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フリー将棋講座

1酒蔵人:2009/08/18(火) 03:55:19
2009.07.06までにフリー掲示板に書いた有用な書き込みを
再現するため等のスレッドを作ってみました。

2酒蔵人:2009/08/18(火) 03:58:46
表のフリー掲示板の使用量が増えたので以前に書いた講義的内容が
消える運命にありますので、文字数制限はありますが(省略されないための)
消えないこちらの掲示板に復活させてみようと思っています。

3酒蔵人:2009/08/18(火) 04:03:49
将棋の指し手に対する方針が分からない皆様へ(元フリー掲示板2911)

私は、羽生先生の「上達するヒント」(旧書名
「羽生の奥義12」の改訂版)で将棋感覚を
養われることをおすすめします。

本の内容についてなど、下に書かせていただきました。
引用が多いため長いですがご了承ください。


この本は、ゴルフでいうところのリカバリーショット
を打つための方針をどう決めるかという内容で書かれています。
ゴルフにたとえてバンカーから抜け出すためのリカバリーショット
(バンカーショット)をどう打つかという視点で書かれています。

将棋にたとえるなら、将棋はゴルフ以上にバンカー(悪手)の
多いゲームです。そこからどのように抜け出すかがとても重要で、
棋力の多くの部分をこれが占めている気がします。
(この段落の文章は2段落目に示した書のまえがきをほぼ引用
しました。)

ただ、この本については、以下の序文もあります。
羽生善治先生が書いております。ここはそのまま引用しました。

『羽生の奥義12』への序文
初心者から有段者までの棋譜を並べて感じたことは、将棋には
絶対的な判断基準はないということです。
つまり、ひとつひとつの局面での判断基準を見つけることが
将棋の難しさでもあり、楽しさでもあるのです。
内容的には初心者から、有段者まで解るように書いたつもりですが、
本書の後半は少し難しくなってしまったかもしれません。

その他に「悪手」に対する考え方は駒落ち村内の以下の箇所にも参考になる
記述があります。
 TOP→出題・コラム→駒村アカデミーのところに
 第二回として「悪手の法則」が取り上げられています。
 この記述も参考になる部分があります。

その他に、谷川先生の「将棋に勝つ考え方」(絶版)にも
悪手の善後策の項がありますが同掲示板の別な場所に書きます。

4酒蔵人:2009/08/18(火) 04:07:02
>>3
バンカー(悪手)と書いてある部分は
バンカー(落とし穴)が正しそうです。

再現するのであれば、誤っていた部分を訂正してもよかったかな?

5酒蔵人:2009/08/18(火) 04:09:10
(元フリー掲示板2915の内容)
>>3
上達するヒントの目次を示します。
この部分がないと「内容」と書いたのが片手落ちになります。

まえがき
『羽生の奥義12』への序文

第1章  基本方針と形勢判断 四つの判断基準
第2章  構想について    その方向性は正しいか
第3章  歩の下に駒を進める 駒の力を引き出すには
第4章  駒がぶつかったとき 損得のバランスを考える
第5章  位取りについて   五段目の歩の大きな力
第6章  主戦場について   戦う場所の選択
第7章  玉の安全度について 囲いの強さ、囲うタイミング
第8章  さばきについて   量より質のテクニック
第9章  厚みについて    戦わずして勝つ方法
第10章 スピードについて  将棋の質が変わる
第11章 攻めの継続     指し切りの場面を作らない
第12章 進展性について   自分の進展性と相手の進展性
第13章 陣形について    必ず崩されるという覚悟

この本の初版発行は2005年1月25日です。
この本のまえがきについて最後に触れます。

これまでたくさんの数の将棋の本が出版されてきましたが、
それが実際の実戦でどのくらい役に立っているのかと思ってきました。

この将棋の本の中には平成4年(1992年)4月1日第1刷の
「羽生の頭脳」が入っています。(発行年を見て)

あの羽生先生が名著の「羽生の頭脳」を否定するようなまえがきを
書かれるわけですから買ってみたくなるわけです。

6酒蔵人:2009/08/18(火) 04:12:01
悪手の善後策(元フリー掲示板2912の内容)

