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415ミントン警部 道化師殺人事件:2013/05/16(木) 22:54:33 ID:???

 ブルーワー亭へと行く。ノックするとジェーンが出てくる。「話は父から聞いています。どうぞお入りください」中に入りブルーワー軍医と会う。
「おおう、君を待っておったんじゃ。ジャンから渡された写真を見ておったんじゃが……こいつじゃ。わしが診察したのはこの写真の男じゃ、癌に侵されているのはこの男じゃ」
「他人の名前を使うとは怪しい奴じゃ。わしのカルテを貸してみなさい、名前を書き直してやろう」
 診断書をブルーワーに見せる。名前を教えた、彼はその場でカルテの名前を書き直した。

 マルタンを尋問に呼び出す。そしてカルテを見せた。
「……フゥハッハッハッハッハァ、……良く調べたな」マルタンは笑みを浮かべて机に肘をついた。
「そうだ、俺が癌だ。シャルルの野郎なんか友達なもんか」
「奴は俺が殺した。奴ほどあくどい奴もいない。どうせ俺の命もあと半年」
「もし俺が犯人だとわからなかった時は、奴から奪った金でロンドンの病院に行く。俺は自分の悪運に掛けた」
「この犯行がうまくいったら、俺の病気もきっと治ると信じていたのだが」
「それからナイフ投げのジョーも、俺が殺した。殺人現場を見られたら、どうしようもなかったからな。本当は奴が犯人として逃げた事にしたかったんだが、奴の死体を早く片付けておくんだったな」
「……ふっふっふっふう、しかしお前たちも俺を死刑に出来ないぜ。俺の命はあと半年だ、せいぜい裁判でも何でもするがいい」
「ハハハハ! アッハハハハハ!! アーハッハッハッハ!! アーハッハッハッハッハッハ!!!」
 マルタンの乾いた笑いだけが、部屋に響いていた。





 場面が反転、夜のサーカス。

「こんなにうまくいくとはおもわなかったな。奴め、自分が癌でないと知ったら、どんな顔をするか」
「あなたって悪い人だわ。わたしにまで危ない橋を渡せるなんて」
「しかしお前の兄貴には悪い事をしたな、まさかこんなことになるとは」
「兄の事で悩まないで、私はあなただけのもの……でも、あなたって本当に悪い人だわ。だって自分の手は一つも汚れてないんですもの。あなたはたったひとつ嘘をついただけ、それも自分は占いができるですって? どんな顔で刑事さんに言ったのかしら、うふふ、おかしいわ」
「あの警部がなかなか犯人を捕まえなかったからな、ひょっとしてこのまま迷宮入りしてしまうんじゃないかと実際、おもってしまったんだからな」
「それに比べて、私は毎日毎日、ヒ素入りコーヒーを持っていったのよ、寿命が縮まったわ」
「おいおい、わしの活躍を忘れないでほしいな。ヒ素中毒を癌だなんて、冷や汗ものじゃわい。この街の医者がわし一人じゃったから良かったものを、もーうこんなことはせんぞ」
「この街の医者がブルーワーさん一人だったからこそ、この街に来たんじゃないですか」
「まあの、わしの親友だったお前さんの父親は、このサーカスに殺されたようなものじゃからのう。―――まあいい、もう終わったことじゃ」


 スタッフロール。終わり。




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