわ。」
アカリの物言いは容赦がない。
でも、それが今はありがたく感じた。
「でも、彼はアンタのことを『正しい』と言っていたわ。」
・・・言っていた。だけど・・・
「だけど、僕は――」
「うるさい。話は最後まで聞きなさい。」
「は、はい・・・。」
彼女は「――いい?よく聞きなさい」と前置きして話を続ける。
「この世界には、いろんな人が、いろんな価値観をもって生きている。
ううん、この世界だけじゃない・・・それはリアルでも同じこと。」
彼女はベンチから立ち上がると、こちらに歩いてきた。
「それらは時としてぶつかり合うけど、だからってどちらかが間違っているとも限らないの。
大切なのはね。それを相手に押し付けないこと。
―――その点、今日のアンタは最低だったわ。
いつもだったらラーヴァフロウものね。
ま、今日は勘弁してあげるけど、次はないと思いなさい。」
「・・・ごめん。」
僕は本当に申し訳なく思った。
「――だけど、同じようにアンタが彼の意見を鵜呑みにする必要もないわ。」
「・・・え?」
「だから、アンタがあのニンジンを可哀想と思ったことは
間違いなんかじゃないって言ってるの!」
―――そんなわけない。
「・・・間違ってるよ。だって僕は数え切れないほどのモンスターを殺してきた。
なのに、ペットのことだけ殺すことは可哀想なんて・・・偽善もいいとこだ。」
彼女は僕と同じように展望台の手すりに寄りかかると、
やれやれと深い溜息をついた。
「――アンタ、莫迦じゃないの?
アンタが自分で言ったんでしょうが!
『それでも、可哀想だと感じたんだ。』って!
たかがゲームに現実の道徳観念なんて持ち込んでどうするのよ!
ならっ!アンタが可哀想だって感じた気持ちが重要なんじゃないのっ!?」
――どういう意味だろう?
とても大事なことを言われたのに理解が追いつかない・・・。
「アンタ・・・今まで敵を倒すことに抵抗を感じた?
それを『命を奪う行為』と認識しながらやってきたとでも言うの?
違うでしょうっ!?
なら、それがアンタの基準っ!この世界におけるアンタの道徳観念っ!
それを否定することは誰にも許されない。
だけど同時に、それを誰かに押し付けることも許されない。
そういうものなの!―――わかった?」

あぁ、それで・・・彼は『キミは正しい』と言っていたのか。

「うん・・・わかった。―――ありがとう、アカリ。」


―――ぱちぱちぱち

唐突に現れた拍手の音に驚く。
音のした方を振り向くと、いつの間にかヒカルさんが立っていた。

「い、いつからいたのよ・・・。」
「荷物取って行ってただけだから、かなり最初から。――うふふっ。」
にこやかに答えるヒカルさんに、アカリは「うあ〜」と頭を抱えて呻いている。

「さて、ヒィ君。貴方に質問します。」

ヒカルさんはいつに無く、真剣な表情をしていた。

「貴方がペットをモンスターと同じただのプログラム――あるいは唯の道具と思うのであれば、
さっき拾ったマンドラニンジンは今すぐここで破棄しなさい。」

そういって彼女はすぐそこのゴミ箱を指差す。
それはもう使えないゴミでしかないと言わんばかりに・・・。

「――ですが、もし貴方がそれを哀れに思い、助けたいと願うのであれば・・・」

ふと、ヒカルさんがいつもの優しい笑みを浮かべる。

「これを・・・貴方に差し上げます。」

そして差し出された手には、ペットの親密度を回復させるキャンディーがあった。

134ヤマチ:2006/07/29(土) 13:25:20 ID:aar7Y8oo
≪あとがき≫

完成しました第四話!
なのに現時点では第三話はまだ完成していません!
なんでやねんっ!!(笑)
――ですが、特に問題ないようなので第四話から先に投稿してしまいました。
いつの間にかツンデレ巫女のアカリが登場していますが、
彼女については第三話で語られることになります。
そこで彼女の意外な設定が明らかに・・・ってもうバレてるかもorz

キャラクターについては今回は色々ありますね。
やっと名前も決定しましたので一通り紹介。

まず、主人公の名前は『ヒィ』になりました。
物語を考えている時、仮の名前として『He』と呼んでいたら、
いつの間にか自分の中で定着してしまったので、そのまま採用。
ちなみに今回めでたくニンジン剣士―――じゃなくて、ブレマスに転職。
・・・これでもう、ブレマスがいないと言われないで済む(涙)

二人目は、前のリングから主人公とカケオチのような形で失踪した『ヒカル』です。
職業はドルイド。
属性は近所の綺麗なお姉さん。でも、実は―――

三人目は、いつの間にか登場しているツンデレ巫女の『アカリ』。
なんか説教好きなキャラになってしまった。
・・・ちょっとS。

そして、今回ゲストキャラのエレメンタラー♂(名無し)
――通称、麻呂!!
実は職服がけっこう好き。
キャライメージは知的で優しいお兄さん。
語尾は普通にしました―――大人の都合ってヤツです。
何気に今回一番目立ってたりします。
再登場もありえるかも・・・。