谷川先生の「将棋に勝つ考え方」(絶版)の
悪手の善後策の部分を文章そのまま引用します。
語調が、です・ます体ではないのでご了承ください。

将棋の考え方、悪手を指してしまった後の考え方について述べたい。
指し方は二つある。
 まず、罪の軽い悪手の場合は、ただちにその非を認め、
 方針を改めるべきである。これは、その後によって
 損を取り返せるからである。
 問題は、罪の重い悪手である。私は、その悪手を生かした
 指し手をするべきだと思う。というのは、悪手とは
 絶対的なものでないのである。
  もし、悪手を指した後にその非を認めたような指し方をすれば、
  完全に悪手のレッテルをはられてしまう。が、悪手を生かして 
  指せば、まだその手には悪手のレッテルは、はられない。
  それどころか、相手が悪手を指してくれれば、悪手が逆に
  好手に変わるのである。
 この場合、相手に正確に指された場合に傷が深くなる恐れがあるが、
 どっちみち形勢は悪いのだから、これも勝負手のうちである。
 悪手を指しても平然とその手を生かした着手をされると、不安な
 気持ちになるものである。

7酒蔵人:2009/08/18(火) 04:13:53
「将棋に勝つ考え方」谷川先生著(絶版)
(元フリー掲示板2948の内容)

上記書より、まえがきをほぼ引用させていただきます。
文体が、です・ます体ではないのでご了承下さい。


 皆さんは、棋友にある局面をポンと出され、「ここでどう指す」と
問われたとき、まずどうするだろうか。ただやみくもに、文字通り
「どう指すか」を考える人が多いのではないだろうか。

 プロは違う。プロはまず、局面全体を見て、駒の損得、駒の働きなどを考え
形勢判断をする。それから次の一手を考えるのである。なぜ、そのようなことを
するのかというと、形勢判断が次の一手のヒントになるのである。たとえば、
形勢がよければ、じっくりそれを拡大させる。形勢が悪ければ、何か勝負手を放つ、
などの方針を立てることができるのである。

 形勢判断をすることの有効性は、ほかにもある。次の指し手を読む場合、
形勢判断をしなければ、終盤の最後、つまり「頭金」の状態まで読まないと、
その指し手の是非が判断できない。だが、ある程度まで進めて、その局面で形勢判断
すれば、「頭金」まで読むことなしに、その指し手の是非を判断することができるのである。

 この、形勢判断をする感覚を「大局観」というが、この感覚がすぐれていればいるほど、
読みを省略することができるわけで、そのぶん楽である。プロ棋士でも、強い人ほど、
指し手の選択が非常に速く、かつ正確である。これは、長年の経験もあるが、やはり、
大局観がすぐれているからであろう。この大局観をつけてもらおうというのが、
本書のねらいである。

(追記)私は、何回か本の引用を掲示板に書き込みしましたが、まえがきが多いです。
私は、学生時代ある老先生に「本はまえがきを見て買え。」と教わりました。
今でも、色々な本を買う際はそれを実践しています。

8酒蔵人:2009/08/18(火) 04:16:03
形勢判断の仕方 (抜粋)
(元フリー掲示板2953の内容)

谷川先生の「将棋に勝つ考え方」(絶版)、羽生先生の「上達するヒント」より
形勢判断について記載されている部分を引用・抜粋して、以下に記します。
なお、谷川先生の引用部分は語調がです・ます体ではないのでご了承下さい。

一、形勢判断 
1.三要素 
 形勢判断をする場合に、次の3つの要素が考えられる。
 (1)駒の損得−−−量
 (2)駒の働き−−−質
     攻め駒(駒の効率)
     守り駒(玉の堅さ)
 (3)手番
2.重要性
 この三つの要素について、重要な順は次の通りである。
 ただし、価値の高い要素を1とする。

      手番      駒の働き        駒の損得
           (玉の堅さ)(駒の効率)
序盤     4      2     2       1
中盤     1      1     1       1
終盤     1      2     2       4

3.補足
 この順位について補足をしておく。
  (3)終盤 終盤になればなるほど、局面の動きが激しくなり、一手の価値
        が高くなってくる。よって、「終盤は駒の損得より速度」の格言
        通り、手番が一番重要である。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

1 形勢判断の仕方
 将棋は、相手の玉を詰ませば勝ちになるゲームです。目的はとても単純ですが、
 どうやってその方向に持っていけばいいのか−−−その具体的な方法はとても
 複雑です。
 ある局面で正しい方向性を見出すには、いま自分は有利なのか不利なのか、
 きちんとした形勢判断ができなければいけません。これには四つの基準があります。
 ①駒の損得、②手番、③玉の堅さ、④駒の効率です。
 以上、この四つの基準から総合的に形勢を判断することになりますが、どの基準を
 優先させるかは、局面によって異なり、一概に断定できるものではありません。
 それが、将棋の魅力のひとつでもあるのです。

