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Sammy社立ギルティ専門高等学校二学期

82664:2005/06/10(金) 17:50:34 ID:k4SqjPKk
>>800


「あれ?永園は?」

いない。さてはどさくさに紛れて逃げたな…ちょっと目を離した隙にこれか…。

「『ナンパしてくる』って言ってどこか行っちゃったよ」
「そういうところは変わってねぇな…」
「探す?」
「もうすぐメシだし腹減ったら帰ってくるだろ。ホテルで待ってようぜ」

紙野と2人でホテルまで戻る。

「永園怒ってたか?」
「え、なんで?」
「いや、俺足引っ張りまくっちまったからさ…アイツのことだからキレてんじゃないかと思って」
「そんな様子じゃなかったよ。むしろ楽しそうだったよ」
「マジか?」
「うん」
「あの永園がねぇ…」

部屋に戻ってしばらく経ったら郁瀬が帰ってきた。だが永園は帰ってこなかった。
腹が減ったので先に食事と風呂を済ませてしまった。

「もう9時か…」

一応消灯時間は10:00となっている。しかし消灯時間なんて物は破るために存在するのだ。
これを遵守する高校生がいたら見てみたい。そもそも今どき10時に寝る高校生なんていない。

「あ、永園くん」

9:30。不機嫌そうな永園が現れた。

「その様子だとナンパは失敗に終わったみたいだな」
「いちいち五月蝿ェな…」
「メシは?」
「外で食ってきた」
「単独行動は禁止だって言ってるだろ。俺らにも迷惑掛かるんだよ」
「知るか」
「それにしてもハワイにまで来てナンパか…お前らしいな」
「るせェな…テメェは彼女いるもんなァ?いい御身分だぜ」

静寂が104号室を支配した。

「あ?なに固まってんだ?」
「あ、あ、あ、あ、兄貴に彼女がーーーーーーー!?」

郁瀬が取り乱し始める。頭を抱えて床をゴロゴロのた打ち回る。凄いリアクションだ。

「ま、待て!!なんだそのガセネタは!?」
「はァ?テメェ自分で言ってたじゃねェか」
「嘘つけ!!」
「三綾 俣奈と付き合ってるって」
「フオオオアアアアアアアア!!何と言う…何と言う事だぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「何をデタラメな…」

いや待て。思い当たる節がある。そう、あれは今から5ヶ月ほど前。
俺がギル高に入学した初日の出来事だった。
永園が三綾をナンパしにきた。俺は永園から逃れる為に他愛無い嘘を付いた。
三綾と付き合ってる、と。


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