今回の物語のテーマは『にんじんデコイ問題』。
ある者は人でなしと罵り――
また、ある者はエゴイストと嗤う――
一時期、よく議論されていました。懐かしいなぁ・・・。
物語中では無難な結論でまとめましたが、あなたはどう思いますか?
それと、派生させてRPGにおける道徳性についても語っています。
現実の理屈を適用すると、
日夜、町の近隣の生物を何百と殺害してるなんて言ったらホラーですからねぇ^^;

こんな感じで、この物語はECOをプレイしているプレイヤー達に
焦点をあてて描かれています。
自分如きには正しい解なんて出せませんが、
みんなが悩んだこと、思ったことを、物語として収めていこうと思います。

ちなみに第一話と第二話では、主人公の孤独をメインテーマに置きながらも、
味付けに『初心者案内人』や『リング』を混ぜ込んでいます。

―――さて、次は何について詠おうか・・・。
リアル性別、横殴り、職バランス、辻ヒール、詐欺行為、そしてネット恋愛―――
人の数だけ物語があるとは、よく言ったものです。
尤も・・・自分の技量では、満足に語れるものも限られてしまうんですけどね(苦笑)


相変わらず長いあとがきで申し訳ありません。
読んでくださった方、どうもありがとうございました。

135ヤマチ:2006/07/29(土) 13:51:01 ID:aar7Y8oo
追伸:
SSスレは知っているんですけど、
敷居が高いというか、レベルが高いというか・・・(汗)
投稿するならするで、もう少しまとまった量を書いて
一つの物語として完成してから投稿したいと思っています。

136名無しさん:2006/07/29(土) 14:08:25 ID:1qrsLDQc
このID(aar7Y8oo)どこかで見た様な?
・・・って、>>26の人じゃないか〜!

なんか、話が全く違うから別人かと思った^^;

137名無しさん:2006/07/29(土) 15:38:34 ID:5PiSvkOY
言われて気づいた
実はこのスレのぬしだったわけですね

ともかくヤマチさんGJ

138名無しさん:2006/08/01(火) 16:59:59 ID:beOZHlmc
このスレ大好きですょ〜
頑張ってくださいねb

139名無しさん:2006/08/04(金) 06:39:35 ID:keHoZt8o
>>ヤマチさん
SSスレのコテの1人ですが(ってかIDで1発でわかるけど
向こうでもなんら問題ないクオリティの作品だと思いますよ。
最近向こうで投稿されるSSが減ってきて一同寂しがっております故、
ここの作品をそのまままるごと転載しても全然大丈夫だと思います。
ついでに向こうにうpすれば告死天使さんがSSサイトに保管してくれますし。

あ、でも2話目のギルド→リングの誤植は直した方がいいかも・・・w

140名無しさん:2006/08/05(土) 16:17:24 ID:2f4Xi1vE
ヤマチさんの第3話に期待sage
・・・ageると>>100-102みたいになるからsageで!

141名無しさん:2006/08/08(火) 16:04:57 ID:QMAN1zSo
なんか「ヒカル」のイメージが「.hackの志乃」に
異様にカブるのは俺だけ??

142ヤマチ:2006/08/09(水) 19:14:53 ID:aar7Y8oo
少し離れている間に、たくさんレスが・・・
皆さん、ありがとうございます。
人に自分の作ったものを認められるのって
凄く幸せです。
これからも宜しくお願いします^^

>>139
えーと、keHoZt8oで検索っと・・・・・なっ!?
す、凄い人が来てる(滝汗)
その件ついては、実は密かに準備を進めてまして、
1〜5話の完成および修正が完了次第、
投稿しようと、命知らずにも目論んでいます^^;

>>141
あー、なるほど・・・たしかに口調は似てますね。
でも、実は彼女の口調はアリシアさんをイメージしてます。
「あらあら」とか「うふふ」がポイントですw
性格は、志乃というよりアトリが近いですね。

ちょっと近状報告と次回予告。
実は最近、ECO復帰しました。
三ヶ月ぶりでしたが、リングの人に忘れられてなくて良かったです。
復帰の祝いに、皆にインスDに連れて行ってもらったりしました。
あの時は本当に嬉しかったです。
偽りの世界の中で生まれたモノだけど、
人と人との繋がりは確かに残っていて・・・。
今までECOにINできなくなってから
埋めることの出来なかった心の隙間が、
暖かく満たされていくのを感じました。

というわけで、
今度、ネットゲームにおける人と人との繋がりをテーマに描こうと思います。
・・・我ながら無駄のない人生だ^^;
でも、とりあえず次回は『力に囚われた者』の話にするつもりです。
何故かって?・・・今の俺がまさにその状態だからですorz

皆と共に肩を並べて戦いたくて・・・
皆を守れるようになりたくて・・・
そう思って力を求めたはずなのに・・・
いつしか力を欲した意味すら忘れ、
ただ独り、貪欲に力を求めて戦い続ける日々・・・

最近、島で狩り続けてるんですけど恐ろしい場所ですね。
・・・色んな意味で^^;
でも、その場所から離れられない自分がいたりして・・・orz
レベルって・・・『強さ』って何なんでしょうね?

そんなわけで第五話をお楽しみに〜。


・・・え、三話?ななな何のことかな?HAHAHA(冷汗)


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