 終盤になると、自玉と相手玉の双方が危険な状況になります。相手玉はあと何手で
 詰みに入るのか、自玉はあと何手で詰まされるのか。こうした双方の玉の安全度・
 危険度を常に考えていなければなりません。将棋は玉を詰ますまでの速度を競う
 ゲームです。スピード争いで勝てそうなら攻め合うのがよく、スピード争いで
 勝てそうもないなら受けにまわる。これが基本的な考え方となります。

9酒蔵人:2009/08/18(火) 04:17:58
(将棋の)スピードについて
(元フリー掲示板2954の内容)

羽生先生の「上達するヒント」より、スピードについて記載されている部分を
引用・抜粋して、以下に記します。

 将棋は序盤→中盤→終盤と進んでいきますが、場合によっては序盤から
一気に終盤に突入する展開となるときもあります。このような超急戦になったとき、
どのように指せばよいのでしょうか。玉を囲う時間はありません。計画的に
駒組みを進める余裕もありません。こうした戦いで最も大事なのは「スピード」
です。攻めるにせよ、受けるにせよ、常に積極的な手でなければなりません。
 将棋におけるスピードは、百メートル走のようなスピードとは異なります。
どちらが早くゴールにたどりつけるかという単純な速度はもちろん考えなければ
いけません。ただし、将棋の場合は、手番をうまく活用すれば、相手をゴールから
遠ざけることも可能になります。必ずしも、直線的とは限らないのです。そのため
状況が複雑になります。

 スピードを生かすうえで重要なのが手番です。手番をにぎったまま攻める、
手番が来るように受けるのが大事で、これがスピードにつながります。終盤に
おける主導権は手番と深く関係しています。
 終盤では、駒を捨ててでも手番をにぎる、スピードをつけることを考えるべき
ケースも多いのです。
 やむをえず相手に手番を渡すときも、ある駒を渡したら詰ます、あるいは必死を
かける、といったできるだけ難しい制約を与えて渡すべきです。そのためには、
自玉と相手玉、それぞれあと何手くらいで詰むのか、常に意識しておく必要
があります。

(注)羽生先生の書では重要な部分は太字で記載されております。

10酒蔵人:2009/08/18(火) 04:19:26
攻めの継続(について)
(元フリー掲示板2955の内容)

羽生先生の「上達するヒント」より、攻めの継続について記載されている部分を
引用・抜粋して、以下に記します。

1 攻めの強さ
 しっかりと玉の囲いを作り、守りを固めるのは将棋の基本です。しかし守りに
ばかりに駒を使ってしまうと、攻めることができません。
 駒落ち将棋で下手が最も失敗しがちなのは、攻めが途切れて、指し切りになって
しまうことでしょう。駒落ちのように戦力差があってもそうなのですから、平手将棋
ではなおさらです。
 今回のテーマは、どのように攻めを継続していくか、どのように相手を指し切りに
導いていくか、ということです。
 スピードをつけた攻めには指し切りのおそれがあり、確実な攻めにはスピードで
勝てない(攻め合い負け)の可能性があるので、それぞれの局面で適切な攻めの強さ
が必要とされているのです。

9 5つの教え
 攻めを継続するポイントは次の五つです。①できるだけたくさんの駒で攻める。
②攻めのタイミングがよいかどうかを判断する。③相手陣の弱点や守りの要の駒
を探す。④攻め合いで勝てるスピードある攻めかどうかを判断する。⑤指し切りの
局面を作らない。
 アマチュアの方は、自玉の守りを重視するあまり、攻め手を失い、指し切りに
なってしまう失敗が多いようです。

11酒蔵人:2009/08/18(火) 04:21:05
谷川先生の「谷川流勝つ手の発見」(絶版)より「簡単な形勢判断法」
(元フリー掲示板2969の内容)

上記の書より引用し、簡単な形勢判断法を示します。
(注)文章がです・ます体でないのでご了解下さい。

1.働いている駒
 形勢判断は、駒の損得、駒の働き、手番によって判断すると
いうことだが、そんなのはややこしいという方に、簡単な形勢判断
をおすすめしたい。
 それは、働いている駒を数える、という非常に明快なものである。

 1、<玉>
   当然のことながら、数えない。
 2、<飛・龍・角・馬>
   大駒が遊んでいる、ということはほとんどあり得ないので、
  これらの駒はすべて数える。持ち駒の場合も数える。
 3、<金・銀・成桂・成香・と>
   これらの駒も、玉からまったく離れていて働きそうもない、
  という場合を除いて、数える。持ち駒も数える。
 4、<桂・香>
   これらの駒は、玉に近い場合だけ数える。持ち駒は数える。
 5、<歩>
   これは、急所に利いている(たとえば玉頭の垂れ歩)場合
  を除いて、数えない。

 もちろん、この「働いている」「働いていない」は、各人の
大局観に任せるしかないわけだが、とにかく、この方法で
働いている駒を数えて、多い方が有利、というわけである。
 非常にわかりやすい方法で、三要素に分けて形勢判断をした
方法と、それほど狂いはない。

12酒蔵人:2009/08/18(火) 04:23:15
私なりに考えた「4枚の攻め」に対する一考察
(元フリー掲示板2972の内容)

 将棋では、攻めの理想は飛角銀桂の4枚であるという言葉は、
よく色々な書物その他で聞かれたことが多いと思います。
4枚の攻めは切れないという言葉も聞かれたことがあると思います。
 序盤では飛、角が滅多に成ることはあまりありませんが、
中終盤では、飛が龍、角が馬に成ることはよくあります。
飛が龍、角が馬に成ることで、以下のようになると考える
ことができます。
 1)飛が龍・・・斜め1マスにも効きが生じます。
         1枚で飛+銀(斜め1マスに進める)の
         働きをする2枚分の攻め駒になります。
 2)角が馬・・・縦、横1マスにも効きが生じます。
         1枚で角+金(縦、横1マスに進める)の
         働きをする2枚分の攻め駒になります。
 また、持ち駒は一部の駒を除き、敵味方の駒がいない好きな
場所に、ほぼいつでも打つことができます。

 従って、攻め駒の数え方は(一部フリー掲示板2969
の内容を参照)以下のように考えられます。
 1.盤上の場合
  1)龍・馬     1枚で攻め駒2枚と数えます。
            私なりの考えです。
  2)飛・角・金・銀 1枚で攻め駒1枚と数えます。
            と金から成銀も同様です。
  3)桂・香     玉に近い場合のみ1枚で
            攻め駒1枚と数えます。
  4)歩       急所に利いている(たとえば
            玉頭の垂れ歩)場合を除いて
            は1枚と数えません。
 2.持ち駒の場合
  1)飛・角・金・銀・桂・香 1枚で攻め駒1枚
                と数えます。

 3.具体例
  1)攻めの理想の飛角銀桂 
    各1枚で4枚です。
  2)終盤の龍と持ち駒金、銀各1枚
    龍は2枚分、持ち駒金、銀各1枚で4枚です。

 2枚落ち以下で、私はよく下手の方に「飛車を渡してもよいのは
上手玉に、詰みや寄りがあるときに限ります。」と言っている理由の
一部が何となく分かっていただけたのではないかと思います。

13酒蔵人:2009/08/18(火) 04:25:29
駒の損得について
(元フリー掲示板3004の内容)

例によって、谷川先生の「将棋に勝つ考え方」(絶版)、
      羽生先生の「上達するヒント」より
抜粋、引用して関連部分を示します。なお、谷川先生の
引用部分は文章がです・ます体ではないので
ご了承ください。

 二、駒の損得
 1.損得の重要性
  よく、序盤で一歩取られても、「一歩ぐらい・・・・・・」と
 軽く考えている人がいるが、これは、大きな間違いである。
 一歩損というのは正常な状態(飛1枚、角1枚、金2枚、銀2枚、
 桂2枚、香2枚、歩9枚)と比較して一歩損なのであって、
 これを相手と比較すると、自分が損をすれば、相手が得をする
 のだから、結局二枚損をすることになるのである。
  意外にこの点に気がついていない人が多いように思うが、
 これをしっかり認識すれば、駒の損得には敏感でなければいけない、
 ということがおわかりいただけると思う。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 ①駒の損得
  駒を取ったり交換したりする中で、得をしたか損をしたか
 ということです。無条件で駒を取っていれば大きなポイントです。
 駒の価値を高い順に並べると、玉飛角金銀桂香歩の順番になります。
 このうち玉の価値は無限大です。
  金の働きをする駒は「成駒」を含めて五種類ありますが、と金→
 成香→成桂→成銀→金の順に価値が高いと考えて下さい。相手に
 渡す際、金より歩を渡した方が都合がよいので、金よりと金のほうが
 価値が高いのです。


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